備忘録(2025/11/26)
●企業
欧米自動車大手ステランティス(STLAM.MI), opens new tabのジョン・エルカン会長は25日、欧州連合(EU)が炭素排出量削減目標を緩和し、自動車メーカーに経営の柔軟性を認めなければ、欧州の自動車産業は「取り返しのつかない衰退」のリスクにさらされると警鐘を鳴らした。
EU欧州委員会は12月10日に自動車業界向けのEU炭素排出規制の見直しに向けた一連の提案を発表する予定。
エルカン氏はフィアットの本拠であるトリノで行った小型車「フィアット500(チンクエチェント)」の新型ハイブリッド車の生産開始を記念するイベントで、自動車業界は排出目標について柔軟性を高めるための一連の提案を策定しており、これにより懸念される衰退を回避できると発言。「欧州で建設的かつ合意された方法で排出量を削減し、失われた成長とニーズを取り戻す別の方策がある」と訴えた。
業界の提案には、2035年以降もプラグインハイブリッド車(PHEV)や航続距離を延ばすために補助動力装置を搭載したエクステンダー式電気自動車(EV)および代替燃料車の利用を認めること、30年代の排出削減中間目標を複数年にわたって平均化すること、広範な車両スクラップ制度の導入、小型車生産を優遇する方向への規制の調整などが含まれる。
欧州の昨年の自動車登録台数は約1300万台で、コロナ禍前に当たる19年の1580万台をなお下回っている。
アントニオ・フィローサ新最高経営責任者(CEO)は同じイベントで、欧州当局と長期にわたり深いレベルで協議してきたが、今や業界には「緊急かつ決定的な行動」が必要だと強調した。
農業機械のディア<DE>が下落。取引開始前に8-10月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、株価は冴えない反応。
ガイダンスも公表し、通期の純利益の見通しが予想を下回ったほか、生産・精密農業の売上高は減収を見込んでいる。メイCEOは声明で「小型農業および建設・林業の見通しは改善する一方、大型農業は引き続き弱い」と述べた。
今回の見通しは、米農業経済の回復時期を見通す難しさが改めて浮き彫りにしている。関税や貿易協定の影響が依然として不透明な中、26年の利益見通しも市場予想を大きく下回った。
中国向け農産物輸出が米中合意で再開したとはいえ、不安は残り、トランプ関税で需要が圧迫されコストも上昇した農家は、低迷する農作物価格や種子・肥料・農機具の高コストにも苦しみ、設備投資を控える状況が続いている。
メイCEOは「26年が大型農業サイクルの底になる」と述べたものの、北米の大型農業部門の売上は15-20%減を見込む一方、南米は横ばいとしている。
第4四半期は出荷増と価格上昇で売上が伸びたが、関税によるコスト上昇で営業利益は減少。中国による米国産農産物の輸入再開や、米政府の農家支援策も26年の追い風になると期待されるものの、実際の購買ペースはまだ米農務省のデータに反映されておらず、米国が今季1200万トンの購入を見込む中、中国の買付は10月30日以降わずか200万トンに留まっている。
米政府が近く発表予定の農家支援策は1月初旬から支払い開始の見込みだが、一時的な効果に留まる可能性が高く、アナリストは、26年に再び追加支援が必要となる恐れがあると指摘している。
中国不動産大手、万科企業(000002.SZ), opens new tabの社債が26日急落した。債務再編を行う可能性をメディアが報じたことで、危機に見舞われたセクターへの中央政府の潜在的支援を巡る市場の懸念が再燃した。
万科の元建て債券の一部は取引開始早々に20%以上下落、30%以上下落した銘柄もあり、深セン証券取引所は上場している7銘柄の売買を停止した。
2027年3月償還の元建て債 は、0555GMT(日本時間午後2時55分)現在、額面100元あたり55元で取引されており、オープンの80元から35%下落した。
金融誌オクタスは25日、中国政府が万科が拠点を置く深セン市政府に対し、同社の負債処理に「市場志向のアプローチ」を検討するよう暫定的に指示したと報じた。報道の情報源によると、これは再編の婉曲表現だという。
2人の関係筋はロイターに対し、大手国有証券の中国国際金融(CICC)が万科集団の債務評価に着手したと明らかにした。関係筋の1人によると、債務再編は数週間前にCICCが中央政府に提出した内部報告書で取り上げた選択肢の一つだったという。
万科、CICC、深セン市、国有企業を監督する国務院は、ロイターのコメント要請に今のところ応じていない。
有利子負債3643億元のを抱える万科が債務再編か債務不履行に陥れば、金融・不動産市場の双方で新たな不安を引き起こすことになる。
デュレーション・ファイナンスのデータによると、万科の2027・29年償還のドル建て社債は1ドルあたり42.5セントと37セントでのビッドで、25日の約55.4セントと48.3セントの水準からさらに下落した。
香港上場の万科株は6.3%下落し、本土市場(000002.SZ), opens new tabでは08 年以来の安値に落ち込んだ。
10月の新築住宅価格は1年ぶりの大幅な落ち込みとなり、需要低迷が続いていることを浮き彫りにした。
深センを拠点とする信用調査会社レーティングドッグの創設者ヤオ・ユー氏は、万科の債務不履行の思惑で急落した後、政府支援の兆候で反発した今年初めのパターンを再現していると指摘。「市場のうわさでは現在、深センは中央政府に支援を求めており、救済なしか政府の支援という2つのシナリオが残されている」と述べた。
同債は昨年末には40元前後で取引されていたが、年初には政府支援の可能性に対する楽観的見方から急反発した。
当局は24年後半に市場を支援するための一連の重要な措置を明らかにしたが、今年は大規模な新たな刺激策を発表していない。最近の政策措置は、主に既存策を再確認するものだった。
●マクロ
米連邦公開市場委員会(FOMC)による12月の追加利下げの可能性ついて、先週まで懐疑的だった投資家の見方が大きな確信に変わり、米国債相場が上昇する環境が整った。
政策金利の誘導目標、フェデラルファンド(FF)金利の将来の水準を想定して取引されるFF金利先物は、新たなポジションが過去3営業日で急増した。来年1月限の1日当たりの取引高は先週、連続で過去最高を記録した。12月会合での0.25ポイント利下げ決定を巡っては、約80%の確率が市場の価格設定に反映されている。数日前は30%に過ぎなかった。
先週遅れて発表された9月の雇用統計がまちまちの内容となった後、市場心理が変化し始めた。労働市場が軟化する中で、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が21日、「近い将来の」利下げ余地を示唆したことで、流れに拍車が掛かった。
ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、レーシー・チェン氏は「FOMCは大いに割れているが、ハト派がタカ派より優勢になった」ようだとの認識を示す。
ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、スバドラ・ラジャパ氏は、インフレ懸念の強い当局者が抵抗したとしても、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長と意見を同じくするFOMC参加者が「利下げに賛成」しており、労働市場を含む最近の弱い経済指標を考えれば、「パウエル氏は他の参加者を説得できるだろう」と指摘する。
先物市場のハト派的トーンは米国債の現物市場にも反映された。JPモルガンの今週の顧客調査結果によれば、買い越し(ネットロング)は約15年ぶりの高水準に達した。
ハセット国家経済会議(NEC)委員長が次期FRB議長の最有力候補に浮上していると伝えられたことで、今後1年の利下げ観測が高まり、25日のニューヨーク時間の取引で、米10年国債利回りは1カ月ぶりに4%を一時割り込んだ。
欧州中央銀行(ECB)はオランダの年金制度改革について、長期債と金利スワップの売りが生じる可能性があると警告した。
ECBは26日公表した金融安定報告で、オランダの年金基金が確定給付型から確定拠出型への移行を進めることで、長期債への需要が低下すると分析した。
オランダ当局は、高齢化が進む中、より実情に合った制度とすることが移行の狙いだとしている。
この制度変更は事前に十分周知され、数年をかけて実施が進んでいるものの、オランダの年金制度は欧州市場の金利分野で大きな存在感を持つ。
ECBによると、同国の年金基金はユーロ圏の年金基金による国債保有の約65%を占めている。
ECBは報告書で「オランダの年金制度改革は今後、国債需要のダイナミクスにも影響を及ぼす可能性がある」と記した。
新制度の下では、年金基金が長期の金利ヘッジを必要とする度合いも低下するとみられ、ユーロ建て金利スワップカーブをスティープ化させる要因とされる。
10年物と30年物のスワップ金利の差は約32ベーシスポイント(bp)と、2021年以降で最も大きくなっている。
米オルタナティブ資産運用会社のフォートレス・インベストメント・グループ、アレス・マネジメント、ブラックストーンが、簡易トイレリース会社ユナイテッド・サイト・サービス(USS)への投資で合計14億ドル(約2200億円)の損失を被る見込みだ。事情に詳しい関係者が明らかにした。
USSはプライベートエクイティー(PE)投資会社プラチナム・エクイティのファンドが保有していたが、同社は2021年にUSSをいわゆるコンティニュエーションビークル(継続ファンド)に移管した。
フォートレスなど3社はこの継続ファンドのアンカー投資家だった。継続ファンドへの移管取引はUSSを40億ドルと評価。旧ファンドの投資家は約26億ドルを現金化できた。一方で、新ファンドの投資家は、唯一の資産であるUSSへの集中的な投資を抱えることになった。
事情に詳しい関係者が匿名を条件に述べたところによると、プラチナムはUSSの経営権を貸し手に譲渡する準備を進めている。最終判断は下しておらず、別の選択肢が浮上する可能性も残っているという。
プラチナム、フォートレス、アレス、ブラックストーンの広報担当者はコメントを控えた。
USSの件は、継続ファンドが抱えるリスクを象徴する事例の一つとして注目を集めている。継続ファンドはPE投資会社が資産を完全売却せずに現金を手にする手段として機能する。2つの主要な出口(投資回収)手段であるM&A(企業の合併・買収)と新規株式公開(IPO)がいずれも低調な中で近年、急速に普及した。
ジェフリーズ・フィナンシャル・グループの分析によると、今年1-6月(上期)にはPE運用会社の出口戦略の約2割を継続ファンドが占めた。
単一資産のファンドは最もリスクが高い部類に入り、分散投資を義務付けられることが多い機関投資家の一部は敬遠している。
プラチナムの共同社長ルイス・サムソン氏は継続ファンド設定当時、このUSS取引について「双方にとって最良」と表現し、旧投資家と新投資家の双方が同社の成長余地から利益を得る機会だと述べていた。
しかし成長は実現せず、USSは金利上昇の逆風の中で業績低迷が続いた。プラチナムはクリアレイク・キャピタルやサーチライト・キャピタル・パートナーズなどの貸し手にUSSの経営権を渡す取引の最終段階にある。
米資産運用大手ブラックロックは、アジアのプライベートクレジット市場に対して大きな野心を抱いていた。
事情に詳しい複数の関係者によれば、アジア太平洋地域に特化したプライベートクレジット戦略のために20億ドル(約3100億円)超を調達し、投資家に10%台前半から半ばのリターンをもたらしつつ、運用報酬を競争力ある水準に抑えるのが目標だった。非公開情報として匿名を条件に語った。
だが計画通りには進まなかった。アジアでの幹部交代や実績の薄さ、投資家に十分受け入れられなかった戦略が相まって、リターンはまちまちで、資産の伸びも期待外れに終わった。
主要な複数の幹部が退社し、アーチ・キャピタル・グループを含む一部の主要投資家が売却を検討し始めた。
ブラックロックのアジア拠点の一部社員は、レイオフが近づいているのではないかと不安を感じている。
ブラックロックは7月にプライベートクレジット会社HPSインベストメント・パートナーズの買収を完了し、統合後のプライベートクレジット戦略は、HPSが担当することになった。関係者によれば、この地域のプライベートクレジット・チームは13人で、わずかな投資案件を管理している。
アジアのプライベートクレジット市場でシェアを確保しようと競うグローバルな金融機関は足元で困難に直面している。ブラックロックはその代表事例の一つとなる。アジアは経済大国を複数抱えているものの、伝統的な銀行の支配や案件の少なさが障害となっている。
競争も激化している。アポロ・グローバル・マネジメント、アレス・マネジメント、KKRといった大手も、この地域で事業を拡大している。
オルタナティブ投資運用協会(AIMA)のアジア太平洋マネジングディレクター、李可勝氏は「アジアのプライベートクレジットは機能していないわけではないが、市場が分断されているため対応するのが難しい状況だ」と指摘。グローバルな合併は体制を強めるものの「成功は規模だけでなく、実行力にかかっている」とコメントした。
ブラックロックの広報担当者は、コメントを控えた。
PwC香港のリポートによれば、アジア太平洋地域では銀行が融資全体の80%近くを占めており、プライベートレンダー参入の余地は限られている。一方、米国ではノンバンクが、市場の67%を占めているという。
アジア太平洋地域のプライベートクレジット市場の運用資産残高は2024年時点で590億ドルにとどまり、1.7兆ドル規模の世界のプライベートクレジット市場で比較的小さな部分を占めるに過ぎない。
最近ではデフォルト(債務不履行)を巡る警戒感も高まっており、過小評価されたリスクへの懸念が持ち上がっている。米国で問題の兆しが表れ始めており、プライベートレンダーは投資の公正価値の評価に苦労し、一部は既に悪化している。
ブラックロックもまた、こうした世界的な問題に巻き込まれている。ブルームバーグ・ニュースが先に報じたところによれば、住宅リフォーム事業を手がけるレノボ・ホーム・パートナーズへの融資で全額損失に備える一方、HPSは無名の実業家バンキム・ブラームバット氏が率いる企業グループに関連する約1億5000万ドルのエクスポージャーを償却している。
事態が複雑化
ブラックロックにとってアジアのプライベートクレジット市場への取り組み強化で節目となったのは16年で、元ヘッジファンド運用者のジャスティン・フェリエ氏をこの資産クラスのマネジングディレクターとして迎えた。
データ提供会社ピッチブックによれば、ブラックロックは最初のこの地域のファンド「アジア・パシフィック・プライベート・クレジット・オポチュニティーズ(APCO)」の第1ファンド向けに3億3000万ドルを調達した。
事情に詳しい複数の関係者によれば、このファンドは、約5%という控えめな内部収益率(IRR)で、投資家の期待を大きく下回った。
ブラックロックにとってアジア向けプライベートクレジットの第2ファンドは、戦略上の誤りや投資実行圧力の高まりによって一段と厳しい状況に陥り始めたという。同社は現在、このファンドの投資期間の延長と戦略の重要条項の見直しを模索しており、事態が複雑化する兆しが出ている。
関係者によると、APCO第2ファンドは22年に資金調達額4億3500万ドルで募集を終了し、10億ドルの目標に届かなかった。
この時期、競合他社の中にはもっと多額の資金を調達したところがあった。
PAGは22年に第5号のパン・アジア・ダイレクト・レンディング・ファンドで26億ドルを調達し募集を終了。アレスは23年、アジアでの特殊状況や不良債権投資を対象とするプライベートクレジットファンドで24億ドルを集めたとしている。
トランプ大統領は25日、医療保険制度改革法(ACA、通称オバマケア)の保険料補助金について、延長は望んでいないものの、検討する可能性があると述べた。
政治専門サイト「ポリティコ」は24日、ホワイトハウスがオバマケアの保険料補助金を2年間延長する医療政策の枠組みを準備していると報じていた。
オバマケアの補助金は12月31日が期限となっており、加入者数百万人が急激な保険料上昇に直面している。
トランプ氏は感謝祭の休暇でフロリダに向かう大統領専用機内で記者団に対し、2年間の延長に反対する姿勢を明確にし、同様の立場を示す共和党議員らと足並みをそろえた。
その上で、短期的には何らかの延長が必要になる可能性があると述べた。
ポリティコは、ホワイトハウスが準備している政策枠組みには新たな資格制限が追加されるとしている。
トランプ氏は「私は2年間も延長したくない。むしろ全く延長したくない」と発言。その一方で、「他の何かを成し遂げるためには何らかの延長が必要になるかもしれない」とも述べたが、詳細には言及しなかった。
これに先立ち、ホワイトハウスのレビット報道官は同日の声明で、トランプ大統領は「単なる2年間の補助金延長」は検討していないとし、「大統領は政権当局者、議会議員、民間の専門家と協議を続けている」と述べていた。
世界中で数十億ドル規模に上るレアアース(希土類)開発プロジェクト立ち上げ準備が進んでおり、米国の場合は中国からの供給に依存する構図がある程度解消される見通しだ。ただし他のほとんどの国にとっては、中国の市場支配を突き崩すには不十分とみられる。
ロイターが国際エネルギー機関(IEA)のデータを分析したところでは、中国は2030年まで引き続き世界の重要な磁石製造用レアアースの約60%を供給する。対照的に米国は、自国需要のおよそ95%を国内の資源で賄えるようになりそうだ。
しかしこうした見通しは、現在の予定通りに開発拠点が立ち上がり、拡大することが前提になる。複数の専門家は、新しい鉱山と精錬施設の完成には何年もかかり、中国以外で機械設備を見つけ出すのは難しい上に費用もかさみ、熟練労働者は不足していると問題点を挙げる。
またIEAの見積もりは、17種類のレアアースのうち4種類のみが対象。中国は、より希少性が高いが産業に不可欠な重レアアースの加工分野では支配的な地位を維持し、西側は30年時点でも重レアアース需要の91%を中国に頼ると予想される。
ベンチマーク・ミネラルズの調査マネジャー、ネハ・ムカージー氏は「30年までわれわれはトラブルに陥ったままだろう。全てのプロジェクトが稼働したとしても、トラブルの度合いが今より少なくなるだけだ」と述べた。
米連邦預金保険公社(FDIC)は、銀行に対するレバレッジ規制を緩和し、資本要件の積み立てを減額することが可能になる最終規則案を承認した。他の金融規制当局も近く承認すると見込まれる。銀行は2026年4月1日までに準拠が義務付けられるが、26年早期に自主的に適用することも認められている。
金融規制当局は金融危機後の再発防止策として銀行の規制や政策を厳格化したが、トランプ政権は経済成長促進を理由として規制を緩和する方針を打ち出した。これに対し、金融機関のリスクを高めることを理由に、正当化できないとの反発が出ている。
最終規則案は、各銀行が国際金融システムで担う役割の大きさに基づいた資本の積み立てを義務付ける。
FDIC職員のメモによると、最終規則が導入されればグローバルなシステム上重要な銀行(G―SIBs)の資本要件は、2%弱に当たる130億ドル減ると推計されている。これらの銀行の預金機関子会社の資本要件平均は、27%に当たる2130億ドル減少する見込みだ。
当局者は、親会社である持ち株会社が他の資本要件で制約を受けるため、緩和された最終規則でも銀行が株主への配当を増やすことはできないと説明している。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
米国のテクノロジー企業が巨額の人工知能(AI)データセンター投資を賄うため、共同出資会社や証券化商品など自社の貸借対照表に載らないオフバランス(簿外)の仕組みで資金調達を加速している。自分の財務は傷めずに、リスクを投資家に移せる。ただ、AI巨額投資がうまくいかなければ追加的な資金調達が難しくなる可能性もある。
新千歳空港など北海道内7空港を運営する北海道エアポート(HAP、北海道千歳市)が26日発表した2025年4〜9月期の連結決算は、最終損益が9億1500万円の赤字だった。15億円の赤字だった前年同期から改善した。
売上高は前年同期比9%増の290億円。7空港合計の旅客数は国内線が5%増の約1386万人、国際線は20%増の約193万人となった。発着便数や旅客数の増加でテナント賃料や着陸料、旅客取扱施設利用料などの収入が増えている。
営業利益は41%増の37億円だった一方、支払利息の負担が大きく経常損益は8億1500万円の赤字(前年同期は14億円の赤字)だった。HAPは3月、28年3月期をメドに最終損益を黒字化し、30年3月期に債務超過を解消したい考えを示している。
オラクル<ORCL>が反発。AI関連株に買い戻しが出ているものの、同社株は上値の重い展開が続いており、9月以降の下げトレンドから抜け出せていない。AI関連への積極投資から企業財務への懸念も台頭しているようだ。
ただ、本日はアナリストからのコメントが出ており、買戻しを誘っているようだ。「現在の株価にはオープンAIとの取引がほとんど織り込まれていない」と指摘しいる。オープンAIに関連する収入と費用を除外すると、同社の2030年度の通期の1株利益は4ドル減って17ドルになるとの見通しを示している。
「これらを現在価値に割り戻すと、同社株はオープンAIとのビジネスから、ほとんどあるいは全く恩恵を受けていないことを示している」と述べた。
エネルギー専門家によると、人工知能革命の原動力となっているデータセンターは家庭の電気料金を高騰させており、料金の軽減は当分実現しないかもしれないという。
米エネルギー情報局の最新データによると、9月の住宅向け小売電気料金は7.4%上昇し、1キロワット時あたり約18セントとなった。
EIAが5月に発表した予測によると、電気料金は2013年から2023年まではインフレ率とほぼ連動していたが、少なくとも2026年まではインフレ率を上回る可能性が高い。また、地域によっては他の地域よりも大きな打撃を受けるとしている。
エネルギー専門家や経済学者は、AIプロジェクトを支える大量の電力を消費するデータセンターが価格高騰の主な原因であると指摘している。
これらのデータ センターは、クラウド コンピューティング、人工知能、その他の技術アプリケーションを動かすコンピュータ サーバーやその他の IT 機器の巨大な倉庫です。
価格上昇の基本的な理由: 実際の需要と予測需要を含む電力需要が新規供給を上回っていること。
米国エネルギー省は2024年12月に、データセンターが米国の総電力の消費量に占める割合は2023年の4.4%から2028年までに6.7%から12%に増加すると予測した。
ペンシルバニア大学クラインマン・エネルギー政策センターの上級研究員、ジョン・クイグリー氏は、家庭の電気料金上昇の主因は「データセンター熱」だと指摘した。
「電力需要の増加に関しては、彼らはほぼ全面的に関与している」とキグリー氏は語った。
「さらに悪化するだろう」と彼は言った。
手頃な価格は政治における「最も重要な問題」
確かに、データセンターだけが電気料金の上昇の原因ではないと専門家は指摘する。
しかし、電気料金の高騰は「家計を圧迫し、経済競争力を損ない、エネルギーシステムの電化を妨げる可能性がある」とローレンス・バークレー国立研究所の研究者らは最近の分析で述べている。
米国の家庭向け電気料金の上昇は、政治家が支持を集めるために手頃な価格というテーマを利用し続けていることも一因となっている。
ニュージャージー州知事に選出されたミッキー・シェリル氏とバージニア州知事に選出されたアビゲイル・スパンバーガー氏はともに民主党員で、州民の電気料金を引き下げると公約した 。スパンバーガー氏は選挙運動中に、 「データセンターがバージニア州民のエネルギーコストを押し上げないようにしたい」と述べていた。
ドナルド・トランプ大統領は選挙運動中、就任後18カ月以内に電気とエネルギーの価格を半分に引き下げるとも公約していた。
「住宅価格の手頃さは依然として政治における最も重要な問題だ」とワシントン・リサーチ・グループのストラテジスト、クリス・クルーガー氏は火曜日の調査ノートに記した。
進歩的なシンクタンクであるセンチュリー財団の最近の分析によると、エネルギー料金の上昇により世帯の負債はさらに深刻化している。
公共料金の平均延滞残高は2022年以降32%増加し、597ドルから789ドルに上昇したことが判明した。公共料金には電気代に加え、ガスや水道代などの費用が含まれる。
全米エネルギー援助協会によると、暖房に電気を使用する世帯の冬の暖房費は、昨冬の1,093ドルから約10%上昇し、今シーズンは1,205ドルに上がると予想されている。
バンク・オブ・アメリカ研究所の10月の報告書によると、「特に冬が寒い場合、消費者は今後数カ月間、再び光熱費の圧力を感じる可能性がある」という。
急増する電力需要
AIへの熱狂により、米国の株式市場はこれまで以上に上昇しており、市場はテクノロジーに支えられたバブルにあり、もうすぐ崩壊するかもしれないという憶測を呼んでいる。
市場のAI関連上昇が持続可能かどうかはさておき、この技術の成長規模は紛れもない事実です。 国際エネルギー機関(IEA)は、AIデータセンターからの世界の電力需要が2030年までに4倍以上に増加すると予測しています。
「データセンターからの世界の電力需要は今後5年間で2倍以上に増加し、2030年までには現在の日本全体の電力消費量に匹敵するほどになると予想される」とIEAのファティ・ビロル事務局長は分析の中で述べた。
IEAの分析によると、データセンターが全体の電力需要の増加のほぼ半分を占めると予測されている米国などの国では、その影響は「特に大きい」ものとなるだろう。
IEAの調査によると、米国経済は2030年に、アルミニウム、鉄鋼、セメント、化学薬品などエネルギー集約型製品の製造に消費する電力を合わせたよりも、データ処理に消費する電力の方が多くなる見込みだ。
ペンシルベニア大学のクイグリー氏は、予測される需要によって送電線や変電所、発電所など新たなインフラの必要性が高まっており、企業はそのコストの少なくとも一部を一般家庭の消費者に転嫁していると述べた。
言い換えれば、家庭がAIデータセンターの拡張を部分的に補助しているのだと彼は述べた。
AI主導の電力需要は米国全土で発生しているが、電力網管理者の中にはコスト管理が他よりも優れている者もいる」とキグリー氏は述べた。
「(価格の)値上げ額は地域によって異なる」と彼は語った。
例えば、カリフォルニア大学が管理する米国エネルギー省の研究所、ローレンス・バークレー国立研究所の10月の報告書によると、ハリケーン、暴風雨、山火事などの異常気象は、カリフォルニアなどの一部の州で「かなりの」価格上昇の一因となった。同州では、山火事リスクの軽減と賠償責任保険が「主なコスト要因」となっている。
ローレンス・バークレー国立研究所の研究者によると、インフレの影響を考慮すると、2019年から2024年にかけて31州で電気料金が実際に下落した。一方、17州ではインフレ後に電気料金が上昇し、特に西海岸と北東部の州で顕著だった。
調査によると、全国的に平均小売電気料金は名目価格、つまりインフレ考慮前で同期間中に23%上昇した。
バンク・オブ・アメリカ研究所によると、電気自動車を含む住宅の電化の増加は、電力需要を押し上げる要因の一つとなっている。
●その他
備忘録(2025/11/25)
●企業
●マクロ
欧州の大手資産運用会社数社が、市場が欧州中央銀行(ECB)による追加利下げの可能性を過小評価していると指摘している。
フィデリティ・インターナショナルとアムンディのファンドマネジャーらは、さらなる金融緩和が実施されるとの見解を示した。スワップ市場は、追加利下げの確率は50%未満と示唆している。
ECBは6月に利下げして以来、政策金利を据え置いている。ラガルド総裁は、米国の高関税にもかかわらず経済が回復力を見せているとして、ユーロ圏は「良好な状態にある」と繰り返し発言している。だが、アムンディは、成長が潜在的な水準を下回っており、追加利下げの余地があると指摘した。フィデリティは、米国との金利差拡大を避けるため、ECBも利下げが必要になるとの見解を示した。
フィデリティのマクロ・戦略的資産配分グローバル責任者、サルマン・アーメド氏は「米連邦準備制度理事会(FRB)が新議長の下でよりハト派的になれば、ECBは耐えられない」と述べた。同氏は2026年後半にさらに2-3回の利下げが行われ、中銀預金金利が現在の2%から1.5%未満になるとみている。
アーメド氏らは、来年5月に任期満了となるパウエルFRB議長の後任が、金融緩和政策への転換を主導すると予測している。新議長は、早ければ12月にも指名される見通しだ。今のところ、同氏はユーロのロングポジションを維持しており、ユーロは現在の1.1545ドル前後から大幅に上昇し、1.25ドルまで上昇する可能性があるとしている。
アムンディのファンドマネジャーらは、ECBがさらに2回利下げするとの見通しを立てている。先週発表したリポートでは、成長率が潜在成長率を下回り、賃金上昇が鈍化していることに触れ、さらなる利下げの余地があると分析した。
同社では、短期債が最大の恩恵を受けるとして、選好するポジションを取っている。ドイツ5年債利回りは2.29%で取引されており、過去6カ月の最高値に近い。
ここ数週間にわたり暗号資産(仮想通貨)ビットコインを押し下げてきた強い売り圧力が和らぎつつあり、急落局面が終わりに近づいているとの期待が広がっている。
ビットコインは25日に8万8000ドル近辺で推移。7カ月ぶりの安値を付けた急落から持ち直している。直前の下落局面では大量のロスカットが発生し、暗号資産市場全体で時価総額1兆ドル超が失われた。
市場心理は依然として慎重で、地合いの弱さが浮き彫りとなっている。ビットコインの月間パフォーマンスは2022年以降で最悪となる見通しで、ビットコインに投資する上場投資信託(ETF)の月間資金流出額は設定来で最大となる公算が大きい。
それでもビットコインが小幅反発したことで、一部では楽観的な見方も出ている。
ビットコインのオプション市場では、下落リスクに備えるプットオプションの購入コストが大幅に低下している。オービット・マーケッツの共同創業者キャロライン・モーロン氏によると、1週間物のプットとコールの価格差は、先週21日時点で今年最高水準の11%に達していたが、現在は約4.5%まで縮小したという。
モーロン氏は「ストレス水準が大幅に低下し、投資家は当面の底をつけたとみている」と述べた。
もう一つの注目指標であるビットコインの相対力指数(RSI、14日間)は、10月初旬からの急低下を経て現在32となっている。一般的に30を下回ると売られ過ぎ、70を上回ると買われ過ぎとされる。一方、ビットコインのインプライド・ボラティリティ(IV)は、関税関連ニュースで売りが膨らんだ4月以来の水準に戻った。
ニュースレター「クリプト・イズ・マクロ・ナウ」の筆者、ノエル・アチソン氏は「トレーダーはどちらの方向にも動き得るブレークアウトに備えている」と指摘。「ただしオプションのスキュー(ゆがみ)を見る限りでは、これ以上の下落に賭けるポジションは、上昇を見込むポジションに比べて弱まりつつある」と述べた。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のデータによると、世界の暗号資産関連の上場投資商品(ETP)からの資金流出額は11月に入り60億ドル(約9400億円)超と18年以降で最大となっている。それでも多くの投資家は保有を続けている。米国のビットコインETFからの流出額は37億ドルと全資産1100億ドルの約3%にとどまっている。
調査会社S3パートナーズのリポートによると、ブラックロックのビットコインファンド(IBIT)では空売り残高が急減しているという。
BTCマーケッツのアナリスト、レイチェル・ルーカス氏は、24日のビットコイン取引が低調だったことも売り圧力が弱まっている兆候だと指摘。短期的な下値めどを8万ドルとする一方、本格反発に向けた上値抵抗線として9万-9万5000ドルの水準を挙げた。
来年11月に予定されている米連邦議会中間選挙に向け、トランプ大統領が与党共和党の選挙戦略を取り仕切っている。中間選挙は大統領自身が投票対象になるわけではないが、共和党が上下両院で過半数を維持するかどうかは第2次トランプ政権の後半の命運を左右する。それだけにトランプ氏は候補者への支持表明や経済問題に関するアピール方法指示などを積極的に進めている。選挙戦略にかかわる共和党の関係者9人が明らかにした。
これほど早い時期から大統領が主体的な形で中間選挙に関与するのは、現代の米国では前例がない。
民主党のビル・クリントン政権時代に上級顧問を務めたビル・グラストン氏は「大統領は通常、選挙戦の終盤にかけて活動に加わる」と指摘し、トランプ氏の動きは「極めて異例だ」と付け加えた。
<焦燥感>
今月4日のニューヨーク市長選と2つの州知事選で民主党候補が大勝し、生活費負担増大、いわゆるアフォーダビリティー問題を巡る有権者の政権に対する不満があらわになったことでトランプ氏の焦燥感が一気に強まった。
ホワイトハウス高官の1人は、これらの選挙直後のさまざまな集会で、トランプ氏は側近に怒りの口調で、共和党はアフォーダビリティー問題で独自のメッセージを持たなければならないと伝えたと明かす。
同高官は、トランプ氏が「経済政策の中心にアフォーダビリティー問題を置く姿勢を鮮明に打ち出している」と話す。
あるトランプ氏の上級顧問は「今後トランプ氏が解決策の提供に向けてより迅速に行動するよう政権(の各部門)への圧力を強めるのは間違いない」と予想する。
<支持率低下>
18日公表のロイター/イプソス調査によると、トランプ氏の支持率は38%と今年最低水準に落ち込んだ。その一因は経済運営を巡る有権者の否定的な見方だ。
こうした中でトランプ氏に批判的な共和党ストラテジスト、ダグ・ハイ氏は「不人気の大統領は与党の議席を失わせるのが現実だ」と指摘する。
支持率の低さは、トランプ氏が果たして中間選挙まで共和党内を一つにまとめ続けていけるのかという疑問も生み出している。
実際、トランプ氏はこのほど、下院の共和党議員などの突き上げを受け、少女らの性的人身売買罪で起訴された後自殺した富豪エプスタイン氏の関連資料公開への反対姿勢を翻し、開示を義務づける法案に署名した。
<減税アピール作戦>
6人の共和党関係者はロイターに対し、トランプ氏は同党が支配する議会で7月に可決された大型減税を前面に押し立てて各候補者が選挙戦に臨んでほしいと考えていると語った。
狙いは有権者に、来年4月の確定申告に伴ってより多くの還付金を受け取り、生活費負担が和らぐ、と有権者に印象づけることだ。
前出の上級顧問は「減税によって4月には国民の懐にお金が戻ってくる。それがまだ有権者に浸透していない」と説明した。
ただバージニア大政治センターで選挙分析を手がけるカイル・コンディック氏は、共和党にとって減税はプラス要素にならないかもしれないとくぎを刺す。
「減税は必ずしも物価押し下げを意味しない。国民は経済について非常に悲観的だ」と言う。
<3回目の弾劾も>
ホワイトハウスの2人目の高官は、共和党が上下両院の過半数を保つことはトランプ氏自身にとっても死活問題だと指摘する。
現在の共和党は両院とも多数派を握っているが、民主党との議席の違いは僅差だ。民主党は上院か下院どちらかで過半数を奪回すれば、今後2年間トランプ氏が推進しようとする政策の大半を妨害できる公算が大きい。
下院で民主党が再び多数派になれば、第1次トランプ政権から通算で3回目となるトランプ氏の弾劾に向けた動きも出てくるだろう。最終的に弾劾が成立しなくても、その過程で政権に対応へのエネルギーを割かせ、政策実現能力を低下させることが可能になる。
過去2回の弾劾訴追ではいずれも上院で有罪判決に必要な3分の2の賛成に達せず、トランプ氏は無罪とされた。
そのため、ある共和党関係者は党の将来と同じぐらいトランプ氏にとっても上院選の行方は重大で、上院はトランプ氏の弾劾訴追を阻む最終防衛ラインだとの見方を示した。
<候補者への働きかけ>
ホワイトハウスに近いロビイストの1人によると、トランプ氏は上院議員候補者のうち少なくとも16人、下院議員候補者のうち少なくとも47人への支持を表明しており、中間選挙戦の序盤としては異例の多さだ。
また、ホワイトハウス高官やトランプ氏の顧問は、トランプ氏が下院で共和党の優勢が覆るのを避けるため、上院議員や州知事への鞍替えを検討していた3人の下院議員に対して同じ選挙区で再選を目指すよう説得したことを明らかにした。
<トランプ氏主体の選挙>
トランプ氏はかねてから、今月の地方選で共和党が不振だった理由の一つは、自身が投票対象ではなかったことだと公言している。
従って中間選挙戦ではトランプ氏が中心となり、減税措置を有権者にアピールして回ることになるだろう。共和党全国委員会の広報責任者は「トランプ大統領の仕切りは来年(の中間選挙)に向けて決定的なアドバンテージになる」と強調した。
一方、民主党もトランプ氏が目立つ選挙戦を歓迎している。民主党員の投票率押し上げに貢献してくれるとの期待があるからだ。
民主党全国委員会の広報担当者はロイターに対し、「トランプ氏が中間選挙の遊説でどこかに立ち寄るたびに、彼がいかに国民の日々の生活をより厳しいものにして来たことを思い起こさせてくれるようになる」と皮肉った。
仏調査会社オドクサが公表した世論調査結果によると、2027年の次期大統領選では極右政党、国民連合(RN)のバルデラ党首が対立候補に関わらず勝利する見通し。同氏の勝利を予想する結果は初めて。
調査は1000人を対象に今月19─20日に実施。バルデラ氏のほか、急進左派のメランション氏、穏健左派のグリュックスマン氏、ともに中道派のアタル元首相とフィリップ元首相の支持率を比較した。
バルデラ氏は第1回投票の得票率が対立候補次第で35%か36%となり、決選投票では対立候補がメランション氏なら74%、フィリップ氏なら53%の得票率で、いずれの相手にも勝利する見通しという。
今月初めの別の調査では、決選投票でフィリップ氏に僅差で敗北するという結果が出ていた。
RNの指導者マリーヌ・ルペン氏は今年3月、公金不正流用で有罪を言い渡され、被選挙権を5年間停止された。ルペン氏は控訴している。
バルデラ氏はルペン氏を上回る人気を集めており、ルペン氏の被選挙権停止が維持されればRNの大統領候補になるとみられている。
スイス金融大手UBSは21日付のノートで、銅価格が来年、上昇すると予想した。鉱山業界の長引く混乱で供給が不足する一方、電化や再生可能エネルギーからの長期需要が堅調で、価格が押し上げられると指摘した。
同行は、2026年3月の銅価格予想を1トン=1万1500ドルと、従来予想から750ドル引き上げた。6月は1万2000ドル、9月は1万2500ドル、12月は1万3000ドルとした。
世界の銅需給見通しについては、25年は23万トンの不足(従来予想は5万3000トン不足)、26年は40万7000トン不足(同8万7000トン不足)と、不足幅を拡大。在庫減少や長引く供給リスクにより需給が逼迫するとした。
同行は、米鉱山大手フリーポート・マクモランがインドネシアに保有するグラスバーグ鉱山の生産問題やチリの生産回復鈍化、ペルーの再三の抗議活動など一連の混乱が、26年まで続く可能性の高い鉱山業界の構造的な供給制約を浮き彫りにしたと指摘した。
精錬銅の生産の伸びについては、鉱石品位(鉱物含有量)の低下や操業上の問題などを背景に、25年は1.2%、26年は2.2%に下方修正した。一方で、世界の銅需要は25、26年ともに2.8%増と予想。電気自動車(EV)や再エネ、送電網、データセンターなどによって需要が支えられると分析した。
ドナルド・トランプ米大統領は、ウクライナをめぐる和平合意の実現をとてつもなく望んでいる。
そして、トランプ氏以上に平和を望んでいるのはウクライナだ。ただ、どんな代償を払ってでもというわけではない。
だからこそ、アメリカが当初、ウクライナに合意するよう迫った和平案にウクライナは抵抗した。アメリカがロシアとまとめた28項目からなる和平案には、ウクライナが東部ドンバス地方を放棄し、軍の規模を大幅に縮小することなどが含まれていた。こうした条件はウクライナにとっては降伏に等しい。アメリカはこの和平案を20日に提示し、アメリカの感謝祭にあたる11月27日までに受け入れるようウクライナに求めた。
これを受け、ウクライナは高官をスイス・ジュネーヴへ急きょ派遣。23日には、アメリカとウクライナの代表団が乗ったスモークガラスの黒いリムジンが終日、二つの主要会場を行き来した。
協議にはドイツ、フランス、イギリスの国家安全保障顧問も加わった。
私は現地で、ウクライナの交渉チームを率いるアンドリー・イェルマーク大統領府長官を一度だけ見かけたが、硬い表情をしていた。
無理もない。交渉のテーブルに上がった最初の提案が、ロシアの要求にあまりに偏っていたのだから。両国の協議は、アメリカのマルコ・ルビオ国務長官がこの和平案はクレムリン(ロシア大統領府)が作成したものではないと否定するところから始まった。
しかし、トランプ米大統は以前から、ウクライナが和平案に迅速に署名しなければなんらかの結果に直面すると明言していた。そのため、ウクライナ政府は交渉に応じざるを得なかった。
ルビオ氏は23日夜、ロシアとウクライナの戦争終結に向けたアメリカの提案を最終化する協議で「素晴らしく多大な進展」が実現したと発言。まだ協議が必要な問題は「いくつか」に絞られたとした。ただし、「微妙な」状況だとして具体的には語らなかった。
ウクライナとアメリカの共同声明によると、「更新・改訂された枠組み文書」だとする全く新しい合意が進行中だという。
私達はまだその内容を確認できていない。英紙フィナンシャル・タイムズは、協議に参加したウクライナのセルギー・キスリツァ第1外務次官の話として、19項目からなる最新の計画には当初の和平案の内容は「ほとんど残っていない」と伝えている。
新たな和平案の内容は
