2024年4月30日火曜日

備忘録(24/4後半)

 備忘録(2024/4/30

●決算
イーライリリー、2024年業績見通しを上方修正-肥満症治療薬が好調 - Bloomberg
米製薬大手イーライリリーは、2024年の売上高と利益の見通しを上方修正した。
全体の売上高は1-3月(第1四半期)にアナリスト予想を下回ったが、肥満症治療薬「ゼップバウンド」の売り上げは予想を大きく上回った。
ゼップバウンドと糖尿病治療薬「マンジャロ」の供給状況が改善し、クーポンで製品を購入する患者が減るため、今後収益が増加する見通しだという。
同社は24年の調整後利益は1株当たり13.50-14ドルとの見通しを示した。従来の12.20-12.70ドルのレンジから引き上げた。売上高は最高436億ドル(約6兆8400億円)に達する見込み。
マクドナルド、1-3月既存店売上高は全地域で予想下回る-戦争響く - Bloomberg
米マクドナルドの1-3月(第1四半期)決算は、米国の成長鈍化やイスラエルとイスラム組織ハマスの戦争が響き、市場予想に届かなかった。
1-3月の既存店売上高は前年同期比1.9%増。ブルームバーグが調査したアナリスト予想は2.3%増だった。地域別の既存店売上高でも、予想にわずかに及ばなかった主要市場の米国をはじめ、予想を超える地域はなかった。中東を含む部門は減収を記録した。
この発表を受け、株価はニューヨーク時間30日午前7時1分時点の時間外取引でおよそ1.94%下落。年初来では29日引けまでで7.7%下落していた。
マクドナルドの幹部は、中東での戦争に関連したボイコットが広がる中で成長が鈍化する恐れを指摘。30日も「戦争が続く限り」、売り上げは低調となるだろうと警告した。
同社の重要な顧客層である米国の低所得者の客足も遠のいたと、幹部はこれまでに述べていた。米低所得者層の来店が1-3月に増えたと報告するドミノ・ピザなど他のチェーン店とは対照的な傾向を示している。
3Mが決算受け上昇 減配の方針表明も投資家は好感=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回ったものの、通期の1株利益の見通しは予想を下回った。発表直後は時間外で売りが先行したものの、直ぐに切り返し、上げ幅を拡大する動きが出ている。
同社は配当について、ヘルスケア部門の分離独立を受けて、フリーキャッシュフロー(FCF)の約40%を支払う計画であることを表明した。従来と比較すれば減配となる。同社は新時代を迎えるにあたり、60年以上に渡る毎年の増配に終止符を打つ方針。ヘルスケア部門は同社のFCFの約30%を占めていた。
ただ、減配表明にもかかわらず、スリム化した同社が不安定な財務状況に対処しつつあることを示唆する決算を投資家は好感している模様。
なお、本日で最後となるローマンCEOは声明で「既存事業が成長を取り戻し、予想を上回る2桁の増益を達成した。ソルベンタムのスピンオフを完了させ、2つの大きな法的和解を成立させた」と述べた。明日からブラウン新CEOが就任する。
米AMD、さえない売上高見通し示す-ゲーム用半導体が需要不振 - Bloomberg
半導体メーカーの米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は4-6月(第2四半期)について、さえない売上高見通しを示した。ゲーム用ハードウエア向け半導体の需要不振が重しとなった。
4月30日の発表資料によると、4-6月期売上高は約57億ドル(約9000億円)の見通し。アナリスト予想平均は57億2000万ドルだった。
1-3月(第1四半期)のゲーム部門売上高は市場予想を大きく下回ったが、同社は人工知能(AI)向けアクセラレーター分野参入による押し上げ効果を期待している。AIアクセラレーターはチャットボットなどAIツール開発を支援するエヌビディア型の半導体。AMDは新製品の「MI300」について今年最大35億ドルの売り上げ創出を予測している。
発表を受け、AMDの株価は通常取引後の時間外取引で一時4%強、下落した。
1-3月期の売上高は54億7000万ドル、一部項目を除いた1株利益は62セント。市場予想はそれぞれ54億5000万ドル、61セントだった。
スターバックス、2020年以来の減収-消費者が節約志向強める - Bloomberg
1-3月(第2四半期)決算は、2020年以来の減収となった。半額キャンペーンや新発売のラベンダー・ラテだけでは、節約志向を強める消費者を取り込むには不十分だった。株価は時間外取引で一時9.5%安となった。
成長の中核指標である既存店売上高が4%減少したことが響いた。アナリスト予想平均は1.5%増だった。スターバックスの業績には、例年より厳しかった1月の寒さに加え、世界的な消費者の慎重姿勢、中東の紛争の影響が反映されていると、レイチェル・ルジェーリ最高財務責任者(CFO)はインタビューで語った。
全般として1-3月期決算は、前経営陣が最初にまとめた高い期待に応えようと同社が苦戦していることを浮き彫りにしている。イスラエルとイスラム組織ハマスの紛争に対する同社の姿勢を巡るボイコットや、6ドル(約950円)のラテを敬遠する顧客基盤への対応に取り組んでいる。ラクスマン・ナラシムハン最高経営責任者(CEO)の下で、目標を少なくとも2回引き下げたが、今回の決算は投資家がより大きなリセットを求めている可能性を示している。
消費者の買い控えは広範囲に及んだ。1-3月期のスターバックス全体の取引件数は6%減少し、各地域でも低迷した。
1-3月期の純売上高は85億6000万ドルに減少。一部項目を除いた1株利益も68セントと、市場予想(80セント)を下回った。
米コカ・コーラ、通期売上高見通し引き上げ 第1四半期は予想上回る | ロイター
通期のオーガニック売上高(為替変動や買収の影響を除いた売上高)見通しを引き上げた。同時に発表した第1・四半期決算は、平均販売価格の上昇が寄与し売上高と利益が市場予想を上回った。
第1・四半期のオーガニック売上高はEMEA(欧州・中東・アフリカ)で15%、北米では7%いずれも増加した。
第1・四半期の平均販売価格は13%上昇。一方、販売数量はわずか1%増にとどまった。
通期のオーガニック売上高の増加率見通しは8─9%で、従来予想(6─7%)から引き上げた。
第1・四半期の純売上高は2.5%増の112億3000万ドル。LSEGがまとめた市場予想の110億1000万ドルを上回った。調整後1株利益は0.72ドル。市場予想は0.70ドルだった。
ウェドブッシュのアナリスト、ジェラルド・パスカレリ氏は「同社のガイダンスが引き上げられたのは心強いが、ドルベースで見ると、すべて横ばいのようだ」と指摘した。
Amazon決算、1〜3月営業益3.2倍 AIでクラウド成長加速 - 日本経済新聞
2024年1〜3月期決算は、売上高が前年同期比13%増の1433億1300万ドル(約22兆6000億円)、営業利益が3.2倍の153億700万ドルだった。生成AI(人工知能)向けの需要が強く、クラウドコンピューティング事業の増収率が回復した。
米3Mの1〜3月、訴訟費用で5%減益 約60年ぶり減配検討 - 日本経済新聞
2024年1〜3月期の決算は、純利益が前年同期比5%減の9億2800万ドル(約1460億円)となった。売上高は微減の80億300万ドル。軍用耳栓の品質問題などを巡る訴訟の和解関連費用を計上し、純利益を押し下げた。約60年ぶりの減配を検討していることも明らかにした。
同社は4月1日にヘルスケア部門の分離を完了したことを受けて、配当の引き下げを検討しているという。同社のサイトによると、3Mは過去64年連続で配当を引き上げている。投資家の間で「配当貴族」銘柄として知られてきたが、こうした伝統は転機を迎える。
現在の四半期配当は1.51ドル。減配後の具体的な配当額などは明確にしていない。
1株利益は1.67ドル(前年同期は1.76ドル)。特殊要因を除くと2.39ドルと、市場予想(2.08ドル程度)を上回った。
同社は5月1日に経営トップの交代を控える。軍事通信大手L3ハリス・テクノロジーズ出身のウィリアム(ビル)・ブラウン氏が最高経営責任者(CEO)に就任する。18年からCEOを務めてきたマイク・ローマン氏は会長になる。
[ITW] イリノイツールワークス 1Q減収増益 売上高1%減39.7億ドル、営業益16%増11.2億ドル、EPS2.73ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[PEG] パブリックサービスエンタープライズグループ 1Q減収減益 売上高27%減27.6億ドル、営業益58%減6.85億ドル、配当0.60ドルへ増配 - 株探(かぶたん)|米国株
[SYY] シスコ 3Q増収営業増益 売上高3%増193億ドル、営業益4%増7.22億ドル、EPS0.85ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[APD] エアープロダクツ&ケミカルズ 2Q減収増益 売上高8%減29.3億ドル、営業益39%増6.37億ドル、EPS2.57ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[HUBB] ハベル 1Q増収減益 売上高9%増13.9億ドル、営業益8%減2.28億ドル、EPS2.73ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[PCAR] パッカー 1Q増収最終増益 売上高3%増87.4億ドル、純利益63%増11.9億ドル、EPS2.27ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[PYPL] ペイパル 1Q増収増益 売上高9%増76.9億ドル、営業益17%増11.6億ドル、EPS0.83ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[ETN] イートン 1Q増収最終増益 売上高8%増59.4億ドル、純利益29%増8.22億ドル、EPS2.04ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[PRU] プルデンシャル 1Q増収最終減益 売上高45%増216億ドル、純利益22%減11.5億ドル、配当1.30ドルへ増配 - 株探(かぶたん)|米国株
[SYK] ストライカー 1Q増収増益 売上高10%増52.4億ドル、営業益32%増9.72億ドル、EPS2.05ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[GLW] コーニング 1Q減収営業減益 売上高6%減29.7億ドル、営業益15%減2.54億ドル、EPS0.24ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[AMT] アメリカンタワー 1Q増収増益 売上高2%増28.3億ドル、営業益59%増12.3億ドル、EPS1.96ドル - 株探(かぶたん)|米国株
サンタンデール銀11%増益、1〜3月 金利収入が上昇 - 日本経済新聞
2024年1〜3月期決算は、純利益が前年同期比11%増の28億5200万ユーロ(約4800億円)だった。欧州を中心に金利収入が伸びた。
純金利収入は15%増の119億8300万ユーロだった。欧米の中央銀行の金融引き締め継続が、個人向け(リテール)銀行事業の業績改善につながった。預貸の利ざやを示す純金利マージンは2.97%と、前年同期の2.63%から上昇した。
純手数料収入は6%増の32億4000万ユーロとなった。債券引き受けが好調だった米国の投資銀行部門がけん引した。
サンタンデール銀行のアナ・ボティン会長は「欧米の純金利収入の増加に支えられたリテール銀行事業の業績が伸びた。(自動車ローンなど)個人向け金融事業へ注力し、金利低下局面でも利益確保できるように多角化を進めている」とコメントした。
独アディダス、第1四半期は欧州・中国が販売けん引 北米は低調 | ロイター
独スポーツウエア大手アディダス(ADSGn.DE), opens new tabは30日、欧州と中国での販売増加が第1・四半期の好業績を支えたと指摘した。小売店の在庫過剰が続いている北米は低調だった。
地域別の売上高は欧州が14%、中国は8%伸びたが、北米は4%減の11億2000万ユーロ(12億ドル)だった。米国では他社と同様にアディダスも過剰在庫に悩まされ、値下げを行っている。
独VWの第1四半期、営業利益が20%減 年間目標は維持 | ロイター
●海外企業
石油・ガス上流部門、年末までに1500億ドルのM&A=調査会社 | ロイター
調査会社ライスタッド・エナジーのアナリストはリポートで、石油・ガス業界の上流部門は全世界で今後年末までにさらに1500億ドル相当の合併・買収(M&A)案件がまとまり、重点が米テキサス州などのシェール鉱区「パーミアン盆地」から米国の他のシェール鉱区に移るとの見通しを示した。
全世界の上流部門は年初来のM&Aが既に前年同期比145%増の640億ドル超と2019年以来の高水準となっており、そのほとんどを米国が占めている。
北米は第1・四半期のM&Aが約540億ドルで世界全体の83%に上っており、年末にかけて引き続き業界再編のけん引役となる見込み。
今年の案件はほとんどが、テキサス州西部からニューメキシコ州南東部にかけて広がるパーミアン盆地に集中しており、企業はこの鉱区での資産を手に入れようと躍起になっている。
米国では他のシェール鉱区も大型の投資を引き付け、エクソンモービル(XOM.N), opens new tabがノースダコタの資産売却を検討するなど、パーミアン以外の案件が約410億ドルとなっている。
米国以外のM&Aは年初来で前年同期比5%増の105億ドル。全体の約66%を天然ガス産出鉱区が占めた。
ライスタッド・エナジーのアトゥル・ライナ氏は「(M&Aの)意欲は依然として強く、事業買収を画策する企業は(パーミアン)盆地の外の資産に目を向けている。そのため業界全体に大きな変化が起こり、将来的にはパーミアン以外の資産が北米のM&Aの中心になる可能性がある」と述べた。
●日本企業
九州電力、25年3月期は最終減益 財務体質改善で増配へ - 日本経済新聞
東北電力の24年3月期、純利益最高に 原発再稼働カギ - 日本経済新聞
住友化学、24年3月期最終赤字3120億円 過去最大 - 日本経済新聞
2024年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が3120億円の赤字(前の期は69億円の黒字)になったと発表した。従来は2450億円の最終赤字を見込んでいたが、赤字幅が670億円広がる。連結子会社である住友ファーマの医薬品の特許権などで減損損失を計上するため。過去最大の赤字幅となる。
住友ファーマでは販売が落ち込む子宮筋腫と子宮内膜症治療薬「マイフェンブリー」の特許権の一部を減損するなどし、医薬品関連で合計1808億円の減損を計上する。中国の増産影響や景気悪化で採算が悪化している石油関連事業では、千葉工場(千葉県市原市)の設備や工場共用資産の回収可能価額を見直し、253億円の減損を計上する。
同日開かれた会見で、住友化学の岩田圭一社長は赤字幅の拡大について「非常に多額で危機的な状況と重く受け止めている。25年3月期のV字回復を果たすのが責務だ」と述べた。
25年3月期の通期連結業績については売上高にあたる売上収益で前期比9%増の2兆6700億円を見込む。本業のもうけを示すコア営業利益は1000億円(前期は1490億円の赤字)、最終損益は200億円と黒字転換を見込む。配当は1株あたり9円と24年3月期予想と同水準を維持する。
住友化学、医薬1800億円減損 石化再建「肩すかし」で株安 - 日本経済新聞
中国電力、原発再稼働延期で利益幅縮小 今期最終63%減 - 日本経済新聞
北陸電力24年3月期最高益 地震で特損451億円 - 日本経済新聞
沖縄電力の24年3月期、2期ぶり黒字 燃料価格下落で - 日本経済新聞
電力10社、かすむ純利益1兆円超 25年3月期減益相次ぐ - 日本経済新聞
大手電力の2024年3月期の連結決算が30日出そろい、合計の最終損益は約1兆8200億円の黒字(前の期は約5800億円の赤字)となった。資源価格の下落と電気代の値上げで初めて1兆円を超えた。今期は資源安の一服で業績予想を開示した9社中8社で減益を見込む。火力発電への依存の高さから業績の変動が大きく、財務の健全化など課題も残る。
南海電鉄の純利益最高に 24年3月期239億円、旅客回復 - 日本経済新聞
商船三井、通期純利益は減益予想 業績次第で配当上げも | ロイター
2025年3月期の経常利益は前年比11.2%減の2300億円、純利益は同17.8%減の2150億円を見込むと発表した。経常損益ではエネルギー輸送、コンテナなどの製品輸送事業は増益予想としたが、ばら積み船事業で昨年度に計上した貸倒引当金の戻し入れが剥落(はくらく)する影響などで減益を想定した。
営業利益は同47.4%の増益予想で、1520億円を見込んでいる。為替前提は1米ドル140.83円を前提とした。年間配当は180円(24年3月期は220円)。
橋本剛社長は決算会見で、減益予想の今期に関し、為替影響や昨年度の特別損益を除けば、前期並みの利益水準を見込んでいると説明した。配当予想は現時点で180円だが、昨年度と同様「期中に業績改善が確認できた場合はさらなる引き上げも検討していきたい」と語った。
為替の影響では「円安になればなるほど利益は膨らんでみえる」ものの、長期的な投資や成長戦略を考慮すると、過度に円安が進めば「M&A(合併・買収)が少し手掛けにくくなってくるという現実はある」と指摘した。  
●米大統領選挙
●先進国中銀
政府・日銀が29日に5兆円規模の介入の可能性、過去最大に迫る | ロイター
ECB、インフレ鈍化続けば6月に利下げ開始を=スペイン中銀総裁 | ロイター
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのデコス・スペイン中銀総裁は30日、インフレの緩やかな鈍化が予想通りに続けば、ECBは6月に利下げを開始すべきだと述べた。
デコス氏は、今後数四半期、インフレの鈍化が続く見通しだと指摘。ただ、ベース効果で鈍化ペースは昨年より緩やかになるとの見方を示した。
「こうしたインフレ見通しが維持されれば、現在の金融引き締め水準を6月に緩和し始めることが適切だとECB理事会は考えている」と述べた。スペイン中銀の年次報告書で見解を示した。
同氏は、ECBが不確実性のレベルを踏まえ、事前に特定の金利の道筋を確約することなく、今後もデータ次第というアプローチで会合ごとに決定を下すとも述べた。
また、スペイン中銀は、国内銀行のカウンターシクリカル資本バッファー(現在0%)を「プラスの水準」にすることを検討しており、近く発動するかどうか決定事項を発表する予定という。
ECBは6月利下げに自信得た、4月のインフレ統計で-仏中銀総裁 - Bloomberg
4月のユーロ圏インフレ統計で、欧州中央銀行(ECB)は6月に利下げを開始し、その後も実利的なペースで金融緩和を続ける自信が得られたと、ECB政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁が語った。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が4月のインフレ統計を発表した数時間後、ビルロワドガロー氏はリンクトインに投稿した。4月の総合インフレ率は2.4%で前月から変わらなかったが、5カ月にわたり4%だったサービスのインフレは3.7%に低下した。
ビルロワドガロー氏は「こうしたデータはわれわれの自信につながる。現時点から来年までの間に、インフレ目標は達成されるだろう。それゆえに、6月に利下げを開始することができる」と論じた。
今後数カ月のインフレの数字はやや上下するかもしれないため、ECBはインフレの統計上の数字よりも見通しに注目するべきだと主張。
6月の後の利下げは「月次の結果だけでなく、インフレ見通しに応じた実利的な」ペースで進むことになるとの見解を示した。
●先進国、グローバル、金融市場
豪小売売上高、3月は予想外のマイナス 生活費高騰で支出抑制 | ロイター
生活費の高騰を背景に消費者が支出を控えた。2月改定値は0.2%増だった。
3月は衣料品・フットウエア・パーソナルアクセサリー小売業と百貨店で落ち込みが最も大きかった。
ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)の市場経済担当責任者、タパス・ストリックランド氏は、消費低迷はほぼ予想の範囲内だったが、RBAはインフレの粘着性と労働市場の進展の遅れを懸念するだろうと指摘。
「活動の伸びがトレンドを下回っており、5月の利上げはないと考えているが、利上げのリスクはある。ただ、現段階でそのリスクが特に高いとは思わない」と述べた。
英住宅ローン承認件数、3月は1年半ぶり高水準 市場回復裏付け | ロイター
ユーロ圏成長率、第1四半期は予想上回る伸び 景気後退から回復 | ロイター
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が30日発表した第1・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増、前年比0.5%増だった。
ともに0.2%増だった市場予想を上回った。
ドイツのプラス成長への復帰や好調なスペイン経済に後押しされた。
昨年第4・四半期のGDPは前期比横ばいから0.1%減に下方修正され、ユーロ圏がリセッション(景気後退)入りしていたことが明らかになった。
ドイツのGD伸び率は様子尾を上回る0.2%
スペインは前期比プラス0.7%でエコノミスト予想の0.4%を上回った。投資や民間消費が後押しした。
フランスも個人消費と企業投資が上向き、予想を上回る伸びとなった。
ウニクレディトは「最悪期はようやく脱した」とし、貿易増とインフレ率低下により、今後数四半期のドイツ成長率は緩やかになる可能性が高いとの見方を示した。
ユーロ圏インフレ率、4月速報2.4%で横ばい コア鈍化 | ロイター
欧州連合(EU)統計局が30日発表した4月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)上昇率(速報値)は前年比2.4%と、3月と同水準だった。ロイターがまとめた市場予想と一致した。
ただ、コアインフレ率は鈍化しており、欧州中央銀行(ECB)が6月に利下げを実施するとの見方が一段と強まっている。
変動の激しい食品、エネルギー、アルコール、たばこを除くコアインフレ率は2.9%から2.7%に鈍化した。
サービス価格の上昇率も4.0%から3.7%に鈍化。ただ、イースター(復活祭)の時期が早かったことが影響している可能性があり、ECB当局者はサービス価格を左右する賃金の急上昇が依然懸念要因だと指摘している。
3月独小売売上高指数は+1.8%、消費改善で予想上回る | ロイター
3月の小売売上高指数は前月比1.8%上昇した。月末の消費改善で予想を上回った。
ロイターによるアナリスト調査の予想は1.1%上昇だった。
Hauck Aufhaeuser Lamp Privatbankのチーフエコノミスト、アレクサンダー・クルーガー氏は「売上高の増加で今のところ下振れ傾向に歯止めがかかっている。春の到来で消費活性化への期待が高まっている」と述べた。
昨年は物価上昇が消費に打撃を与えたが、今年は実質賃金の増加が見込まれており、消費が景気押し上げの要因になると期待されている。
食品の小売売上高は実質ベースで前月比3.6%増、非食品は0.2%減。
IFO経済研究所が30日発表した調査でも4月の小売業業況感改善が明らかになった。IFOのアナリストは、消費関連ビジネスが今年の経済全体を支えるとの見方を示している。
仏GDP、第1四半期は前期比+0.2%に加速 消費・投資上向く | ロイター
米金利オプション市場、FRB利上げの可能性上昇を示唆 | ロイター
米20都市住宅価格指数、2月は前年比7.3%上昇-予想6.7%上昇 - Bloomberg
過去数年に価格と住宅ローン金利の両方が上昇したことを受け、住宅の購入は米国の多くの地域で一段と割高になっている。最近は新規の売り出し物件が増加し、買い手の選択肢は増えているが、在庫は歴史的水準をまだ大きく下回っており、競争が激しい状況が続いている。
S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズのコモディティ、不動産、デジタル資産の責任者、ブライアン・ルーク氏は「米住宅価格は過去最高値かそれに近い水準にある」と発表文で指摘。「3カ月連続で全都市の価格が前年比で上昇した。サンディエゴとロサンゼルス、ワシントン、ニューヨークの4都市は現時点で史上最高値となっている」と続けた。
前年比で最も上昇したのは引き続きサンディエゴで、11.4%急伸。シカゴとデトロイトではそれぞれ8.9%伸びた。
ルーク氏によれば、ボストンやニューヨーク、ワシントンを含む北東部は過去半年に最も好調な市場となっている。
「2020年代初頭にリモートワークが小規模(かつ温暖な)市場に恩恵をもたらしたように、オフィス復帰は北東部の大都市市場のアウトパフォーマンスに寄与している可能性がある」と同氏は分析した。
カカオ豆先物が大幅下落、トレーダー離れ流動性低下-激しい値動きに - Bloomberg
日本当局の円買い介入、実施の有無を見分ける方法-QuickTake - Bloomberg
2. 政府・日銀が介入したかどうかを知るには?
価格グラフに突然、2円にわたる長い縦線が引かれた場合は通常、日本が円を買ったり売ったりした最初のシグナルとなる。4円を超えるような動きは特にその可能性が高い。2023年10月のように、市場のパニックやアルゴリズムによって引き起こされるケースもある。日本の通貨当局は22年9月に約10年ぶりとなる介入に踏み切った後、数分以内に介入実施を発表した。それを最後に当局は為替トレーダーの警戒心を高めるため、市場に疑念を残そうとする戦略を維持している。透明性を確保するため、財務省は売り買いを実施していない場合でも、毎月末に介入額を公表。四半期分の日次(にちじ)ベースの介入実績も明らかにしている。日銀の当座預金も、予定外の支出規模を知る手がかりになる。市場の急激な動きは、日銀がディーラーに相場水準を尋ねる「レートチェック」によって引き起こされることもある。レートチェックはしばしば実際の介入の前兆とみなされる。
5. 資金はどこから来るのか?
円を下支えする場合、ドルは日本の外貨準備から調達されるが、介入の「火力」としては限度がある。3月末時点で、日本は1兆1500億ドル(約179兆円)の外貨を保有していた。2022年に実施した3回の介入では9兆2000億円を費やした。米国債を売却して資金を調達するケースもあったようで、この場合は使用可能な準備がはるかに多くなる。
米オフィスの不良債務5.9兆円 在宅勤務と高金利で急増 - 日本経済新聞
米調査会社MSCIによると、米国のオフィスを担保にした債務のうち、デフォルト(債務不履行)や倒産、テナントの家賃延滞などに陥った「不良債務」が3月末時点で総額380億ドル(5兆9000億円)と、2012年末以来の高水準になったことが分かった。在宅勤務の普及でオフィスの借り手が減り家賃収入が減少したほか、金利高止まりで債務の借り換えが難しくなっているためだ
●中東情勢
ラファ侵攻、ガザ休戦合意でも実施 ネタニヤフ氏「完全な勝利へ」 | ロイター
ネタニヤフ首相は30日、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止合意の有無にかかわらず、ガザ最南部ラファに対する攻撃を実施し、イスラム組織ハマスを壊滅させると述べた。
ネタニヤフ氏は「全ての目的を達成する前に戦争を終わらせるという考えは論外だ」とし、「ラファに侵攻し、ハマスを排除する。(戦闘休止)合意の有無にかかわらず、完全な勝利を達成する」と語った。
一方、サウジアラビア訪問を終えたブリンケン米国務長官は30日、テルアビブに到着した。米国務省はイスラエルによるラファでの作戦について信頼できる計画はまだ示されていないと述べた。
イスラエルを訪問中のセジュルネ仏外相もネタニヤフ氏に対し、ラファでの作戦に踏み切っても何の解決にもならないと伝えた。
ネタニヤフ氏に近い関係筋によると、イスラエルはハマスとの交渉を仲介するエジプトに代表団を派遣する前に、最新の戦闘休止案に対するハマス側の回答を待っているという。
イスラエル当局者はこれまで、ハマスが提案を受け入れればラファでの作戦を見合わせる可能性に言及している。
ある当局者は「今回がラファ掃討作戦を見合わせる最後の機会だ。イスラエル国防軍(IDF)は既に作戦のために部隊を動員し始めている」と語った。
ネタニヤフ氏はまた、国際刑事裁判所(ICC)がガザ地区での戦闘に絡みイスラエル政府当局者に逮捕状を発行すれば「歴史的な規模のスキャンダル」になるとし、いかなる決定を受けても、ハマスに対する完全な勝利という戦争の目的達成に向けた決意は揺るがないと述べた。
サウジアラビアの皇太子、強靭な世界経済構築のために世界的な協力を呼びかけ|ARAB NEWS
ネタニヤフ首相、ハマスとの停戦交渉継続中に「合意の有無にかかわらず」ラファ侵攻を誓う|ARAB NEWS
ファタハとハマスが北京で会合、中国が仲介 和解への意志表明 | ロイター
●エマージング
メキシコGDP2.0%増 IMF、24年は減速を予測 - 日本経済新聞
2024年1〜3月の実質国内総生産(GDP、速報値)は、前年同期比2.0%増えた。直前の期と比較した四半期ベースのプラスは10四半期連続まで伸びたものの、年率で3.2%伸びた23年から伸び率は鈍化している。
開催遅れた3中総会7月に、中国共産党 改革深化などが主要議題 | ロイター
タイ経常収支、3月は黒字が11億ドルに縮小 中銀はバーツ安予想 | ロイター
預金準備率や金利など政策手段を柔軟活用、中国政治局 景気支援強化 | ロイター
アジア太平洋、軟着陸の見込み高まる インフレ低下で=IMF | ロイター
アジア太平洋地域について、今後2年間で成長率が鈍化する見通しだが、急速なディスインフレと底堅い成長でソフトランディング(軟着陸)を達成できるとの見通しを示した。
地域の成長率は昨年の5%から今年は4.5%、2025年は4.3%に鈍化すると予想した。
不動産部門の調整など中国の構造的な減速が引き続き地域の成長率鈍化の主因になる見通しで、中東やウクライナの紛争による商品価格変動や貿易混乱の影響もなお受けやすいとした。
中国の成長率は23年の5.2%から今年は4.6%に減速し、25年は4.1%になるとの予想を示した。
ただ、短期的なリスクは上下で「ほぼ均衡している」と指摘。
インフレ圧力の後退とそれに伴う早期の金融緩和期待によりアジアと世界でソフトランディングの見込みが高まったとした。
IMFのアジア太平洋局長クリシュナ・スリニバーサン氏は、地域経済見通し報告書の発表後、米連邦準備理事会(FRB)の動きに縛られ過ぎることなく、国内インフレ動向に目を向けるべきだと指摘
「アジア諸国は金融面での摩擦が少なく、マクロ面のファンダメンタルズ(基礎的条件)と制度的枠組みが改善されているため、為替相場の変動に対処しやすい状況にある。為替相場を今後も衝撃に対する緩衝材として機能させるべきだ」と述べた。
中国が対ロ「地下ルート」貿易決済、制裁逃れで苦肉の策 | ロイター
中国4月PMI、製造業・非製造業ともに拡大ペース鈍化=統計局 | ロイター
中国国家統計局が30日発表した4月の購買担当者景気指数(PMI)は製造業、非製造業ともに拡大ペースが鈍化した。
中国の第1・四半期国内総生産(GDP)が堅調な伸びとなったことから、追加の景気刺激策を講じる必要性は低下したものの、今回の統計は政策当局が直面する課題を浮き彫りにしている。
製造業は50.4と、前月の50.8から低下。ロイターがまとめた市場予想の50.3と好不況の分かれ目である50を上回った。
新規輸出受注の伸びが大幅に鈍化し、雇用は引き続き縮小していることが示された。
サービス業と建設業を含む非製造業は51.2と、3月の53.0から低下。南部の悪天候で建設業やサービス業に混乱が生じたことが影響したとみられる。
サービス業サブ指数は3月の52.4から50.3に低下。1月以来の低水準となった。
統計局によると、料理宅配、資本市場サービス、不動産の各業界で事業活動が縮小している。
一方、この日発表された財新/S&Pグローバルの製造業PMIは、新規輸出受注の増加を背景に急速な伸びを示した。
アナリストによると、統計局と財新のPMIの乖離は地理的・業種的なカバー範囲の違いが反映されている。
光大銀行のマクロ研究員、周茂華氏は「製造業とサービス業のPMIはどちらも50に近く、現在の景気拡大モメンタムが穏やかであることを示している」と述べた。
国際通貨基金(IMF)のクリシュナ・スリニバーサン・アジア太平洋局長は30日、中国が産業政策を縮小し、資源の不適正な配分と余剰生産能力を減らせば同国の利益になると指摘。供給サイドの政策ではなく、内需の下支えを優先すべきだと述べた。
キャピタル・エコノミクスの中国経済担当責任者、ジュリアン・エバンス・プリチャード氏は、短期的には財政政策などを背景に循環的な景気回復が続くと予想。
ただ「対外貿易の障壁、不動産建設の一段の減少、地方政府の簿外のインフラ支出減少を巡るリスクなど、多くの下振れリスクがある」と述べた。
中国共産党、不動産危機で新たな対策示唆-利下げ可能性にも言及 - Bloomberg
●市況
欧州市場サマリー(30日) | ロイター
<ロンドン株式市場> 反落して取引を終えた。金融大手HSBCと金融サービスのハーグリーブス・ランズダウンが上昇して銀行株は上げたものの、貴金属と鉱業株の売りが優勢だった。
30日にFTSE350種銀行株指数は2.25%上昇。ノエル・クインCEOが退任することを発表したHSBCが4.1%高とけん引。税引き前利益が予想を上回ったことや30億ドル相当の自社株買いの発表が好感された。
保険大手プルーデンシャルは年第1・四半期決算内容が低調だったことが嫌気された。
<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。自動車大手のさえない決算発表内容が投資家心理の重しとなり、相場を押し下げた。
30日に自動車・部品株指数は4.18%下落し、下げ幅は2022年9月以来、1年7カ月ぶりの大きさ。フォルクスワーゲンは4.6%、メルセデス・ベンツは5.2%、ステランティスは10.1%それぞれ下げた。
スペインの銀行バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリヤ(BBVA)とバンコ・サバデルが合併の可能性を探る交渉を開始したと発表した。
BBVAは6.7%下落した一方、サバデルは3.4%上げた。
<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが上昇した。30日発表された指標は、ユーロ圏におけるインフレの落ち着きと底堅い成長の継続を示唆した。また、第1・四半期の米雇用コストの伸びが市場予想を上回ったことも材料視された。
NY市場サマリー(30日)円下落、利回り上昇 株1─2%下落 | ロイター
<為替> 日本当局による介入観測で前日に急騰していた日本円が対ドルで下落した。一方、米雇用コストの伸びが予想を上回ったことを受け、ドルが上昇した。
円は対ドルで0.88%安の157.73円となった。月間では4.04%安と2023年2月以降で最大の下げとなる見込み。
<債券> 国債利回りが上昇した。朝方発表された第1・四半期の米雇用コストが予想以上に上昇し、米連邦準備理事会(FRB)の利下げが後ずれするという見方を支えた。
CMEのフェドウオッチによると、金融市場が織り込む12月の利下げ確率は77%と、1週間前の90%から低下した。
<株式> 1─2%下落して終了した。FOMCの結果発表を翌日に控え、この日発表の経済指標で示された雇用コスト上昇や消費者信頼感の低下が意識された
個別銘柄では、GEヘルスケアが下落。同社の第1・四半期収益はアナリスト予想を下回った。一方、3Mは四半期利益が予想を上回り上昇した。
製薬大手イーライリリーは通期利益予想を上方修正したことに支援され上昇した。ペイパルも通期調整後利益予想を上方修正し上昇した。
<金先物> 対ユーロでのドル高を背景に、4営業日ぶりに反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比54.80ドル(2.32%)安の1オンス=2302.90ドル。
<米原油先物> イスラエルとイスラム組織ハマス間の戦闘休止の交渉の行方に注目が集まる中、供給不安がひとまず和らぎ、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は前日清算値(終値に相当)比0.70ドル(0.85%)安の1バレル=81.93ドルとなった。月間では1.49%安。7月物の清算値は0.75ドル安の81.28ドルだった。