新たな和平案には、欧州側が提案した修正点の少なくとも一部は盛り込まれ、ウクライナ政府にとってはるかに受け入れやすい内容になっているとみられる。
この対案は、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟への可能性を残し、ウクライナ軍の兵力を制限する内容を含まない。
また、西側の部隊がウクライナに恒久的に駐留することはないとしているが、ウクライナ駐留を全面的に禁止するものではない。
ロシアがウクライナ南部クリミアを一方的に併合した2014年からの11年間、ウクライナ兵は自国の領土を命がけで守ってきた。
そうしたウクライナの領土をめぐるデリケートな問題については、東部ドンバス地方のウクライナ支配地域をロシアに無条件で明け渡すことはなく、ウクライナは外交手段だけで、ロシアに占領された地域を取り戻すことを目指すとしている。これは、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が以前受け入れた内容だ。
戦争犯罪に全面的な恩赦を与えるとする内容も削除された。
しかし、新たな和平案で最も重要なのは、安全の保証に関する記述があることだ。
イギリスのキア・スターマー首相ら複数の当局者はこれまで、ウクライナがNATO条約第5条のような保護を受けることについて言及している。NATO条約の第5条では、加盟国に対する武力攻撃は全加盟国への攻撃と見なし、各国が防衛に協力すると定めている。つまり、ロシアが再び侵攻した場合、アメリカがウクライナの防衛に介入する義務を負うことを意味する。
これは、ウクライナが交渉の余地はないと主張する重要な点だ。
新たな和平案に、こうした欧州側の提案がどれほど盛り込まれたかは不明だが、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は、「大幅に修正された」案だと肯定的に評価している。
「ロシア寄り」の内容から一転、今後は
わずか1日で一体どうやって、ロシア寄りの和平案の内容がここまで変わったのか。トランプ政権のスティーブ・ウィトコフ特使のようなタカ派が協議に同席していたことを考えると、確かなことは言い難い。
当初の、クレムリンに有利な和平案は、ウィトコフ氏自身が今春にロシアのウラジーミル・プーチン大統領を訪ねたことが影響していた。同氏はロシアから帰国した際、物議を醸すロシア側の主張をほぼそのまま用いて発言していた。
しかし、今回の対案は、ウクライナがゆくゆくは署名する可能性のある内容となっているようだ。
トランプ氏は23日の早い段階では、ウクライナ政府幹部に「感謝の気持ちがまったくない」と非難していたが、ジュネーヴでの両国の協議後には、「もしかしすると何か良いことが起きているかもしれない」とソーシャルメディアに投稿した。ウクライナが応じる可能性が出てきたことから、姿勢を転換させのだろう。
だが、トランプ氏が言う良いこととは、どれほどのものなのだろうか。ロシアはというと、戦闘をやめる兆候は依然として見られず、強制的に止めるほかないだろう。
米カーネギー国際平和基金ユーラシア・ロシア・センターのタチアナ・スタノヴァヤ氏は、「プーチン氏は現在、軍事面で以前よりはるかに自信を持っている」とみている。
ウクライナでの汚職スキャンダルや政治危機、兵士動員をめぐる問題、そして地上でのロシア軍の戦果、これらすべてがプーチン氏の思考を勢いづけていると、スタノヴァヤ氏は指摘する。
トランプ氏が和平案を受け入れるよう迫ったことで、良く言えば、攻撃にさらされているウクライナの人々が切望する和平努力に新たな勢いをもたらしたと見る人もいる。
しかし、この数日間の慌ただしい外交で結局、振り出しに戻っただけという印象はぬぐい切れない。
「『我々は要求を提示した。あとはそちらが受け入れるかどうかだ』というのがロシアの立場だ」と、スタノヴァヤ氏は述べた。「『受け入れるのなら戦争をやめる。そうでなければ、そちらが(受け入れる)準備ができるまで待つだけだ』というわけだ」。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は24日、ロシアとウクライナの戦争終結に向けた和平案をめぐり、提案された修正版を歓迎した。ロシアに有利な当初の内容を認めず、ウクライナを支援する欧州各国が、修正版を作成したものとみられる。
もとの和平案は、アメリカとロシアの当局者らが10月に起草し、28項目からなる。21日にメディアに流出し、23日にはアメリカとウクライナの当局者らがスイス・ジュネーヴで、この案について協議していた。
この協議に参加したウクライナのセルギー・キスリツァ第1外務次官が英紙フィナンシャル・タイムズに話したところでは、当初の和平案はもはや存在しない。最新の計画は19項目からなる。領土の割譲など政治的に最も難しい要素のいくつかは、首脳同士で決めることになっているという。
この対案は、イギリス、フランス、ドイツが起草したものとされている。ロシアが支配しているウクライナ地域をロシア領土として承認するとの項目が省かれているほか、ウクライナの最大兵力を引き上げ、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟への可能性を残す内容となっているとされる。
ゼレンスキー氏はこの修正案について、「これで戦争終結に必要なステップのリストが実行可能なものになる」、「多くの正しい要素がこの枠組みに盛り込まれた」とメッセージアプリ「テレグラム」で述べた。
また、「本当に正しいアプローチ」と評価し、「微妙な問題、最もデリケートな点については、トランプ大統領と話し合う」とした。時期は示さなかった。
ロシアは「まったく非建設的」
一方、ロシアのユーリ・ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)はモスクワで記者団に、「欧州案は一見したところ(中略)まったく非建設的で、私たちの意向には沿わない」と述べた。
ロシア代表団は、23日にジュネーヴで開かれた会合に参加していない。クレムリン(ロシア大統領府)は、この会合での協議の結果について、何も情報を受け取っていないとしている。
こうしたなか、イギリスのキア・スターマー首相は、ウクライナを支援する欧州各国の「有志連合」の会議が25日に開かれ、事態の進展が協議されると発表。ウクライナの「公正で永続的な平和」のためには、まだやるべきことがあると述べた。
他方、米ホワイトハウスのキャロライン・レヴィット報道官は24日、「アメリカがこの戦争を終わらせるため、両当事国と公平に関わっていないという考えがあるが、完全に誤りだ」と、米政権の立場について記者団に主張した。
また、ドナルド・トランプ米大統領について、戦争終結に向けた案がうまく作成されると「前向きに期待しているし、楽観視している」と述べた。
トランプ氏は、米ウ当局者のジュネーヴでの協議が終わった後、「もしかしすると何か良いことが起きているかもしれない」とソーシャルメディアに投稿していた。同時に、「見るまでは信じるな」とも書いていた。
欧州が急ぎ関与
ゼレンスキーはこれまで、和平案をめぐる「主な問題」は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、奪った領土について法的な承認を求めていることだと述べている。
先週ウクライナに提示された28項目の和平案をめぐっては、いくつかの要素が、ロシアの長年の要求に大きく傾いているとの見方が出ていた。
アメリカの和平案が表に出た先週の時点で、欧州各国は不意を突かれた格好となった。
トランプ氏は、ウクライナが27日までに和平案を受け入れなければ、アメリカからの支援が大幅に削減されるとうかがえる発言を重ねた。このため、対応を急ぐ必要があるとの空気がヨーロッパに広がり、ウクライナとアメリカの協議が急きょ設定された。
ロシアは一貫して、ウクライナ東部のドネツク州とルハンスク州からなるドンバス地域から、ウクライナが完全撤退するよう求めている。ロシアは、クリミア半島と、ウクライナ南部のヘルソン州とザポリッジャ州の大部分も支配している。
ロシアは2022年2月にウクライナ全面侵攻を開始した。以来、甚大な数の民間人と兵士が死傷している。
25日未明には、キーウのヴィタリー・クリチコ市長が、ロシアのミサイルとドローンによって市内の集合住宅が攻撃され、電力と水道の供給が妨げられたと述べた。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
アマゾンは月曜日、クラウド部門の米国政府顧客向けに人工知能と高性能コンピューティング機能を提供する能力を拡大するため、最大500億ドルを投資すると発表した。
同社はブログで、このプロジェクトは2026年に着工予定で、連邦政府機関向けに設計された新しいデータセンターを通じて約1.3ギガワットの容量が追加されると述べた。
投資の一環として、政府機関はアマゾンウェブサービスのAIツール、アントロピックのクロードファミリーのモデル、NVIDIAにアクセスできるようになる。
チップと Amazon のカスタムTrainium AIチップ。
この動きは、アントロピックとメタからの同様の発表に続くものである。
米国でAIデータセンターを拡大するオラクル、OpenAI、ソフトバンクは1月にスターゲイト合弁会社を発表し、今後4年間で米国のAIインフラに最大5000億ドルを投資することを目指している。
AWSは、このプロジェクトにより、政府機関がカスタムAIソリューションを開発し、データセットを最適化し、「従業員の生産性を向上させる」ことが可能になると述べた。アマゾンは月曜日、AWSが1万1000以上の政府機関にサービスを提供していると発表した。
AWSのCEO、マット・ガーマン氏は声明で「今回の投資は、政府の進歩を阻んできた技術的障壁を取り除き、アメリカがAI時代をリードする立場をさらに強化する」と述べた。
テクノロジー企業は、AIサービスを支える十分な能力を構築するために、数十億ドル規模の資金を投入している。アマゾンは10月に今年の設備投資見通しを上方修正し、2025年の設備投資額を従来の1180億ドルから1250億ドルに引き上げた。
表面的には、AIの利用は至る所で行われているように見える。ピュー・リサーチ・センターによると、米国の成人の60%以上が週に少なくとも数回AIと接触していると回答している。しかし、クリフトン氏は、需要側の経済効果は「驚くほど小さい」と述べた。
市場リーダーであり、文化的現象でもあるOpenAIは、今年、年間売上高が200億ドルを超える見込みですが、AI構築の規模と比較すると、この数字は微々たるものです。Man Groupによると、ハイパースケーラーは近年、設備投資額を4倍に増やし、年間約4,000億ドルに達しており、今後5年間で3兆ドルに達すると予想されています。
「他の生成AIサービスは全体としてはインフラに費やされる金額を正当化するのに不十分だと我々は考えている」とクリフトン氏は書いている。
歴史の警告
サイオンは、2000年代初頭の通信ブームと明確な歴史的類似点を見出している。当時は光ファイバーネットワークへの巨額投資が実際の利用をはるかに上回っていた。サイオンによると、米国の設備稼働率は約5%に低下し、卸売通信料金は1年で約70%下落した。
クリフトン氏は、クラウド大手各社が現在、AIインフラの拡大という同様の競争を繰り広げていると主張している。将来の需要がいずれ追いつくという前提で、AIインフラの拡大を進めているのだ。しかし、AIの大量導入が予想よりも長引けば、こうした大規模データセンター取引の経済性は維持できなくなる可能性がある。
一部の大手IT企業は既に約束を守り始めていると、彼は指摘した。マイクロソフトは、供給過剰を理由に、米国と欧州で2ギガワットの電力を使用する予定だったデータセンター建設計画を中止した。アリババの会長は、AIインフラにバブルが発生していると警告した。
Nvidiaへの露出
AI支出からNVIDIAほど恩恵を受けた企業はない
クラウドプロバイダーからのGPU受注が前例のない規模に達したことで、同社の株価は急騰した。しかし、サイオンは、これらの顧客がその投資から経済的利益を生み出せるかどうか疑問視している。
ここで重要な要素となるのは減価償却ポリシーです。テクノロジー大手は、サーバーの耐用年数を帳簿上で6年に延長しています。しかし、NVIDIAの製品サイクルは現在毎年実行されており、古いチップは減価償却されるずっと前に機能的に陳腐化し、エネルギー効率も低下していると、Scionは主張しています。
Nvidiaはこの主張に反論し、同社のCUDAソフトウェアシステムによってもたらされる効率性のおかげで、同社のハードウェアは批評家が言うよりもはるかに長く生産的であり続けると主張した。
それでも、バリー氏をはじめとする批評家たちは矛盾を指摘している。NVIDIAは、最新のチップは性能、効率、そして機能において優れていると主張する一方で、旧型のチップも経済的に採算が取れると約束している。彼らは、こうした防御策のどちらかが崩れ去る必要があると主張する。
バリー氏は、AIに関する自身の弱気な見解を表明するため、 Substackで新たなニュースレターを立ち上げた。生成型AIが最終的にバブルに終わるかどうかはまだ分からないが、今のところバリー氏は、急速に進展するこの話題に関して、再び慎重な姿勢をとっている。
人工知能(AI)チップの開発競争でアルファベット傘下のグーグルがエヌビディアに匹敵する存在となり得るとの見方が広がっている。
メタ・プラットフォームズがグーグルのAIチップを数十億ドル規模で導入する方向で協議しているとのテクノロジーニュースサイト、ジ・インフォメーションの報道で、アルファベットの株価は騰勢を強めている。
メタとの取引が成立すれば、グーグルのAIチップの勢い加速に加え、長期的にエヌビディアの市場支配力に挑む潜在力を持つことを示すシグナルとなりそうだ。グーグルはこれに先立ち、AIスタートアップのアンソロピックに対し、最大100万個のチップを供給する契約を結んでいる。
25日序盤の米株式市場で2%余り上昇。時価総額は3兆9000億ドル(約608兆円)と、4兆ドルの大台に迫った。一方、エヌビディア株は5.5%安となり、時価総額2430億ドルが吹き飛んだ。
アルファベットを巡っては、最新のAIモデル「Gemini(ジェミニ)」を高く評価する声が足元で相次いだ。今回のAIチップ需要拡大の兆候も追い風となっており、テクノロジー業界の勢力図や株式市場の主役銘柄を見直す動きも出ている。
報道によると、メタは2027年に自社データセンターでグーグルの半導体「テンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)」を使用する方向で協議を進めている。メタは来年にグーグルのクラウド部門からチップをレンタルする可能性もあるという。
合意が成立すれば、TPUはエヌビディア製チップの代替として地位を固めることになる。エヌビディアのチップは、メタやOpenAIなどの大手テック企業やスタートアップがAIプラットフォームの開発・運用に必要とする計算能力を確保するうえで「業界標準」とされている。
シーポート・アナリストのジェイ・ゴールドバーグ氏はアンソロピックとの契約について、「TPUにとって非常に強力な裏付けだ」と述べている。「多くの企業がすでに注目していたが、今回の件でさらに関心が高まるだろう」と語った。
メタの広報担当者はコメントを控え、グーグルもコメント要請に直ちには回答しなかった。
25日のアジア市場ではアルファベット関連銘柄が上昇。韓国ではアルファベットに多層基板を供給するイスペタシス(IsuPetasys)が一時18%高となり、日中の最高値を更新。台湾では聯発科技(メディアテック)が約5%上昇した。
世界でも有数のデータセンターおよびAI開発投資企業であるメタとの契約はグーグルにとって大きな成果となる。ただ、TPUが長期的に有力な選択肢として定着できるかどうかは、その電力効率と計算能力がどこまで実証されるかにかかっている。
TPUは10年以上前にAI処理用として開発された。グーグルの自社アプリケーションにおけるAIや機械学習処理のアクセラレーターとして進化してきたが、現在では複雑なAIモデルの学習や実行を支える手段として、自社利用を超えて注目を集めている。
米アルファベットの株価上昇が、世界の時価総額ランキングに変動をもたらす可能性がある。エヌビディア製のAI用アクセラレーターに対抗する取り組みが進展しているとの見方から、アルファベット株は上昇している。
傘下グーグルの新たな人工知能(AI)モデル「Gemini」への高評価や同社のAI向け半導体需要の高まりが、アルファベットの株価を押し上げている。
投資家はテクノロジー業界の勢力図の変化や株式市場のリーダー交代を視野に入れつつある。
グーグルの親会社であるアルファベットの株価は10月中旬以降35%上昇し、その間に時価総額はほぼ1兆ドル(約156兆円)増加した。時価総額は24日終値時点で、エヌビディアの4兆4000億ドルに対し、約5900億ドル差に迫った。
メタ・プラットフォームズは2027年にデータセンターでグーグルの半導体、テンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)を採用する方向で協議していると、ニュースサイトのジ・インフォメーションが関係者の話として報じた。
スカーゲンの投資ディレクター、アレクサンドラ・モリス氏は「エヌビディアは爆発的な成長が見込まれるが、今後は競争が激しくなるのは自然な流れだ」と述べた。「データセンター拡張で必要なチップを供給できるのはエヌビディアだけという物語は終わった」と語った。
メタとの合意が実現すれば、TPUがエヌビディア製チップに代わる選択肢としての地位を確立する一助となる。エヌビディアのチップは、メタやOpenAIなど、大手テック企業やスタートアップ各社がAIモデルの開発・運用に必要とする計算能力を確保するための業界標準となっている。
アルファベット株は3営業日続伸が見込まれる。25日の米市場開場前の時間外取引で一時3.5%高となった。一方、エヌビディア株は3.5%下落し、同業のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)も3%下げた。
エヌビディアの株価バリュエーションは低下しており、予想利益の26倍で取引されている。過去10年間の平均は35倍。これに対し、アルファベットは予想利益の27倍まで上昇しており、10年平均の20倍を上回っている。
世界有数のデータセンターおよびAI開発への投資企業であるメタと合意する可能性は、注目に値する。エヌビディアの市場支配的な地位に長期的な挑戦が生じる可能性を示唆するものだからだ。
ただ、それはTPUが省電力性と十分な計算能力を実証できるかどうかにかかっている。
ロンバー・オディエ・インベストメント・マネジャーズのマクロ責任者、フロリアン・イエルポ氏は「グーグルのTPUは有望な代替手段となり得るが、AI産業はいまだ初期段階にあり、習熟のハードルは依然として非常に高いことを忘れてはならない」と述べた。
さらに「現時点ではエヌビディアが依然としてリーダーの地位にあるが、グーグルをはじめとする他の企業が競合技術を開発するにつれ、市場環境は次第に細分化していくだろう」と語った。
建設コンサルティングの英ターナー&タウンゼントは25日、データセンターの建設コストを都市別に比較した調査リポートの日本語版を発表した。2025年は52カ国の都市のうち、東京が1ワットあたり15.2ドルと世界で最も高かった。海外から輸入する資材コストが円安で増加しているほか、人件費の高騰なども影響しているという。
同社が関わる世界300件以上のデータを集計した。2位以下はシンガポール(同14.5ドル)、スイスのチューリヒ(同14.2ドル)、大阪(同14.1ドル)の順だった。世界のデータセンター建設費用は平均で年5.5%上昇しており、需要が増える人工知能(AI)向けはクラウド向けより最大10%コストがかかるという。
東京は25年の一般的な建設コストが20年比で38%上昇している。データセンターでは約2.5倍になっているという。需要増に伴い工期も延びており、大手ゼネコンやサブコン(専門工事会社)は29年以降の着工でないと入札が難しい状況だとする。
北アジアデータセンター統括責任者のパリジェン稔氏は「マレーシアやインドなど他国で建てた方が利益がでると考える事業者もいる。このままでは建設コストが高すぎてプロジェクトを止める動きが増えていくだろう」とみる。
不動産分析会社Reventure Consultingの CEO 兼創設者である Nick Gerli 氏は、X に住宅市場に関する有益な最新情報を再度投稿しました。今回は、人口動態の大きな転換点が住宅需要、さらには人々が望む住宅のサイズをどのように変えるかについて概説しています。
ゲルリ氏は、2032年までに米国では死亡数が出生数を上回ると指摘し、この転換点(40年かけて実現)は住宅市場に次のような重大な影響を及ぼすだろうと述べた。
出生率と家族形成率の低下により、若者の住宅購入の必要性と緊急性が低下し、構造的に住宅購入需要が低下している。
死亡者数の増加とベビーブーマー世代の高齢化により掲載物件数が増加し、在庫も増加します(フレディマックは2035年までに900万戸になると予測しています)。
「これは長期的に住宅価格にディスインフレやデフレの影響を及ぼす可能性が高い」とゲルリ氏は述べた。
彼は、この傾向は最終的に「子供の数が減ることで必然的に住宅購入の需要が減少し、賃貸需要が増加する」ことになるだろうと指摘した。
同氏は、これが最終的には「より小さな牧場風住宅や最初の住宅など、他のタイプの住宅の購入需要の増加」につながるだろうとし、「現在の人口動態の傾向からすると、マクマンション風の住宅街はおそらくうまくいかないだろう」と付け加えた。
ゲルリ氏はこう述べて見通しを保留した。
彼は、数千万人の移民が国境を越えて侵入し、それが住宅市場に及ぼす影響については言及しなかった。
また、我々は先週、バイデン・ハリス政権後のインフレ高騰に対処するために世帯を統合する家族が増え、実質的に一つ屋根の下に多くの資源をプールしているため、多世代同居が過去最高に急増していると指摘した
●その他
備忘録(2025/11/24)
●企業
●マクロ
トランプ米政権が数日前、ウクライナに対し受け入れるか拒むかの二者択一として突然提示したロシアとの28項目の和平案は、実際には数週間にわたる水面下での交渉の産物だったことが分かった。
この交渉はトランプ大統領のウィトコフ特使とロシアのプーチン大統領の経済特使キリル・ドミトリエフ氏の間で行われ、ウクライナやその同盟国のみならず、一部の米政府高官さえも排除された形で進められた。
ウクライナ当局者は23日、この和平案を巡り欧州の国家安全保障担当顧問らと話し合った。その後、同日にスイスのジュネーブで米国とウクライナの協議が行われた。
ウクライナはより有利な条件を引き出したい考えで、イェルマーク大統領府長官によれば、米国の交渉担当者とともに「アップデートされ、練り直された和平に関する枠組み文書」をまとめた。
イェルマーク氏はテレグラムへの投稿で、立場の調整と次のステップを明確にするうえで、ジュネーブでの協議は著しい進展を見せたと述べた。
欧州連合(EU)の首脳らは24日、アンゴラの首都ルアンダで開催されるEU・アフリカ連合(AU)サミットにあわせ、ハイブリッド形式で会合を開き、ウクライナ情勢について協議する。
トランプ氏は先に、ウクライナが27日までに提案を受け入れるべきだと主張した。だが、ルビオ米国務長官はジュネーブでの協議後、トランプ氏が提示した期限は確固としたものではないとの認識を示唆した。
この計画がどのようにして生まれ、誰がその背後にいたのかを再構成した記事をまとめた。この内容は、機微な交渉について匿名を条件に語った複数の関係者への取材に基づいている。
欧州側が警戒感を強めたのは、新たな人物がこの交渉の場に登場した際だった。エール大学ロースクール時代からバンス副大統領の親友として知られるドリスコル米陸軍長官だ。
ドリスコル氏は各国の大使やウクライナ当局者に対し緊迫した口調で、トランプ氏が既に忍耐の限界に達しており、ウクライナは不利な立場にあるため、領土の譲歩に応じなければならないと伝えた。
米軍高官の代表団が先週、ウクライナの首都キーウを訪問した際、この計画の推進役を任されたのが副大統領に近いドリスコル氏だったという事実は示唆的だ。
このような重要任務は通常、ルビオ氏といった外交トップなどが担うものだ。バンス氏とルビオ氏は戦争終結のあり方について見解が異なり、バンス氏は一段と孤立主義的な立場を取る一方、ルビオ氏はロシアに利用されるリスクに対してより慎重な姿勢を示している。
欧州首脳やゼレンスキー大統領が行動を起こす前に、まず確認しようとしたのは、この枠組みを主導した人物が誰なのかという点だった。欧州側は完全に蚊帳の外に置かれており、トランプ氏の対ウクライナ政策に最も影響力を持つのが誰なのかも明確ではなかった。
ポーランドのトゥスク首相は「私たちが作業を始める前に、この計画の作者が誰で、どこで作られたのかを確かめるのが良いだろう」と、皮肉を込めてX(旧ツイッター)に投稿した。
関係者によると、明らかになった構図は次の通りだ。ウィトコフ氏とドミトリエフ氏は10月にフロリダ州マイアミで会談し、この計画をまとめた。この場には、ウィトコフ氏とともにイスラエル・パレスチナ自治区ガザ和平案に関わったトランプ氏の娘婿ジャレッド・クシュナー氏も同席していたという。
ルビオ氏がこの計画を完全に把握したのはかなり後になってからだった。トランプ氏も土壇場で報告を受けたが、内容を承認したとされる。ホワイトハウスはこれまでのところコメント要請のメッセージに答えていない。
今回の合意が実現すれば、トランプ氏にとっては政治的な勝利となる。民主党が4日のバージニア、ニュージャージー両州知事選やニューヨーク市長選で共和党を大差で破ったことで、米国内では政権の求心力低下が進み、来年の議会中間選挙で厳しい結果に直面する可能性が高まっている。
一方、ゼレンスキー氏も自国で厳しい立場に立たされている。側近のイェルマーク氏を巻き込む汚職疑惑が浮上し、政権を揺るがす事態となっているためだ。
トランプ氏にとって重要なのは、細部ではなく合意をまとめることそのものだ。これに対し、ウクライナ側にとっては、細部こそが肝心だ。ウクライナ側の知らぬ間にロシアが文書の大部分を起草したのではないかという懸念は、結果的に正しかったことが判明した。この文書には、いまもなお不自然な表現を含むロシア語からの直訳と見受けられる痕跡が随所に残っている。
この計画では、ウクライナが広大な領土を割譲し、軍の規模を縮小し、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を恒久的に禁じられることが求められている。また、ロシアと米国との経済関係を再構築することも盛り込まれている。
トランプ氏が1月にホワイトハウスに返り咲き、「数日で戦闘を終わらせる」と誓って以来、停戦に向けた取り組みはまるでオペラのように激しい起伏を繰り返してきた。
今回の展開も過去の劇的な場面に劣らない。2月にはゼレンスキー氏が、ホワイトハウスの大統領執務室でバンス氏とトランプ氏から叱責(しっせき)を受けたことがあった。8月にアラスカ州アンカレッジで行われたトランプ氏とプーチン氏との首脳会談の直後、欧州首脳らは慌ただしくホワイトハウスへ駆けつけた。
トランプ氏が10月、プーチン氏との2回目の首脳会談に前向きな姿勢を示し、今度はハンガリーの首都ブダペストでの開催を提案したと突然表明した際、欧州側には夏の再現のように映った。だが今回、欧州にはルビオ氏という頼れる存在がいた。同氏がロシアのラブロフ外相と電話会談を行い、ロシアが要求を一切譲っていないことを確認したため、会談は中止となった。
欧州側が知らなかったのは、その裏でウィトコフ氏が後に28項目の計画と呼ばれる文書をまとめつつあったことだ。欧州側は、ルビオ氏がウィトコフ氏に代わり、ウクライナ問題における米国の主要な交渉役となったと考えていた。
米共和党のラウンズ上院議員によると、ルビオ氏はジュネーブへ向かう途中、同氏および民主党のシャヒーン上院議員に対し、28項目の計画はロシア側の提案であり「われわれの勧告ではない。これはわれわれの和平案ではない」と伝えたという。
その後、ルビオ氏はXへの投稿で、和平提案は米国が作成したもので、交渉に向けた強固な枠組みを提供するものだと主張した。ただ、言葉選びは慎重だった。「ロシア側からの意見を基にしているが、ウクライナ側の以前および現在の意見にも基づいている」と説明した。
一方、ドリスコル氏は欧州当局者との新たな連絡役となって以降、ウィトコフ氏およびバンス氏と継続的に連絡を取り合っている。また、関係者の話では、バンス氏の国家安全保障担当補佐官を務めたアンディ・ベイカー氏も深く関与しており、副大統領の影響力を示すもう一つの証拠となっている。
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは24日に下落。今週も軟調なスタートとなった。長引く売りに押され、このままいけば月間ベースでは2022年以降で最悪のパフォーマンスになると見込まれている。
週末にいったん持ち直したものの、24日午前の取引で一時2.3%下落し、短時間ながら8万6000ドルを割り込んだ。その後は下げ幅を縮小し、ニューヨーク時間午前6時45分では8万6300ドルで取引されている。
21日に付けた安値の8万553ドルは上回っているものの、トレーダーの間に楽観的な見方は乏しい。トランプ米大統領が業界を支持しており、政策面で追い風が相次いだにもかかわらず、暗号資産市場全体では低迷が続いている。
オービット・マーケッツの共同創業者キャロライン・モーロン氏は「早朝の取引ではやや弱含んだが、値動きはかなり小さく通常のレンジ内にある」と指摘。今週は8万-9万ドルのレンジ内で推移する可能性が高いと予想し、市場は米金融当局の今後の金利決定に関する手がかりを探っていると付け加えた。
BTCマーケッツのアナリスト、レイチェル・ルーカス氏によると、先週の下落を受け、トレーダーらは8万5200ドルを下値支持線の節目として注視している。ルーカス氏は「現在はテクニカル要因とマクロ経済の逆風がファンダメンタルズよりも強いが、過去の例では、新たなショックが起きなければ、こうした清算局面の後には反発が見られることが多い」とも述べた。
高市早苗首相の経済ブレーンで、クレディ・アグリコル証券の会田卓司チーフエコノミストは23日、外国為替市場で急速に進行する円安に対し、政府は積極的な為替市場への介入で対応するとの見方を示した。
会田氏は高市政権が新設した日本成長戦略会議のメンバーだ。NHKの番組で、政府はこれまでよりも為替介入を積極的にやり、「円安の副作用を軽減していくということになると思う」と述べた。日本の財政状況は深刻ではないとの高市政権の考えに基づけば、現在の外貨準備は過大だとも述べた。
政府が先週末に21兆円を超える大規模な経済対策を決定し、積極財政路線を鮮明にさせる中、外国為替市場では急速に円安が進行している。片山さつき財務相は21日、為替介入は選択肢として「当然考えられる」と市場をけん制。会田氏も改めて言及したことで市場で介入への警戒感が高まりそうだ。
人工知能(AI)や造船、防衛といった17の戦略分野に対しては、「国債を発行してでも投資をすることによって供給能力を拡大する」ことの重要性を指摘。国債発行で将来の成長投資をしっかり行うことで、官民連携のグローバルな成長投資競争を勝ち抜く覚悟が必要だとした。
日銀の金融政策運営に対する政府の考えも、高市政権では「強い経済成長と物価安定の両立を目指して適切な金融政策を行う」ことが重要との考え方に変わっているとい指摘した。米連邦準備制度理事会(FRB)と同様に「二つの目標を持ってしっかり景気を支えてくださいということだ」と語った。
ベッセント米財務長官は23日、トランプ政権は米国の医療費抑制に取り組んでおり、この問題への対応策に関する新たな発表を週内に予定していると明らかにした。
ベッセント氏はNBCの番組「ミート・ザ・プレス」で、バンス副大統領が政府の生活費対策について「少しの忍耐を」と国民に呼びかけたことに関連して、「医療費は下がると考えている」と発言。その上で、「この件について今週発表がある」と語った。
トランプ大統領は先週、2025年末で補助金が失効することで医療保険料が急増する恐れがあるとして、1月30日までに対策をまとめたいと話していた。今月行われたバージニア州およびニュージャージー州知事選では、アフォーダビリティー(暮らし向き)を争点に掲げた民主党候補が勝利しており、26年の中間選挙を前にホワイトハウスへの圧力が強まっている。
ベッセント氏は具体的な内容には触れなかったが、トランプ氏は議会で進められている医療保険制度改革法(オバマケア)の保険料補助を延長する法案に反対しており、支援は国民に「直接」行うべきだとの考えを示している。
米政治メディアのポリティコによると、ホワイトハウスは近く、補助の2年延長と対象者の新たな制限を盛り込んだ政策枠組みを発表する見通しだという。
スイスの富裕層向け資産運用会社ジュリアス・ベア・グループは2025年通期で減益になると予想した。過去の問題事業の清算に取り組む中で、不動産融資について1億5000万スイス・フラン(約291億円)の貸倒引当金を計上したことが響くという。
24日発表された暫定報告によると、1-10月に富裕層顧客の資金は117億フランの純流入で、流入額は前年を上回る。運用資産残高は同期間に4%増えて5200億フランとなった。
ジュリアス・ベアは2年前、オーストリアの実業家レネ・ベンコ氏が創業したシグナ・グループ向けの融資で巨額の損失を被り、経営陣を刷新。これを受けて就任したステファン・ボリンジャー最高経営責任者(CEO)とノエル・クイン会長は、事業の立て直しを図っている。この融資については、スイス連邦金融市場監督機構(Finma)の調査も進む。
同行は、5月に発表したクレジットポートフォリオの検証を完了したとも報告。住宅用・商業用不動産を中心に7億フラン相当の「融資ポートフォリオを縮小する」ことを決定したと明らかにした。
24日のチューリヒ市場で、ジュリアス・ベアの株価は一時6%近く下落。欧州の銀行株の中で、年初来で最も下落率が大きい銘柄の一つとなっている。
格付け会社ムーディーズは21日、イタリアのソブリン格付けを「Baa3」から「Baa2」に引き上げた。政治・政策の一貫した安定性を評価した。23年ぶりの格上げとなる。
ムーディーズは声明で、「イタリアは国家再建・強靭化計画のマイルストーンと目標の達成に向けて順調に進んでおり、欧州連合(EU)加盟国の中で支払い要請の件数と支払いでトップだ」と述べた。
ムーディーズがイタリアを格上げするのは「Aa3」から「Aa2」に引き上げた2002年5月以来。同国の格付けは18年10月の引き下げ以降、据え置かれてきた。
イタリアのジョルジェッティ経済財務相は「23年ぶりとなるムーディーズの格上げをうれしく思う。これは現政権、ひいてはイタリアに対する信頼回復をさらに確認するものだ」と声明で述べた。
イタリアは今年の財政赤字が対国内総生産(GDP)比で3%を下回り、赤字削減が予定よりも早く進むと予想している。政府は以前、今年の財政赤字を昨年の対GDP比3.4%から3.3%に削減する方針を示していた。
今年に財政赤字がGDP比3%を下回れば、イタリアは26年半ばまでにEUの過剰赤字に関する違反手続きから脱却できる。
ムーディーズは「高水準となっているイタリアの政府債務負担は27年以降、徐々に減少する見込みだ」と述べた。
信用力の強さと課題のバランスを理由に、見通しは「ポジティブ」から「安定的」に修正した。
イタリアで最も長寿のテレビクイズ番組の名前は、「遺産相続」という。これだけでも、多くのイタリア人が大金を入手する理想的な方法は相続だと考えていることや、相続税率が周辺国と比較してかなり低く設定されている理由が垣間見える。
相続税率を他国の水準まで引き上げれば、欧州連合(EU)第3位の経済大国でありながら慢性的に低迷しているイタリア経済や社会の問題緩和に資することができるとの指摘も出ている。
経済学者のサルバトーレ・モレッリ氏とデメトリオ・グッツァルディ氏が米国の研究機関のデータに基づいて行った分析によると、イタリアの相続財産は2024年には2430億ユーロ(43兆7000億円)に達し、国内総生産の14%に相当する。
ピサのサンタンナ大学の経済史家ジャコモ・ガブーティ氏によると、この比率は30年間で倍増し、19世紀後半以降で最高に達している。
イタリアが突出しているとはいえ、この傾向は多くの先進国に共通する。戦後の「ベビーブーマー」たちが蓄積した資産の価値が急増しているからだ。
しかしイタリアでは、相続資産に対する課税率は平均0.5%以下で、世界平均の3分の1だ。とりわけ巨額の資産を受け継ぐ富裕層ほど、税負担は軽く抑えられている。
<低い相続税と社会的流動性>
前出のモレッリ氏は、「イタリアの相続税の低さは、社会の流動性を阻害し、世代から世代へと特権を温存している」と語る。同氏は、ローマのトレ大学の経済学教授で、ニューヨーク市立大学大学院センターのウェルス・プロジェクトを率いる。
イタリアでは、富裕層の多くが自らの富を相続によって手にしている。スイス金融大手UBSの報告書によると、イタリアには昨年62人の億万長者がいたが、そのうち自力で稼いだと認定されたのはわずか42%で、欧州で最も低い割合だった。
イタリアでトップの富豪はジョバンニ・フェレロ氏で、フォーブス誌によると推計純資産は約410億ドル(約6兆3000億円)。2015年に父ミケーレ氏からヘーゼルナッツ・スプレッド「ヌテラ」製造会社フェレロの株式の過半数を相続した。
このような現象には、深い歴史的ルーツがある。
イタリア銀行(中銀)の調査によると、ルネサンス時代の1427年にフィレンツェで富の上位3分の1を所有していた家は、戦争や疫病、革命、資本主義を経た2011年の時点でも、上位3分の1にいる可能性が50%高かった。
2016年に発表されたこの研究は、イタリアでは相続財産が比較的長期間保たれてきたことを示すものとして話題となったが、税制の変更を促すことはなかった。
イタリアの相続税収は年間10億ユーロに過ぎない。これに対し、ドイツと英国はそれぞれ約90億ユーロ、フランスは210億ユーロを相続税から得ている。平均的な実効税率は、ドイツが2%、英国が2.9%、フランスが7.5%で、米国の相続税率は1.3%だ。
イタリアのわずかな相続税収のうち、100万ユーロを超える資産から発生するのはわずか30%だとモレッリ氏は指摘。相続税をEU平均の水準に引き上げるだけで、イタリアはさらに60億ユーロの税収を得ることができるという。
<メローニ政権は増税に反対>
ミラノのボッコーニ大学のティト・ボエリ経済学教授は、イタリアが相続税収を増額すれば、公的教育や保育の
その税収があれば、メローニ首相は所得をより多く消費する低所得者の給与税を減税し、内需の押し上げを図れると指摘するエコノミストもいる。
しかし、メローニ氏の右派政権は、富裕層への課税強化を求める野党や労働組合の要求を度々跳ねつけている。同首相は今月、「左派は富裕税を提案し続けているが、右派が政権を握っている以上、日の目を見ることはないだろう」と、Xに投稿した。
イタリアでは、一般にあらゆる増税に対する反発が根強い。同国では、多くの公共サービスがEUの基準からすると貧弱で、国家に対する信頼が低いという調査結果もある。
億万長者のメディア王、故ベルルスコーニ元首相は、2001年に相続税を全廃したが、5年後に次の政権が低水準で再導入した。
22年に就任したメローニ首相は、富裕層が生前に相続人に現金や資産を贈与することで相続税を回避しやすくなるよう税制を変更した。
<富裕層優遇の税制>
イタリアでは、配偶者と子供への遺産相続は100万ユーロまで免税となる。この基準を超えると4%課税される。その他の相続人らは最高8%の税率を支払うが、納税免除となる相続額は低いか、あるいはない。
フランスとドイツは、納税免除となる相続額はより厳しく、課税率は5%から60%となっている。
相続税や富裕税に反対するイタリア人は、イタリアはすでに比較的税額が高く、これ以上の増税は成長を阻害し、富裕層の海外移住を後押しする結果となると主張する。
しかし、イタリアの富裕層にはイタリアに留まる強い動機がある。最近の調査によると、社会で最も裕福な7%の人々は、中低所得者よりも納税額が相対的に少ない。
イタリアでは、富裕層の典型的な収入源である一部の不動産や金融資産に対する課税率が低く、自営業者には有利な「フラット(一定)」所得税率が適用される。一方で、中所得の給与所得者の納税条件はより厳しい。
サンタンナ大学のガブーティ氏は、フランスやドイツの経験を引き合いに出し、相続税を引き上げたとしても経済への副作用は小さいとみる。
「ユーロ圏をけん引する2大経済大国は、イタリアよりはるかに重い相続課税を行っている。それでも富裕層の国外脱出を招いておらず、経済成長を大きく損なっている証拠もない」と同氏は指摘した。
高市早苗首相は23日、訪問先の南アフリカで20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の日程を終えて記者団の質問に答えた。高市内閣が総合経済対策をまとめたことに関し、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事から祝意を伝えられたと説明した。
首相は同氏と立ち話した際のやりとりを明かした。「『財政上のリスクも手当てされており安心している』というコメントがあった」と語った。
政府が21日に閣議決定した総合経済対策は、減税などの効果を含めて21.3兆円規模になった。一般会計の歳出で17.7兆円にのぼり、新型コロナウイルス禍後では最大規模の補正予算となる。首相が掲げる「積極財政」に沿う内容で、市場は財政悪化を懸念している。
秋の予算は金融市場にとって常に重要なイベントだが、投資家がレイチェル・リーブス財務大臣の支出と課税計画に注目していることから、今年はそのことが特に実感された年となった。