備忘録(2024/4/29
●決算
[BEN] フランクリンリソーシズ 2Q増収減益 売上高12%増21.5億ドル、営業益49%減1.29億ドル、EPS0.23ドル - 株探(かぶたん)|米国株
●海外企業
焦点:認知症薬レカネマブ、米で普及進まず 医師に「ニヒリズム」 | ロイター
米ボーイングが起債で100億ドル調達、需要旺盛=関係者 | ロイター
今年1月に起きたアラスカ航空機事故などで主力小型機「737」の生産縮小と品質管理強化の対応に追われているボーイングは、第1・四半期に手元資金が39億3000万ドル減少。来年から2026年にかけては合計120億ドルに上る債務返済期限も迫っており、市場関係者の間では大型起債に動くとの観測が浮上していた。
2人の投資家によると、今回発行された社債の期間は3年から40年までと幅広い。一方で需要の強さを背景に、5年債と7年債、10年債のプライシングは当初時点より35ベーシスポイント(bp)、30年債と40年債でも40bpそれぞれタイト化した。また圧倒的な引き合いを反映する形で、応募総額は713億5000万ドルに達した。
ウィーワーク、ソフバンクGなど債権者と再建案で合意-創業者は排除 - Bloomberg
ウィーワークは米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の枠組みで、弁済順位の高い貸し手から約4億5000万ドル(約700億円)の融資を受けることに合意。この貸し手はウィーワークの再編後、同社株式と引き換えに融資債権を放棄する。ソフトバンクGなど既存の信用状の所有者も、ウィーワークが破産法を脱却した際に債権を株式と交換する可能性がある。ウィーワークの弁護士、スティーブン・セラジェッディーニ氏が29日、米ニュージャージー州の破産裁判所公聴会で明らかにした。
昨年11月に破産法の適用を申請したウィーワークにとって、再建に向けた合意の成立は大きな節目になる。裁判所の承認が得られれば、ウィーワークは向こう数カ月に破産法を脱却し、債務負担や高いリース契約がより少ない状態から再出発する道が開かれる。
この再建案は40億ドル相当に上るウィーワークの優先債権保有者の大半、同社の無担保債権保有者を代表する委員会の支持をそれぞれ受けている。ただ、ウィーワークを5億ドル余りで買い戻す案を提示していたニューマン氏は排除する格好となる。
ニューマン氏は再建案に異議を申し立てることも可能だ。だが、自身の買収提案を有効にするためには、弁済順位の高い貸し手の支持を取り付ける必要がある。
ウィーワークのアドバイザーらはニューマン氏との交渉を拒否し、同社資産を公開入札にかけることなく再建案に合意したと、同氏の法定代理人は語った。
新たな再建案の下でも、ソフトバンクGはウィーワークの主要株主であり続ける。弁護士らによると、ウィーワークの破産法脱却時点でソフトバンクGは少なくとも16.5%株を保有する見通しで、株式保有比率は最高で36%に達する可能性がある。
●日本企業
豪アルデア、ニッケル事業で日本勢と提携 住友金属鉱山や三菱商事 | ロイター
ニッケル生産を手掛けるオーストラリアのアルデア・リソーシズは29日、豪西部カルグーリーでのニッケル事業を巡り、住友金属鉱山や三菱商事と拘束力のある協定を結んだと発表した。これを受け、アルデアの株価は11%超上昇した。
声明によると、各社が出資して合弁企業を立ち上げ、「カルグーリー・ニッケル・プロジェクト・グーンガリー・ハブ」の最終的な投資判断に向けた最終事業化調査を行うことで合意した。
住友金属鉱山と三菱商事は調査費用として、共同で9850万豪ドル(約6442万ドル)を拠出。合弁企業の株式の50%を保有する。残る株式はアルデアが持つ。
アルデアのアンドリュー・ペンケスマン最高経営責任者(CEO)は「生産が始まれば、プロジェクトは豪国内のニッケル、コバルト生産で最も大きな事業者の一つになることが見込まれる」と強調した。
●米大統領選挙
●先進国中銀
日銀が利上げなら「かなり深刻」な景気後退=元IMFエコノミスト | ロイター
国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミストを務めたオリビエ・ブランシャール氏は29日、日銀が利上げを実施すれば日本は「かなり深刻な」景気後退に直面するとの見方を示した。
29日の外国為替市場で外国為替市場でドル/円が乱高下し、市場で介入観測が拡大。日銀は3月にマイナス金利を解除したものの、政策金利は他の主要国よりもなお大幅に低いことが円安の背景にあるとの見方が出ている。
ブランシャール氏はロンドンで開かれたAIMサミットで、日本の実質賃金の下落と財政赤字の拡大を挙げ、「経済的に行き詰まっている」と述べた。
このほか、より大きなマクロ経済的な視点から見ると、米国のトランプ前大統領の11月の大統領選での勝利が世界経済にとって最大の懸念になっているとも指摘。トランプ氏が自身の意向に沿って利下げを容認するような人物を米連邦準備理事会(FRB)議長に指名すれば「世界全体にとって壊滅的な事態になる」と語った。
●先進国、グローバル、金融市場
スペイン首相が続投表明、妻の汚職調査「根拠ない」 | ロイター
神田財務官、介入有無コメントせず 過度な変動「看過しがたい」 | ロイター
神田真人財務官は29日午後、外国為替市場でドル/円が乱高下し、市場で介入観測が広がったたことについて、「為替介入の有無については申し上げない」と述べた。過度な変動による悪影響は「看過しがたい」とし、「必要に応じて適切な対応をする」と語った。
ドルはこの日、160円台前半に上昇した後に急落し、155円前半まで下げ幅を広げた。一気に5円下落したことで、市場では政府・日銀による円買い介入の観測が流れた。
財務省で記者団の取材に応じた神田財務官は、「投機による、この激しい異常とも言える変動が国民経済にもたらす悪影響には看過しがたいものがある」と強調。「引き続き必要に応じて適切な対応をしていきたい」、「24時間365日、平時であっても対応できる」などと述べた。
この日に為替介入をしたかどうかは明らかにせず、毎月の介入実績を5月末(4月26─5月29日分)に発表すると説明した。今の為替水準については、「われわれは必ずしも、特定の為替レートを念頭に置いて仕事をしているわけではない」とした。
欧州中央銀行(ECB)は29日、為替市場での行動についてコメントを差し控えた。
為替市場では先週の日銀金融政策決定会合後に円売りが一段と加速し、当局による介入警戒がこれまで以上に強まっていた。
スタンダード・チャータード銀行(シンガポール)のマクロストラテジスト、ニコラス・チア氏は、「きょうの動きが当局による介入だったとしても、一回で終わる可能性は低い」と話す。「160円台は当局にとって痛みの分水嶺、あるいは新たな一線を意味する」と語る。
今週は30─5月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。インフレ高止まりの兆しを受け、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が後退している。パウエル議長らFRB要人は、政策対応はデータ次第と強調している。
介入が効果を発揮するのは、中銀の政策シフトが条件なのかもしれない。OCBC(シンガポール)の為替ストラテジスト、クリストファー・ウォン氏は、「日銀が政策正常化の緊急性を示し、財務省が為替介入を実施すれば、財務省が単独で行動するより効果的だろう」と述べた。
ドイツのインフレ、再び加速-エネルギー価格の支援措置終了が寄与 - Bloomberg
ドイツのインフレ率は4カ月ぶりに上昇した。目標の2%に向かう道のりは平たんではないと警告していた欧州中央銀行(ECB)の予測を裏付けた。
ドイツ連邦統計庁が29日発表した4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前月比2.4%。ブルームバーグが調査したエコノミストは前月比変わらずの2.3%と予想していた。エネルギーがインフレ押し上げに大きく寄与した。
この日発表されたスペインのインフレ率も同様に上昇し、3.4%となった。エネルギー価格の上昇を抑えていた支援措置を同国政府が打ち切っていることが背景にある。
ユーロ圏20カ国全体の4月のインフレ率は30日に発表される。総合インフレ率は今年に入り初めてとなる前月比横ばいの2.4%になると見込まれるが、コアインフレは再び低下する公算が大きい。
円介入の手がかり、FRBのバランスシートが提供へ-CIBC - Bloomberg
堅調な米企業業績が輝き失う、金利高で株価圧迫-ウィルソン氏 - Bloomberg
円は対ドルで156円台前半、介入観測で神経質-祝日中に160円から急伸 - Bloomberg
●中東情勢
ハマス代表団、停戦協議でカイロへ 米・イスラエル首脳は電話協議 | ロイター
イスラム組織ハマスの代表団が29日、パレスチナ自治区ガザでの停戦に向けた協議のためエジプトのカイロを訪問することが分かった。ハマス関係者が28日、明らかにした。
ハマスが仲介役のカタールとエジプトに渡した停戦案とそれに対するイスラエル側の反応について協議するという。
交渉について説明を受けた関係筋によると、ハマスは27日に示されたイスラエルによる最新の段階的停戦案に回答する見通し。イスラエルで収監されているパレスチナ人の釈放と引き換えに、40人以下の人質解放に応じるほか、「平穏持続期間」を含む休戦の第2段階への合意が含まれているという。
この関係筋によれば、イスラエル側は第1段階の後にガザ南部と北部の間の自由な移動を認めるとともに、ガザから部隊を一部撤収させる見通し。
一方、バイデン米大統領は28日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話協議した。米ホワイトハウスによると、両氏は人質解放と即時停戦に向けた交渉を巡り協議した。
新たな検問所開放の準備など人道支援の搬入加速についても話し合った。バイデン氏はイスラエルが計画するガザ地区最南部ラファへの侵攻について、自身の「明確な立場」を改めて伝えたという。
イスラエルのカッツ外相は27日、人質解放で合意できればラファ侵攻を見合わせる可能性があると述べた。
また、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は28日、イスラエルがラファ侵攻に踏み切る前に米側の懸念に耳を傾けることに同意したと述べた。
米国務長官、29日からサウジ・イスラエルなど訪問 ガザ情勢協議 | ロイター
ブリンケン氏、ガザ停戦に「期待」|ARAB NEWS
米国務長官とサウジ皇太子、地域の緊急緩和の必要性巡り協議 | ロイター
ブリンケン米国務長官は29日、サウジアラビアの首都リヤドでムハンマド皇太子と会談し、地域における緊張緩和の緊急的な必要性について協議した。米国務省が発表した。
発表によると、ブリンケン氏はまた、パレスチナ自治区ガザへの人道支援の継続的な増加や人質解放を確実にし紛争のさらなる拡大を防ぐ即時停戦の達成の必要性を強調した。
●エマージング
韓国の尹錫悦大統領、李在明氏に協力要請 強まる野党の発言力 - 日本経済新聞
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は29日、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表と会談した。尹氏と野党代表が協議するのは2022年の就任後初めてとなる。対話姿勢を前面に出し、自らの政権運営に対し高まった世論の批判の収拾を図る。
中国不動産株が急伸、党中央政治局が政策緩和討議との観測 | ロイター
●市況
欧州市場サマリー(29日) | ロイター
<ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。
<欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。ドイツ銀行は売り注文が優勢だった。
オランダの医療機器大手フィリップスは29.4%と急伸。米国での呼吸器のリコールに関する費用が予想より少なかったことが材料視された。
ドイツ銀行は8.6%下落。傘下のポストバンクを巡る引当金の計上が2024年第2・四半期と通期の業績に打撃を与えるとの報告が嫌気された。
オスロ市場への上場初日の取引となったノルウェーのパブリック・プロパティー・インベストは1.4%安。同社の株式の一部は、負債を抱えたスウェーデンの不動産会社SBBが所有している。
欧州株式市場:
<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが低下した。ドイツとスペインのインフレ指標が欧州中央銀行(ECB)の6月利下げを阻む可能性は低いとの見方が広がった。一方、市場では今週の連邦公開市場委員会(FOMC)を控え慎重姿勢が堅持された。
NY市場サマリー(29日)円急騰・日本当局が介入か、利回り低下 テスラなど株続伸 | ロイター
<為替> 日本円が対ドルで序盤に付けた34年ぶりの安値から一時約5円高と急騰した。市場では日本当局が1年半ぶりに円買い介入を実施したとの見方が広がった。
<債券> 国債利回りが低下した。市場では今週開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)のほか、週内に発表される重要な経済指標が注目されている。
<株式> 続伸。電気自動車(EV)大手テスラやアップルが急伸し、この日の上昇を主導した。市場参加者の関心は週内のFOMCに向けられている。
<金先物> 対ユーロでのドル下落を背景に3営業日続伸した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前週末比10.50ドル(0.45%)高の1オンス=2357.70 ドル。
<米原油先物> 中東情勢の緊迫化に伴う供給不安を背景とした買いが一巡し、3営業日ぶりに反落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前週末比1.22ドル(1.45%)安の1バレル=82.63ドルだった。7月物は1.10ドル安の82.03ドル。
【米国市況】渦巻く介入観測、円は急伸後156円付近-好決算で株上昇 - Bloomberg