リーブス氏が昨年制定し、首相が変更を拒否してきた自ら課した「財政ルール」は、借入コストの上昇、成長の鈍化、福祉支出削減の方向転換を伴い、推定200億~350億ポンド(約260億~460億ドル)の予算不足に陥っており、その財政赤字を埋めるためには増税以外の選択肢はほとんど残されていない。
リーブス氏が自身のルールを破れば、日々の支出が税収で賄われ、2029~30年までに公的債務が経済生産高に占める割合が確実に低下するという目標を掲げているため、増税は不可避だと広く見られている。もしリーブス氏がルールを破れば、国債市場で大混乱が生じ、 債権者がリーブス氏の自制心と支出抑制力に疑問を抱く可能性があり、英国の借入コストが上昇する可能性がある。
市場ストラテジストらは、リーブス首相は自身のルールを堅持する必要があり、投資家をなだめるためにいくつかの増税が実施される可能性が高いことに同意している。
しかし投資家は支出削減、経済成長の促進、インフレ抑制策を望んでおり、イングランド銀行が12月から来年にかけて利下げ路線を継続するのを支援するため、財務大臣はそれ以上の措置を講じる必要があるだろうと彼らは警告している。
「金融市場は財政規則の修正や無視を許さないだろう。実際、財務大臣は11月4日の予算発表前演説で、規則を「鉄壁」と表現し、規則へのコミットメントを強調してきた」と野村のエコノミストは予算発表前分析で述べ、「英国の財政状況の持続可能性を最終的に判断するのは、恣意的な規則の集合体ではなく、市場となるだろう」と指摘した。
パンテオン・マクロエコノミクスの英国経済学者ロバート・ウッド氏とエリオット・ジョーダン=ドーク氏は、予算発表後に英国債が小幅に売られることをすでに予想しており、リーブス氏の選択の「現実」が「期待を裏切る」ことになると予想している。
「政府が所得税増税を撤回したことで、政治的な動きが予想よりも早く表面化し、我々が予測していた英国債の調整が前倒しとなった。しかし、政治情勢も我々の想定以上に悪化しており、その結果、予算もさらに悪化しているため、2025年末の10年債利回り予想を4.65%、30年債利回り予想を5.45%に引き上げた」と、彼らは金曜日の分析で指摘した。
月曜日、英国の指標となる10年国債の利回りは4.552%、30年国債の利回りは5.364%だった。
「異常に重要なリスクイベント」
水曜日の市場には、リーブス財務相が何を発表するか、また彼女が自身のルールをどう満たすかだけでなく、予算責任局(OBR)が水曜日に経済と財政の予測を発表する際に何を言うかについても、大きな不確実性が生じている。
今月初め、財務省が11月26日の予算で所得税増税を発表する可能性があるとの噂があった(これは選挙公約に反することになるが)が、財務大臣がそれを棚上げにしたようにみえると、英国債利回りは急上昇し、政府に対して、歳入増加策に関するいかなる大きな方向転換も、物議を醸すか否かに関わらず、投資家からの激しい反応に遭遇するだろうというシグナルを送った。
ストラテジストらは、予算で何が期待されるのか、何が得られるのかがよく分からないことが市場を不安にさせていると指摘する。
「今年の秋の予算をめぐっては前例のない不確実性があり、市場にとって異例に重要なリスクイベントとなっている」と、エバリーの市場戦略責任者マシュー・ライアン氏は先週の電子メールでのコメントで述べた。
「投資家は支出削減を強く求めているが、削減できる額はごくわずかになる可能性が高い。政府が自ら課した借り入れルールに違反すれば、市場は政府を罰するだろう」と同氏は付け加えた。
「リーブス氏が、持続可能な形で財政均衡を図りつつ経済成長も促進する確かな計画を持っていることを市場に伝えられるかどうかが鍵となる」とストラテジストは結論付け、「増税が重く、財政均衡を回復するための具体的な戦略が明確でない、成長を阻害する予算とみなされる」ことは、ポンドや英国債などの英国資産にとって弱気材料となるだろうと指摘した。
国立経済社会研究所のデイビッド・エイクマン所長もこれに同意し、月曜日にCNBCのインタビューで「重要なのは、英国の財政状況を安定させる信頼できる予算があることです。つまり、財政ルールに対して十分な余裕があるということです。つまり、6ヶ月後、あるいは1年後に財政再編を繰り返すような状況には陥らないということです」と述べた。
「投資家が注目するのは、首相が提示する政策パッケージの信頼性だ。その信頼性の一側面は、対策が後回しにされるかどうかだ」と同氏は述べた。つまり、政策措置は現在の予測期間の後半、つまり次回総選挙が予定されている2029年まで延期されるということだ。
政府は、予算編成に先立ち、国民や市場の反応を見るために税制変更の可能性について説明や情報を漏らすなど、レゾリューション財団が「過剰な凧揚げ」と呼ぶ行為に手を染めることで、市場の不確実性を悪化させ、消費者や企業の信頼を損なうリスクがあるとの非難に直面している。
エイクマン氏は、予算をめぐるニュースが「少しずつ」流れてきたことで政策とビジネスの不確実性が生じたことに同意したが、財務大臣にはまだ状況を好転させる余地があると述べた。
「もし予算に明確な内容があり、それが市場から信頼でき、成長促進につながるとみなされるなら、彼女(リーブス氏)には現状を正すチャンスが必ずある」
かつては国有企業が中心だったアフリカにおける中国の商取引は、現在では民間部門の消費財へと移行しつつある。
アフリカでは、ケニア、ウガンダ、ザンビアといった経済成長率の高い国々の年間成長率はそれぞれ4.8%、6.4%、5.8%である一方、アフリカ大陸全体の50カ国以上のGDPは4.1%にとどまっている。これは、IMFが先月発表した経済見通し報告書によるものだ。
今年11月18日に発表されたロジウム・グループの中国越境モニターによると、伝統的な資源産業における収益の減少と建設収入の減少により、アフリカの資源集約型セクターへの中国の投資は2015年のピークから約40%減少した。
一方、中国の対アフリカ輸出は、2020年から2024年にかけて57%増加した後、2025年の最初の3四半期で前年比28%急増したと報告書は述べている。輸出品のほとんどは、電子機器、プラスチック、繊維などの高付加価値製品である。
「当初、中国に進出した企業はインフラ整備をかなり行っており、天然鉱物の採掘も盛んに行っていた」とマッキンゼー・グレーター・チャイナのジョー・ンガイ会長は語った。
「ここ数年、人々はアフリカの消費者市場について考え始めていると思います」と彼は述べた。しかし、市場の細分化と薄い利益率がこうした事業を困難にする可能性があると警告した。
この変化は、アフリカ大陸で初めて開催されるG20サミットが週末に南アフリカで開幕する中で起こった。米国は代理大使のみを派遣した一方、中国の李強首相が北京を代表し、より多くのハイレベルのビジネス協議の機会が生まれた。
中国国内の人々がアフリカの現状をほとんど知らなかった以前とは対照的に、今では「出張が増え、従業員の海外派遣も増えています。より深く関わっているという実感があります」と、The Dot Connectorの創設者で中国・アフリカコンサルタントのヘザー・リー氏は述べた。彼女は、中国の大手企業が、特定の市場機会を探るために意思決定者をアフリカに派遣するケースが増えていると指摘した。
西アフリカでは電力不足のため、中国の太陽光発電製品は歓迎されており、また医療用品、ベビー用品、家庭用品もアフリカ大陸全土で人気がある、と李氏は述べた。
すでに中国のスマートフォンメーカー、トランシオンは長年にわたりアフリカで事業を展開しており、通信大手のファーウェイや家電メーカーのミデアもアフリカで事業を拡大している。
中国国営メディアは7月、美的集団がアフリカサッカー連盟(AFFC)と協定を締結し、同地域への投資を拡大すると報じた。同社は既にエジプトに工場を建設しており、さらに工場を建設する計画もある。
中国のソーシャルメディアの注目が高まる
状況の変化は、投資データだけでなく、中国の起業家がオンラインで共有している経験からも明らかです。
小紅書やビリビリのようなソーシャルメディアプラットフォームでは、過去1年間の投稿で、ドロップシッピングや電子商取引、さらには中国のサプライチェーンに結びついた製造業や小売業など、小規模で機敏なビジネスベンチャーにとってアフリカが新たな目的地として描かれている。
イヤホンとデータケーブルを扱うある業者は、中国からナイジェリアへの移住とアフリカでのパートナー探しについて語り、別のソーシャルメディアアカウントでは、ケニアのバブルティー事業の進捗状況が記録されている。ソーシャルメディアの投稿には、スリッパ、小型家電、家具、付け爪などを販売する起業家の姿も見られる。
中国人起業家と緊密に連携してきたナイジェリア生まれの不動産投資家兼ビジネス戦略家のジョセフ・ケシ氏は、起業家の中には最初の1年で6桁ドルもの収入を得た人もいると語った。
李氏は、ソーシャルメディア上で誇張する人もいるかもしれないと警告する一方で、こうした露出によってアフリカにおける機会に対する中国人の認識が高まる可能性があると指摘した。
ユーロモニターのデータは、この傾向がより大規模に起きていることを裏付けており、アフリカで多くの中国企業がおむつ、家庭用品、パッケージソース、スナック菓子といった基本的な消費財を販売していることを浮き彫りにしている。
「急速に都市化が進み、若年化が進み、インターネット接続が進む人口の増加に伴い、アフリカ大陸全体の世帯支出は2030年までに2兆ドルを超えると予測されている」と、ユーロモニター・インターナショナルの地域インサイト・マネージャー、クリスティ・タウィー氏は声明で述べた。
彼女はまた、アジアや中国のブランドをアフリカの家庭に広めている チャイニーズ・スーパーマーケットなどの電子商取引プラットフォームの台頭を指摘した。
これらの起業家の多くは、アフリカにおける人民元の利用拡大が取引リスクの低減と商業関係の深化につながると楽観視している。ロジウムのレポートによると、現在、人民元は「貿易請求書の30%」で使用されている。
しかし、ロジウム・グループとアトランティック・カウンシルは、中国がアフリカ諸国の大半と貿易黒字をあげていることや、世界が米ドルに依存していることを理由に、人民元の利用拡大には「構造的な上限」があると述べている。
輸出のみの落とし穴
中国の消費財企業のアフリカへの関心が高まっている背景には、経済成長の鈍化と競争の激化により国内の利益率が縮小していることがある。
ロジウム・グループは、米国や欧州との貿易障壁に直面する中国企業にとって、アフリカの消費者への販売はより魅力的になっていると指摘した。アナリストらは、中国が過剰生産能力問題を解決できず、欧州でさらなる規制に直面した場合、中国の輸出がアフリカなどの地域にますます流入するという「停滞シナリオ」を予測した。
安価な輸入品は消費者に利益をもたらすが、世界の他の地域と同様アフリカでも、低コストの輸出の急増は地元の製造業を弱体化させ、貿易不均衡を深める可能性がある。
「アフリカを単なる消費市場としてではなく、大陸自体が消費する商品を生産する市場として見る必要がある」と、アフリカ政策研究所の客員研究員兼コンサルタントのエビペレ・クラーク氏は述べた。
一部の中国企業はすでに現地生産を開始している。
「アフリカでは工業化への動きが強まっています」と、ザ・ドット・コネクターのリー氏は述べた。「私は、中国の軽工業を誘致し、製造業をアフリカに移転させるためのコンサルティングプロジェクトにいくつか関わってきました。彼らは米国や欧州市場への優先的なアクセスも得ています。」
広州に拠点を置く貿易会社サンダ・インターナショナルは、農具から日用品まで幅広い製品を販売しており、過去10年間でアフリカに20以上の生産センターの建設を強化したと主張している。
スンダは、赤ちゃん用おむつや生理用ナプキンなどアフリカの必需品市場に供給することで、年間最大4億5000万ドルの利益を上げていると伝えられている。
スンダの上場工場のいくつかはザンビアにあります。李克強首相は先週、ザンビアとインド洋を結ぶ鉄道の近代化を目的とした14億ドルの契約に署名しました。この契約は貨物輸送量の大幅な増加を目指しています。
議会は現在、オバマケア加入者を5年間にわたり医療費の高騰から守ってきた一時的な税額控除の2度目の延長を議論している。民主党は、この補助金がなければ、大晦日の真夜中過ぎに何百万人ものアメリカ人が医療保険市場から締め出されると警告している。
ドナルド・トランプ大統領と他の共和党議員らは延長を望んでおらず、当初からこのプログラムを悩ませてきた、実行不可能な政策と不当なインセンティブを排除する抜本的な変化を望んでいる。
オバマケアが失敗だったと言っているのは共和党員だけではない。多くの専門家、そして一部の民主党員でさえも、この制度は確かに一時2400万人のアメリカ人の医療保険を手頃なものにしたが、実質的には裏目に出ていることを認識している。
オバマケアが道を誤ったと彼らが考える理由、それがどのように見直される可能性があるか、そしてそれが医療保険市場全体にどのような影響を与えたか、ここに記す。
失敗した目標
医療費負担適正化法は、すべての人にとって医療保険を手頃な価格にし、医療費を全体的に引き下げることを目的としていました。
「(オバマケアの)現実は全く違う」と、シンクタンク「アメリカン・アクション・フォーラム」のダグラス・ホルツ=イーキン代表は11月19日、上院委員会への書面コメントで述べた。
共和党は、この制度は2014年の導入当初から設計がまずかったと主張してきた。現在、一部の民主党員は、この制度は成功していないと認めている。
ピーター・ウェルチ上院議員(民主党、バーモント州選出)は11月6日の演説で、12月に期限が切れる臨時税額控除の延長を同僚議員らに懇願し、同様の発言をした。
「なぜ今日ここに立って、一時的な措置の延長を求めているのか、皆さんに答える義務があります」とウェルチ氏は述べた。「理由はこうです。私たちは医療費の削減に失敗したのです。」
ビル・キャシディ上院議員(ルイジアナ州選出、共和党)は11月19日、「民主党と共和党の間には驚くべき合意があると思います。オバマケアはすべてのアメリカ国民に医療へのアクセスを提供することに失敗し、医療費の抑制にも失敗しました」と述べた。
コストの上昇
オバマケアが提案されたとき、議会予算局は、2019年までに加入者が2,900万人に達し、無保険の成人の割合が17%から6%に低下すると予測した。
しかし、それは実現しませんでした。 2019年までに加入者数は約1,140万人で横ばいとなり、成人の約11%が無保険のままでした。
1年後、議会は2020年にこのプログラムを変更し、COVID-19の緊急事態によって引き起こされた経済の落ち込みにアメリカ国民が対処できるようにした。
重要な変更点は、「強化された」税額控除の追加であり、これにより中所得世帯は医療費の補助を受けられるようになり、一部の低所得世帯は保険料ゼロで医療保険に加入できるようになった。
強化された税額控除は2021年から2年間提供され、その後2025年まで延長されました。
入学者数は急増し、5年間で倍増しました。
しかし、コストも急速に上昇していました。
強化された税額控除が適用される以前から、保険料はオバマケア開始前の2013年から2倍以上に上昇していました。2025年までに、保険料上昇率は約133%に達し、インフレ率の約4倍に達しました。
責任ある連邦予算委員会によると、医療費は賃金上昇、業界内の統合、人口の高齢化、新しく高価な医薬品の普及などにより、この10年間で全体的に劇的に上昇した。
一方、一部のアナリストはオバマケアが保険料上昇の主な要因だと指摘している。
2025年11月12日、マイアミの保険代理店の外にオバマケアの看板が掲げられている。データによると、2021年に税額控除の拡充が始まって以来、加入者数は急増し、5年間で約2倍に増加している。ジョー・レードル/ゲッティイメージズ
市場の混乱
従来の健康保険(およびその他の形態の保険)では、顧客への価格は保険会社のリスクと選択した補償の種類に基づいて決まります。
しかしながら、オバマケアは違います。
オバマケアの主なセールスポイントは、既往症を理由に健康保険適用外となる慣行をほぼ終わらせたことだ。
病気を理由に保険適用を拒否される人は誰もいなくなり、すべてのプランは同じ最低限の給付を提供することが義務付けられました。
この画一的なシステムでは、高リスクの顧客も低リスクの顧客も同じように扱われるため、若くて健康な人が多く市場から去り、保険料の値上げにつながっています。
また、既往症は保険適用の障壁にならないため、こうした消費者は病気になった時だけ保険市場に参入し、コストがさらに上昇すると、ロン・ジョンソン上院議員(ウィスコンシン州共和党)は大紀元に語った。
こうした値上げは業界全体に広がっている。なぜなら、医療費負担適正化法により、保険会社は商業市場の個人や小規模グループにオバマケアに準拠した保険を提供することが義務付けられているからだ。
ジョンソン氏は、解決策は、既存の病気を抱える人々を高リスクプールでカバーすることであり、これによりオバマケア内の人々のグループが個別に価格設定され、補助金が支給されるようになると述べた。
「これらを再構築しなければなりません」とジョンソン氏は述べた。「まずは既往症のある人をカバーすることから始めなければなりません」
「ヘルスケアに可能な限り自由市場を取り戻せば、人々は実際に価格、顧客サービス、品質で顧客獲得を競うことになる。」
補助金に隠された悪循環
責任ある連邦予算委員会によれば、オバマケアに対する連邦政府の総補助金は現在、年間1,380億ドルと推定されている。
シンクタンク、パラゴン・ヘルス・インスティテュートの創設者ブライアン・ブレイズ氏によると、こうした補助金によって保険料の値上がりが隠され、保険料が実質的に抑制されないまま上昇しているという。
「加入者が保険料のほんの一部しか支払わない、あるいは全く支払わない場合、保険会社は価格規律にほとんど直面しない」とブレイズ氏は11月19日に上院議員らに語った。
財務省によれば、2024年までにオバマケア加入者の80%が月額10ドル以下のプランに加入できるようになる。
ブレイズ氏は、それがコスト上昇のスパイラルを生み出したと述べた。「保険料の上昇は、さらなる補助金を求める圧力を生み出しました。補助金の増加は、高コストのシステムを固定化し、大手保険会社と病院システムの非効率性を助長するのです。」
保険料の値上がりにより、補助金の対象とならない一般市場の消費者も排除され、さらなる値上がりを引き起こしていると、メディケア・メディケイド・サービスセンターの長官メフメット・オズ博士は述べた。
オバマケア市場は民間部門の顧客と経済的支援を必要とする人々を50/50の割合で想定して設計されたとオズ氏は11月16日のCNNとのインタビューで語った。
「政府の補助金によってシステムの価格が高騰し、個人の購入者が締め出されてしまう」とオズ氏は語った。
職場における歪んだインセンティブ
従業員50人以上の大規模雇用主は、オバマケア補助金を受けるフルタイム従業員1人につき2,900ドルの罰金を科せられます。これは、企業が雇用主主導の健康保険を提供することを奨励するための措置です。
ホルツ・イーキン氏によると、現実には、一定水準以下の収入を得ている従業員にとっては逆の効果があるかもしれないという。
「計算してみれば分かるが…雇用主が保険業をやめて従業員を保険取引所に加入させるのは非常に合理的で、従業員と雇用主の双方が利益を得られるはずだ」とホルツ=イーキン氏は語った。
こうしたことは、従業員のために保険を購入するよう促す罰金の脅威がない多くの中小企業で起こっているようだ。
オバマケア開始前の年には、従業員数25人から49人の企業の85%が従業員に健康保険を提供していました。2025年までに、その割合は64%に低下しました。
詐欺の温床
2021年に強化された税額控除が導入された際、無保険者の42%が保険料ゼロの保険に加入する資格を得ました。健康危機の間、加入者数を増やし維持するため、資格確認が緩和され、再加入も自動化されました。
また、保険ブローカーは、加入した人ごとに手数料を受け取ります。
これらの要因により、このプログラムは詐欺や不正使用に悪用されやすくなっているとブレイズ氏は述べた。
「多くの加入者が、本人の知らないうちに、あるいは本人の同意なしに加入させられていた」とブレイズ氏は述べた。また、悪質な販売業者の中には、加入者に現金給付を約束する者もいたほか、本人の同意なしに別のプランに変更させられた者もいたと指摘した。
連邦政府のデータによると、2024年には約280万人が複数の州でメディケイドまたは児童健康保険プログラムに二重に加入、もしくはこれらのプログラムのいずれかとオバマケアのプランに同時に加入していた。
また、2024年に保険料ゼロのプランに加入した人の40%、400万人以上が医療費請求をしなかった。
パラゴン・ヘルス・インスティテュートによると、健康保険の請求がない顧客の割合は全国平均で15%で、保険に加入していることを知らなかった人々に保険をかけるために納税者が2024年に350億ドルを費やしたと推定している。
政府対市場の解決策
民主党は医療費の高騰が問題であることを認めているものの、オバマケアとは関係ないと主張している。提案されている解決策は、一般的に法人税の引き上げと企業の不正行為の取り締まりである。
「保険料は急騰している」と、ジョナサン・ジャクソン下院議員(イリノイ州民主党)は11月20日、大紀元時報に語った。ジャクソン議員は、薬価交渉と法人税引き上げを部分的な解決策として挙げた。
ロン・ワイデン上院議員(オレゴン州民主党)は11月19日、医療費削減は「医療制度全体における保険会社の不正行為を抑制することを意味する」と述べた。
共和党員は一般的に、消費者が医療費支出をよりコントロールできるようにする市場ベースの改革を支持している。
「自由市場は3つのことを保証します」とジョンソン氏は述べた。「可能な限り低い価格とコスト、可能な限り最高の品質、そして最高レベルの顧客サービスです。」
「自由市場は3つのことを保証します」とジョンソン氏は述べた。「可能な限り低い価格とコスト、可能な限り最高の品質、そして最高レベルの顧客サービスです。」
トランプ大統領は、低所得層および中所得層のアメリカ人に対し、医療費に充てるための現金直接支給を提案している。キャシディ上院議員とリック・スコット上院議員(共和党、フロリダ州)も同様の案を提案している。
チップ・ロイ下院議員(共和党、テキサス州)は、患者が自らの健康に関する決定を下せるようにする方法として、直接プライマリケア、健康共有省、健康貯蓄口座の拡大を挙げた。
「個人がより良い選択肢を持てるようにしたいのです」とロイ氏は大紀元に語った。「そこから始めれば、変革が起こり、価格が下がるでしょう」とロイ氏は語った。
議会は12月中旬、補助金増額の延長と、場合によってはその他の医療改革について投票を行う予定だ。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
バイオジェン<BIIB>が時間外で上昇。ノボ・ノルディスクが「オゼンピック」の経口薬がアルツハイマー病の進行抑制に失敗したと発表したと発表したことが材料視されている。
AIの評価に関する懸念が株式市場に重くのしかかる中、世界の株価は過去1週間で大きく変動した。
4日間の売り出しから少し休憩したエヌビディア
同社は水曜日に業績を発表したが、ニューヨーク証券取引所に上場する銘柄がさらに下落したため、木曜日の取引時間中に同社の上昇分はすぐに反転した。
金曜日、米国株はプラス圏に回復したが、アジアの半導体株は大打撃を受け、欧州では売りが再燃した。
「すべてがバブル」
株式市場が AI バブルに陥っている可能性は数か月前から話題になっており、投資家たちは企業が1 兆ドル規模の AI ブームを実現できるかどうかを見極めようと躍起になっている。
しかし、投資運用会社ナインティワンでグローバル戦略株式戦略の共同運用者を務めるダン・ハンバリー氏はCNBCに対し、AIバブルの形成は「現時点では究極の疑問」に見えるものの、異常な価格変動は人工知能の領域をはるかに超えていると語った。
「一歩引いてバリュエーションを見れば、米国市場にバブルがないと主張するのは非常に難しいと思う」と彼は認めた。しかし、株式市場には「多くの危険信号」があるにもかかわらず、ハンバリー氏は市場参加者はより広い視野を持つ必要があると述べた。
「驚異的な利益成長があり、現段階でそれが弱まる兆候はほとんどなく、同時に金利と割引率が正常化しつつある」と同氏は説明した。
「まだ完全には脱却していないと思います。つまり、いわゆる『万物バブル』の真っ只中にあると言えるでしょう」とハンバリー氏はCNBCに語った。「債務担保証券、債券市場、不動産、そしてそれが株価にどう影響するかによって、万物バブルが生み出されているのです。」
バンク・オブ・アメリカが11月に172人のファンドマネージャー(運用資産総額4,750億ドル)を対象に実施した調査では、世界の株式市場は過大評価されていると考えている回答者が多数を占めていることが分かりました。また、今年大幅な上昇を記録した欧州の防衛関連株やグローバル銀行など、市場の他のセクターのバリュエーションについても疑問が投げかけられており、一方で債務危機の可能性を懸念する投資家もいます。しかし、こうした議論の多くはAI取引の影に隠れてしまっています。
ハンバリー氏は、市場、政府、中央銀行が評価に関する懸念をより意識するようになるため、現在の状況がどうなるかを予測するのは難しいと述べた。
「つまり、彼らは本当に、この状況をどう切り抜けるかを考えているということです。市場には、恐怖と貪欲が入り込み、それが証券価格にどう影響するかという行動的な側面があります」と彼は述べた。
英国の資産運用会社ラスボーンズの資産配分責任者オリバー・ジョーンズ氏はCNBCに対し、市場が全てにおいてバブル状態にあるとは考えていないが、わずかな変化がバブルを引き起こす可能性は否定しないと語った。
「米国の株式、特にテクノロジーセクターやAI投資の恩恵を受けると見られる企業の株式は、過去の基準からすると間違いなく割高だ」と彼は述べた。「しかし、四半世紀前のドットコムバブルのピーク時とは異なり、株式は一律に割高というわけではない。」
ジョーンズ氏は、株式発行の大幅な増加やM&A活動の急増など、過去に見られたより広範な投機的過剰に関連するいくつかの兆候が米国およびその他の地域では見られないようだと指摘した。
「最近はそのようなことは起きていません。AI関連の活動を考慮しても、これらの指標は依然として低調です」と彼はCNBCに語った。「大規模なバブルの発生は、総投資額と民間債務の急増が先行することが多い。しかし、これもまた最近は起きていないのです。」
しかし同氏は、「こうした状況が変化し始めたら、より広範なバブルについてより懸念すべきだ」と警告した。
BRIウェルス・マネジメントの投資責任者トニ・メドウズ氏は、市場がいわゆる「あらゆるものバブル」に巻き込まれているとは考えていないと同意したが、彼のチームは今後の見通しが平坦ではないと指摘した。
「実体経済において雇用をめぐるリスクが高まっている兆候が見られると考えています。そして、テクノロジーの究極的な影響は、いずれこの状況を悪化させるでしょう」と、同氏はCNBCへのメールで述べた。「しかしながら、現時点では、景気低迷が長期化する明確な兆候は見られません。」
しかし、メドウズ氏は、投資家が考慮に入れるべきリスクがあることを認めた。例えば英国では、重要な秋の予算を前に不確実性が高まっている。
「英国では、予算発表前に新たな資金を投入するよりも、リスクのバランスが取れた分散ポートフォリオを運用する方が賢明でしょう」と彼は述べた。「今回の緩和幅は、人気のハイテク株の多くが9月の水準に戻る程度にとどまっています。私たちはこの時期、現金残高がやや高い状態でスタートしたので、より良いエントリーポイントを待つことに抵抗はありません。」
購入の機会
モーニングスターのチーフ株式ストラテジスト、マイケル・フィールド氏はCNBCとの電話会議で、「バブルのリスクを完全に無視しているわけではない」としながらも、市場でバブルがすでに形成されているとは考えていないと語った。
「ありがたいことに、我々の見方では、すべてがバブル状態にあるとは思えません」と彼は述べた。「まずは主要指標の数字を見て判断したいと思います。」
フィールド氏は、水曜日の電話会議時点で、米国株はモーニングスターの適正価格推定値より約5%安く取引されている一方、欧州株は3%近い安値で取引されていると述べた。
「我々はどちらかと言うと慎重な方で、ここ数年、市場は過大評価されていると何度も指摘してきた」と彼は付け加えた。「確かに危険信号はいくつかあり、懸念すべき点もあるが、バリュエーションや企業そのものについて、まだパニックに陥っているわけではない」
大手テック企業に関して、フィールド氏はテスラおよびNVIDIAが過大評価されている一方、アルファベット、メタおよびマイクロソフト欧州のヘルスケア企業(ロシュを含む)は、今後さらなる上昇が見込まれている。
GSKそしてノボノルディスクなどのハイテク株も、「今年の大部分で打撃を受けた」後、かなり割安で取引されていると彼は主張した。
感謝祭の祝日の影響で取引時間が短縮された週に入り、市場は再び不安定な取引週となりました。S&P 500とナスダックはともに週の終値を下げましたが、金曜日にはオプションの満期を迎えたことで反発しました。AI関連株と半導体関連株への継続的な売り圧力は、これまでの買われ過ぎ状態を反転させ、株価は反発しました。大きなニュースはNVIDIAの決算でした。市場の反応は低調でしたが (決算発表後の反応としてはごく普通でした)、決算内容は素晴らしいものでした。
エヌビディアの業績は予想を上回っただけでなく、ほぼすべての指標で予想を大きく上回りました。売上高は前四半期比34%増、データセンター売上高は41%増となりました。高性能GPUの需要は供給を上回り続けており、CEOのジェンスン・フアン氏は「これは新たな産業革命の始まりだ」と述べ、バブルへの懸念を一蹴しました 。この発言が広く拡散されたのには、十分な理由があります。決算発表後の株価急騰は、テクノロジー業界全体を牽引し、今年の主要取引であるAIインフラに新たな活力を与えました。
重要なのは、NVIDIAの決算発表が単なるセンチメントの改善にとどまらず、AI分野、特に大手テクノロジープラットフォームによる設備投資が依然として堅調であることを裏付けるものだったことです。Microsoft、Amazon、MetaはいずれもAI関連設備の増強に積極的に投資しており、NVIDIAはその中心に位置しています。だからこそ、株価の変動は重要なのです。これは一つの企業だけの問題ではなく、AIサプライチェーン全体の動向を反映するものなのです。
マクロ経済面では、経済指標は引き続き好調を維持した。失業保険申請件数はわずかに増加したが、悪化を示唆するほどではなかった。ブレークイーブン・インフレ率と消費者調査の両方で測られたインフレ期待は、依然として安定していた。債券利回りは小幅低下し、株式市場に余裕が生まれた。こうした状況は、野村が 「サンタ・ラリー」と呼ぶ 、インフレの抑制、雇用の安定、流動性の改善、そしてFRBによる当面の反発がないという状況の全てを網羅している。
しかし、すべての兆候が明るいわけではない。特にテクノロジーセクターのバリュエーションは依然として高水準にあり、ナスダック100の予想PERは25倍を超え、過去平均を大幅に上回っている。一方で、一部の分野では収益の伸びが鈍化している。市場は明らかに理想的なシナリオ、すなわち継続的な成長、デフレーション、そして政策ミスがないことを織り込んでおり、ミスを許容する余地はほとんどない。
12月を迎えても、前述の通り、季節的な追い風は依然として健在です。12月は歴史的に株式市場にとって最も好調な月であり、 「サンタクロース・ラリー」と 呼ばれる現象が平均1.5%から2.0%の上昇をもたらすことがよくあります。企業の自社株買いが本格化し、1日あたり50億ドルから60億ドルの取引量増加が見込まれること、投資家のポジションが安定していること、そして特にテクノロジー企業への投資においてプロの運用会社がアンダーウェイトとなっていることなどから、上昇の原動力は十分にあります。しかしながら、市場は依然として脆弱な状況にあり、ボラティリティの上昇も懸念されるため、注意が必要です。
短期的な見通しは、FRBが静観的な姿勢を維持し、債券のボラティリティが抑制されている限り、建設的です。しかし、インフレ、成長、あるいは地政学的なサプライズがあれば、センチメントは急速に変化する可能性があります。投資家にとって重要なのは規律です。上昇局面を盲目的に追いかけてはいけません。質の高い銘柄にこだわり、分散投資を維持し、高値圏で適切なタイミングで株価を調整しましょう。最近の調整局面を経て年末の上昇の可能性は高まっていますが、保証されているものは何もありません。
技術的な背景を振り返ってみましょう。
📈技術的背景 – 幅の急落
S&P 500指数が50日移動平均線を下回り、週を6,603で終えたことで、ここ数週間の強気相場は勢いを失いました。この下落は注目に値します。10月下旬の安値以来、頼りになるサポートラインとなっていたこの水準は、セクター全体にわたる幅広い売り圧力によって崩れ去りました。下落局面では出来高が増加し、市場の幅は大幅に縮小しましたが、相対的な強さと幅は依然として非常に弱いままです。さらに、資金の流れは蓄積から分配へのシフトを示しています。
テクニカルな観点から見ると、木曜日の市場反転局面では、指数は重要なサポートレベルである50日移動平均線を下回り、100日移動平均線まで下落しました。木曜日に市場がこれほど大きく反転した理由については様々な憶測が飛び交いましたが、その反転の大部分は、11月のオプション満期としては過去最大となる金曜日の満期日を前にしたポジション変更によるものと考えられます。
金曜日の100日移動平均線の力強い反発は心強いものですが、まだ危機を脱したわけではありません。前述の通り、相対的な強さと幅は依然として懸念材料です。100日移動平均線を維持できない場合、次のサポートエリアは6,163付近の200日移動平均線付近となります。しかしながら、現時点では、現在の反落はより強気な構造の中に留まっていますが、上昇圧力が高まっており、それを無視すべきではありません。
先週、他の市場も売り圧力から逃れることができませんでした。ナスダック総合指数は下落に追随し、週ベースで約2.75%下落し、短期サポートラインを下回って引けました。AI関連銘柄バスケットは5%以上下落し、ビットコインは10%近く下落しました。全体として、投資家にとって厳しい週となりましたが、幸いなことに、ほとんどの市場は適度に売られ過ぎの状態にあり、反発するには十分な状況となっています。
最近の売り圧力で感情的に苦しんだ投資家は、ポジションを見直すことをお勧めします。もしドローダウンへの対応が難しかった場合は、以下の対策を講じてください。
リスク許容度を下げましょう:最近の下落でパニックになったり、先行きに不安を感じたりした場合は、リスクエクスポージャーが高すぎる可能性があります。この反発を利用して、ボラティリティの高い銘柄や高ベータ銘柄のポジションサイズを減らしましょう。10~15%の調整局面でも感情的な負担なく持ちこたえられるポジションを中心にポートフォリオを再構築しましょう。調整のために次の下落局面を待つ必要はありません。
戦略的に現金を調達する:現金は機会損失ではなく、選択肢です。下落局面で柔軟性がなかったのであれば、上昇局面を利用して現金を調達しましょう。弱いポジションや、特定の市場シナリオでしか機能しないポジションは縮小しましょう。10~20%の現金を保有することで、不安に駆られて売却するのではなく、将来の下落局面で買いを入れる余裕が生まれます。
資産配分の見直し:市場の下落局面は、個別銘柄の選定だけにとどまらず、資産配分の欠陥を露呈させます。ハイテク銘柄への偏重や集中が強すぎたでしょうか?この反発局面を機に、グロース株、バリュー株、ディフェンシブ株のバランスの取れた投資へとシフトしましょう。AI、小型株、投機的なセクターなど、特定のテーマへの投資が過度に偏らないように注意しましょう。
決済レベルと損切りレベルを見直す:過去2週間で、決済プランを立てていなかったことの代償が露呈しました。この上昇局面では、感情ではなくサポート/レジスタンスに基づいて損切りレベルを設定、あるいは引き上げましょう。取引またはポジションごとの最大リスクを定義し、記録しておきましょう。市場が再び弱含みになった場合、反応ではなくルールに基づいて対応できるでしょう。
何が悪かったのかを記録する:この反発を振り返りとして活用しましょう。下落局面において、具体的に何が不安だったのでしょうか?過剰投資、レバレッジ、ポジションサイジング、それとも分散投資不足でしょうか?書き出してみましょう。そして、今後の取引やアロケーションのためのチェックリストを作成しましょう。市場のストレスは避けられませんが、より良い準備をすることで、自ら招くダメージを最小限に抑えることができます。
今は損失を追いかけたり、完全な回復を賭けたりする時ではありません。規律と明晰さをもって、力強いポジションを築き直しましょう。市場はあなたの気質に逆らうのではなく、あなたのために動きます。
💰 AIトレードが行き詰まる
最近の市場調整 により、「AIトレード」 は厳しい監視下に置かれています。人工知能(AI)関連のインフラ、ソフトウェア、プラットフォーム関連銘柄は下落しており、単なるセンチメントの変動以上の動きを示しています。ロイター通信によると、 「投資家は、利下げのペースと、株価上昇の大きな原動力となってきた大型AI関連銘柄の割高なバリュエーションを懸念している」とのことです。 しかし、バリュエーションへの懸念以上に深刻な問題が存在します。それは、AIを活用した主要企業における債券発行の増加とクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッドの上昇です。
最近、クレジット市場は警戒すべき兆候を示しています。例えば、オラクル社の5年CDSスプレッドは100ベーシスポイント以上急上昇し、今年初めから大幅に上昇しました。これは、同社の債務保証コストの増加を反映しています。AIセクターの債務に関連するCDSの取引量は、ここ6週間で約42億ドルに増加しました。
CDSはクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の略です。これは、一方の当事者であるデフォルト保護の購入者が四半期ごとにベーシスポイントで表された手数料を支払うデリバティブ契約です。その見返りとして、カウンターパーティである保護提供者は、デフォルトが発生した場合に購入者が債券の額面金額を受け取ることを保証します。CDSスプレッド、つまりデフォルト保険のコストは、市場における市場デフォルト確率を簡便に定量化する手段を提供します。簡略化されていますが、デフォルトリスクを計算する式は以下のとおりです。
基本的に、この計算式は保険費用を債券の額面金額から回収率を差し引いた値で割るものです。回収率は、デフォルト発生時に債券保有者の投資額のうち回収される割合を表します。市場では、当初投資額の30~40セントしか回収できないと想定されることがよくあります。したがって、この計算式を5年物Oracle CDSとCoreWeave CDSのスプレッドに適用し、デフォルト回収率を35%と仮定すると、年間デフォルト確率は以下のようになります。
Oracle CDS 108 bps: 108 / (10,000*(1-0.35)) = 1.66%
コアウィーブ CDS 675 bps: 675 / (10,000*(1-0.35)) = 10.38%
つまり、メディアによる恐怖煽りにもかかわらず、デフォルトリスクは依然として極めて低い水準にとどまっているということです。では、なぜこれほど急上昇したのでしょうか?それは、テクノロジー企業がAIデータセンターやプラットフォームの構築に巨額の資金を調達しており、市場を少々驚かせたためです。オラクルだけでも380億ドルの資金調達を計画しており、2028年までに純負債は2,900億ドル近くに達する可能性があります。
レバレッジの増加により、これまでほとんど存在しなかった借り換えリスクと金利リスクが生じます。 「メガキャップ」企業は多額のフリーキャッシュフローを保有していますが、 将来に向けて「過剰投資」 しているのではないかという懸念が高まっています 。
「2005年8月以来初めて、FMS投資家の過半数(ネット20%)が、企業の投資が過剰であると回答しました。この急増は、AI設備投資ブームの規模と資金調達に対する懸念によって引き起こされています。」 – BofA
これらの企業は、支出と負債を正当化するために、将来の多額のキャッシュフローを当てにしています。 投資家がCDSプロテクションを購入するということは、デフォルトまたは経営破綻の可能性を高く見積もっていることを意味します。これは、AIの成長という物語に対する市場の警戒感が高まっていることを示しています。したがって、 「AIトレード」における最近の調整 が単なる小さな変動以上のものになっているのは理解できます。これは、投資家が実行力、収益、そしてバランスシートの回復力に関する証拠を求めていることを反映しています。
投資家の視点から見ると、これは現在の調整が真の 「テーゼの転換」 なのか、それとも単に長らく待たれていた価格調整なのかを見極めることを意味します。近年の株価上昇を牽引したAI関連取引は、期待と物語に基づいて構築されました。今、同じ企業が、高金利環境下で巨額の負債を管理しながら、その期待を利益に転換する能力を評価されています。
こうした懸念は重大な疑問を提起します。
最近の株式の急落は早期警告か、それとも参入のきっかけか?
チャンスか警告か?