備忘録(2024/4/26-28
●決算
米エクソン、第1四半期利益が予想下回る マージン低下などで | ロイター
[ABBV] アッヴィ 1Q増収増益 売上高1%増123億ドル、営業益1%増27.9億ドル、EPS0.77ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[TROW] Tロウプライス 1Q増収増益 売上高14%増17.5億ドル、営業益21%増5.86億ドル、EPS2.49ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[CVX] シェブロン 1Q減収最終減益 売上高4%減487億ドル、純利益16%減55.5億ドル、EPS2.97ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[AON] エーオン 1Q増収営業減益 売上高5%増40.7億ドル、営業益1%減14.6億ドル、EPS5.35ドル - 株探(かぶたん)|米国株
●海外企業
今年初の米銀破綻、リパブリック・ファースト銀をFDICが閉鎖 - Bloomberg
米連邦預金保険公社(FDIC)は26日、フィラデルフィアを本拠地とするリパブリック・ファースト銀行の閉鎖を発表するとともに、同行の預金および資産の大半をフルトン銀行が取得することを明らかにした。FDICによれば、米銀による経営破綻は今年初めて。
FDICの発表資料によると、リパブリック銀行の預金はフルトン銀行に引き継がれる。ニュージャージー州とペンシルベニア州、ニューヨーク州にあるリパブリック銀行の32支店は27日、フルトン銀行の支店として再開する。
FDICによれば、リパブリック銀行の資産は1月末時点で約60億ドル(約9500億円)、預金は40億ドル。預金保険基金の負担コストを6億6700万ドルと推計している。
UBS、シンセティックリスク移転検討-資本要件引き上げ政府案受け - Bloomberg
スイスの銀行UBSグループは、同行の資本要件引き上げにつながるスイスの規制改革案を受け、信用リスクを市場に移転する取引を検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。
シンセティック(合成)リスクトランスファー(SRT)は重要な(significant)リスク移転とも呼ばれ、銀行は信用リスクを移転することで規制で求められる資本額を引き下げることができる。ローン損失に対する備えにもなる。通常、信用デリバティブを含む複数のローンにリンクした債券を発行することでこれを行う。
非公開の情報だとして匿名を条件に語った関係者によると、UBSはSRTに使用する担保の種類を評価中で、昨年クレディ・スイスを買収した際に引き継いだプラットフォームの一つを利用して取引をまとめる可能性があるという。
SRT利用に関する協議は初期段階にあり、数カ月かかる可能性がある。他の選択肢も検討されているという。UBSの広報担当者はコメントを控えた。
スイス政府はスイスを本拠とするシステム上重要な銀行に対し、将来のリスクに備えるため、海外拠点に対する資本を大幅に増加させることを望んでいる。UBSはこの改革が実施された場合、約200億ドル(約3兆2000億円)に上る資本積み増しが必要になる可能性がある。
ペンバートン・アセット・マネジメントの試算によると、世界の銀行は昨年、250億ドル相当のSRTを発行し3000億ドルのローンのリスクの一部を移転した。SRTは資本増強のための減配、自社株買い中止、新株発行など、投資家にとってあまり好ましくない手段を回避するのに役立つ。JPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴも現在、SRTを検討している。
SRTの中には2桁のリターンが期待できるものもあり、ブラックストーンやオークツリー・キャピタル・マネジメントなどの買い手が関心を寄せている。
高級ブランド不振のなかでエルメスが「一人勝ち」している理由 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
フランスの高級ブランド、エルメスは25日、2024年第1四半期(1〜3月)の売上高が前年同期比17%増えたと発表した。レザー製品の売れ行きが好調だったほか、中国の需要も堅調だった。世界的な高級ブランドが軒並み失速するのを尻目に、際立った成長を達成している。
エルメスの好業績と対照的に、フランスのライバル2社は苦境にある。LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンは、2024年第1四半期の売上高が前年同期比3%増と小幅の伸びにとどまった。また、グッチなどを傘下にもつケリングは、2024年上半期に前年同期比40~45%の減益を見込む。
世界で2番目に大きい高級品市場である中国はこのところ経済が振るわず、LVMHやケリングなどの大手高級ブランドも打撃を受けている。一方、エルメスはこの嵐をしのぎ、競合他社をしのぐ業績をあげている。
中国の高級品市場は二極化が進む。経済的に圧迫され、憧れを抱く(アスピレーショナル)消費者が高級品への支出を抑える一方、超富裕層は最高級品を買うのをためらわない。前者の消費者は高級ブランドとしては中位に位置するグッチの主な支持層であり、後者の超富裕層はエルメスの主要な顧客だ。
バークレイズのアナリストらは、二極化した市場では「(顧客に占める)ハイエンド消費者の割合が高い」企業や「価格決定力が強い」企業がリーダーになると指摘している。エルメスはこれら基準を明らかに満たしている。
実際、エルメスは今年8〜9%の値上げを計画する。バーンスタインのアナリスト、ルカ・ソルカはエルメスについて、「希少性」によって価値を高めるというイタリアの高級車メーカー、フェラーリのブランド哲学を「戦略面の核心的教義」として受け入れているようだとし、他社が消費支出の引き締めに苦しむなかで「価格を引き上げられるという強みから利益を得ている」と解説している。
エルメスの定番バッグ、バーキンは、二次流通市場での価格が定価の2倍ほどまで高騰することもある。ソルカによれば、この「大きなプレミアム(上乗せ価格)」は、「すぐに入手できる」バーキンや「ケリー」のバッグへの非常に強い需要を反映している。バーキンやケリーは店頭ですぐ変えるようなものではなく、手に入れるのが難しいことで知られる。
エルメスは富裕層にターゲットを絞った戦略によって高級ブランドのなかでの地位を固めた。だが、この戦略に絡んで訴訟にも巻き込まれている。米カリフォルニア州の消費者2人は3月、エルメスは「付属的な製品の十分な購入歴」がある顧客にしかバーキンを買えないようにしているとして、反トラスト法(独占禁止法)違反で提訴した。
米地銀リパブリック・ファーストが公的管理下に、同業者に資産売却 | ロイター
米連邦預金保険公社(FDIC)は26日、経営不振の米地銀リパブリック・ファースト・バンコープ(FRBK.PK), opens new tabを公的管理下に置き、資産を同業フルトン・バンクに売却すると発表した。
フルトン・ファイナンシャル(FULT.O), opens new tab傘下のフルトン・バンクがリパブリック・ファーストの実質全ての預金を引き取って資産を買収し、「預金者保護」を図るとした。
「リパブリック・バンク」の名称でニュージャージー、ペンシルベニア、ニューヨークの3州に展開する32支店は27日以降にフルトン・バンクの支店として営業を再開する。リパブリック・バンクは1月31日時点で総資産が60億ドル、預金総額が40億ドルだった。
米地銀は昨年3月にシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が相次ぎ破綻し、市場に動揺が広がった。同年5月にはファースト・リパブリック銀行が続いた。
リパブリック・ファーストはコスト上昇と収益低迷で経営が行き詰まり、昨年初めに人員を削減し、住宅ローン組成事業から撤退していた。
資金調達に向け投資家グループと交渉していたが、今年2月に決裂。これを受けてFDICが同行を公的管理下に置いて資産を売却する作業に着手したと、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じていた。
欧米「ラグジュアリー消費」失速 LVMH、ケリング減収 - 日本経済新聞
米FDA、ファイザーの血友病薬を承認 遺伝子治療 - 日本経済新聞
米食品医薬品局(FDA)は26日、米製薬大手ファイザーの血友病の一種である「血友病B」向けの遺伝子治療薬「ベクベス」を承認した。従来の血友病の治療と異なり、治療は1回の投与で済む。ファイザーの遺伝子治療薬が米国で承認されたのは初めて。
血友病は血を固めるはたらきを持つたんぱく質「血液凝固因子」がうまく働かず、出血が止まりにくくなる希少遺伝性疾患だ。10種類以上ある凝固因子のうち第8因子が欠損している場合は血友病A、第9因子が欠けている場合は血友病Bと分類される。
ファイザーのベクベスは1回の治療で体内で血液凝固因子を作れるようにする。世界血友病連盟によると、世界に3万8000人以上の血友病B患者がいる。
従来は週に数回、または1カ月に数回、血液凝固因子を投与して治療していた。米メディアによると、保険適用前のベクベスの価格は350万ドル(約5億5000万円)と高額だ。2024年4〜6月期中に提供し始める。同治療薬はすでにカナダ当局から承認を得ており、欧州連合(EU)でも承認申請をしている。
ファイザーの業績は新型コロナウイルスのワクチンと治療薬の販売量が減ってから苦戦している。代わりとなる分野の拡大を目指し、がん治療薬や肥満症薬などの開発にも力を入れている。
●日本企業
アクティビストの米エリオット、住友商事に数百億円投資-関係者 - Bloomberg
アクティビスト(物言う投資家)として知られる米ヘッジファンド運営会社エリオット・マネジメントが、総合商社住友商事の株式に数百億円規模を投資したことが明らかになった。事情を知る関係者が非公開情報であることを理由に匿名で明かした。
関係者によると、エリオットは住友商と企業価値向上策について協議した。エリオットは直近では三井不動産に投資して保有資産売却や自社株買いを求め、三井不の4月の資本効率化計画を歓迎する声明を出した。他に大日本印刷を含めてバリュエーションが割安で株主還元余力があると見られる企業に投資している。ソフトバンクグループに投資した2020年頃から、日本国内での投資を活発にしている。住友商事の時価総額は4兆7810億円(26日時点)。
住友商を含む日本の5大商社の株価は、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイによる投資が明らかになった2020年以降、資源価格高なども手伝い大幅に上昇している。コロナ以前の2019年末からの比較では住友商は5社で上げ幅が最も小さく、直近の株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)も最低となっている。
NEC25年3月期、純利益7%減 IT関連堅調も税金費用増 - 日本経済新聞
【日立製作所の決算】25年3月期純利益2%増 IT好調、株式5分割 - 日本経済新聞
【野村ホールディングスの決算】24年3月期の純利益79%増 個人向けがけん引 - 日本経済新聞
アドバンテスト純利益8%増 25年3月期、市場予想下回る - 日本経済新聞
四国電力の24年3月期、最終黒字605億円の過去最高益 - 日本経済新聞
日本ガイシ24年3月期、純利益26%減 半導体市況低迷で - 日本経済新聞
京セラ、25年3月期3期ぶり最終増益 半導体関連が回復 - 日本経済新聞
きらやか銀行、赤字転落で公的資金の返済困難 頭取辞任へ - 日本経済新聞
【IHIの決算】24年3月期、最終赤字690億円 価格転嫁で赤字縮小 - 日本経済新聞
IHIは26日、2024年3月期の連結最終損益が690億円の赤字(前の期は445億円の黒字)になったと発表した。従来予想より210億円増となり、赤字幅が縮小する。車両過給機(ターボチャージャー)事業では原材料価格の高騰を販売価格に転嫁する取り組みが進んだため。繰り延べ税金資産の計上額の見直しも寄与した。
売上高に相当する売上収益は100億円減の1兆3200億円(前の期は1兆3529億円)とした。営業損益は710億円の赤字(同819億円の黒字)と従来予想より90億円増となる。年間配当金は前の期比10円増の100円を維持するとした。
24日に発表した子会社のIHI原動機(東京・千代田)でのデータ改ざんについては、業績への影響は精査中。今後の調査結果を踏まえて公表する。
自民党、日本郵政・日本郵便合併案 民営化法の改正を検討 - 日本経済新聞
自民党の議員連盟が郵政民営化法の改正を目指している。このほど開いた総会で日本郵政と日本郵便の合併などを盛り込んだ改正素案を大筋で承認した。今国会で議員立法での法案提出を目指すが、自民党派閥の裏金問題で揺れるなかで難しい調整を強いられる。
改正案の骨子では日本郵政と日本郵便を合併させ、郵政傘下のゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の株式も一定の割合以上で保有を続ける案などを示した。金融2社の利益を取り込んで収益が悪化している郵便事業の収益を安定させる狙いだ。「できる限り早期に処分する」としていた現行法の方針を転換する。
自治体から受託する公共サービスなどを日本郵便の本来業務に位置付け、政府による財政支援措置も創設する。日本郵政に対する外資規制の導入や金融2社への上乗せ規制の一部緩和も盛り込む。
日本郵便の郵便事業では今秋にも郵便料金を値上げする方針だ。ただ、総務省の試算では2026年度以降に再び赤字に陥る見通しで、持続可能な収益基盤の確立が急務となっている。
●米大統領選挙
「トランプ氏と喜んで討議」、バイデン氏が討論会に意欲 米大統領選 | ロイター
FRBの独立性弱める計画、トランプ氏側近らが策定=新聞 | ロイター
11月の米大統領選でのトランプ前大統領の再選を視野に、同氏の側近らが米連邦準備理事会(FRB)の独立性を弱める計画案を策定しているもよう。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が関係筋の情報として報じた。
WSJによると、側近らはFRBの政策ビジョンを概説した約10ページの文書を作成。金利決定に際してはトランプ氏と相談すべきで、トランプ氏はパウエル議長の2026年の任期満了前に解任する権限を持つべきと主張している。
トランプ氏がこうした側近の動きを認識、もしくは承認しているかについて、WSJは確認できていないとしている。ただ、関係者の一部はトランプ氏から承認を得ているという見方を示している。
トランプ氏はまた、側近らと次期FRB議長候補を巡り非公式に協議し、議長職に関心があるか打診したという。
11月の選挙戦で勝利を目指すトランプ氏の陣営はWSJの報道について、トランプ氏自身もしくは陣営からの発表でない限り、公式な情報と見なされるべきではないとして、重要視しない考えを示した。
焦点:トランプ氏政治集会の舞台裏、聴衆はなぜ熱狂するか | ロイター
選挙遊説中のドナルド・トランプ前米大統領の登場を待つウィスコンシン州グリーンベイのステージ。トランプ氏の返り咲きを待望する熱烈な支持者の中には、凍えるような寒さのもと、車中で一晩を過ごす人もいた。
リー・グリーンウッドが歌う「ゴッド・ブレス・ザ・USA」がコンベンションセンター内のスピーカーから流れるのに合わせて、共和党大統領候補に名乗りを上げたトランプ氏は、手を振り、身体を揺らし、拍手と投げキスを繰り返す。
3200人の群衆が「トランプ」コールを繰り返す。若い夫婦が赤ん坊を高く抱え上げる。涙ぐむ人もちらほら見える。
トランプ氏の選挙運動の何よりの特徴は、こうした支持者による集会だ。キリスト教福音主義派の信仰復興論者による集会とカーニバルを混ぜ合わせたような1日がかりのイベントであり、既存の支持基盤に感動的な体験を与えるとともに、新たな支持者の取り込みを目指していると陣営は説明する。
大統領選挙はトランプ氏にとっては3回目。11月5日の本選では、民主党の現職ジョー・バイデン大統領と再び顔を合わせる。細心の注意を払って計画された長時間イベントが、ホワイトハウスへの返り咲きを目指すトランプ氏の選挙運動の柱として復活している。
トランプ陣営の運営副責任者であるジャスティン・カポレール氏によれば、テレビのリアリティー番組で売れっ子になったトランプ氏は、フロリダ州の邸宅「マールアラーゴ」でオフを過ごすときに愛聴している個人的なプレイリストから選んだ音楽など、集会の「見た目の印象と雰囲気」には細かく口を出しているという。
カポレール氏は「実質的に、1週間のうちに複数のロックコンサートをプロデュースするようなものだ。それが月に何度も繰り返される」と語る。
トランプ氏は2024年に入ってから、 大統領選の共和党候補指名を争う中で行ったアイオワ州、ニューハンプシャー州での11回を含め、これまでに21回の集会を実施した。大統領候補たちの公開行事への出席を調査する無党派団体「エレクション・セントラル」が明らかにした。
ロイターの分析では、現職大統領だった2020年4月半ばの時点では13回にとどまっていた。
再選を目指すバイデン氏の選挙運動は、大規模な集会をほぼ省略し、教会や労組の施設といった会場での有権者との小規模な対話を優先している。
今回の選挙戦では、トランプ陣営は刑事訴訟・民事訴訟に伴う出廷予定と集会スケジュールを調整しなければならない。同氏はこの1週間、不倫口止め料を巡る刑事訴訟の開始にあたってニューヨーク州の裁判所に足を運び、その後、20日に行われる集会のために激戦州であるノースカロライナ州に向かった。
ロイターは4月2日にグリーンベイで行われたトランプ氏の集会に立ち会い、50人弱の参加者にインタビューを行った。誰もがトランプ氏の集会に参加するのが好きだと声をそろえる。仲間意識が感じられ、ポリティカルコレクトネス(政治的正しさ)を気にする必要がないから、という理由だ。トランプ氏が好きで、集会が楽しいから来た、と言う。
またロイターでは、カポレール氏を含め2人の陣営関係者にも取材した。カポレール氏は選挙戦略と集会の演出について、支持基盤を盛り上げ、支持者をトランプ氏とそのポピュリズム的なメッセージにつなぎ留めるべく帰属意識を浸透させるような体験を生み出すものであり、それによって2期目への推進力となることを目指している、と説明する。
米最高裁、トランプ氏免責巡り一定範囲の適用に理解 公判遅れも | ロイター
米連邦最高裁は25日、トランプ前大統領が2020年大統領選の敗北を覆そうとしたとして起訴された事件で、免責特権が適用されるとの同氏の主張の是非について口頭弁論を開いた。多数派を占める保守派判事らは在任中の行為に一定程度の免責を適用することに理解を示した。
ただ、判事の大半は、トランプ氏側が主張する全面的適用を認めない姿勢を示唆。核関連機密を外国に売ったり、軍にクーデターを命じるなどの行為も免責されかねないとの懸念を示す意見があった一方、それほど重大ではない行為については適用が妥当との見方が示された。
判決の方向性は見えなかった。
保守派のアリート判事は、大統領が再選を果たせず新たに発足する政権下で訴追されやすくなれば「民主主義国家としての機能を不安定にするような連鎖に陥らないか」と疑問を呈した。
保守派のロバーツ長官は免責特権がなければ大統領への起訴が乱発するとの懸念を示した。
保守派判事らは下級審に審理を差し戻す意向を示唆。問題とされるトランプ氏の行為でどこまでが公務や免責対象なのか定めるよう指示するとみられ、公判開始がさらに遅れそうだ。
トランプ氏が大統領選結果を覆そうとした事件の初公判は当初3月に予定されていたが延期されている。
最高裁は6月末までに判断を示す見通し。
●先進国中銀
●先進国、グローバル、金融市場
米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個人消費堅調 | ロイター
米商務省が26日発表した3月の個人消費支出(PCE)価格指数は、インフレ率の緩やかな上昇を示した。ただ、住宅価格などが高止まりし、米連邦準備理事会(FRB)が当面、金利水準を維持する可能性を示唆した。
前月比は0.3%上昇、ロイター調査によるエコノミスト予想と一致した。2月改定値は0.3%上昇で前月の発表と変わらず。
前年比は2.7%上昇で、2月の2.5%、エコノミスト予想の2.6%を上回った。コア指数は前年比2.8%上昇した。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前年比2.8%上昇と、伸び率は2月と同じだった。前月比では0.3%上昇と、こちらも2月と同じだった。
FRB当局者が「スーパーコア」として注目する住宅・エネルギーを除くPCEサービス上昇率は前月比0.4%上昇。2月の0.2%上昇から伸び率が加速した。
3月にモノの価格は0.1%上昇した。ガソリンや衣料品などの上昇を、自動車・部品の下落が一部相殺した。
ユーロ圏の銀行融資低迷、インフレ期待低下 利下げの論拠強まる | ロイター
 欧州中央銀行(ECB)が26日発表したユーロ圏の3月の企業・家計向け融資は引き続き低い伸びとなった。高金利と景気低迷により銀行と借り手の意欲が低下したとみられる。
消費者のインフレ期待も低下しており、ECBが6月に利下げを開始する論拠が強まった可能性が高い。
INGのユーロ圏担当シニアエコノミスト、バート・コリジン氏は「今日の統計は慎重な利下げ開始に沿うものだ」と述べた。
3月の企業向け融資は前月比0.4%増加した。2月は0.3%増だった。家計向け融資は0.2%増と、前月の0.3%から減速し10年ぶりの低水準となった。
ECBが26日発表した3月の調査によると、ユーロ圏の消費者の今後1年間の予想インフレ率は3.0%で、前月の3.1%から小幅に低下した。2021年12月以来の低水準。利上げの効果が出ていることが浮き彫りになった。 
ECB理事会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は25日、「今後は金融政策が過度に引き締められるリスクを検討する必要がある」とし「金融引き締め姿勢はヒステリシス効果を生み出し、経済の低迷が長期化するリスクを高める可能性がある」とした。 
一方マネーサプライM3は回復が続き、3月の前年比伸び率は0.9%と昨年5月以来の高い伸びとなった。
最近の一部の指標には景気が安定に向かう兆しが見られる。
パウエル議長の決意揺らぐ恐れも、物価統計は高金利の長期化説を補強 - Bloomberg
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が先週発信した、当面は高い金利が続くとのメッセージは、26日に発表された最新のインフレ統計で補強された。
FRBが重視する個人消費支出(PCE)コア価格指数は、3月に前月比0.3%上昇。前年同月比では2.8%上げた。
3カ月連続で発表された懸念されるインフレデータは、FRBが目指す2%への進展が停滞していることを示しており、最初の利下げがさらに先送りされる可能性を示唆している。投資家は今年11月から1~2回の利下げを見込んでいるが、年内はまったく利下げがないかもしれないとの不安も深まっている。
ネーションワイドのシニアエコノミスト、ベン・エアーズ氏は「3月までインフレ数値が高かったことから、今年上期の利下げはなくなったと見るのが適切だろう」と話す。「また景気の底堅さが続くことで利下げが2025年まで先送りされるリスクもあり、来年の成長にとって重要な下振れリスクとなる」と述べた。
「FRBはすでに政策が景気を抑制する方向にあるとみて、当面は静観を決め込みたいようだ」とチャールズ・シュワブのチーフ債券ストラテジスト、キャシー・ジョーンズ氏は語る。26日の統計でPCEコア指数が「前月より高くなかったのは、一息つける理由になっただろう」と話した。
「リスクバランスは明らかにインフレ率上昇の方向にシフトした」とLHマイヤー/マネタリー・ポリシー・アナリティクスのエコノミスト、デレク・タン氏は指摘する。「次のドットプロットでは今年予想する利下げ回数が3月予想より少なくとも1回は減っている可能性が高い。つまり利下げ開始は遅れるということだ」と述べた。
INGのチーフ国際エコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏は「来週のFOMCが3月よりもタカ派的になるのは避けられないだろう」と話す。「インフレの鈍化が予想されるという話をまたするだろうが、緩和に踏み切るには複数月にわたって実際にそれを確認する必要があると認めるだろう」と述べた。
日本は何をしているのか、円急落でも動かない当局にトレーダーら疑問 - Bloomberg
円ショートが過去最高を更新、日銀会合前の23日時点-CFTC - Bloomberg
シティが2024年の米利下げ予想を縮小、物価統計受け-4回なお見込む - Bloomberg
米消費者センチメントが低下、インフレ期待上昇-ミシガン大調査 - Bloomberg
バイデン大統領を苦しめるインフレ、米経済の底堅さは悪いニュース - Bloomberg
パウエルFRB議長、「より高くより長く」路線維持へ-今週のマクロ - Bloomberg
自民党の茂木敏充幹事長、衆議院3補欠選挙の全敗「大変厳しい結果」 - 日本経済新聞
●中東情勢
中国の工業部門利益、減少に転じる-海外からの需要低迷が響く - Bloomberg
住宅不況で内需低迷が続く中、工場渡し価格の下落が利益率を圧迫し、工業製品を扱う企業は海外での販売を強化している。ただ、地政学的リスクの高まりがそうした取り組みを難しくする可能性がある。欧米諸国は、中国が国内で過剰生産能力を構築し、製品を海外で不当廉売していると非難。欧州連合(EU)は中国の電気自動車(EV)補助金などに関する調査を実施している。
国家統計局のアナリスト、於衛寧氏は「工業企業の利益は第1四半期に成長の勢いを維持した」ものの、回復はまだ不均衡だと資料で説明。政府は「内需を押し上げ、引き続き各業種の企業の信頼感を向上させ、産業経済の回復の基盤をさらに強化する」とした。
インド総選挙、2回目の投票始まる 与党優位揺るがず | ロイター
世論調査ではモディ首相が率いる与党インド人民党(BJP)が容易に過半数を獲得すると予想されており、モディ氏は異例の3期目に入る見込み。
格付け会社フィッチは、韓国の財政はもはや同国のソブリン格付けにおける強みではなく、今や中立的な要素になったと指摘した。その上で、債務の増加を抑制するための取り組みが早急に必要との見方を示した。
アジア太平洋地域ディレクターのジェレミー・ズック氏は25日、ロイターのインタビューで「財政指標はこの5─6年間、やや悪化している」と分析。
「コロナ禍前は、韓国の債務比率は『AA』格付け国の中央値よりもはるかに低かったが、現在は中央値とほぼ一致している」と述べた。
フィッチは先月、韓国の信用格付けを「AA-」(見通し「安定的」)に据え置いた。その際、韓国の国債比率は2024年に国内総生産(GDP)比51.4%となり、「AA」格付け国の中央値48.5%を上回ると予想。28年には53.6%となると見込んだ。
韓国はこれまで慎重な財政支出を背景に信用力を高め、格付けは英、仏、ベルギーと肩を並べる水準に改善。ただ、コロナ禍を受けた景気刺激政策により、債務比率は23年に50.4%と、18年の35.9%と比べて急上昇した。
●エマージング
イスラエル、ガザ恒久停戦を初提案 人質解放なら議論 - 日本経済新聞
米ニュースサイト、アクシオスは27日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザでの戦闘休止などを巡る間接交渉で、人質解放後に恒久停戦を議論する用意があると、イスラム組織ハマスに初めて提案したと伝えた。
イスラエルのカッツ外相は27日、地元テレビで交渉が「合意に至れば、ガザ最南部ラファへの侵攻計画を停止するだろう」と述べた。中止か延期かは不明。
カタールやエジプト、米国を仲介役とする間接交渉が続く中、イスラエルがハマスに揺さぶりをかけた。一方、ハマスは27日、人質男性2人の映像を公開した。交渉で譲歩を迫る思惑とみられ、双方が神経戦を展開している。
これまでの間接交渉でハマスは恒久停戦とイスラエル軍のガザ完全撤収を要求。イスラエルは応じていなかった。
アクシオスによると、イスラエルの案にはガザ北部への避難民の帰還やガザを南北に分断している道路からの軍撤退など、ハマスの要求が含まれている。イスラエル当局者は「大幅に譲歩する意思を含む提案だ」と語った。
ロイター通信は28日、ハマス代表団が29日、交渉のためにエジプトの首都カイロを訪問すると報じた。
カタールのアンサーリ外務省報道官はイスラエル紙ハーレツのインタビューで「合意に近づいてはいるが、双方から妨害がある」と述べた。
フーシ派が紅海で攻撃、石油タンカーに被害 | ロイター
●プロファイ、インフラ、自然災害
●小ネタ
「チキン注文しないで」とチポトレが従業員に要請-不足解消後に解除 - Bloomberg
●市況
NY市場サマリー(26日)ドル158円台乗せ、米株上昇 長期債利回り低下 | ロイター
<為替> ドルが158円台に乗せ、34年ぶり高値を更新した。日銀による政策の現状維持が材料視されたほか、米インフレ指標がおおむね予想と一致し、連邦準備理事会(FRB)が利下げ開始を遅らせるという観測が強まった。
<債券> 期間が長めの国債利回りが低下した。朝方発表された米個人消費支出(PCE)価格指数がほぼ予想に沿う内容となったことで、インフレ再燃を巡る懸念が和らいだ。
<株式> 上昇して取引を終えた。米グーグルの持ち株会社アルファベットとマイクロソフトbの好決算や緩やかなインフレ指標を受け、大型グロース株が上昇した。
<金先物> 米長期金利の低下を背景に買い安心感が広がり続伸した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比4.70ドル(0.20%)高の1オンス=2347.20ドル。週間では2.8%安だった。
<米原油先物> 米利下げ先送り観測が上値を抑えたものの、中東情勢の緊迫化への懸念が引き続き押し上げ要因となり、小幅続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.28ドル(0.34%)高の1バレル=83.85ドル。7月物は0.38ドル高の83.13ドルだった。
欧州市場サマリー(26日) | ロイター
<ロンドン株式市場> 上昇して取引を終えた。
FTSE100種総合株価指数は一時8146.79まで上昇し、取引時間中の最高値を4日連続で更新した。アルファベット、マイクロソフトなど米テクノロジー大手の決算内容が好感された。26日に英銀のナットウエストは6.1%上げた。2024年第1・四半期決算の減益幅が予想より小さかったことが材料視された。
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。銀行株と工業株が上昇したのが相場を押し上げ、STOXX欧州600種指数の上げ幅は3カ月超ぶりの大きさとなった。
<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが2週連続で上昇する基調にある。米国の経済指標を受け、欧州中央銀行(ECB)による年内の合計利下げ幅に対する市場予想は75ベーシスポイント(bp)を大きく下回った。
備忘録(2024/4/25
●決算
インテル、4-6月見通しが市場予想を下回る-時間外で株価下落 - Bloomberg
米インテルの株価が25日の米株式市場時間外取引で急落。この日示した4-6月(第2四半期)業績見通しが精彩を欠く内容で、半導体業界のトップクラスへの返り咲きに苦戦していることを示唆した。
発表資料によると、4-6月期売上高は約130億ドル(約2兆230億円)を見込む。ブルームバーグが集計したアナリストの予想平均は136億だった。一部項目を除外した1株利益は10セントの見通しで、市場予想(24セント)を下回った。
こうした見通しは、パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)によるインテル再生の取り組みが、より多くの時間と資金を要することを示唆している。かつては世界最大手の半導体メーカーだったインテルは、売上高と技術的ノウハウでエヌビディアや台湾積体電路製造(TSMC)などのライバルに後れを取っている。
インテルはまた、パッケージング施設で十分に部品を生産できず、新しい人工知能(AI)対応パソコン(PC)に使用されるプロセッサーの需要を全て満たすことはできなかった。
デーブ・ジンスナー最高財務責任者(CFO)は、事業が予想より緩慢だったことを認めつつも、「今年後半は、かなり力強いものになるだろう」とインタビューで語った。
インテルの株価は通常取引終了後の時間外取引で一時9.4%下落。
インテルの1-3月(第1四半期)の決算では、1株利益が一部項目を除いたベースで18セント、売上高は127億ドルだった。アナリスト予想平均では1株利益は13セント、売上高は127億ドルと見込まれていた。
インテルが決算受け時間外で下落 第2四半期の見通しが予想を大きく下回る=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
[INTC] インテル 1Q増収赤字縮小 売上高9%増127億ドル、営業赤字10.6億ドル、EPSマイナス0.09ドル - 株探(かぶたん)|米国株
米キャタピラー、4─6月期の減収見込む 機械需要冷え込み | ロイター
第1・四半期(2024年3月31日まで)は売上高が小幅に減少した。現四半期についても減収を見込んだ。数カ月続いた建設機械の旺盛な需要が終わりつつあるとの懸念が浮上している。
同社の株価は午前の取引で6.0%強下落した。2021年にバイデン政権が可決した1兆ドル規模のインフラ投資法の恩恵を受けた北米を除く全地域で、建設機械の売上が低迷した点が嫌気された。
第1・四半期売上高は前年同期の158億6000万ドルから158億ドルに減少し、予想の160億4000万ドルを下回った。
建設機械事業の売り上げは5%、天然資源産業向け部門の売り上げは7%、それぞれ減少した。
通期の売上高はほぼ横ばいとなる見通しという。
第1・四半期の調整後1株利益は5.60ドルで、LSEGがまとめた市場予想の5.14ドルを上回った。継続的なサプライチェーンの制約と鉄鋼コストの上昇による影響が価格上昇で相殺されたことが背景にある。
米キャタピラーの1~3月、3年ぶり減収 建機販売減で - 日本経済新聞
主力市場の北米の売上高は前年同期8%増収だったが、欧州・中東・アフリカ地域では17%減収、アジア太平洋では5%減収と落ち込み、全体を押し下げた。事業別では鉱山機械が7%減収、建機が同5%減収だった。エネルギー・交通産業向け機械は同7%増だった。
建機の需要は「景気の先行指標」として知られ、受注動向が注目されている。24年1~3月期の受注残は前年同期比で25億ドル減となり、需要の弱さを示した。
ジム・アンプレビー最高経営責任者(CEO)は決算説明会で投資家に対し、中国や欧州では建機需要の回復の遅れを予想した。一方「最重要市場の北米では需要が健全だ」と指摘し、業績下支え効果に期待を見せた。
キャタピラーが決算受け下落 販売台数の減少で売上高が冴えない=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
[DTE] DTEエナジー 1Q減収減益 売上高14%減32.4億ドル、営業益21%減5.17億ドル、EPS1.51ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[GWW] W.W. グレインジャー 1Q増収減益 売上高4%増42.3億ドル、営業益2%減6.69億ドル、EPS9.62ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[BMY] ブリストルマイヤーズスクイブ 1Q増収最終赤字転落 売上高5%増118億ドル、最終赤字119億ドル、EPSマイナス5.89ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[UNP] ユニオンパシフィック 1Q微減収増益 売上高微減60.3億ドル、営業益3%増23.7億ドル、EPS2.69ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[NDAQ] ナスダック 1Q増収 売上高9%増16.7億ドル、営業益微減4.10億ドル、EPS0.40ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[CMCSA] コムキャスト 1Q増収営業増益 売上高1%増300億ドル、営業益3%増58.1億ドル、EPS0.97ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[SPGI] S&Pグローバル 1Q増収増益 売上高10%増34.9億ドル、営業益21%増13.8億ドル、EPS3.16ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[CARR] キャリアグローバル 1Q増収減益 売上高17%増61.8億ドル、営業益10%減5.00億ドル、EPS0.29ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[IP] インターナショナルペーパー 1Q減収最終減益 売上高8%減46.1億ドル、純利益67%減5600万ドル、EPS0.16ドル - 株探(かぶたん)|米国株
米航空1〜3月、ボーイング事故で業績悪化 LCCも減便 - 日本経済新聞
米国の主要な航空会社の2024年1〜3月期決算が25日、出そろった。ボーイング機の事故による影響が業績の重荷となっている。ボーイング機の納入が遅れていることによって運航規模を縮小する動きもあることから、旺盛な需要が予想される夏の旅行シーズンにも影響が及びそうだ。
米格安航空会社(LCC)のサウスウエスト航空が25日発表した24年1〜3月期決算は、最終損益が2億3100万ドル(約360億円)の赤字(前年同期も1億5900万ドルの赤字)だった。売上高は11%増と堅調だったものの、従業員との新契約に関連する費用や機体の整備・修繕費用がかさんだ。
コストの逼迫に加え、ボーイング事故の影響が業績の重荷となっている。サウスウエストは24年通期で46機の「737MAX8」を納入する予定だったが、20機にとどまると発表した。納入予定の変更をうけ、24年12月期通期の業績見通しを下方修正した。売上高成長率の予想を従来の前期比2桁増から1桁台後半の増加に引き下げた。
ボブ・ジョーダン最高経営責任者(CEO)はボーイングの影響について声明で「24年から25年にかけて大きな課題となる」と懸念を示した。今後、古いボーイング機の退役延期や、従業員に無給休暇を促すなどの対策をとり、採算向上を図る。
同日に決算を発表したアメリカンも人件費関連のコスト負担が増えたことで採算が悪化し、最終赤字だった。ボーイングについて「他の航空会社に比べると影響は軽微」とするものの、24年12月期通期で納入予定だった機体数は29機から22機に減少する見込みだ。
1月初め、アラスカ航空が運航していたボーイング製の小型機「737MAX9」の非常口を塞ぐプラグが飛行中に吹き飛んだ。事故の影響は航空会社によって異なり、ボーイング機が占める割合によって明暗が分かれている。
ユナイテッド航空は1月の事故をうけて約2億ドルの損失があり、最終赤字を計上した。米メディアによると、同社が運航する航空機の約8割がボーイング製のため、事故の影響が大きかった。一方、ボーイング機が占める割合が約半数のデルタ航空はボーイング事故の影響が比較的少なく、増収と黒字転換を確保した。
こうしたボーイング機の事故の影響は今後さらに広がる可能性がある。ユナイテッドとサウスウエストは納入の遅れをうけて運航規模を縮小すると発表した。旅行需要が高まる夏休みに航空便の供給不足による遅延や欠航、運賃の高騰を引き起こすとの見方がある。
[AAL] アメリカン航空 1Q増収最終赤字転落 売上高3%増125億ドル、最終赤字3.12億ドル、EPSマイナス0.48ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[KDP] キューリグドクターペッパー 1Q増収営業増益 売上高3%増34.6億ドル、営業益31%増7.65億ドル、EPS0.33ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[MRK] メルク 1Q増収最終増益 売上高9%増157億ドル、純利益69%増47.6億ドル、EPS1.87ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[DOV] ドーバー 1Q増収営業減益 売上高1%増20.9億ドル、営業益7%減2.94億ドル、EPS4.52ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[HON] ハネウェル 1Q増収最終増益 売上高3%増91.0億ドル、純利益5%増14.7億ドル、EPS2.23ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[WM] ウェイストマネジメント 1Q増収増益 売上高5%増51.5億ドル、営業益23%増10.1億ドル、EPS1.75ドル - 株探(かぶたん)|米国株
独BASFの24年1〜3月、減収減益 トップ交代で改革推進 - 日本経済新聞
欧州化学最大手のドイツBASFが25日発表した2024年1〜3月期決算は、純利益が前年同期比12%減の13億6800万ユーロ(約2300億円)だった。長期化する需要低迷に加え、原材料費の下落から化学品の販売価格が下がり、売上高も175億5300万ユーロで12%減った。
英バークレイズ13%減益、1〜3月 手数料収入が減少 - 日本経済新聞
2024年1〜3月期決算は純利益が前年同期比13%減の15億5000万ポンド(約3000億円)だった。投資銀行部門の不振で手数料収入が減少した。
純手数料収入は38億8100万ポンドと7%減った。FICCが低調だった。IPO市場の復調で、株式の引受業務は伸びた。
純金利収入が1%増の30億7200万ポンドとなった。英イングランド銀行の利上げ終了が逆風となるが、こうした金利環境に備えたヘッジ取引による収入で補った。預貸の利ざやを示す純金利マージンは4.12%と、前年同期の4.16%から鈍化した。
2月に発表した英スーパー大手テスコの個人向け(リテール)銀行部門の買収については、24年10〜12月にも手続きが完了するとの見通しを示した。C・S・ベンカタクリシュナン最高経営責任者(CEO)は「より収益性の高い英国の個人向け事業への投資を進める」とコメントした。
[EMN] イーストマンケミカル 1Q減収最終増益 売上高4%減23.1億ドル、純利益23%増1.65億ドル、EPS1.39ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[JNPR] ジュニパーネットワークス 1Q減収赤字転落 売上高16%減11.4億ドル、営業赤字1420万ドル、EPS0.00ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[KLAC] KLA 3Q減収最終減益 売上高3%減23.5億ドル、純利益14%減6.01億ドル、EPS4.43ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[CINF] シンシナティファイナンシャル 1Q増収最終増益 売上高31%増29.3億ドル、純利益3.4倍7.55億ドル、EPS4.78ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[TMUS] TモバイルUS 1Q微減収増益 売上高微減195億ドル、営業益18%増39.9億ドル、EPS2.00ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[MSFT] マイクロソフト 3Q増収増益 売上高17%増618億ドル、営業益23%増275億ドル、EPS2.94ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[GILD] ギリアドサイエンシズ 1Q増収赤字転落 売上高5%増66.8億ドル、営業赤字43.2億ドル、配当0.77ドルへ増配 - 株探(かぶたん)|米国株
[GOOG] アルファベット 1Q増収増益 売上高15%増805億ドル、営業益46%増254億ドル、EPS1.89ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[COF] キャピタルワンファイナンシャル 1Q増収最終増益 売上高6%増94.0億ドル、純利益33%増12.8億ドル、EPS3.13ドル - 株探(かぶたん)|米国株
ブラジル資源大手バーレ、第1四半期純利益9%減 予想下回る | ロイター
仏エルメス、第1四半期は17%増収 中国好調 | ロイター
第1・四半期の売上高は17%急増した。昨年第4・四半期に続き、中国などで大幅な増収を記録した。高級品の需要が強いことが浮き彫りになった。
日本を除くアジアの売上高は14%増。その他全ての地域で2桁の増収を記録した。
財務担当エグゼクティブ・バイスプレジデントのエリック・デュ・アルグエ氏は、中国事業について、春節休暇後の3月に客足が「やや落ちた」が、裕福な顧客の来店は続いており、平均購入額は上昇したと述べた。
同社最大の部門である皮革製品部門は世界全体で20%の増収。バッグの「コンスタンス・エラン」などの新作が好調だった。
エルメスは昨年から大幅な値上げを開始。バーンスタインのアナリストは、今年予定されている8%の値上げがエルメスの追い風になるとの見方を示した。
ドイツ銀、第1四半期は予想上回る10%増益 投資銀行部門が好調 | ロイター
第1・四半期決算は10%増益で、予想を上回った。債券トレーディングとディールメーキングの復活が投資銀行部門の収入を押し上げた。
これにより投資銀行部門が同行の稼ぎ頭としての地位をリテール部門から奪還した。リテールは金利上昇を背景に好調が続いていたが、顧客サービス関連の問題が足かせになった。
ドイツ銀は15四半期連続で黒字を達成。その前は10年ほどにわたり多額の赤字を計上していた。
クリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)はスタッフへの文書で、2025年目標に引き続きコミットすると述べた。
韓国LGディスプレー、価格下落で赤字転落 1〜3月 - 日本経済新聞
2024年1〜3月期の連結営業損益は4690億ウォン(約520億円)の赤字(前年同期は1兆980億ウォンの赤字)だった。2四半期ぶりに赤字転落した。世界的なインフレなどでパネル不況が続くなか、LGDは高価格品に注力する。
韓国SKハイニックス、6四半期ぶり最終黒字に転換 1〜3月 - 日本経済新聞
2024年1〜3月期の連結純利益は1兆9170億ウォン(約2100億円)となり、6四半期ぶりに黒字転換した。前年同期は2兆5850億ウォンの赤字だった。生成AI(人工知能)向け高性能半導体を中心に需要が高まっており、回復基調が鮮明だ。
●海外企業
豪BHP、英同業に6兆円買収提案 脱炭素にらみ銅確保 - 日本経済新聞
アングロ・アメリカンに388億ドル(約6兆円)で買収提案したと発表した。脱炭素が広がり事業構造の転換を迫られるなか、電気自動車(EV)向けなどで需要が伸びる銅資源に強いアングロを傘下に収め成長を探る。
「グッチ」ブランドの値引き販売から脱却したい-資産家CEO奮闘 - Bloomberg
グッチにとって、これはハイファッション業界における自らの位置付けで明瞭なビジョンに欠け、機能不全に陥った経営戦略の結果だ。ケリングが売り上げの急激な減少を食い止めようと苦闘する一方で、市場規模が3620億ユーロ(約60兆円)に達する世界の個人向け高級品業界が冷え込む中でも他のグループはより高い回復力を保つ。
グッチとケリングの長年にわたる浮沈は、「ファッション」と「ラグジュアリー」という、互いに相反するビジネスモデルを持つ2つの分野にまたがるスイートスポットを見つけようとする同社の取り組みに起因する。一方は刹那的で絶えず変化する必要のあるトレンドに依存し、他方はより時代を超越した永続的なものだ。
ケリングはよりファッションに傾倒してきたため、グッチはアウトレットで販売されていたような流行に左右される商品を扱うことができる一方で、経済情勢に敏感な買い物客の気まぐれに影響されやすいという問題があった。エルメスやシャネルなど、より高級な市場で競合する企業は、時代を超えた定番商品を提供し、しばしば品薄状態を演出して人気を維持している。
ケリングに近い人物によると、ブランド価値を損なっているアウトレット販売を抑制し、株主にとって不安定な状況をもたらす変動の大きなグッチの業績に対処する必要があることは、グループ内で広く認識されている。ただ、競争の激しいラグジュアリー市場も減速していることから、こうした問題への対応策が実を結ぶまでにはさらに時間がかかるだろうと、公の場で話す権限がないとしてこの人物は匿名を条件に語った。
それでもグッチは、以前と同じように、エルメスやシャネルの領域に自社製品の一部を押し上げる可能性のある長期戦略を犠牲にして、売上高の成長を最大化することを続けたと、1人の元幹部は語る。
特にエルメスの象徴的なバッグ「バーキン」と同じくらい垂ぜんの的となる可能性があった2つのバッグ、「マーモント」「ディオニュソス」を挙げた。また、かつての人気デザイナー、アレッサンドロ・ミケーレ氏の作品がヒットしたとき、品薄を演出し、順番待ちリストを作成することもできただろう。だが、欧州や中国などでのアウトレット流通は戦略の一部であり続け、ブランドを安売りした。
現在、グッチの売り上がまたしても落ち込む中で同社は再び、アウトレットでの割引販売を削減したいと表明。FHP氏はグループのブランドを「格上げ」する公約を展開する。グッチは今、すべての高級ブランドが追い求める聖杯、いわゆる「デザイラビリティ(望ましさ)」を取り戻すために奮闘している。
●日本企業
東京ガス、25年3月期は減益予想 純利益は半減に | ロイター
2025年3月期連結業績予想を公表し、営業利益は前年比48.7%減の1130億円、純利益は同52.9%減の800億円とした。都市ガス、液化天然ガス(LNG)販売など主力のエネルギー・ソリューション部門のセグメント別利益は同51.3%減の978億円を見込んでいる。
今期の為替見通しは1ドル145円、原油価格は80ドルとした。
信越化学工業の4〜6月予想、純利益22%減 配当性向4割に上げ - 日本経済新聞
2024年4〜6月期の連結純利益が前年同期比22%減の1200億円になる見通しだと発表した。四半期ベースの減益は6四半期連続になる。主力の塩化ビニール樹脂事業が振るわないほか、半導体材料の需要回復も遅れる。同日、中期的な配当性向を40%と従来の35%前後から引き上げる方針を示した。
大和証G、1-3月純利益2.3倍の396億円-リテール・法人とも好調 - Bloomberg
ホンダ、カナダEV生産に向け1.7兆円投資検討-地元政府も支援 - Bloomberg
トヨタが米でEVのSUV生産へ、14億ドル投資-インディアナ工場で - Bloomberg
●米大統領選挙
焦点:「トランプ2.0」に備えよ、同盟各国が陰に陽に働きかけ | ロイター
トランプ前米大統領が11月の選挙で政権に返り咲く事態に備え、同盟諸国は自国の利益を守り、あるいは推進するために様々な手を打ち始めている。
貿易戦争や安全保障同盟の見直し、移民取り締まり、気候変動協定からの離脱など、前政権の「米国第一主義」によって冷や水を浴びた前回の二の舞を避けるためだ。
ロイターは5大陸の外交官や政府高官に「トランプ2.0(第2次トランプ政権)」への備えについて話を聞いた。
バイデン大統領を怒らせるリスクを冒し、トランプ氏と直接接触した首脳もいる。消息筋によると、サウジアラビアのムハンマド皇太子は最近、トランプ氏と電話で会談。ハンガリーのオルバン首相とポーランドのドゥダ大統領は、過去数週間中にトランプ氏と面会した。
キャメロン英外相も今月、フロリダ州のトランプ氏の別荘で同氏と会談。外相はその後ワシントンで記者団に対し、会談は私的な夕食会だったがウクライナやパレスチナ自治区ガザ、北大西洋条約機構(NATO)の将来などを議論したと語った。
トランプ氏陣営によると、同氏は欧州の各首脳とは安全保障問題について話し合った。ドゥダ大統領からは、NATO加盟国が国内総生産(GDP)の少なくとも3%を防衛費に充てるという提案があったという。現在の加盟国の目標は2%だ。
テキサス大学の大統領歴史学者ジェレミ・スーリ氏は、大統領選候補者と外交官との会談は通常のことだとしながらも、トランプ氏とハンガリー首相との会談やサウジアラビア皇太子との電話会談は異例だと思うと述べた。
トランプ氏の顧問であるブライアン・ヒューズ氏は 「世界の指導者らとの会談や電話は、米国のわれわれには自明なことを改めて認識させてくれる。すなわち、ジョー・バイデン氏は弱く、トランプ氏が第47代米大統領に就任すれば世界はより安全になり、米国はより繁栄するということだ」と語った。
トランプ氏陣営の報道官、カロリン・リービット氏は 「米国の同盟国はトランプ大統領の再選を心待ちにしている」と述べた。
<ドイツのバイパス外交>
ほとんどの国のアプローチは、首脳とトランプ氏との会談といった直接的なものではない。
ドイツは州レベルでトランプ氏の共和党支持層との関係を築き、同国が米国産業に多額の投資をしている点を強調している。
トランプ氏が大統領在任中にドイツの自動車産業に懲罰的な関税をかけると脅したこと、また現在は全輸入品に最低10%の関税をかける意向を示していることを念頭に、ドイツは調整役を使ってトランプ2.0に備えようとしている。
調整役のミヒャエル・リンク氏は「バイパス外交」を指揮し、ドイツが多額の投資を行っている激戦州を訪れている。
「トランプ氏が再選された場合、EUからの商品に対する懲罰的関税を阻止することが極めて重要だ」と同氏は語った。
リンク氏はオクラホマ、アーカンソー、アラバマ、インディアナ各州の共和党知事とも会談。各訪問先で、良好な貿易関係を保つことが、ドイツの米国でのプレゼンスを支えると訴えた。米国製自動車を最も多く輸出しているのは独自動車大手BMWであり、ドイツ政府によると同国企業は86万人の米国人を直接・間接的に雇用している。
バイデン氏が勝利しそうな場合には、シェインバウム氏はフアン・ラモン・デラフエンテ前国連大使を選ぶ可能性が高いと情報筋は話した。
<日本も秋波>
日本はトランプ氏陣営との外交関係を強化するため、高尾直氏の派遣を準備している。高尾氏はハーバード大学で学んだ通訳で、安倍晋三元首相がゴルフを通じてトランプ氏と親しくなる手助けをした人物だ。
また麻生太郎自民党副総裁は23日にニューヨークでトランプ氏に会った。
日本はトランプ氏が保護貿易主義を復活させ、在日米軍駐留経費の負担増額を要求してくる可能性を懸念している、と政府高官らは話した。
一方英国では、現在野党の労働党が年末に予想される選挙での勝利を有力視されている。同党がトランプ氏と良好な関係を築くのは、より険しい道のりかもしれない。
外相候補である労働党のデービッド・ラミー氏はかつて米タイム誌に、トランプ氏は「女性嫌いでネオナチの社会病質者」だと書いた。ラミー氏は現在、共和党との関係構築に取り組んでいると労働党関係者は語った。トランプ前政権下で国務長官を務めたマイク・ポンペオ氏など、トランプ氏が返り咲いた場合の閣僚候補と見られる面々と面会したという。
トランプ政権下で国家安全保障担当の大統領副補佐官を務めたビクトリア・コーツ氏は、英労働党側の「個人的な暴言」を引き合いに、トランプ氏が勝利すれば米英関係は荒れる可能性があると述べた
<オーストラリアの不安>
オーストラリアの元首相で駐米大使を務めるケビン・ラッド氏は以前トランプ氏を批判したが、最近になってこれが同氏を怒らせている。
トランプ氏は先月のテレビインタビューでラッド氏の発言を耳にしたことを明かした上で「全面的に敵意を向けてくるなら、彼は米国に長くはとどまれない」と語った。
オーストラリアのウォン外相はラッド氏をすかさず擁護し、トランプ氏が大統領に返り咲いたとしても、ラッド氏は駐米大使のままだと強調した。
ラッド氏は水面下で、オーストラリアと米国の間の重要な安全保障上の合意をトランプ氏が撤回しようとするのを阻止しようと動いている、とオーストラリア駐在のある外交官は解説する。
バイデン政権は既に、バージニア級原子力潜水艦5隻をオーストラリアに売却して同国に原潜部隊を導入するための最初の手続きを進めることに同意している。
この外交官によると、ラッド氏は本国政府に働きかけ、トランプ氏がこの話をご破算にするのを難しくするための対応を急ぐよう働きかけているもようだ。
ただストラテジック・アナリシス・オーストラリアのマイケル・シューブリッジ氏は、トランプ氏が掲げる「米国第一主義」によって両国の合意が白紙になる可能性はまだ残っていると警告。トランプ氏が「米海軍には(原潜が)十分でないのでオーストラリアは手に入れられない」と言い出すための手段は十分にあると述べた。
<韓国のひそかな対応>
トランプ氏に対しする働きかけを目立たないように行いたいなら、その方法の一つはロビイストを活用することだ。
ワシントンに駐在する元韓国政府高官は、バイデン政権は外国政府の動向を観察しているので、韓国はロビー活動団体経由の「目に見えない形」でトランプ氏の考えを把握するやり方を好んでいると明かす。
現役のある韓国政府高官も、ワシントンのロビイスト界隈ではトランプ氏の貿易や投資、特にインフレ抑制法に対する見解を理解したい韓国側との間で活発なやり取りが行われていると述べた。
幾つかの同盟諸国は、バラード・パートナーズのようなトランプ氏に近いロビイストを雇っている。バラード・パートナーズを運営するブライアン・バラード氏は、トランプ氏と緊密な関係にあるロビイストとして引く手あまたの人物だ。
バラード・パートナーズのパートナーを務めるジャスティン・セイフィル氏は「当社の多くのメンバーは長年、トランプ氏と盟友関係を築いている」と説明。顧客には、日本やコンゴ民主共和国の名前もある。
日本外務省は、さまざまな専門家からの助言や支援を求めているとしつつも、バラード・パート
有権者の支持が急低下、米国の対イスラエル支援-激戦州の世論調査 - Bloomberg
トランプ氏主張する免責特権、最高裁は懐疑的も決着長引く可能性浮上 - Bloomberg
●先進国中銀
シカゴ連銀総裁、FRBは政策の「再調整」必要-インフレ上振れで - Bloomberg
総裁は、「いつも言っていることだが、単月のデータを重視することはない。だが3カ月続いているということは、そこに真の状況を示すデータが少なくとも1カ月は含まれているということだ」と発言。「インフレ率は6、7カ月にわたって非常に大きく改善し2%に近づいたが、その後になってその水準を大きく上回るデータが示された。われわれは政策を再調整し、様子を見る必要がある」と述べた。WSJが25日、インタビュー記事を配信した
日銀、国債購入の規模縮小措置を検討へ-報道 - Bloomberg
ECB、適時かつ小幅な利下げ必要=イタリア中銀総裁 | ロイター
●先進国、グローバル、金融市場
「30年2%超」と「後出しじゃんけん」、生保の超長期債戦略 - Bloomberg
全米に広がる学生運動、ハーバード大で激化-ガザの戦争停止訴え - Bloomberg
米利下げ観測さらに後退、根強いインフレ嫌気-米GDP発表後 - Bloomberg
[FT]金高騰、世界の転換点映す 1960〜70年代に酷似 - 日本経済新聞
独消費者信頼感指数、5月は3カ月連続改善 所得見通しが回復 | ロイター
焦点:国内生保、24年度の円債は「純投資」目線に 環境改善や規制対応一巡で | ロイター
スペイン首相が辞任の可能性示唆、妻の汚職疑惑巡り裁判所調査開始 | ロイター
仏大統領、欧州防衛の強化求める 「滅亡のリスク」 | ロイター
ロイターネクスト:為替介入はまれな状況でのみ容認=イエレン氏 | ロイター
ロイターネクスト:米第1四半期GDPは上方修正の可能性、インフレも低下へ=財務長官 | ロイター
イエレン氏はロイターとのインタビューで、GDPの伸びは市場予想の2.4%増に届かなかったが、「その理由は特異なもので基調的な力強さを示すものではない」と強調。
その上で「米経済は引き続き非常に好調に推移している」とし、「私が最も注目しているのは個人消費と投資支出の強さだ。最終需要であるこの2要素は昨年の伸びと同水準だった。つまり、これは米経済の基調的な力強さであり、引き続き堅調さを示し、経済がエンジンをフル回転させていることを示すものだ」と語った。
FRBが物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数は3.7%上昇と前四半期の2.0%上昇から伸びが加速したが、イエレン氏はインフレ率をFRBの2%目標に戻すために、経済の他の分野、特に労働市場が軟化する必要があることを示唆しているとはみていないと言及。「足元のファンダメンタルズはインフレが正常水準に戻り続けていることと一致している」とし、「インフレを抑制するために失業率が上昇する必要がある理由は見当たらない。データはインフレが下向き傾向にあることを示している」とした。
米新規失業保険申請5000件減の20.7万件 予想外に減少 | ロイター
米GDP、第1四半期+1.6%に鈍化 2年ぶりの低い伸び インフレ加速 | ロイター
2024年第1・四半期の国内総生産(GDP))速報値は年率換算で前期比1.6%増だった。伸びは前四半期の3.4%増から大幅に鈍化し、ほぼ2年ぶりの低い伸びとなった。
個人消費は依然底堅いものの、伸びは縮小した。また、輸入の急増に伴い貿易赤字が拡大し、成長を下押しした。インフレの加速も示され、米連邦準備理事会(FRB)が9月前に利下げに動かないという観測が強まった。
伸びは市場予想の2.4%増に届かなかったほか、FRBがインフレを伴わない成長率と見なす1.8%も下回った。
企業の在庫積み増しペース鈍化や政府支出減も成長への圧迫要因となった。
フィッチの経済調査責任者オル・ソノラ氏は「矛盾したメッセージを含んでいる」とし、「成長が緩やかな減速を続け、インフレが再び間違った方向に急上昇すれば、FRBが年内に利下げを実施する可能性はますます遠のきつつある」と述べた。
FRBが物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数は3.7%上昇し、前四半期の2.0%上昇から伸びが加速した。
輸送、保険、住宅などのサービスコストの上昇によって押し上げられ、自動車・部品などのモノの価格の下落を相殺した。
ウニクレディトのダニエル・ベルナッツァ氏は「FRBは今回のGDPを堅調と見るだろうが、インフレ率の予想外の上昇はFRBは利下げをもう少し待つべきとのFRBの主張を裏付ける」と述べた。
米経済活動の3分の2以上を占める個人消費は2.5%増。ただ、伸びは前四半期の3.3%増から縮んだ。ヘルスケアや金融サービス、保険などへの支出が全体の伸びを主導した。一方、自動車やガソリンを含むモノへの支出は減少した。
税金やインフレを考慮した可処分所得は1.1%増と、前四半期の2.0%増から鈍化した。貯金の取り崩しを反映し、貯蓄率は4.0%から3.6%に低下した。
オックスフォード・エコノミクスのチーフエコノミスト、ライアン・スウィート氏は「最近のインフレの堅調さは実質可処分所得を圧迫する可能性があり、短期的な消費見通しに下振れリスクをもたらす」とした。
企業在庫は354憶ドル増加。しかし、前四半期の549億ドル増からは積み増しペースは鈍化し、成長率を0.35%ポイント押し下げた。
貿易赤字は前四半期の9185億ドルから9732億ドルに拡大。GDPの伸びは0.86%ポイント押し下げられた。
政府支出は1.2%増と、前四半期の4.6%増から大幅に減速。防衛費を中心に連邦政府の支出が減少したことを受けた。
在庫、政府支出、貿易を除くベースでの成長率は3.1%。前四半期は3.3%だった。
住宅投資は20年第4・四半期以来の大幅な伸びを記録した。住宅ローン金利の上昇にもかかわらず、住宅販売や住宅建設が増加したことが背景。
イエレン米財務長官が円相場で発言、為替介入は「まれ」であるべきだ - Bloomberg
イエレン米財務長官は、円の対ドルでの下落に対応するために日本当局がとり得る動きについて自身の姿勢を問われ、為替市場への介入はまれな出来事であるべきだと語った。
イエレン氏は25日、ライブ配信されたロイター通信とのインタビューで「各国は異なる政策を採用することが可能で、市場における為替レートの調整はその一部だ」とし、主要7カ国(G7)の考えにも反映されていると発言。ただ、「市場が決定する為替レートを持つ大国」にとって、介入はめったにない状況に限定されるべきだと主張した。
「介入がまれであることを願う。そのような介入がめったに起きず、過度な変動がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と述べた。
イエレン氏は円の適切な価値についてはコメントを控えた。
アジアの投資家団体、日本企業に持ち合い株式ゼロを提唱-開示強化も - Bloomberg
資産運用会社などが多数参加するアジア・コーポレートガバナンス協会(ACGA)は、日本企業の持ち合い株式は原則ゼロにすべきだとの提言を発表した。現在の政策保有株式についても、さらに開示を充実させるように求めている。
ACGAが26日に公開した書簡では、日本の持ち合い株解消の動きについて「一部の企業を中心に削減は進めてきているものの、金融以外の業種では縮減の進行が遅れている」と指摘し、持ち合い株解消を加速するように求めた。
政策保有株式の削減は、「純投資」目的への振り替えで行われるべきではないとの考えを強調。政策保有株式の規模が大きい企業では、社外取締役と監査役による特別委員会を設置し、削減目標を検討することを推奨する。
また、株主が政策保有株式を売却しても、事業取引上の不利益や損失が生じることはない点を企業側が宣言することもACGAでは期待しているという。
ACGAは主にアジアを中心に世界の資産運用会社や年金基金などが加盟し、運用資産規模は総額40兆ドル(約6200億円)を超すとしている。
●中東情勢
トルコ中銀、利上げを休止-インフレ率は5月に70%超でピークと予測 - Bloomberg
サウジビジョン2030:進捗チェック|ARAB NEWS
●エマージング
「全インドネシア人のため闘う」、プラボウォ次期大統領が団結訴え | ロイター
韓国GDP、第1四半期は前期比+1.3%で予想上回る 先行きは不透明 | ロイター
韓国銀行(中央銀行)が25日発表した2024年第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、季節調整済み前期比1.3%増加した。好調な輸出を背景に市場予想を上回り、21年第4・四半期以来約2年ぶりの高い伸びとなった。韓国中銀が利下げを先送りするとの観測が強まりそうだ。
輸出は前期比0.9%増、民間消費は0.8%増加した。
設備投資は0.8%減少し、建設投資は2.7%増加した。政府支出は0.7%増。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、シバン・タンドン氏は、GDPが予想を上回った主要因は内需の伸びだとし、民間消費が前四半期の0.2%増に続き、0.8%増加したことを指摘した。
同氏はリポートで「今回の数字は韓国の消費にとって最悪期は脱したとの心強い兆候だが、労働市場が軟化し、債務返済負担が高止まりする可能性が高いため、この統計が力強い回復の始まりを示すものだとは確信できない」と述べた。
メキシコ大統領選、与党シェインバウム氏が支持リード広げる=調査 | ロイター
6月2日に行われるメキシコ大統領選で、与党・国家再生運動(MORENA)のクラウディア・シェインバウム前メキシコ市市長が前月から支持率のリード幅を広げている。
メキシコ紙エコノミスタの委託でミトフスキが10─13日に1600人を対象に実施した世論調査によると、シェインバウム氏の支持率は51.4%、対立候補で野党3党の統一候補であるソチル・ガルベス元上院議員は26.7%、新興野党の市民運動(MC)のホルヘ・アルバレス氏は9.3%だった。回答者の12.6%は支持候補を示さなかった。
前月の調査では、シェインバウム氏の支持率が50.5%、ガルベス氏が28.8%、アルバレス氏が4.8%だった。
また、回答者の51%が現時点でMORENAが与党として続投するのがメキシコにとって最善と考えていた。
シェインバウム氏が当選すれば、同国初の女性大統領となる。任期は2030年まで。
●プロファイ、インフラ、自然災害
●小ネタ
スポーツジムの事故、6年間で500件超 背骨の骨折も - 日本経済新聞
●市況
欧州市場サマリー(25日) | ロイター
<ロンドン株式市場> まちまちで取引を終えた。FTSE100種総合株価指数は反発し、一時は8105.59と取引時間中の最高値を3日連続で更新した。
英資源大手アングロ・アメリカンがオーストラリアの同業BHPグループから買収の提案発表を受けて買いが膨らんだことも相場を押し上げた。
アングロ・アメリカンは16.1%と急伸。BHPが388億ドルで買収を提案し、実現すれば銅の生産で世界の約10%のシェアを握る最大手が誕生する。
製薬大手アストラゼネカが5.9%上昇。四半期決算の売上高と利益が市場予想を上回ったことが好感された。
生活必需品株指数は3.07%高。2024年第1・四半期の売上高の伸びが予想を上回った日用品のユニリーバは5.7%上げた。
<欧州株式市場> 続落して取引を終えた。オランダの決済サービス会社アディエンと、スイスの食品大手ネスレのそれぞれの決算内容が低調だったのが嫌気された。
米国で発表された経済指標も投資家心理を悪化させた。
アディエンは18.4%と急落し、25日発表された2024年第1・四半期決算の売上高が予想を下回ったことなどが嫌気された。STOXX欧州600種工業株指数は1.86%安。
第1・四半期のオーガニック売上高の伸びが予想を下回ったスイスの食品大手ネスレは2.0%下落。食品・飲料株指数は0.99%下げた。
<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが5カ月ぶりの高水準に上昇した。米国の個人消費支出(PCE)コア価格指数が第1・四半期に予想を上回って上昇したことを受け、米連邦準備理事会(FRB)が9月まで利下げしないとの見方が強まった。
NY市場サマリー(25日)ドルが対円以外で下落、利回り5カ月ぶり高水準 株下落 | ロイター
<為替> ドルが対円を除いて下落した。2024年第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値が約2年ぶりの低い伸びとなる一方、コア個人消費支出(PCE)指数の伸びが加速した。
<債券> 米債利回りが5カ月超ぶりの高水準を付けた。第1・四半期の米経済成長率が予想を下回ったものの、インフレ指標の伸び加速を受けた。
フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場が織り込む年内の利下げ幅予想は35ベーシスポイント(bp)。24日終盤は43bpだった。利下げ開始は9月か11月が見込まれている。
<株式> 下落。第1・四半期の米GDPの伸びが鈍化し、市場予想を下回ったことが嫌気された。また、前日引け後に発表されたメタ・プラットフォームズの決算が期待外れの内容だったことを受け、大型株の売りが広がった。
アルファベットとマイクロソフトは、予想を上回る四半期決算を発表し、時間外取引で上昇した。一方、インテルは第2・四半期の収益予想が市場予想を下回り、時間外取引で8%下落した。
メタの下げを受けて通信セクターが売られ、S&Pのセクターで下げが最大の下げとなった。ヘルスケア、不動産、金融、消費財も下落した。
IBMは8%安。第1・四半期決算の売上高が予想を下回ったほか、クラウドソフトウエアプロバイダーのハシコープを64億ドルで買収すると発表した。
キャタピラーは7%下落。第2・四半期の売上高予測を下方修正したことが嫌気された。
<金先物> 米GDP統計を眺めて売り買いが交錯したものの、終盤に買いが優勢となり、4営業日ぶりに反発した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比4.10ドル(0.18%)高の1オンス=2342.50ドル。
<米原油先物> 中東地域の供給混乱リスクが米需要鈍化懸念を打ち消し、反発した。米国産標準油種 WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比0.76ドル(0.92%)高の1バレル=83.57ドル。7月物は0.66ドル高の82.75ドルだった。
【米国市況】国債利回り年初来最高、GDPが影響-円は連日の安値 - Bloomberg



備忘録(2024/4/23)
●決算
IBM<IBM>が時間外で8%下落。引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株営業利益は予想を上回ったものの、売上高が予想を下回った。コンサルティング部門の需要が引き続き低迷している。
クリシュナCEOは声明で「ハイブリッド・クラウドとAI戦略の強みを反映し、堅調な売上高とフリーキャッシュフロー(FCF)の成長で年初を迎えた」と述べた。また、「ワトソンXと生成AIは再び力強い勢いを見せ、第1四半期で増加し、2023年半ばにワトソンXを立ち上げて以来、現在10億ドルを超えている」とも述べた。
また、同社はクラウドのハシコープ<HCP>を1株35ドルの現金で買収する計画を正式に発表。両社の統合ポートフォリオは顧客が増大するアプリケーションとインフラの複雑性を管理し、AI時代のために設計された包括的なハイブリッド・クラウド・プラットフォームを構築するのを支援するという。
(1-3月・第1四半期)
・1株営業利益:1.68ドル(予想:1.59ドル)
・売上高:144.6億ドル(予想:145.5億ドル)
  ソフトウェア:59億ドル
  コンサルティング:52億ドル
  インフラストラクチャー:30.8億ドル
  ファイナンス:1.93億ドル
・粗利益率(調整後):54.7%
・FCF:19.1億ドル
(通期見通し)
・売上高:1桁台半ば
・FCF:約120億ドルを維持
第1四半期は売上高は前年同期比7.2%増の39億7624万ドルとなった。営業利益は5.0%増の7億5248万ドル。営業利益率は18.9%へ低下した。前年同期は19.3%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は9.20ドル(前年同期8.28ドル)。
第3四半期は売上高は前年同期比2.0%減の37億9355万ドルとなった。営業利益は12.2%増の10億5711万ドル。営業利益率は27.9%へ向上した。前年同期は24.4%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は7.34ドル(前年同期6.01ドル)。四半期配当は増配。前年同期より0.275ドル多い2.000ドル配当を実施する。
第1四半期は売上高は前年同期比24.2%増の26億300万ドルとなった。営業利益は2.3倍の3億3200万ドルと大幅に増加。営業利益率は12.8%へ向上した。前年同期は6.9%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は1.67ドル(前年同期0.73ドル)。
第1四半期は売上高は前年同期比9.5%増の32億5630万ドルとなった。営業利益は15.7%増の6億8480万ドル。営業利益率は21.0%へ向上した。前年同期は19.9%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は0.87ドル(前年同期0.71ドル)。
第1四半期は売上高は前年同期比5.3%減の8億50万ドルとなった。営業利益は16.2%減の1億6120万ドル。営業利益率は20.1%へ低下した。前年同期は22.7%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は1.60ドル(前年同期1.84ドル)。
第1四半期は売上高は前年同期比4.1%減の30億400万ドルとなった。営業利益は70.0%減の2億1300万ドル。営業利益率は7.1%へ低下した。前年同期は22.7%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は0.23ドル(前年同期2.04ドル)。
第1四半期は売上高は前年同期比4.4%増の15億2450万ドルとなった。営業利益は25.7%増の3億220万ドル。営業利益率は19.8%へ向上した。前年同期は16.5%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は0.58ドル(前年同期0.49ドル)。
第1四半期は売上高は前年同期比3.2%増の14億8790万ドルとなった。営業利益は5.0%増の9億5960万ドル。営業利益率は64.5%へ向上した。前年同期は63.4%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は2.35ドル(前年同期2.43ドル)。
第1四半期は売上高は前年同期比0.4%減の300億ドルとわずかに減少した。営業利益は2.6%減の58億4700万ドル。営業利益率は19.5%へ低下した。前年同期は19.9%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は0.47ドル(前年同期0.57ドル)。四半期配当は前年同期と同額の0.2775ドルを実施する。
第1四半期は売上高は前年同期比13.8%増の38億5600万ドルとなった。営業利益は22.3%増の6億7500万ドル。営業利益率は17.5%へ向上した。前年同期は16.3%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は0.33ドル(前年同期0.21ドル)。
第1四半期は売上高は前年同期比2.7%増の34億3700万ドルとなった。営業利益は6.0%増の5億4400万ドル。営業利益率は15.8%へ向上した。前年同期は15.3%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は0.86ドル(前年同期0.79ドル)。
第2四半期は売上高は前年同期比4.6%減の39億6700万ドルとなった。営業利益は28.9%増の6億9200万ドル。営業利益率は17.4%へ向上した。前年同期は12.9%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は1.75ドル(前年同期1.36ドル)。
第1四半期は売上高は前年同期比3.4%減の103億ドルとなった。営業利益は6.4%増の16億6300万ドル。営業利益率は16.1%へ向上した。前年同期は14.6%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は3.46ドル(前年同期3.32ドル)。
バイオジェン<BIIB>が上昇。取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、売上高は予想を下回ったものの、1株利益は予想を上回った。通期の売上高の伸びについては引き続き、1桁台前半から半ばの減少を見込んでいる。
ヴィーバッハCEOは「今年は1株利益の増加、新製品上市の堅実な実行、有意義なコスト削減と利益率改善とともにスタートした」と述べていた。
アナリストは、フリードライヒ運動失調症薬「スカイクラリス」の好調な売上とアルツハイマー薬「レケンビ」の売上増に注目。全体的に業績は予想を上回ったと評した。「スカイクラリーの売上は米国での軌道が改善したことに加え、EUで予想を上回るペースで販売が拡大した。このことは、リータ社買収の長期的な投資収益率(ROI)が良好であることを再確認するのを支援すると考える」と述べている。
●海外企業
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、米ボーイングの無担保優先債の格付けを「Baa3」とし、従来の「Baa2」から引き下げた。見通しは「ネガティブ(弱含み)」。
ムーディーズは24日の発表文で今回の格下げについて、「ボーイングの民間航空機部門の不十分なパフォーマンス」を反映していると説明。フリーキャッシュフローの創出がムーディーズの当初予想に届いていないと指摘した。
●日本企業
2025年3月期の連結調整後営業利益(国際会計基準)が前期比2%減の1650億円になる見通しだと発表した。欧州やインドでの建機需要が振るわない。為替レートを前期より円高と想定し、利益を押し下げる。純利益は5%増の980億円を見込む。事業再編による減損損失の影響がなくなる。
売上高にあたる売上収益は3%減の1兆3700億円を見込む。西欧やインドでは需要がそれぞれ15%減と落ち込む。西欧では金利の高止まりが響く。インドでは総選挙後の政策の先行きが読めないことが響く。日本や北米はそれぞれ3%減る。公共投資や設備投資が続くが、高水準だった需要が一服する。
今期の想定為替レートは対ドルで1ドル=141円と前期実績より3.8円円高、対ユーロでは1ユーロ=152円と5円円高に見直した。調整後営業利益で為替の影響により135億円分押し下げられる。値上げを進めるが、資材費などのコスト高もあり補えない。
24年3月期の連結決算は、売上収益が前の期比11%増の1兆4059億円、純利益が33%増の932億円だった。
2024年1〜3月期の連結決算(米国基準)は、営業利益が前年同期比5%減の800億円だった。同期間としての減益は4年ぶり。デジタルカメラや監視カメラなどイメージング事業が振るわなかった。デジカメは23年末の商戦で販売が想定より伸び悩み、出荷が低調だった。
純利益は599億円と6%増えた。イメージング事業の採算が低迷したものの、前年に比べて税負担が減ったことなどで増益を保った。
売上高は2%増の9885億円だった。ドルやユーロに対して円安で推移した為替が728億円の増収要因になった。事業別ではデジタル印刷機などのプリンティング事業が4%増、半導体製造装置などのインダストリアル事業が10%増と伸びた。一方、イメージングは9%減と明暗が分かれた。
イメージング事業の営業利益は142億円と62%減った。監視カメラなどのネットワークカメラも市中在庫が高水準で、出荷を伸ばせなかったことも響いた。
コンピューター断層撮影装置(CT)などの診断装置を手がけるメディカル事業の営業利益も19%減の55億円にとどまった。中国で病院関係者の贈収賄の摘発など、反腐敗運動の動きが広がったことが販売の阻害要因になった。
半導体露光装置などのインダストリアル事業の利益は62%増の120億円だった。電気自動車(EV)向けのパワー半導体の需要拡大を追い風に好調だった。ただカメラ、医療関連の落ち込みを吸収するには至らなかった。
24年12月期通期の連結業績見通しは据え置いた。売上高は前期比4%増の4兆3500億円、純利益は15%増の3050億円を見込む。
田中稔三最高財務責任者(CFO)はイメージング事業の反転に向け、「監視カメラは回復しており、4〜6月期以降は伸びる」という。メディカルでは最大市場の米国を中心にCTや磁気共鳴画像装置(MRI)の販売を伸ばし、挽回を図る。
2025年3月期の連結純利益が前期比1%増の340億円になる見通しだと発表した。国内での半導体などへの設備投資を追い風に、電気設備工事が堅調に推移する。年間配当は前期より17円増やし、記念配当10円を含めて80円とする。配当性向の目安を40%として株主還元を強化する方針で、配当を積み増す。
売上高は1%増の6600億円を見込む。データセンター向けの設備工事も比較的高い水準が続く見通しだ。
同日発表した24年3月期の連結決算は、売上高が前の期比7%増の6545億円、純利益は17%増の335億円だった。
●米大統領選挙
一部の共和党員が、刑事訴訟を抱えるトランプ氏に引き続き不満を持っていることが浮き彫りとなった。
最近の調査で見られていた激戦州におけるバイデン大統領の支持率上昇は、ほぼ消失したことが明らかになった。米経済見通しへの深刻な悲観が支持率に響いた。
ブルームバーグ・ニュースとモーニング・コンサルトが行った最新の月次世論調査によると、11月の大統領選の勝敗を決めるとみられる激戦7州のうちバイデン氏が対抗のトランプ前大統領を上回ったのはミシガン州のみで、リードは2ポイントだった。
ペンシルベニア、ウィスコンシンでバイデン氏は小差で後れを取り、ジョージア、アリゾナ、ネバダ、ノースカロライナでは大差を付けられた。
3月の調査では一般教書演説が有権者に響いた様子で、昨年10月に開始した月次調査のうちバイデン氏の支持率は最高を記録した。だが、今回の調査はほぼ以前の状態に支持率が戻ったことを示した。
有権者が抱く懸念事項の常に最上位に挙がる景気について、今回の調査回答者は目先の見通しは暗いと指摘。激戦州の有権者の過半数が向こう数カ月に経済状況は悪化するとの見方を示し、インフレと金利が年内に低下するとみているとの回答は5人に1人もいなかった。雇用市場は底堅さを維持しているものの、失業率が年内に改善するとの回答は23%に過ぎなかった。
バイデン氏がトランプ氏を追い上げる上で鍵を握る無党派層では、景気改善を見込んでいるのは1桁台にとどまった。
モーニング・コンサルトのシニアマネジャー、マット・マンデー氏は、「一般教書演説による支持率押し上げの一部は消え去った。有権者はバイデノミクスと景気認識をインフレ率と実際結び付けて考えている」と述べた。
調査回答者のうち、米経済の現状は大統領に責任があるとの認識を示したのは4分の3以上に達し、ほぼ半数は「大いに責任がある」とした。
調査は激戦7州で今月8日から15日までに行われ、誤差はプラスマイナス1ポイント。この期間中に発表された米消費者物価指数(CPI)統計は再び予想を上回り、利下げ先送りの論拠を強めた。有権者も近く利下げが行われることはないとみていることが示唆される。
リアルクリアポリティクスが集計した全米対象の各種世論調査の平均では、バイデン氏とトランプ氏はほぼ互角の様相だが、ブルームバーグ・ニュースとモーニング・コンサルトの激戦7州対象の調査によると、両者が一騎打ちとなった場合、トランプ氏がバイデン氏に対して6ポイントリードしている。
民主、共和以外の「第3党」や無所属の候補を含める場合でも、両者の差はあまり変わらない。有名な民主党一族の出身であることから最も票を集めそうな無所属候補のロバート・ケネディ・ジュニア氏の支持率は、1桁台後半で安定している。
●各国中銀
インドネシア中央銀行は24日、政策金利を予想外に引き上げた。リスク回避ムードや米利下げ後ずれ観測から4年ぶりの安値に沈んだ通貨ルピアを支援する。
●先進国、グローバル、金融市場
オーストラリア統計局が24日発表した第1・四半期の消費者物価指数(CPI)は、前期比1%上昇し、伸びは市場予想の0.8%を上回った。サービスでインフレ圧力が根強いことが示された。市場ではオーストラリア準備銀行(中央銀行)が年内に利下げするとの見方が後退した。
前年比伸び率は3.6%と、前四半期の4.1%から鈍化した。ただ、市場予想の3.5%は上回った。3月単月では前年比3.5%上昇し、2月の3.4%から加速した。
コアインフレ率の指標として注目されるCPIの中銀トリム平均値は前期比1%上昇し、予想の0.8%を上回った。前年比では4%上昇し、前期の4.2%から鈍化した。
中銀は3会合連続で政策金利を4.35%に据え置いており、インフレ率が中銀目標の2─3%に2025年終盤に到達するとの確信が強まっていた。
ウエストパックはこの日、利下げ開始時期の予想を9月から11月に後ずれさせた。インフレの鈍化ペースが減速し、労働市場が引き続き健全な状態にあることが理由。
CPIの内訳をみると、教育が2012年以来の大幅上昇、家賃が15年ぶりの伸び率、保険が23年ぶりの伸びと、複数の項目で突出した上昇率を記録。
また、内需を主に反映する、貿易の対象とならない財のインフレ率は前年比5.0%で高止まりしたのに対し、国外の財を対象とするインフレ率は0.9%にとどまった。
ANZのエコノミスト、マデリン・ダンク氏は中銀がサービスインフレや貿易の対象ではない財のインフレ率が第2・四半期に鈍化することを望むだろうとし、「そうならなければ利下げが来年に先延ばしされる可能性がある」と指摘した。
ドイツは24日に発表した春季経済見通しで、今年の経済成長率見通しを従来の0.2%から0.3%に若干上方修正した。インフレ率見通しは0.4%ポイント引き下げた。リントナー財務相およびハーベック経済相は真の成長を達成するには構造改革が必要と述べた。
ハーベック経済相は、今年は時間の経過とともに「経済がわずかに回復し、弱い局面からゆっくりと抜け出しつつある兆候が見られる」と指摘。「こうした希望の兆しがあるにもかかわらず、私は依然としてビジネス拠点としてのドイツの構造的問題を懸念している」とし、「中長期的に高い成長を達成したいのであれば、構造的変化が必要だ」と語った。
一方、リントナー財務相は春季見通しは一定の安定化を示していると言及。「しかし、経済回復の緊急性は、短期的な要因にも影響される経済変動からではなく、潜在的な中期的成長の道筋から生じる」とした。
リントナー氏によると、潜在成長率は0.6%という。
日本生命保険は2024年度の一般勘定資産の運用で、超長期国債や通貨スワップで円金利化した外国社債を含む「国内債券等」の残高を積み増す。足もとで利回りが1.9%台の30年国債については「魅力が出てきた」と評価している。
都築彰・執行役員財務企画部長が24日、運用方針説明会で明らかにした。
今年度の新規資金は例年とほぼ同程度の1.1兆円を見込む。
このうち、円金利資産の柱の「国内債券等」には30年債をメインとする超長期国債のほか、通貨スワップを使って円建てのキャッシュフローに固定した外債が含まれるが、国内債券と円金利化した外債で「概ね半々程度のイメージ」(都築氏)で取り組む方針。
日銀の金融政策については、賃金と物価の好循環をしっかり見極めてから10─12月に0.25%程度までの追加利上げを行うことをメインシナリオとしている。
年度内の追加利上げは1回だけと想定していることもあり、国内金利の上昇余地は大きくなく、年度末にかけては「横ばいから緩やかな上昇」になると見込む。
都築氏は、24日時点の新発30年債利回りが1.95%であることに触れ、「水準は魅力が出てきたと思っており、今については着実に買っている状況」だと明かす。
過去3─4年はデュレーション・ギャップを減らすリスク削減目的で金利が低い中でも国債をある程度しっかり買ってきたが、現在は金利リスクも低下し、「純粋な投資対象として、利回りを見て判断できるようになった」という。
また外国債券のうち、「円債代替」である為替ヘッジ付き外債についても、残高増加を見込む。中長期の視点で投資妙味のある外国社債等に投資を行うほか、「レジリエントな(弾力のある)ポートフォリオ」の構築を目指し、ヘッジコストの変動に耐性を持つ変動金利資産のダイレクト・レンディング、ローン担保証券(CLO)、インフラ・デットなどを拡充していく。
一方、オープン外債については、為替や金利水準次第だが、残高は横ばいから減少を見込む。為替については、24年度末のドル円レート見通しが135円と、現在よりも大幅な円高を予想している。
このほか、国内株式の残高はおおむね横ばい。外国株式は、利回り向上と分散投資の観点からオルタナティブを増やす。国内不動産は物件のリニューアルに投資するなどして、残高は横ばいの計画。
住友生命保険は2024年度の一般勘定資産の運用で、国内債券は金利が負債コストを上回る水準に上昇したタイミングをとらえて超長期国債を中心に投資を行う方針を示した。償還が多いため、残高は減少する見込みという。
増田光男・運用企画部長が24日、運用方針説明会で明らかにした。
国内債券は、30年債を中心とした超長期国債に「数千億円規模で」投資を行う。ただ、償還がそれを上回るため、国債全体の残高としては減少する見込み。
増田氏は「昨年度までは負債と資産のデュレーション・ギャップを縮小させるリスク削減の目的から平準ペースでの買いを基本としてきたが、それにほぼめどが立った」ことから、今年度の国債投資は「負債コストの水準を意識しながら、できるだけ高い利回りで投資できるよう機動的なスタンス」で臨む考えを示した。
同社の負債コストは「1.8%をやや下回る程度」(増田氏)だが、24日時点の30年金利は1.95%とそれを上回る水準にある。現時点の30年債の投資妙味について、増田氏は「十分魅力的な水準であるが、相場状況的にはまだ金利が上昇する余地があるとみているので、この水準で積極的、集中的に投資するという判断は今のところしていない」と述べた。
住友生命では日銀の金融政策について、10月に政策金利を0.25%に引き上げるとの想定を置く。その先については「(さらなる)利上げの可能性はあると思うが、少なくとも半年から1年くらいは賃上げや消費の動向の見極めて次のステップに移る」と見込む。
国内金利については「日銀は追加利上げを実施するものの、大幅な金融引き締めは想定できず、国内金利の上昇幅は限定的」とみるが、10年金利は年度内に1.2%、30年金利は2.2%程度まで上昇する場面があると予想している。
外国債券のうち、為替リスクをヘッジしないオープン外債は金利や為替動向次第で投資を検討する。
ヘッジ付き外債は、ヘッジコスト変動による収益への影響を抑制するために変動金利のクレジット資産を中心に積み増す一方、前年度に削減を進めたソブリン債の残高は現状維持とする計画。
内外株式の増減については株価動向次第とするほか、オルタナティブ資産はインフラエクイティやプライベートエクイティ(PE)ファンドへの投資により増加、不動産は投資用不動産への投資により増加させる。
花粉のトレンドについて同氏が手掛けた研究はよく取り上げられる。それによると、花粉シーズンは1990年より20日早く始まり、期間も約8日長くなった。また飛散する花粉の量も約2割増えた。主因は気候変動だ。
●中東情勢
●エマージング
●市況
<ロンドン株式市場> 反落して取引を終えた。特殊化学会社のクローダ・インターナショナルや高級ブランド会社バーバリーの売りが膨らんだことが相場を押し下げた。
バーバリーは2.6%下げた。フランスの高級ブランド「グッチ」を抱えるケリングが上期の営業利益が大幅に減少するとの見通しを示したことが嫌気された。
日用品のレキット・ベンキーザーは2.9%上昇。四半期決算の増収幅が予想を上回ったことなどが好感された。
<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。金融関連銘柄の売りが膨らんだことが相場を押し下げた。
2024年第1・四半期決算の純利益が市場予想を下回ったスウェーデンの銀行スブンスカ・ハンデルスバンケンが12.1%と急落。
第1・四半期決算で金利収入が予想を下回った同業SEBは3.7%下げた。
金融サービス株指数は1.93%安。
資産運用大手オールファンズが11.0%、スイス金融大手UBSグループが2.9%それぞれ下げた。
スイスの製薬大手ロシュは3.3%安。銀行ソフトウエア会社テメノスは8.7%下げた。
上期の大幅な営業減益予想を示したフランスの高級ブランド「グッチ」を抱えるケリングは6.9%下落した。
一方、オランダの半導体製造装置メーカーのASMインターナショナルが11.0%と急伸。
<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが上昇した。前日に発表されたユーロ圏の総合購買担当者景気指数(PMI)が好調だったことで、欧州中央銀行(ECB)による6月以降の利下げに対する圧力が幾分緩和するとの見方が優勢だった。
<為替> 円が一時1ドル=155.37円と、1990年半ば以来の安値を付けた。市場では日本当局による介入の兆候への警戒感が強まっている。
26日に発表される米個人消費支出(PCE)価格指数に注目が集まる。米連邦準備理事会(FRB)は同指標を物価目標として重視している。CMEのフェドウオッチによると、FRBが9月までに利下げに踏み切る確率は70%とみられている。
<債券> 国債利回りが上昇した。トレーダーらはFRBの政策を巡りさらなる手掛かりを求め、25日の第1・四半期米GDP速報値と26日発表の3月個人消費支出(PCE)価格指数を待つ姿勢を取っている。
<株式> 不安定な地合いの中、まちまちで取引を終えた。米債利回りの上昇が重しとなる一方、ハイテク大手を中心とする好調な企業業績が期待されている。
テキサス・インスツルメンツは5.6%高。前日の決算発表時に示した第2・四半期見通しが市場予想を上回った
<金先物> 主要な米経済指標発表を控えたポジション調整の売りに3日続落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比3.70ドル(0.16%)安の1オンス=2338.40ドル。
<米原油先物> 中東情勢悪化への過度な警戒感の後退を背景に反落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比0.55ドル(0.66%)安の1バレル=82.81ドルだった。7月物は0.47ドル安の82.09ドル。

備忘録(2024/4/23
●決算
米ビザ、四半期利益が予想上回る 堅調な消費動向で 株価2.8%上昇 | ロイター
第2・四半期(1─3月)決算は、利益が市場予想を大きく上回った。景気後退や金利高止まりへの懸念にもかかわらず、消費者のクレジットカード利用が拡大したことが背景にある。
同社の株価は決算発表後の時間外取引で2.8%上昇した。
第2・四半期の決済額は8%増加。クロスボーダー決済額は欧州域内を除くベースで16%増加した。
第2・四半期の純収入は10%増加の88億ドル。決済処理額は11%増加した。
1株当たりの調整後純利益は2.51ドルと、LSEGがまとめたアナリスト平均予想の2.44ドルを上回った。
6月30日までの今四半期の純収入は「2桁前半」の増加率になると予想した一方で、2024年の収入の伸び率については「2桁台前半」に据え置いた。
米UPS、利益が予想上回る コスト削減で需要の弱さ相殺 | ロイター
第1・四半期決算は、利益が市場予想を上回った。コスト削減が小型宅配便の需要低迷を部分的に相殺した。
UPSは、国内部門の1日当たりの平均取扱量が3.2%、国際部門では5.8%減少したとした一方、1日平均取扱量は「四半期を通じて改善を示した」とした。
LSEGのデータによると、四半期の調整後1株当たり利益は1.43ドルと、前年同期比35%減となったものの、アナリスト予想の1.29ドルを上回る結果となった。
収入は217億1000万ドルで、予想の218億6000万ドルを下回った。
調整後営業利益率は8%と昨年の約11.1%から低下。同社は以前、2024年下半期までは事業環境は改善しないと予想されていたことから、今四半期の利益率は今年最低になる見込みと述べていた。
米GM、第1四半期は予想上回る増収増益 通年利益見通し上方修正 | ロイター
GMが通期のガイダンス引き上げ、米トラック販売好調-中国では苦戦 - Bloomberg
[BKR] ベーカーヒューズ 1Q増収営業増益 売上高12%増64.1億ドル、営業益49%増6.53億ドル、配当0.21ドルへ増配 - 株探(かぶたん)|米国株
[TXN] テキサスインスツルメンツ 1Q減収減益 売上高16%減36.6億ドル、営業益34%減12.8億ドル、EPS1.20ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[FCX] フリーポートマクモラン 1Q増収増益 売上高17%増63.2億ドル、営業益2%増16.3億ドル、EPS0.32ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[NEE] ネクステラエナジー 1Q減収営業減益 売上高15%減57.3億ドル、営業益32%減20.1億ドル、EPS1.10ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[LMT] ロッキードマーチン 1Q増収 売上高14%増171億ドル、営業益微減20.2億ドル、EPS6.39ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[FI] ファイサーブ 1Q増収増益 売上高7%増48.8億ドル、営業益26%増11.8億ドル、EPS1.24ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[HAL] ハリバートン 1Q増収営業増益 売上高2%増58.0億ドル、営業益1%増9.87億ドル、EPS0.68ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[PM] フィリップモリス 1Q増収増益 売上高10%増87.9億ドル、営業益11%増30.4億ドル、EPS1.38ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[RTX] RTX 1Q増収増益 売上高12%増193億ドル、営業益11%増18.7億ドル、EPS1.28ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[DHR] ダナハー 1Q減収減益 売上高3%減57.9億ドル、営業益14%減13.1億ドル、EPS1.45ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[PEP] ペプシコ 1Q増収増益 売上高2%増182億ドル、営業益3%増27.1億ドル、EPS1.48ドル - 株探(かぶたん)|米国株
仏ルノー、第1四半期は金融事業好調で増収 通年予想維持 | ロイター
●海外企業
米クローガーとアルバートソンズ、店舗売却計画拡大 合併承認目指す | ロイター
スーパーマーケット大手のクローガーとアルバートソンズは22日、C&Sホールセール・グローサーズへの売却店舗数をこれまでの合意よりもさらに166増やすと発表した。250億ドル規模の合併計画で規制当局の承認を得る狙いがある。
C&Sは新たな合意に基づき、クローガーに現金約29億ドルを支払う。以前の合意では413店舗を19億ドルで取得することになっていた。 もっと見る
クローガーは2022年10月にアルバートソンズを買収すると発表したが、食品価格上昇につながるとして、今年2月に米連邦取引委員会(FTC)と8州が買収阻止を求める訴訟を起こした。 もっと見る
FTCはコメントを控えた。
RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、スティーブン・シェメッシュ氏は、C&Sに有意義な経営経験がなく、小売り資産を転売した過去があることなどから当初の店舗売却計画には反対論があったと指摘。「店舗数が増えても、この主張はあまり変わらないだろう」と述べた。
仏高級品ケリング、上期は利益急減見込む-中国富裕層グッチ買い控え - Bloomberg
仏高級品メーカー大手ケリングは23日、今年上半期の利益が急減するとの見通しを示した。傘下の主力ブランド「グッチ」で、富裕層による買い控えの動きが出ているという。
発表文によると、1-6月営業利益は40-45%減を見込む。中国での需要低迷が響き、グッチの既存店売上高は1-3月に18%減少していた。グッチは営業利益全体の3分の2以上を占める。
ケリングは目下、新たなクリエイティブ・ディレクターを昨年任命するなど、グッチの立て直しに注力している。だが、高級品市場全体が冷え込む中、経営改革が奏功するには時間がかかると警告している。
ケリングのアルメル・プルー最高財務責任者(CFO)は記者団に対し「中国市場は現在、消費者が超高級品か、手頃な製品のいずれかを求める二極化が進んでいる」と指摘。「ほぼ中間に位置する当社は、この二極化の恩恵を受けていない」と述べた。
●日本企業
ニデック純利益1650億円 25年3月期、EV部品改善で最高 - 日本経済新聞
●米大統領選挙
●各国中銀
ピムコ、日銀利上げは年内2回を想定-夏ごろに国債買い入れ減額 - Bloomberg
●先進国、グローバル、金融市場
英総合PMI、4月速報値は11カ月ぶり高水準 コスト上昇も加速 | ロイター
仏サービスPMI、4月速報1年ぶりに50上回る 製造業は悪化 | ロイター
日本の格付け「A」に据え置き、アウトルック「安定的」=フィッチ | ロイター
徐々に金融政策引き締めへと向かう動きにもかかわらず、中央銀行の金融戦略と広範な国内投資家基盤が、引き続き低い債券利回りと政府の資金調達能力を支えているとしている。
マイナス金利政策の終了に関しては「金利上昇は財政にいくらか圧力をもたらすにもかかわらず、日本の信用力は全体としてインフレ見通しが小幅に強まったことから恩恵を受けている」とした。
超長期国債中心に円債積み増し、リスク削減で国内株圧縮=第一生命・24年度運用計画 | ロイター
2024年度の一般勘定資産の運用に関して、中長期的なリスク削減の取り組みの一環として超長期国債を中心に円建て債券の残高を増やす計画を示した。一方、国内株はリスクコントロール目的で残高を圧縮する。
23日に開催した資産運用計画説明会で、堀川耕平運用企画部長が明らかにした。
このうち円債については、金利リスク削減を目的とした責任準備金対応債券の積み増しにより、30年債と40年債を軸とした超長期国債を中心に残高を増やす。購入のペースは、相場観を踏まえてスピードや量を機動的に変えていく。
堀川氏は「30年債利回りが2%を超えてくれば従来以上に投資妙味が出てくる」と指摘。足元の30年金利が1.95%であることについて「魅力度は大分近いところまできているが、われわれは金利先高観を持っており、全力で買いに行く水準とはちょっと違う」との見方を示した。
第一生命では日銀の金融政策について、7─10月のいずれかの会合で0.25%への追加利上げがあると想定。30年金利についても、「おおむね長期ゾーンとパラレルに、緩やかな上昇をみている」という。
一方、為替ヘッジコストの高止まりが収益を圧迫する中、同社はヘッジ付き外貨建て債券の残高を前年度に続いて圧縮する。削減規模について、堀川氏は「22─23年度のように兆円単位で減らすと残高がゼロになってしまうので、そこまではいかない」と述べ、減少幅は前年度実績を下回るとの見通しを示した。
第一生命では、経済価値ベースの資本充足率の安定性を高めるため、超長期の円債積み増しと国内株式の売却を両輪に市場関連リスク削減に取り組んできたが、このところの株高で保有銘柄の時価が上昇し、株式リスクが大きく増加。このため、今年度スタートの新中期経営計画では国内株を3年間で1.2兆円(時価ベースで30%相当)削減する方針を掲げて、株式リスクの削減ペースを加速する。
これにより国内株式の残高は減少する一方、外国株式の増減はリスク許容度や株価水準次第だという。
このほか、収益力向上の取り組みの柱となるオルタナティブ資産は、前年度に続き残高を積やす計画。このうちヘッジファンドはポートフォリオ全体のリスク分散につながる戦略を選択して投資、プライベートエクイティは収益力向上を目指してバイアウトファンド・ベンチャーファンド、またリアルアセットへの投資を強化する。不動産も、用途分散を目的とした新規投資や入れ替えにより、残高を増加させる方針。
独総合PMI、4月速報50.5 10カ月ぶりに50上回る | ロイター
米総合PMI、4月は50.9に低下=S&Pグローバル | ロイター
米3月新築住宅販売、8.8%増の69万3000戸 予想上回る | ロイター
米国株の下げ、まだ終わらない-ゴールドマンのルブナー氏 - Bloomberg
先週の下げは株式へのエクスポージャーが十分に減ったことを意味するのかという顧客からの矢継ぎ早の質問に、ルブナー氏は「私の答えはノーだ」と述べた。同氏は、ゴールドマンの顧客は株価が上昇した時にエクスポージャーを減らしてきたと指摘した。
モメンタム戦略をとる商品投資顧問業者(CTA)は今後1週間、市場がどのような方向に動こうとも株式を売却するモデルになっていると、ゴールドマンのトレーディングデスクは推測している。
さらに、機関投資家規模のプットとヘッジの需要は、今年初めてボラティリティー売りの戦略を上回ったと指摘。これは大型の投資家が株式の一段安に急いで備えている兆しで、先週20ポイントを超えて急上昇し、2024年の平均を大きく上回っているボラティリティー指数(VIX)に反映されている。
今の市場で慎重になるべき他の理由は、流動性の低さ、ディーラーのオプションポジショニング、そして4月15日の米国の納税日後の強気見通しに応えられるだけの個人の需要がないことだという。ルブナー氏によると、流動性は月初から66%低下した。
4月の社債発行額が過去最高、金利先高観で投資資金は3年債に流入 - Bloomberg
米経済、「信じられないほど」力強い=JPモルガンCEO | ロイター
米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、力強い労働市場と消費者の健全な財務状況に支えられ、米経済は力強いとの見方を示した。
ニューヨーク経済クラブのイベントで、米国の好景気は「信じられないほどだ」とし、「たとえリセッション(景気後退)に陥ったとしても、消費者は依然として良好な状態だ」と指摘。ただ、公的債務の増加やインフレ、地政学的紛争が経済に及ぼす潜在的な影響について警告した。
また公共政策に関しては、米政府はより多くの「実務家」を議論の場に参加させた方が良いとの見解を示した。ダイモン氏は政府の経済担当高官候補として名前が挙がっている。
●中東情勢
カタール外務省 ハマスのドーハ駐留を終了させる正当な理由はない|ARAB NEWS
イスラエルがイラン攻撃なら状況一変、シオニスト政権消滅へ=ライシ大統領 | ロイター
イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイスラエル支援「中東におけるバイデン外交の転換点へ」
イスラエルが4月1日、シリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館を空爆したことへの報復だった今回の攻撃では、もう1つの前代未聞の出来事が起きた。アラブ諸国がイラン撃退に協力したのだ。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、ヨルダンはイランのドローンやミサイルを多数迎撃し、アメリカなどの戦闘機に領空使用を許可した。アラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアはイランから得ていた攻撃情報を、アメリカやイスラエルと事前に共有したという。
パレスチナ自治区ガザで続く戦争は、中東各地でイスラエルへの怒りをかき立てている。それでも今回の出来事は、ふらつきながらも芽生え始めた「対イラン中東同盟」の最初の試金石になった。
「湾岸諸国の行動は国益を最優先する姿勢を維持していることの表れだ」と、複数の米政権で中東和平交渉に携わったアーロン・ミラーは指摘する。「重要なのは協力自体ではなく、協力があり得ない状況でそれが実現したことだ」
ガザでのイスラエル軍の焦土作戦や人道危機の悪化に、欧米がいら立ちを募らせるなか、イランの攻撃はイスラエルが直面する脅威に改めて注目を集めた。イスラエル政府はこれを機に、イランの孤立を深めようと動いている。
思惑どおりにいくかは、イランに対するイスラエルの反応次第だ。報道によれば、イスラエルは4月19日にイランへの攻撃を開始。中東の緊張がエスカレートし、全面戦争に発展する事態も考えられる。
【アラブの現実主義ゆえ?】
今回のアラブ諸国の協力を深読みしてはならないと、元米当局者はクギを刺す。現実主義の所産である可能性が高いからだ。「ヨルダンの行動は主に地域的計算に基づき、自国の領空保護が目的だ」と、米国防総省の元上級顧問ビラル・Y・サーブは語る。
サウジアラビアは自国の関与が目立たないようにしているようだ。サウジアラビア系のニュース専門衛星テレビ局アルアラビアは4月15日、匿名の情報提供者の発言として迎撃に参加したことを否定し、同国の微妙な立場が浮き彫りになった。
「ガザ戦争は終わっていない」と、ミラーは言う。「イランに敵対していると受け取られかねない連携を正式化することには、多くの国が慎重になるはずだ」
アメリカは1月、サウジアラビアとの防衛協定に向けた協議を再開した。協定の実現は、イスラエルとサウジアラビアの関係正常化を仲介しようとするジョー・バイデン米大統領の取り組みの大前提だ。
今回の出来事は、バイデン外交の転換点になるかもしれないと、オバマ政権でイスラエル・パレスチナ交渉特使上級顧問を務めたダビド・マコフスキーは話す。
「バイデン政権が(サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と)新たな道を探っても驚きではない。『中東で大展開があった。この際、方向転換してはどうか?』と」
●エマージング
中国が統計法改正へ、データ巡る不正に対処 信頼回復目指す | ロイター
中国、2040年以降も石炭利用継続 気候目標に影響も=調査 | ロイター
中国、原子力法改正へ 原子力の発展促進=新華社 | ロイター
アジア、昨年は気候関連災害で世界で最も大きな被害=報告書 | ロイター
国連の専門機関、世界気象機関(WMO)は23日、アジアは昨年、気候関連の災害によって世界で最も大きな被害を受けた地域であり、洪水と暴風雨により最も多くの死傷者を出したとする報告書を公表した。
報告書によると、2023年にアジアで報告された水文気象現象に関連する災害は79件。このうち80%以上が洪水と暴風雨によるもので、2000人以上の死者を出した。
WMOのサウロ事務局長は「この地域の多くの国々は23年に記録的な暑さを経験した。干ばつや熱波、洪水、暴風雨など、さまざまな異常気象が発生した」と指摘。
「気候変動がこうした現象の頻度と深刻さを悪化させた」とした。
WMOによると、アジアでは世界の平均を上回るスピードで温暖化が進行。昨年は、シベリア西部から中央アジア、また中国東部から日本にかけて、高い平均気温が記録された。
インド4月総合PMI速報値は62.2、14年ぶり高水準 旺盛な需要で | ロイター
韓国でシャドーバンクのストレス強まる、不動産セクターへの融資急増 - Bloomberg
韓国は、63兆ドル(約9750兆円)規模のシャドーバンキング(影の銀行)業界におけるウイークポイントとして注目されつつある。
金利上昇を受け、国内外で不動産へのエクスポージャーにほころびが生じており、ティー・ロウ・プライス・グループや野村ホールディングスなどの金融会社は、シャドーバンクによる不動産セクターへの融資のストレスについて懸念を示している。
韓国のある主要金融グループでは昨年、延滞率が6.55%と前年の2倍近くに上昇。シティグループのエコノミストは、111兆ウォン(約12兆5000億円)のプロジェクトファイナンス関連債務に「問題がある」と推計している。
韓国資本市場研究院(KCMI)のデータによると、同国のシャドーバンクによる不動産セクターへの融資額は昨年、過去最高の926兆ウォンと、10年前の4倍強となった。
政策当局者は一部の融資保証を拡大することで波及リスクの抑制を図ったが、昨年末に建設業者の泰栄(テヨン)建設が債務再編計画を発表し、再燃の脅威が浮き彫りとなった。同社の最大の債権者は先週、資本減損を穴埋めするために約1兆ウォンのデット・エクイティ・スワップ(DES、債務の株式化)が必要だとの考えを示した。
こうした再編をきっかけに、ノンバンクと呼ばれるシャドーバンクの間で緊張が高まりそうだ。金融安定理事会(FSB)のデータによれば、韓国で金融安定リスクをもたらしかねない活動を行うシャドーバンクの割合は他の先進国と比べて大きく、相対的な規模では米国に次ぐ2位。
ティー・ロウのグローバル債券ポートフォリオマネジャー、クエンティン・フィッツシモンズ氏は「韓国で起きていることは、恐らく他の国でも起こりうることの縮図だろう。それが私を不安にさせている」と語る。
2008年の金融危機後、プライベートクレジットを含むシャドーバンクの融資が急激に拡大。銀行がリスクの高い融資から手を引いたことで、より小規模で収益性の低い企業が代わりの資金調達手段に頼るようになったためだ。
韓国銀行(中央銀行)が21年に利上げに踏み切り、アジアの主要国で初めて記録的な低金利からの脱却を開始したことで、こうした債務の借り換えという課題が表面化した。もちろん、資金調達コスト上昇の意図せぬ結果に見舞われているのは韓国だけではない。
米国のレバレッジドローンのデフォルト(債務不履行)率は24年1-3(第1四半期)に6%を超え、最もリスクの高い欧州ジャンク債のスプレッドは最近、新型コロナウイルス禍の初期以来の高水準となった。
しかし韓国では、危機感の大きさが政策対応の早さに表れている。韓国金融監督院(FSS)の当局者1人は今月に入り、1-3月期の債務延滞状況の検証後、貯蓄銀行の立ち入り検査を実施する可能性があると明らかにした。
韓国の尹錫悦大統領は今月上旬に行われた総選挙で大敗を喫したが、少なくとも選挙が一段落したことで、当局は不良債権処理に再び注力できるようになるかもしれない。
野村のエコノミスト、パク・ジョンウ氏は不動産セクターの「再編を政府は加速させるだろう」と予想。「泰栄建設の債務再編は終わりではなく、プロジェクトファイナンス絡みの債務ストレスの始まりとなる公算が大きい」との見方を示した。
韓国当局は今のところ、痛みを抑えることに成功している。泰栄建設の危機を受け、韓国当局は波及を食い止めるため660億ドル規模の安定化策を必要に応じて強化すると表明。先月には数十億ドル規模の追加支援を打ち出した。
国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局長のクリシュナ・スリニバーサン氏はブルームバーグに対し、「彼らはリスクにうまく対応しているが、厳重な監視が必要だ。一部の中小金融機関はリスクを抱える恐れがある」と述べた。
●市況
欧州市場サマリー(23日) | ロイター
<ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。外国為替市場でのポンド安と明るい企業決算が支援し、FTSE100種総合株価指数は取引時間中の最高値を更新した。
<欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。テクノロジー株と小売株がけん引した。
スイスの製薬大手ノバルティスは1.8%高。第1・四半期決算の内容が予想を上回り、通期見通しを引き上げたことが材料視された。
<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが安定的に推移した。ユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値がまちまちの内容となり、欧州中央銀行(ECB)の利下げペースに関する新たなヒントが示されなかったことを受けた。
NY市場サマリー(23日)円が対ユーロ・ドルで下落、利回り低下 株続伸 | ロイター
<為替> 日本円がドルとユーロに対し下落した。今週の日銀金融政策決定会合を控え、日本当局による介入が引き続き警戒されている。
<債券> 国債利回りが低下した。経済指標で米国の企業活動が4カ月ぶりの低水準になったことが示されたことを受けた。ただ、週内に発表される重要な経済指標が注目される中、おおむねレンジ内での取引となった。
<株式> 続伸。好調な企業決算が材料視された。今後発表を控える超大型7銘柄「マグニフィセント7」や他の大型成長株の四半期決算も注目される。
<金先物> 中東情勢緊迫化への過度な警戒感が後退し、続落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比4.30ドル(0.18%)安の1オンス=2342.10ドル。
<米原油先物> 対ユーロでのドル安を背景とした買いに上伸した。この日から新たに中心限月となった米国産標準油種WTIの6月物は前日清算値(終値に相当)比1.46ドル(1.78%)高の1バレル=83.36ドルだった。7月物は1.35ドル高の82.56ドル。

備忘録(2024/4/22
●決算
ベライゾンが決算 ワイヤレスサービス収入が堅調 株価は下げに転じる=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
ベライゾン<VZ>が取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、売上高は予想を下回ったものの1株利益は予想を上回った。予想以上に個人向けの電話顧客を失ったもののワイヤレスサービス収入が伸びた。ヴェストバーグCEOは「われわれは財務ガイダンスを順調に達成し、消費者向け後払い電話純増数は年間でプラスになる」と述べた。
同社はここ数年、加入者数の伸びでライバルに遅れをとっている。勢いを取り戻すためにデータ無制限プランの料金設定を簡素化し、ネットフリックスやマックスのストリーミング・プランをバンドルするなどの特典を提供してきた。第1四半期に個人顧客を15万8000件減少させたが、落ち込みは前年よりも少なく、消費者部門は第1四半期としては2018年以来の業績を上げた。ワイヤレス・サービスの売上は3.3%増の195億ドルで、値上げとプレミアム・プランを選択する人が増えたことが寄与した。
一方、固定ワイヤレス加入者は増加し、20万3000人の個人と15万1000件の企業が加入した。これにより、同社のブロードバンド・インターネット加入者数1110万人のうち、同サービスを利用する顧客数は340万人となった。
アナリストによると、固定ワイヤレス技術は業界全体の最近のブロードバンド増加の90%以上を占めており、携帯電話会社を後押ししているという。
ただ、株価は上昇して始まったものの直ぐに戻り売りに押され下げに転じている。