「AIトレード」における構造的な機会は 依然として大きく、マッキンゼー・アンド・カンパニーのレポートによると、生成AIをはじめとする高度なAIのユースケースは、ビジネスユーザーだけで最大4.4兆ドルの生産性向上をもたらす可能性があります。一方、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスの調査によると、コード生成ツール市場は2024年から2029年にかけて約53%の年平均成長率(CAGR)で成長すると予測されています。
これらのデータは、AIを大規模に導入する企業は売上高の成長とコスト効率の向上が見込まれるという幅広い期待を裏付けています。 ボストン・コンサルティング・グループの別の調査によると、 「エージェント型AI」の 導入は、2025年のAI総価値の17%から2028年には29%に増加すると予想されており、パイロット段階から本格的なビジネス展開への移行を示唆しています。さらに、イングランド銀行は、2025年から2028年の間にAIインフラへの設備投資が最大2.9兆ドルに達する可能性があり、そのうち約1.5兆ドルが外部資本から調達されると予測しています。
データセンターの建設には債務が使われていますが、その債務は 「生産的」であり 、経済成長を促進し、ひいては需要の増加によってこれらの企業の収益を増加させます。支出が経済成長に与える影響について詳しくは、以下をご覧ください。
財政赤字の議論は人工知能(AI)で解決できるかもしれない – RIA
経済再加速:逆説的な見方 – RIA
AIへの設備投資が経済の弱さを隠蔽している – RIA
強気な見方をさらに裏付けるものとして、NVIDIAの最近の業績は予想を大きく上回りました。同社は過去最高の売上高を計上し、業績予想を再び引き上げました 。CEOのジェンスン・フアン氏は、AIバブルという概念を明確に否定しました。
「私たちは新たなコンピューティング時代の幕開けを迎えています。私たちが目にしているのは誇大広告ではありません。ほぼすべての業界にわたる、現実的で幅広い需要です。」 - CNBC
GPUの需要は依然として非常に高く、供給増加にもかかわらずハードウェアは売り切れており、これは採用がかなりのペースで進んでいることを示しています。これらのファンダメンタルズは、AIエコシステムにおいて適切なポジションにある企業が、収益とキャッシュフローの大幅な増加を経験する可能性があることを示唆しています。例えば、AIワークロードをホストするプラットフォーム、インフラを提供するチップメーカー、そしてエンタープライズアプリケーションにAIを組み込むソフトウェアベンダーは、いずれも複数年にわたる成長期の恩恵を受ける可能性があります。多くの企業がまだAI投資の収益化の初期段階にあることを考えると、長期的な見通しは依然として良好です。 言い換えれば、この仮説が正しいと証明されれば、一部のAI関連銘柄の現在の弱さは、忍耐強く選別的な投資家にとって、戦術的な参入ポイントとなる可能性があります。
しかし、警告の側面も同様に重要です。
2025年のAI関連大型株の急成長は、すでに例外的な利益をもたらしている。Business Insiderによると、投資家は 「活況を呈しているAI取引を再考している」 と述べ、好業績の一部企業でさえ、期待評価が実績を上回ったために株価が下落したケースがあると指摘している。同様に、イングランド銀行は、 特にAI技術分野での 割高な評価を踏まえ、 「急激な市場調整が進んでいる」と懸念を示している。ゴールドマン・サックスのアナリストは、AIブームによる上昇余地の多くは既に現在の株価に反映されている可能性があると推計しており、5兆ドルから19兆ドルの追加収益の上昇余地があると見込んでいる。 前述のように、彼らの懸念は妥当なもので、市場が既にそのかなりの部分を織り込んでいるという点である。
根本的な観点から見ると、警告は2つあります。
長期的な収益成長への期待は依然として高いものの、多くの企業はまだ投資を実質的なキャッシュフローに転換できていない。arXivプレプリントアーカイブに掲載された研究では、「能力実現率(CRR)」モデルが紹介されている。このモデルによると、多くのAIネイティブ企業は、現在の業績ではなく将来の可能性に基づいて評価されており、「評価の不一致リスク」が生じているという。
AI関連銘柄の急激な上昇ペースは、将来のパフォーマンスに対するハードルを引き上げています。あるアナリストは次のように述べています。「パランティア・テクノロジーズのような企業でさえ、業績が予想を上回ったにもかかわらず、株価は急落しました。しかし、高すぎるバリュエーションがそれを阻んだのです。」つまり、リスクは実行力だけでなく、既に株価に織り込まれている非現実的なほど高い期待感にも存在するのです。
要約すると、巨大な市場規模、導入の加速、そして利益率向上の可能性に牽引され、ファンダメンタルズはAIのビジネスチャンスを支えています。しかし同時に、バリュエーションの高騰、許容誤差の縮小、そして市場が既に期待成長の多くを享受していることなど、警告の兆候も確かに存在します。そこで、2つの重要なポイントを指摘します。
長期的な視点を持ち、実績のある実行力と現実的な評価を備えた企業に投資する意思がある場合、慎重なエクスポージャーは理にかなっています。
しかし、投機銘柄の勢いを追っているのであれば、現時点では無差別な購入よりも慎重になるべきだ。
成功するには、自分自身を知らなければなりません。
AIに投資する前に自分の投資行動を理解しよう
AI関連銘柄に投資する前に、ボラティリティへの対応方法を理解する必要があります。これは決して軽々しく扱うべきテーマではありません。ここ数十年で最も革新的な技術の一つに結びついた長期投資であり、リスク、ハイプサイクル、そして急激な価格変動も伴います。調整局面における行動は、エントリーポイントよりも、投資結果を左右するでしょう。
10%の下落の兆候が少しでも見られればパニック売りに走る傾向があるなら、前述の警告サインは意思決定において大きな意味を持つはずです。AI関連銘柄は大幅な上昇を記録しており、現在、厳しい監視の目が向けられています。最近の株価下落は例外ではなく、モメンタムの高いセクターでも急激に反転する可能性があることを改めて示しています。強固なファンダメンタルズを持つ企業であっても、投資家の期待が非現実的な場合は脆弱です。クレディ・スイスの最近の行動ファイナンスの見通しは次のように述べています。
「物語主導の投資は、忍耐に報い、感情的な決断を罰する価格変動を生み出します。」
これが私たちが今入りつつある段階です。
長期投資家で、ボラティリティに耐えられるなら、AI関連銘柄の取引はまだサイクルの初期段階にあると言えるでしょう。ゴールドマン・サックスによると、AIによる収益増加の大部分は、特にエンタープライズユースケースやインフラサービスにおいては、2027年以降まで顕在化しない可能性があります。この点を理解し、3~5年を視野に入れたポジションを構築しているなら、今回の市場リセットは、保有したい銘柄を積み上げる絶好の機会となります。 ただし、これは、リスク管理を徹底し、エクスポージャーを分散し、これらの投資が成果をもたらすまでのタイムラインを明確に把握していることを前提としています。
リスク管理の方法がわからない場合は、こちらをお読みください: ポートフォリオリスク管理:厳しい真実を受け入れる – RIA
AIは単なるミーム銘柄ではありません。これは、セクターやバランスシートをまたいで不均一に進行する構造的な変化です。ボラティリティは今後も続くでしょう。避けられない下落局面で売却を狙うなら、長期的な価値を獲得できる可能性は低下します。どのように、あるいはそもそも投資すべきかを決める前に、自身の投資行動を理解しておきましょう。
🔑 来週の重要な触媒
来週は感謝祭の祝日のため取引時間が短縮されますが、だからといって静かというわけではありません。流動性は低下するため、主要指標発表前後のボラティリティが上昇する可能性があります。最も重要な指標は、FRBが好むインフレ指標である10月の個人消費財価格指数です。水曜日に発表され、12月のFOMC(連邦公開市場委員会)までの金利予想に大きな影響を与える可能性があります。
市場はテクニカル的に弱い展開から脱しつつあり、PCE指数の上振れは利回り上昇圧力となり、株価バリュエーションをさらに押し上げる可能性があります。一方、軟調な数値が出れば「ゴルディロックス」説が強化され、年末にかけて上昇が続く可能性が高まります。消費者心理と支出データも注目すべき点です。ホリデーショッピングシーズンが到来する中、弱気の兆候は小売株に影響を及ぼす可能性があります。小売株は第4四半期に全般的に低迷しています。
さらに、FRB当局者は次回の政策会合を前に沈黙期間に入っており、今週は公のコメントを聴取できる最後の週となります。トレーダーは、金融状況やバランスシート政策に関する発言に注意を払う必要があります。債券市場はFRBの最近のハト派的な姿勢にまだ適応している最中であるため、ウォーラー氏やグールズビー氏のような発言者の発言は、例年以上に重要になる可能性があります。
取引セッション数と取引量が少ないため、市場はヘッドラインリスクに対してより敏感になります。ボラティリティの高い週を迎えるにあたり、機敏な対応と慎重なポジション管理を心がけてください。
●その他
中国トップクラスの理工系学生で活気あふれる清華大学の北京キャンパスで、「脳・知能実験室」のある新しい棟は静まり返っている。研究者たちの決意は固く、数式で埋め尽くされたホワイトボードと塗りたての塗料のにおいに囲まれながら、人間の心の仕組みを解読しようとしている。
清華大は中国における理工系大学の最高峰として長く知られてきた。米国のスタンフォード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)、カーネギーメロン大学を「合わせたような存在」と形容する人もいる。だが今年は、清華大だけでなく中国全体にとっても転機の年となった。
中国の人工知能(AI)スタートアップ、DeepSeek(ディープシーク)が革新的な大規模言語モデル(LLM)を発表し、世界のテクノロジー業界を驚かせたことで、清華大の若き研究者たちの間には世界のトップと競い、追い越すことができるという新たな自信が芽生えている。同大の卒業生はこれまでに、国内有数のAIスタートアップ4社以上を立ち上げている。
「DeepSeekは、中国のチームでもLLM競争をリードできることを示した」と語るのは、清華大で計算生物学の博士課程に在籍する26歳のユーヤン・チャン氏だ。
清華大は長年にわたり学力の高さで知られてきた。米誌USニューズ・アンド・ワールド・リポートの世界大学ランキングでは、工学、AI、コンピューターサイエンス、化学工学といった分野で首位となっている。
これまでと違うのは、知的成果を「金と名誉」に変える新たなチャンスが生じている点だ。習近平国家主席と中国共産党は、AIをはじめとする重要技術の開発に民間セクターの力を結集するよう呼びかけており、税優遇措置や補助金、政策支援でそれを後押ししている。
DeepSeekの創業者・梁文鋒氏ら起業家は、巨額資金を調達して事業を構築できるほか、その姿が国営メディアで習主席と並んで紹介され、「国家的英雄」としてたたえられている。ちなみに習主席自身も清華大の卒業生だ。
こうした状況の中で、清華大は大きな影響力を発揮している。卒業生はAI企業を立ち上げるだけでなく、アリババグループや字節跳動(バイトダンス)などの大手テック企業でもAI分野の主要なポストを担っている。
学内の研究室では、業界トップの米エヌビディア製品に対抗するAIチップ「Accel」、創薬エンジン「DrugCLIP」、人間が提供したデータを介さず自律的に学習できる訓練プロトコル「Absolute Zero Reasoner」などが開発されている。
同大の教授や学生らは膨大な知的財産を静かに蓄積しつつある。AI研究論文の被引用回数で上位100本のうち最も多いのは清華大の論文で、年間の特許取得件数はマサチューセッツ工科大学(MIT)、スタンフォード大学、プリンストン大学、ハーバード大学の合計を上回る。
データ分析サービスのレクシスネクシスによると、清華大は2005年から24年末までの間にAIおよび機械学習関連の特許を計4986件取得。そのうち900件余りが昨年だった。AI分野の有効な特許ファミリー(複数の国・地域で出願している関連特許群)では、中国が世界全体の半数以上を占めるという。
「これはわずか10年足らずで起きた驚異的なイノベーション転換であり、中国がAI超大国を目指し進めてきた組織的な取り組みを反映している」と、レクシスネクシスの知的財産分析・戦略担当シニアディレクター、マルコ・リヒター氏(ボン在勤)はみている。
清華大は、中国全体の教育戦略の中核を担う。その戦略は初等教育から始まり、現在ではAIが算数や国語と並んで授業に組み込まれている。こうした取り組みにより、米国よりもはるかに幅広いテクノロジー人材層が形成されつつある。
ワシントンのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)によると、中国で科学・技術・工学・数学(STEM)分野の学位取得者は20年に357万人と、米国の82万人と比べて圧倒的に多い。中国共産党機関紙の人民日報によると、昨年は500万人に達したという。
中国の教育制度は長年、暗記と標準テスト重視の弊害に悩まされ、批判的思考を育みにくいとされてきた。しかし、清華大はその状況が変わりつつあることを示す一例だ。
同大の伝説的教授の1人である姚期智(アンドリュー・チーチー・ヤオ)氏は、コンピューターサイエンス分野のノーベル賞とされるチューリング賞を中国で唯一受賞。プリンストン大、スタンフォード大、MITなどでの長年の研究生活を経て母国に戻り、教壇に立つ。
清華大では、厳格で学際的な教育手法で知られる革新的なコンピューターサイエンスプログラム「姚班」を創設し、高い評価を受けてきた。脳・知能実験室はこの伝統を受け継ぎ、計算論的神経科学、工学、コンピューターサイエンスといった分野の交差点を探求している。
AIスタートアップのサピエントは、こうした学際的アプローチの成果の一つだ。学部生だったグアン・ワン、ウィリアム・チェン両氏は23年、同実験室で人間の脳の層状推論構造から着想を得たAIシステムの構想を練り始めた。
彼らの初期実験はサピエントの「階層的推論モデル(HRM)」として結実した。HRMは脳の情報処理を模倣し、時間をかけた体系的な思考と瞬時の反射的反応を合わせ持つ。このモデルは推論ベンチマークや複雑な数独パズルで、米OpenAIやアンソロピックの大規模モデルを上回る成果を上げている。
現在24歳のワン、チェン両氏は、シリコンバレーで主流となっている大規模言語モデルとは異なる形で、汎用(はんよう)人工知能(AGI)への道を切り開こうとしている。彼らの戦略は、人間並みかそれ以上の水準であらゆる課題をこなせるAGIを構築することだ。
チェン氏はキャンパス内のオフィスでのインタビューで、「われわれにはAGIへの独自の技術的アプローチがある。既存のモデルより10倍優れたAIアーキテクチャーを作りたい」と話した。
米ハーバード大の元教授で統計学の第一人者であるジュン・リウ氏は今年、中国に戻り、清華大に新設された統計・データサイエンス学部の立ち上げに携わった。今は米主要大学から積極的に人材を招聘(しょうへい)している。
リウ氏は新しいオフィスでのインタビューで、「政府、産業界、学界のいずれにおいても、AIと機械学習に対する熱意が非常に高い」と指摘。「資本のほか、中国政府のAIおよび関連分野を含む科学研究への支援が、AI分野の人材を引き寄せている」と説明した。
米国は依然として最も影響力のあるAI関連特許と最先端のモデルを保有しており、ハーバード大やMITは特許の影響度の面で清華大を常に上回る。スタンフォード大のAIインデックス・リポートによると、米国の大学や企業が24年に生み出した注目すべきAIモデルは40件と、中国の15件を上回った。ただ、特定の性能ベンチマークでは中国勢が急速に差を縮めている。
AI研究者の数で見ると、米国が主導的地位を維持し続けるのは困難になるかもしれない。首都ワシントンに本拠を置くシンクタンク、情報技術・イノベーション財団の最新データによると、世界上位2%のエリートAI研究者に占める中国人の割合は22年に26%と、19年の10%から上昇。一方、米国人の比率は35%から28%に低下した。
計算生物学を専攻するチャン氏によると、清華大の卒業生は最近、海外ではなく中国にとどまる傾向を強めている。
「クラスメートのほとんどは中国に残るだろう。今の清華大はこれまでで最も活気に満ちた状態だと感じている」と語った。
備忘録(2025/11/21-23)
●企業
アパレル廉価販売のロス・ストアーズ<ROST>が上昇。前日引け後に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、既存店売上高が予想を上回ったほか、1株利益、売上高とも予想を上回った。新たなマーケティング施策が追い風となった。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを上方修正している。
コンロイCEOは声明で「われわれは強い勢いを持ってホリデーシーズンに突入しており、全店舗で魅力的な商品構成を提供できる万全の態勢が整っている」と述べた。また、「売上高の力強さに加え、コスト管理への継続的な取り組みが奏功し、営業利益率は予想を大きく上回る11.6%となった」とも述べている。
アナリストは「第4四半期の関税コストは無視できる程度とみられ、今回の好決算はホリデーシーズンへの強い勢いを示すものだ」と評した
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが急落し、相場は危険な局面に入った。オプション取引を背景とする売りがボラティリティーの増大に拍車をかけている。
ビットコインは21日の取引で一時7.6%安の8万553ドルまで値を下げた。今月に入っておよそ25%の下落となり、2022年にステーブルコイン「テラUSD」の運営会社とFTXが破綻して以来の大幅安で11月を終える見通しだ。当時は業界全体で企業破綻が相次いだ。
今回の下落は主に現物売りが要因だ。大型の上場投資信託(ETF)からの資金流出、長期間動いていなかったウォレットによる保有資産の売却、モメンタム投資家の需要減退などが重なった。
一方で、オプション取引のポジションも変動を拡大させている。ビットコインが特定の価格水準を割り込むと、ディーラーが中立を保つためにヘッジを調整する必要性が生じ、この「ガンマ・エクスポージャー」と呼ばれる過程が価格変動を増幅する。
重要な水準の一つである8万5000ドルは、21日にすでに下抜けた。この行使価格にはプットオプションの需要が集中しており、マーケットメーカーは大規模なエクスポージャーをヘッジする必要に迫られていた。こうした局面では、ディーラーは一般に「ショート・ガンマ」の状態にあり、バランスを保つためにビットコインをさらに売る傾向がある。これが下落をさらに加速させる構図だ。
これらの企業は高頻度取引を行う流動性の供給者であり、価格変動に応じてポジションを調整し、中立を保とうとする。しかし、取引が集中する行使価格を割り込むと、そのヘッジの動き自体がテクニカルな引き金となって作用する場合がある。
次の重要水準は8万ドルだ。オプションモデルによると、この水準でヘッジの力学が反転する。8万5000ドル付近ではディーラーは「ショート・ガンマ」の状態にあり、価格下落に伴うリスク増大により売りを強める必要があった。
一方、8万ドル付近では「ロング・ガンマ」に転じる。具体的には、さらなる下落でリスクが低下し、バランス維持のためにビットコインを買い戻す必要が出てくる。この反転により、売りの勢いが幾分和らぐ可能性もある。
米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は21日、労働市場の軟化を背景に、連邦準備制度理事会(FRB)が近いうちに再び利下げを行う余地があるとの見方を示した。これを受け、市場では12月利下げの観測が再び高まっている。
ウィリアムズ総裁はチリのサンティアゴでの講演で、雇用の下振れリスクが高まっている一方、インフレの上振れリスクは和らいでいると述べた。発言内容は事前原稿に基づく。金利先物市場の動向によると、総裁の発言を受けて12月9、10日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利下げの確率は約70%に上昇。発言前は約35%だった。
「金融政策は最近の一連の措置以前と比べればいくぶん緩和的になったものの、依然としてやや景気抑制的だとみている」と同氏は指摘。「そのため、政策スタンスを中立に近づけ、2つの使命のバランスを保つために、短期的にはフェデラルファンド金利の誘導目標レンジをさらに調整する余地がある」と語った。
FRB内では、当面の追加利下げの是非をめぐり見解が分かれている。パウエルFRB議長が12月のFOMC会合に向けて合意形成を進めるなか、ウィリアムズ総裁の発言は、追加利下げの可能性がなお残ることをうかがわせる。
ウィリアムズ総裁は、パウエルFRB議長と歩調を合わせる傾向がある。パウエル議長は、10月29日の政策決定後の記者会見を最後に、12月会合まで公の場で発言する予定はない。
クリシュナ・グハ氏らエバコアISIのエコノミストはリポートで、「ウィリアムズ総裁の発言は少なくとも、FRB指導部が利下げをあきらめてはいないことを示唆している」と指摘。「それ以上の意味合いを読み取ることも妥当だとは思うが、確実とは言えない」と記した。
10月会合で2回連続での利下げが決定された後、一部の当局者は3回目となる12月の利下げに対して反対ないし慎重な姿勢を示している。21日も、2人の政策当局者がそうした認識を示した。
ダラス連銀のローガン総裁は、スイス・チューリヒでのイベントで、「これまでに2回の利下げを実施した。この状況では、インフレが想定以上に速く鈍化する、あるいは労働市場がより急激に減速するという明確な証拠がない限り、12月に追加で利下げを行うのは困難だと考える」と述べた。
またボストン連銀のコリンズ総裁は、ブルームバーグのポッドキャスト番組オッド・ロッズで、政策金利の据え置きが「当面は適切」になるとの考えを示した。さらに経済専門局CNBCとのインタビューでも同様の見解を表明。今週発表された9月の雇用統計について、労働市場に対する自身の見通しが大きく変化することはなかったと述べた。
ウィリアムズ総裁は講演で、「労働市場の冷え込みに伴い、雇用に対する下振れリスクが高まっている一方で、インフレの上振れリスクはやや後退しているというのが私の認識だ」と述べ、「関税による二次的影響の兆候がない状態では、基調的なインフレ率は引き続き低下傾向にある」と指摘した。
総裁は、貿易関税が現在のインフレ率を0.5-0.75ポイント程度押し上げている可能性が高いとしつつ、関税が二次的ないし波及的な価格上昇を引き起こす兆候は見られないと付け加えた。
ミシガン大学が21日に発表した11月の消費者マインド指数は、過去最低近辺に落ち込んだ。生活費の高騰や雇用に対する不安が根強いことが示された格好だ。
一方、9月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比3%上昇となったことが、一部当局者の懸念材料となっている。
同総裁は、インフレ率を目標の2%に戻す必要があるとしつつ、労働市場に過度な負担をかけずにその水準を達成することが重要だと述べた。
フランスの高級ブランドグループ、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンを率いるベルナール・アルノー氏が9月に上海を訪れた際、いつも通りの視察だろうと多くの人は考えていた。ルイ・ヴィトンやディオールなど、LVMHの旗艦ブランドが並ぶ中国有数の高級モール訪問だ。だが、意外にも、アルノー氏は中国ブランドの買い物に出かけた。
上海の新興高級商業施設、前灘太古里でアルノー氏は、ミニマル志向のレザーグッズブランド、ソングモント(山下有松)を訪れた。事情に詳しい複数の関係者によると、アルノー氏はハンドバッグを2点購入した。
別の高級モールでは、カルティエやヴァン・クリーフ&アーペルのすぐ近くに店舗を構える中国発ジュエリーブランド、ラオプー・ゴールド(老鋪黄金)を訪れた。アルノー氏は約30分滞在し、「素晴らしい」「興味深い」などと口にしていたとされる。
ささやかな行動だが、象徴的な意味は大きい。現代のラグジュアリーの概念を築き上げてきたアルノー氏が、今やその次の章を担うかもしれない中国ブランドのブティックを見て回ったのだ。
このエピソードは、約490億ドル(7兆7000億円)規模の中国高級品市場が急速に変化していることの象徴と言える。
景気減速で海外ブランドへの支出が伸び悩む一方、中国の消費者が高額品を購入する際に自国ブランドを選ぶ傾向が強まっている。この動きは世界有数の高級品市場の勢力図を塗り替え、グローバル企業に新たな対応を迫っている。
オンライン販売プラットフォームが、こうした国産ブランドの成長を後押ししてきた。データマーケティング企業、ビッグワン・ラボ(百观科技)のデータをブルームバーグ・ニュースが分析したところ、過去2年間でハンドバッグ、アパレル、フレグランス、化粧品、ジュエリーの分野で中国国内の高級ブランド5社が、売り上げの伸びで海外勢7社を上回った。
ラオプー・ゴールドの1-9月の電子商取引売上高は、2年前と比べて1000%以上急増した。ソングモントのオンラインでのバッグ販売も約90%伸びた。一方、グッチの中国でのオンラインバッグ販売は50%以上減少し、マイケル・コースは約40%落ち込んでいる。
他の中国ブランドでは、メーキャップブランドのマオゴーピン・コスメティクス(毛戈平化粧品)、香水ブランドのトゥー・サマー(观夏)、高級ファッションブランドのアイシクル(ICICLE、之禾)などがそれぞれの分野で顕著な成長を遂げている。
中国最大のオンライン小売業者であるTモール(天猫)では、一部の中国ブランドの売上高が海外勢に並ぶか、上回る水準に達している。業界コンサルタントの杭州知衣科技によると、ラオプーのTモール店舗での売り上げは、10月までの12カ月で6億3000万ドルに上り、ヴァン・クリーフ&アーペルの5700万ドルを大きく上回った。マオゴーピンの売り上げも1億2500万ドルと、ボビイ・ブラウンの2倍以上だった。
一方、ベイン・アンド・カンパニーの推計によると、LVMH、ケリング、バーバリー・グループなど欧州大手が支配する中国の高級品市場全体は、昨年20%縮小し、少なくとも2011年以来で最も急激な落ち込みとなった。回復の兆しはあるものの、経営陣の間では「慎重さ」と「不透明感」が話題となっている。
悪化する中国経済は、海外高級ブランドへの購買意欲を冷やしている。新型コロナウイルス規制の解除後に回復するとみられていた需要はむしろ低迷し、その失望感が主要ブランドの株価下落につながった。
LVMHの株価は23年のピークから約30%下落し、ケリングは21年のパリ市場での高値から約60%下落している。
LVMH、ケリング、シャネル、リシュモンなど各社はコメント要請に応じなかった。
こうした中で、より手頃な価格の中国国内ブランドに消費者が流れている。アイシクルのカシミヤウール製「エアコート(Aircoat)」は約1123-2808ドル。一方、中国の消費者がよく比較対象として挙げるマックスマーラの「101801」コートは4200ドル超だ。ソングモントのバケットバッグは、SNS上でエルメスの「ピコタンロック」の代替品と評されており、約421ドルで販売されているが、後者は5054-8016ドルと10倍近い。
これは中国特有の現象ではない。世界の消費者も高価格を続ける大手ブランドに飽き、より手頃な価格で高級感を備えたブランドを選ぶ傾向が強まっている。
ただ、価格だけが決定要因ではないと、デジタル・ラグジュアリー・グループで中国事業マネジングディレクターを務めるジャック・ロワザン氏は指摘する。
ロワザン氏は「一般的な認識に反し、中国のビューティーブランドは価格で競争しているわけではない。豊かなブランド世界を構築し、ストーリーテリングを重視している」と述べた。「欧米の高級化粧品ブランドにとって、中国ブランドの台頭は目を覚まさせる契機であると同時に、警鐘でもある」という。
ストーリーの根底には職人技と文化的誇りがあり、西洋ブランドのロゴを洗練の象徴と見なさなくなった若い中国購買層の共感を呼んでいる。現代の消費者はより自分に寄り添った商品を求めており、多くの中国ブランドはこの価値観の変化をブランドの核として取り込んでいる。トゥー・サマーやソングモントといったブランドは、中国の歴史、芸術、日常生活から着想を得ており、発信しているメッセージは明確だ。中国発のラグジュアリーであることを誇っていいというメッセージだ。
ソングモントの理念は「東方美学」を強調しており、店舗デザインは中国書道の流麗な筆致を反映している。トゥー・サマーは茶や金木犀、陳皮といった伝統的な素材を使って香りを作り、中国有数の陶磁器産地である景徳鎮製の磁器を採用している。アイシクルは儒教の「調和」と「節度」の思想をブランドの根幹に据えている。
ソングモントの創業者である傅松氏は、このコンセプトを立ち上げ当初から明確に意識していた。
「私たちは地域文化に根差した中国ブランドとして自らを位置付けてきた」という。「グローバルなファッション界の対話において、中国の声はいまだにあまりに少ない」と語った。
この戦略は、オンラインで特に効果を発揮している。マーケティングがより中国の消費者心理に寄り添っているためだ。ビッグワンのパートナー、アンバー・チャン氏によると、ソングモントは都市で働く女性の生き方に焦点を当てた自社ポッドキャストを立ち上げており、社会的地位ではなく自己価値や多様な生き方をたたえる内容が共感を呼んでいる。グローバルブランドのキャンペーンよりも深く消費者の心に響いたという。
上海在住で金融業界で働くワン・イーファンさん(30)のような消費者にとって、そのメッセージは心に響く。かつてはエルメスやトムフォードを愛好していたが、今では210ドルのソングモント製ホーボーバッグを愛用し、マオゴーピンの化粧品を使っている。ワン氏は「若い頃は消費主義のわなにはまっていた」と話す。「今はただ、本当に自分が好きなものだけを持ちたい」と語った。
中国ブランドの人気は、いまや国境を越えて広がっている。ロンドン在住のナオミ・ジャンさん(16)は、ハンドバッグを買う際に有名ブランドにこだわらなくなった。エルメスなどのデザイナーブランドは高過ぎると感じ、デザイン性と価格のバランスを理由にソングモントを選んだという。「より多様で質の高い服を選べるようになっている」と語った。
上海を拠点とするアパレルコンサルタントのレン・ユン氏は、「中国のプレミアムブランドは既にデザイン力、生産力、マーケティング力を備えている」と指摘する。「もはや西洋を追いかけてはいない。かつての西洋ブランドと同じような存在になりつつある」と述べた。
ソングモントやトゥー・サマー、マオゴーピンなどの中国ブランド幹部は、今後は世界展開を目指す考えを示している。
トゥー・サマーの創業者兼最高経営責任者(CEO)であるエルビス・リウ氏は「中国ブランドは中国市場の外にも目を向ける必要がある」と語る。「なぜグローバルブランドは中国ブランドとの競争で優位に立てるのか。それは世界市場で展開しているからだ。中国市場だけに依存していては、あくまでローカルブランドの域を出ず、競争の中で非常に不利な立場に置かれてしまう」と述べた。
米関税ショックでドルが急落してからわずか数カ月後、海外投資家が米国の保有資産を通貨下落から守ろうとする動きは急減速している。
アナリストによると、投資家によるヘッジは歴史的に見ても高い水準にあるが、トランプ米大統領が関税政策を発表した4月2日の「解放の日」直後と比較してこうした動きはから鈍化している。
当時、米国資産を保有する外国人投資家は株価、債券価格、ドルの急落に見舞われた。機敏な投資家はドルのさらなる下落に対するヘッジに動き、その勢いは増すと見込まれた。しかしその動きは鈍化し、ドルは安定した。
野村のFX・新興国市場担当グローバル責任者デビッド・リー氏は「現在、顧客との間で交わされている話では、こうした(ヘッジ)フローは5月時点で示唆されたほど差し迫ったものではないようだ」と明かす。
ドル指数は6月末から4%近く上昇。上半期は1970年代前半以来となる約11%の大幅下落を記録していた。
ヘッジに関するデータは限られており、アナリストは数少ない公表数値や銀行・証券管理(カストディー)機関がまとめた数値から推測している。
カストディー業務で世界最大級のBNYが顧客のポジションを分析したところ、2025年序盤には米国資産を非常にロングにしていた。それが4月には一変し、ヘッジは通常より高水準になったが、市場が米利下げを予想し始めた23年終盤よりは低くなっている。
市場によっても異なる。
11月にナショナル・オーストラリア銀行(NAB)がオーストラリアの年金基金を対象に行った調査では、「米国株へのヘッジ行動に大きな変化はない」との結果が出ている。
一方、デンマーク中央銀行のデータによると、同国の年金基金によるヘッジは4月以降増加していたが、安定している。
コロンビア・スレッドニードルのウィリアム・デイビス最高投資責任者(CIO)によると、同社は当初、さらなるドル安から保有する米国株を保護するために動いたが、その後、これ以上下落しないとの見方からヘッジの一部を解除した。
HSBCのFXリサーチ担当グローバル責任者ポール・マッケル氏は「今年これまでには、雪だるま式にヘッジが加速するのではないかと騒がれたが、実際にはそうはならなかった」と指摘。来年については「注目しているが、われわれの基本シナリオにはない」と話す。
それでも投資家の行動は変化しているかもしれない。ブラックロックの推計によると、今年は欧州・中東・アフリカでの米株上場商品へのフローの38%が為替ヘッジありだった。24年は98%がヘッジなしだったという。
<コスト、相関関係、複雑性>
コスト要因や金利差にも左右されるため、市場ごとに状況は異なる。これらの理由でヘッジに消極的な可能性もある。
ラッセル・インベストメントの債券・FXソリューション戦略担当グローバル責任者バン・ルウ氏によれば、日本の投資家はドル安ヘッジに年率約3.7%ものコストを支払っている。
一方でユーロ建て資産投資家の同等のコストは約2%。同氏は「ユーロ建て資産への投資家の経験則では、コストが1%程度ならあまり気にしないが、2%になると気になってくる」と語る。
資産の相関関係も重要だ。伝統的に株価が下がるとドル高になり、海外投資家は米国のポジションを実質的に保護されることになる。
4月はそれが起こらず、ヘッジに殺到する一因となった。今月は株価が再び下落したため、ドルは堅調に推移した。
また、固定ベンチマークがヘッジされていない場合、そのベンチマークをアウトパフォームすることを目指す多くの投資家にとって変更も複雑だ。
フィデリティ・インターナショナルは欧州を拠点とする投資家に対し、ドル・エクスポージャーの50%をヘッジする方向へ徐々に移行することを推奨しているが、マクロ・戦略的資産配分担当責任者サルマン・アーメド氏は、ガバナンスやベンチマークの変更が必要となる可能性があり、「非常にややこしい」プロセスだと指摘する。
ドルに対して金利が動き、再びドル安が進んでヘッジが割安になれば、変更の圧力が強まる可能性がある。野村のリー氏は「ドル投資がヘッジされる余地はまだかなりある。それが起こるのかどうか、いつ起こるのか、為替市場が把握しようとしているのはその点だ」と述べた。
高市早苗首相は21日、総合経済対策を閣議決定した。大型減税を含む規模は21.3兆円、一般会計支出の増加分は17.7兆円とする。コロナ禍以降で最大規模となる一方、急伸する円安、債券安に政権内の警戒感が強まっているとの見方もある。専門家からは日銀の年内利上げを予想する声も出ている。
<片山氏のタブレット端末>
「当初予算と補正予算を合わせた国債発行額は昨年度の42.1兆円を下回る見込みだ。財政の持続可能性にも十分配慮した姿となっている。『責任ある積極財政』はプロアクティブな、先を見据えた財政政策であり、決していたずらに、拡張的に規模を追求するものではない」。対策の閣議決定後、高市氏は首相官邸で記者団にこう述べた。大型経済対策による財政悪化リスクへの懸念を少しでも軽減しようと、マーケットに向けて強いメッセージの発信に注力した形だ。
高市氏のこうした発信には伏線があった。17日午後、対策の策定に携わる政権幹部が官邸で高市氏を囲んだ。対策の規模や項目の最終調整作業だ。事情を知る政府関係者によると、その場で片山さつき財務相が自らタブレット端末を開き、高市氏に長期金利のチャートを示した。その上昇ぶりを高市氏は神妙な表情で確認していたという。同関係者は「片山氏は警戒感を高めている。高市氏も円安、債券安はかなり気にしているようだった」と話す。
この日、円債市場では新発10年国債利回り(長期金利)が前営業日比3.0ベーシスポイント(bp)上昇の1.730%と、2008年6月以来の高水準(債券価格は下落)となった。
<空振り続く「口先介入」>
とはいえ、円相場に関する政権内の警戒感が市場に伝わっているとは言いがたいのが現状だ。これまで片山氏や木原稔官房長官が試みた「口先介入」は、いずれも効果を発揮したとは言えない。21日には片山氏が就任後初めて「(為替介入も)当然、考えられる」と踏み込んだが、直後の相場の反応は限定的だった。
市場からは「介入をちらつかせ、けん制を強めたという印象は受けない。介入前夜との印象もない」(ニッセイ基礎研究所の上野剛志・主席エコノミスト)との声も聞かれた。
<「日銀の意地の見せ所」>
こうした状況の中で注目度を増しているのが、12月18、19日に開かれる日銀の金融政策決定会合だ。日銀の小枝淳子審議委員は今月20日の記者会見で、金利の正常化は「適切なペースで進めていくことが必要だ」と述べる一方、具体的なタイミングは「足元の経済・物価状況について確認しながら判断していく」とした。
円安に歯止めがかからなければ、更なる物価高が政権の体力を奪いかねない。前出の政府関係者は「利上げの時期は見通せない」と断りながらも、「次の決定会合は日銀の意地の見せ所だ」と語った。
利上げの可能性を専門家はどう見ているのか。
農林中金総合研究所の理事研究員、南武志氏は「小枝審議委員の講演や会見も利上げに前向きだった。日銀は12月利上げに踏み切るだろう」と指摘。その上で「7―9月の国内総生産(GDP)はマイナスだったが、政府の総合経済対策も最大の目玉は物価対策だ。円安が進むと政府も困る。円安阻止のために高市政権としても日銀の利上げを認めざるを得ないとみている」と話した。
ゴールドマン・サックス(GS.N), opens new tabは、S&P総合500種指数(.SPX), opens new tabが注目されていた水準を割り込んだことを受け、トレンドフォロー型のヘッジファンドが今後1週間に400億ドル近い株式を売却する可能性が出てきたと指摘した。
S&P500指数は19日に6725を下回り、6642で終了した。
ゴールドマンは、19日遅くに顧客に送ったメモで、トレンドフォロー型のヘッジファンドは、6725をポジションを解消するか、ショート(売り持ち)を追加するシグナルとみなしていたと述べた。節目的な水準を下回ったのは最近では10月、それ以前ではトランプ大統領が相互関税措置などを発表した4月2日だという。
6725を下回ったことで、今後1週間で390億ドル相当の世界の株式が売られる可能性があるとゴールドマンは試算。株価がさらに下落した場合、システマチックトレンドフォローのヘッジファンドが約650億ドル相当を売却する可能性があると指摘した。
これらのヘッジファンドは、株式市場の下落が始まる前は世界の株式約1500億ドル相当をロング(買い持ち)にしていたとしている。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は21日、ロシアとの戦争についてアメリカ政府が示している和平案をめぐり、ウクライナがアメリカの支援を失う危険があると国民に警告した。この案についてドナルド・トランプ米大統領は同日、ゼレンスキー氏がそれを「気に入る必要がある」と述べた。
ゼレンスキー氏は首都キーウの大統領府を背に、約10分間にわたり国民に向けて演説し、ウクライナが「非常に難しい選択に直面するかもしれない。尊厳を失うか、重要なパートナーを失うかという選択だ」と、「今日は私たちの歴史の中で最も困難な瞬間の一つだ」と述べた。
ゼレンスキー氏は、「我々を弱体化させ、分断させるための多大な圧力」にウクライナは直面することになると国民に警告し、「敵は眠っていない」と付け加えた。
そのうえで、国民に団結を呼びかるとともに、ウクライナとしての「国益を考慮しなければならない」と強調した。
「私たちは大声で声明を発していない」と大統領は続け、「私たちは冷静に、アメリカやすべてのパートナーと協力していく。主要パートナーと、解決策を建設的に探して行く。(中略)私は主張し、説得し、代案を提示していく」と述べた。また、「ひとつ確かなことがある。私たちは敵が『ウクライナは平和を望んでいない、ウクライナは交渉を妨害している、外交の用意ができていないのはウクライナの方だ』などという口実を与えない。そんなことは起きない」と強調した。
ゼレスキー氏はさらに、「この計画のあらゆる要点のうち、ウクライナ人の尊厳と自由というこの二つが決して無視されないよう、私は闘う。なぜなら、私たちの主権と独立、国土、国民、そしてウクライナの将来が、この二つにかかっているからだ」と強調した。
「私たちは、結果として戦争が終わるように全力を尽くすだろうし、そうしなければならない。しかし、ウクライナは終わらず、ヨーロッパは終わらず、世界平和も終わらない」
大統領は、ウクライナは「今日も土曜日も日曜日も、来週も毎日、必要なだけいつまでも」迅速に取り組むとしたほか、「来週はとても厳しいものになる。いろいろなことが起きる」と述べ、「今まで以上に私たちは団結する必要がある。私たちの故郷に、尊厳ある平和が訪れるように」と、国民に向けて強調した。
大統領はまた、「欧州各国とも話したばかりだ」と述べ、欧州諸国は「ロシアはどこか遠くにいるのではなく、EU(欧州連合)の境界のすぐ隣にいて、快適な欧州の暮らしとプーチンの計画の間にある唯一の盾が、ウクライナなのだと完全に理解している」と主張。そうした「欧州の友人たちを、私たちは頼りにしている」と話した。
広く流出しているアメリカの和平案には、ウクライナがかつて拒否した内容が含まれている。ウクライナが統治する東部地域の割譲、軍の規模の大幅削減、北大西洋条約機構(NATO)に加盟しないという誓約などを、アメリカはあらためて提案に盛り込んだ。
こうした条項は、2022年2月にウクライナ全面侵攻を開始したロシアにとって極めて有利な、ロシア寄りの内容と受け止められている。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、アメリカによる計画が和平合意の「基盤」になり得ると発言している。
プーチン氏は21日の安全保障閣僚会議で、ロシアはアメリカの提案を受け取ったものの、その詳細はクレムリン(ロシア大統領府)として協議したものではないと話した。
また、ロシアには「柔軟性を示す」用意がある一方、戦闘を続ける準備もできていると述べた。
プーチン氏は20日、ロシア軍の「西方」集団司令部を訪れ、戦争継続の決意を示した。
軍の迷彩服を着たプーチン氏は軍司令官を前に、「我々には任務と目標がある」、「何より重要なのは、特別軍事作戦の目的を無条件に達成することだ」と強調した。
ウクライナの戦場では、ロシア兵が多数、死傷していると言われている。
ドナルド・トランプ米大統領は同日、「和平を手にする方法があると思う」として、ゼレンスキー氏はこの計画を「承認しなくてはならない」と発言。そうしなければ、ウクライナとロシアは戦闘を続けることになると述べた。
トランプ氏はホワイトハウスで、このままではウクライナが「短期間」で、ロシア相手にさらに領土を失うことになると警告。アメリカの感謝祭にあたる11月27日まで、ウクライナに猶予を与えるのが「適切」だが、状況が「順調なら」その期限を延長するかもしれないとも述べた。
トランプ政権は、和平案を素早く受け入れるようウクライナに圧力をかけ続けている。20日はダン・ドリスコル米陸軍長官、ランディ・ジョージ参謀総長、クリス・ドナヒュー欧州司令官らがキーウを訪れ、ゼレンスキー氏と会談している。
ウクライナがロシアの空爆を迎撃するには、アメリカ製の先進兵器や防空システムのほか、アメリカ政府が提供する情報が欠かせない。
西欧諸国との協議
ゼレンスキー氏は同日、キア・スターマー英首相、エマニュエル・マクロン仏大統領、フリードリヒ・メルツ独首相と電話で会談。各国の継続的な支援を確認したと明らかにした。
これについてスターマー首相は21日夜、「今度こそ公正で永続的な平和を一気に確立する」ことを、ウクライナの同盟諸国は今も重視していると述べた。
南アフリカで22日に始まる主要20カ国(G20)サミットを前に、スターマー首相は自分と各国首脳が「現在の提案について話し合い、トランプ大統領の和平推進を支持しながら、次の交渉段階に向けてこの計画をどう強化できるか、方法を検討する」と述べた。
トランプ氏は、南アフリカで白人が迫害されているという、広く否定されている言い分を理由に、G20に欠席する見通し。
ゼレンスキー氏はこのほか、J・D・ヴァンス米副大統領やダン・ドリスコル陸軍長官と「ほぼ1時間」話したと述べ、ウクライナはトランプ氏の戦争終結への努力を「常に尊重してきた」と強調した。
28項目の和平案
28項目からなるアメリカの和平案は、ロシアがウクライナ南東部で小規模な領土を獲得したと主張する中で浮上した。この間、ゼレンスキー氏は国内で、側近の関与が取りざたされる1億ドル規模の汚職スキャンダルで、閣僚2人が辞任するという事態に直面している。
ホワイトハウスは、和平案はスティーヴ・ウィトコフ米特使とロシア側のキリル・ドミトリエフ特使による会談を経てまとまったもので、ウクライナが提案の起草から排除されたという批判を否定している。
匿名の米高官はBBCがアメリカで提携するCBSニュースに対し、この計画はウクライナの国家安全保障責任者ルステム・ウメロフ前国防相との協議後、「直ちに」作成されたもので、ウメロフ氏はその大部分に同意していると話した。
和平案をゼレンスキー氏に提示する前に、ウメロフ氏がいくつかの修正を加えたとされる。
リークされた草案には、ウクライナ軍が現在統治している東部ドネツク州の一部から撤退し、ドネツクと隣接するルハンスク州、さらに2014年にロシアが併合した南部クリミア半島でのロシア支配を認めることなどが、条件として含まれる。
和平案にはさらに、ウクライナ南部のヘルソン州とザポリッジャ州の国境を現在の戦線に沿って凍結することも含まれる。両地域は部分的にロシアに占領されている。
アメリカ案はこのほか、ウクライナ軍の人員を60万人に制限し、欧州の戦闘機を隣国ポーランドに配備することを定めている。
ウクライナ政府には「信頼できる安全保障の保証」が与えられるとあるものの、詳細は示されていない。文書には、ロシアは近隣諸国に侵攻せず、NATOもこれ以上拡大しない「ものとされる」と書かれている。
和平案はさらに、制裁解除や主要国グループへの再加盟を通じてロシアが再び「世界経済に再統合」されると示す。この場合、現在のG7はG8に戻ることを意味する。
ロシア占領下と自由地域に住むウクライナ人はそれぞれ、アメリカ案に反発した。
首都キーウでは、ウクライナ兵だった夫を亡くした女性がBBCに対して、「これは和平案ではなく、戦争を続けるための計画だ」と話した。
ウクライナ占領地域の一人はBBCに、「ここでは、ウクライナは私たちのことなどもう忘れているというプロパガンダが、ひっきりなしに続く。それでも私は正気を保とうとしている。(ウクライナ政府は)これに署名しないでほしい」と話した。
ロシアは現在、ウクライナ領土の約20%を支配している。ロシア軍は、甚大な損失が報告されているにもかかわらず、長大な前線に沿ってゆっくりと前進を続けている。
アメリカのドナルド・トランプ大統領は21日、ホワイトハウスでゾーラン・マムダニ次期ニューヨーク市長と会談した。この会談は「今年最大の政治的対決」になると予想されていたが、結果的には互いを称賛し合う場となった。
民主社会主義者を自称するマムダニ氏は、今月4日の選挙後の勝利演説で、トランプ氏を「独裁者」と呼んだ。一方、ホワイトハウスの報道官はこの日の会談前、マムダニ氏の訪問を「ホワイトハウスに共産主義者が来る」と表現していた。
しかし、大統領執務室で並んだ2人は、驚くほど融和的な姿勢を示した。
両者は繰り返し、ニューヨーク市の住宅費高騰への対応という共通の関心を強調した。二人はしばしば笑顔を浮かべ、マムダニ氏が市長選の最中にトランプ氏の政治姿勢を攻撃し続けたことについて記者が尋ねると、トランプ氏はむしろ楽しそうな様子を見せた。
こうした会談の雰囲気は、アメリカ政治ウォッチャーの多くを驚かせたものの、住宅費負担危機への取り組みが政治的成功に不可欠だと二人とも認識していることが、あらわになった。
しかし、この「休戦」が果たして、マムダニ氏が来年1月1日に市長となった以降も続くのかは不明だ。
トランプ氏は、その時まで「彼を応援する」と述べた。
トランプ氏から称賛の嵐
融和的な雰囲気は、トランプ氏とマムダニ氏が報道陣に話し始めた瞬間から明らかだった。
非公開の会談後にメディアに向き合った際、マムダニ氏はトランプ氏の右側に立ち、手を組んでいた。一方、トランプ氏は机の後ろに座っていた。特にトランプ氏が、リラックスした様子だった。
トランプ氏はマムダニ氏への攻撃を控えただけでなく、実際に何度も称賛した。
トランプ氏は、マムダニ氏が「本当に素晴らしい市長になることを望む」と述べた。
また、「彼が非常に良い仕事をできると確信している」と付け加えた。
「ジハーディスト」と「ファシスト」について質問され
マムダニ氏とトランプ氏は、市長選を通じて政治的な舌戦を展開した。ホワイトハウス記者団は当人たちを前に、トランプ氏がマムダニ氏を「共産主義者」と呼び、マムダニ氏が大統領を「独裁者」と呼んだことに言及した。
しかしこの日、2人は過去の発言に関する複数の質問をかわし、相手をたたえ続けた。
記者がマムダニ氏に、トランプ氏を「ファシスト」だと思うかと質問した際、トランプ氏はマムダニ氏に回答を促した。
「大丈夫だ、ただ『イエス』と言えばいい」とトランプ氏は口を挟み、マムダニ氏の腕を軽くたたいて笑顔を見せた。「説明するより簡単だ」。
マムダニ氏の政治姿勢について、トランプ氏は取り立てて批判しなかった。多少なりとも批判的と言えるかもしれない表現は、「彼には少し突飛な考えがある」というものにとどまった。
トランプ氏の発言の中では、エリーズ・ステファニク下院議員(共和党)によるマムダニ氏への攻撃を、一蹴したことが特に目立った。ステファニク氏はニューヨーク州知事選に出馬しており、トランプ氏を強力に支えてきた政治的盟友の一人。
ステファニク氏がマムダニ氏を「ジハーディスト(イスラム聖戦主義者)」と非難したことを踏まえて、記者の一人が大統領に、「大統領執務室で今、『ジハーディスト』の隣に立っていると思いますか」と尋ねると、トランプ氏は「そうは思わない」と即答した。
「選挙戦では時に、いろいろなことを言うものだ」としたうえで、トランプ氏はステファニク氏について「彼女は非常に有能な人物だ」と付け加えた。
ニューヨーク出身という共通点
マムダニ氏とトランプ氏には共通点がある。2人ともニューヨーク出身で、クイーンズ区を故郷と呼んできた。
トランプ氏の幼少期の自宅はクイーンズのジャマイカ・エステーツ地区にある。マムダニ氏は現在、クイーンズのアストリアに住んでいる。
自分たちは同じようにニューヨークを愛しているのだと、マムダニ氏は話した。
最近のトランプ氏は、マンハッタンにあるトランプ・タワーで過ごすことはほとんどないが、記者会見を通じて故郷への愛着を率直に語った。
「(ニューヨークは)信じられないほど素晴らしくなれる。(マムダニ氏が)目を見張るような成功を収められるなら、自分はとてもうれしい」とトランプ氏は述べた。
トランプ氏はさらに、政治家として今とは別の人生を生きていたなら、自分もニューヨーク市長になりたかったと話した。
「手頃な価格」を重視
この日、トランプ氏とマムダニ氏が足並みをそろえているように見えた理由の一端は、どちらも生活費の問題を重視していることかもしれない。
昨年の大統領選でトランプ氏は、有権者が不満に思っていた高インフレ問題を集中的に話題にし続けることで勝利した。食料品、住宅、その他の必需品の価格に消費者の不満が高まる中、トランプ氏は経済安定重視のメッセージを伝えようとしてきた。
しかし、今月初めに行われた一連の選挙では、共和党が苦戦し、民主党が重要な選挙で勝利した。そして今は、米連邦議会の行方を決める来年の中間選挙に注目が集まっている。
選挙運動中、マムダニ氏は手頃な住宅の不足に焦点を当て、自治体が家賃の値上げ率の上限を設定している「レント・スタビライズド(家賃安定型)物件」の一部で家賃値上げを凍結するなど、複数の住宅政策を提案した。
マムダニ氏は記者会見で、トランプ氏と「ニューヨーカーに手頃な生活を提供する方法」について話し合ったと述べた。
2人の見解の違いに関する質問を受けるたびに、マムダニ氏はこの話題に会話を戻した。
中東和平の実現に関する見解の違いについて質問された際にも、マムダニ氏は、トランプ氏の支持者らから「永遠の戦争の終結」と「生活費危機への対応」を望んでいると言われたと答えた。
共和党の戦略に混乱も?