(1-3月・第1四半期)
・1株利益(調整後):1.15ドル(予想:1.12ドル)
・売上高:330億ドル(予想:332億ドル)
 コンシューマ:251億ドル(予想:253億ドル)
 法人向け:74.0億ドル(予想:74.1億ドル)
 ワイヤレス:246.6億ドル(予想:265.7億ドル)
 ワオヤレス・サービス:195億ドル(予想:194.7億ドル)
 ワオヤレス機器:53.6億ドル(予想:56.4億ドル)
・FIOS:+5万3000件(予想:+6万0000件)
・EBITDA(調整後):121.0億ドル(予想:120.6億ドル)

(通期見通し)
・1株利益(調整後):4.50~4.70ドル(予想:4.57ドル)
・ワイヤレス・サービス:2.0~3.5%
アルファベット、高まる配当開始への期待-手元資金は過去最高へ - Bloomberg
潤沢なキャッシュを抱える米アルファベットが、メタ・プラットフォームズに続き、配当を開始するのではないかとの期待が高まっている。
同社は長年にわたり余剰資金を自社株買いに回しており、25日の決算発表ではさらに700億ドル(約10兆8300億円)が振り向けられると予想されている。しかし、JPモルガン・チェースからトゥルイスト・セキュリティーズに至るまでアナリストの間では少額の配当が株価を動かす起爆剤になり得るとみている。2月にメタが初の配当を発表すると、株価は20%余り跳ね上がった。
配当は従来、低成長の成熟企業が行うものと考えられてきたが、最近になってハイテク企業の間にも浸透してきた。メタに加え、セールスフォースとブッキング・ホールディングスもここ数カ月に配当を開始。時価総額上位の米ハイテク大手6社のうち、四半期配当を実施していないのはアルファベットとアマゾン・ドット・コムだけだ。
[NUE] ニューコア 1Q減収最終減益 売上高7%減81.3億ドル、純利益26%減8.44億ドル、EPS3.46ドル - 株探(かぶたん)|米国株
第1四半期は売上高は前年同期比6.6%減の81億3708万ドルとなった。純利益は25.7%減の8億4484万ドル。1株利益(EPS・希薄化後)は3.46ドル(前年同期4.45ドル)。四半期配当は増配。前年同期より0.03ドル多い0.54ドル配当を実施する。
[GL] グローブライフ 1Q増収最終増益 売上高7%増14.1億ドル、純利益14%増2.54億ドル、EPS2.67ドル - 株探(かぶたん)|米国株
第1四半期は売上高は前年同期比7.2%増の14億1613万ドルとなった。純利益は13.7%増の2億5421万ドル。1株利益(EPS・希薄化後)は2.67ドル(前年同期2.28ドル)。
[AMP] アメリプライズファイナンシャル 1Q増収最終増益 売上高11%増41.4億ドル、純利益2.4倍9.90億ドル、EPS9.46ドル - 株探(かぶたん)|米国株
第1四半期は売上高は前年同期比10.8%増の41億4600万ドルとなった。純利益は2.4倍の9億9000万ドルと大幅に増加。1株利益(EPS・希薄化後)は9.46ドル(前年同期3.79ドル)。
●海外企業
セールスフォースのインフォマティカ買収交渉、価格で折り合わず失速 - Bloomberg
アップルを24年のトップピックに指定、1-3月決算控え-BofA - Bloomberg
テスラ、人員削減の一環で米マーケティングチームを廃止-関係者 - Bloomberg
米FTC、コーチなど展開のタペストリーによるカプリ買収阻止で提訴 - Bloomberg
●日本企業
大ガス、24年3月期利益予想を上方修正 前年比で大幅増益に | ロイター
国内エネルギー事業のガス、液化天然ガス(LNG)販売、電力事業や海外エネルギー事業で増益となる見込みで、前年比では大幅増益になる。
LIXIL、24年3月期最終損益を赤字に修正 金利上昇などで需要低下 | ロイター
不動産市場の低迷で国内外で住宅設備・建材の需要が低下した。海外事業は金利上昇や物価高の影響も大きく、人員配置の最適化や事業構造の整理を実施予定。
●米大統領選挙
米選挙キャンペーン最大の標的、それは中国-「やぶ蛇」な反応自制か - Bloomberg
焦点:トランプ氏、若者の支持拡大 インフレやウクライナ支援に疲れ | ロイター
●各国中銀
●先進国、グローバル、金融市場
記録的な円ショート、痛みを伴う反発リスク高まる - Bloomberg
中東情勢の緊迫化と、日本が円を買い支えるために市場介入を行うかもしれないとの臆測が、投資家にいわゆるキャリートレードを解消するよう圧力をかけている。キャリートレードは、円のような低金利の通貨を借り入れて利回りの高い資産で運用する取引だ。
レバレッジドファンドとアセットマネジャーによる円の売り越しは4月16日時点で17万3000枚を超え、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータがさかのぼれる2006年以降の最大となった。ブルームバーグの集計によると、円のショートポジションは主要9通貨の中でも最大で、円は反発に対して特に脆弱(ぜいじゃく)な通貨になっている。
多くの投資家が一つの通貨のポジションを積み増すことのリスクは、今月のメキシコペソの急落に表れている。メキシコペソは投資家がキャリートレードで積み上がった買いポジションの解消に動いたことで大きく値下がりした。日本と米国の大きな利回り格差を背景に円は先週、対ドルで約34年ぶりの安値を記録し、日本の通貨当局は為替市場で行動を取る可能性があると警告した。
マーケット・リスク・アドバイザリーの深谷幸司フェローは、米国の利下げも日本の追加利上げも先とみられ、「政策不変の安心感からドル買い・円売りが高水準に積み上がっている」とリポートで指摘。「ドル安・円高に振れるとすれば、米景気への懸念が指標で明確になる、ないし介入が実施される、リスクイベントが生じ市場のボラティリティーが高まる、株価がさらに下落してリスク回避が強まる、といった事態だ」と予想した。
金の歴史的高騰、主役は中国-不透明な時代に個人も中銀も金塊に注目 - Bloomberg
今年、1オンス=2400ドルを超える史上最高値まで上昇した金は、世界の市場を魅了している。金の世界最大の生産国であり消費国でもある中国は、この異常な値上がりの最前線にいる。
中東やウクライナでの戦争を含む地政学的緊張の悪化、そして米国の金利低下見通し、これら全てが投資対象としての金の価値を高めている。
しかし、この価格上昇を主に後押ししているのは、中国からの尽きることのない需要だ。中国では個人やファンド投資家、先物トレーダー、そして中央銀行までもが、不透明な時代における価値の保管場所として金塊に注目しているからだ。
長引くドル高、想定外の市場に再考迫る-堅調な米経済や粘着インフレ - Bloomberg
世界の軍事費、昨年7%増で09年以降で最大の伸び 国際情勢を反映 | ロイター
2023年の世界の軍事費が前年比で実質7%増の総額2兆4430億ドルになったと発表した。国際的な緊張の高まりや、安全保障環境の悪化が背景にある。
増加率は2009年以降で最大。米国、中国、ロシアなど軍事支出が多い上位10カ国がいずれも軍事費を増やした。
SIPRIのナン・ティアン上級研究員は「地政学・安全保障を取り巻く環境が一段と不安定になっており、各国は軍事力を優先しているが、連鎖反応を招くリスクを冒している」と述べた。
ロシアの軍事費は24%増の推定1090億ドル。ウクライナは51%増の650億ドルで、これに加えて他国から少なくとも350億ドルの軍事支援を受けた。
SIPRIは「ウクライナの軍事費は、自国の支出額と支援額を合わせると、ロシアの軍事費の約91%に相当する」と指摘した。
北大西洋条約機構(NATO)加盟国の軍事費は、合わせて世界全体の55%を占めた。米国は2%増の9160億ドルで、NATOの軍事費合計のおよそ3分の2に相当する。
SIPRI研究員のロレンゾ・スカラザット氏は「NATOの欧州の加盟国にとって、ウクライナでのこの2年の戦争が安全保障の見通しを根本的に変えた」と指摘。「こうした脅威に関する認識の変化が、軍事費の域内総生産(GDP)比率の上昇に反映されている。(対GDP比率)2%というNATOの目標は、達成を目指す水準ではなく、基準値ととらえられるようになっている」と述べた。
欧州で過酷な熱波の確率上昇、温暖化継続で=世界機関 | ロイター
超長期中心に円債投資も残高は減、金利上昇局面で積み増し=かんぽ・24年度運用計画 | ロイター
円金利資産は超長期国債を中心に投資を行うが、総資産の縮小により残高は減少するとの見通しを示した。機械的な購入ペースとはせず、金利上昇局面で積み増す考え。
総資産の7割を占める国内債券は、保有債券の償還が1兆3000億円程度あるため投資額が償還分に届かず残高としては減少するが、20年・30年といった超長期国債を中心に「しっかりとチャンスがあれば買っていきたい」という。
30年金利は22日時点で1.925%だが、かんぽ生命では今年度の見通しレンジを1.90─2.30%としており、野村氏は「今の金利水準で買えないというわけではないが、今よりも上がると思っているので、そこで動けるようにしたい」と述べ、機械的な購入ペースではなく、金利水準を見ながら積み増す考えを示した。
日銀の金融政策については、9月か10月に政策金利を0.25%に引き上げ、そこから半年ほど時間を置いて0.5%へもう一度利上げすると想定する。「(次の利上げは)早ければ7月にあってもおかしくないが、連続的な利上げではなく、慎重に時間ゆっくり時間をかける」との見方だ。
外貨建て債券については、為替ヘッジ付きはヘッジコスト控除後の利回りの低下を背景に残高が減少から横ばい、為替リスクをヘッジしないオープン外債は償還が多いため残高は減少する見通し。
リスク性資産の株式は国内外ともに「慎重なリスクテイク」を基本姿勢とし、国内株式の残高は微増、外国株式は横ばいを見込む。
オルタナティブ資産は、前年度に続き残高を増やす。プライベートエクイティはある程度先行的に残高が積み上がったため、今年度はインフラエクイティや不動産ファンドに注力する方針。
野村氏は「株式やオルタナなど円金利以外の資産は『収益追求資産』と位置付けており、含み益を作っていくことが大切。高値づかみしないように、例えばコロナショックで大幅安となった時のような調整局面で買いたいと考えている」と話した。
米国務長官、新疆での民族大量虐殺を指摘 中国訪問控え報告書 | ロイター
TiKTok禁止ならバイデン氏に責任、トランプ氏が若者に呼びかけ | ロイター
イタリア、昨年の財政赤字対GDP比7.4% EU平均の2倍以上に | ロイター
欧州連合(EU)統計局は22日、イタリアの昨年の財政赤字は対国内総生産(GDP)比で7.4%と3月時点の推計7.2%から拡大し、欧州連合(EU)内で群を抜いて高かったと発表した。
この数字はEU加盟27カ国の平均3.5%の2倍以上に当たり、同国の財政課題が浮き彫りとなった。
EU加盟国のうち計11カ国がEUの財政赤字のGDP比の上限である3%を上回っており、その中には5.5%のフランスも含まれる。
イタリアのジョルジェッティ経済財務相は今月、欧州委員会がこれら全ての国に対して財政規律違反に関する手続きを開始すると述べた
昨年、財政赤字が5%を超えた他の国はいずれもユーロ圏20カ国外の国々で、ハンガリー(6.7%)、ルーマニア(6.6%)、ポーランド(5.1%)の3国のみだった。
ECB利下げ、フランスの財政引き締めを支援=仏中銀総裁 | ロイター
米業績見通し巡りストラテジストの意見分かれる - Bloomberg
米企業が今年の業績について力強い見通しを示せるかどうかを巡り、ウォール街大手銀行の株式ストラテジストの間で意見が分かれている。
モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は、2024年から25年にかけて景気が力強さを増し、利益の伸びが改善するとの見通しを示した。一方、JPモルガン・チェースのストラテジスト、ミスラフ・マテイカ氏は、インフレやドル高、最近の地政学的緊張の高まりが見通しを曇らせていると主張する。
同氏はリポートで「S&P500種株価指数構成銘柄の1株当たり利益が第4四半期までに、第1四半期の推定水準から20%近く加速すると投資家は予想している。この増益率見通しは急過ぎる」と指摘した。
ウィルソン氏もマテイカ氏もここからさらに上昇するには、金利よりもむしろ業績に圧力がかかるだろうと言う。
一方、ブルームバーグが実施した最新のマーケッツ・ライブ(MLIV)パルス調査によると、力強い業績がS&P500種を低迷から引き上げると予想された。今週は大手ハイテク企業の決算発表がめじろ押しで、409人の回答者のうち3分の2近くが、決算が同指数を押し上げるとの見通しを示した。
●中東情勢
イスラエルで数千人が抗議デモ、総選挙の早期実施要求 | ロイター
イスラエルで20日、総選挙の早期実施を求めて数千人が抗議デモを行った。パレスチナ自治区ガザで拘束されている人質解放に向けた一段の措置も政府に求めている。
ガザでの戦争開始から7カ月近くが経過する中、イスラエルでは政府に対する抗議デモが続いている。
ネタニヤフ首相は戦時中の選挙実施はイスラム組織ハマスに資するだけだとして繰り返し拒否している。
状況は恐ろしいか?イランが核武装するまで待てるのか|ARAB NEWS
10月7日のテロを防げなかったイスラエル軍情報部長が辞任|ARAB NEWS
●エマージング
台湾でM6.3の地震、東部の花蓮県中心 被害の報告なし | ロイター
新興国通貨、アジア中心に安値相次ぐ メキシコは独歩高 - 日本経済新聞
中国景気の影響を受けやすいアジアを中心に対ドルで下落する新興国通貨が広がっている。通貨安はインフレやドル建て債務の返済負担増を招きかねず、通貨防衛に踏み切る国も出始めた。一方、堅調な米国景気の恩恵を受けメキシコペソが独歩高の様相をみせる。
韓国の尹錫悦大統領、政界ベテランを参謀に 知日派の鄭鎮碩氏 - 日本経済新聞
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は22日、自らの参謀役となる大統領府秘書室長に鄭鎮碩(チョン・ジンソク)前国会副議長を充てると発表した。鄭氏は与党側のベテランの前議員で、日本の政治家と人脈を持つ知日派として知られる。
中国、大卒の就職難より深刻(The Economist) - 日本経済新聞
中国、4月利下げ見送り 人民元安で金融緩和難しく - 日本経済新聞
中国人民銀行(中央銀行)は22日、4月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)を据え置いたと発表した。米国の利下げ観測が後退して人民元安が進んでおり、人民銀行が追加で利下げするハードルは高くなっている。
北朝鮮、東岸沖に向け弾道ミサイル発射=韓国軍 | ロイター
北朝鮮が弾道ミサイル、短距離弾か ソウルで米韓軍の将官会談 | ロイター
●市況
NY市場サマリー(22日)ドル一時154.85円・34年ぶり高値、利回り横ばい 株上昇 | ロイター
<為替> ドルが一時154.85円を付け、34年ぶり高値を更新した。市場参加者は、米連邦準備理事会(FRB)が高水準の金利を予想よりも長期間維持する可能性を意識しつつ、円安阻止に向けた日本当局による介入への警戒を続ける展開となった。
<債券> 国債利回りがほぼ横ばいとなった。今週予定される総額1830億ドルの国債入札のほか、FRBの利下げの時期を探ろうと週内に発表される経済指標が注目されている。
<株式> 上昇して取引を終えた。米経済の健全性を測る上で、今週発表される主要企業の四半期決算が注目されている。
S&P500の主要11セクター全てが上昇し、テクノロジーと金融株の上げが目立った。
個別銘柄では、アルファベット、アマゾン・ドット・コム 、アップルが0.5─1.5%上昇した。エヌビディアは4.4%上昇した。前営業日には10%下げていた。
テスラは3.4%安。同社は、米国に続き中国やドイツなどでも値下げを行った。販売減や価格競争激化に対応する。 
<金先物> 中東地域での紛争拡大懸念が後退したことで売りがかさみ、3営業日ぶりに反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前週末比67.40ドル(2.79%)安の1オンス=2346.40ドル。
<米原油先物> 中東情勢の緊張緩和や景気先行き懸念を背景とした売りが優勢となり、3営業日ぶりに反落した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値(終値に相当)は前週末比0.29ドル(0.35%)安の1バレル=82.85ドル。6月物は0.32ドル安の81.90ドル。
欧州市場サマリー(22日) | ロイター
<ロンドン株式市場> 上昇して取引を終えた。
企業の合併・買収(M&A)案件が材料視されたことが中型株で構成するFTSE250種指数を押し上げた。
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。中東情勢を巡る緊張が緩和する兆しを好感した。
フランスの大手鉄道車両メーカー、アルストムは2.3%上昇。北米の在来線信号事業をドイツのクノールブレムゼに売却することで合意したことが材料視された。
<ユーロ圏債券> ドイツ10年債利回りが一時5カ月ぶりの高水準を付けたものの、その後は上げ幅を縮小し終盤は変わらずとなった。
【米国市況】S&P500種は反発、ハイテク決算に期待-一時154円85銭 - Bloomberg

備忘録(2024/4/19-21
●決算
米P&G、通期コア利益見通し上方修正 堅調な需要やコスト低減で | ロイター
2023―24会計年度の1株当たりの調整後コア利益見通しを前期比10─11%増とし、増加幅を従来の8─9%から上方修正した
原材料価格の低減や、米欧を中心に消費者が高額な洗剤「タイド」などの商品を引き続き購入されていることが追い風になるとした。
また、原材料費の低減による税引き後利益の押し上げ効果を約9億ドルとし、従来の8億ドルから引き上げた。
同時に発表した第3・四半期決算(24年1―3月期)の1株当たり利益(特別項目を除く)は1.52ドルで、予想の1.41ドルを上回った。原材料価格が新型コロナのパンデミック(世界的大流行)時のピークから下落したのが寄与した。
純売上高は202億ドルと、前年同期の200億7000万ドルから増加。LSEGデータによる市場予想の204億1000万ドルには届かなかった。
販売数量は全体的に横ばいだったが、平均価格は製品カテゴリー全体で3%上昇した。
アンドレ・シュルテン最高財務責任者(CFO)は電話会見で米国での販売量が約3%増えたと説明し、消費者がP&Gの商品からプライベートブランド(PB)商品へ切り替える動きは広がっていないとの認識を示した。
仏ロレアル、第1四半期売上高は9.4%増 予想上回る | ロイター
第1・四半期の既存店売上高は、前年同期比9.4%増の112億4000万ユーロ(119億8000万ドル)で、ジェフリーズがまとめたアナリスト予想の6.1%増を上回る伸びとなった。
地域別では北米と欧州の売上高がともに12%増加したことが目立った。
全収入の3分の1強を占めるマスカラや整髪料などを扱うコンシューマープロダクツ部門は、既存店ベース売上高が11.1%増。特に欧州と新興国で需要が強かった。
スキンケア部門は21.9%増。フレグランスなどの高級品部門は、減収予想に反して1.8%増を確保した。北アジアが軟調だったが、欧州と北米のしっかりした伸びが穴埋めした。
旅行者を対象としたトラベルリテール部門は、購入代行業者に対する中国政府の規制強化の影響が尾を引いていることなどで、北アジアでの苦戦が続いている。
アメックスが決算を受け上昇 プレミアムカードに需要旺盛=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
アメックス<AXP>が上昇。取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、経常収益とも予想を上回った。同社のプレミアム・クレジットカードに消費者が殺到した。スクエリCEOは「消費額が高く、信用度の高い顧客を引き続き獲得している」と述べた。同社は第1四半期に最大の共同ブランド・パートナーであるデルタ航空<DAL>とのクレジットカードを刷新すると発表。特典追加には高い年会費がかかる。消費者はこのような商品を求め続けており、第1四半期の新規口座獲得の70%は手数料のかかるカードだった。純カード手数料も急増した。
カイレックCFOはインタビューで「航空券への支出は第1四半期に9%急増したが、これはファーストクラスやビジネスクラスのような、いわゆるフロント・オブ・キャビンの航空券の予約が後押しした」と述べた。また、「プレミアム商品への需要も衰えていない」と述べた。
貸倒引当金を前年よりも多い13億ドルを積み立てたが、業界全体のクレジットカード延滞率が2012年以来の高水準に達したことを受けての措置。

(1-3月・第1四半期)
・1株利益:3.33ドル(予想:2.96ドル)
・経常収益:158.0億ドル(予想:157.7億ドル)
・総取扱高:4192億ドル(予想:4193億ドル)
・総費用:113.9億ドル(予想:115.8億ドル)
・貸倒引当金:13億ドル
・カード獲得費用:37.7億ドル(予想:39.7億ドル)
・カード会員融資額:1266億ドル

(通期見通し)
・1株利益:12.65~13.15ドル(予想:12.83)
・経常収益:9~10%増
P&Gが決算受け下落 売上高が予想下回る=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
取引開始前に1-3月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高や既存事業売上高が予想を下回ったことが嫌気されている。ただ、通期の1株利益の見通しは上方修正した。商品コストの低下と生産性向上による着実な価格上昇に伴い、利益見通しを上方修正したとしている。生産ラインでの残業時間の抑制や、より低コストの原料へのシフトなどにより、コストが低下したという。
高止まりするインフレが購買力を抑制しているにもかかわらず、買い物客が必需品への支出を増やしていることを示した。同社は6年連続の値上げに踏み切り、直近の四半期では前年比で3%の値上げを行った。価格上昇で収益性は向上しているが、その代償として販売量の伸びは鈍化している。
シュルテンCFOは「消費者の行動は実に安定している。パンデミック以降、商品サイドの供給状況は緩和している」と述べた。
ジレット・カミソリを含むグルーミング部門の売上高が予想を上回る伸びを記録。欧州や南米での値上げが奏功した。シェービングジェルとブラウン社製電気シェーバーでの全身シェービングによる除毛製品によって強化された。タイド洗剤を取り扱うファブリックケア事業も好調。しかし、ヘルスケア部門とベビー用品部門はプレッシャーにさらされ、パンパース紙おむつの販売量が減少した。SK-II美容製品を販売している中国市場も苦戦。
ネットフリックスが決算受け下落 来期から加入者数などの報告を停止と発表=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
今シーズンの米企業決算は7―9%の増益との予想 - 株探(かぶたん)|米国株
[AXP] アメックス 1Q増収最終増益 売上高11%増158億ドル、純利益34%増24.3億ドル、配当0.70ドルへ増配 - 株探(かぶたん)|米国株
[SLB] シュルンベルジェ 1Q増収最終増益 売上高13%増87.0億ドル、純利益16%増10.9億ドル、EPS0.74ドル - 株探(かぶたん)|米国株
第1四半期は売上高は前年同期比12.6%増の87億700万ドルとなった。純利益は16.3%増の10億9800万ドル。1株利益(EPS・希薄化後)は0.74ドル(前年同期0.65ドル)。
●海外企業
米中堅銀、年内の業績振るわず 利払い増が圧迫=アナリスト分析 | ロイター
預金に対する利払いの増加と融資の伸びの鈍化により、米中堅銀行の利益が2024年の大半にわたって圧迫され続けると分析している。
リージョンズ・ファイナンシャルとハンティントン・バンクシェアーズ、フィフス・サード・バンコープの米中堅銀行3社がそれぞれ19日に発表した24年第1・四半期決算は、いずれも金利収入の急減が響いて減益となった。
リージョンズ、ハンティントンの株価は19日朝にそれぞれ1.7%、0.6%下落した。一方、利益が市場予想を上回ったフィフス・サードは約4%上昇した。
銀行の収益性を示す重要な指標である純金利マージン(NIM、調達金利と貸出金利の差)は米地方銀行全体で見ると2四半期連続で縮小した。
AJベルの投資アナリスト、ダン・コーツワース氏は「24年は米国の中小銀行にとって厄介な年になる可能性がある」とし、「より安全で、より幅広いサービスを提供していると見なされている大銀行にとって有利になる」と指摘した。
米中堅銀行の大半は、主要な収益源となっている純金利収入(NII)が24年は減ると予想している。高止まりした金利が融資活動を停滞させる一方、より良いリターンを求める顧客を引き留めるための預金への利子の支払いがコストを押し上げているためだ。
アーガスリサーチのアナリスト、ステファン・ビガー氏は「今年下半期に回復が見られるまで、あと1四半期は純金利収入の減少が続くと思う」と語った。
TSMC株が6.7%急落、半導体市場の見通し引き下げ嫌気 | ロイター
ナイキ、6月下旬までに本社で約740人の雇用を削減=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
KBホームが上昇 増配や自社株買いなど株主還元策を発表=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
●日本企業
3月期決算の発表、23日から本格化 半導体関連に注目 News Forecast - 日本経済新聞
積水ハウス、米MDC社の買収完了 7500億円で - 日本経済新聞
米国の住宅会社M.D.C.ホールディングスの買収を完了したと発表した。買収金額は約49億ドル(約7500億円)。MDC社はニューヨーク証券取引所(NYSE)を上場廃止となる。MDC社は住宅ローン金利の上昇の影響を受け、2023年12月期の純利益が4億100万ドルと2期連続でマイナスだった。買収後の成長戦略が求められる。
日産、24年3月期純利益を200億円下方修正 販売下振れ - 日本経済新聞
2024年3月期の連結純利益が前の期比67%増の3700億円になったようだと発表した。従来予想(76%増の3900億円)から200億円下方修正し、増益幅が縮小した。世界販売の見通しが計画を下回ったうえ、仕入れ先の損益が悪化する分の一部を負担する。
●米大統領選挙
●各国中銀
オイルショックに中銀関係者は身構え、中東緊迫でインフレ再燃を警戒 - Bloomberg
シティグループのチーフ・グローバル・エコノミストで、元米財務省当局者のネイサン・シーツ氏は「このようなイベントでは通常、懸念されていたほどの混乱には至らないことが多い」とブルームバーグテレビジョンで発言。「地政学を巡る課題で問題となるのは、何が起こり得るか、テールリスクについて熟考が必要なことだ。そして原油に関する懸念から経済に関する広範な懸念へと移っていく」と述べた。
原油価格の高騰がもたらすリスクの1つは、その影響がガソリン価格の跳ね上がりにとどまらないことだ。連鎖的な影響により、食料品を含め物価全般が押し上げられ、労働者の賃上げ要求が強まるインフレサイクルを再燃しかねない。
原油高は景気拡大にブレーキをかける恐れもある。TSロンバードのエコノミスト陣は、原油が1バレル=100ドルに達した場合の影響を調査したリポートで、この危険性について強調している。
エネルギー価格の変動は特に支出に対して即座に大きな影響をもたらすため成長は一段と脆弱(ぜいじゃく)になるだろうとリポートは指摘。「この点は、個人消費が底堅さを保っている米国よりも欧州の方がより当てはまる。二次的な影響は米国の方が大きいかもしれない」と述べた。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)は今週初め、イスラエルとイランが直接戦火を交えることで原油生産が深刻な打撃を受け、ホルムズ海峡が閉鎖される事態となれば、原油が1バレル=150ドルに達する可能性があると分析した。
フォーダム・グローバル・フォーサイトの創業者、ティナ・フォーダム氏によれば、足元のイランとイスラエルの対立はまだ終わっておらず、事態が悪化する恐れがある。
フォーダム氏はブルームバーグテレビジョンに対し「中東情勢がさらに緊迫するリスクについては、警戒を維持すべきだ」と指摘。「イスラエルは空軍基地に近いイラン領内に攻撃を加える能力があることを示した。これは威嚇射撃であり、ボールはイラン側にある」と述べた。
日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当 | ロイター
国際通貨基金(IMF)の日本ミッションチーフを務めるナダ・シュエイリ氏は19日、インフレ期待を示す一部指標が引き続き2%を下回る中、日銀は慎重に利上げを進めるべきだと述べた。
シュエイリ氏はIMFと世界銀行の春季総会に合わせて行われたロイターとのインタビューで、円安は日本の経済成長にプラスの影響を与えたと指摘した。
最近の急激な円安によって日本当局の介入は正当化されるかとの質問に対しては「柔軟な為替相場が世界経済に役立っていると確信している」と述べた。
「日本を含む主要7カ国(G7)の全ての国が柔軟な為替制度にコミットしており、柔軟な為替相場の重要性を理解していると確信している」と説明した。
「非常に力強い」賃金の伸びが中小企業にも波及すると見込まれることから、日本の消費は今年後半に堅調になるとの見方を示した。
インフレ率は持続可能な形で2026年に日銀目標である2%に達する見通しだとし、その結果、日銀には利上げ余地があるが、経済見通しを巡る様々なリスクを踏まえると、利上げの時期とペースは今後のデータ次第になると述べた。
リスク要因として、世界の分断や地政学的緊張が日本の輸出に与える影響や国内消費を巡る不確実性などがあるとした。
「われわれはデータを分析しながら段階的に進めるという日銀のアプローチを全面的に支持する」とし、成長とインフレのリスクはバランスが取れているため、「段階的であることが非常に重要だ」と語った。
利上げの可能性、物価上昇継続なら「非常に高い」=日銀総裁 | ロイター
日銀の植田和男総裁は19日、米ワシントンで講演し、基調的に物価が上昇し続ければ、金利を引き上げる「可能性が非常に高い」との考えを示した。
植田総裁はピーターソン国際経済研究所のイベントで講演し、基調的なインフレ率は日銀が目標とする2%を下回っており、長期的なインフレ期待も1.5%近辺にとどまっているため、当面は緩和的金融政策を維持する必要があると述べた。
3月の金融政策決定会合で非伝統的な金融緩和策を打ち切ったことから日銀の政策は柔軟化しており、今後のデータ次第では短期金利目標を変更する可能性があるとした。
「われわれは慎重に政策を進め、最近の政策変更が経済と物価に及ぼす影響を評価し、適切と判断すればさらなる調整を検討する必要がある」と述べた。
国債買い入れの減額にも言及したが、時期と規模はまだ決定していないと述べた。
日銀4月会合、物価見通し引き上げへ 政策金利は据え置きの公算 | ロイター
「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)では24年度、25年度の物価見通し(生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPI)を引き上げた上で、26年度にかけて目標の2%を維持する姿を示すとみられる。一方、24年度の成長率は下方修正する見通し。政策金利は0─0.1%で据え置く公算が大きい。
緩和的な金融環境は当面継続、国債買い入れはいずれ減額へ-日銀総裁 - Bloomberg
日本銀行の植田和男総裁は19日、日銀による国債買い入れは継続されると指摘し、緩和的な金融環境が当面続くとの見通しをあらためて示した。
植田総裁はワシントンのピーターソン国際経済研究所で講演。日銀は将来のどこかの時点で国債買い入れ額を減らすと述べながらも、3月の金融政策決定会合では国債市場への介入を完全にやめるのは「危険」と判断したと説明した。
根強いインフレ、金融安定への主要リスク=FRB半期調査 | ロイター
米連邦準備理事会(FRB)が実施した市場参加者や学識経験者らを対象とした半期に一度の調査で、根強いインフレと高金利の長期化が金融安定に対する主要なリスクとして挙げられた。
FRBは調査結果を19日に公表。地政学的な情勢のほか、今年11月の米大統領選も「潜在的に大きな衝撃」になる可能性がある問題として指摘された。
ただ、金利が高水準にあるにもかかわらず、金融システムに広範なリスクが及んでいる証拠はほとんど示されなかった。
調査は25人の市場参加者や学識経験者らを対象に3月に実施。FRB最新の金融安定性報告書の一部として含まれている。
FRB、現行政策「適切」 物価巡る進展は停滞=シカゴ連銀総裁 | ロイター
米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は19日、インフレ抑制に向けた進展は今年に入り停滞したとして、連邦準備理事会(FRB)の現在の制約的な政策は適切との考えを示した。
グールズビー氏は「労働市場の力強さに加え、長期的にインフレ緩和が進んでいることを踏まえるとFRBの引き締め的な政策は適切だと考えている」とし、「再調整し、様子を見る必要がある」と述べた。
このところの経済指標でインフレ率が予想を上回っていることについては「看過できない」とし、経済と労働市場の継続的な力強い伸びが景気過熱の兆候かどうか、FRBは判断していかなければならないと語った。
その上で、移民の増加などを背景に生産性と労働参加率が向上し、サービスインフレに「改善の余地」がある可能性が示唆されているものの、住宅価格が高止まりしていることが引き続き物価安定に対する主要な脅威となっていると述べた。
インフレが予想以上に根強いことを踏まえ、利上げの可能性を否定しなかったものの、インフレが再び低下傾向に転じれば、FRBは金利を引き下げる必要があるかもしれないと言及。「何が必要なのか、どの程度まで制約的になるべきかを見極めようとしている。判断するには数週間、数カ月かかる」とし、「経済指標に従うことが今後の適切な政策運営となる」と述べた。
米利上げシグナルが点灯、元FRBエコノミストがインフレ期待を指摘 - Bloomberg
米金融政策当局者にとって、債券市場のインフレ見通しは政策を決定する上で重要な要素だ。そしてトレーダーが発しているシグナルは、潜在的に問題をはらんでいる。
そう指摘するのは、パイパー・サンドラーのグローバル資産配分責任者で、元連邦準備制度理事会(FRB)エコノミストのベンソン・ダーラム氏だ。同氏は自身が調整を加えた長期インフレ期待の指標がここ数カ月でわずかに上昇し、当局の目標値である2%を上回っていることを指摘する。物価圧力が将来に続いていくと、トレーダーが見ていることを示している。
中央銀行にとってリスクとなるのは、こうした期待が実際のインフレを助長することであり、期待が膨らみ続ければ、米金融当局に利上げという形で反応を促す可能性があるとダーラム氏は言う。
ダーラム氏はインタビューで「抑制されていない長期的なインフレ期待ほど、再利上げを促すものはない。まだそこまでいっていないが、眉をひそめている段階だ」と述べた。
根強いインフレ指標と継続的に強い労働市場により、ウォール街の予測担当者や投資家は既に今年の利下げ予想を大幅に後退させている。次の一手が小幅の利上げではないかと推測する声さえあり、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は18日、経済データが正当化する場合はその可能性があると示唆した。
米金融当局には、長年にわたり政策の指針として使用してきた独自の指標があり、それは今年に入り上振れしている。ダーラム氏とパイパー・サンドラーのメリッサ・ターナー氏は17日のリポートで、その指標に調整を加えたモデルが、国債利回りに影響を与える他の要因を取り除くことで、純粋な長期フォワードインフレ期待をいかに明確に読み取っているかを詳述した。それには、流動性やタームプレミアム(一般に満期を迎える短期債を乗り換える代わりに長期債を保有することで投資家が求める上乗せ利回り)が含まれる。
FRBに在職中、オプションベースのモデルを作成し、フェデラルファンド(FF)金利の市場予測レンジを導き出すのに携わったダーラム氏は、「金融当局の責務に照らし合わせると、5年の見通しにおけるモデル全体の予測は抑制されていないわけではないが、長期目標よりも高い」と指摘。「米金融当局を本当にいら立たせるのは、長期インフレ目標が達成されないとの認識が広がる場合だろう」と語った。
国債のタームプレミアムは今年も上昇した。10年債のタームプレミアムは今週、昨年11月より後で初めてゼロを上回った。
今年の金融政策に対してタカ派的な見通しが強まったことで、イールドカーブのスティープ化を見込むポジションが実を結ぶという期待は現在、しぼんでいる。18日現在、米2年債利回りは10年債より約35ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い。ダーラム氏は長期的なインフレ期待が高まり続ければ、この傾向は続くとみている。
ダーラム氏は「当局が利上げを実施するのか、それとも利下げに踏み切るかを予測する指標を一つ挙げるとすれば、これらの長期インフレ期待が筆頭に挙がるだろう」と語った。「当局者は目標が2%であり、それにコミットしていると繰り返し言明してきた。投資家がその達成を信じていないと当局者が感じるのであれば、自分たちの本気を示す必要性をそれだけ強く感じるだろう」と話した。
欧州インフレの軟着陸、可能だが確実ではない=IMF | ロイター
国際通貨基金(IMF)は19日、欧州経済にとってインフレ緩和に向けた「中程度の経済的コスト」を伴う軟着陸は手の届く範囲にあるものの、確実からは程遠いとの見解を示した。また、域内の大半で経済回復が不安定な様子が見受けられるとも指摘した。
ECB、6月以降の数回利下げ予想は妥当=エストニア中銀総裁 | ロイター
ECB、年内に複数回利下げの公算=ベルギー中銀総裁 | ロイター
ユーロ圏インフレ率は鈍化の公算、リスクは両面的=ECB総裁 | ロイター
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は19日、ユーロ圏のインフレ率はさらに鈍化する可能性があり、ECBが長年掲げてきたインフレ基準が満たされれば金利を引き下げる可能性があると述べた。
同時に「理事会は特定の金利の道筋を事前に確約しているわけではない」とした。
また「インフレ見通しに対するリスクは両面的」とし、「上方リスクには、地政学的緊張の高まり、予想を上回る賃金上昇率、予想を上回る利益率の底堅さなどがある」と語った。
英インフレ、今後3年間で目標2%に向け推移=ラムスデン中銀副総裁 | ロイター
ラムスデン氏は「過去数カ月、インフレ動向の改善が下支えとなり、国内の持続的なインフレ圧力へのリスクが後退しているという自信を深めている」と述べた。
イングランド銀行は、エネルギー価格の下落を主な要因とし、インフレ率が4月に目標の2%に達するか、もしくはそれを下回るとする一方で、今年末までには3%近くまで上昇すると予想している。
しかしラムスデン氏は、「その予想は行き過ぎている公算が大きい」とコメント。「英国のインフレ見通しに対する国内のリスクバランスは2月の予測と比較して下振れに傾いており、インフレ率が予測期間全体を通じて2%の目標に近づくというシナリオもあり得なくはない」と述べた。
一方でサービス部門のインフレ率は6.0%と依然として高く、米国やユーロ圏のサービス部門のインフレ水準に連れる可能性が高いと指摘。ただ、米国とは異なり英国は「軟調な経済成長」が背景にあると言及した。
ラムスデン氏は「前例のない過去の状況下と同様に、引き続き慎重かつ迅速に政策決定を行う」と述べた。
●先進国、グローバル、金融市場
オランダ半導体や航空・海運業界、中国情報活動の標的に=報告書 | ロイター
米州のデング熱流行が「非常事態」に、1カ月で約50%増加=PAHO | ロイター
米債務急増への懸念、金とビットコインの価格押し上げ | ロイター
市場筋によると、米債務の急増に対する懸念を背景に、金やビットコインの価格が最近急騰している。一方、国債市場はこれまでのところ米財政の先行きを比較的楽観視している。
米政府の債務増には歯止めがかからず、金利の支払いが政府予算に占める割合も大きくなっていることが注視されている。中には金額が国防費を上回る月も出ている。
こうした債務の急拡大がビットコインや金の需要を押し上げている。両資産ともにインフレや米通貨の購買力低下に対するヘッジとして使われることが多い。
国債の利回りは、米連邦準備理事会(FRB)の金利政策に対する予想をおおむね反映する。国債供給の増加に左右されることもあるものの、長期的な財政の動向が国債市場に与える影響はそれほど大きくはない。
FRBが経済成長を促進させるために国債を購入し、それによって利回りが低下しドル供給が増えることがある。コロナ禍後の供給混乱や記録的な政府支出、超緩和的な金融政策が物価高騰圧力につながり、高インフレはまだ完全に収まってはいない
米ジョージ・メイソン大学のローレンス・H・ホワイト教授(経済学)は「ここ数年間はインフレが安定していないため、金とビットコインの両方に関心が集まっている」と指摘した
米国株から資金流出、過去2週間は22年末以来最大=BofA調査 | ロイター
米株「恐怖指数」が10月以来の高水準、米利下げや中東巡る懸念で | ロイター
CBOEのVIXが21.33と昨年10月30日以来初めて節目の20を上回った。
関係筋によると、イスラエルは19日イランへの攻撃を開始した。長年対立してきた両国の報復の応酬が中東情勢の一層の悪化につながることへの懸念から安全資産買いの動きが強まった。
またLSEGによると、最近の堅調な経済指標を受け、今年の米利下げは40ベーシスポイント(bp)程度にとどまるとの見方が広がっている。年初の時点では約150bpの利下げが見込まれていた。
今月のS&P500種株価指数の下落率は18日時点で4%を超え、年初来の上昇率を約5%に押し下げている。
英小売売上高、3月は前月比横ばい インフレ鈍化でも消費伸びず | ロイター
3月の小売売上高(数量ベース)は前月比変わらずだった。インフレ減速にもかかわらず消費は低迷した。
ロイターがまとめたエコノミストの予想は前月比0.3%増加だった。
2月は横ばいから0.1%増に上方修正された。
自動車燃料の販売が2022年5月以来の高水準となり、非食品の店舗販売も伸びたが、食品販売が店舗、オンラインでともに減ったほか、その他非店舗小売業も不振だった。
燃料販売を除く小売売上高は前月比0.3%減。
PwCの消費者市場業界担当リーダー、リサ・フッカー氏は「第1・四半期は多くの小売企業にとって期待外れの結果となった。インフレ率の低下と国民保険料の2%引き下げが1月の給与明細に反映されたが、消費の持続的な回復にはまだつながっていない」と指摘した。
3月の小売売上高は前年比で0.8%増加した。
1─3月は前の3カ月と比べて1.9%増加。1月が大幅増だった影響で、21年半ば以来、最大の伸びとなった。
国内債券、前期と同程度を想定 23年度は3000億円増=大同生命・24年度運用計画 | ロイター
2024年度の一般勘定資産運用計画で、超長期債を中心に国内債券を積み増す考えを示した。今期は前期と同程度を想定している。23年度は残高が3000億円増加した。外債は残高削減に一定のめどが立ったとみており、残高を維持する。
国内債券は超長期債を中心に積み増す。佐藤孝明運用企画部長はロイターなどに対し、日銀による追加利上げの「可能性が高い」との見方を示した。ただ、賃金・インフレ率の上昇の持続性には不透明感が強く「継続的な利上げは困難」と予想。年後半に想定する欧米での利下げ開始は国内金利の抑制要因になるとして「長期金利の上昇余地は限定的」とみている。
国内債券は、金利水準なども踏まえ弾力的に購入額を調整しつつ、資産デュレーションの長期化とともに収益の安定化を図る。今期は前期と概ね同程度を想定している。23年度は購入が5900億円、償還・売却が2900億円で、残高は3000億円増えた。
外債は横ばいを想定。残高削減には一定のめどが立ち、当面は残高を維持する考え。金利、為替の水準やヘッジコストなどの状況に応じ、ヘッジ付きとオープンの間で残高を調整する。欧米での利下げ開始を織り込んで、為替は緩やかな円高への転換を想定する。23年度は、ヘッジ付き外債を中心に2600億円削減した。
インフレ再燃をリスクシナリオとみている。中東情勢緊迫化によるエネルギー価格高騰や米大統領選などを通じ、インフレ促進的な事象や政策が警戒されるという。
内外株式は、緩やかな価格上昇を想定する一方、株価水準やリスクシナリオの顕在化を警戒しつつ残高を調整する。政策保有株の削減は計画的に進める。環境・社会課題などの解決に資するプロジェクトファイナンスを中心にした貸付は増やす。中長期的な収益拡大に向け、オルタナティブへの投資は継続する。
G20、米利下げ観測後退で債務巡る議論の緊急性高まる=ブラジル | ロイター
2024年の20カ国・地域(G20)議長国を務めるブラジルのアダジ財務相は18日、米利下げ開始が遅れる見通しから世界的な資産再評価の動きが見られ、債務に関する議論の緊急性が高まっているとの見解を示した。
ワシントンで開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、予想を上回る3月米インフレ指標を受けた見通しの変化で、世界的な資産再評価を含め、さまざまな経済変数に対するセンチメントが抑制されていると指摘。
また、米利下げが今年前半に開始されるとの観測が広がって以降、米連邦準備理事会(FRB)のコミュニケーションにまとまりがないとの見方を示した。
さらに、米国の金利変動の影響を受けるドル建て債務を多くのG20諸国が抱えていることに言及し、各国の債務再編や支援の可能性に関する迅速な議論が必要だとした。
ブラジル中央銀行のカンポス・ネト総裁は同じ記者会見で、米利下げが後ずれするというシナリオがドル高を招いているとし、各国の政策当局者の対応につながる可能性があり「常に問題だ」と述べた。
米下院、ウクライナ支援法案を可決-イスラエルと台湾も援助 - Bloomberg
UAWが米南部で「歴史的」勝利、VWテネシー州工場を組織化 - Bloomberg
ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)の米テネシー州工場の従業員が全米自動車労組(UAW)への加入を決めた。伝統的に反組合の風潮が強い南部での組織化を進めるUAWにとって極めて重要な勝利となった。
身銭切る幹部、PEファンドに投資家が要求-個人資産担保に借り入れ - Bloomberg
世界中のプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社は長年にわたり、投資を望む見込み客に対して強い立場にあった。次の大きな資金調達に参加する特権のために、投資家候補の多くが何千マイルも旅をしてPE会社幹部に会いに来ていた。
しかし今、立場は逆転した。企業買収を手がける投資会社が最も頼りにする支援者らは、ますます大きくなる交渉力を行使して、ますます厳しい取引を進めようとしている。
この結果、一部のPE投資会社幹部は、投資家を納得させるために個人資産を担保にして借り入れを増やしている。将来の管理手数料収入や他のファンドの持ち分といった伝統的な担保だけでなく、自宅やその他の貴重品も担保になっている。
事情に詳しい関係者によれば、バイアウト投資会社が新規ファンドに注入する自己資本額は昨年の2%から、平均5%、場合によっては20%にまで急増しているという。
そのため、短期間で多額の資金を調達しようと奔走しているファンド運用会社や幹部もいると、この関係者は個人的な契約について話しているとして匿名を条件に述べた。
資金を調達するため、一部の幹部は10%台半ばから後半の高金利のローンを組んでおり、別荘や車、セカンドビジネス、美術品コレクションなどを担保にしている。銀行の中には、個人資産の全てではないにせよ、その大部分を担保に入れるよう要求するところもあるという。
事情に詳しい関係者によると、そのようなローンの貸し手にはインベステックやJPモルガン・チェースが含まれる。