トランプ氏とマムダニ氏がすぐにも対立姿勢に戻り得る、重大な政治問題はまだある。
記者の一人は、ニューヨーク市での連邦移民法執行の可能性について質問した。この問題は民主党や一部の移民コミュニティーを激怒させている。
マムダニ氏は、ニューヨークでの連邦移民法執行の実施と、その方法に対する住民の懸念について話し合ったと述べた。
一方のトランプ氏は、移民よりも犯罪について議論したと語った。
「彼は犯罪を見たくないし、私も犯罪を見たくない」と、トランプ氏は述べた。そして、自分たちは「ほとんど何の疑いもなく」この問題でうまくやっていけるはずだと話した。
トランプ氏はさらに、マムダニ氏が治めるニューヨークで、自分は安全だと感じるだろうと述べた。
しかし、トランプ政権が積極的な強制送還目標を設定し続けるなかで、両者が再び対立する可能性は残っている。
また、この2人とその具体的な政策を超えた、別の潜在的な問題も存在する。
共和党は、2026年の中間選挙で米連邦議会の支配権を争う中、マムダニ氏を政治的な対抗軸として利用する意向を示唆している。
しかしトランプ氏は、大統領執務室でマムダニ氏を称賛しながら、ニューヨークの新しい市長が「一部の保守派を驚かせる」と信じていると述べた。
そうなった場合には、トランプ氏自身の政党にとって、戦略的にややこしい事態になるかもしれない。
サウジアラビアの建国者であるアブドルアジーズ国王が、フランクリン・ルーズベルト米大統領との有名な会談でサウジとアメリカの関係の基礎を築いたとき、彼は相互利益と公平な関係を発展させることを約束した2つの独立した友好国間の関係を確立することに熱心だった。
当時のサウジアラビアは、その富と地理的な位置、そして石油という有望な経済的機会が目前に迫っていたことに代表されるように、利用できる資源が限られていたにもかかわらず、創始者は、その外交的洞察力と新興の世界秩序における米国の重要性に関する先見性によって、石油探査のための利権を認めた。これが、両国間の継続的かつ有益な関係の始まりとなった。
サウード国王、ファイサル国王、ハーリド国王、ファハド国王、アブドゥラー国王は、1973年の石油禁輸措置や2001年9月11日の事件など、一時的な困難があっても、こうした関係の発展と維持に尽力した。しかし、サウジアラビアは平等と利益と利益の交換という原則に基づき、これらの関係を維持してきた。
この点で、私は(以前外務省に勤務していたこともあり)世界貿易機関(WTO)への加盟に関するアメリカの立場を今でも思い出す。アメリカは、発展途上国であるわが国の加盟を認めないという主張、イスラム法に反する数多くの製品に恒久的な輸入禁止措置を課すことを認めないという主張、1,000%を超える極めて高い関税を課すという提案のために、わが国が交渉をまとめることができなかった唯一の国であった。
交渉は暗礁に乗り上げた。当時皇太子だったアブドゥラー皇太子は、ジョージ・W・ブッシュ大統領に対し、サウジアラビアが米国に提供する経済機会の大きさを説明するとともに、サウジアラビアのイスラム教のアイデンティティを考慮することの重要性と、特定の製品の入国を許可することの不可能性を説明する、強くインパクトのあるメッセージを送ることにした。彼は最後に、アメリカの立場が両国関係に及ぼす影響について説明した。それから1ヵ月も経たない2005年、サウジアラビアは世界貿易機関(WTO)に加盟した。
今日、「ビジョン2030」の立役者であるサルマン国王とムハンマド・ビン・サルマン皇太子の下、王国は10年のうちに、政治、経済、社会、文化の各レベルにおいて、地域的、国際的なパワーの中心地となることに成功した。こうした動きを追っていれば、すべてではないにせよ、世界の指導者のほとんどがリヤドを訪問していることがわかるだろう。リヤドはまた、湾岸、アラブ、イスラム、国際的なサミットの開催においても、経済、投資、貿易、社会、文化の各分野でかつてないほどの盛り上がりを見せている。サウジアラビアは毎年、あらゆる分野で常に主導的地位を獲得している。
パレスチナの国家承認に関する王国の努力と、パレスチナの大義の正義とイスラエルによるガザ殲滅戦争を停止させる必要性について、国際社会、特に米国を説得する努力を思い起こせば十分だろう。これは月曜日の国連安全保障理事会決議2803に結実し、1967年の画期的な決議242以来、パレスチナの大義の歴史において最も重要な決議とみなされている。サウジアラビアは、国際社会の他のセグメントとともに、パレスチナ国家を樹立するために必要な措置を講じる必要性に関する重要な修正を加えるために多大な努力を払った。
皇太子の今週の歴史的な訪米は、このような二国間関係に栄冠を与え、サウジアラビアを主要な非NATO同盟国、信頼できる戦略的パートナーの地位に押し上げた。皇太子がホワイトハウスで受けた前例のない歓待、大統領執務室でドナルド・トランプ大統領が表明した賞賛と称賛、皇太子の名誉のために開かれた公式晩餐会、締結された協定、人工知能における戦略的パートナーシップ、投資フォーラム、3000億ドルの投資協定の発表がすべてを物語っている。
サウジアラビアは、その前例のない業績にもかかわらず、慣例としてアラブとイスラムのルーツを忘れてはいない。議論は、アラブ・イスラム世界の安全と繁栄に貢献するあらゆるものを網羅した。パレスチナ、レバノン、シリア、スーダンの問題はすべて大きく取り上げられた。皇太子の要請でシリアへの制裁を解除したのに続き、トランプは皇太子がスーダンの和平を促進するために直接介入することを要請したと発表した。
これらのことは、サウジアラビアがサルマン皇太子と皇太子のリーダーシップの下、輝かしく有望な未来を持っていることを裏付けている。
偶然の一致かもしれないが、歴史が目的なしに自らを書き表すことはめったにない。来週ワシントンで行われるサウジアラビアの皇太子であり首相であるムハンマド・ビン・サルマン殿下、そしてドナルド・J・トランプ米大統領の会談は、1945年にアブドルアジーズ国王とフランクリン・D・ルーズベルト大統領がUSSクインシー号で交わした決定的な会談から80年後に行われる。この会談は、戦争、石油ショック、政治的変遷に耐えてきた戦略的パートナーシップの基礎を築いた。
当時と現在の類似性は際立っており、重要である。
1945年、世界は第二次世界大戦の灰燼から立ち上がりつつあった。米国は世界的な超大国になる態勢を整えていた。アブドルアジーズ国王率いるサウジアラビアは領土を統一し、近代国家の建設を始めたばかりだった。USSクインシー・サミットは、主に王国の安全保障とアメリカのための石油という2つの柱に焦点を当てた。このサミットは、世界最大の石油会社に発展した合弁会社サウジアラムコの誕生からちょうど10年後のことだった。現在では完全にサウジ資本となっているが、その成功におけるアメリカの貢献は否定できない。
今日、私たちは新たな章の入り口に立っている。それは、アラムコのサクセスストーリーを飛躍的に増大させる可能性のあるものである。
この関係はもはや石油と安全保障にとどまらない。核協力、宇宙開発、人工知能、先端技術も視野に入っている。これは単なる二国間のアップグレードではなく、戦略的飛躍である。これほどシュールなタイミングはない:ビジョン2030とメイク・アメリカ・グレート・アゲインは、野心、範囲、緊急性において一致している。
サウジアラビアはもはや過去の石油依存経済ではない。王国は観光、医療、鉱業、ハイテクなど、その潜在能力を最大限に開花させつつある。アメリカ企業は、これら多くの分野で先陣を切り、早期投資、知識移転、協力から報酬を得る絶好の機会を手にしている。
さらに、過去 10 年間に導入された大胆な改革により、サウジアラビアでビジネスを行う上で抱いていた懸念はもはや関係ない。また、サウジアラビアが完璧であることには程遠いとはいえ、女性の地位向上、参入障壁の撤廃、官僚的手続きの撤廃、サウジアラビアの住民と市民の生活の質の向上といった分野における飛躍的な進歩は、公正な立場であれば誰も否定することはできない。
「取引巧者」で知られるトランプ大統領は、官僚主義に進歩を阻害させるようなことはしない。公正な競争に対するトランプ政権のオープンな姿勢は、アメリカ企業がお役所仕事に邪魔されることなく関与できることを意味する。これは双方にとって、そして注視する世界の投資家にとっても朗報である。
とはいえ、安全保障が最重要であることに変わりはない。この地域は不安定だ。ならず者は後を絶たない。この地域最大の米軍基地を抱えるカタール領をイスラエルが最近攻撃したことは、強固な防衛体制の緊急性を強調している。サウジアラビアは2030年の万博と2034年のFIFAワールドカップの開催を控えており、国境、領空、領海の安全を確保しなければならない。文書による防衛条約は単に望ましいというだけでなく、必要不可欠なものなのだ。
サウジから見れば、フーシ派による民間インフラ攻撃の傷跡は生々しい。バイデン政権がフーシ派をテロ組織として登録抹消し、パトリオット・ミサイル・バッテリーを2022年に撤収させるという早期の決定を下したことは、懸念をもって迎えられた。しかし、ジョー・バイデン大統領の任期が終わるころには、歴史的な防衛条約の交渉はほぼ完了していた。今回の訪問は、この条約を最終決定し、このような残虐行為が二度と起こらないようにするためのチャンスである。
サウジとアメリカの関係は嵐を乗り越えてきた。
共産主義の打倒からクウェートの解放に至るまで、両国はグローバルな課題に協力して取り組んできた。共和党と民主党の政治的な変遷にもかかわらず、サウジアラビアの戦略的価値は不変である。サウジアラビアは現金輸送機ではなく、安定化させる力なのだ。イスラム教の聖地の管理者であり、この地域最大の経済大国であり、世界の石油市場における重要なプレーヤーであるサウジアラビアは、米国の利益にとって不可欠である。
サウジの外交も進化している。王国はパレスチナの2国家解決を推進し、ガザでの残虐行為を非難し、スーダン、ウクライナ、シリアでの交渉を促進してきた。人道支援と開発援助は寛大かつ一貫している。リヤドはもはや単なる地域的なアクターではなく、世界的な調停者なのだ。
米国はこの地域で尊敬を集めるパートナーを必要としている。サウジアラビアはその役割にふさわしい。制裁解除にせよ、和平の仲介にせよ、リヤドの保証には重みがあることをアメリカの政策立案者は知っている。数十年にわたる混乱の末に新しいシリアが誕生したことは、その影響力の証しである。
今回の訪問は儀礼的なものではない。結果的なものだ。イスラエルがパレスチナの国家化に向けた真剣な道筋を約束する用意があれば、皇太子の言う「新しいヨーロッパ」、つまり統合、協力、繁栄の共有地域に加わることができる。賭け金は高い。チャンスはめったにない。そして今がその時なのだ。
2025年11月18日が、過去の記念日としてだけでなく、未来への出発点として、歴史に刻まれる新たな日となることを願おう。
米国の労働市場は9月に予想に反し、遅延統計によると11万9000人の雇用増加を記録しましたが、 失業率は4.4%に上昇し、4年ぶりの高水準となりました。通常であれば、この時期は多くの従業員にとって、自分 が会社にとって 最も貴重な資産であることを自覚する時期です 。特に、レイオフが急増し 、様々な業界でAIがエントリーレベルの職を徐々に置き換えている状況ではなおさらです。
しかし、 Z世代の労働者たちはこのメッセージを理解していないようだ。 多くの若い労働者は、長時間労働を強いられるどころか、 足元の状況が変わりつつあるにもかかわらず、ワークライフバランスは譲れない権利だと信じている。
業界を問わず、新入社員は午後5時以降はメールに返信しない、夜遅くまで外出しない、平日の夜にピックルボールを楽しむなど、若手社員にとって以前の景気低迷期には考えられなかった行動をとっていると述べている。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、 管理職たちは、若手社員が粘り強さ、信頼性、そして価値を最も示さなければならないまさにその時に、こうした離職が起こっていると 指摘している。
ロサンゼルスの広告会社に勤める24歳のダマリアン・ベントンさんは、ログオフする前に上司に連絡を取り、残業しないことを明確に伝えている。「 5時以降、ノートパソコンのそばにいなければ、もうそばにいません」と彼は言う。「その理由も説明しません」
ヒューストンの眼科クリニックに勤務するニア・ジョセフさんは、最近、日曜日の午前8時までに出勤しなければならなかったにもかかわらず、午前2時まで外出していたという。数年前ならもっと早く帰宅していたのに、と彼女は言う。「昔はもっと物事を楽しんでいたんだな、と改めて思ったんです」と彼女は言った。
また、ニュージャージー州のシニア監査アソシエイトであるジェシカ・モラン氏は、特定の平日の夜にはピクルボールの練習が優先されることをマネージャーに確実に理解させたと述べた。
「私は同僚、上級同僚、管理職に質問して、彼らのワークライフバランスとその実態を測った」と24歳のモラン氏は WSJに語り、「私にとってそれは、ここにはワークライフバランスがなければならないということだ」と付け加えた。
共通するテーマは、Z世代は仕事が自分たちのライフスタイルに適応することを望んでおり、その逆ではないということです。
高齢労働者は危険信号に気づく。Z世代は気づかない。
企業幹部らは、労働市場が明らかに冷え込みの兆候を示している中で、この乖離は拡大していると述べている。
企業は採用を減速させ、ポジションを削減し、新入社員に対して境界線が曖昧になる可能性があると警告している。歴史的に見て、経済の不確実性が高まる時期は、若いプロフェッショナルたちが頼りにされる存在であることを証明するために、より一層努力する時期だった。
「ジェネレーションX、困難な時…私たちはどうする?もっと一生懸命働き、もっと努力し、もっと頑張る」と、エトス・イノベーションの創業者マーシー・メリマン氏は語る。若い世代の労働者は、努力や対応力ではなく、成果のみで評価されることを期待していると彼女は言う。
求職者が優位に立っていたパンデミック時代の採用ブームでは、こうした姿勢は理にかなっているかもしれない。しかし今日では、雇用主たちは、こうした姿勢は自己満足に見えてしまう恐れがあると指摘する。
Z世代は忠誠心は報われないと語る。一方、雇用主は規律が依然として重要だと主張。
世代間の分断の一因は、パンデミックとリモートワークの増加にあります。若い世代の労働者が労働市場に参入した当時、多くの雇用主はメンタルヘルス、柔軟性、そして境界線を重視していました。多くの人が、家族が従来の仕事で燃え尽き症候群に陥るのを見てきました。ジョセフさんは、両親のキャリアが「完全に人生を支配してしまった」と言い、彼女は同じパターンを繰り返したくないと思っています。
しかし、経営者たちは、振り子が行き過ぎていると主張している。安定した雇用市場では、無関心は自信の表れに見えるかもしれない。しかし、弱体化している市場では、コミットメントの欠如の表れに見える可能性がある。
ギャラップのデータによると、労働時間の減少は若年労働者が主導しており、パンデミック以前と比べて週あたり約2時間減少している。高齢労働者の減少は1時間未満にとどまっている。
優先順位の変化は、労働時間の短縮に現れている。ギャラップ社の調査によると、アメリカ人の週平均労働時間は昨年42.9時間で、2019年の44.1時間から減少した。減少を最も顕著に表したのは35歳未満の若年層で、週平均2時間近く労働時間が短縮された。一方、高齢層は週平均1時間弱労働時間が短縮された。
ギャラップの職場管理担当主任科学者ジム・ハーター氏は、市場が厳しくなっている兆候があるにもかかわらず、多くの若い従業員は「依然として雇用主とのつながりを感じている」と述べた。
ほとんどの人が聞きたくない警鐘
若い労働者たちの経験は、雇用主が柔軟性の欠如を理由に罰することはないし、罰することはできないという信念を反映している。しかし、労働市場はZ世代がなかなか受け入れることができなかったもの、つまりレジリエンス(回復力)を評価し始めている。
ベントン氏は、かつてインターン時代に自分に課していたプレッシャーを思い出す。午前7時にログインし、病気と闘いながら働き、時には深夜まで起きていた。今では、わざわざ余分な仕事を引き受けることはないという。インターンシップ中に締め切りに追われて大変だった時、マネージャーは休暇を取るように勧め、締め切りを延ばしてくれた。今では、有給休暇を自由に取得し、勤務時間外の申請についても心配していない。
ベントン氏やジョセフ氏のような従業員は、こうした境界線を健全なものと捉えています。一方、経営陣は、より競争の激しい雇用市場の要求に対応できる準備ができていない従業員の兆候だと捉えています。
次のサイクルに迫る疑問は、Z世代が適応するかどうか、あるいは雇用主がすでに適応している労働者を優先することを決定するかどうかだ。
トランプ大統領は金曜日のFOXニュースとのインタビューで、イランの核開発計画は大幅に後退したと述べ、現在テヘランはワシントンとの合意を模索していると主張した。
トランプ大統領は、6月に米国がイランの主要な核施設3カ所を爆撃して以来、ここ数ヶ月で状況が劇的に変化したと強調し、合意に至る可能性を示唆するというやや意外な発言をした。「彼らは合意を望んでおり、おそらく合意に至るだろう」と彼は述べた。
トランプ大統領はさらに、中東におけるより広範な地域的変化について述べ、イスラエルとの歴史的なアブラハム合意正常化プログラムへの署名に関心を持つ国のリストは「増え続けている」とコメントした。
彼は、前例のない平和の機会を歓迎するとともに、レバノンにおけるヒズボラとの危機も現在緩和しつつあると称賛した。
実際、トランプ大統領は、今週サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が訪問した際の水曜日、ワシントンDCで行われた米国・サウジアラビアビジネスフォーラムでも同様の発言をしている。
テヘラン攻撃について、トランプ大統領は聴衆に対し、「我々は皆さんの国から暗雲、つまりイランとその核能力を取り除き、非常に迅速かつ強力にそれを消滅させました。しかし、それは中東全体を覆う真の暗雲でした」と語った。
「今、彼らは取引を望んでいる。彼らは取引を望んでいる。我々と合意できるかどうか見極めようとしている。そして我々はおそらくそうするだろう。しかし、それは長い間、我々が抱え続けなければならなかった恐ろしい暗雲だった」と彼は付け加えた。
しかし現実は、イランの指導者たちは、米国がいつでも離脱できる新たな合意(JCPOA崩壊後)を結ぶことにほとんど動機を感じていない。
これは、6月のイスラエルとの戦争以前、テヘランが米国と誠意を持って核交渉に積極的に取り組んでいたことと重なります。しかし、それは単なる策略に過ぎず、イスラム共和国はイスラエルと米国による大規模な奇襲攻撃を受けました。控えめに言っても、永続的な「信頼」の問題が残るでしょう。
イランは平和目的の原子力エネルギー計画のみを保有していると常に主張しているにもかかわらず、今や秘密裏に核兵器を開発するあらゆる動機を有している。これは、イランの核施設への無差別攻撃を仕掛けるという米国の決定に対する、大きな「反動」となる可能性がある。
中国経済は崩壊しつつあるのか?それとも、もっと深刻な事態が待ち受けているのか?
端的に言えば、経済崩壊よりもはるかに深刻な事態を目の当たりにしている可能性があるということです。中国は世界通貨システムの崩壊の一因となる可能性があります。
まずは、中国から発表された最新の公式経済指標から分析を始めましょう。これらの指標は、2020年のパンデミック崩壊以来、中国経済が最も弱いパフォーマンスを示したことを示しています。
状況は良くない
10月の鉱工業生産は前年同月比4.9%の伸びとなり、前月の6.5%から低下しました。これは2024年8月以来の最低水準です。自動車、コンピューター、造船、通信など、政府の支援を受けている一部のセクターは平均を上回りましたが、製造業全体は大幅に減速し、鉱業の生産も低迷しました。
10月の小売売上高も低調でした。全体では2.9%の成長を記録しましたが、家電製品(-14.9%)、建材(-8.3%)、自動車(-6.6%)など、一部のセクターでは大幅な落ち込みとなりました。
堅調な伸びを示したセクターとしては、宝飾品(+37.6%。ただし、これは宝飾品という形で金を購入することの代替指標とも言える)と化粧品(+9.6%)が挙げられます。これは小売売上高の伸びとしてはここ数年で最も低く、10月は例年、季節的な購買意欲が高まる時期であることを考えると、特に弱い伸びとなっています。
最も悲惨なデータは固定資産投資(FAI)で、年初来で1.7%の減少を示しました。これは、パンデミックによる景気低迷が始まった2020年以来、最も急激な減少です。
不動産投資は14.7%減少し、インフラ投資(長らく中国の経済成長の柱となってきた)は0.1%減少しました。製造業投資は2.7%増加しましたが、これは今年初めの半分に過ぎません。
結局のところ、投資の3つの柱、すなわち固定資産、不動産、製造業が同時に減速しているのです。投資は中国の経済成長を牽引する最も強力な要因の一つです。先進国では通常、GDPの約25%が投資によるものですが、中国ではその割合は45%近くに達します。中国で投資が急落すれば、経済全体の成長もそれに伴って急落することになります。
不動産も暴落
この最近のデータは、数年にわたる不動産価格の暴落に加えて発表されたものです。この暴落により、多くの不動産の資産価値が消失しました。消失した資産価値は多くの中国国民にとって生涯の貯蓄であったため、消費への影響は甚大であり、新たな不動産投資への抵抗感も顕著です。
不動産市場の暴落は個人所有者にとどまらず、恒大集団(損失190億ドル)、碧桂園(損失110億ドル)、方多斯ホールディングス(最近10億ドルの営業損失)、融創科技(2023年に破産申請)など、中国最大手の建設会社や不動産投資会社数社の倒産につながっている。
中国恒大、碧桂園、融創の破綻は、いずれも不動産担保ローンと不動産担保型資産運用商品の広範な暴落を背景に起きた。このグラフは、主要な中国高利回り不動産指数が近年82%下落し、その後回復していないことを示している。
不動産市場の崩壊は、新型コロナウイルス感染症後の中国経済における数々の「経済再開」と、その後の数々の「景気刺激策」が失敗に終わった時期と重なった。パンデミックによるロックダウンが緩和された2022年、中国は大規模な経済再開を発表した。これは失敗に終わった。その後、中国は利下げ、銀行預金準備率の引き下げ、優遇産業への補助金など、いわゆるバズーカ砲のような大規模な景気刺激策を発表した。これらは2024年と2025年にも失敗に終わった。米国と同様に、低金利は景気刺激策の兆候ではなく、景気後退と不況を示唆するものだ。
マイナス成長?
中国の経済データはグッドハートの法則に照らして考察する必要がある。この経済法則によれば、指標が政策の対象となると、指標としての価値は失われる。
これは中国のGDPにも当てはまります。中国のGDP成長率は、2000年代初頭の年率10.0%から2024年には5.0%に低下しました。2025年第3四半期のGDP成長率(前年比)は4.8%でした。中国はGDP成長率を明確に目標としており、現在は5.0%の成長を目標としています。つまり、成長率はほぼ確実にこれよりも低く、中国は統計的な策略、あるいはあからさまな嘘をつき、目標達成あるいは目標に近づいているように見せかけているのです。
前述の通り、中国のGDPの約45%は投資によるものです。しかし、その投資の多くは、ゴーストタウン、無用の長物、そして投資回収の見込みが全くない贅沢なプロジェクトに浪費されています。もしこの無駄な投資が(GAAPで義務付けられているように)帳消しになった場合、中国の成長率は4.8%から約2.5%に低下するでしょう。その他の操作やグッドハートの法則を考慮すると、中国のGDP成長率が現在マイナスになる可能性は十分にあります。しかし、この結果は広く理解されておらず、ウォール街のパンダ愛好家にとっては衝撃となるでしょう。
中所得国の罠に陥る
さらに高いレベルで見ると、中国は完全に中所得国の罠に陥っている。蔓延する汚職や戦争がなければ、都市化、インフラ整備、そして型にはまった組立型の製造業を組み合わせることで、低所得国(一人当たり年間GDP約5,000ドル)から中所得国(一人当たり年間GDP約15,000ドル)へと容易に移行できる。
高所得国(一人当たりGDPが年間2万5000ドル以上)への躍進は、独自の技術と高付加価値製造業によってのみ実現できる。第二次世界大戦以降、このような飛躍を遂げた国は、シンガポール、台湾、韓国、香港などごくわずかだ。中国は技術を盗むのは得意だが、それを自ら生み出し、自国の製造業に応用するのは得意ではない。これが中国の成長にとってもう一つの大きな逆風となっている。
成長へのその他の逆風
中国は、上記の問題とは別に、成長を阻む重大な課題を抱えています。中国は現在、世界史上最大の人口減少の初期段階にあり、その規模は14世紀の黒死病をも凌駕しています。
中国の現在の人口約14億人は、今後50年間で半減すると予想されています。これは7億人の減少に相当します。これは、1980年に始まった一人っ子政策、性別による中絶と幼児殺害(これにより2,000万人の女児が死亡)、そして教育、都市化、雇用機会の平等化に伴う女性一人当たりの出生数の減少が重なった結果です。
経済成長を推定する最もシンプルな公式は(労働力×生産性)です。世界的な生産性の低下は、経済学者も完全には理解していない原因によって起こっています。中国では、労働者一人当たりの生産性の低下と数億人の労働者の減少が重なると、経済は半分以上縮小する可能性があります。これは2080年に突然起こる大惨事ではありません。今まさに起こっており、時間とともに悪化していくでしょう。
中国の成長は、過剰な債務対GDP比によっても阻害されるだろう。この比率は300%と推定されており、米国の123%の2倍以上である。90%を超える比率は成長を阻害する。借金で債務の罠から抜け出すことは不可能だ。唯一の解決策は、債務不履行、ハイパーインフレ、あるいは政府支出の削減による債務対GDP比の引き下げである。
これら3つはいずれも、それぞれ異なる形で成長を阻害し、資本を破壊します。唯一確かなのは、資産価値と債務が完全に崩壊しない限り、成長は今後数十年にわたって低迷するということです。その場合、数兆ドルもの富が失われた後、システムはリセットされる可能性があります。
投資家:中国から遠ざかるべきだ
この経済的破滅に加えて、政治的混乱も発生している。入手可能な情報では、習近平国家主席がソフトな軍事クーデターに巻き込まれ、人民解放軍指導部に従属するようになったという。習近平の側近はほぼ粛清された。中国の指導部が今後どうなるかは不透明だ。しかし、外国資本の中国への投資を阻むような不確実性はほぼ確実だろう。
そして、中国だけの問題ではない。今日の中国経済の弱さは、日本と英国のマイナス成長、そしてEUの辛うじてプラス成長にとどまっている状況の中で生じている。失業率は上昇し、世界貿易は縮小し、商業銀行は予想外の信用損失を受けて融資基準を厳格化している。
中国がAI競争で勝利し、技術大国を築きつつあるというウォール街の言い分を信じてはいけない。それは事実ではない。中国は中所得国の罠に陥っており、経済崩壊、貿易戦争、人口動態の悪化、過剰債務、政治的混乱、法の支配の欠如、そして成長のない世界の中での外国資本の流出という、特異な状況を抱えている。投資家は中国から可能な限り距離を置くべきだ。
自由世界では、人々は疲弊し、制度は無反応に見え、指導者たちは疎外感を感じている。政治は依然として終わりのない争いの連続だ。こうした状況の中で、機械の方がより優れた成果を出せるかもしれないという新たな考えが広がりつつある。
億万長者の技術者であり、元Google CEOのエリック・シュミット氏は、この誘惑に対して公然と警告を発しつつも、なぜそれが増加しているのかを認めている。民主主義国家が期待に応えられないとき、人々は自然と何か、何でもいいから、能力を約束してくれるものを求めると彼は指摘する。
2025年の調査では、多くの国民が、選挙で選ばれた代表者よりも人工知能(AI)システムに自分たちの代わりに意思決定を任せていることが明らかになっています。これは驚くべき変化ですが、テクノロジーそのものよりもさらに深刻な問題を浮き彫りにしています。
アメリカと西側諸国が直面している真の危機は技術的なものではなく、道徳的なものだ。民主主義は、その手段が時代遅れになったからといって弱体化するのではない。民主主義を支える人々が自信、明晰さ、そして内なる方向性を失ったときに弱体化するのだ。
たとえ最先端のAI駆動型市民プラットフォームを構築し、アルゴリズムを用いて審議の規模を拡大したり参加を効率化したりしたとしても、まず根本的な問題に取り組まなければ、私たちは失敗するでしょう。自由な政府は、道徳的に混乱した国民のもとでは存続できません。どんなに洗練されたアルゴリズムでも、徳が存在しないところに徳を供給できるわけではありません。
しかし、「アルゴクラシー」(アルゴリズムによる政治)という考え方は、ますます混乱に陥る社会を魅了し続けている。アルゴリズムは、人間の制度が提供に苦労するもの、すなわちスピード、一貫性、中立性、腐敗からの自由、そして政治的紛争の渦からの解放を約束する。
不信と制度の衰退の時代に、こうした約束は救済のように聞こえる。しかし、それらは人間性と機械の論理の両方に対する誤解に基づいている。アルゴリズムは効率を最適化できるが、効率は知恵ではない。最適化は判断ではない。そして、判断――道徳的、歴史的、そして人間的な判断――こそが民主主義生活の中核を成す機能なのだ。
市民が主体性を失ったり、分断によって疲弊したりすると、秩序を回復できる何かを自分以外の何かに求め始めます。かつての時代では、その「何か」とは権力者でした。今日では、それは統計システムです。その衝動は同じです。つまり、一見中立的な権力に責任を委ねようとするのです。
しかし、人々が「アルゴリズムが最善を知っている」という考えに慣れてしまうと、自治を可能にする習慣を徐々に失ってしまいます。市民としての責任感は弱まり、相反する真実を比較検討する本能は鈍り、道徳的識別力は蝕まれていきます。判断力を放棄した社会は、どんなに洗練されたツールが開発されても、民主主義を維持することはできません。
建国の父たちは、機械学習が登場する何世紀も前に生きていたにもかかわらず、今日のテクノクラートの誰よりもこの力学をよく理解していました。ジョン・アダムズが「憲法は道徳的で宗教的な人々のために作られた」と述べたことは、決して神学的な要求ではなく、社会学的な事実でした。自由な共和国には、自制心を持ち、意見の相違を許容し、誠実に行動し、善悪を判断できる市民が必要です。それがなければ、法律は空虚になり、制度は脆くなります。
ジョージ・ワシントンは退任演説で、道徳的原則の共有なしには自由は持続できないと警告した。彼は外国の帝国を恐れるよりずっと前に、共通の倫理観の喪失を恐れていた。
彼らの先見の明は、人間性に対する理想主義的な信仰ではなく、冷静な理解から生まれたものでした。徳を欠いた民衆は混乱に陥るか、自らの力で自分たちを救ってくれる支配者を懇願するかのどちらかになることを彼らは知っていました。今日の運命のいたずらは、多くの人々が頼りにしている「支配者」が人間ですらないということです。
これは、AIが「より良い民主主義」の構築に貢献できるという希望の根本的な欠陥を示唆している。AIは社会を修正するものではなく、社会を反映する。そして、反映するものは何でも、拡大する。ある文化が正義について混乱しているなら、そのAIシステムはその混乱を深めるだろう。人々が真実について分裂しているなら、AIモデルはその分裂を激化させるだろう。市民が責任を回避するなら、AIは喜んで介入するだろう。道具はそれを扱う人の道徳観を受け継ぐ。そして、その選択を導く人々に道徳的明晰さが欠けているなら、機械は単に彼らの混乱を拡大させるだけだ。
だからこそ、アルゴクラシーへの傾倒は非常に危険なのです。真の脅威は、AIシステムが私たちを支配することではなく、支配に抵抗できる市民を生み出せなくなることです。道徳的に混乱した社会は、ほとんどあらゆるものによって支配される可能性があり、誰も完全に理解できない技術的なブラックボックスも例外ではありません。
これはAIが民主主義社会において何の役割も果たさないという意味ではない。しかし、AIが越えることのできない一線が存在する。AIは人間の価値を決定したり、正義を定義したり、道徳的な市民を育成したりはできない。歴史に刻まれた知恵に取って代わることもできない。自由な人々が自由であり続けるための内なる規律を提供することもできない。民主主義の健全性は、そのコードの洗練さや機械の能力に左右されるのではなく、市民の人格にかかっているのだ。
前進への道は、新たなアルゴリズムの中に見つかるものではない。それは、この永続的な共和国が始まった場所、すなわち市民の形成から始まる。社会は、懐古主義ではなく、歴史的な方向性を指針として取り戻さなければならない。勇気、誠実さ、義務、尊厳といった共通の人間的価値観と美徳を通して、道徳的な明晰さを再構築しなければならない。透明性、公平性、権力の制限、法の下の平等な扱いといった、政治的流行を超えた人間的原則を基盤として、制度を再構築しなければならない。そして、AIを市民としての責任を代替するものとしてではなく、人間の市民参加を強化するためのツールとして扱わなければならない。
これらすべての中心には人間が存在します。アルゴリズムであろうとなかろうと、個人の尊厳を弱める政治システムは、決して自由を維持することができません。
民主主義は新たなテクノロジーにも耐えうる。産業革命、世界大戦、経済大変動、そして情報エコシステムの劇的な変化を乗り越えてきたが、市民の崩壊には耐えられない。民主主義を永続させたいのであれば、解決策は判断をアウトソーシングすることではなく、それを取り戻すことだ。機械は審議を支援することはできるが、何が善であるかを判断できるのは人間だけだ。機械は意思決定の尺度となることはできるが、判断を下せるのは人間だけだ。機械はデータを整理することはできるが、徳を育めるのは人間だけだ。
現代の問題は、AIが私たちを支配するかどうかではありません。問題は、私たちが自分自身を統治する方法を思い出せるかどうかです。
世界的な刺激策の列車が出発しようとしています。
現在不況に陥っている日本が、間もなく(GDPに対して)1500億ドルという巨額の財政刺激策を発表する予定である中、(ますます好戦的になっている)西側の隣国もまた、刺激策を打ち出そうとしている。
中国は、不動産市場のさらなる弱体化が金融システムの不安定化を招く恐れがあるとの懸念が高まる中、縮小が6年目に突入するゾンビ化した不動産市場を立て直すための新たな措置を検討しているとブルームバーグが報じている。
住宅省を含む政策当局は、全国で初めて新規住宅購入者への住宅ローン補助金支給 など、様々な選択肢を検討している。 他にも、住宅ローン借り手に対する所得税還付の引き上げや、住宅取引コストの引き下げといった対策が検討されている。しかし、結局のところ、中国は需要喚起に躍起になる他の経済圏と同様に、消費者に直接小切手を配ることになるだろう。
新規住宅ローンの金利を補助する計画は、暴落する住宅市場への参入をためらってきた住宅購入者を呼び戻すことを目的としている。ブルームバーグ・エコノミクスのエリック・チュー氏は、この措置は短期的な押し上げ効果をもたらすかもしれないが、不動産市場の需給不均衡を是正するには「おそらく大胆さが足りない」と指摘する。 「人々が借り入れを望まなければ、住宅ローンの金利引き下げはあまり効果がないかもしれない」。
住宅市場の販売と価格の低迷が深刻化する中、中国の景気刺激策は少なくとも第3四半期から議論されていると関係者は述べ、実施時期や具体的な政策は依然として不透明だと付け加えた。
モーニングスターの不動産株式アナリスト、ジェフ・チャン氏は「財政政策の緩和はこれまでの予想通りで、税金や手数料の引き下げは住宅購入活動を緩やかに押し上げるだろう」と述べた。「住宅購入者の信頼感回復には、不動産価格のさらなる安定が必要だと考えている」
中国は、家計資産から消費、雇用に至るまであらゆるものに重くのしかかってきた5年間の不動産市場の低迷を収束させようと努めてきた。つい最近まで世界最大の資産クラスであった住宅セクターは…
政府が約1年前に支援を強化した後、景気は緩やかに回復したものの、その勢いはすぐに失速しました。住宅販売は第2四半期以降減少しており、固定資産投資は先月急落しました。
不動産市場の暗い見通しと、家計の住宅ローンやその他の個人ローンの返済能力の低下が相まって、銀行の資産の質が来年悪化する可能性があると、フィッチ・レーティングスのアナリストは先月警告した。中国の銀行の不良債権は9月末に過去最高の3兆5000億元(4920億ドル)に急増した。
中国は同様の措置として、9月に家計支出の促進を目的とした消費者ローンへの利子補給を開始しました。住民はローン額に応じて上限が設けられ、1パーセントポイントの金利免除を受けることができます。
ローン限度額の引き下げや複数購入規制の緩和などこれまでの措置が景気低迷を食い止めることができなかったため、住宅不動産市場へのより強力な政策支援を求める声がここ数カ月高まっている。
中国は昨年、借入コストの引き下げを目指し、個人住宅購入者向けの全国的な住宅ローン金利の下限を撤廃した。その後、人民銀行は、管轄区域における金利の下限設定の継続の必要性について、自らが監督する地方金利自己規律制度に判断を委ねた。
中国三大都市(北京、上海、深圳)は前四半期、特に郊外地域において住宅購入要件を緩和した。しかし、10月には新築住宅と中古住宅の価格が少なくとも1年ぶりの大幅な下落を記録した。
一方、中国の消費者は、低迷する所得見通しと景気減速による不確実性の高まりを背景に、依然として債務削減に固執している。住宅ローン残高は第2四半期と第3四半期に37兆4000億元に減少し、2023年初頭のピークから3.9%減少している。
中国が解決策を模索する中、10月の経済指標は、特に不動産と投資において、広範な弱さを示しました。主要指標の大半は前年比5%未満の伸びにとどまり、新規住宅着工戸数は前年比で約30%減少しました。今年の成長目標は概ね達成可能と見られることから、政府は来年第1四半期まで政策支援を温存する可能性があると考えられます。
不動産市場の混乱は続く:10月の住宅価格と不動産取引は急落した。不動産投資のGDPへの直接的な影響は減少しているものの、信頼感の低下、地方自治体の弱体化といった間接的な影響も見られる。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長は21日、株式市場での人工知能(AI)関連銘柄の急伸は、1990年代後半に起きたドットコム株ブーム(ITバブル)の崩壊のような事態を招かないのではないかとの見解を示した。AI関連企業が安定した基盤と収益を持っていることを理由として挙げた。クリーブランド地区連銀の会合での講演原稿で明らかにした。
ジェファーソン氏は、AI企業に対する投資熱の背景には「健全かつ堅固な」金融システムがあると指摘した。AI企業が借り入れによる資金調達への依存度が低い点を、ドットコム株ブームとの違いとして挙げた。債務による調達が限定的であれば「AIに対するセンチメントの変化が信用市場を通じて経済全般に伝わる広がりは小さくなる可能性がある」との見方を示した。
FRBがまとめた報告書によると、AIに対する投資家の評価が変化することが米金融システムや世界経済にとって顕著なリスクになると、市場関係者の約3割が回答した。ジェファーソン氏は、一部のアナリストが予測するように将来のAIインフラ投資により多くの負債が必要となるかどうかを注視していくと述べた。
AIがもたらす労働市場やインフレ、金融政策への具体的な影響については、予測するには時期尚早だと述べるにとどめた。
●その他
備忘録(2025/11/20)
●企業
●マクロ
国内金利の上昇(価格は下落)を受け、生命保険会社が保有する国内債券の含み損が拡大している。生保各社は基本的に満期保有を原則としているが、金利が急騰する中、減損損失の計上リスク回避や収益向上につなげるため、運用の巧拙が一段と問われる局面となっている。
大手生保4社が20日までに発表した決算によると、国内債券の含み損は9月末時点で11兆3000億円弱に上った。6月末時点から約1兆4500億円拡大した。含み損の金額は日本生命保険が4兆6887億円、第一生命保険が2兆8923億円、住友生命保険が1兆9957億円、明治安田生命保険が1兆7106億円だった。
国内では7月、米国など海外の長期金利上昇や国内の財政拡張観測から新発20年国債利回りが2000年以来の高水準を更新するなど、金利が急上昇した。足元でも高市早苗政権による補正予算の規模が拡大し、財政の悪化懸念からさらなる急騰を招いている。
日本生命の赤堀直樹副社長は「金利急騰時は保険契約の解約行動が見られたり、保有資産の全体の価値が落ちたりする」として「健全性指標の悪化につながりかねない」と警戒感を示した。富国生命保険の森実潤也財務企画部長は「足元の金利上昇は積極財政の影響が大きいと考えている」とした上で、「経済対策の数字が明らかになってくるタイミングで金利上昇のペースがどうなるかには非常に注目している」と述べた。
一方、金利上昇を歓迎する声も聞かれた。日生の赤堀副社長は「金利上昇は必ずしも悪い話ではなく、プラス・マイナス両面ある。金利が上がることで商品の予定利率を見直す余裕ができてくる」と述べた。住友生命の高尾延治執行役常務は「運用手段の選択肢が増えていくという点ではメリットは大きい」と語った。
生保各社は基本的に満期での保有を前提に国債などを購入している。ただ、保有債券の時価が取得価格を50%以上下回るなど回復の見込みがない場合には評価差額を損失として計上することが現状の会計基準で定められている。
日本生命は25年4-9月期に簿価ベースで約1兆5000億円の国内債を売却し、約5000億円の売却損を計上した。有価証券全体の売却損は6113億円と前年同期比で4000億円超拡大した。
第一生命では、国内上場株式の今期(26年3月期)の売却額見通しを当初比8割増の7000億円に増やす半面、最大約1兆円の国内債入れ替えることで売却損を約2000億円計上する見通しだ。これにより、年間170億円の利息配当金収入の増加につながるとみている。
保有債券の入れ替えは、損害保険会社傘下の生命保険会社にも広がる。東京海上あんしん生命保険は簿価1000億円弱を入れ替えて売却損300億円を計上する計画だ。三井住友海上あいおい生命保険も含み損の膨らんだ一部国内債を売却して600億円の損失を計上する。利回りの高い債券への入れ替えにより、あんしん生命は年間で10億円、あいおい生命は50億円程度の収益増加を見込む。
住友生命は国債ではない円建て公社債の一部で減損処理を行い、141億円の損失を計上した。一方、含み損が膨らんだ一部の国債について、簿価の水準に回復するまで保有する「保有継続」の措置を取ることを決めたとブルームバーグは10月に報じた。
住友生命の高尾執行役常務は「債券の含み損が資産運用の制約になっているということはない」と語った。明治安田の中村篤志副社長は「国内株式の含み益が債券の含み損を上回っている」と述べるとともに、健全性の観点からも問題はないとの認識を示した。
米著名空売り投資家カーソン・ブロック氏によると、今は米国の主要テクノロジー株を空売りすべき時ではない。人工知能(AI)分野にバブル懸念が高まっているにもかかわらず、このような見方を示した。
米投資会社マディ・ウォーターズ・キャピタルを率いる同氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「今の市場ではショートよりロングの方がはるかにいい」と述べ、「エヌビディアや他の大手テクノロジー銘柄を空売りしようとする投資家は、長くは生き残れないだろう」と語った。
米株市場はここ数日、テクノロジー株の上昇が行き過ぎているとの懸念から動揺した。S&P500種株価指数は10月の高値から3%以上の下落となり、ゴールドマン・サックス・グループやJPモルガン・チェースの幹部は、相場がさらに下落する可能性があるとの見方を示した。
エヌビディアは19日、予想を上回る力強い売上高見通しを示すと共に、バブル懸念を退けた。これにより不安がやや和らぎ、テクノロジー株比率の高いナスダック100先物は20日に1.5%上昇した。
ブロック氏は、空売りの対象としてAIに関わりのある中小企業を注視していると述べた。
「AI関連をうたう周辺企業、見せかけだけのAI企業は多い。空売りを狙うならそうしたところだ」と語った。「ただし、エヌビディアのようなリーダー企業が右肩上がりで上昇している間は、それは非常に危険な取引になるだろう」とも述べた。
ブロック氏は、パッシブ運用の拡大が「価格発見機能を大きく損ない、市場をゆがめた」とも指摘。
「S&P500種株価指数に連動するファンドは、資金流出がない限りエヌビディア株を売らない。資金流入がある限り、どんなに高くても毎日エヌビディア株を買い続けるだろう」と語った。
英国など、財政赤字を抱え市場からの資金調達に依存している国は、トラス政権時のような混乱に再び陥るリスクが「間違いなく」あると、資産運用会社アシュモア・グループのマーク・クームズ最高経営責任者(CEO)が論じた。
クームズ氏は「現在の英国に関する疑問の一つは、われわれが再び同じことを経験しようとしているのではないかという点だ」と述べた。2022年に当時のトラス首相の新政策が引き起こした市場の混乱を指して語った。
「赤字を抱え、市場アクセスに依存している国の場合、市場の信認を失うと単なる価格調整では済まない。イールドカーブの一部で買い手のストライキが起こり得る」と語った。
英国では2022年9月、当時のトラス政権が大規模な赤字財源による減税策を含む一連の新政策を打ち出したことを受けて、国債利回りが急騰。市場の混乱は深刻で、トラス氏はその後、政策の大半を撤回し、財務相を解任。就任からわずか44日で辞任に追い込まれた。
シンガポールで開催されたブルームバーグ・ニューエコノミー・フォーラムで語ったクームズ氏は「いったん信認を失えば本当に深刻な問題になる。市場ショックが起きる」と警鐘を鳴らした。
これに対し、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のマネジングディレクター兼副会長ジョン・スタジンスキ氏は異なる見解を示した。
同じフォーラムで同氏は「もうトラス事件のような事態は起きないと思う」と述べ、市場の混乱は「事前に予見されていれば起きない」と語った。
さらに「トラス政権時の混乱について言えば、要因は3分の1がトラス氏で、残りの3分の2は年金負債対応投資(LDI)だったと思う」と述べ、市場混乱は年金基金が用いた運用戦略による部分が大きかったと指摘した。
クームズ氏は債券市場について、米国の関税政策に起因した価格下落局面で、市場が世界的な債務水準の上昇に対して懸念を強めている兆しが見られたと指摘した。
関税による景気悪化懸念にもかかわらず「長期ゾーンでの買いは大きくなく、誰もが予想した通りの反応にはならなかった。これは市場が短期のポジションにとどまる方を好んでいたことを示している」と語った。
債務増大への懸念から長期債が敬遠されたとの見方だ。
英国債は先週、リーブス英財務相が次回予算案で所得税の主要税率の引き上げを見送る方針を示したことを受けて下落した。
日本国債も20日に下げを広げた。市場は高市早苗首相が21日に発表する予定の景気刺激策に備えている。
政府も企業もそろって借り入れを拡大し、世界の債務残高は約74兆ドル(約1京1641兆円)に膨らんでいる。
信用情報会社トランスユニオンの調査によると、感謝祭シーズンの買い物にクレジットカードを利用する予定の米消費者の割合が、前年と比べて上昇した。調査は10月に、3000人の消費者を対象に実施した。
感謝祭からサイバーマンデーまでの買い物の支払いにクレジットカードを使用すると答えた消費者は42%で1年前の38%から増加。
また調査では、およそ55%の消費者が今後12か月間の家計について楽観的な見方を示したが、この比率は昨年の58%から低下した。
調査によると、金銭面での最大の不安要因は依然としてインフレであり、消費者の86%がこの問題を懸念。リセッション(景気後退)の可能性や住宅価格の高騰も懸念事項として挙がった。
トランスユニオンのシニアバイスプレジデント兼グローバルリサーチ&コンサルティング責任者であるチャーリー・ワイズ氏は「高所得層は引き続き消費に積極的」と指摘。「低所得層は昨今の生活費高騰に苦しんでいる。しかし、失業率が低い中、クレジットカードや無担保ローンの延滞は抑制されているようだ」と述べた。
ブリッジウォーターの創業者レイ・ダリオ氏によると、人工知能への支出が市場でバブルを形成しているが、投資家は保有ポジションを手放す必要はないという。
「バブルだからといって売ってはいけない」とダリオ氏は木曜日、CNBCの「スクワーク・ボックス」で述べた。「しかし、今後10年間のリターンとの相関関係を見ると、その領域にいるとリターンは非常に低くなる」
ダリオ氏の発言は、AIの寵児であるNVIDIAが
予想を上回る業績とガイダンスを受け、木曜日に株価は5%以上急騰した。エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは水曜日、アナリストに対し「我々は全く異なる状況を見ている」と述べ、バブル懸念を一蹴した。
エヌビディアの株価上昇で株式市場は上昇し、ウォール街は最近の取引で株価の重荷となっていたAI取引の停滞をめぐる懸念を乗り越えたようだ。
テクノロジー株中心のナスダック総合指数
AIをめぐる継続的な期待の中、大型ハイテク株の上昇に後押しされ、2025年には株価は17%近く上昇しました。
ダリオ氏はバブルの形成を予測しているものの、それを崩壊させるには何らかの対策が必要だと述べた。億万長者の投資家である同氏は、それが金融引き締め政策となる可能性は低いものの、富裕税の引き上げによって実現する可能性があると述べた。
「バブルの領域にあるという状況は明らかだ」とダリオ氏は述べた。「しかし、まだバブルの兆候は見られない」
ダリオ氏は、市場参加者は金などの投資を通じてポートフォリオの多様化を目指すべきだと述べた。
長らく安全資産とみなされてきたこの金属は、今年史上最高値に急騰した。
ビル・アックマン氏は、金融危機後10年以上連邦政府の管理下にある住宅ローン金融の柱であるファニーメイとフレディマックの16年間の宙ぶらりん状態を最終的に解決するために何をすべきか分かっていると考えている。
パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントの創業者で億万長者の 彼は、火曜日にXで行われたプレゼンテーションで、 トランプ政権の政策目標を満たし、同時に各社を 民間市場の規律に回復させる3段階の提案を概説した。この計画は、ホワイトハウスが住宅価格の引き下げに苦慮している中で発表された。その中には、50年住宅ローンの導入という突飛な構想も含まれていた。
2つの政府支援機関(GSE)は、アメリカの12兆ドル規模の住宅ローン市場の約 半分を支えています 。GSEは直接融資を行うのではなく、銀行や金融機関から住宅ローンを購入し、それを証券化することで、投資家の損失を保証しています。このシステムは、景気循環を通じて信用の流れを維持するのに役立っています。
パーシングは両社の株式を合わせて2億1000万株以上を保有する最大の普通株主である。
アックマン氏は、 2008年に正式に導入された金融 危機後の両社に対する政府の管理は 一時的なものだったが、当初の目的を超えて何年も長引いていると長々と主張してき た。
彼は、GSE を規制する財務省と連邦住宅金融局のための 「すぐに実行可能な」ロードマップとして、次のことを提案しています。
ステップ 1: 救済措置が返済されたことを確認します。
ファニーメイとフレディマックは、危機の間、財務省から1870億ドルの支援を受けた。アックマン氏は、GSEが四半期ごとの「純資産スイープ」を通じて連邦政府に「数千億ドル」の利益を送金しており、これは当初の救済額をはるかに上回る額だと指摘した。アックマン氏は、財務省とFHFAに対し、債務履行の正式な宣言を促した。これは、金融危機の時代からの象徴的な脱却となるだろう。
ステップ 2: 納税者を正式な所有者にする。
2008年の救済措置の一環として、財務省は各社の普通株式の最大79.9%を名目価格で買い取るワラントを取得した。アックマン氏によると、これらのワラントを行使することで、納税者の暗黙の経済的利害関係が正式な支配権へと転換されることになる。これは、米国政府が2つの上場金融機関の過半数を保有するという異例の構造となる。
ステップ 3: GSE を株式市場に戻す。
ファニーメイとフレディマックは、管理下に入った後、ニューヨーク証券取引所から上場廃止となった。アックマン氏は、両社は現在上場要件を満たしており、再上場によって投資家の流動性が回復し、株主構成が拡大し、資本増強も促進されると述べた。納税者の株式保有率が80%に近づくことで、株式時価総額は3,000億ドルを超える可能性があるとアックマン氏は主張した。
この提案は、米国住宅金融の将来をめぐるより広範な議論と重なる。住宅金融は政治的にデリケートな分野であり、歴代政権下でも改革が実現していない。民営化支持派は、GSEは市場規律と十分な資本に基づいて運営されるべきであり、納税者は将来の景気後退から保護されるべきだと主張する。一方、批判派は、時期尚早な資金の放出や不十分な安全策は、2008年の金融危機の一因となったようなリスクテイクを助長する可能性があると警告している。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
本日のマグニフィセント7はまちまちの動きとなる中、アルファベット<GOOG><GOOGL>の上昇は目立っている。前日に傘下のグーグルがAIモデル「ジェミニ」のアップデート版、「ジェミニ3」を発表し、経営陣は推論力とコーディング能力が大きく飛躍したと強調した。
ジェミニ3を高く評価する声が相次ぎ、変化の激しいAI業界で競争力を維持できるとの期待が高まった。ジェミニ3は性能面で高評価が広がっており、これに先立ち今年発表されたオープンAIの「GPT-5」モデルが賛否両論を呼んだのとは対照的な反応。
アナリストは、「絶賛レビューが続出しており、ジェミニ3はGPT-5が目指していた姿なのか」と指摘。「検索エンゲージメントや収益化への効果に加え、グーグルはリアルタイムのウェブ索引インデックス化と高度なモデル訓練を組み合わせており、これが大きな競争優位になると見ている」と述べた。
アルファベットは年初来で57%上昇。値上がり率はマグニフィセント7の中で首位となっているほか、ナスダック100指数の上昇率の約3倍となっている。
英国の住宅売り出し価格は11月に予想以上に下落し、前月比1.8%減となった。これは2012年以来、この時期としては最大の価格下落となった。
興味深いことに、ライトムーブは英国政府の予算不安に加え、「売り出し中の住宅数が過去10年間で最多」となり、その結果として価格が下落する圧力が主に高級住宅層に影響していると指摘した。
ナイト・フランクの英国住宅調査責任者トム・ビル氏は「予算発表前の数カ月にわたる投機は、経済の他の部分と同様、住宅価格にも打撃を与えている」と述べた。
ライトムーブの不動産専門家、コリーン・バブコック氏は次のようにコメントした。
「クリスマスの時期に見られる通常の閑散期が今年は早く到来したようで、引っ越しを熱望する売主は、競争力のある価格で買主を誘致するために特に努力しなければならない…これは買主市場だ。」
しかし、この弱さは全国的なものではなく、ロンドン(特に高級住宅地)で下落が目立った。
ロンドンを除くイングランド全地域で、9月までの1年間の住宅価格が前年比で上昇した。ONSによると、スコットランドでは5.3%、ウェールズでは2.7%の上昇となった。
不動産税の変更が噂されており、50万ポンド以上の住宅の売却に対する新税の導入、印紙税の廃止、200万ポンド以上の住宅に対する豪邸税の導入などが超高級住宅市場に劇的な影響を与えており、ブルームバーグは、富裕層が多数を占めるケンジントン&チェルシー(K&C)の住宅価格が前年比11.3%下落し、ウェストミンスターでも14.4%下落したと報じ ている。
2つの行政区を合わせた住宅価格は平均で100万ポンドを超えている。
リーブス財務大臣は、労働党が「労働者」と呼ぶ人々への増税なしで国家財政の穴を埋めるよう圧力を受けている。
一連の政策転換と借入コストの上昇により、彼女の財政目標にはすでに数十億ドル足りない状況となっている。
新たな固定資産税はロンドンの不動産に不均衡な影響を与えるだろう。不動産会社ナイト・フランクの最近の報告書によると、200万ポンド以上の不動産の約60%がロンドンに集中している。
そして、そのギャップを埋めるアップグレード購入者のことは忘れてください...
「首都では、平均的な収入の夫婦が頭金を貯めるのに今や約13年かかる。これは偶然ではなく、歴代の政府が十分な住宅を建てることができなかったためだ」と、さらなる開発を求める団体「ブリテン・リメイド」のCEO、サム・リチャーズ氏は語った。
需要と供給の不均衡により、買い手は時間と選択という二重の贅沢を得ることができ、値下げを要求し、値下げを得る勇気を持つようになっている。
マーティン・ジェラード不動産の会長サイモン・ジェラード氏は、ロンドンの住宅価格下落は政府の責任だとし、高額不動産への予算税はそこに住む家族に「圧倒的な打撃を与える」だろうと警告した。
「首都で家族を持つのはほぼ不可能であり、この状況は今後何年も続くことになるだろう」と彼は付け加えた。
テレビ司会者のカースティ・オールソップ氏を含む住宅市場の専門家は、 印紙税の変更の可能性について「人々はパニックに陥っている」と述べ 、予算発表まで「じっと待っている」と語った。
しかし、超高級贅沢品市場におけるこうした劇的な価格下落が、労働党政権の抑圧から逃れようとする資本にとって、炭鉱のカナリアのような大きな兆候ではないと主張するのは難しい。
●その他
備忘録(2025/11/19)
●企業
しかし、住宅リフォームの動向は、住宅市場の低迷と借入コストの上昇という、この業界が2年以上も抱えてきた課題に直面している。
住宅リフォーム業界は厳しい状況に直面しているものの、ロウズのCFOであるブランドン・シンク氏は、同社が「2026年を見据えて慎重ながらも楽観視できる」いくつかのトレンドがあると述べた。例えば、プロ向け事業と家電製品の売上が好調だとシンク氏は述べた。また、ホームサービス事業には「回復の兆し」が見られると述べた。
同社の14の商品部門のうち、家電、床材、キッチン・バス用品など10部門が今四半期に売上高を伸ばしたと、マーチャンダイジング担当執行副社長のビル・ボルツ氏が決算説明会で述べた。キッチンやバス用品など、これらのカテゴリーは、通常、大規模なプロジェクトやリフォームと関連付けられることが多い。
ホーム・デポと同様に、ロウズもDIY売上の低迷を補うため、建設業者やその他の住宅関連業者からの受注拡大に努めてきた。8月には、大規模な住宅・商業施設向けに乾式壁、断熱材、その他の内装建材を販売するファウンデーション・ビルディング・マテリアルズを約88億ドルで買収する契約を締結したと発表した。
ロウズは今年初め、プロ向けに特化した新たな買収を発表した。4月には、住宅建設業者や不動産管理会社向けに床材、キャビネット、カウンタートップの設計・施工サービスを提供するアーティザン・デザイン・グループを約13億3000万ドルで買収することに合意したと発表していた。
シンク氏は8月の決算説明会で、業界環境の改善ではなく、自社の戦略が今年の売上を牽引すると予想していると述べた。また、同社は今年のホームセンター市場は「ほぼ横ばい」と予想していると述べた。
ターゲットの売上は、競争の激化と、かつては他社の追随を許さなかった目を引く商品、整理整頓された店舗、親切で親身な顧客サービスといった強みが弱まり、 4年間ほぼ停滞している。また、ターゲットが主要なダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(多様性、公平性、包括性)プログラムを縮小したことを受け、一部の顧客がボイコットに踏み切った。ターゲットは5月、この動きが売上低迷の一因だと指摘した。
フィデルケ氏はターゲットの次期CEOに任命された日に、3つの優先事項を示した。スタイリッシュでデザイン性の高い商品を扱う小売業者としてのターゲットの評判を強化すること、オンラインと店舗でより一貫性のあるショッピング体験を提供すること、そしてテクノロジーを利用してビジネスを前進させることである。
当時、彼は変化を起こすのを待つつもりはないと述べた。
先月、ターゲットは1,800人の人員削減を発表した。これは過去10年間で最大規模の人員削減となる。同社は商品力を強化し、ファッションセンスを取り戻すための施策を講じており、デザイナーをロデオやスキーロッジに派遣してインスピレーションを得ている。また、店舗におけるオンラインフルフィルメント戦略を調整し、従業員が棚の補充や顧客対応に時間を割けるようにしている。
第3四半期決算に関する記者との電話会議で、フィデルケ氏は同社が実施した他の取り組みについても言及した。特に注目すべきは、同社のデザイナーや販売員が人気の色やスタイルを特定するのに役立つ、人工知能(AI)を活用した生成ツール「Target Trend Brain」だ。また、実際の顧客が製品やマーケティングキャンペーンにどのように反応するかを発売前にシミュレーションするAIモデル「合成オーディエンス」も活用している。
ターゲットは水曜日、事業を活性化し、人々の新しい買い物方法に適応するための新たな取り組みを発表した。同社はニュースリリースで、OpenAIと連携したChatGPT内でターゲットのアプリで買い物ができる機能を提供すると発表した。来週ベータ版がリリースされ、ユーザーは1回の取引で複数の商品を購入したり、食料品を購入したり、カーブサイドピックアップなどの受け取り方法を選択したりできるようになる。
同社はリリースの中で、将来的にはターゲットの買い物客が個人に合わせたおすすめをリクエストできるようになると述べた。
ターゲットは、この不均衡な経済状況下で成功を収めるには不利な立場にあることを繰り返し証明してきました。ますます倹約家になる顧客に対し、不適切な商品の組み合わせを販売しているのです。ターゲットは安価でシックな衣料品とホームデコレーションに特化していますが、そこで最高の価格とお買い得品を見つけられると信じている顧客は少なくなっています。
インフレに苦しむ買い物客は、生活必需品や低価格商品への支出をシフトさせ、ウォルマート、アマゾン、TJマックスなどのチェーン店に切り替えた。
ターゲットの株価は水曜日の市場前取引で1%下落した。年初来では約35%下落している。
グローバルデータ・リテールのアナリスト、ニール・サンダース氏は水曜日のメモで「ターゲットは本当に苦戦しており、自ら掘った穴から抜け出すことができないようだ」と述べた。
同社はまた、多様性に関する取り組みの一部を撤回したことで、顧客からの激しい反発に直面している。
同社は今年初め、一部のDEIプログラムを終了しました。この決定は、ターゲットの突然の対応に憤慨し、多様性と包摂性に関する方針を支持する人々を激怒させました。顧客はオンラインでターゲットの決定に抗議し、ターゲットは今回の決定が売上に悪影響を与えたことを認めました。
オランダ政府は19日、中国との「建設的な」協議を経て、半導体メーカーのネクスペリアに対する管理措置を停止すると発表した。
オランダに本社を置く中国資本のネクスペリアを巡っては、オランダ政府が技術移転の懸念から管理下に置いたことを受け、同社の欧州事業と中国工場の間で対立が生じ、世界の自動車市場にとって重要な半導体の供給が滞っている。
オランダのカレマンス経済相は声明で、政府の介入停止は親善の意思表示であり、協議は継続すると説明。「われわれは中国当局が欧州などへのチップ供給を確実にするためにすでに取った措置について、前向きに受け止めている」と述べた。
欧州連合(EU)のシェフチョビッチ委員(貿易・経済安全保障担当)は、この動きがサプライチェーンの安定化に役立つとして歓迎する意向を示した。BMWなどの顧客側も今回の動きを歓迎するとしているが、影響を見極めるのは時期尚早とした。
ネクスペリアをめぐる中国とオランダの対立が緩和されつつあることで、顧客にある程度安心感を与えるものの、サプライチェーンの問題はまだ解決していない。またネクスペリア欧州本社と中国の親会社聞泰科技(ウィングテック)(600745.SS), opens new tabとの紛争も未解決だ。
●マクロ
ゴールドマン・サックス・グループのジョン・ウォルドロン社長は19日、相場はさらに下落する可能性があるとの見方を示した。
ウォルドロン氏はシンガポールで開かれたブルームバーグ・ニューエコノミー・フォーラムの会場でインタビューに答え「市場はここからさらに調整する可能性があるように思われる」と語った。「テクニカル面では、より防衛的で下方向へのバイアスが強まっていると思う」と語った。
S&P500種株価指数は今月に入り3%以上下落し、3月以来で最悪の月となる見通しだ。ボラティリティーも急上昇している。世界の主要ハイテク企業の株が売られる中、人工知能(AI)への巨額投資が、十分な収益や利益を生み出しているのかどうかを巡る議論が再燃している。
ウォルドロン氏は「現在の市場の調整は健全だと思う。今年に入って相場はかなり上昇してきた」と述べた。さらに「市場はAIの動向に強く注目している。投資された資本が市場の期待どおりのリターンを生むのか、それが既に株価に織り込まれているのか。これが大きな議論になっている」と語った。
ウォルドロン氏は、市場の下落が続いてもその幅は限定的だとみている。「ここからさらに大きく下がるとは思わない」と述べた。
信用市場のリスクについての質問には、ウォルドロン氏はサブプライムローン市場を取り上げ「経済の中で最も脆弱(ぜいじゃく)な部分は低所得層の消費者だと思う。そして、サブプライム領域には多くの融資が行われてきた」と語った。
融資の審査基準に緩みが見られ始めているとも指摘したが、それが信用危機を意味するわけではないと述べた。「経済が持ちこたえれば、信用市場は問題ない」と語った。
アポロ・グローバル・マネジメントのマーク・ローワン最高経営責任者(CEO)も同様に楽観的な見方を示した。フォーラムでのパネル討論会で「システミックな問題は何も見受けられない」と語った。
関税や高金利の影響が経済に浸透しつつあるが、信用関連のデータは「悪化ではなく改善している」と主張した。
「だからといって、景気循環の終盤にありがちな銀行の(高リスク)行動が起きないという意味ではない」と付け加えた。
一方、アルジェブリス・インベストメンツ創業者兼CEOのダビデ・セラ氏は、AIに弱気な見方を示し、世界の主要テクノロジー企業への投資配分を減らすよう投資家に助言した。
「かなり大きな調整が起きる可能性が高い」と同氏は19日午前に語った。
英銀バークレイズの元CEOで、現在は投資会社アトラス・マーチャント・キャピタルを率いるボブ・ダイアモンド氏も同じフォーラムに参加。会場でのインタビューで、最近の世界市場の混乱について「健全な調整」に過ぎないとの見方を示した。技術変化の影響をどう評価すべきか、投資家が模索している段階だと指摘した。
ダイアモンド氏は「リスク資産の再評価が進んでいる」と述べ、「私の感覚では、これは健全な調整であり、弱気相場に転じるようなものではない」と語った。
ダイアモンド氏は「AIの影響を2年、3年、5年というスパンで見ることに安心感を覚える」とした上で、「AIはインフレ抑制にとって非常にプラスの要素となり、世界経済の生産性向上の面でも極めて重要になるだろう。一部の投資家は現在のバリュエーション(企業価値評価)に戸惑っているようだ」と語った。
同氏はまた、財政支出の拡大によって各国政府の債務残高が膨らんでおり、これが市場に垂れこめる「暗い雲」となっていると述べた。米国の恐怖指数として知られるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー指数(VIX)は24を超え、投資家の警戒水準とされる20を上回ってこの1カ月で最高水準に達している。
全米住宅建設業者協会(NAHB)が18日発表した11月のNAHB/ウエルズ・ファーゴ住宅建設業者指数は38となった。前月から1ポイント上昇したものの、依然として低調に推移した。労働市場と家計財政への懸念が需要を圧迫したほか、新築住宅在庫を減らすために価格引き下げに踏み切った建設業者が増加したことが一因とみられる。
同指数は、建設業者の業況判断の分岐点となる50を19カ月連続で下回っている。ロイターがまとめたエコノミスト予想は前月から横ばいの37だった。
NAHBのチーフエコノミスト、ロバート・ディーツ氏は「労働市場の軟化と家計の財政状況の逼迫が厳しい販売環境の一因となっており、需要側の弱さは依然として続いている」と述べた。
現在の販売状況を示す指数は2ポイント上昇の41となった一方、向こう6カ月間の販売予測を示す指数は3ポイント低下の51となった。購買見込み客足指数は1ポイント上昇の26となった。
値下げを実施したと報告した住宅建設業者は41%と、2020年5月以来の高水準となった。平均値下げ幅は6%、購買意欲を喚起する施策を提供した住宅建設業者は65%と、いずれも横ばいで推移した。
NAHBのバディ・ヒューズ会長は「より多くの建設業者が、価格引き下げなどの施策を利用して契約を結んでいるが、潜在的な買い手の多くはまだ様子見の状態にある」と述べた。
外国為替市場で、日本と中国の対立が新たな円安手掛かりとして意識され始めた。今後、中国が態度を硬化させて観光客の渡航禁止や貿易規制などに踏み切れば、日本経済への一段の打撃は避けられず、日銀が利上げを見送る要因になりかねないとの思惑が浮上している。高市政権下で強まる円安圧力が、一段と増大する可能性が出てきた。
<日中対立、2つの経路で円安圧力に>
弱含みが続く円相場の関係者の間で、日中対立の激化に警戒感を示す声が増えてきた。「中国から、これまでにない強いけん制姿勢を感じる。安全保障に問題意識を強く持つ高市早苗首相のスタンスを、よほど警戒しているのではないか」と、ある大手銀の為替トレーダーは警戒心を示す。
軸となるのは、日本経済への悪影響に対する懸念だ。香港英字紙のサウスチャイナ・モーニングポストは18日、著名航空アナリストの話として、中国政府の訪日自粛呼びかけ後、数日間で日本行きの航空便約49万件のキャンセルが生じたと伝えた。新型コロナウイルスがまん延した2020年初頭以来の、大規模なキャンセルになるという。
三井住友銀行市場営業部為替トレーディンググループ長の納谷巧氏は、中国が今後、強硬姿勢を強めて渡航や輸出の規制などを打ち出せば、日本経済への影響が大きくなり、円相場の下落圧力が高まる可能性があるとみる。
「インバウンド(訪日外国人)需要が減退しても、景気減速で日銀が利上げどころでなくなってしまっても、どちらも円安圧力となる。先行きを見通すのは極めて困難だが、新たな円安材料ではある」と指摘する。
円は、中国が渡航自粛を呼びかけた14日以降に下げ足を速め、きょうまでに対ドルで155円後半と9カ月ぶり、ユーロやスイスフランに対しても過去最安値を更新するなど、売り圧力が一段と強まっている。
きょう午後には、中国政府が日本産水産物の輸入を停止すると日本政府に伝えたとの報道もあり、中国側の姿勢に軟化の兆しは今のところみられない。
<中国インバウンド消失、経常黒字とGDPが同時減少>
みずほ銀行チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏も、中国の姿勢について「利上げをにらむ日銀にとって、新たなリスクが浮上してきたのは確かだ。トランプ関税より対中関係の不透明感のほうが、現実的な懸念となりつつあることは間違いない」と警戒感を示す。
観光庁によると、昨年の訪日外国人旅行消費額に占める中国の割合はトップの21%で、約1.7兆円だった。今年も1─10月の訪日外客数3555万人のうち、中国は1位の820万人と、全体の2割強を占める大きな存在感を示している。
この1.7兆円は、日本の名目国内総生産(GDP)の約0.3%に相当する。インバウンドの減少は経常黒字の縮小を通じて通貨安につながりやすく、GDPの減少は利上げ後ずれの思惑となって円安圧力となる可能性がある。
現在の円金利先物市場では、12月利上げの織り込みが3割程度まで低下してきたが、1月利上げはまだ7割超と予想されている。
一方、日銀に利上げを求めたとされる先のベセント米財務長官発言もあり、「政府が物価高対策を進めている現状、さらに円安が進めば、日銀が利上げを実施するとの思惑が市場で高まりやすい」(日本総研主任研究員の松田健太郎氏)状況にも、大きな変化はない もっと見る 。円相場はしばらく安値圏の攻防が続きそうだ。
警鐘は毎週のように大きくなっています。米国経済が2008年と2009年に経験したのと同様の危機に陥っていることは極めて明白であり、多くの人々がパニックに陥り始めています。 大不況と今私たちが直面している状況の驚くべき類似点に気づかない人々に 、私は何と言えばいいのか分かりません。世の中には、証拠が何を示そうとも、自分の信じたいものを信じることを選ぶ人がたくさんいます。 今回の場合、すべての証拠は一つの方向を指し示しています。
2008 年の世界金融危機の前に差し押さえ申請が急増し始めたとき、それは大きな危険信号でした。
今、それが再び起こっています。
実際、2025 年 10 月の差し押さえ申請件数は 2024 年 10 月より19% 増加しました…
10月だけで、差し押さえ申請は3万6766件に上りました。これは、貸し手が借り手に債務不履行を警告する手続きの最初のステップです。これは9月比3%増、前年比19%増です。
「差し押さえ件数は10月も引き続き着実に増加しており、前年同月比で8カ月連続の増加となった」とATTOMのCEO、ロブ・バーバー氏は語った。
この上昇は、差し押さえの波が米国近代史上最悪の住宅崩壊を引き起こした2008年の不快な記憶を呼び起こしている。
引用文の2番目の段落をもう一度読んでください。
差し押さえ件数は8か月連続で増加した。
それがトレンドと呼ばれるものです。
かつて最も活況を呈していた市場の一部では、現在、 差し押さえ申請率が最も高くなっています…
差し押さえ率が最も高かった州は、フロリダ州(差し押さえ申請のある住宅ユニット1,829戸に1戸)、サウスカロライナ州(1,982戸に1戸)、イリノイ州(2,570戸に1戸)、デラウェア州(2,710戸に1戸)、ネバダ州(2,747戸に1戸)であった。
人口100万人以上の都市圏のうち、タンパは住宅1,373戸に1戸という最も高い差し押さえ率を記録した。
タンパに続いてジャクソンビル(1,576戸に1戸)、オーランド(1,703戸に1戸)、リバーサイド(1,983戸に1戸)、クリーブランド(2,114戸に1戸)となった。
なんてひどいんだ。
良いニュースとしては、フロリダではもうすぐたくさんの住宅が売りに出されるようになるようです。
私たちの国は、非常に深刻な住宅購入の危機に直面している時代に生きており、これは特に若い成人に大きな打撃を与えています。
チャーリー・カーク氏がかつて投稿した以下のグラフは、 近年の若年成人の住宅所有率がいかに低下したかを示しています…
最近、多くの若者は、自分は決して家を持つことはできないと思い込んでいます。
家を購入するために経済的にかなり苦労した人たちは、今や差し押さえ通知に直面している。
私はウォール街が住宅市場にもたらした影響を本当に嫌悪しており、今私たちはその結果を刈り取っている。
賃貸は住宅所有の主な代替手段ですが、賃貸人も現在非常に困難な状況にあります。
デイジー・ルーサーが 的確に指摘したように、この非常に厳しい経済環境の中で、膨大な数の賃借人が容赦なく家から追い出されています…
アメリカの家賃は多くの地域で途方もなく高く、他の地域では見つけるのがほぼ不可能です。これは差し押さえ物件よりも追跡が難しいですが、それには2つの理由があります。
立ち退きの状況を公式に把握している人はいないため、監視体制のある地域から推定したデータに頼らざるを得ません。その一例が「Eviction Lab」という会社です。同社は10州のデータを追跡していますが、その対象は各州内の特定の市と郡に限られています。このように報告が乏しいにもかかわらず、同社のホームページには昨年100万件以上の立ち退き、先月だけでも7万8000件以上の立ち退きが掲載されています。
公式な数字がないもう一つの理由は、「非公式な立ち退き」と呼ばれるものです。一部の州では家賃の大幅な値上げを禁止する法律がありますが、すべての州でそうではありません。大都市圏に住む私と娘は、賃貸契約の期限が切れる際に家賃の大幅な値上げに直面しました。娘の場合は月900ドル、私の場合は月600ドルの値上げでした。
国の大部分は、月ごとにかろうじて暮らしている状態です。
ですから、ほとんどのアメリカ人を経済的破綻の状態に追い込むのは本当に簡単なのです。
サブプライム自動車ローンで何が起きているか見てみましょう。
60日以上延滞しているローンの割合は、 過去最高水準に達しています…
フィッチ・レーティングスの1990年代初頭に遡るデータによると、自動車ローンの支払いを60日以上滞納しているサブプライムローンの借り手の割合は10月に6.65%に上昇し、過去最高を記録した。
自動車ローンの滞納が急増するなか、自動車の差し押さえも驚くほど増加しています …
財政的負担が増大する中、アメリカ人は自動車ローンの支払いを滞納し続けており、記録的な数の自動車が差し押さえられている。
CURepossessionが分析した回収データベース・ネットワーク(RDN)のデータによると、2025年には750万件を超える差し押さえ案件(貸し手に代わって車両を回収する権限を代理店に付与する)が発生しました。過去の傾向に基づくと、この数字は年末までに過去最高の1,050万件に達すると予想されます。
近年、回収率は低下しており、実際の差し押さえ件数も減少する可能性がありますが、2025年には300万台以上の自動車が差し押さえられると予測されており、このレベルに達したのは2009年の世界不況時のみです。
2008年と2009年に私たちが目撃した「サブプライム住宅ローン崩壊」を覚えていますか?
さて、今回は「サブプライム自動車ローン崩壊」が起きており、 すでに大手金融機関数社が破綻しています…
プリマレンドは、信用力の低い顧客や信用力が限られている顧客にディーラーが自動車を販売し、直接融資する「ここで買ってここで支払う」自動車金融市場にサービスを提供しているが、先月破産保護を申請した。
米南西部の低所得のヒスパニック系コミュニティを主な顧客として自動車販売と自動車ローンを提供していたトリコロールも、9月に破産を申請した。
残念なことに、今後数か月でさらに多くのアメリカ人が職を失うため、住宅ローンや自動車ローンの支払いが滞る人がさらに増えるだろう。
日が経つごとに、さらなる大量解雇のニュースが報じられています。
本日、ベライゾンが「15,000人の雇用を削減する計画」であると報じられています …
ウォール・ストリート・ジャーナルの報道が正しけれ ば、 ベライゾン ・コミュニケーションズにとって状況は最悪だ 。同社は、何百万人ものアメリカ人が感謝祭に向けて出発するわずか数日前に、過去最大の人員削減を準備している。
WSJによると、ベライゾンは1万5000人の人員削減を計画しているという。もしこの数字が正しければ、ブルームバーグの最新データによると、これは 約10万人の従業員の約15%に相当する。WSJは、これは 同社にとって過去最大の人員削減になると指摘している。
これは、Verizon の顧客サービスがさらに悪化することを意味するのでしょうか?
もちろん、現状よりさらに悪化することは極めて困難でしょう。
ところで、株価が急落していることにお気づきかもしれません。
今後、世界情勢 がかなり混乱するため、市場のボラティリティはさらに高まると思います。
私たちはまさに人類史上最も重要な時代の一つに生きています。
悲しいことに、国民の大多数はまだ私たちに何が起こっているのか理解しておらず、それは非常に残念なことです。
ドナルド・トランプ大統領は二期目に入って初めて、共和党の同僚たちと対立した。そして、その指示に従った。
トランプ大統領は、下院における共和党の大量離反に直面するよりも、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインに関する非機密文書の公開を司法省に強制する 法案を支持する方向に転じた。
この方針転換は長らく待たれていた。政府閉鎖の間、下院は1ヶ月以上も休会状態だったため、トランプ大統領はこの採決を回避できた。トランプ大統領は当初反対していた法案を最終的に承認したため、火曜日に下院で採決が行われ、ほぼ全会一致で可決された。
今やそれはトランプ大統領の机へと滑走路を辿っているようだ。
下院監視委員会が先週公開したエプスタイン氏の遺産管理団体からのメール のように、残りのファイルにトランプ氏の名前が登場するかどうかは不明だ。しかし、トランプ氏がエプスタイン氏について語り続けるつもりがないことは明白だ。火曜日、ある記者が大統領執務室でトランプ氏に「なぜファイルを公開しないのか」と質問したところ、トランプ氏は「彼女は悪い記者だ」と反論した。
「静かにしろ、豚野郎」とは先週、エアフォースワンで別の記者がエプスタインのファイルについて質問した際に、同記者が人差し指を突きつけて厳しく反応した言葉だった。
エプスタインのファイル公開でトランプ大統領と決別し、投票するよう共和党員を説得したと思われる主張は、複数の問題で政権と対立してきたケンタッキー州選出の共和党議員トーマス・マシー氏の主張によって最もよく表現された。
「共和党員にとって、今回の投票は間違った方向に投票してもトランプが守ってくれるという約束だ」とマッシー氏は先週、CNNのマヌ・ラジュ記者に語った。「言い換えれば、小児性愛者を隠蔽するために投票すれば、共和党予備選で隠れ蓑を得られるということだ。しかし、同僚の皆さんには改めてお伝えしたい。今回の投票結果は、トランプ氏が大統領になるよりも長く、皆さんの記録に残ることになるだろう」
この感情と、トランプ氏が最近、2028年の大統領選には出馬しない、つまり2029年には大統領には就任しないことを認めたこととを合わせると、レームダック大統領の素地ができあがる。
CNNのアーロン・ブレイク記者が火曜日に指摘した ように、共和党を分断する問題は他にもある。エプスタイン事件に加え、共和党はトランプ大統領の外交重視、住宅価格の高騰という問題とそれが関税政策とどう関係するのかという理解の欠如、ホワイトハウス東棟の破壊、そして一族が私腹を肥やしているように見えるやり方について不満を漏らしている。
こうした問題のほぼすべてが、月曜日にトランプ大統領が大統領執務室に登場し、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の隣に座り、同皇太子を擁護した際に明らかになった。
これは、共和党議員が近い将来に一斉にトランプ大統領に反旗を翻すことを意味するものではない。しかし、レームダックという言葉を耳にする頻度が増すことを意味することは間違いない。
レームダックとは何ですか?
信じられないかもしれませんが、「レームダック」はアメリカ政治における専門用語です。下院と上院の両方の歴史家が、レームダック期の政権を追跡しています。
彼らにとって、それは後継者が選出された後、宣誓するまでの期間の政治家を指します。退任する政治家は技術的にはまだ権力を有していますが、有権者に対して実質的に責任を負うことはもうありません。
トランプ氏は今やレームダックなのか?
技術的な観点から言えば、そうではありません。アメリカの有権者はトランプ大統領が退任する前に2回投票することになります。来年の中間選挙と、2028年に行われる後任を決める総選挙です。彼の大統領としての立場は、どちらの選挙にも影響を与えるでしょう。政府は毎年資金を調達する必要があり、自然災害などの事態にもリーダーシップが求められます。
しかし、この言葉にはより口語的な意味もあり、再選できない人を指す。トランプ氏も二期目の初日からその一人だった。しかし近年、彼のスーパーパワーは共和党に対する支配力にある。少なくとも理論上は、彼が共和党議員に有権者の気に入らないことを要求するたびに、その力は少しずつ弱まっていくだろう。
レームダック大統領は危険な時期になり得る
大統領の権力が衰えているからといって、何も重要なことが起こっていないわけではありません。レームダック(大統領の権力が一時的に失墜する時期)の最大の悲劇は、1860年、エイブラハム・リンカーンの大統領選出後、就任宣誓前に起こりました。この時、12月にサウスカロライナ州が連邦から脱退し始めたのです。
ジョージ・W・ブッシュは、後継者のバラク・オバマが大統領に選出される直前、大不況の際に金融システムの救済策を導入した。
レームダックはどのように変化したか?