過去10年間、PE投資会社は投資家を満足させることにほとんど苦労しなかった。岩盤のような低金利が前例のない利益の流れを促し、投資家を満足させ、業界の多くの人を大金持ちにした。
しかし、景気の先行き不透明から資産売却のペースが乱れ、資金調達コストが高騰するにつれ、ゼネラルパートナーと呼ばれる多くのPEファンド運用会社は、出資者への資金還元に苦慮。その結果、リミテッドパートナーと呼ばれる投資家は、運用者が自己資金をファンドに注入するよう求めプレッシャーを加えている。
この要求は、超低金利時代の終焉(しゅうえん)以降に8兆ドル(約1237兆円)規模のPEファンド市場に生じたパワーシフトの最新の兆候だ。投資家は、投資継続と引き換えに手数料の割引や共同投資、古いファンドに滞留している資金の放出など要求を強めている。
リーチ・キャピタルのマネジングパートナー、ウィリアム・バレット氏は「リミテッドパートナーが今尋ねているのは、ゼネラルパートナーがどれだけの自己資金を注ぎ込んでいるかだ。しかし、そのためのローンの金利は決して低くないため、要求額には注意しなければならない。PEファンド側が腰を抜かすほどプレッシャーをかけたくはないだろう」と話す。
PEファンドから支払われる分配金が減少しているため、投資家は新たな資金をPEファンドに割り当てることが難しくなっている。
ハミルトン・レーン・コバルトがまとめたデータを引用した資産運用会社レイモンド・ジェームズのリポートによると、PEファンドの投資家への分配率は昨年11.2%に低下し、過去25年間で2番目に低かった。
これは新規ファンドに投入できる資金が少ないことを意味し、資金調達市場の競争を激化させているとレイモンド・ジェームズのディレクター、ダリウス・クラトン氏に指摘する。
17キャピタルのシニアマネジングディレクター、スティーブン・クイン氏は「PEファンドで流動性不足に直面しているのはリミテッドパートナーだと誰もが思い込んでいるが、PE会社の経営陣レベルでも流動性不足が起きている」と言う。
PE会社のジュニアパートナーは特に逼迫(ひっぱく)している。シニアパートナーとは異なり、ジュニアパートナーの資金は多くが既存のファンドに投じられており、担保となるのは個人の資産になりがちだ。

ファンドのパフォーマンスとリスクがすでに投資家の鋭い監視の目にさらされている中で、レバレッジがさらに積み上がっている。
以前はPE投資を管理するマネジメント会社や事業体が借り入れるマンコー(マネジンメントカンパニー)ローンの一種と見なされていた幹部への融資は、現在ではそれ自体が独立したカテゴリーと見なされるほど利用が拡大していると、プロスカウアーのパートナーでプライベートキャピタルチームのメンバー、キャメロン・ローパー氏は説明する。もう一つの借り入れ方法であるネット・アセット・バリュー(NAV=純資産価値)ファイナンスは、PE投資会社が保有するポートフォリオ企業を担保とし、投資家に資金を還元するために利用されてきたが、この資金調達は今後さらにリターンを希薄化させる可能性が高いと批判されている。
パンテオンのリチャーズ氏は、「われわれはファンドの分配金が実際の資産売却によってもたらされることを理想としている」と述べ、投資家が支払う手数料などがこれらのローンの裏付けとして使われることは望ましくないとの考えを示している。
英ヘッジファンド、複数回のECB利下げ見通しは誤り-欧州債を売却 - Bloomberg
「最大の障害」は家賃、FRBのインフレ抑制で-利下げためらう理由 - Bloomberg
2022年に米インフレ率が7%を超えてピークに達した時、インフレは財とサービス全体に比較的幅広く及んだ。しかし、もはやそういう状態にはない。現在残っている問題は、主に住宅に関するものだ。
米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策決定で参考にするインフレ指標は、家賃が大きな部分を占めている。年初からの数カ月間、このカテゴリーが予想以上に高水準だったことが、利下げをためらわせる大きな理由となっている。シカゴ連銀のグールズビー総裁は「住宅が最大の障害だ」と言う。「われわれは住宅インフレがどの程度低下するかという機械的な短期モデルを基本的に理解しているつもりだった。しかし、現時点ではわれわれが考えていたほどのスピードでは低下してない」と述べた。
家賃インフレの問題自体も、もはや地理的に特に広範囲に及んでいるわけではない。 高インフレが長引く北東部や中西部と、急速にインフレが緩やかになっている西部や南部では、状況に大きな違いがある。
北東部と中西部では、家賃インフレはピークから新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準まで4分の1も下がっていない。南部は半分余り、西部は8割近く下がっている。
この差はすべて供給量に起因しているようだ。不動産情報サイトのアパートメント・リストで住宅エコノミストを務めるクリス・サルビアティ氏は「現在、最も家賃が下落している市場と、最も建設が進んでいる市場がかなり重複している」と指摘した。
ニューヨーク市とアリゾナ州フェニックスは恐らくその対極を最も端的に表している。ニューヨーク都市圏では、3月までの12カ月間に消費者物価指数(CPI)の帰属家賃(持ち家を賃貸する場合の想定家賃)は5.6%上昇と、昨年のピーク6.3%上昇からさほど下がっていない。これに対して2020年2月までの12カ月は2.4%上昇に過ぎなかった。
同都市圏の賃貸住宅増設は他の主要都市に比べ大幅に遅れており、低・中所得者向けアパートの一部を確保するプロジェクトに対する州税の優遇措置が失効した2022年半ば以降、ほぼ足踏み状態が続いている。不動産鑑定会社ミラー・サミュエルのジョナサン・ミラー社長は「これはマンハッタンのような人口密度の高い市場を100年来悩ませてきた問題だ」と言う。
ニューヨーク市が2月に発表した2023年の賃貸空室率は1.4%で、少なくとも1968年以来の低水準だった。ニューヨーク州議会は、市内に数十万戸の住宅建設に道を開くと予測される予算案の可決に向かっている。それでもミラー氏は、今後10年間は市場の勢いが衰えることはないとみている。
対照的に、フェニックス都市圏は新築住宅であふれている。同地域の家賃インフレ率は2022年に18%近くまで加速した後、今年3月までの12カ月ではわずか3%と、パンデミック前の水準を下回っている。
フェニックスにある不動産会社プレステージ・リアルティのエージェント、アーロン・ローソン氏は、借り手にとって「過去数年よりも今は容易だ」と言う。家主は管理費の免除や1年契約で家賃を1カ月無料にするなど、より多くのインセンティブをちらつかせている。ローソン氏は今年の家賃にはさらに下落圧力が強まると予想している。
エコノミストは全米レベルで家賃の差は縮小すると全般にみており、最近のCPI上振れは一時的なものになると予想している。UBSインベストメント・バンクのエコノミスト、アラン・デトマイスター氏と調査会社マクロポリシー・パースペクティブズのローラ・ロスナーウォーバートン氏は、新規賃貸の家賃指数はすでにパンデミック前の上昇率に戻ったと指摘している。
米労働統計局と不動産ウェブサイト運営大手のジロー・グループがそれぞれまとめる家賃指標が最も広く知られている。前者は昨年1年間の賃料の上昇率がわずか0.4%であるのに対し、後者は3.5%の上昇を示している。これとは対照的に、CPIの中にある指標は新規家賃と既存家賃の平均賃料を表しているため、賃料の変動が賃貸住宅全体に浸透するには時間がかかる傾向がある。貸借人が引っ越した後、家主が新たに家賃を引き上げるためだ。
以前はワシントンの連邦準備制度理事会(FRB)でインフレ予測部門を担当していたデトマイスター氏は「新規貸借人のどの家賃指数であれ、18カ月連続で市場家賃はパンデミック前のペースか、それを下回るペースでの上昇となっている」と指摘。「問題は、平均的な家賃がまだどの程度追いついていないかだ」と付け加えた。
大統領経済諮問委員会(CEA)で1月までシニア政策エコノミストを務めていたアーニー・テデスキ氏は、楽観的な見方を若干後退させている。供給不足は長年の問題であり、在宅勤務の普及に伴い、より広いスペースへの需要が続く可能性があると指摘。高金利により、市場賃料が平均賃料に反映されるまでの時間が長くなっている可能性があるとみる。「金利が高いと、引っ越しが少なくなる。そのため、現状を判断する上で、新規契約が示すシグナルが今は少ないか、あるいは表れるのが遅れているかもしれない」と述べた。
ニューヨーク市アパート価格4割安、家賃規制が波紋 地銀不安招く - 日本経済新聞
米ニューヨーク市でアパートの資産価値が下落している。足元の高金利に加え、ニューヨーク州が厳格化した家賃規制によって、市中心部マンハッタンのアパート価格はピーク時から4割下落した。米地銀ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)の経営不振の一因になるなど、波紋が広がる。
●中東情勢
「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19日の攻撃調査 | ロイター
イラク治安組織の基地で爆発、空爆があったと関係者 1人死亡 | ロイター
G7外相、イスラエルとイランの対立拡大回避に努力=声明 | ロイター
中東情勢深く懸念、エスカレーションにつながる行動強く非難=官房長官 | ロイター
イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回避か | ロイター
イラン中部の都市イスファハンで19日に鳴り響いた爆発音について、関係筋らはイスラエルによる攻撃だったとする一方、イラン側は抑制的で、報復の計画はないことを示唆している。中東全体に戦火が広がることを避けるための対応とみられる。
今回の攻撃は規模が限定されており、イラン側も抑制されたな反応を示している。13日のイランによるイスラエル攻撃以来、全面戦争を回避しようとしてきた外交努力の成果とみられる。
イランのファルス通信は、中部イスファハンの空港で爆発音が聞かれたと報じたが、政府当局者はロイターに、防空システム作動による爆発音でイランに対するミサイル攻撃はないと語った。 
イラン国営テレビによると、3機のドローン(無人機)をイスファハン上空で確認し、防空システム発動でドローンを破壊した。防空システムが「不審な物体」を標的にしたとの陸軍司令官の発言を伝えた。
その後、イスファハンの状況は正常で、地上での爆発は起きていないと伝えている。
イランのアブドラヒアン外相によると、ドローンによる攻撃に伴う被害はなく、死傷者もいないという。イランのメディアが報じた。
<「外部から攻撃受けず」>
イランの高官は匿名を条件に、ロイターに対し、イスラエルに責任があるかどうかを疑問視し、直ちに反撃する計画はないと語った。「今回の事態は国外が原因とは確認されていない。外部からの攻撃は受けておらず、攻撃というより侵入に傾いている」と語った。
国営メディアも攻撃に対する反応は抑制的。多くの公式コメントや報道ではイスラエルに言及しておらず、国営テレビは攻撃の規模について否定的なアナリストや評論家の見方を伝えている。
アナリストの1人は国営テレビに対し、「イラン内部の侵入者」が飛ばした小型無人機がイスファハンの防空システムによって撃墜されたと語った。
 <イスラエルから発表なく>
イスラエル側の発表は現時点で何もない。
関係者の1人はロイターに対して、米国は関与していないが、攻撃前にイスラエルから通告があったと話した。
ブリンケン米国務長官は19日、イスラエルがイランに反撃したとの報道について、米国は中東地域の緊張緩和に尽力しており、いかなる攻撃作戦にも関与していないと述べた。 
ホワイトハウスも、コメントはないとしている。オースティン米国防長官はイスラエルのガラント国防相と電話会談した。国防総省の発表によると、両者は地域の安定維持に向けた取り組みを協議した。イランへの具体的な言及はなかった。
主要7カ国(G7)外相会合は最終日の19日、イスラエルがイランを攻撃したとの報道を受け、両国の対立拡大の回避へ引き続き努力すると表明した。 
中国、ロシア、アラブ諸国も中東地域での自制を求めた。
今回の緊張はシリアの首都ダマスカスのイラン大使館が1日、イスラエルによるとみられる空爆を受けたことで高まった。イランは前週末、報復としてイスラエル本土をドローンとミサイルで攻撃。イスラエルは報復を表明していた。
アブドラヒアン外相は18日、国連安全保障理事会でイスラエルをけん制。ライシ大統領も19日、イランの領土が攻撃されればイスラエルに対し「厳しい対応」を取ると警告していた。 
<核施設に被害なし>
イスファハン州にはナタンズなど複数カ所に核施設がある。国営テレビは核施設に被害はないと伝え、国際原子力機関(IAEA)もイスラエルがイランに行ったとされる攻撃で核施設に被害はなかったと明らかにした。 
CNNは入手した衛星画像をもとに、イスラエルの攻撃目標になったとされる空軍基地では大きな被害はなかったとみられると報じた。テヘラン、シラーズ、イスファハンの空港が閉鎖され、イラン西部の空域で数時間にわたって航空機の飛行が停止されたが、その後解除された。 
在エルサレム米大使館は「十分な注意」が必要だとして、米政府職員によるエルサレム、テルアビブ広域圏、ベエルシェバ以外への移動を制限した。
IAEA、イラン核施設に被害ないと確認 引き続き状況注視 | ロイター
記録的豪雨のUAEドバイ、道路冠水で大渋滞 フライト復旧まだ | ロイター
トルコ、経済は正しい軌道上にあり金融政策は十分機能=財務相 | ロイター
イスラエルの長期格付け、「A+」に引き下げ=S&P | ロイター
イスラエルの長期格付けを「AA-」から「A+」に引き下げた。見通しはネガティブとしている。
イスラエルにとって地政学リスクが既に高まる中、先週のイランとの対立激化に言及した。
S&Pはイスラエルの2024年財政赤字が国内総生産(GDP)比8%に拡大すると予想。主に防衛費増加によるものだとした。
ネガティブ見通しについては、想定以上にイスラエルのイスラム組織ハマスとの戦争やイスラム教シーア派組織ヒズボラとの対立がエスカレートしたり、イスラエル経済に影響が及ぶリスクを反映していると説明した。
イランとの軍事的対立がより直接的で持続的なものになるなど、複数の軍事情勢悪化のリスクが見込まれるとした。
一方、格付け機関のフィッチは今月、イスラエルを格付ウォッチ「ネガティブ」から外し、Aプラス格付けを維持した。ただ、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとハマスの戦争をリスクとして挙げた。
ムーディーズは2月、戦争に関連したリスクを理由にイスラエルの格付けを引き下げている。
米国がイラクで空爆実施との報道は真実ではない-中央軍 - Bloomberg
トルコ大統領、ハマス指導者と会談 ガザ休戦など協議か - 日本経済新聞
●エマージング
中国はロシア防衛産業を支援、安全保障の脅威あおる=米国務長官 | ロイター
ソロモン諸島の地方選、中国批判の前州首相が再選 | ロイター
中国、台湾離島近くの新たな航空路を運用開始 台湾は反発 | ロイター
アルゼンチン、NATOにパートナー国での参加要請=国防相 | ロイター
インドネシア中銀、ルピア下落で「一段と大胆」に介入=当局者 | ロイター
中国大手銀5行、25年までに損失吸収資本2210億ドル不足=フィッチ | ロイター
格付け会社フィッチ・レーティングスは中国の大手国有銀行5行について、資本の総損失吸収力(TLAC)が2025年1月までに合計で1兆6000億元(2210億ドル)不足するとの見通しを示した。
中国工商銀行、中国農業銀行、中国銀行、中国建設銀行、交通銀行が金融安定理事会(FSB)から「グローバルなシステム上重要な銀行」に指定されている。
これらの銀行は25年1月1日からリスク加重資産の少なくとも16%相当のTLACを保有するよう求められ、28年1月1日からはさらに18%に引き上げられる。
5行は資本不足を補うために今年合計4400億元のTLAC債を発行する計画で、フィッチは第2・四半期にも発行される可能性があるとの見方を示した。
23年の年次報告書によると、5行は利益の伸びが鈍化し純金利マージンが縮小した。
フィッチの金融機関担当ディレクター、ビビアン・シュエ氏は18日のウェビナーで、資産の利回りが圧迫されるため、純金利マージンは今年さらに縮小する見通しとし、「融資需要は比較的弱く、特に住宅ローン需要が弱い」と述べた。
●市況
NY市場サマリー(19日)円上げ幅縮小、ナスダック下落 利回り低下 | ロイター
<為替> 安全通貨とされる日本円とスイスフランが上げ幅を縮小した。イランがイスラエルに対し報復する計画はないと示唆したことを受けた。
イスラエルのイランに対する攻撃報道を受け、日本円とスイスフランは他の通貨に対して急騰したが、その後しぼんだ。
<債券> 国債利回りが低下した。イスラエルがイランに反撃したと伝わる中、米国債などの安全
<株式> ナスダック総合とS&P総合500種が下落して取引を終えた。ネットフリックスの株安が重しとなった。一方、アメリカン・エキスプレスの株価が堅調に推移し、ダウ工業株30種平均はプラス圏を維持した
半導体関連株も下落。フィラデルフィア半導体指数は4.12%下げた。週間では9.23%安と、過去2年間で最大の下げとなった。
<金先物> 中東情勢の先行き不透明感を背景に、「安全資産」としての金の需要が改めて高まり、続伸した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比15.80ドル(0.66%)高の1オンス=2413.80ドルと、3日ぶりに史上最高値を更新した。
<米原油先物> 中東地域の紛争拡大リスクの高まりを背景に、小幅続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値(終値に相当)は前日比0.41ドル(0.50%)高の1バレル=83.14ドルだった。週間では2.94%安となった。6月物は0.12ド ル高の82.22ドル。
欧州市場サマリー(19日) | ロイター
<ロンドン株式市場> まちまちで取引を終えた。イングランド銀行(英中央銀行)のラムスデン副総裁がハト派的な見解を示したの受けて年内の利下げ開始への観測が高まり、FTSE100種総合株価指数は上昇した。
<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。取引時間中に一時1カ月超ぶりの安値を付けたが、その後は中東情勢緊迫化に対する不安感の緩和も出て下げ幅は縮まった。
フランスの化粧品メーカー、ロレアルは堅調な決算が好感されて買いが膨らんだ。
ロレアルは19日に5.0%高。2024年第1・四半期決算の増収幅が予想を上回ったことが好感された。
一方、フランスの配電・制御機器大手シュナイダー・エレクトリックは3.2%安。米エンジニアリングソフトウエア企業ベントレー・システムズとの「戦略的取引」の可能性を協議していると伝わったことが嫌気された。
<ユーロ圏債券> 国債利回りがほぼ5カ月ぶりの高水準に達した。安全資産への需要が後退したほか、最近の堅調な米国経済指標を受けて欧州中央銀行(ECB)の利下げ予想も縮小した。
【米国市況】大型ハイテク株が急落、来週の決算警戒-円は上げを消す - Bloomberg
来週の欧州主要企業決算 ドイツ銀行にバークレイズ、BNPパリバ オランジュ - 株探(かぶたん)|米国株
22日(月) 
SAP 

24日(水) 
ロイズ・バンキング・グループ* 
ドイツ証券取引所* 
オランジュ 

25日(木) 
アストラゼネカ 
エアバス 
サノフィ
BNPパリバ* 
バークレイズ* 
ドイツ銀行* 
来週の中国主要企業決算 長城汽車や貴州茅台酒、中国人寿保険 - 株探(かぶたん)|米国株
来週の米主要企業決算 マイクロソフト、メタ、アルファベット、テスラなど発表ラッシュ - 株探(かぶたん)|米国株
22日(月)
ベライゾン(1.12)

23日(火)
ペプシコ(1.52)
フィリップモリス(1.40)
RTX(1.23)
UPS (1.32)
ロッキード(5.73)
フリーポート(0.26)
GM (2.12)
ハリバートン(0.74)
ビザ*(2.44)
テスラ(0.52)
テキサス・インスツルメンツ(1.11)
シーゲート(0.29)

24日(水)
ボーイング(-1.72)
AT&T(0.53)
ヒューマナ(6.05)
バイオジェン(3.42)
メタ(4.55)
IBM (1.59)
ラムリサーチ(7.26)
フォード(0.42)
チポトレ(11.63)

25日(木)
メルク(1.86)
キャタピラー(5.09)
ハネウェル(2.17)
ダウ(0.46)
サウスウエスト航空(-0.31)
アメリカン航空(-0.29)
ハーレー・ダビッドソン(1.53)
マイクロソフト(2.83)
アルファベット(1.65)
インテル(0.13)
ギリアド(0.29)
ウエスタンデジタル(0.19)
スナップ(-0.05)

26日(金)
エクソンモービル(2.17)
シェブロン(2.91)
アッヴィ(2.22)
来週の【重要イベント】米GDP、日銀金融政策会合、米個人所得 (4月22日~28日) - 株探(かぶたん)|米国株


備忘録(2024/4/18
●決算
米ブラックストーン、1─3月期は1%増益 利益が予想を上回る | ロイター
2024年第1・四半期の分配可能利益が前年同期比で1%増の12億7000万ドルになったと発表した。前年同期は12億5000万ドル。手数料収益が増加した一方、保有資産の売却ペースが減速したことが影響した。
1株当たりの分配可能利益は0.98ドルで、アナリスト市場予想平均の0.96ドルをわずかに上回った。
資産売却による純利益は25%減の2億9330万ドル。プライベートエクイティおよびクレジットポートフォリオ全体で資産売却が減少したことが重しとなった。
ブラックストーンによると、オポチュニスティック(機会便乗型)不動産はほぼ横ばい。コーポレートプライベートエクイティファンドと流動性クレジットファンドはそれぞれ3.4%と2.5%拡大。ヘッジファンドも4.6%増加した。 
GAAP(一般会計原則)に基づく純利益は8億4740万ドルと、前年同期の8580万ドルから急増した。
ネットフリックス、1─3月加入者が大幅増 売上高見通しは予想届かず | ロイター
第1・四半期決算(1─3月)は、新規会員数が2四半期連続で市場予想を上回った。ただ、第2・四半期の売上高見通しが市場予想をやや下回った。
株価は引け後の時間外取引で4.2%下落した。
新規会員数は930万人と市場予想(約500万人)の2倍近い伸びを記録。広告付きプランが寄与した。3月末の会員総数は2億6960万人となった。
一方、第2・四半期の売上高予想は94億9000万ドルと、アナリスト予想の95億3700万ドルを下回った。
ネットフリックスは2025年第1・四半期から四半期ごとの新規会員数開示をやめ、節目に達した場合のみ発表する方針を明らかにした。
グレッグ・ピーターズ共同最高経営責任者(CEO)は「事業にとって最も重要と思われる主要な指標に焦点を当てたい」と理由を説明した。
ただ、アナリストらは投資家がこの変更に不満を抱くだろうと指摘。また、アカウント共有対策による会員増加が頭打ちになった後、どのように新規加入を増やすのか不明だとしている。
Mサイエンスのシニア株式調査アナリスト、マガリー・グロスハイム氏は「あと数四半期はアカウント共有の有料化が恩恵をもたらすかもしれないが、その後は何が会員増をけん引するか分からない」とし、数字の公表停止を決めたのもこうした理由からではないかと指摘した。
ネットフリックスは株主への書簡で、さらなる成長のためコンテンツの多様性と質の向上に努めるとともに、広告事業をさらに拡大すると述べた。
第1・四半期の1株利益は5.28ドル。前年同期は2.88ドルだった。
売上高は14.8%増の約94億ドル。第1・四半期にはSFドラマシリーズ「三体」や犯罪スリラー「グリセルダ」の配信を開始した。
営業利益は前年同期比54%増の26億ドルとなった。
同社は22年11月に広告付きプランの提供を開始し、23年にアカウント共有の取り締まりを始めた。広告付きプランを提供している市場では、加入申し込み全体に占める同プランの割合が現在4割を占めているという。グローバルな視聴者のニーズに応えるため、コンテンツの拡充も図っている。
DRホートンが決算受け上昇 通期の見通し上方修正=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
1-3月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。通期の売上高見通しや引き渡し件数の見通しも上方修正している。
アナリストは「通期の売上高、引き渡し、自社株買いのガイダンスが上方修正したことはプラス材料だが、第2四半期の粗利益率と受注は低調だった」と述べている。また、別のアナリストは「第2四半期の引き渡し件数は、最近の金利急騰に照らして、やや古いニュースとみなされるかもしれない」と述べていた。
CSXが上昇 1株利益が予想上回る=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
[MMC] マーシュ&マクレナン 1Q増収増益 売上高9%増64.7億ドル、営業益12%増19.2億ドル、EPS2.82ドル - 株探(かぶたん)|米国株
第1四半期は売上高は前年同期比9.3%増の64億7300万ドルとなった。営業利益は11.5%増の19億2500万ドル。営業利益率は29.7%へ向上した。前年同期は29.1%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は2.82ドル(前年同期2.47ドル)。
[BX] ブラックストーン 1Q増収最終増益 売上高2.7倍36.8億ドル、純利益7.6倍15.9億ドル、配当0.83ドルへ減配 - 株探(かぶたん)|米国株
[KEY] キーコープ 1Q減収最終減益 売上高11%減15.2億ドル、純利益30%減2.19億ドル、EPS0.20ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[SNA] スナップオン 1Q増益 売上高横ばい11.8億ドル、営業益4%増3.39億ドル、EPS4.91ドル - 株探(かぶたん)|米国株
第1四半期は売上高は前年同期とほぼ変わらずの11億8230万ドルとなった。営業利益は4.0%増の3億3920万ドル。営業利益率は28.7%へ向上した。前年同期は27.6%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は4.91ドル(前年同期4.60ドル)。
[ELV] エレバンスヘルス 1Q増収最終増益 売上高1%増425億ドル、純利益12%増22.4億ドル、配当1.63ドルへ増配 - 株探(かぶたん)|米国株
第1四半期は売上高は前年同期比1.0%増の425億ドルとなった。純利益は12.2%増の22億4900万ドル。1株利益(EPS・希薄化後)は9.59ドル(前年同期8.30ドル)。四半期配当は増配。前年同期から0.15ドル多い1.63ドルへ増額する。
ブラックストーン、1-3月は利益が予想上回る-クレジット部門好調 - Bloomberg
●海外企業
米バークシャー円債、過去2番目の大型起債に-日本株投資に期待 - Bloomberg
発行総額は2633億円とバークシャーの円債として2019年の初回債に次ぐ大きさになり、市場では日本株への追加投資の可能性を指摘する声が上がる。
日本銀行による早期の追加利上げ観測が後退する中、今回債は海外発行体の円債に対する投資意欲を見極める試金石ともみられていた。日銀が3月に世界で最後のマイナス金利政策を廃止した後、海外発行体による円債として最大の規模になった。
アセットマネジメントOneの加藤晴康ファンドマネジャーは、2633億円の発行額は「大サプライズ」だとコメント。高格付けにもかかわらず3年債の利率が約1%と国内企業と比べて高く、「買いやすい人が多かったのではないか」と分析した。3年債の発行額は1690億円と起債した7本の中で最大になり、昨年11月の前回の起債総額を上回った。
オゼンピックで「できちゃった」、不妊治療効果の可能性巡り議論噴出 - Bloomberg
不妊症に悩みながら減量のために薬品を投与された女性の一部に、妊娠というサプライズが起きている。妊娠中にノボ・ノルディスクやイーライリリーの薬品を使う安全性が問われている。
米国の女性を悩ます不妊症の主因である多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療に、GLP-1受容体作動薬を処方する動きが医師たちの間で起きている。しかしこうした薬品が妊娠に与える影響に関するデータはない
これまでのところ、安全性に関するデータは有望と言える。2型糖尿病の女性5万人の健康記録を調査した最近の研究では、妊娠の極めて初期段階でこうした薬を使用した女性では、インスリンを使用した女性に比べて先天異常の増加は見られなかった。
それでもこの研究の著者は、さらなる確認が必要だと注意を促す。特に糖尿病ではない女性においてそれは重要だという。コペンハーゲンの研究者らも、昨年発表したGLP-1受容体作動薬の調査報告で、「長期的な安全性に関する情報が限定的で、特に妊娠に関する情報は限られている」と指摘した。
懸念する理由のほとんどは動物実験の結果に基づいている。ノボが開発した薬剤の有効成分セマグルチドは、動物の先天性異常増加と関連している。リリーの薬品についても同様の研究が行われ、妊娠中の使用が「胎児にリスクを与える可能性」が示されたと同社は述べている。
こうした薬が妊娠に寄与するのかどうか、寄与するのならどのように作用するのか、正確には知られていない。減量がPCOS患者の生殖能力を高めることは知られており、旧型の肥満治療薬であるサクセンダも、肥満症のPCOS患者の妊娠率を高めることが研究で示されている。GLP-1受容体作動薬には生殖機能を促進するホルモンのような作用があり、経口避妊薬の効果を鈍らせるとも考えられている。男性の不妊にも関与しているのではないかと考える専門家もいる。
妊娠を計画している場合、どの時点で薬の使用を中止すべきかについては専門家の間でも意見が分かれている。妊娠の4週間までなら安全だと患者に伝える医師もいれば、妊娠するまで薬を使い続けても問題ないと言う医師もいる。ウーゴビの添付文書には、妊娠を試みる2カ月前までには使用を中止するべきだと書かれている。リリーは「ゼップバウンド」の添付文書で、妊娠した場合は使用を停止するよう勧告している。
PCOSの専門家であり、アラバマ大学バーミングハム校とニューヨーク州立大学オールバニ校で教えるリカルド・アジズ教授は、これらの薬は「治癒はしないが、症状はかなり改善する」と話す。それでも、不妊治療としてこれを推奨するにはもっとデータが必要だという。
オラクル、日本に80億ドル余りを投資=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
●日本企業
USスチール買収計画の審査、通常通り実施へ=米NEC委員長 | ロイター
●米大統領選挙
名門ケネディ家の多数がバイデン氏支持表明へ、無所属候補と距離 | ロイター
トランプ氏「ウクライナ存続は米にとって重要」、姿勢変化示唆 | ロイター
トランプ氏は「なぜ欧州は(支援を)心底必要としている国を助けるために、米国から投入された資金に匹敵する額を提供できないのか?」とし、「誰もが同意するように、ウクライナの存続と強さは、われわれよりも欧州にとってはるかに重要であるはずだが、われわれにとっても重要だ!」とした
●各国中銀
無視できない大きさの影響なら政策変更もあり得る=円安で日銀総裁 | ロイター
日銀の年内利上げ予想が8割占める、最多10月は4割に増加-サーベイ - Bloomberg
NY連銀総裁、利下げの緊急性感じていない-データに基づき判断 - Bloomberg
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、利下げを急ぐ必要はないとし、開始時期は経済データに基づいて判断すべきとの考えを示した。
総裁は18日、ワシントンで開かれたセマフォー世界経済サミットで講演。「金融政策は良い位置にある」と述べた。利上げの可能性についての質問には、自身の基本シナリオではないとしつつ、金融当局のインフレ目標を達成する上で経済データが正当化する場合は、利上げもあり得ると語った。
講演で総裁は、「現行の政策金利を維持すれば、徐々にわれわれの目標に近づいていくだろう。利下げの緊急性は全く感じていない」と発言。
「金融政策はわれわれが望む通りの効果をもたらしていると、私は考えている」と語った。
「最大の障害」は家賃、FRBのインフレ抑制で-利下げためらう理由 - Bloomberg
米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策決定で参考にするインフレ指標は、家賃が大きな部分を占めている。年初からの数カ月間、このカテゴリーが予想以上に高水準だったことが、利下げをためらわせる大きな理由となっている。シカゴ連銀のグールズビー総裁は「住宅が最大の障害だ」と言う。「われわれは住宅インフレがどの程度低下するかという機械的な短期モデルを基本的に理解しているつもりだった。しかし、現時点ではわれわれが考えていたほどのスピードでは低下してない」と述べた。
家賃インフレの問題自体も、もはや地理的に特に広範囲に及んでいるわけではない。 高インフレが長引く北東部や中西部と、急速にインフレが緩やかになっている西部や南部では、状況に大きな違いがある。
北東部と中西部では、家賃インフレはピークから新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準まで4分の1も下がっていない。南部は半分余り、西部は8割近く下がっている。
この差はすべて供給量に起因しているようだ。不動産情報サイトのアパートメント・リストで住宅エコノミストを務めるクリス・サルビアティ氏は「現在、最も家賃が下落している市場と、最も建設が進んでいる市場がかなり重複している」と指摘した。
ニューヨーク市とアリゾナ州フェニックスは恐らくその対極を最も端的に表している。ニューヨーク都市圏では、3月までの12カ月間に消費者物価指数(CPI)の帰属家賃(持ち家を賃貸する場合の想定家賃)は5.6%上昇と、昨年のピーク6.3%上昇からさほど下がっていない。これに対して2020年2月までの12カ月は2.4%上昇に過ぎなかった。
同都市圏の賃貸住宅増設は他の主要都市に比べ大幅に遅れており、低・中所得者向けアパートの一部を確保するプロジェクトに対する州税の優遇措置が失効した2022年半ば以降、ほぼ足踏み状態が続いている。不動産鑑定会社ミラー・サミュエルのジョナサン・ミラー社長は「これはマンハッタンのような人口密度の高い市場を100年来悩ませてきた問題だ」と言う。
ニューヨーク市が2月に発表した2023年の賃貸空室率は1.4%で、少なくとも1968年以来の低水準だった。ニューヨーク州議会は、市内に数十万戸の住宅建設に道を開くと予測される予算案の可決に向かっている。それでもミラー氏は、今後10年間は市場の勢いが衰えることはないとみている。
対照的に、フェニックス都市圏は新築住宅であふれている。同地域の家賃インフレ率は2022年に18%近くまで加速した後、今年3月までの12カ月ではわずか3%と、パンデミック前の水準を下回っている。
フェニックスにある不動産会社プレステージ・リアルティのエージェント、アーロン・ローソン氏は、借り手にとって「過去数年よりも今は容易だ」と言う。家主は管理費の免除や1年契約で家賃を1カ月無料にするなど、より多くのインセンティブをちらつかせている。ローソン氏は今年の家賃にはさらに下落圧力が強まると予想している。
エコノミストは全米レベルで家賃の差は縮小すると全般にみており、最近のCPI上振れは一時的なものになると予想している。UBSインベストメント・バンクのエコノミスト、アラン・デトマイスター氏と調査会社マクロポリシー・パースペクティブズのローラ・ロスナーウォーバートン氏は、新規賃貸の家賃指数はすでにパンデミック前の上昇率に戻ったと指摘している。
米労働統計局と不動産ウェブサイト運営大手のジロー・グループがそれぞれまとめる家賃指標が最も広く知られている。前者は昨年1年間の賃料の上昇率がわずか0.4%であるのに対し、後者は3.5%の上昇を示している。これとは対照的に、CPIの中にある指標は新規家賃と既存家賃の平均賃料を表しているため、賃料の変動が賃貸住宅全体に浸透するには時間がかかる傾向がある。貸借人が引っ越した後、家主が新たに家賃を引き上げるためだ。
以前はワシントンの連邦準備制度理事会(FRB)でインフレ予測部門を担当していたデトマイスター氏は「新規貸借人のどの家賃指数であれ、18カ月連続で市場家賃はパンデミック前のペースか、それを下回るペースでの上昇となっている」と指摘。「問題は、平均的な家賃がまだどの程度追いついていないかだ」と付け加えた。
大統領経済諮問委員会(CEA)で1月までシニア政策エコノミストを務めていたアーニー・テデスキ氏は、楽観的な見方を若干後退させている。供給不足は長年の問題であり、在宅勤務の普及に伴い、より広いスペースへの需要が続く可能性があると指摘。高金利により、市場賃料が平均賃料に反映されるまでの時間が長くなっている可能性があるとみる。「金利が高いと、引っ越しが少なくなる。そのため、現状を判断する上で、新規契約が示すシグナルが今は少ないか、あるいは表れるのが遅れているかもしれない」と述べた。
ブラジル中銀総裁、利下げペース減速示唆 不確実性の高まりで | ロイター
ブラジル中央銀行のカンポス・ネト総裁は17日、世界経済や国内状況を巡り先行き不透明感が高まっているとし、金融緩和ペースを落とす可能性を示唆した。
総裁は米ワシントンで開催された投資家向けイベントで講演し、予測不可能な要因により利下げペースを減速させる可能性があると説明した。ブラジル中銀は過去6回の政策会合で50ベーシスポイント(bp)の利下げを毎回実施している。
地政学的緊張の高まりと米利下げ観測の後退でドルは急上昇し、新興国の通貨と株式はここ数日圧迫されている。ブラジルレアルは16日、1年超ぶりの安値を付けた。
総裁は「不確実性が低下することもある。その場合、通常の道筋をたどることになる。(ただ)不確実性が非常に高くなり、その状態が続けば、(利下げ)ペースを落とすことになるかもしれない」と述べた。
さらに、不確実性が高まり世界的なストレスが生じるという最悪のシナリオとなれば、中銀は基本シナリオを変更することになると述べた。
中銀は先月の政策会合で経済が想定通りとなれば、5月も同水準の利下げを行うことを示唆したが、6月の決定はデータ次第だと述べた
チリ中銀、1%利下げも検討=議事要旨 | ロイター
チリ中央銀行は17日、金融政策決定会合(2日開催)の議事要旨を公表し、利下げ幅を75ベーシスポイント(bp)とするか、100bpとするかの2案を検討していたことを明らかにした。
ただ議論の結果、75bp引き下げて6.50%とすることで全員一致した。100bp利下げに比べ「中心シナリオの一部の前提が実現しなかった場合、(金融政策運営に)より大きな自由度がもたらされる」と判断したのが理由だった
75bp利下げは市場予想とも一致し、マクロ経済分析とインフレ予想に関する市場との対話にマイナスとなりかねないようなサプライズを回避した。
中銀によると、最近のチリ景気は改善しつつも、内需低迷が足かせ。通貨ペソ安と世界的なコスト・ショックが物価に上昇圧力を加えている。ただ中銀は今年上半期に政策金利を大幅に引き下げる戦略を堅持しており、2日の会合でも従来の金利水準が景気と物価に対し中立的と見なされる水準よりも依然高かったことを受けて、急速な利下げが継続された。2日の利下げ発表時には追加利下げの可能性も示唆していた。
中銀は2021年半ば、それまで0.50%だった水準からの利上げを開始し、22年後半に11.25%まで引き上げた。この高い金利水準はインフレが落ち着き始めた昨年7月に金融緩和に転換するまで維持された。
●先進国、グローバル、金融市場
円債残高を積み増し、ヘッジ外債は縮小継続へ=太陽生命・24年度運用計画 | ロイター
2024年度一般勘定資産運用計画で、ヘッジコストの高止まりを背景に引き続き為替ヘッジ付き外債から円債にシフトする方針を示した。超長期国債や事業債を中心に円債を積み増す一方、外国債券は残高を削減していく。また、政策保有株を中心に内外株式の残高を減少させる。
国内債券は残高の増加を予定している。23年度は、為替ヘッジ付き外債から円債へのシフトを進めたため円建て資産の残高は増加。24年度も引き続き、国債および事業債の残高を積み増していく方針だ。
国債投資は、20年債など超長期債が中心となる。足元の新発20年債利回りは1.6%台にあり「買いやすい水準となった」(清友氏)という。5年ー10年ゾーンを中心とした事業債の残高の積み増しに伴い、期間のマッチングなど状況に応じて20年債以外の年限の選択肢もあるという。
今年度の日本国債10年債利回りのレンジは0.60―1.10%と想定し、緩やかな金利上昇を見込む。ただ「10年債利回りは節目の1%、それに伴い20年債が2%まで上昇した局面は(投資家の)買いニーズが高まる水準とみており、同水準を超えて大きく金利が上昇してくことは難しい」として、年度末は0.90%と予想している。
日銀の金融政策については、今年下期に1回の追加利上げと段階的な国債買入れの減額を想定。来年1─3月期に追加利上げを行う可能性はあるものの、米国の経済状況次第とみている。
外国債券は、引き続き残高を削減していく。23年度はヘッジコストの高止まりに伴い為替ヘッジ付き外債の残高を減少させた。売却にめどがついたこともあり今年度は昨年に比べると大きな規模ではないものの、残高縮小を継続する。
ただ、米経済失速による株価の急落リスクに備えて「ヘッジ外債はゼロにはしない」(清友氏)という。ヘッジコストを踏まえると米国債はネガティブキャリーとなるものの、事業債であれば上乗せ金利(スプレッド)が付くことで、ヘッジコストを賄えるとみる。
欧州債に関しては、早期利下げの織り込みが進んでいるため買い安心感はあるものの、金利水準の妙味が乏しいという。
米10年債利回りのレンジは3.0%─5.0%で、年度末は3.7%を想定。米連邦準備理事会(FRB)の金融政策については年内2回の利下げ実施を見込みつつ、インフレ率の高止まりが続けば1回にとどまる可能性もあるとしている。足元の原油価格の上昇でインフレ懸念が強まる一方、いずれ政策金利の引き上げの影響が個人消費に出てくるとみており、「このまま強い米経済が続くのか疑問だ」(清友氏)という。
今年度のドル/円の想定レンジは135─160円で、年度末は145円と円高方向を予想。政府・日銀による為替介入への警戒感に加えて、「日銀の追加利上げと米FRBの利下げなど先々は円高要因がみえてくる」(清友氏)といい、為替をヘッジしないオープン外債には慎重な姿勢を示す。
外貨エクスポージャーは横ばいの見通し。ただ、市況動向に応じてヘッジ率を高めるほか、ヘッジの買い戻しなど機動的に対応していく。23年度は急な円高リスクが後退したことからエクスポージャーの拡大を図り、残高は増加した。
株式については、国内、海外ともに残高は減少の見通し。振替銘柄を含む政策保有株を中心に削減する。23年度は円安進行や収益確定目的により一部を売却し、外国株式は減少。国内株式は一部の政策保有株を圧縮したものの、株価の上昇で結果的に横ばいとなった。
日経平均株価の想定レンジは3万4000─4万6000円で、年度末は4万3000円と予想。年内の米利下げなどを背景とした金融緩和環境を、株価はポジティブに受け止めるとみる。また、中国から引き揚げられた投資資金が日本株に向きやすいほか、低PBR(株価純資産倍率)への対策が評価されれば海外投資家による資金が流入、新NISA(少額投資非課税制度)に伴う個人の資金がさらに入れば日本株の下支え要因になるとみる。
オルタナティブは増加する見通しで、中長期的な観点から超過収益の獲得を目的に銘柄の入れ替えを進めていく。貸付金は減少する見通しで、流動性の観点から選別していく。不動産は横ばいの見通し
清友氏はリスクシナリオとして、米国経済のハードランディングやインフレ再加速に伴うスタグフレーションを挙げる。リスク回避の動きとなりやすいものの、スタグフレーションとなれば米金利は上昇し株価は下落するため、中長期的な流れとなるか警戒が必要だとの見方を示した。
国内超長期債、増加幅半減へ 新規制対応にめど=大樹生命・24年度運用計画 | ロイター
2024年度の一般勘定資産運用計画で、国内超長期債の増加幅を前年から半減し、250億円程度にする考えを示した。保険契約の年限に見合った資産保有を促す新たな資本規制への対応にめどがついたため。為替をヘッジしないオープン外債は、2500億円程度の増加を見込む。
国内債券は、資産と負債の一元管理(ALM)の推進を目的とし超長期債投資を継続する。同社の中村寛・運用統括部長は説明会で、前期の500億円増に比べて増加幅は半減を見込むと述べた。過去3年間で4350億円を積み増し、25年からの新規制への対応にめどがついたという。
一方「負債コストが2%ぐらい。これを(30年金利が)大きく超えるなら積み増しペースを早めていく」という。国内経済は、賃金と物価の好循環や輸入インフレの継続、企業や家計のインフレ期待がしっかりしているとして、日銀による追加利上げは10月に0.25%を想定する。年度内は1回の見込みという。
オープン外債は2500億円程度の増加を見込む。23年度実績の約2400億円と同程度となる。新発売した外貨建保険の販売好調を踏まえる。ALMの推進とクレジット投資による利回り向上を図る。
一方、ヘッジ外債は「23年度にかなり減らしたので24年度は横ばい」と見込む。23年度は約4000億円削減した。「ヘッジコスト控除後の利回りは日本国債の方が有利な状況になっており、一段の削減余地もある」という。
米国のインフレ鈍化ペースは想定より緩やかなものの、鈍化の傾向は変わらないとみており、利下げは9月から年内2回、年度内3回を想定する。「10年金利は緩やかに低下していく」とみている。
国内株投資は横ばいを見込み、市場環境を踏まえた入れ替えも検討する。貸付残高は減少するが、利回りやESG(環境・社会・企業統治)を考慮した厳選投資を継続する。前期は400億円減少した。不動産は、省エネ・省CO2など更新投資を継続し横ばいを見込む。オルタナティブ投資は増やす計画。前期は約100億円増えた。
IMFが貸付政策改革、債務交渉中でも危機国支援へ | ロイター
3月の欧州新車販売、20カ月ぶりマイナス EV失速が影響 - 日本経済新聞
欧州自動車工業会(ACEA)が18日発表した3月の欧州主要31カ国の新車販売台数(乗用車)は、前年同月比3%減の138万3000台だった。11%減となった電気自動車(EV)の失速が響き、20カ月ぶりに前年同月を下回った。
2023年末にEV購入補助金が打ち切られ、最大市場のドイツのEV販売は29%減の3万1000台だった。フランスは11%増の3万3000台で、初めてEV販売台数でドイツを上回った。英国は4%増、ベルギーは24%増だったが、31カ国中21カ国でマイナスとなり、全体の販売台数は11%減の19万6000台にとどまった。
EVの補助金廃止・縮小から相対的に価格優位性が高まっているハイブリッド車(HV)は15%増の42万3000台だった。8%減の49万1000台を売り上げたガソリン車に迫っており、今後、販売台数が逆転する可能性がある。プラグインハイブリッド車(PHV)は1%増の9万9000台だった。
メーカー別では独フォルクスワーゲン(VW)が7%減の32万3000台。全体のシェアは前年同月比1ポイント減の23.4%で首位を守った。2位の欧州ステランティスは9%減の22万8000台。シェアは1.1ポイント下落の16.5%だった。
世界的な販売不振に陥る米テスラは欧州市場でも苦戦する。3月の販売台数は35%減の4万台にとどまり、シェアは前年同月の4.3%から2.9%に下落した。ドイツ・ベルリン郊外のギガファクトリーの稼働が落ちていることから販売減が続く可能性がある。
欧州で「ヤリスクロス」などHV販売が好調なトヨタ自動車は11%増の10万2000台、シェアは7.4%で0.9ポイント伸ばした。フランスのルノー(シェアは8.9%)、韓国・現代自動車(8.1%)に次ぐ5位だった。
他の日本勢では日産自動車が19%増の5万1000台、スズキも20%増の2万4000台、ホンダは64%増の1万2000台。一方、マツダは15%減の2万台だった。
際立つスタグフレーショントレード、S&P500種が軟調な4月に - Bloomberg
ほぼ全ての株価指数とテーマ別指数が軟調に推移している今月、スタグフレーション(景気停滞下のインフレ)トレードが際立っている。
消費財や不動産などインフレリスクにさらされている欧米のセクターの株価は圧迫され、S&P500種株価指数は4月に入って4%余り下落している。これとは対照的に、原油価格の上昇がエネルギー株を押し上げている。
スタグフレーション下の典型的な勝ち組をロングにし、負け組をショートにするというゴールドマン・サックス・グループの指数は月初来でほぼ5%上昇しており、月間で1年ぶりの大幅高になる勢いだ。
ゴールドマンの指数がロングにしている上位10銘柄には、マイクロソフトやマスターカード、キャタピラーが含まれている。ショートには、アバクロンビー・アンド・フィッチ(アバクロ)やスーパー・マイクロ・コンピューター、KLAが含まれている。
都市部不動産の局所的ショック、全国の金融機関に影響及び得る-日銀 - Bloomberg
日本銀行は、都心を中心に価格が高騰している商業用不動産市場に関し、金融機関の不動産向けエクスポージャーが拡大する中では、都市圏に限定された局所的な不動産ショックでも全国の幅広い金融機関に影響を及び得ると警鐘を鳴らした。金融システムリポートを18日公表した。
リポートでは日本の商業用不動産市場について、全国の「商業用不動産価格・賃料比率」が2007年の不動産ミニバブル期の水準を上回っていると分析。特に都心の商業地区では局所的に高額帯の取引が増えており、「⼀部に割⾼感がうかがわれる」としている。
金融機関による不動産関連のエクスポージャーは貸し出しと有価証券投資の双方で増加し、不動産業向け貸し出しの対国内総生産(GDP)比率は約50%と過去最高水準まで拡大していると指摘。商業用不動産市場が調整局面入りした場合は、「⾦融システムに広く影響することが考えられる」との見解を示した。
日本の金融システムの現状は「全体として安定性を維持している」との評価を据え置いた。日銀は25、26日に開く金融政策決定会合で新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)について議論し、金融面の不均衡なども点検する。不動産向け投融資は拡大しているが、金融システム全体のリスク認識に大きな変化はなさそうだ。
不動産の取引市場では、取得に積極的だった海外投資家が売り越しに転じる変化が観測されており、リポートでは、海外市場の調整を契機に都市圏の商業用不動産価格が局所的に調整することを想定したストレステストを実施した。米欧の商業用不動産市場は、既に調整局面に入っている。
結果は、海外ファンドの投げ売りをきっかけに三大都市(東京、愛知、大阪)のオフィス市況が大きく悪化しても、「⾦融機関の経済損失は、マクロ的には限定的」となった。ただ、多くの金融機関が不動産関連の投融資を行う中、「信⽤コストと評価損の双⽅から、⼤きめの経済損失を被る先が少なくない」と分析。相応の経済損失を被る⾦融機関の割合は、06年の4割に対し、現在は8割に拡大しているという。
日銀は3月会合で17年ぶりの利上げを決めた。リポートでは、日本の金融機関は円金利リスクに「⾒合った損失吸収⼒を備えている」と評価。金融機関は有価証券ポートフォリオのリバランスを進めており、「⾦利上昇に対する⾦融機関の耐性は改善傾向にある」としている。
米10年債利回りは5%にも、大量の損切り売り発生の恐れ-バンガード - Bloomberg
バンガードの国際金利責任者、アレス・クートニー氏はインタビューで「われわれは今、危険水域にいる」と述べた。利回りの小幅な上昇でも4.75%という重要な水準を超えれば、投資家は価格上昇を見込むポジションの解消を強いられ、利回りを2007年の高水準まで押し上げるような売りの波が押し寄せる可能性があると語った。
「まだロングポジションが残っていると思う。もしそれが整然と片付かなければ、無秩序な動きが最終的に利回りを5%に押し上げる可能性がある」と述べた。
米住宅ローン金利7%超え、昨年6月以来最大の上昇=フレディマック | ロイター
フレディマックのチーフエコノミスト、サム・カーター氏は、金利が上昇傾向にあるため買い手は購入時期を見計らっているとし、「先週は購入申請件数がわずかに増加したが、今後どれだけの住宅購入者が金利上昇に耐えられるかは依然として不明だ」と述べた。
米3月中古住宅販売、前月比4.3%減の419万戸 | ロイター
NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「落ち込んだ局面からは回復しているものの、政策金利が大きな動きを見せていないため住宅販売は停滞している」と指摘した。
米新規失業保険申請、21万2000件と横ばい 労働市場の堅調さ続く | ロイター
ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのエコノミスト、ルベーラ・ファルーキ氏は「全体として解雇は依然として少ない。労働市場のさらなる調整は、解雇の急増よりもむしろ採用の抑制によってもたらされるだろう」と述べた。
米ドルの基軸通貨としての地位、今後も続く=モルガン・スタンレー | ロイター
米国と中国の競合、ロシアのウクライナ侵攻、米国の債務上限を巡る対立や債務増などを背景に、近年はドルが準備通貨の主軸であり続けるのかどうかに懐疑的な見方が出ている。
モルガン・スタンレーは、さまざまな経済・金融指標で世界経済でのドルの影響力は依然強いとし、ドルの優位性がすぐに変わるとは予想していないとの見方を示した。米国の財政見通しに対する懸念や経済制裁の実施は、一部の国々がドルに代わる通貨を求める動機になる可能性があるものの、基軸通貨の座に取って代わるのは困難だと言及した。
モルガン・スタンレーは「最も議論されている競争相手は中国であり、人民元が世界での役割を今よりは大きく果たすようになるとは予想している」と指摘。一方で「債務、デフレ、人口動態という中国の『3つの課題』によって、人民元の国際的な魅力は抑制されると考えている」とし、人民元の外貨準備高に占める割合は現在の2.3%から2030年に5%へ上昇するのにとどまると推定した。
4月米フィラデルフィア連銀業況指数、15.5に大幅改善 投入コスト上昇 | ロイター
【コラム】ドル高の猛威、アジア通貨当局には介入や他の選択肢-モス - Bloomberg
●中東情勢
滑走路が一面水浸し、ドバイなどで記録的大雨 車も猫も動けず - BBCニュース
アラブ首長国連邦(UAE)が大雨に見舞われた、一部地域で16日、鉄砲水が発生した。
現地の映像では、冠水したドバイの道路で車が立ち往生しているのが確認できる。
ドバイ国際空港も浸水被害を受け、フライトの発着が一時停止されるなどした。
UAEの国立気象センターはこの日、アブダビ、ドバイ、シャルジャなど広範囲に気象警報を発令していた。
UAEは高温と感想した気候で知られるが、近年ではより定期的に大雨が降るようになっている。
GCC、イランの攻撃失敗を受け、暴力の連鎖に終止符を打つよう要請|ARAB NEWS
イラン、「緊張の拡大」は望んでいないと米国に通告|ARAB NEWS
IMF、中東・北アフリカ成長予想を下方修正 紛争激化など懸念 | ロイター
イラン外相、イスラエルのさらなる軍事行動を警告 「断固対応」 | ロイター
米、新たな対イラン制裁発表 イスラエルへの攻撃受け | ロイター
イラン司令官、核の原則見直し示唆 イスラエル反撃を警戒 | ロイター
イラン革命防衛隊の核安全保障担当幹部は18日、イスラエルの脅威を受け、核を巡る原則を見直す可能性があると述べた。タスニム通信が伝えた。
これまでイランが平和目的と説明してきた核プログラムの行方が懸念される。
イスラエルは、13日のイランによるミサイルと無人機の攻撃に報復する構えを見せている。
革命防衛隊の核安全保障担当幹部は「核施設に対するシオニスト政権(イスラエル)の脅威を踏まえ、核ドクトリンを見直し、これまでの判断から脱することもあり得る」と発言。
「シオニスト政権がわれわれの核拠点・施設に対し行動を起こそうとするなら、確実に断固として彼らの核施設に高性能ミサイルで応戦するだろう」と述べた。
イラン外務省のコメントは得られていない。
イランの核計画は、最高指導者のハメネイ師が最終決定権を持つ。
2021年に当時の情報相が、西側の圧力を受けて核兵器開発に動く可能性があると述べたが、核兵器開発はハメネイ師が2000年代初頭に宗教令(ファトワ)で禁じている。ハメネイ師は19年に「核爆弾の製造と備蓄は間違っており、使用はハラーム(禁忌)だ。われわれは核技術を有するが、それを断固として避けてきた」と改めて述べた。
イラン、核施設が攻撃受ければ相応の報復と主張-イスラエルをけん制 - Bloomberg
イランはイスラエルに対し、自国の核施設を攻撃しないようけん制し、攻撃を受ければ相応の報復措置を講じる構えを示した。イランは先週末のイスラエル領土への直接攻撃に対する報復に身構えている。
イラン革命防衛隊で核施設の保護を担当する司令官は「敵の核施設は特定されており、すべての標的に関する必要な情報を入手している」と指摘。「潜在的な行動への対応として、強力なミサイルを発射し標的を破壊する用意ができている」と主張した。国営イラン通信が伝えた。
イランはイスラエルの脅威を受けて核政策を「見直す」かもしれないとも述べた。イランはこれまで核開発は平和目的だと主張している。
イスラエルがイランの核施設を標的にすれば、想定される報復措置の中でも危険度が格段に上がる。米国はイランへの報復でイスラエルに自制を求めている。
イスラエルは砂漠地帯のディモナ近郊に核施設を持つ。核兵器を保有していると広く考えられているが、同国は否定も肯定もしていない。
●エマージング
インドネシア、大規模噴火で多数の住民避難 空港閉鎖も | ロイター
中南米でデング熱猛威 ブラジルで1300人超死亡 - 日本経済新聞
ロシア、5─8年でNATO攻撃の準備整う公算=ドイツ軍トップ | ロイター
ドイツ軍トップのカルステン・ブロイアー連邦軍総監は、ロシアがウクライナ戦争の影響を受けた軍を再建すれば、5─8年以内に北大西洋条約機構(NATO)加盟国を攻撃する軍事的準備が整う可能性があると述べた。
ブロイアー氏は訪問先のポーランドで17日遅く、記者団に対し「攻撃されるとは言っていないが、可能性はある」とした上で、「5─8年後に脅威がある」と指摘。「ロシアは大量の軍需物資を生産しているが、その全てをウクライナの前線に投入しているわけではない。このため、われわれは2029年までに準備を整えなければならない」と述べた。
NATO加盟国32カ国のうち、ノルウェー、フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランドの6カ国がロシアと国境を接している。
ロシアがNATO加盟国を攻撃する可能性があるとの西側諸国の示唆をロシアは常に否定。プーチン大統領は先月、NATO加盟国を攻撃する意図はないと改めて表明している。
●市況
欧州市場サマリー(18日) | ロイター
<ロンドン株式市場> 上昇して取引を終えた。FTSE100種指数は続伸し、堅調な企業決算が下支えした。
<欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。四半期決算が好感されたスイス重電大手ABBは過去最高値を更新し、工業株を押し上げた。
ABBは6.3%上昇し、2024年第1・四半期の利益が予想を上回って今後数カ月の伸びの加速を示唆したことが材料視された。
銀行株指数も1.71%高。第1・四半期決算が堅調だったスペインの銀行、バンキンターは5.3%上げた。
<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが直近で付けた高水準付近で安定的に推移した。米経済指標で労働市場の持続的な堅調さが示された一方、欧州中央銀行(ECB)による6月利下げ観測が利回り上昇を抑制した。
NY市場サマリー(18日)ドル上昇、利回り上昇 株ほぼ横ばい | ロイター
<為替> ドルが上昇した。18日に発表された一連の米経済指標は強弱入り混じる内容となったものの、経済がなお堅調を維持し、米連邦準備理事会(FRB)の初回の利下げが今年後半にずれ込む公算が大きいことを示唆した。FRB当局者の利下げに関する発言も材料視された。
金融市場が見込む年内の利下げ幅は計約38ベーシスポイント(bp)。これは0.25%ポイントの利下げが約1.5回実施されることを意味し、年初の6回から大きく後退した。
<債券> 国債利回りが上昇し、11月以来の高水準付近で推移した。労働市場の堅調さを示すデータや、インフレ率の低下が足踏みしているとのFRB当局者の警告が材料となった。
<株式> ほぼ横ばいで終了した。一連の企業決算が注目される中、FRB当局者の発言や経済指標で、FRBが近い将来に利下げを決定する可能性が低いことが示唆された。
自動車部品販売のジェニュイン・パーツは利益見通し引き上げを材料に11.22%急騰した。
<金先物> 緊迫する中東情勢への懸念を背景としたリスク回避で買いが強まり、反発した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比9.60ドル(0.40%)高の1オンス=2398.00ドル。
<米原油先物> ほぼ横ばい。小幅ながら4営業日ぶりにプラス圏に浮上した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.04ドル(0.05%)高の1バレル=82.73ドル。6月物は0.05ドル安の82.10ドルだった。
イスラエルがイランに反撃するタイミングを巡り、22日から約1週間続くユダヤ教の祝祭「過ぎ越しの祭り」明けになるとの観測が台頭。地政学的リスクがひとまず後退したとして売りが先行し、相場は早朝に一時81ドル台半ば付近に下落した。しかし、その後は前日引け水準近くまで戻し、上下にもみ合う展開。バイデン米政権はこの日、イランの軍事関係者を対象とした追加制裁を発表したほか、ベネズエラの石油・ ガス業界に対する制裁も復活させたことで、供給不安を意識した買いが入った。
一方、米欧の金融政策の方向性が分かれつつあることでエネルギー商品需要の先行き不透明感も強まっているほか、世界最大の石油輸入国である中国の経済指標も強弱まちまちとなっており、終盤まで売り買いが交錯した。

備忘録(2024/4/17
●決算
アボット・ラボ、好決算も株価は軟調 ガイダンスの上方修正に物足りなさ=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。医療機器の売上高が好調だった。ガイダンスでは通期の1株利益の見通しのレンジ下限を上方修正した。
フォードCEOは「第1四半期の業績は今年度の好調なスタートを反映しており、通年の売上高と1株利益の予想を引き上げた。医療機器と既存医薬品の好調な結果を含め、当社の既存事業は5四半期連続で2桁の成長を達成した」と述べた。
ただ、株価は軟調。通期の1株利益と売上高のガイダンス上限を引き上げなかったことに物足りなさを感じている模様。ただ、血糖モニター「リブレ」の23%増収など、医療機器部門の4部門で2桁の増収を達成しており、年内は強い勢いが続く可能性があるとの指摘も出ている。
[TRV] トラベラーズ 1Q増収最終増益 売上高16%増112億ドル、純利益15%増11.2億ドル、EPS4.80ドル - 株探(かぶたん)|米国株
第1四半期は売上高は前年同期比15.7%増の112億ドルとなった。純利益は15.2%増の11億2300万ドル。1株利益(EPS・希薄化後)は4.80ドル(前年同期4.13ドル)。四半期配当は増配。前年同期より0.07ドル多い1.00ドル配当を実施する。
[CFG] シチズンズファイナンシャル 1Q減収最終減益 売上高8%減19.5億ドル、純利益35%減3.34億ドル、EPS0.65ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[CTBI] コミュニティトラストバンコープ 1Q増収最終減益 売上高2%増5872万ドル、純利益3%減1867万ドル、EPS1.04ドル - 株探(かぶたん)|米国株
[CSX] CSX 1Q減収減益 売上高1%減36.8億ドル、営業益8%減13.5億ドル、EPS0.46ドル - 株探(かぶたん)|米国株
第1四半期は売上高は前年同期比0.7%減の36億8100万ドルとなった。営業利益は7.5%減の13億5400万ドル。営業利益率は36.8%へ低下した。前年同期は39.5%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は0.46ドル(前年同期0.48ドル)。
ASML、1〜3月37%減益 最先端半導体向けが低迷 - 日本経済新聞
2024年1〜3月期決算は、純利益が前年同期比37%減の12億2300万ユーロ(約2000億円)だった。最先端半導体の量産に必要となる、極端紫外線(EUV)露光装置の販売低迷が響いた。需要の縮小により新規受注も低迷した。
●海外企業
セージが大幅安 臨床試験で主要目標を達成できず=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
バイオ医薬品のセージ・セラピューティクス<SAGE>が大幅安。パーキンソン病の治療薬に関する中間段階の臨床試験で主要目標を達成できず、プラセボとの比較でも統計的に有意な差を示せなかったと発表した。
今回の発表を受けてアナリストは投資判断を「売り」に引き下げている。「今回の結果はハンチントン病やアルツハイマー病のような他の適応症における認知機能への有用性を示す可能性に疑問を投げかけるものだ」と述べた。
「同社は強力なバランスシートを持つが、現金喪失は大きく、パイプラインからのポジティブなアップデートが必要だと考える」と述べた。
【企業概要】
 中枢神経系(CNS)障害を治療する新薬の開発と商品化に取り組むバイオ医薬品会社。産後うつ病の急性介入治療に使われる静脈内投与型製剤ZULRESSO(ブレキサノロン)を商品化した他、大うつ病性障害や産後うつ病を含む特定の感情障害を対象とする新規経口化合物の開発を進める。
イーライリリーが上昇 「ゼップバウンド」が睡眠による呼吸障害を改善と報告=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
同社の減量薬「ゼップバウンド」が、睡眠に関連する呼吸障害を改善したと報告した。肥満と密接な関係がある閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者を対象とした2つの後期臨床試験において、ゼップバウンドは睡眠中に呼吸が遅くなったり止まったりする回数を基準値から最大63%減少させたと発表した。この結果はアナリストの予想を上回るものであった。
同社によると、52週間の試験で体重は20%減少したという。6月に開催される米糖尿病学会で臨床試験の全結果を発表する予定。
ブラジル・バーレ、第1四半期の鉄鉱石産出6%増 販売量15%増 | ロイター
RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、スリバサン・マノハラン氏は顧客向けメモで、世界最大の鉄鉱石消費国である中国の季節要因で需要が増加すると、鉄鉱石価格はより強く下支えされる傾向にあることから、バーレは第2・四半期にその恩恵を受ける可能性があると述べた。
EU、マイクロソフト正式調査見送り-オープンAIへの巨額出資 - Bloomberg
米独禁当局、COACH親会社の買収の阻止検討 米紙報道 - 日本経済新聞
米バーティブ、上場来高値圏 データセンター向け受注増 Investment Radar - 日本経済新聞
ボーイング内部通報者「増産急ぎ機体に欠陥」議会で証言 - 日本経済新聞
製造方法に不備があると内部通報した同社エンジニアのサム・サレプール氏が「増産を急ぐあまり、機体に欠陥のある飛行機を出荷している」などと主張した。
サレプール氏は4月上旬、米メディアに対して中型機「787」の増産を急ぐあまり工場で定められた作業手順が短縮されているなどと公表した。機体の劣化が早まる可能性があるという。
●日本企業
第一生命HD社長、30年債2%付近で購入加速へ-外債投資は難局面に - Bloomberg
第一生命ホールディングス(HD)の菊田徹也社長は、傘下の第一生命保険における資産運用方針について、主な投資先の一つである30年国債の利回りが2%に近づけば「円建ての超長期債へのシフトを進めていく」として、購入を加速する考えを示した。
ブルームバーグとのインタビューで述べた。4月に入ってドル高・円安が一層進行したことから日本銀行の早期の追加利上げ観測が高まり、新発30年債利回りは一時1.935%まで上昇した。ただ、菊田氏は今後の賃上げ動向や企業決算の内容が確認できるまで一段の金利上昇は見込みにくいとして、現在はまだ「待ちの姿勢」と述べた。
日本銀行のマイナス金利政策下で運用に苦しんできた生命保険会社は、同政策解除に伴う国内金利の上昇局面を捉え、投資機会につなげようとしている。
菊田氏は国債投資を積み増すほか、国内株式の削減を加速させ、売却益の一部を金利上昇で含み損の出た債券の入れ替えに充てると説明。一方、外債投資については為替ヘッジコストの高止まりから「非常に難しい局面になる」と指摘。ヘッジを付けない外債についても、為替相場が円高傾向に反転した場合に為替差損を被るリスクがあるため、外債投資は縮小方向だと述べた。
運用収益獲得のため、プライベートクレジットやプライベートエクイティー(PE、未公開株)、不動産などオルタナティブ(代替資産)への投資を強化していく考えも示した。3月にはクレジット事業に強みを持つ米資産運用会社キャニオン・パートナーズ・グループへ出資し、持ち分法適用会社にすると発表。同社への委託も増やしていく方針だ
第一生命HD・菊田社長「上場メリット最大限に追求」 - 日本経済新聞
JIC、JSRへの1兆円TOB成立 半導体素材業界再編劇の台風の目に - 日本経済新聞
ウエルシア松本忠久社長辞任、ツルハとの統合協議に影響も - 日本経済新聞
USスチールは米企業であるべき、対中鉄鋼関税引き上げ検討=米大統領 | ロイター
バイデン米大統領は17日、東部ペンシルベニア州ピッツバーグで演説し、日本製鉄が買収を計画している米鉄鋼大手USスチールが「完全に米国の企業であり続けるべきだ」と再表明した。
バイデン大統領は「鉄の街」ピッツバーグにある全米鉄鋼労働組合(USW)本部で鉄鋼労働者らに対し語った。ペンシルベニア州は米大統領選での激戦州と目される。
●米大統領選挙
アングル:不倫口止め事件裁判、トランプ氏選挙戦に追い風の理由 | ロイター
世論調査に基づくと、共和党員の約3分の1はトランプ氏に有罪判決が下されれば票を投じないもよう。ただ多くの法律専門家によると、不倫口止め疑惑に絡む事件の裁判は、トランプ氏が直面している合計4件の刑事訴訟の中で最も起訴の妥当性が弱いとみなされるという。
トランプ氏は今回の裁判を、選挙戦で支持者に発信するメッセージの中核部分を裏付ける材料として利用してきた。それはつまり「民主党の味方をして共和党員に差別的な扱いをする二重基準の司法制度の犠牲者が自分であり、バイデン大統領が選挙戦から自分を追い出そうとしている」という内容だ。
ポーランド大統領、トランプ氏とNYで面会へ=関係筋 | ロイター
ポーランドのドゥダ大統領は16日、ニューヨークを今週訪れる際にトランプ前米大統領と面会するかもしれないと述べた。欧州の首脳らは、トランプ氏再選の可能性に備え始めている。
●各国中銀
中国でさえFRBと争わず-利下げ避け「強大」な人民元に腐心 - Bloomberg
中国人民銀行(中央銀行)が金利の引き下げを通じて景気刺激を実施するのは難しそうだということだ。
というのも、中国がデフレと闘っているにもかかわらず、米国で物価高が続き、FRBの利下げはますます先送りされ、中国の10年国債に対する米10年国債の利回り上乗せ幅(プレミアム)が記録的な大きさとなっているためだ。
中国が利下げを行えば、この差をさらに拡大させ、中国が防衛に努める人民元相場への圧迫を強めることになる。
BCAリサーチの新興国市場・中国投資担当チーフストラテジスト、アーサー・ブダギャン氏は、「政府は現在、為替レートの安定をより重視している」と述べ、景気回復に求められる金融政策緩和よりずっと小幅な緩和しかできないことがリスクとの認識を示した。
モルガン・スタンレーのエコノミストは今週、アジア全般で多くの中銀が今年のより遅い時期まで利下げを先送りせざるを得なくなるとの見通しを示した。
米金利先高観が世界を揺らす、震源地はパウエル議長-各国にジレンマ - Bloomberg
パウエル議長は16日、予想を上回るインフレ統計が相次いだことを受けて、利下げ開始の先延ばしを示唆した。金融緩和への政策転換との受け止めが広がった昨年12月の発言からは大きな軌道修正だ。パウエル氏の発言後、2年債利回りは5%台に乗せ、ドルは値上がりした。
国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合に出席するためワシントンに集まっている中銀総裁らにとって、今回のパウエル議長発言は難題を突きつける。欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行(英中央銀行)、オーストラリア準備銀行(中央銀行)などが独自に緩和サイクルに入れば、自国通貨が下落して輸入物価を押し上げ、インフレ抑制の進展を損なうことになりかねない。しかし、緩和に着手しなければ成長を脅かす恐れがある。
一部の中銀関係者にとっては、為替への影響はすでに明らかだ。円相場が34年ぶりの安値に沈んでいることで、日本銀行の植田和男総裁はマイナス金利解除という歴史的な転換に続き、近い将来に再び利上げを迫られる恐れがあるとエコノミストはみている。中国では、人民元への売り圧力が再燃しており、利下げへの扉は閉ざされたかもしれない。
途上国に関しては、ドルが値上がりするたびに厳しさを増す。インドネシア銀行(中央銀行)は長引く通貨安で、すでに昨年10月に利上げを余儀なくされた。インドネシア・ルピアは4年ぶりに1ドル=1万6000ルピアを超えてドル高・ルピア安が進行しており、追加利上げが必要になるかもしれない。マレーシアからベトナムに至るまで、途上国では利下げが少なくなるとエコノミストは予想している
英中銀の2024年利下げ回数、1回のみが優勢に-インフレが予想以上 - Bloomberg
中東緊迫化、インフレ見通しへのリスクの公算=グリーン英中銀委員 | ロイター
フィリピン中銀、第4四半期に利下げ開始も 総裁「時間ある」 | ロイター
ECB当局者、6月利下げ引き続き支持 その後は見解に相違 | ロイター
遠のく米利下げ、シティは年内5回を堅持-業界内で際立つハト派予想 - Bloomberg
シティグループのアンドルー・ホレンホースト、ベロニカ・クラーク両氏は、米経済は驚くほど底堅いものの、米金融当局は成長失速を懸念しており、判断を急ぐのは見当違いだと話す。両氏は年内5回の0.25ポイント利下げとの予想を変えていない。金融当局者はインフレ鈍化や景気低迷の兆しを逃さずとらえる構えだという。
ホレンホースト氏はインタビューで「われわれは2024年の経済の軌道について、他社とは全く異なる考えを持っている」と指摘。「米金融当局のリアクション機能はコンセンサス予想よりもかなりハト派的だとみている」と述べた。
対照的に、デリバティブ市場が織り込む6月利下げ開始の確率は10%程度にとどまり、年内に0.25ポイントの利下げが2回あるかどうかすら疑問視している。
両氏の見解にとって、今後発表されるコア個人消費支出(PCE)価格指数が鍵を握る。コアPCEの前月比上昇率が3月と4月に0.25%(2月とほぼ同じ水準)にとどまれば、米金融当局は「6月か7月から政策金利を 『徐々に』 引き下げる余地がある」と判断するだろうと、両氏はみている。
FRB量的引き締め、2025年に終了も-NY連銀が2つのシナリオ示す - Bloomberg
●先進国、グローバル、金融市場
カナダ3月CPIやや加速、コア指数連続鈍化で6月利下げ観測強まる | ロイター
アングル:主要国の金利高止まり懸念が再燃、金融市場への影響に警戒高まる | ロイター
IMFが財政支出抑制呼び掛け、「選挙年」で実現困難との懸念も | ロイター
IMFは、選挙の年には予算超過が起きやすい傾向にあり、社会保障費の需要増でリスクが増大すると分析。選挙の年の財政赤字は、選挙のない年に比べて国内総生産(GDP)比で予想を0.4%ポイント上回る傾向があるとしている。
ユーロ圏3月HICP改定値、前年比2.4%に鈍化 6月利下げ後押し | ロイター
3月の英消費者物価指数、3.2%上昇 2年半ぶり低水準 - 日本経済新聞
米国と中国の巨額債務、世界他国の財政にもリスク-IMF報告 - Bloomberg
世界の2大経済大国である米国と中国は、今後5年間の世界の公的債務増加のうち大部分を占めるだろうと、国際通貨基金(IMF)が報告書で指摘した。米国の支出は金利の高止まりにつながり、他の多くの国にも問題になるとの見解を示した。
IMFは世界の公的財政を概観する「財政モニター」で、「米中両国の公的債務は、現在の政策の下では2053年までにほぼ倍増すると予測されている。従って両国がどのように財政政策を管理するかは、世界経済に大きな影響を及ぼし、他の国・地域の基本的財政予測に大きなリスクをもたらす可能性がある」と論じた。
米国の金利上昇は、他通貨に対するドルの上昇を促し、ドル建てで取引される商品の価格を押し上げる。ドルで借り入れた国の債務負担は膨らみ、多くの国の状況を困難にする。
IMFの財政問題担当トップのビトル・ガスパール氏は「米国の高くて見通しが定かでない金利は、世界の他の国・地域の資金調達コストに影響を与える。その影響は極めて大きい」と主張した
中国については予想以上の景気減速を警告。減速は「地方政府の著しい財政不均衡を踏まえた、意図しない財政引き締めで悪化する恐れ」があり、国際貿易、対外融資・投資の水準低下を通じて、世界の他の地域にリスクを及ぼす可能性があると予想した。
英インフレ率、3月は3.2%と予想ほど下がらず-燃料値上がり影響 - Bloomberg
米経済活動「わずかに拡大」、インフレ低下停滞懸念も=地区連銀報告 | ロイター
日米韓、外為市場の動向巡り「緊密に協議」 初の財務相会合 | ロイター
日米韓は17日に開催された初の財務相会合で、外国為替市場の動向について「緊密に協議する」ことで合意した。
共同声明で「最近の急速な円安およびウォン安に関する日韓の深刻な懸念」を表明。「既存の20カ国・地域(G20) のコミットメントに沿って、外国為替市場の動向に関して引き続き緊密に協議する」とした。
Swiss Watchmakers Fear Retail Glut and Discounts After Boom - Bloomberg
スイスの高級腕時計メーカーが、ブランド価値の毀損(きそん)を警戒しています。コロナ禍の2021年以降、消費者の手元資金が比較的潤沢だったことや低金利を背景に売り上げが急増。しかし、昨年半ば以降は勢いが鈍り、小売店は過剰在庫を抱えているようです。高級ブランド「パルミジャーニ・フルリエ」のグイド・テレーニ最高経営責任者(CEO)は、小売店が在庫をさばくために値引きをすればブランド価値が損なわれかねないと懸念。業界全体が、ブームが去った後の難題に直面しています。
●中東情勢
イスラエルとハマスのガザ停戦交渉は「時間稼ぎ」:仲介者カタール|ARAB NEWS
サウジにとってのイラン問題|ARAB NEWS
イランとイスラエルが直接対決する時代に突入した今、サウジアラビアをはじめとする湾岸協力会議諸国の立場、特にこの危機に対する彼らの立ち位置と、この危機がエスカレートする可能性がある場合、彼らがどのように行動するかに注目が集まっている。
イラン政権は、王国に敵対する代理勢力を支援し続けているため、GCCにおける自らの善意について信頼を築くことに失敗している。このため、イスラエルの行動に対する深刻な批判にもかかわらず、GCC諸国が米国主導の対イラン防衛同盟へのさらなる統合を避けることは期待できない。
イスラエルは、ガザでの恐るべき行動と、パレスチナにおける二国家解決に向けた歩み寄りをしないという近視眼的な失敗により、サウジアラビアにとって重大な懸念の種となっている。パレスチナ問題の平和的解決に向けて実質的な進展がない限り、リヤドとテルアビブの関係が打開されるとは考えにくい。
同時に、イランは地域の覇権国家を目指す国であり、王国とイランの関係回復を中国が支援した最近の外交的緊張緩和にもかかわらず、信用することは非常に難しい。イランは1979年の革命以来、自らのイデオロギーを輸出し、地域全体に影響力を拡大しようと努めてきた。イランは、公の主張とは裏腹に、GCCに照準を合わせてきた。
結局のところ、王国と他のGCC諸国は、イランを湾岸の支配秩序を崩壊させ、この地域の覇権を確立し、その最終目的に向けて地域全体に不安定と怒りを煽るためにパレスチナの大義名分を皮肉に利用することを夢見る危険な敵対者と見ている。イランは、声高に騒々しく主張するように、パレスチナを「解放」したいわけではないし、決してできないことも知っている。むしろ皮肉なことに、GCCをアメリカの支配から解放し、湾岸地域とその石油富に対する自らの覇権を確立しようとしているのだ。
NATOと中東: 共通の安全保障のためにさらなる関与を|ARAB NEWS
イランとイスラエル 質問と激しいメッセージ|ARAB NEWS
政治家や軍関係者は、あの夜に伝えられたメッセージの意味を説明するのに長い時間を費やすだろう。イランはイスラエルに、そして米国に、戦争を拡大したくないというメッセージを伝えたのだ。
サウジアラビア、イスラエルへのイラン攻撃支援を否定|ARAB NEWS
イスラエル「自ら決定」、自国防衛に必要なこと行う=ネタニヤフ首相 | ロイター
アラブ首長国連邦で記録的豪雨、1人死亡 空の便混乱 | ロイター
サウジとUAE、戦争拡大の危険性を警告-共同声明で「自制」促す - Bloomberg
サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)は、中東地域が「戦争の危険とその悲惨な結末から」免れるよう、域内における最大限の「自制」を呼び掛けた。両国が17日、極めて率直な共同声明を発表した。
欧米やアラブの諸国はイスラエルに対し、同地域を本格的な紛争に巻き込むような対応を控えるよう促している。サウジの同皇太子はカタール首長からも電話を受け取り、軍事情勢の激化について協議した。
イランとイスラエルの報復合戦は地域全体を不安に陥れており、湾岸諸国の指導者らは立場の違いを越えて、共通の脅威や課題に立ち向かう時だと考えている可能性がある。サウジとUAEはイランとの向き合い方や約10年に及ぶイエメン内戦の終結、地域の経済的・政治的リーダーシップなど、多くの問題を巡って過去に対立してきた。
イランの攻撃阻止、推定費用10億ドル超-莫大な防空コスト浮き彫り - Bloomberg
サウジとUAE、戦争拡大の危険性を警告 - 株探(かぶたん)|米国株
●エマージング
ソロモン諸島で総選挙、中国寄り政策の是非争点 - 日本経済新聞
中国不動産GDP、1〜3月5.4%減 12業種で唯一マイナス - 日本経済新聞
IMF、中国に不動産危機の早急な解決求める | ロイター
●市況
欧州市場サマリー(17日) | ロイター
<ロンドン株式市場> まちまちで取引を終えた。資源関連株の比重が高いFTSE100種は、鉱業株が買われたのが全体の相場を押し上げた。
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。ドイツのスポーツ用品大手アディダスやフランスの高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が買われて相場を支援した。
LVMHは2.8%上昇した。発表された第1・四半期売上高が業界の先行きを懸念する投資家にいくらかの安心感を与えた。
同業エルメスは2.3%、スイスの高級ブランド、リシュモンは3.0%それぞれ上げた。STOXX欧州高級品株10種指数は1.78%高。
オランダの半導体製造装置メーカーASMLホールディングは6.7%下落。第1・四半期決算の新規受注が市場予想を下回ったのが嫌気された
<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが小幅に低下した。市場関係者は堅調な米経済指標を受け、各国中銀による次の動きを見極めようとしている。
NY市場サマリー(17日)ドル/円下落、利回り低下 株下落 | ロイター
<為替> ドルが6営業日ぶりに下落した。米連邦準備理事会(FRB)当局者から利下げ先送りを示唆する発言が相次いだことで上昇していたが、利益確定の動きが出た。
<債券> 国債利回りが低下した。FRBの利下げ観測が遠のき、指標となる10年国債利回りは昨年11月以来の高水準に達していたが、この日は売りが一服した。
<株式> 不安定な地合いの中、主要3指数がそろって下落した。FRBの金融政策を巡る不透明感や決算発表シーズン序盤の軟調な企業業績を反映した。
損害保険大手トラベラーズが7.41%下落し、S&P500構成銘柄の値下がり率上位に入った。ダウ工業株30種構成銘柄では値下がり率トップ。第1・四半期の予想を下回る利益が嫌気された。
物流倉庫を中心とする不動産投資信託(REIT)プロロジスと医薬品大手アボット・ラボラトリーズも決算内容を材料に売られた。
一方、ユナイテッド航空は17.45%急伸。4─6月期の利益見通しが市場予想を上回った。
<金先物> FRBによる利下げ開始時期が年央を見込んでいた従来予想よりも後ずれするとの観測が拡大する中、5営業日ぶりに反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比19.40ドル(0.81%)安の1オンス=2388.40ドル。
<米原油先物> FRBによる利下げ先送り観測が広がる中、エネルギー需要の先行きに警戒感が広がり、3日続落した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物は前日清算値(終値に相当)比2.67ドル(3.13%)安の1バレル=82.69ドル だった。6月物は2.68ドル安の82.15ドル
【米国市況】S&P500種は4日続落、ドル6日ぶりに下げ154円台前半 - Bloomberg