1933年に批准された憲法修正第20条は、レームダック会期の期間短縮を目的としたものでした。近代以前の馬車時代においては、大統領が議会を早期に召集しない限り、議員は選挙日から13ヶ月経過するまで新たな議会を招集できませんでした。
次の大統領選挙までは、それよりもずっと長い時間、つまり36カ月弱ある。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
経済産業省は19日、事業環境が悪化している洋上風力事業を支援するため、長期脱炭素電源オークションへの参入を一部認めることなどの案を示した。政府が公募した時点よりもコストが2倍以上高まっており、政策面で参入事業者を支援する。
オークションは再生エネルギー発電所の建設を促す仕組みで、落札した発電事業者には発電所の建設・維持に必要な一定の金額が支払われる。長期的な利益を見通しやすくなるメリットがある。同日の審議会にあわせて提示された資料によると、具体的には、2023年の第2回、24年の第3回公募に選定されたプロジェクトに長期脱炭素電源オークションへの参加を認める案を出した。JERAや三井物産、住友商事などが関わる連合が該当する。
洋上風力には別の支援策が組み込まれていたため、これまで参加が認められていなかった。ただ建設費や人件費などのコスト上昇を受け、オークション参加容認は企業側から要望が出ていた。
洋上風力は日本で再生可能エネルギーを拡大する切り札として政府が推進している。一方で多くの企業連合は、価格競争力が公募で評価される要素の一つのため低価格で入札しており、採算が悪化する原因になっていた。三菱商事が千葉・秋田両県の3海域で選定されたがコスト増などを理由に撤退を表明。政府の支援方針について関心が集まっていた。
審議会の資料によると、収支計画の変更や風車メーカーの変更などやむを得ない事情で事業計画の変更を柔軟に認めるとした。一方で、資材価格の変動等を調整する仕組みを遡って導入する案については、対象となる案件が限定的であるなどの理由から現時点での適用が困難だとした。
三菱商事が撤退した3海域の再公募にあたっては、同社へのヒアリングを踏まえて評価項目や配点を修正する案を示した。事業の実現性について細かく採点することで差が出やすくするほか、年単位で工期が遅延する計画変更も可能となるようスケジュールに予備期間を持たせるなどとした。入札事業者が売電価格で価格競争に走らないようにするため、価格評価の設計も見直すとした。
米ウェブセキュリティー企業クラウドフレア(NET.N), opens new tabは18日、サービス障害が一時発生したが、その後完全に復旧したと明らかにした。この障害で、Xや対話型人工知能(AI)ソフト「チャットGPT」などへのアクセスができなくなり、数千人の利用者に影響が出た。
同社によると、障害は米東部時間午前6時半ごろに発生。セキュリティーへの脅威を管理するために自動的に生成された設定ファイルが原因だと説明した。同ファイルの規模が大きくなり過ぎたため、システムに問題が生じたという。
クラウドフレアは、トラフィックの急増やサイバー攻撃からウェブサイトやアプリの保護やウェブサイトの高速化に向けた世界最大級のネットワークを運営している。同社ネットワークはウェブトラフィックの約20%を処理している。
同社は障害について「攻撃や悪意ある行為によるものだという証拠はない」と述べた。
世界的な政治リスクや景気変動の不透明感が強まる中でも、日本企業の海外不動産投資は拡大している。三井住友トラストグループ(8309.T), opens new tab傘下の三井住友トラスト基礎研究所が19日に公表した調査によると、2025年時点の日本からの海外不動産投資残高は26.7兆円と推計され、前年から19%増えた。企業は成長市場を取り込む狙いから、投資のアクセルを緩めていない構図が浮き彫りになった。
同研究所は、海外不動産投資を行う企業など約80社強に調査票を送り、64社から回答を得た。調査期間は9月1日-24日。投資残高の内訳は、直接投資が15.5兆円、間接投資が11.2兆円だった。
直接投資と回答した企業の7割超が米国に投資しており、依然最大の投資先となっている。欧州や東南アジアがこれに続き、英国やインドなどへの関心も昨年より高まったという。住宅メーカーや不動産会社を中心に海外展開を拡大する動きが続く。
投資の目的は、開発利益や高い収益性、成長市場へのアクセスが上位を占めた。一方、課題としては政治リスクや景気変動リスクを挙げた企業が76%に上り、最も多かった。人材不足、許認可や法制度の壁なども多かった。リスクを意識しつつも、各社は物件タイプを賃貸住宅や物流施設などディフェンシブな資産にシフトするなど、投資行動を調整しながら拡大を図っているという。
間接投資では、北米が金額ベースで8割超を占める。現状の投資対象はオープンエンドファンドが中心だが、今後はより収益性を重視し、クローズドエンドファンドへの関心が高まっている。
研究所の海外市場調査部の伊東尚憲氏は、日本の海外不動産投資はまだ初期段階にあり、海外市場の成長性や収益性を取り込みたい企業が増加する中、「今後5年程度は2桁成長が続く可能性がある」と述べた。
北米電力信頼度協議会(NERC)は18日発表した報告書で、今年冬に米国がもし極端な寒波に見舞われた場合には、電力不足に陥るリスクが高まると警告した。データセンターの電力需要が急拡大しているのが大きな要因だ。
建物や交通機関の電装化も電力需要を押し上げており、新たな電力供給源が追加されるペースを上回って増加している。このため、暖房が電力需要を押し上げる極寒時には電力不足に陥る恐れが高まっている。
NERCによる米国とカナダの電力網の信頼性に関する年次冬季評価によると、複数年にわたるほぼ横ばいの電力需要拡大を経て、2025年のピーク需要は前年比で2.5%に当たる約20ギガワット増加した。一方、24年から25年にかけての電力供給の純増量は10ギガワット未満だった。
NERCは「この結果、一部地域では過去最高の需要が見込まれ、2桁の増加率を示す地域では送電網に負荷がかかる可能性がある」と指摘。もし長期間かつ広範囲にわたる厳しい寒波が襲った場合には、米北東部ニューイングランド地方、西部、南部テキサス州、南東部などの地域で電力供給が不足する危険性が高まるとの見方を示した。
米大手証券のストラテジストは、5社のAIハイパースケーラー企業による2026年の設備投資に関して、アナリスト予想は過度に保守的過ぎると指摘している。
過去のテクノロジー分野の投資サイクルを踏まえると、設備投資は現在の予測よりも最終的に2000億ドル上振れする可能性があると述べている。
第2四半期の決算シーズンを経て、AI関連の設備投資の見通しは従来の4670億ドルから5330億ドルへ引き上げられた。ただ、これでも2026年末には伸びが25%に減速することを意味しているという。
同ストラテジストは、アナリストは過去2年間、いずれも予測が保守的過ぎたと指摘。また、AIプラットフォーム銘柄やAIによる生産性向上の恩恵を受ける企業はAIの採用拡大が続く中で、収益面の追い風を享受できるはずだと述べている。
●その他
備忘録(2025/11/18)
●企業
ホーム・デポにとって、住宅の売買は通常、顧客が引っ越しの前後に家を修繕するため、より大規模で収益性の高いプロジェクトのきっかけとなります。しかし、金利の上昇により住宅ローン金利と借入コストが上昇し、住宅所有者がキッチンのリフォームや大規模な増築に充てられる可能性があるため、これらの大規模プロジェクトの頻度は減少しています。
マクフェイル氏はCNBCに対し、2023年半ば頃から、住宅所有者は「支払い延期の考え方」にあると述べています。そのため、ホーム・デポは住宅ローン金利の低下、または住宅ローン金利の上昇を新たな常態として慣れる消費者の変化を待ち、やや様子見の姿勢をとっています
直近の3か月間も、この待機ゲームは続きました。マクフェイル氏はCNBCに対し、ハリケーンの発生がなかったことを考慮すると、第2四半期から第3四半期にかけて需要は「安定」していたと述べました。
しかし、同氏は「現時点では、需要の加速につながる短期的な要因を特定するのは難しい」と付け加えました。
他の大型小売業者と比較して、ホーム・デポの顧客は経済的に安定している傾向があります。DIY顧客の約90%は自宅を所有しており、この小売店で買い物をするホームプロは、自宅の所有者に雇われる傾向があります。
それでも、マクフェイル氏は、ホーム・デポの見通しが弱まっているのは、あらゆる所得層の買い物客が高額なプロジェクトを引き受けることに消極的になっていることが一因だと述べました。住宅市場の低迷と借入コストの上昇がこの傾向に寄与していると彼は述べています。
彼は、長期にわたる政府閉鎖、企業のレイオフ発表の増加、一部の市場における住宅価格の下落など、他の要因も冷え込みをもたらしている可能性があると述べました
日曜大工の顧客がより大きなプロジェクトを延期するにつれ、同社は請負業者、屋根職人、その他の専門家からのより多くの仕事を引き付けようと努めてきた。
同社はプロ関連企業を2件買収しました。昨年は、テキサス州に拠点を置くSRS Distributionを182億5000万ドルで買収しました。これは同社史上最大の買収です。同社は、造園、プール、屋根工事などの専門家に資材を販売しています。ホーム・デポは今年初めにGMSを買収しました。
他の小売業者と同様に、ホーム・デポも関税の影響で一部の輸入品のコスト上昇に苦しんでいます。マクフェイル氏は5月に、商品の調達先を多様化しており、「ポートフォリオ全体で現在の価格水準を概ね維持する」意向であると述べました。
しかし、8月には、関税の上昇により一部のカテゴリーで値上げが必要になる可能性があると警告しました。
マクフェイル氏はCNBCに対し、ホーム・デポは一部商品の価格を値上げしたが、「値上げがあったとしても、それは控えめなものだった」と述べました
ホーム・デポは、いくつかの主要商品の価格を据え置き、あるいは値下げさえできたと述べた。例えば、ベストセラーの7.5フィート(約2.3メートル)のグランド・ダッチェス・クリスマスツリーや、ツリー用の電飾の多くが値下げされたという。
●マクロ
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが10月に付けた12万6000ドルの最高値から急落し、2025年の上昇分を全て失った。ウォール街からの支援や政治的な追い風を得ながらも、相場は急速に後退している。
ブルームバーグの集計データによれば、ビットコインの時価総額は、10月のピークから約6000億ドル(約93兆円)減少した。明確な引き金は見当たらず、市場では動揺が広がっている。ビットコイン価格は米東部時間17日午後1時21分(日本時間18日午前3時21分)時点で1%安の9万2513ドル。
ウォール街が市場に参入し、上場投資信託(ETF)が暗号資産を一般投資家のポートフォリオに組み込むなど、ビットコインの「正統性」が確立されるはずの年だった。トランプ政権も仮想通貨に全面的な支持を示していた。
しかし相場は明確な理由のないまま急激に下落。仮想通貨市場では値動きの荒さは想定の範囲だが、今回は確信の薄れ方の速さと、説明のつかない下落が際立っている。
トレーディングデスクやSNS上では不安が広がり、トレーダーらは過去のチャートを見直し、なじみ深い理論を掘り返し、買い手を探している。ビットコインの動きに確立された相関関係やリスク管理の枠組みはないため、最もよく知るモデルである4年ごとの半減期サイクルを指摘する声も一部で聞かれる。
半減期とは、約4年ごとに供給量の伸びが半減するイベントを指し、過去には投機的な高騰とその後の痛みを伴う大幅下落を繰り返してきた。今回の半減期は2024年4月に発生し、価格は今年10月にピークを迎えた。過去のパターンに沿う展開だが、資金力ある買い手が市場を形成する今、このシナリオが依然通用するかは不透明だ。
ビットワイズ・アセット・マネジメントの最高投資責任者マシュー・ホーガン氏は「個人投資家のセンチメントは極めて悪い」と語る。「4年周期の再来を恐れ、50%の下落を経験したくない投資家が先回りして市場から退いている」と分析した。
売り圧力
オプション市場では売り圧力の強まりを見越した弱気ポジションの構築が加速している。資金力のある買い手が撤退する中で下落局面がまだ終わっていないとの見方が強まっている。
市場心理の変化は急激かつ明確だ。ビットコインの9万ドル、8万5000ドル、8万ドルといった水準への下落リスクに備える需要が急増している。コインベース傘下の暗号資産オプション取引所デリビットのデータによると、今月中に期日を迎えるプットオプションの取引が特に活発になっている。
またトレーダーらは11月下旬を期日とするプットオプションを総額7億4000万ドル以上購入しており、強気ポジションへの関心を大きく上回っているという。
分散型金融(DeFi)取引会社エルゴニアの調査ディレクター、クリス・ニューハウス氏は「過去6カ月間にポジションを積み上げてきた買い手が大きく含み損を抱える中、現物市場での確信を持った買い需要の欠如が一段と明確になっている」と述べた。
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが18日、9万ドルを割り込み、世界的な金融市場全体の低迷がさらに悪化した。借入金でレバレッジをかけて取引していた投資家による売り圧力の連鎖が広がるとの懸念が強まっている。
ビットコインは18日、一時2.8%下落。その後は下げ幅を縮小している。欧州とアジアの主要株価指数は1%を超える下落となり、米国株先物はこの日も下落することを示唆している。
米金融政策を巡る懸念再燃や、投機が広がった市場での高止まりしたバリュエーションなど、経済の逆風が強まる中、ビットコインは10月前半に付けた過去最高値12万6000ドル超から下げ幅を拡大している。
ビットコインが前回、9万ドルを割り込んだのは4月。当時はトランプ米大統領の関税計画発表で世界の金融市場が混乱した後、7万4400ドルまで急落していた。
フィデリティ・インターナショナルのポートフォリオマネージャー、ジョセフ・チャン氏によると、幅広い資産クラスで見られる最近の下落は、仮想通貨の影響が及んでいる部分もある。一部の市場関係者は、仮想通貨の下落により個人投資家のマージンコール(追加証拠金請求、追い証)が発生し、他の資産を売却せざるを得なくなる可能性があると指摘している。
こうした動きは、ある市場の価格下落が別の市場の売り圧力を誘発する負の連鎖を生みかねない。
シドニーのATグローバル・マーケッツのチーフ市場アナリスト、ニック・トゥイデール氏(シドニー在勤)は「自主的、あるいは株式市場の損失補てんのためのポートフォリオ調整で、暗号資産にはさらに下押しリスクが生じる可能性がある」と述べた。
投資家は既に米国の利下げペースについて神経をとがらせ、今週発表予定のエヌビディアの決算も注視している。そうした中でビットコインが9万ドルを割り込んだことが、アジア時間の朝方に見られた幅広い売りを一気に急落相場へと変えた。
ヴァンテージ・マーケッツのアナリスト、ヘベ・チェン氏(メルボルン在勤)は「ビットコインの売りは確実に市場のリスク警戒感を高めた。表面下でより深い変化が進行しているとの感覚が補強された」と語った。
地域のセンチメントをさらに冷やしたのは、日本株の急落だった。財政不安や中国との外交摩擦が重しとなり、日経平均株価は火曜日に3.2%下落して取引を終えた。10年物日本国債利回りは2008年半ば以来の高水準に上昇。国債買いが強まった他の国・地域と対照的な動きとなった。
暗号資産と株式は今年、イノベーション主導の相場上昇への期待の中、そろって上昇してきた。しかしその期待が、今しぼみつつある。
ヴァンエックのクロスアセット投資ストラテジスト、アンナ・ウー氏は「モメンタムは自己増殖する仕組みだ」と述べ、米市場のセンチメント悪化がアジア市場に波及したと指摘。「ビットコインを市場センチメントの指標とみなすなら、今は弱気相場レベルの恐怖を示している」と話した。
チェコとスロバキアで17日、1989年の「ビロード革命」記念日を迎え、数万人が民主主義の危機を訴える抗議集会を開いた。ビロード革命は旧チェコスロバキアの共産党支配を終わらせた非暴力革命で、両国は1993年に平和的に分離し、EU(欧州連合)とNATO(北大西洋条約機構)に加盟した。
しかしこのところ両国では、親西欧・民主主義的な姿勢が脅かされているのではないかとの懸念が高まっている。
スロバキアでは首都ブラチスラバなどで野党や市民団体が主催する集会が開かれ、フィツォ首相の親ロシア姿勢や民主主義の後退に抗議する声が上がった。フィツォ氏はウクライナ戦争で親ロシア的立場を取り、汚職捜査機関の廃止や公共メディアへの統制強化を進めている。
一方、チェコでは10月の総選挙でポピュリスト政党ANOが勝利し、反EU・反NATOの極右政党との連立を模索している。プラハでは数千人がEUやウクライナの旗を掲げ、ANOを率いるバビシュ前首相のウクライナ支援削減案などに反対する声を上げた。広告 - スクロール後に記事が続きます
ビロード革命記念日はチェコで最も盛大に祝われる国民の祝日。コンサートやキャンドル点灯など祝賀ムードもある一方、抗議の色合いも強まっている。
欧州中央銀行(ECB )の銀行監督責任者 クラウディア ・ ブッフ 氏は18日、ユーロ圏の銀行は流動性が十分だが、資金調達を金融市場に依存しているため、危機時にリスクとなる可能性があると述べた。
記者会見で「流動性ポジションは依然として快適だ。しかし、銀行が市場ベースの資金調達への依存を強めていることはストレス時にリスクをもたらす可能性がある」と語った。
ユーロ圏の銀行は流動性が低下した場合に備え、4月の米国による関税発表時などのような市場ストレスの時期を首尾よく乗り切る必要があると指摘。
「金融政策と環境の変化にも備えるよう」銀行に伝えており担保の事前確保が求められるとし、「これらは今のところ非常に円滑に進んでおり、基本的にデータで確認できる」と述べた。
欧州中央銀行(ECB)は18日、今後3年間の監督上の優先事項の概要を発表し、ユーロ圏の銀行は金融システムに広範な影響を及ぼす深刻な混乱を引き起こす、前例のないショックに備える必要があると述べた。
ECBはかねて、銀行が関税からサイバー攻撃まで、より頻繁なショックを伴う新たな現実に直面しており、次の危機がどのようなものか把握できなくても、さまざまな可能性に備える必要があると指摘している。
そのためには、健全な資本バッファー、最新の技術インフラ、金融の現実に即した先を見越した管理、より厳格な監督などが必要となる。
<極端で確率の低い事象による前例のないリスク>
ECBは声明で「地政学的緊張と貿易政策の変化、気候・自然関連の危機、人口動態の変化、技術的混乱が構造的脆弱性を悪化させており、極端で確率の低い事象が発生する可能性がかつてないほど高まっている」と述べた。
このため、慎重なリスクテイクと十分な自己資本に重点を置き、政治的リスクや不確実性に対する銀行の強靭(きょうじん)性を強化することが、引き続きECBの監督上の最優先事項になるとした。
こうしたリスクが予測不可能なものであることを考慮し、ECBは逆ストレステストを実施する計画。資本減少のレベルを提示し、それを引き起こす可能性のあるシナリオの策定を各行に指示する。
とはいえ、今のところ銀行の状況は良好と指摘。堅調な経済成長や物価安定も寄与し、銀行は回復力があり、収益性は高く、資産の質も安定しているとした。
最低自己資本要件について、銀行全体として今年安定的に推移し、第2の柱ガイダンスと呼ばれる拘束力のない資本バッファーは緩和される見通し。
2026年の普通株式等Tier1(CET1)の全体的な要件とガイダンスは11.2%で据え置かれるとした。
<穏やかな環境は長続きせず>
しかし、ECBはこのような穏やかな環境が長続きすることはないと指摘。
「特に米欧の貿易摩擦や広範な地政学的リスクにより、多大な下振れリスクがくすぶっている。これが自動車、化学、製薬など対米輸出の多い産業に影響し、資産の質の低下を引き起こす可能性がある」と述べた。
資産価格が政治的リスクを適正に反映せず、過大評価されていると政策立案者が警告しているが、金融市場は突然修正される傾向がある。
ECBはリスクを軽減するため、慎重なリスクテイクと健全な与信基準を優先し、将来の不良債権の発生を防ぐ方針を示した。
イギリスのシャバナ・マムード内相は16日午前、BBCの番組に出演し、違法移民が「この国を引き裂いている」と述べ、難民受け入れ政策を抜本的に見直すための大規模な計画を発表する準備を進めていると話した。内相は、難民としてイギリスに入国した人は、定住を申請できるようになるまで20年待つ必要があるという措置を含めた、新政策を発表すると方針を示した。住宅・食料・生活費補助などの難民支援策についても、一部を見直すという。
マムード内相はBBC番組「サンデー・ウィズ・ローラ・クンスバーグ」で、違法移民問題に取り組むことを「道徳的使命」と見なしていると話した。
イギリスでは現在、難民資格を認められてから5年後に、無期限滞在許可または定住資格を申請できる。マムード内相はこの5年を20年に延長したい考え。新しい措置では、難民資格は2年半ごとに検討の上、更新されることになる。
内相が発表する予定の計画では、イギリス政府が、その人の母国を安全と判断した場合には、帰国を命じることになるという。
この政策変更は、イギリスを違法移民が目指したくない目的地に変え、小型ボートによる渡航や亡命申請を減らすことを目的とするもの。
難民受け入れ政策の抜本的な変更をめぐり、具体的な詳細や実務的な内容はまだ不明で、内相が17日に説明する見通しだ。
内相は番組内で、「違法移民のため、この国に非常に大きい分断が生じているのは承知している」、「亡命制度そのものを存続させるという国民的合意を維持するには、行動が必要だと考えている」と話した。
マムード氏は、「安全で合法的なルート」を利用して入国し、難民資格を得て、仕事を見つけ、社会に貢献する人は、20年より前に永住権を申請できる可能性があると述べたが、具体的な詳細は示さなかった。
内相が掲げるこの政策は、欧州で最も厳しい亡命・移民制度の一つをもつデンマークに触発されたもの。中道左派の社会民主党が率いるデンマークでは、難民に通常2年間の一時滞在許可が与えられ、この期限が切れると事実上、難民資格を再申請する必要がある。
デンマークのラース・ルッケ・ラスムセン外相は、同国の政策は「密航手配業者に向けて、デンマークを選ぶなとメッセージを送る」ためのものでもあると、BBCラジオに説明。「重要なのは、違法移民を防ぐためのバランスを取りつつ、必要な場合には合法的な移民を歓迎することだ」と外相は述べた。
難民支援も見直しへ
マムード内相はまた、難民に提供する住宅や毎週の金銭的手当を「裁量的」なものにし、イギリスでの就労権を持ちながら働かない人から、住宅や生活費などの難民支援を取り上げる方針だと語った。
BBC番組ではローラ・クンスバーグ司会者が、そもそもイギリスの難民支援策がフランス、ドイツ、デンマークに比べて「寛大ではない」にもかかわらず、なぜその支援を撤回したいのかと内相に質問した。
これに対して内相は、犯罪組織が亡命希望者に対して、イギリスでは無料でホテルで暮らせる、無料で食事が与えられると宣伝してイギリス密航パックを販売しているのだと答え、「その誘惑に、私たちは対応しなくてはならない」と述べた。
現行制度では、就労権を持つ難民のうち10%が、自分で働き自立するとは「想定されていなかった」と内相は述べた。さらに、「この国の法律に違反しても住む場所を失うと想定されていなかった」とも話した。
「ということは、この国の公営住宅に住むイギリス市民の大半よりも、そういう人たちが優遇されていることになってしまう」と内相は述べ、これは「公平性の基本原則」の問題だと話した。
マムード内相はこのほか、アフリカのアンゴラ、ナミビア、コンゴ民主共和国(旧ザイール)の各政府が、送還に関する協力を迅速に改善しなければ、イギリスは各国国民へのビザ(査証)発給を停止すると発表する方針。
内務省関係者によると、この3カ国が対象となる理由について、「容認できないほど低水準の協力姿勢のほか、本国送還手続きが容認できないほど妨害的」だからだという。
英紙タイムズが最初に報じたところによると、この3カ国からの違法移民や犯罪者がイギリス国内に数千人いるとされるため、厳しい政策の対象となったという。
与党内でも反対意見
違法移民問題に対するマムード内相の強硬姿勢については、与党・労働党の中でも一部の議員が反発している。
労働党のクライヴ・ルイス議員はBBCに対し、マムード氏が参照しているデンマークの制度は「極右の主張を反映したものだ」と批判。左派の支持者が労働党から離れ、野党・緑の党に流れる可能性を警告した。
内相はこれに反論し、「私自身が移民の子供だ。私の両親は60年代後半から70年代にかけて合法的にこの国に来た。移民制度は、私がイギリス人として経験してきたことに深く織り込まれているし、私の選挙区に住む大勢の市民にとっても同様だ」と、番組で述べた。
「これは私にとって道徳的使命だ。なぜなら、違法移民がこの国を引き裂き、地域社会を分断しているのが見えるからだ。自分たちの地域社会に大きな負担がかかっているのを、大勢が目にしている。制度が壊れているのも目の当たりにしている。規則を無視する人たちが制度を悪用し、罰を免れているのを見ている」と、内相は力説した。
マムード内相が出演した番組には、最大野党・保守党のクリス・フィルプ影の内相と、野党・自由民主党のエド・デイヴィー党首も出演した。
フィルプ氏は、マムード氏の改革案を「見せかけ」と一蹴。クンスバーグ司会者に対し、それは単に「問題の周辺をいじっているだけだ」、「原則として反対はしないが、うまくいかないはずだ」と述べた。
フィルプ氏はさらに、保守党が政権与党ならば欧州人権条約(ECHR)からイギリスを脱退させると付け加えた。
「さらに言えば、誰かが違法にここに来た場合、そもそも亡命申請を認めないし、1週間以内に国外退去させるべきだ」とも、フィルプ氏は主張した。
ECHRについては、マムード内相は17日にも、ECHR第8条が定める家族として生活する権利を、移民案件にどう適用するか政府方針を説明する予定。
一方のデイヴィー氏は、亡命希望者に就労権を与えるべきだと主張。そうすれば「(公的)支援は不要になり」、それは「経済にとっても、亡命希望者にとっても良いことだ」と述べた。
また、亡命制度に関する政府案について「いくつか懸念がある」と述べたが、「詳細を確認する」と話した。
野党リフォームUKのナイジェル・ファラージ党首はソーシャルメディアで、マムード内相が「リフォームUK支持者のように聞こえる」と述べ、「人権法とECHRと、そして彼女自身の党内議員たちのせいで、これは決して実現しない。残念な話だ」と付け加えた。
難民や難民支援団体の反応は
英慈善団体・難民評議会のエンヴァー・ソロモン最高責任者は、20年という期間は移民を阻止するどころか、「実に長い年月にわたり、人を中途半端な状態に、不安と緊張の中に置くことになる」と述べた。
「必要とされているのは、適切に管理された公平な制度だ。そのためには、公平かつ迅速に判断を下す必要がある。そして、誰かが難民だと認められた場合は、その人がこの国の地域社会に貢献し、恩返しできるようにすることが必要だ」と、ソロモン氏は16日のBBC番組「ブレックファスト」で主張した。
デンマークの厳格な亡命制度の中で13年にわたり暮らしてきたシリア難民のアゴブ氏はBBCに対して、制度の不確実性は「体に染みこむ」と話した。
デンマークでの難民としての生活は、「自分の生活を一から立て直しながら、それがいつでも全て奪われる可能性があると知っている」状態なのだと、アゴブ氏は説明した。
「社会の制度が常に相手を一時的な存在として扱っている中では、真の統合はできない」
移民に関するデータ収集・観測を行う英オックスフォード大学の移民観測所を率いるマデリーン・サンプション氏は、個別の政策が難民の数にどのような影響を与えるか測定するのは難しいと話す。
「少なくとも当初は、亡命希望者は政府の政策を知らないことが多い」とサンプション氏はBBCに話した。
そのため、イギリス政府の規則が以前より厳格化していても、大勢が依然としてイギリスを目指す理由はたくさんあると、サンプション氏は指摘した。これには、英語を話す、すでにイギリスに家族がいる、あるいはすでに別の国で難民申請を拒否されたなど、さまざまな理由が考えられるという。
内務省統計によると、今年3月までの12カ月間にイギリスで亡命を申請した人は、前年同期比17%増の計10万9343人だった。
難民評議会のソロモン氏は、亡命申請が増えていることへの懸念は、「政府は自分たちの地域社会を忘れてしまったと(多くの国民が)感じている」からだと話す。
内務省によると、マムード氏が今年9月5日に内相として就任して以来、小型ボートによる入国は1万289件に達している。2025年のこれまでの総数は3万9000人超。小型ボートによる今年の到着者数は、2024年(3万6816人)や2023年(2万9437人)の総数を上回っているが、2022年同時期の3万9929人には及んでいない。
ドナルド・トランプ米大統領は火曜日にサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談する予定で、両首脳は防衛、貿易、技術関係の深化に加え、人工知能、安全保障、原子力エネルギーの分野における協力について話し合うとみられている。
今回の訪問は、5月のトランプ大統領のサウジアラビア訪問に続くもので、サウジアラビアは米国に対して6000億ドルの貿易投資を約束した。アナリストらは、トランプ大統領が今週、これらの約束を固めようとしていると述べている
「米国はサウジアラビアが自国の製品やサービスをより多く購入し、米国企業への投資を増やすことを望んでおり、サウジアラビアは野心的なビジョン2030改革を支援するために、米国の技術とイノベーションへのより広範なアクセスを求めている」と、アラブ湾岸諸国研究所の客員研究員であるティム・カレン氏は会談に先立ち述べた。
11月19日に予定されている米サウジ投資フォーラムは、両国間のより多くの経済取引を締結する機会となるだろうとカレン氏は述べ、サウジアラビアは投資に関してはワシントンとの双方向の関係を望んでいると指摘した
「サウジアラビアによる米国製品の投資と購入が増加することはほぼ間違いない。しかし、サウジアラビアの投資環境の改善を考えると、今後数年間で米国のサウジアラビアへの投資が最も力強く成長する可能性がある」とカレン氏は述べた。「ビジョン2030によってもたらされる機会、そして米国のテクノロジー企業によるAIや関連活動の拡大を支えるための信頼性の高い低コストのエネルギーと豊富な土地の利用可能性」がその理由だ。
イメージ回復
今回の米国訪問は、サウジアラビアの事実上の支配者による訪問としては、2018年にサウジアラビアの工作員がイスタンブールのサウジアラビア領事館でジャーナリストであり、サウジ政権の著名な批判者であるジャマル・カショギ氏を殺害して以来、初めてとなる
ムハンマド・ビン・サルマン(MBSとして広く知られている)は殺害命令を否定したが、米国の諜報機関の報告書は、皇太子が作戦を承認したと結論付けている。
殺害をめぐるスキャンダルが広まり、男女平等や人権全般に関するサウジアラビアの実績が批判されて以来、サウジアラビアは国際的なイメージの回復を目指してきた。主に中東における和平協定の仲介や、2034年男子サッカーワールドカップなどの大規模スポーツイベントの開催推進を通じて、この取り組みを行ってきた。
サウジアラビアは、米国とイスラエルによるイランへの共同攻撃の結果、地域の宿敵イランが大きく弱体化したことを目の当たりにし、自国の優位性を高め、この地域における米国の重要な戦略的同盟国としての地位を確立した
先週、グレッグ・フェアマン氏 が「調整後EBITDAの危険性」について興味深い記事を書きました。 彼の議論に入る前に、EBITDAとは何かについて説明しましょう
EBITDA は、 「利息 、 税金、 減価償却、および 償却前の 利益」の頭文字をとったものです 。EBITDA は、非現金 費用と財務効果を除去することで企業の収益性を評価する簡単な方法を提供することから、長年にわたり企業業績を評価するための指標となっています。しかし、EBITDA の問題は、単純さが正確性を犠牲にする場合が多いことです。なぜそう言うのでしょうか。それは、 EBITDA は減価償却などの重要なコストを無視するため、資本集約型産業の企業の真の経済状況を歪める可能性があるからです。 企業が減価償却費を削減するために資産の耐用年数を延長すると、基礎となるキャッシュ・アウトフローが変わらない場合でも EBITDA は増加します。
最後の部分をもう一度読んでください。グレッグのコメントがまさに的を射ているところです。歴史的に、設備投資は景気後退や景気低迷の後に急増する傾向があります。これは、経済成長が回復するにつれて企業が生産を増やすために資本を支出するため、当然のことです。経済成長率と設備投資(CapEx)の成長率の間には高い相関関係があることに気づくでしょう。特に、これはAIセクターにおいて特に当てはまります。企業はチップ、サーバー、データセンターに数十億ドルを投資しており、これは経済活動の増加と一致する可能性が高いでしょう。
グレッグのコメントが最も関連しているのは、まさにこの点です
月曜日の朝、マイケル・バリー氏はAIバブルに関する自身の理論について、より詳細な情報をツイートしました。彼は、AIハイパースケーラーが、AI構築のために購入しているNvidiaチップやその他の資本設備の減価償却期間を延長することで、「減価償却を過小評価している」と主張しています。今朝、ジム・チャノス氏は同じ論理をCoreWeave(CRWV)に適用しました。 まず理解すべきことは、純利益は会計上の数値であるということです。純利益は一定の近似値を反映しているため、企業が実際に稼いだ現金の額ではありません。その中で最も重要なものの1つが減価償却です。
グレッグが指摘しているように、良い例は先週決算を発表したCoreWeave(CRWV)です
調整後EBITDAは、前年の3億7900万ドルから2倍以上の8億3800万ドルに増加しました。表面的には、少なくともこの指標では、彼らは収益性の高い企業です。 しかし、彼らはGAAPベースの純損失1億1000万ドルから減価償却費6300億ドルを差し引いて、この数字を算出しました。 キャッシュフロー計算書を見ると、CoreWeaveがどのように事業資金を調達しているかがわかります。2025年の最初の9か月間の営業キャッシュフローは15億ドルでした。設備投資は62億5000万ドルでした。これらは現金の数字であり、会計上の数字ではありません。つまり、今年の最初の9か月間のフリーキャッシュフローは-47億5000万ドルでした。そうです。CRWVは今年これまでに50億ドル近くを費やしています。彼らはどのようにこれを資金調達しているのでしょうか?それは負債の売却です。基本的に、その差額はすべて、約45億ドルの純負債発行によって補われています
これは乖離を明らかにしています。EBITDAは 「営業利益率は良好に見える」ことを示唆します が、キャッシュフローのダイナミクスは全く異なる物語を語っています。EBITDAだけに頼ると、企業が現金を燃やしている、借入金に依存している、または資産の耐用年数を非現実的に延ばしているという事実を見逃してしまう可能性があります。
グレッグは次のように結論付けました。
「明らかに、ハイパースケーラーは、AIの構築に必要なNvidiaチップやその他の資本設備に莫大な金額を費やしています。彼らの主張は、これらの投資の長期的なROIは非常に優れているというものです。AIが本当に多くの人が言うようなゲームチェンジャーであるならば、そのリターンは会計に関する現在の懸念をはるかに上回る可能性があります。そうでなければ、この設備投資の多くは誤った投資であり、将来的に減価償却しなければならない可能性があります。
全体的なポイントは、将来の投資収益率がわからず、現在の適切な純利益を得るためにこれらの巨額の設備投資を減価償却する適切な率もわからないため、私たちは暗闇の中で事業を運営しているということです。」
だからこそ、投資家は収益報告書をより現実的に理解し、企業への投資に使用する指標には注意する必要があります。EBITDAには、知っておくべき落とし穴がいくつかあります。例えば、
設備投資(CapEx)と交換ニーズは考慮されていません
EBITDAがプラスであっても現金を減少させる可能性のある、在庫、売掛金、買掛金などの運転資本の変動が除外されています。
利息と負債負担という、2つの非常に現実的な現金流出要因が隠れてしまう可能性があります。利息が除外されているため、同様のEBITDAを持つ2つの企業で、リスクプロファイルが大きく異なる可能性があります。
主観的な「調整」(調整EBITDA)が可能になり、企業間および期間間の比較可能性が低下します。
隠れた交換またはアップグレードコストが大きい資産集約型セクターでは、誤解を招く可能性があります。
しかし、EBITDAだけでなく、利益全般をより詳細に検討する必要があります。
利益はあなたが思っているものとは違う
ヒットドラマ 「ハウス・オブ・カード」のように、 ウォール街の決算シーズンは、ワシントンD.C.の闇の片隅に匹敵するほどの操作、欺瞞、そして難読化に満ちています。最も興味深いのは、多くの個人がこれらの操作された数字に基づいて苦労して稼いだ資金を投資していることです。 収益の「量」 ではなく 「質」を理解していないことが 、 常に将来のある時点で失望につながることにつながっています。
ドリュー・バーンスタイン氏が最近 CFO.comに書いたように、
「非GAAP財務諸表は 監査を受けておらず、 証券取引委員会に提出された企業の年次報告書ではなく、収益に関するプレスリリースや投資家向けプレゼンテーションを通じて開示されることが最も多い。」
かつては、大規模なリストラや大規模な買収といった重要な一時的なイベントの影響を分離するために非GAAP財務諸表が使用されていました。 近年では、非GAAP財務諸表はますます普及し、目立つようになり、最も輝かしい新興経済のIPO企業と旧来の経済の堅実な企業の両方で使用されています。」
1980年代から1990年代初頭にかけて、企業は通常、四半期決算でGAAPベースの利益を報告していました。投資家が報告書を詳しく調べると、 「調整後」利益 と 「プロフォーマ」 利益が奥に埋もれていました。 今日では、GAAPベースの利益は奥に埋もれており、投資家が醜い真実に気づかないことを期待しています
これらの 「調整後またはプロフォーマ利益」に は、企業が 「特別、一時的、または異常」とみなす項目は含まれていません。 問題は、これらの「特別、一時的」項目が「毎四半期」発生するため、 投資家は企業が実際に稼いでいる利益について、より曖昧なイメージを抱くことになることです。 一般に認められた会計原則に従って計算された利益と、プレスリリースやアナリスト調査レポートで宣伝されている 「利益」との間の乖離が拡大しているため、投資 家は自分が何に対して支払っているのかを正確に理解する上で不利な立場に置かれています。
BofAMLは次のように述べています
「調整後ベースで利益を報告している企業(非コモディティ企業)の数とGAAP会計を重視している企業の数に、私たちはますます懸念を抱いており、この乖離は収益力の低下の結果であると 考えています。
米国のGDP成長率が平均3%だったとき(2013年9月から2014年9月の5四半期)、米国のハイイールド企業の平均80%が調整後ベースで利益を報告していました。しかし、2014年9月以降、米国のGDPが平均わずか1.9%になったため、87%以上の企業が調整後ベースで報告しています。 さらに重要なのは、2010年末から2013年の間、調整後EBITDAを報告する企業の割合は比較的一定であり、2013年以降、その数は着実に増加していることです。
では、なぜ企業はこれらの非GAAPベースの利益を定期的に報告するのでしょうか?ドリューがその答えを持っています
「経営陣がなぜ非GAAP報告に頼るのかと尋ねられた場合、 最も一般的な答えは、これらの指標はアナリストからの要請であり、企業価値評価に用いられる収益モデルで一般的に使用されているというものです。実際、セルサイドのアナリストや株式のロングポジションを持つファンドは、より有利な代替的な収益結果の提示を奨励するインセンティブを持っている可能性があります。」
どれほどの差があるのでしょうか?1株当たり約3.59ドルの利益で、売上高は全体の約25%を占めるに過ぎません。
しかし、本当の疑問はここにあります。
「非GAAP報告が、投資家が事業の根本的な傾向を特定するのに役立つ補足的な手段として使用される場合、好ましい事象と好ましくない事象の両方が同程度に「調整」されると合理的に期待できます。」
しかし、 米国会計学会が発表した調査 によると 、企業はアナリストの収益予想を「上回る」ための手段として、主に好ましくない項目を「非対称的に」非GAAP除外していることが示唆されています。
では、なぜこのような会計上の策略がこれほど増加したのでしょうか?もちろん、お金のためです
収益の向上 = 株価の上昇 = 自社株買いによる報酬の増加
マンガー氏が「EBITDAはでたらめだ」と言った理由
ウォール街はインサイダーシステムであり、利益を合法的に操作して最良の結果を生み出し、役員報酬を増やすという慣行が横行しています。部屋にいる大人、つまり証券取引委員会は 「子供たちに責任を残」しています が、次の暴落の後には、無謀な不正行為を是正するための新しい規制を可決するために、間違いなく行動を起こすでしょう。
投資家にとって、EBITDAと利益の操作は、評価分析を歪めるだけでなく、PER、EV/EBITDA、PEGなど、利益を含むあらゆる分析に具体的な影響を与えます
Ramy Elitzur 氏は、The Account Art Of War を通じて、EBITDA の使用に関する問題点を詳しく説明しました。
「私がよく知っていると思っていたことの一つは、 EBITDAのような収益ベースの指標の重要性であり、 キャッシュフロー情報はそれほど重要ではないということでした。EBITDA のようなありふれた指標は、健康に有害である可能性があることが判明しました。」
この記事は読む価値があり、有益な情報が満載ですが、ここでは4つの重要なポイントを挙げます。
EBITDAは、すべての収益が即座に回収され、すべての費用が即座に支払われると想定しているため、キャッシュフロー分析の良い代替指標ではありません。これは、 流動性に関する誤った認識につながります。
表面的でありふれた会計比率では、 流動性の問題の兆候を検出できません。
直接キャッシュフロー計算書は、 間接キャッシュフロー計算書よりも営業キャッシュフローに関するより詳細な洞察を提供します。 上場企業の大多数(90%をはるかに超える)が間接形式を使用していることに注意してください。
EBITDAは、純利益と同様に、会計操作の影響を非常に受けやすいです。
最後の点が最も重要です。 チャーリー・マンガーは かつて次のように述べています
「これから多くの問題が起こると思います。ひどい過剰が多すぎます。 投資銀行家がEBITDAについて話すのは好きではありません。私はそれをでたらめな利益と呼んでいます。 ばかげています。EBITDAは、従来の利益とは異なり、企業がどれだけのお金を稼いでいるかを正確に反映していません。 調整後EBITDAについて話し始めると、基本的な知的不誠実さが生じると考えてください。あなたは自分がいい加減な人間だと宣言しているようなものです。」
すべての企業が一貫して同業他社を上回る調整後利益の世界では、投資家は投資において本当に重要なことを見失いがちです。
「この不幸なサイクルは、財務報告の最終利用者である機関投資家、アナリスト、貸し手、そしてメディアが、財務報告における体系的な破綻の瀬戸際にいることに同意したときにのみ、断ち切られるでしょう。 金融市場の歴史において、このような精神的な明晰さの瞬間は、巨額の資本の損失の後に最も頻繁に発生します。」 - アメリカ会計学会
空想の世界は素晴らしいですが、そこに住むことは不可能です。
代わりにどこを見るべきか
では、 「営業利益」 とEBITDAだけで十分なら、一体何を見るべきなのでしょうか?答えは、実質的なキャッシュフロー創出と持続可能な事業運営を反映する指標に注目することです。営業キャッシュフローから設備投資を差し引いた フリーキャッシュフローは 、最も重要な指標の一つです。これは、企業が維持管理と成長に必要な資金を調達した後に残る金額を示します。フリーキャッシュフローがプラスであれば、企業が事業の維持に必要な金額以上のキャッシュを生み出していることを示しています。マイナスであれば、借入金に頼っていることを示唆しています。
また、運転資本の動向、特に売掛金、買掛金、在庫の変動を調べ、企業が事業を維持するために過剰な投資を行っていないかを判断する必要があります。資産の耐用年数と減価償却スケジュールは、利益率を向上させるために過大に見積もるのではなく、現実的なものでなければなりません。負債水準と利息費用も重要です。EBITDAはこれら両方を無視しますが、企業のキャッシュフローが債務返済をカバーできない場合は、それは危険信号です。
EBITDAよりも優先すべき主要な指標は次のとおりです。
フリーキャッシュフロー (営業キャッシュフローから設備投資を差し引いたもの)
設備投資の動向 と、それらが利益を生み出しているかどうか
減価償却方針 と資産耐用年数の想定
棚卸資産、売掛金、買掛金における運転資本の変動
負債と利息の支払い
EBITDAと純利益およびキャッシュフローの調整
企業がEBITDAとこれらの実世界の数値に大きなギャップを示している場合、投資家は懐疑的になるべきです。AIのような資本集約型のセクターでは、将来が不透明であり、EBITDAに依存するリスクは増大します。紙の上ではきれいに見えるかもしれませんが、企業の真の財務健全性が見えなくなる可能性があります。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
OpenAIの呪いについて話すのは時期尚早ですが、それでも話します。
オラクルがチャットボットメーカーとの3000億ドルの取引を発表した9月10日以来、同社の株価は3150億ドル*下落しました
確かに、時価総額だけを見るのは極端な単純化です。しかし、オラクル株に相当する株価は同時期にほとんど変化していません(ナスダック総合指数、マイクロソフト、ダウ・ジョーンズ米国ソフトウェア指数)。したがって、600億ドルの損失という数字は完全に間違っているわけではありません。オラクルの「驚異的な四半期」は、実際にはゼネラルモーターズ1社、またはクラフト・ハインツ2社に匹敵する損失をもたらしました
MainFTが先週報じたように、投資家の不安は、Big RedがOpenAIに負債によるデータファームを賭けていることに起因しています。Oracleが実質的にOpenAIの米国株式市場の代理人となっていることを示す以下のグラフ以外、このレポートに付け加えるものはあまりありません。