備忘録(2024/4/16
●決算
モルガンS、第1四半期利益が予想上回る 投資銀行業務が回復 | ロイター
第1・四半期決算は利益が予想を上回った。投資銀行業務の回復と資産管理業務の伸びが寄与した。これを受け株価は2.5%上昇した。
投資銀行部門の収入は前年同期比16%増加。債券発行の増加を背景に債券引き受けが2四半期連続で好調だった。ウェルスマネジメント部門も顧客資産の急増の恩恵を受けた。
オッペンハイマーのアナリスト、クリス・コトウスキー氏はメモで「全体的に素晴らしい四半期だった」と評価。前日に決算を発表したゴールドマン・サックスと同様にほぼ完璧な内容だったとした。
ただ、投資銀行部門の収入の伸びは競合他社を下回った。シャロン・イェシャヤ最高財務責任者(CFO)は、これは規制当局の承認を必要とするM&A(企業の合併・買収)に関するアドバイザリー収入に起因すると指摘。一方で、急騰する株式市場と注目を集める新規株式公開(IPO)が投資銀行業務の活発化につながる可能性があるとした。
ウェルスマネジメント部門は見込み客の身元や資金源、金融活動について十分に審査したかを巡り、複数の米規制当局による調査を受けていると報じられている。
ピックCEOは調査に間接的に言及し、顧客の審査は「新しい問題ではない」と指摘。「われわれはかなりの期間、顧客の審査と監視プロセスに注力してきた。他の大手銀行と同様に規制当局と継続的なコミュニケーションを取っている」と述べた。
イェシャヤCFOは、当局の調査がウェルスマネジメント業務の戦略的な変更につながることはないとした。
米BofA、第1四半期は減益も予想上回る 投資銀行部門が好調 | ロイター
第1・四半期決算(3月まで)は減益となったが、市場予想は上回った。貸倒引当金の積み増しが重しとなったものの、投資銀行部門が好調だった。
投資銀行部門の手数料収入は前年同期比35%増の16億ドルとなり、金利収入の減少を一部相殺した。
セールスおよびトレーディング収入は2%増の52億ドル。株式が15%増、債券・為替・コモディティー(FICC)が4%減だった。
第1・四半期の貸倒引当金繰入額は13億ドルと、前年同期の9億3100万ドルから増加した。
回収の見込みがない純貸倒償却額は15億ドル。主にクレジットカード関連の損失が影響した。前年同期は8億0700万ドルだった。
消費者銀行部門の収入は5%減の100億ドル。預金残高が減少した。
純金利収入(NII)は3%減の140億ドル。預金コストの上昇と融資の低調な伸びを受けた。
投資会社ランニング・ポイントの最高投資責任者(CIO)、マイケル・アッシュレイ・シュルマン氏は「バンク・オブ・アメリカだけでなく、他のほとんどの銀行にとっての主な経済的影響は、米連邦準備理事会(FRB)による利下げが当初予想されていたほど速いスピードで行われない可能性があることだ」と指摘。「そのため、不動産部門を中心に消費者や企業の支払遅延やデフォルト(債務不履行)が増加する可能性がある。1四半期だけ好調でも、こうしたマクロ的な懸念を払拭することはできない」と述べた。
LVMH、売上高の伸び鈍化-主要事業は2%増収にとどまる - Bloomberg
2024年1-3月(第1四半期)売上高は、富裕層の高額品への支出抑制を受けて伸びが鈍化した。
主要事業であるファッション&レザーグッズ部門の売上高は、既存事業ベースで2%増加。前年同期は18%増だった。同部門はルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオール、セリーヌ、ロエベなどのブランドを擁する。
同四半期の増収率としては、新型コロナ禍が直撃した2020年を除き、2016年以来の低水準。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想は3.2%増だった。
ファッションや宝飾品、ホテルや酒類など多くのブランドを抱える同社はこれまで、同業他社に比べて高級品需要減速の影響をうまく乗り切ってきた。1-3月の失速は、その同社にも需要減速の打撃が及び始めていることを示唆する。
LVMHの1-3月売上高は、日本を除くアジアで6%減少。それでもジャン・ジャック・ギオニー最高財務責任者(CFO)によれば、ファッション&レザーグッズ部門での中国需要(国内外)は10%近く伸びたという。
米バンカメ1〜3月18%減益 利ざや縮小・与信費用増 - 日本経済新聞
米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面は終盤で、貸出金利よりも預金金利の引き上げ幅が大きかった。利ざやは1.99%と前年同期の2.20%から縮小した。
貸倒損失などの与信費用は前年同期比42%増の13億1900万ドルだった。クレジットカードを中心とする消費者向けローンで約10億ドル、オフィス向けローンで約3億ドルの貸倒損失が生じた。金利上昇で延滞や返済断念の事例が増えている。
一時的な費用も重荷となった。米連邦預金保険公社(FDIC)は米地銀シリコンバレーバンクなどの破綻時の預金保護にかかった費用を回収するため、前の四半期に続いて米銀各行に特別な負担金を課した。バンカメは24年1〜3月期に7億ドルを負担した。
米モルガンS、1〜3月14%増益 株・債券の引受手数料増 - 日本経済新聞
米J&Jが最終利益8200億円 1〜3月、医療機器が好調 - 日本経済新聞
2024年1〜3月期の決算は、最終損益が53億5400万ドル(約8200億円)の黒字となった。前年同期は集団訴訟の対応費用がかさみ、6800万ドルの赤字だった。
特殊要因を除いた継続事業ベースの1株利益は2.71ドルで、前年同期(2.41ドル)と市場の予想(2.61ドル程度)を共に上回った。
売上高は前年同期比2%増の213億8300万ドルだった。地域別に売上高を見ると、米国が8%増収、米国外が3%減収だった。ドル高による売り上げの引き下げ効果を除いた場合、米国外の売上高は前年比ほぼ横ばい。
傘下部門では、医療機器やコンタクトレンズを扱う「メドテック」の売上高が約5%増と好調だった。新型コロナウイルスのパンデミック中、先延ばしされていた緊急ではない膝などの手術を受ける患者が増え、医療器具などの販売増につながった。売上高比率が高い「処方薬」は1%の増収。新型コロナワクチンを除いたベースでは7%増収だった。
J&Jは23年に救急ばんそうこう「バンドエイド」などを扱う消費者部門を切り離し、製薬と医療機器に事業を絞り込んだ。医療機器では4月、131億ドルを投じて心疾患用の医療機器メーカーのショックウエーブ・メディカル買収を発表した。
J&Jのホアキン・デュアト最高経営責任者(CEO)は1〜3月期の決算説明会で、投資家に対し「複数の(事業買収の)取引の可能性を考慮できるだけの(財務の)柔軟性がある」とコメントした。先進国の高齢化などに伴う需要拡大をにらみ、事業買収に積極的に取り組む姿勢を見せている。
24年12月通期の業績予想は調整後の1株利益で10.60〜10.75ドルとし、従来予想(10.55〜10.75ドル)の下限を引き上げた。
J&J、利益が市場予測上回る-医薬品部門売上高が予想より好調 - Bloomberg
[NTRS] ノーザントラスト 1Q減収最終減益 売上高6%減16.4億ドル、純利益36%減2.1…
第1四半期は売上高は前年同期比5.6%減の16億4680万ドルとなった。純利益は35.8%減の2億1470万ドル。1株利益(EPS・希薄化後)は0.96ドル(前年同期1.51ドル)。四半期配当は前年同期と同額の0.75ドルを実施する。
[PNC] PNCファイナンシャルサービシズグループ 1Q減収最終減益 売上高8%減51.4億ドル…
第1四半期は売上高は前年同期比8.2%減の51億4500万ドルとなった。純利益は20.7%減の13億4400万ドル。1株利益(EPS・希薄化後)は3.10ドル(前年同期3.98ドル)。四半期配当は増配。前年同期より0.05ドル多い1.55ドル配当を実施する。
[BK] BNYメロン 1Q増収最終増益 売上高3%増45.2億ドル、純利益5%増10.2億ドル、…
第1四半期は売上高は前年同期比2.5%増の45億2700万ドルとなった。純利益は4.6%増の10億2700万ドル。1株利益(EPS・希薄化後)は1.25ドル(前年同期1.13ドル)。四半期配当は増配。前年同期より0.05ドル多い0.42ドル配当を実施する。
ユナイテッドヘルスが決算受け上昇 子会社のサイバー攻撃の影響が出ず=米国株個別 - 株探(かぶたん…
医療保険最大手のユナイテッドヘルス<UNH>が上昇しておりダウ平均をサポートしている。取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、子会社のサイバー攻撃に関連したコストにもかかわらず、1株利益、経常収益とも予想を上回った。また、通期の1株利益の見通しも維持している。サイバー攻撃で医療費の上昇を警戒していた投資家は、同社が医療費は予想通りだったと発表したことで安心感が広がった模様。
アナリストからも懸念していたよりも良好な決算だったとの評価が出ている。「決算は混沌としているものの、1株利益のガイダンスは維持され、警戒していたよりはましだった」と述べた。
ただ、「子会社のチェンジ・ヘルスケア社の混乱はすでに不透明な利用状況を曇らせ、メディケアの基本的な利用動向を知るには第2四半期まで待つ必要がある」とも述べている。
チェンジ・ヘルスケア社に対するサイバー攻撃は、医療システム全体で使用される支払いやデータに関する重要なネットワークを破壊し、患者が処方箋を受け取ったり、医療機関が支払いを受けたりすることに支障をきたした。修復はまだ進行中で、同社は影響を受けたプロバイダーに60億ドルの前払い金と貸付金を支払ったと発表している。
(1-3月・第1四半期)
・1株利益(調整後):6.91ドル(予想:6.59ドル)
・経常収益:998億ドル(予想:992.1億ドル)
  ユナイテッドヘルスケア:753.6億ドル(予想:752.3億ドル)
・メディカルケア・レシオ:84.3%(予想:83.9%)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):27.50~28.00ドルを維持
ユナイテッド航空、決算受け時間外で5%上昇=米国株個別 - 株探(かぶたん)|米国株
ユナイテッド航空<UAL>が時間外で5%の上昇。引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株損益は赤字となったものの予想ほどではなかったほか、売上高は予想を上回った。赤字については、ボーイング<BA>の737マックス9の運航停止により、約2億ドルの減収とコスト増が要因。同社はボーイングの最大の運航会社であり、1月のアラスカ航空の事故で米当局により約3週間の同型機の運航停止を命じられた。
一方、ガイダンスも公表しており、第2四半期は予想を上回る1株利益の見通しを示し、成長に対する懸念を和げている。この見通しは事業拡大のために期待していた航空機の納入遅れなどの厳しい現実を乗り切ろうとしているかを示唆している。
米連邦航空局(FAA)のレビューはすでに同社の目先の成長を妨げ始めており、2つの新規路線の就航も延期している。カービーCEOは声明で「ボーイングが提供できる現実をよりよく反映させるために計画を見直した」と述べた。同CEOは、ボーイングの単通路モデル737Max10の規制当局による認証が遅れていることについて率直な意見を述べ、最近ボーイングに対して同型機の生産停止を要請し、ライバルのエアバスSE社のA321ネオへの乗り換えを検討している。
(1-3月・第1四半期)
・1株損益(調整後):-0.15ドル(予想:-0.57ドル)
・売上高:125.4億ドル(予想:124.4億ドル)
  旅客収入:113.1億ドル(予想:111.9億ドル)
  貨物:3.91億ドル(予想:3.71億ドル)
  その他:8.35億ドル(予想:8.01億ドル)
・座席マイル当たりの旅客収入(PRASM):15.79セント(予想:15.68セント)
・有償旅客マイル:574.3億(予想:573.6億)
・有効座席マイル:716.7億(予想:712億)
[OMC] オムニコムグループ 1Q増収増益 売上高5%増36.3億ドル、営業益38%増4.78億…
第1四半期は売上高は前年同期比5.4%増の36億3050万ドルとなった。営業利益は38.2%増の4億7890万ドル。営業利益率は13.2%へ向上した。前年同期は10.1%だった。1株利益(EPS・希薄化後)は1.59ドル(前年同期1.11ドル)。四半期配当は前年同期と同額の0.70ドルを実施する。
●海外企業
UBS、主要2部門の四半期純金利収入見通し引き上げ | ロイター
UBSは200億ドルの追加資本必要の公算、スイス新規則で-関係者 - Bloomberg
クレディ・スイス・グループの事実上の破綻を受けスイス当局は金融規制の改革を提案した。ケラーズッター財務相はシステム上重要なスイスの銀行が、海外事業の必要資本を全額満たすことを目指していると、事情に詳しい関係者が述べた。
UBSの追加資本額はアナリストやメディアが試算している150億ドルから250億ドルの範囲の中間になる可能性が高いと、同関係者が匿名を条件に語った。
UBSの株価はチューリヒ市場で一時4%下落した。この提案が発表された先週は6%以上下落していた。UBSの広報担当者はコメントを控えた
連邦参事会はシステム上重要なスイスの銀行に対し、海外拠点に対する資本を大幅に増加させることを求めている。この提案によりUBSは規制資本要件の「大幅な」引き上げに直面することになると、政府が先週発表した
政府は提案で「現在適用されている要件では、親会社は海外子会社への出資に対して60%の資本を提供しなければならないが、連邦参事会はこの資本の裏付けを大幅に増やすことを目指している」と説明した。
米レッド・ロブスター、連邦破産法の適用申請を検討-債務削減目指す - Bloomberg
同社のキャッシュフローは、とりわけ条件の厳しいリースと人件費によって圧迫されている。再編に向けた協議は続いており、最終的な決定は下されていないと関係者は話した。破産法の適用を申請することで、営業を続けながら、債務削減計画の策定に取り組むことが可能になる見通しだ。
●日本企業
日鉄のUSスチール買収計画、バイデン氏の見解受け入れ-イエレン氏 - Bloomberg
イエレン米財務長官は16日、日本製鉄によるUSスチール買収計画に関するバイデン大統領の見解を受け入れるとの考えを示した。イエレン氏は買収案を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)の議長を務める。
●米大統領選挙
●各国中銀
FRB、必要なら金融引き締めを長期維持=ジェファーソン副議長 | ロイター
ジェファーソン副議長は16日の講演で、インフレが予想通りに減速しない場合は現在の金融引き締め姿勢をより長期間維持することが適切だと述べた。利下げには言及しなかった。
ジェファーソン氏は「基本シナリオは引き続き、政策金利が現在の水準で据え置かれる中でインフレがさらに低下し、労働市場は引き続き堅調で、労働需要と供給のバランスが回復し続けるというものだ」とした。
一方「見通しは依然としてかなり不確実であり、今後発表されるデータでインフレが現在の予想よりも持続的であることが示唆されれば、現在の引き締め姿勢をより長期間維持することが適切となるだろう」とも述べた。
インフレ抑制を巡っては「相当の進展が見られたが、2%のインフレ率に持続的に回帰するという課題はまだ達成していない」と指摘。FRBは力強い経済と直近でほぼ進展していないインフレ鈍化に直面しているとした。
ジェファーソン氏が発表したFRBスタッフの推計によると、3月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比2.7%上昇と2月の2.5%上昇から伸びが加速するとみられている。
ジェファーソン氏の発言には、ここ数カ月間にFRB当局者が発信していた、政策立案者がインフレ低下の確信を強めれば利下げを開始できるというメッセージは含まれていなかった。講演原稿の大部分は、政策立案者が不確実性にどう対処するかという歴史的考察が占めており、「現状」に関する部分は3段落にとどまった。
制約的政策、当面維持も インフレ低下確信に時間要=FRB議長 | ロイター
米連邦準備理事会(FRB)議長は16日、インフレの2%回帰に向けた「一段の進展の欠如」を踏まえ、FRBは予想されていたよりも長期間、高水準の金利を維持することが必要となる可能性があるという見解を示した。
パウエル議長はワシントンで行われたイベントで、「最近のデータは明らかにわれわれに自信を与えるものではなく、むしろその自信を得るには予想よりも長い時間がかかる可能性が高いことを示している」と指摘した。
その上で「労働市場の力強さとこれまでのインフレの進展を踏まえると、制約的な政策がさらに時間をかけ効果を発揮することを容認し、データや変化する見通しに依存することが適切」と述べた。
議長は「インフレ上昇が持続するようであれば、必要な限り金利を現在の制約的な水準に維持することができる」と強調。同時に「労働市場が予想外に弱含めば、緩和するかなりの余地がある」とした
英利下げ視野も時期は明言できず=中銀次期副総裁 | ロイター
パウエルFRB議長、利下げ開始の先延ばし示唆-インフレ根強く - Bloomberg
ECBは6月に利下げ、年内と来年は追加利下げが続く-仏中銀総裁 - Bloomberg
ラガルド総裁、一段のインフレ鈍化ならECBは利下げに向かう - Bloomberg
英インフレ低下を示す力強い証拠を確認=ベイリー中銀総裁 | ロイター
●先進国、グローバル、金融市場
カナダがキャピタルゲイン課税引き上げへ、住宅購入支援策の財源確保 - Bloomberg
円の急反発、介入リスクへの高まる警戒示唆-昨年10月を想起 - Bloomberg
米銀の商業不動産融資、不良債権比率が倍増 IMF報告書 - 日本経済新聞
国際通貨基金(IMF)は16日、国際金融安定性報告書(GFSR)を公表した。米国の金融機関が抱える商業用不動産(CRE)向け融資の不良債権比率は過去1年間で倍増した。IMFは、2023年の米地銀破綻に端を発した金融不安は後退したものの、CRE向け融資を巡るリスクは依然高止まりしていると警告する。
IMF経済見通し、24年世界成長率3.2% リスクは中国やインフレ | ロイター
国際通貨基金(IMF)は16日、世界経済は今年も緩やかながら着実に成長するとの見通しを示した。長引く高インフレ、中国や欧州の需要低迷、二つの地域紛争の影響など逆風に直面する中、米経済の強さが世界の国内総生産(GDP)を押し上げるとした。
IMFは2024、25年の世界実質GDP成長率を3.2%と予測。24年については1月に公表した前回の世界経済見通しから0.1%ポイント上方修正した。米国の見通しを大幅に引き上げたことが主な要因。
チーフエコノミストのピエール・オリヴィエ・グランシャ氏は「世界経済は成長率の安定推移とインフレ低下を伴う驚くべき底堅さを引き続き見せている」とした上で「依然として多くの課題が待ち受けている」と指摘した。
同氏は、イランによるイスラエルへの報復攻撃で中東の紛争が激化すれば、経済成長の強力な足かせになる可能性があると予想。原油価格やインフレが押し上げられて世界の中央銀行が金融政策を引き締める結果を招くとした。
IMFは「悪化シナリオ」として、中東情勢の激化が原油価格の15%急騰や海運コストの上昇を引き起こし、世界のインフレ率を0.7%ポイント程度押し上げるとの予測を示した。
グランシャ氏はインフレ動向について、低下しているものの中銀目標に戻す取り組みはここ数カ月で鈍化しており、最近の米経済指標は堅調な需要を示している指摘。
「全体的な軌道としてはインフレが今年を通じて低下し、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを開始できる状況になると依然予想している」とロイターに述べた。ただ「市場が予想していたほど早くはないかもしれない」とした。
IMFは世界の総合インフレ率の中央値が昨年の4%から24年末に2.8%、25年には2.4%に低下すると予想した。
中国の成長率については23年の5.2%から24年は4.6%、25年は4.1%に低下するという予測を維持した。ただ、不動産部門の包括的な再編計画がなければ内需低迷が長引き、経済見通しが悪化する可能性があると警告した。
そうなれば国内のデフレ圧力が一層強まり、安価な製品の輸出急増が他国による貿易制裁を招く恐れがある。
IMFは中国に対し、存続不可能な開発業者の撤退を加速し、未完成の住宅プロジェクトの完成を促進するとともに、消費者需要の回復を促すため脆弱な家計を支援するよう勧告した。
IMFは銀行部門について、リスクはあるものの、全体としては昨年の混乱からやや落ち着いたと分析。ただ世界的に「弱い銀行の裾野」があり、注視に値すると述べた。
全体としては、世界の銀行資産の約19%を保有する銀行が、IMFの銀行の健全性の尺度である主要リスク指標5つのうち少なくとも3つで基準を下回っている。大半は米国と中国にある銀行という。
また、銀行システムの資産の約3%を占める100以上の銀行が(1)商業用不動産への集中度が高い(2)資本準備金に対して比べて未実現損失が多い(3)預金の25%以上が保険対象外──という「三重苦」にあえいでいる。
ナタルッチ氏は、銀行システム全体は商業用不動産部門で予想されるストレスを乗り切れる状況にあるようだと指摘。ただ、商業用不動産価格の下落ペースは過去数十年で最大で、これまでは相対的に好調な経済が下落分の一部を相殺してきたため、特にエクスポージャーの高い銀行は圧力に見舞われる恐れがあるという。
また、今回のGFSRでは、IMFとして初めて金融安定のリスク要因としてサイバー攻撃を重視した。近年、金融機関の被る損失が数百万ドル規模から数十億ドル規模に拡大しており、「極端な損失」のリスクが高まっているという。
近年急成長しているプライベート・クレジット部門についても、世界の監督当局が「より介入的な」アプローチを採用し、リスクを適切に把握するためデータの収集を強化すべきとした。
IMF、世界経済の成長率見通しを小幅に上方修正-リスクも警告 - Bloomberg
IMF金融安定報告、軟着陸への楽観論に警鐘 三重苦抱える銀行も | ロイター
国際通貨基金(IMF)は16日、国際金融安定性報告書(GFSR)を公表し、中央銀行がインフレとの戦いでソフトランディング(軟着陸)を実現できるとの期待が市場で高まっていることについて、過度な楽観論に警鐘を鳴らした。
前回のGFSRを公表した昨年10月時点では、春に発生した銀行部門の混乱から市場は回復途上にあったが、その後「かなり楽観的」になっていると指摘。
現在は下振れリスクが後退しつつあるが油断は禁物だとし、中銀が根強いインフレを抑制するため、高金利を長期間維持する必要に迫られた場合、さまざまな資産クラスの高い価値評価や地政学的緊張、債務の増大が全て問題をもたらす恐れがあると述べた。
報告書は「世界経済の軟着陸に対する自信が高まっている」とした上で「だが、世界のインフレ率が目標を根強く上回った場合、そうした見方が揺らぎ、不安定化を招く恐れがある」と指摘。
特に中銀などの政策当局はインフレの緩和に慎重に対応し「ディスインフレや金融緩和のペースに対する過度に楽観的な見方」をけん制する必要があるとしている。
IMF金融資本市場局のファビオ・ナタルッチ副局長は「主要なリスクは、特に米国の中央銀行がどの程度まで実際に利下げを行わない可能性があるかだ」と述べた。
米鉱工業生産、3月製造業は0.5%上昇 市場予想上回る | ロイター
豪気象局、エルニーニョ終了を発表 ラニーニャ発生は不明 | ロイター
●中東情勢
プーチン氏がイラン大統領と電話会談、全ての当事者に自制呼びかけ | ロイター
ロシアのプーチン大統領は16日、イランのライシ大統領と電話会談を行い、全ての当事者に対し新たな対立を引き起こすような行動を控えるよう求めた。ロシア大統領府が明らかにした。
ロシア大統領府によると、プーチン大統領は全ての当事者が適切に自制し、地域全体に壊滅的な結果をもたらす新たな対立を防止することに期待を表明。これに対し、ライシ大統領はイランの行動は「限定的な」ものだったとし、イランは緊張の一段の高まりは望んでいないと強調した。
ロシア大統領府によると、両首脳はパレスチナ・イスラエル間の紛争が解決されていないことが中東が現在のような状況に陥っていることの根本的な原因との見解で一致。パレスチナ自治区ガザでの即時停戦、人道状況の改善、政治・外交的解決を支持するロシアとイランの原則的な対応策を確認した
米国防長官、中東の安定強調 イスラエルなどと電話協議 | ロイター
オースティン米国防長官は15日、中東や欧州の当局者と電話協議し、イランの攻撃を受けたイスラエルに支持を表明するとともに、紛争拡大を防ぐため地域の安定確保を強調した。国防総省が明らかにした。
オースティン氏はバーレーンの首相を務めるサルマン皇太子、イスラエルのガラント国防相、ドイツのピストリウス国防相、カタールのアティーヤ国防担当相と個別に電話協議し、イランによる攻撃を非難した。
米国は紛争激化を望まないとする一方、イスラエルや米国の人員を引き続き防衛するとも述べた。ガラント氏との協議では、イスラエルの防衛に支持を表明したほか「地域の安定という戦略的目標を再確認」したという。
国防総省報道官は同日、記者団に「イスラエルがイランに反撃するかどうかはイスラエルが決めることだ」と述べた。
米下院、ウクライナ・イスラエル支援を別個に審議へ | ロイター
イラン、自制の意志伝える 中国外相と中東情勢で電話協議 | ロイター
イスラエル軍トップ「イラン攻撃に対応する」、国際社会は自制要求 | ロイター
対イラン制裁「ためらわない」、数日内に強化へ-イエレン米財務長官 - Bloomberg
米中、軍事対話再開 22年以来初めて | ロイター
中東巡る最近の緊張、イスラエル首相に責任=トルコ大統領 | ロイター
イランとの「殴り合い」回避望む、反撃は必要=イスラエル有力議員 | ロイター
イスラエルのユリ・エーデルシュタイン議員は16日、イランによる先週末の攻撃へのイスラエル側の対応は一連の敵対行為に一線を引きつつ、イランに抑止のメッセージを送ることが目的になると述べた。
外交・防衛委員会の委員長を務めるエーデルシュタイン氏は、イスラエルが反撃を計画する上で考慮しているのは、西側諸国の戦争に対する警戒感、イランに対する攻撃に伴う航空部隊へのリスク、半年以上続くパレスチナ自治区ガザへの攻撃に集中し続ける必要性などと指摘。イランからの攻撃には「対応しなければならない」とした上で、その攻撃がイランにとって「主権国家への攻撃が実行可能だからといって実行に移してはいけないという教訓」になることを願うとした。
また「このような殴り合いを続けることはイランの利益にならないことをイランが理解してくれることを心から願う。われわれは全面戦争には興味がない」と語った。
イスラエル、対イラン限定報復へアラブ諸国と調整か - 日本経済新聞
●エマージング
中国の粗鋼生産、3月は前年比-7.8% 需要低迷で減産 | ロイター
ブラジルの財政黒字化、26年に先送り 目標値も縮小 - 日本経済新聞
アングル:「すべてを失った」避難民850万人、スーダン内戦1年で続く苦境 | ロイター
●市況
NY市場サマリー(16日)ドル上昇、10年債利回り5カ月ぶり高水準 株まちまち | ロイター
<為替> ドルが上昇。対円で一時154.79円と、34年ぶりの高値を付けたほか、対ユーロでも5カ月ぶり高値を更新した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が、高水準の金利をより長期間維持する必要がある可能性に言及したことが材料視された。
<債券> 指標10年債利回りが5カ月ぶりの高水準を付けた。世界経済の力強さが示され、米利下げ期待が後退した。
<株式> S&P総合500種(.SPX), opens new tabとナスダック総合(.IXIC), opens new tabが3日続落。米国債利回りが上昇する中、方向感の出ない展開となった。米経済が堅調に推移する一方でインフレ圧力が根強く継続しており、市場では金利の道筋を見極めようとする動きが広がった。
<金先物> 中東情勢懸念でリスク回避の金買いが優勢となり、4営業日続伸した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比24.80ドル(1.04%)高の1オンス=2407.80ドルとなり、史上最高値を更新した。
<米原油先物> 中東情勢の悪化に伴う過度の供給不安が後退する中、需要先行き懸念が重しとなり、小幅続落した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.05ドル(0.06%)安の1バレル=85.36ドルとなった。6月物は0.03ドル安の84.83ドル。
欧州市場サマリー(16日) | ロイター
<ロンドン株式市場> ロンドン株式市場は続落して取引を終えた。中東情勢の緊張の高まりや米国の利下げ観測の後退を受けて売りが膨らんだ。英国の靴メーカーのドクターマーチンが急落したのも相場を押し下げた。
ドクターマーチンは29.4%の急落となり、過去最安値を付けた。米国の需要低迷で2025会計年度が厳しい状況になると警告したことなどが重しとなった。
株式の非公開化などを含む再建計画を策定した衣料小売りスーパードライも23.8%の大幅下落。
<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。中東情勢の緊迫化を受けて投資家がリスク回避姿勢を強め、資源株や銀行株を中心に売りが膨らんだ。ユーロ圏の国債利回りの上昇も株価を押し下げた。
銀行株指数は2.49%下げた。英金融大手HSBC、フランスの銀行大手BNPパリバはそれぞれ3.0%安。
<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが1カ月半ぶりの高水準を付けた。好調な米経済指標と安全資産に対する需要後退を背景とする週初からの上昇が継続した。
【米国市況】2年債利回り一時5%台、円は約34年ぶり安値更新 - Bloomberg

0 件のコメント:

コメントを投稿