理論的には、OpenAIはAGIの発見を急いでおり、Oracleは必要な計算能力を独自に拡張できるということです。Oracleはデータセンターの所有者ではなくテナントであるため、ハイパースケーラーの中で最も低い初期費用と最速の収益創出パスを約束しています。
一方、Oracleは競合他社ほど営業利益を多く持っていないため、借用書と引き換えに、1つの大規模顧客のサポートに全力を注いでいます。
先月ラスベガスで開催されたアナリストデーで、Oracleは2030年までにクラウドコンピューティングの売上高を1660億ドルにすることを目指していると述べました。
これを達成するために、オラクルの5月期決算の設備投資予算は350億ドルです。コンセンサスでは、年間設備投資は2029年に約800億ドルで安定し、その後は収益が引き続き増加すると予想されています。
そして2027年以降は、収益の大部分がOpenAIから得られることになります。
しかし、オラクルの純負債はすでにEBITDAの2.5倍に達しており、2021年以降2倍以上に増加しており、2030年までにさらにほぼ2倍になると予想されています。キャッシュフローは5年連続でマイナスになると予測されています。
そのため、OpenAIとの契約は自己資本から帳消しになったものの、資金不足による事業拡大のリスクは依然として残っており、オラクルの負債ヘッジコストは3年ぶりの高水準となっています
いつもの警告を追加する必要があります。クレジット・デフォルト・スワップの流動性はそれほど高くありません。オラクルCDSの需要増加は、9月の180億ドルの債券売却後に発生しています。100ベーシスポイント前半のCDSプレミアムはそれほど魅力的ではありません。そして、取引の反対側にいる企業の中には、決して軽薄な企業もあります。それでも、鋭い指摘です。
チャートを超えて、より広範な問題は、OpenAIとの取引がまだ発表する価値があるかどうかです。
数か月前、OpenAIとのあらゆる種類の合意は株価を上昇させる可能性がありました。OpenAIは栄光を反映する力を発揮し、特に10月にチップ取引の一環としてAMDのワラントを取得し、株価が24%上昇したことは注目に値します
しかし、出遅れているのはオラクルだけではない。ブロードコムとアマゾンは、OpenAIとの取引ニュースを受けて株価が下落している一方、NVIDIAは9月の投資契約以来ほとんど変わっていない。株価が上昇しなければ、何の意味があるのだろうか?AIへの設備投資総額は1兆ドルに上るように見えるかもしれないが、投資のトレンドは移り気だ。
●その他
備忘録(2025/11/17)
●企業
ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は14日、支出計画の詳細を来年公表する予定だと発表した。監査役会が疑問点を理由に計画承認を留保したとの報道についてはコメントを控えた。
監査役会後、広報担当者は経営陣が長期計画の現状などについて取締役会に報告したと明らかにした。
また、春に予定している2025年の年次報告書の公表と合わせ、投資計画の詳細を明らかにすることも表明。VWはトランプ米大統領による輸入品への関税強化、電気自動車(EV)への移行に伴う高コスト、中国との競争の逆風にさらされて苦戦している。
独紙ビルトは13日、監査役会が将来のモデルと生産拠点向け投資パッケージの承認を先延ばししたと報じた。
VWは従来、定期的に長期財務計画報告書を発表してきた。しかし、最近は厳しい市場環境を背景に情報開示が控えめになっている。
米国の9人の共和党州司法長官は14日、米鉄道会社最大手ユニオン・パシフィック(UNP.N), opens new tabが小規模な競合会社ノーフォーク・サザン(NSC.N), opens new tabを850億ドルで買収し東海岸から西海岸まで運行する米国初の貨物鉄道事業者を創設する計画について、競争上の懸念があると表明した。
テネシー州のジョナサン・スクルメッティ司法長官とカンザス州のクリス・コバック司法長官が率いるこのグループにはオハイオ、フロリダ、ノースダコタ、サウスダコタ、ミシシッピ、モンタナ、アイオワの各州の司法長官も加わっている。ロイターが確認した鉄道監督機関の米陸上交通委員会(STB)宛ての書簡で、この取引について「競争を阻む過度な市場集中を招き、価格の上昇、信頼性の低下、技術革新の減少を引き起こし、米国の製造業者、最終的には消費者に不利益をもたらす」との見解を示した。
各州の司法長官は合併すれば国内輸送のコストが上昇し「米国企業が外国メーカーと競争する能力を損なう恐れがある」と指摘した。また「この合併の下流部門に対する影響は産業基盤だけでなく農業生産者にも重大なリスクをもたらす。最終的には、この合併が米国の安全保障を損なう可能性がある」と警告した。
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両社は同日、株主の99%以上が合併に賛成票を投じたと発表した。STBの審査は12―18カ月かかる可能性がある。
ユニオン・パシフィックは米西部の貨物鉄道事業で強く、ノーフォーク・サザンは東部の主要鉄道会社の一角を占め、両社はBNSF鉄道とCSX(CSX.O), opens new tabとともに米国の4大鉄道会社の2社だ。
●マクロ
ダブルライン・キャピタル創業者、ジェフリー・ガンドラック氏は、「ごみのような融資」と不健全なバリュエーションがあふれる市場で、シンプルな戦略を貫いている。現金比率を高くし、プライベートクレジットには近づかないという戦略だ。
ウォール街で「債券王」の一人として知られるガンドラック氏は、あらゆる資産に割高感があると感じている。ブルームバーグのポッドキャスト、オッド・ロッツの放送10周年を記念して収録された回で、株式市場の極端な高バリュエーションを指摘し、「極めて投機的」な賭けを避けるよう投資家に警告した。
同氏は市場崩壊への備えとして資産の20%を現金で保有するよう推奨している。プライベートクレジットの危うい融資と人工知能(AI)への過剰な期待が、崩壊の温床だとみている。
ガンドラック氏は「米株市場の健全性は、私のキャリアの中で最も低い部類に入る」と述べた。「市場は極めて投機的で、投機的な市場は常にばかげたほどの高値を付ける。それは毎回同じことだ」とも語った。
ベテラン債券投資家の同氏は、1兆7000億ドル(約273兆円)規模に膨らんだプライベートクレジット市場が「ごみのような融資」に手を染め、次の世界的な混乱を引き起こす可能性があると懸念している。
自動車ローン会社トライカラー・ホールディングスと自動車部品メーカー、ファースト・ブランズ・グループの破綻は、ガンドラック氏が繰り返し訴えてきた懸念に新たな現実味を与えた。
ガンドラック氏は「金融市場における次の大きな危機はプライベートクレジットだ」と述べた。「2006年当時のサブプライム住宅ローン証券化と同様のあやうさをはらんでいる」と指摘した。
同氏は市場の行き過ぎ全体に対し批判を展開している。懸念はリスクの高い融資から過熱したハイテク株にまで及んでおり、とりわけ人工知能(AI)やデータセンター関連の投資に最も顕著な投機の兆しが見られるとしている。
ガンドラック氏は「熱狂期のモメンタム投資には細心の注意が必要だ。まさに今がその状況にあると感じている」と述べた。
100かゼロ
トライカラーとファースト・ブランズの破綻については、通常の融資を実行した銀行とサプライチェーン金融や在庫担保融資を提供したプライベートレンダーの間で責任のなすり合いが起きている。
いずれにしても、これらの事例を単発的なものとして片づけるのが難しくなっているのは事実だ。
ガンドラック氏は、金融危機前にサブプライム住宅ローン債権に「過大評価」のAAA格付けが付与されていた状況と類似点を指摘。プライベートクレジット運用会社が、保有する融資債権の価値を過大に評価している可能性があると警告した。
「プライベートクレジットの価格は2つしかない。100かゼロだ」とし、例として住宅改修会社レノボ・ホーム・パートナーズへのプライベート融資を挙げた。資産運用会社ブラックロックは最近、この苦境企業向け融資の評価額をゼロに引き下げた。わずか1カ月前まで、1ドル当たり100セントという額面通りで評価していた資産だ。
ガンドラックはまた、業界が個人投資家に販路を広げていることが「完璧なミスマッチ」を生んでいるとも指摘した。流動性を約束しながら、実際には流動性の低い資産で裏付けられている構造なためだ。こうしたファンドが償還請求を受けた場合、資産を迅速に売却できず、損失が連鎖的に拡大するリスクがある。
今年初めに推奨していた金(ゴールド)についても、ガンドラック氏は現在では投資比率を15%に引き下げるよう勧めている。以前は25%を推奨していた。
ガンドラック氏は、全体的に投資家にとって有望な選択肢は多くないと警鐘を鳴らし、「金融資産全体の比率は、通常よりも低くすべきだ」と述べた。
「金融市場で問題が起きるのは、人々が安全だと思って買ったものが実際には安全でなかった時だ。売り手は安全だと言って売り込むが、そうではない」と語った。
暗号資産(仮想通貨)の売り圧力に緩和の気配が見えない。特に規模が小さく、リスクの高い銘柄は大きな打撃を受けている。
デジタル資産の時価総額上位100銘柄のうち下位50銘柄を追跡するマーケットベクター指数は16日、新型コロナウイルスが流行していた2020年以来の安値を付けた。
数週間前に最高値を更新したばかりのビットコインも年初来の上昇分30%を帳消しにしている。投機的な需要の中でも特にリスクの高い指標とされるいわゆる(ビットコイン以外の暗号資産の総称)は、2025年に入り主要銘柄を大きく下回る推移となっている。
過去の強気相場では、高リスク・高リターンを狙うトレーダーの需要を背景に、小型銘柄指数が大型銘柄指数を上回る場面が多かった。しかし昨年、米国がビットコインとイーサの上場投資商品(ETF)を承認し、機関投資家の資金流入が集中したことで、この傾向は逆転した。
ここ5年間で、小型銘柄指数は約8%下落した一方、大型銘柄指数は約380%上昇しており、このセグメントがどれほど投資家の支持を失ったかが浮き彫りとなっている。
オーストラリアのヘッジファンド、アポロ・クリプトのポートフォリオマネジャー、プラティック・カラ氏は「リテール投資家は過去のサイクルから教訓を得ている」と指摘。「潮が満ちてもすべての船が浮かぶわけではない。つまり質の高い船だけが浮かぶ」と述べた。
暗号資産市場全体は、10月10日の急落によって約190億ドル(約2兆9400億円)の清算が発生し、全仮想通貨で1兆ドル超の時価総額が失われた余波から、いまだ立ち直れていない。それ以降、リスク選好は急低下し、トレーダーは市場の中でも特に投機的な領域を避け続けている。
ボリッチ大統領の任期満了に伴うチリ大統領選が16日実施され、左派ボリッチ政権で労働相を務めたジャネット・ハラ氏(51)と、極右のホセアントニオ・カスト氏(59)が12月14日の決選投票に進むことになった。イデオロギー的に両極端の2人が対決することになり、深い政治的対立を浮き彫りにした形だ。
ほぼ開票が終了し、得票率はハラ氏が27%、カスト氏が24%。ただ、多くの有権者は進歩的な改革よりも犯罪や移民の問題を重視する姿勢を示しており、カスト氏が優勢とみられている。
選挙で勝利するには過半数の得票を得る必要があった。
4人の右派候補の得票率は合計で70%以上に達しており、決選投票でほとんどがカスト氏に投票するとすれば有利になる。
カスト氏は16日夜、支持者を前に「変革はやってくる」と語り、当局が組織犯罪を撲滅し、不法移民に対して国境を閉鎖し、過重な負担を強いられている医療制度を改善したときに「真の勝利」が訪れると述べた。
現状に対する国民の不満の表れとして、移民を抑止するために北部国境の一部に地雷を敷設することを提案した中道右派候補が、世論調査の予測に反して3位に入った。
ディエゴ・ポルタレス大学の政治学専門家クラウディオ・フエンテス氏は、3位候補は鉱山が多いチリ北部の労働者階級の男性に支持されたと指摘。彼らの多くはエリートや伝統的な政党に警戒心を抱いており、安全保障や雇用への懸念からカスト氏を決選投票で選ぶ可能性が高く、チリをトランプ米大統領に近づける可能性があると話す。
「カストはこの地域の右派に近づき、おそらくトランプと親密な関係を築くだろう」と語った。
米国土安全保障省(DHS)は、連邦当局が15日に南部ノースカロライナ州シャーロットで不法移民摘発を行ったと明らかにした。
同省報道官は「米国民の安全を確保し、公共の安全に対する脅威を排除するため、シャーロットへのDHS法執行官派遣を増やしている」とし、「不法移民による犯罪の犠牲者があまりにも多くなっている」と述べた。
拘束された人数など詳細は明らかにしなかった。DHSは税関・国境取締局(CBP)を管轄する。
同省は移民当局が求めている容疑者拘束をノースカロライナ州当局が拒否したことが今回の措置につながったと説明。容疑者を通常の拘束時間より長い最大48時間拘束するよう求める移民当局の約1400件の要請を州側が履行していないとした。
シャーロットのライルズ市長(民主党)や市当局者らは、他都市での同様の摘発で犯罪歴のない人々が拘束されたことから、同市では不安が広がっていると述べた。
地元当局者は先に、CBPによる取り締まりが15日に始まると通知を受けたことを明らかにしていた。
格付け会社フィッチは14日、英国政府が財政収支を2029/30年度までに均衡させる目標を確約することが、現在「AAマイナス」の信用格付けを維持する上で極めて重要との認識を示した。
14日の英債券市場は、リーブス財務相が今月発表する予算案に盛り込むとみられていた所得税引き上げを断念したとの報道を受け、相場が急落(利回りは上昇)した。
フィッチの西欧ソブリン格付け責任者、フェデリコ・バリーガ・サラザール氏はロイターに「財政の枠組みに対する確約を表明することが非常に重要だ」と発言。確約しなければ「財政サイドのリスクは高まるだろう」と述べた。
フィッチは今年8月、信用格付け「AAマイナス」について、見通しを「安定的」に据え置いた。財政赤字の対国内総生産(GDP)比が今年5.3%、2026年が4.7%、27年が4.4%になるとの想定に基づいている。
ロングビーチ港は、需要の低迷により10月の取扱量が前年比で20%近く減少したにもかかわらず、2024年に達成された累計記録を更新するペースでコンテナ貨物を輸送しています
ロサンゼルス港と共に、全米で最も忙しいサンペドロ港湾複合施設を形成するこのハブは、10月に合計839,671TEU(20フィートコンテナ換算単位)を輸送しました。これは、114年の歴史の中で最も輸送量が多かった2024年10月から14.9%減少したことになります
輸入は17.6%減少して401,915TEU、輸出は11.5%減少して99,817TEUとなりました。将来の輸入量の指標となる空コンテナは12.6%減少して337,940TEUとなりました。
ロングビーチ港は2025年の最初の10か月間で8,229,916TEUを輸送し、前年比4.1%増となり、2024年の過去最高記録となる960万TEUを超えるペースで推移しています。
ロングビーチ港のマリオ・コルデロ最高経営責任者(CEO)とノエル・ハセガバ最高執行責任者(COO)は、オンラインメディアコールで、関税と貿易政策の継続により見通しが不透明であるにもかかわらず、港は安定した運営を維持していると述べました
FreightWavesからの、現在一時停止されている中国船に対する米国の港湾使用料が貨物に与える影響についての質問に答えて、コルデロ氏は、「量がすべてを物語っていると思います。この一時停止が、船舶使用料であれ関税であれ、関係者がアメリカの消費者に影響を与えない現実的な解決策を見つけるのに役立つことを願っています」と述べました。
「メーカー、小売業者、その他の企業がこれらのコストの一部を負担し、消費者への価格上昇を緩和してきたことを考えると、消費者は関税による大きな影響を受けていませんが、2026年が近づくにつれて状況は変わる可能性があります」と、港湾長としての退任を以前に発表したコルデロ氏は述べました
「荷送業者が商品への関税コストを転嫁し続け、これらのコストのより高い割合が消費者に転嫁されるため、今後数ヶ月で消費者は価格上昇を経験する可能性が高いでしょう。」
ハチェガバ氏は、港湾はパートナーと協力して「貨物と経済を動かし続けるために、問題が発生する前に予測し、軽減する」取り組みを続けていると述べた。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
チップメーカーとアナリストは、企業が人工知能ブームによる膨大な需要を優先する中、来年、家電製品と自動車業界にメモリチップ不足が発生する可能性があると警告している。
金曜日の決算説明会で、中国最大の受託チップメーカーである国際集成電路製造(Semiconductor Manufacturing International Corp.)のCEOは、
メモリチップ不足への懸念から、顧客が自社製品に使用される他の種類のチップの注文を控えていると述べた
Google翻訳によると、SMICの共同CEOである趙海軍氏は、「来年の第1四半期に、携帯電話、自動車、その他の製品(メモリチップ業界)がどれだけ供給できるかわからないため、誰もが過剰な注文や出荷をためらっている」と述べた
アナリストによると、これらの供給制約への懸念は、チップメーカーが人工知能コンピューティングに使用される高度なメモリチップに注力し、消費者向け製品に必要な生産にはあまり重点を置いていないことから生じているという。
「AIの構築は利用可能なチップ供給の多くを間違いなく消費しており、2026年は全体的な需要の点で今年よりもはるかに大きくなると思われる」と、TriOrientの調査担当副社長であるダン・ニステッド氏はCNBCに語った。
AIサーバーは主にNvidiaなどのチップ設計会社のプロセッサで動作する。
これらのAIプロセッサは、高帯域幅メモリ(HBM)と呼ばれるタイプのメモリに大きく依存しており、 SK Hynixなどのメモリ企業にとって非常に収益性が高いことが証明されている。
追求する価値がある。
メモリサプライヤーは、通常高い利益率のおかげで、このAI需要を可能な限り追い求めてきたとニステッド氏は述べ、AIサーバー企業はプレミアムチップに最高額を支払う用意があると指摘した。
「安価なメモリチップに依存しているPC、ラップトップ、民生用電子機器、自動車にとって、これは非常に悪い影響を与える可能性がある」と彼は述べた
しかし、おそらくもっと大きな問題は、メモリ業界が2023年と2024年の一部に深刻な不況に見舞われ、業界への投資不足につながったことです。「現在、新たな生産能力を構築していますが、稼働開始には時間がかかるでしょう。」
より広範な影響
供給制約に直面し、メモリ企業はチップの価格を引き上げていると 報じられています。
先週の金曜日、ロイター通信はサムスン電子が
一部のメモリチップの価格を9月と比較して最大60%もひっそりと引き上げたと報じました。サムスンはコメント要請にすぐには応じませんでした。
「メモリ価格の上昇と供給の減少により、生産のボトルネックに対する懸念が高まっています」と、カウンターポイント・リサーチのリサーチディレクター、MS・ファン氏はCNBCに語りました。
「供給逼迫はすでに低価格のスマートフォンやセットトップボックスに影響を与えていますが、リスクは拡大する可能性があると考えています」と彼は付け加えました
中国は低価格デバイスへの依存度が高いため「より深刻な打撃を受けている」が、ファン氏は供給制約は世界的な問題だと警告した。
その間、消費者はメモリ不足の代償を払うことになるかもしれない。
月曜日のレポートで、テクノロジーに特化した市場調査およびコンサルティング会社であるTrendForceは、メモリ業界が「力強い価格上昇サイクル」を開始し、下流ブランドに小売価格の引き上げを迫り、消費者市場への圧力が高まる可能性があると予測した。
その結果、調査グループは、スマートフォンやノートパソコンなどの消費者向け製品の価格と需要への圧力が高まると 予測した。
来年の電気料金の緩和を期待する人々にとって、今週は良いニュースはほとんどなく、より多くの州がデータセンター開発にガードレールを設ける措置を講じました。
同時に、新しい再生可能エネルギー発電プロジェクトは引き続き遅延と中止に直面しています。
今週の電力部門のデータが物語る物語は次のとおりです。
51ドル/MWh
米国エネルギー情報局(EIA)によると、2026年の全国の卸電力価格の予測。この数値は今年より8.5%高く、11の地域市場の負荷加重平均ですが、上昇は均等に感じられるわけではありません。需要と価格の上昇の多くはテキサス州に集中しており、データセンター、暗号通貨マイニング施設、その他のエネルギー集約型の商業顧客が主な要因であるとEIAは述べています。
80%
カンザス州とミシガン州の規制当局が採択した新しい規則の下では、データセンターやその他の大規模負荷の顧客は、使用量に関係なく、EvergyとConsumers Energyに契約月間需要の最低割合を支払う必要があります。この規則は、特に投資後に需要が実現しない場合に、既存の料金支払者をデータセンターやその他の大規模負荷の相互接続にかかるコストから保護することを目的としています。AEPオハイオ州は、規制当局が同様の料金を承認した後、データセンターのパイプラインが大幅に縮小したと述べています。多くの州が同様の提案を検討しています。
2.4GW
ニュージャージー州沖で計画されていたリーディングライト風力発電プロジェクトの容量は、開発業者のインベナジーが中止しました。 同社は、プロジェクトがもはや実行可能ではない理由として、財務、サプライチェーン、規制上の障害を挙げています。この大規模発電プロジェクトの中止は、電力価格の上昇が公職者に政治的圧力をかけ始めている中で起こりました。民主党のミキ・シェリル次期知事は、電気料金の抑制を訴えて選挙運動を行いました。
1050億ドル
デューク・エナジーが来年初めに発表する予定の、拡大された5カ年設備投資計画の上限額です。幹部は、支出の増加は多くのデータセンターを含む急速な負荷増加によるものだとしており、2030年代初頭まで続く可能性が高いと述べています。デュークのシステムに追加される発電量は、今後5年間で13GWを超える可能性があり、これには7.5GWの新しいガス施設が含まれます。デュークは、人工知能、製造業、電化による予測される負荷増加に対応して支出を増やした多くの公益事業会社の1つです。
20%
2025年第3四半期に開発業者が遅延を報告した計画太陽光発電容量の割合は、2024年の同時期の25%から減少しました。遅延の減少は、7月の「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法」の成立に伴い、クリーンエネルギー税額控除の期限が切れる前に太陽光発電プロジェクトを急いで完了させようとしていることに関連している可能性があります。この法律は、2026年7月4日より前に建設を開始する風力および太陽光発電プロジェクトに対してセーフハーバー条項を設けています。
9月のほとんどを、ラスベガスのRE+からニューヨークのClimate Week、ヒューストンのEnergy and Climate Week、そしてサンアントニオのData Center World Powerまで、各地を巡って過ごしました。4つの異なる聴衆、4つの全く異なる部屋でしたが、常に話題に上がる会話が一つありました。それは電力についてです。どれだけの量が必要なのかだけでなく、どのような種類の電力が必要なのか。品質、安定性、そして将来の電力供給を想定して構築されていない電力網にかかる現実的な負担。
これは誰も想定していなかった問題です。データセンターの次世代の波が電力を供給するにつれ、事業者は真の課題は十分なメガワットを見つけることだけではないことを発見しつつあります。それは、それらのメガワットが一定に供給されない場合に何が起こるかということです
AIワークロードは、従来のコンピューティングのように電力を消費しません。急上昇し、アイドル状態になり、1秒間に数千回変動し、平坦な需要曲線というより心電図のような負荷プロファイルを生み出します。公益事業会社や送電事業者にとって、この変動性は単なる不便ではありません。このような急激な変動に対応するように設計されていない地域の給電線や変電所にとって、不安定な力となります。
業界の専門家は1年以上前からこのことについて警告してきました。最近の信頼性評価では、AIキャンパス、暗号通貨マイナー、水素プラントなどの新興の大規模負荷の増加が、電力網の動作を再構築していることが指摘されています。北米電力信頼性公社は、これらの新しい負荷タイプに関する議論の中で、予測不可能な増加、極端な変化率、そしてそれらが公益事業会社や送電事業者にもたらす調整上の課題など、同様の懸念を指摘しています
電力系統は大きな負荷を処理できます。少なくとも今のところ、電力系統が処理できないのは、ストロボライトのように一瞬強く引き、次の瞬間には弱める300MWのキャンパスです。変圧器がトリップし、周波数制御が厳しくなり、バックアップ発電が本来回転すべきでないときに回転します。そして、より多くの施設がオンラインになればなるほど、その変動性は増大します。
これは未知のリスクではなく、単に過小評価されていたリスクでした。エンジニアは、「AI」が公益事業の流行語になるずっと前から、高調波歪みとランプレート制限について警告していました。しかし、建設のペースは適応のペースを上回りました。かつては少数のハイパースケールサイトだったものが、ギガワット単位の全国規模の建設となり、それぞれがマイクログリッドに相当する変動性を抱えています。
真実は単純です。すべてのデータセンターは、望むと望まざるとにかかわらず、電力系統の安定性に役割を果たそうとしています。電力品質、慣性、ランプ制御は、もはや電力系統だけの問題ではありません。これらはデジタルインフラストラクチャの新たな動作パラメータです
重要なのは、その移行が必ずしも負担になるわけではないということです。実際、かつてはストレスの要因だったものを、電力網を安定させるリソースに変える機会なのです。しかし、この課題に対処するには、連続的なサイクリングと耐久性を備えた技術が必要です。短時間放電と限られたデューティサイクルに最適化されたリチウムイオン電池は、データセンターの電力曲線を一日中追いかけるように設計されたものではありません。一方、フロー電池は可能です。燃料タンクを備えたエンジンのように動作し、安定して耐久性があり、劣化することなくほぼ無限のサイクリングが可能です。
長時間フロー電池システムは、DCリンクに静かに設置され、数ミリ秒単位で電力を吸収または放出することで、スパイクが電力網に到達する前に平滑化します。UPSとエネルギー貯蔵の間のギャップを埋め、リアルタイムで電力を調整し、必要に応じて数時間にわたって維持します。
これがレジリエンスの次の進化です。サーバーをオンライン状態に保つだけでなく、サーバー周辺の電力を安定させることです。これは設計上の選択であり、エンジニアリングの分野であり、そしてますます責任となっています
未来のグリッドはデータセンターを中心に構築されるのではなく、データセンターと共に構築されるでしょう。そして、それを最初に理解した企業が、次の10年間のデジタル成長がどのようにオンラインを維持するかを決定するでしょう。
スペインの太陽光発電開発企業、ソラリア・エネルヒア・イ・メディオ・アンビエンテが、新たに設立した欧州データセンタープラットフォームの金融パートナーを探すに当たり、ゴールドマン・サックス・グループを起用した。事情に詳しい関係者が明らかにした。
関係者によれば、プラットフォームには、スペイン、イタリア、ドイツ、英国にまたがる約400ヘクタールの土地や、3.4ギガワットの送電網接続が含まれる。ソラリアはさらに5ギガワットの接続を申請しており、来年の夏までにパートナーを見つけることを目指しているという。非公開情報として匿名を条件に語った。
人工知能(AI)の普及により、世界的に電力消費が急増している。ブルームバーグNEF(BNEF)によれば、AIの学習やサービスによる電力需要は、今後10年間で4倍に拡大する見通しだ。当面は化石燃料が不足分を補う見込みだが、ソラリアのような発電事業者はクリーンエネルギーを供給できる体制を整えている。
ソラリアとゴールドマン・サックスの広報担当者は、いずれもコメントを控えた。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリストによれば、欧州連合(EU)だけでもデータセンターの電力需要拡大により、2030年までに最大で35ギガワットの新たな太陽光発電容量が必要になる可能性がある
こうした見通しを背景に、エネルギー移行関連銘柄は25年に急伸。ソラリア株は年初来で99%上昇している。
今週の住宅市場をめぐる議論は、住宅金融庁(FHFA)のビル・パルテ長官が50年住宅ローンのアイデアを提案したことを中心に展開された。これは、トランプ政権が月々の支払いを減らし、アクセスを拡大し、より多くの購入者を引き付けることで、住宅をより「手頃な価格」にする巧妙な方法として提案したものだった。しかし、住宅ローンを米国の平均寿命の約65%にまで延ばすことは、長期的には負担が大きすぎる
今週の読者との会話は、住宅リフォーム業界の深刻化する不況に焦点を当てていました。この下落はより急激な縮小に発展する可能性があり、住宅市場の冷え込みが続くことを示唆している可能性があります。
大手デッキメーカーの株価が暴落し、消費者の圧迫が住宅リフォーム支出に打撃
住宅リフォームの低迷、住宅市場に暗雲
住宅市場の状況についてより詳しく知るために、ゴールドマン・サックスのマネージング・ディレクター、ケイト・マクシェーン氏に話を伺いました。同氏は木曜日、住宅ローン金利が6.15%に向かい、潜在需要が住宅価格の上昇を後押しすることで、住宅市場は2026年に改善すると顧客に語りました。
マクシェーン氏は、フローリング会社フロア&デコールの投資判断を「売り」から「中立」に引き上げ、2026年の環境は改善すると予測しています。住宅の売買がわずかに改善し、既存店売上高が安定し、利益率が回復し、競争圧力が緩和されるにつれて市場シェアが拡大する可能性があると見ています
住宅市場は2026年度により好ましい環境が見込まれており、当社のエコノミストは、2025年末および2026年末の住宅ローン金利がそれぞれ6.25%および6.15%になると予測しています。当社のエコノミストは、住宅ローン金利が(彼らの予想通り)6.15%前後で推移する場合、住宅価格の上昇ペースは、蓄積された住宅需要により2026年に回復し始める可能性が高いと指摘しています。当社のエコノミストは、住宅回転率が2025年度は横ばいからわずかに上昇すると予想しており、2026年には2025年比で5~7%増加すると予測しています。フロア&デコールの既存店売上高(コンプ)は住宅回転率と高い相関関係にあります。これは、床の張り替えが、多くの新築または既存の住宅購入者が最初に行うリフォームの一つであるためです。同社は、拡大するプロ顧客基盤と高利益率の設計サービスに注力しており、市場回復に伴う成長機会も提供しています。
当社のエコノミストは、HELOC取引の発行が2023年以降増加しており、2025年累計(2025年10月8日まで)の取引量は世界金融危機後の最高水準に達していると指摘しています。HELOC証券化への関心が再び高まっているように見えるのは、住宅所有者によるHELOCの利用増加と、証券化市場における投資家の需要増加の両方によるものと考えられます。当社のエコノミストは、今後数年間でHELOCがさらに大幅に成長する可能性があると示唆しており、住宅担保ローンの残高増加率は、融資金利の低下とエクイティ活用の需要増加により、2026年には四半期あたり約150~170億ドル(過去5四半期は四半期あたり約140億ドル)にわずかに上昇すると予想しています。しかしながら、この活動レベルの高まりにもかかわらず、当社は、住宅所有者が住宅購入能力の制約の中で、小規模プロジェクトを好むと引き続き認識しています。しかしながら、マクロ経済の波及効果が改善するにつれて、FNDはHELOCによる潜在的な上昇余地を獲得できる立場にあると考えています
GSのエコノミストは、2025年末と2026年末の30年固定住宅ローン金利がそれぞれ6.25%と6.15%になると予測しています。
住宅ローン金利は低下傾向を示し始めています。
住宅の売買回転率は歴史的な低水準にとどまっていますが、2026年度には増加する可能性があります。
住宅購入能力指数(月次NSA)対FND指数
第3四半期のリフォーム活動は前四半期比で増加しました。
マクシェーン氏の見解は、3~4か月後に始まる春の商戦期に何が期待できるかについての枠組みを読者に示しています。
●その他
備忘録(2025/11/14-16)
●企業
米連邦準備制度理事会(FRB)は来月、米銀大手の最高財務責任者(CFO)らと会合を開き、国際的な資本基準であるバーゼル規制履行の最新計画について、詳細を説明する見通しだ。JPモルガン・チェースのダニエル・ピント副会長が明らかにした。
ピント氏はドイツのフランクフルトで14日に開かれたイベントで、いわゆる「バーゼルIII最終化」米国版の従来案には、JPモルガンを含め各行が「驚かされた」と発言。その計画通りであれば、資本要件が大幅に引き上げられることになると指摘した。
ボウマンFRB副議長(銀行監督担当)と大手銀CFOとの同会合で、内容が見直される可能性がある。
ピント氏は「より明確になるだろう」とし、新たな計画は欧州によるバーゼル規制基準の実施方針と「かなり整合的な内容」になるとの情報を得ていると述べた。
ブルームバーグは先月、FRBがウォール街の大手銀行に課す資本要件を大幅に緩和する修正案をまとめており、その概要を他の米金融監督当局に示したと報じた。
ボウマン副議長は今月初旬、バーゼルIII関連の計画公表は優先事項だが、新たな提案は銀行に対する資本規制全体の枠組みに整合するものでなければならないと強調した。
ピント氏は「グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)」に関するルールの一部再調整と併せて考えると、新たな計画は、現行ルールと比べても「資本水準をおおむね横ばいに維持するものになる」との見通しを示した。
格安ディスカウントストアのダラー・ツリー<DLTR>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に2段階引き下げた。目標株価は103ドルに設定。これ以上の上昇余地を見出すのは難しくなっていると指摘。
「長期的には利益改善の余地があるものの、好転したファンダメンタルズはすでに株価に織り込まれている」と分析。また、低所得層の消費動向への懸念や、価格・バリュー両面での消費者評価の低下も指摘している。
同アナリストは、バリュー・プロポジション(顧客へお価値提案)が改善している小売企業や、商品訴求力の高い企業をより好ましい銘柄として挙げている。
●マクロ
英国のリーブス財務相が、26日に発表される予算案に所得税率引き上げを盛り込む計画を撤回した。予算責任局(OBR)が広く見込まれていたよりも良好な財政見通しを示したためだと関係者は説明したが、財政ショックが将来発生するリスクを英国に残したと、エコノミストらは指摘した。
慎重な取り扱いが求められる内容を話しているとして匿名を要請した関係者によると、従来は最大で350億ポンド(約7兆1000億円)にも達するとみられていた財政不足は、OBRの最新の予測では200億ポンドに近い数字で収まるとされている。従って、財政を好転させるとともに財政のゆとりを拡大するという2つの目標の達成に向けてリーブス氏が調達する必要のある額は、300億ポンド前後となる。
OBRの予測はなおも大幅な増税が必要であることを意味するが、所得税増税を行わないとした労働党の公約をリーブス氏は破らずに済む見通しになったという。同氏は公約を破る必要性を最近まで唱えていたが、党内の強い反対に直面していた。
だが、この方針の急転換は英国債の売りを招いた。一貫しないメッセージには投資家や政治家、アナリストらから不満の声が上がった。
元イングランド銀行金融政策委員のマイケル・ソーンダース氏は、政府の情報発信は信頼性を損ねていると論じ、「戦略を定めたら、それを貫く必要がある。ころころ方針を変えるようでは、政治的な弱さを印象づけるだけだ」と発言。「所得税を引き上げる意思はないと示したことで、財政問題が将来発生した際に対処できる余地は狭まった」と述べた。
リーヴス氏は公約破りとなる増税が受け入れられるよう国民に理解を求めることに先週の多くの時間を費やしていた。今回の方針転換は、労働党の支持率が低下している中で、公約破りをすれば党への打撃が大き過ぎるとの危機感も表していそうだ。
OBRは今週、最新の予測を提出した。関係者によると、賃金の上昇が生産性低下の一部を打ち消すほか、政府の借り入れコスト計算に国債利回りが急低下した期間を使うことを認めたOBRの決定も、財政見通しを好転させた。ブルームバーグ・エコノミクスはこの影響を約20億ポンドと算出している。
英財務省は書面で、「正式な発表機会を除き、税制変更に関する臆測にわれわれはコメントしない」と回答。「財務相が発表する新予算では、英国の将来を確かなものとするための強固な基盤を築く公正な選択が示される」と続けた。
予算案を巡って政権内では数日前、上級閣僚がスターマー首相の追い落としを図ろうとしているとの疑惑が浮上し、政権がどれだけ存続できるのか疑問が生じていた。ブルームバーグは13日、この件に詳しい関係者の話として、リーブス氏が予算案について最終決定を下せないでいるのは、疑惑への対応策について、閣内で議論が続いていることが一因だと報じた。
所得税増税を回避するとしても、英国が歳入の不足分をどのように補うのか投資家の間には疑問が広がり、英国債は急落している。
14日の取引で英10年債利回りは13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して4.57%。ポンドは対ドルで0.2%安。英国株の指標であるFTSE100指数は一時2%安と、4月以来の大幅下落となった。
昨年の総選挙戦で労働党は、「勤労者」が支払う主要な税金である所得税、国民保険料、付加価値税(VAT)の3つを引き上げることはないと公約していた。事情に詳しい関係者によると、財務相は公約を破る用意をしていたが、財政見通しの改善でそれがもはや不要になった。
リーブス氏は所得税の基本税率や高額税率の適用額を据え置くことで従来の見通し以上の税収が上げられ、従業員が給与の一部を非現金性の給付に振り替える「給与犠牲プログラム」への課税を強化する方針だと、関係者は説明。リーブス氏は一段階上の税率が適用される基準額を引き下げることも検討したが、実行しないことに決めたと、関係者は付け加えた。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、リーブス氏が所得税率引き上げを断念すると先んじて報道し、代わりに、所得税の税率が変わる基準額を引き下げる可能性があると伝えていた。
また、富裕層が英国から他国に移住する際に課す「清算税」の導入可否もリーブス氏は検討している。さらに、有限責任事業組合(LLP)を活用する個人からの税収増を狙う案についても、内容を緩和する可能性があるという。
自動車ローン会社トライカラー・ホールディングスの自動車ローン数百億ドルを債券化した、ウェアハウスファシリティーと呼ばれる与信枠は、世界有数の名門投資銀行であるJPモルガン・チェースが運営していた。JPモルガンは数十年にわたり、さまざまな企業が発行する資産担保債務のための枠組みを構築・管理してきた実績を持つ。
ブルームバーグ・ニュースによると、トライカラーの7億7000万ドル(約1200億円)の与信枠を支援していたウォーターフォール・アセット・マネジメントのジュニアアナリストが、トライカラーの担保の扱いに問題があることを最初に発見した。この指摘を受け、再調査したJPモルガンのバンカーが即座に融資を打ち切り、トライカラーは破綻した。
経験豊富なプロが見落とした問題を、新鮮な視点を持つ第三者が発見した事例は、ここ数週間だけで他にもある。あらゆる職場から初級職が減り、人工知能(AI)の擁護者がジュニア銀行員を代替するソフトウエアを開発できると考える時代に、こうした事例は、組織に常に新たな人材を確保し続けることの重要性と、変化のないプロセスが慢心を生む危険性を改めて想起させる。
ロスチャイルド・アンド・カンパニー・レッドバーンに勤めるドミニク・ボール氏(26)は今年数か月にわたり、フィンテック企業のファイサーブに売り評価を下していた唯一の株式アナリストだ。その後、同社は10月下旬に業績予想の大幅な下方修正を発表し、株価が44%急落した。下落は今も続いている。
当時、ファイサーブはボール氏の売り推奨に反論。データに疑問を呈し、誤りを指摘しようとした。筆者はファイサーブに対する唯一の売り推奨について、同氏が自身の判断を疑ったことはあるか尋ねた。ボール氏は、ファイサーブ株が20%下落した時点で、同社が「再建に長い時間を要する大企業」のような存在になるのか、「迅速に方向転換できる新興フィンテック企業」のようになれるのか自問したという。そして、「明らかに前者だと判断し、さらに賭けを倍増させた」と振り返った。
生産的な無知
金融業界で企業に誤りを認めさせたり、人事や製品、慣行の変更を迫ったりするのは、往々にして調査型空売り業者や外部アクティビスト投資家だ。彼らの登場が歓迎されるのはまれで、暴かれる事実が痛みを伴うことも多い。
より広く見れば、私たちは、成功した破壊者や異端者を称賛する。米アップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏は、人物としては厄介者だったという話もあるが、個人用コンピューティングの世界を2度も塗り替えた。劇作家ジョージ・バーナード・ショーが「人間と超人」で述べた通り、進歩は理不尽な人間に依存するのだ。
学術誌「MITスローン・マネジメント・レビュー」に今年寄稿したシモーネ・フェリアーニ氏とジーノ・カッタニ氏によれば、この現象を表す「集中的な純真さ」という用語がある。専門家が取るに足らない、または解決不能と見なす問題に対して、既成概念にとらわれない外部者が「生産的な無知」で解決する構図を指す。
企業や個人が例外的な細部の重要性を把握するのは、多くの場合困難だ。ウェアハウスファシリティーで類似した大量の短期担保付ローンを絶え間なく処理していれば、いとも簡単に注意を払わなくなるだろう。ランダムな品質監査は役には立つが、悪い兆候を必ず捉えられる保証はない。
AIがこの問題を解決できるかは不明だ。従来のAIは、決済詐欺対策などには優れている。膨大なデータセットを監視し、資金が循環したり複数の口座を急速に移動したりする既知の不正パターンを識別できるからだ。だが、新たな手口や未見の犯罪を判断する能力は、必ずしも備わっていない。
では貸し手や企業は何ができるのか。MITスローン誌に寄稿したフェリアーニ氏らは、成功したイノベーションの多くは、創造的な外部者のアイデアと、内部者の知見を組み合わせた時に生まれると指摘した。集団思考を最小限に抑える厳格な取り組みも推奨している。
ボール氏がファイサーブを評価した際も、最も重視したのは足で稼ぐことだった。顧客と話し、自らも潜在顧客を装って話を聞いた。ボール氏は「顧客の現場で何が起きているか、投資家層がどう考えているかを知るのが好きだ。両者の間に大きな隔たりがある時、私の頭の中でひらめきが生まれる」と語った。
運営上の問題を発見したい企業にとっては、管理職やスタッフを定期的に異動させ、「集中的な純真さ」の視点を業務に取り入れることが一つの手段となる。だが、何よりも効果的なのは、変化に乏しい長年の業務で視野が狭まっていない、新しく賢い若者を採用し続けることだ。
ノルウェーは、2兆ドルを運用する世界最大の政府系ファンドの投資倫理指針を見直し、20年以上にわたり禁止してきた大手防衛企業への投資を2027年から解禁する可能性がある。背景にあるのはウクライナ戦争や、欧州諸国に防衛支出拡大を迫るトランプ米大統領の姿勢など、安全保障情勢の変化だ。
議会は4日、2004年に設けた倫理指針の見直しに着手することを可決した。核兵器の部品を製造していることを理由に禁止している14社への投資が解禁される可能性がある。これら企業の時価総額は約1兆ドル。
14社にはロッキード・マーチン(LMT.N), opens new tab、ボーイング(BA.N), opens new tab、エアバス(AIR.PA), opens new tab、BAEシステムズ(BAES.L), opens new tab、サフラン(SAF.PA), opens new tab、タレス(TCFP.PA), opens new tab、BWXテクノロジーズ(BWXT.N), opens new tab、ノースロップ・グラマン(NOC.N), opens new tabなどが含まれる。
ノルウェー政府年金基金はESG(環境・社会・企業統治)を重視し、防衛株を敬遠してきた。しかし安全保障情勢の変化により、防衛株は投資リターンの面からも魅力が増している。
1998年から2007年にかけて基金の最高経営責任者(CEO)を務めたクヌート・シェール氏はロイターに対し、「ESGよりも自由の方が重要だ。欧州はロシアの侵略から自らを守らねばならない。兵器に投資しない理由はない」と語り、基金が投資を禁じられているのと同じ企業から、ノルウェー政府が武器を買っているという矛盾点を指摘した。
<投資トレンドを作る基金>
同基金の指針変更は、ESGを志向する他の投資家にも追随を促す可能性がある。基金が2016年、収入の30%を石炭に依存する企業への投資を避ける決定を下したことは、他の投資家に影響を及ぼした。
ノルウェー財務省は7日、指針見直しを担う委員会を設置した。同委員会は2026年10月に提言を行い、提言は27年6月に議会採決にかけられる予定だ。
<ジレンマ>
北大西洋条約機構(NATO)前事務総長であるストルテンベルグ財務相は10月24日の議会で、「そのような(防衛)企業への多額の支払いは倫理的に許容できると考える一方で、同じ企業からずっと少額のリターンを受け取ることは非倫理的だと考える」ことの矛盾を指摘した。
ノルウェーはロッキードから戦闘機を、BAEシステムズからフリゲート艦を購入しているが、政府系基金による両社への投資は20年前に禁じた。指針見直し委員会への負託書において財務省はこの「ジレンマ」を強調し、「以来、両社の武器生産への関与も、安全保障政策の状況も変化した。核兵器は、ノルウェーも加盟しているNATOの抑止戦略の基盤だ」と続けた。
少数与党の労働党政権は、指針変更に対して他の政党から十分な支持を得られそうな情勢だ。
ただ、将来のノルウェー国民を守ることを目的とする基金が、人類の存続を脅かす大量破壊兵器の生産を支援する企業に投資することに反対する声もある。
<倫理的判断に基づく売却を停止>
人口560万人のノルウェーは欧州連合(EU)に加盟しておらず、北極圏でロシアと国境を接する。
2010年から14年まで政府系基金の倫理評議会議長を務めたオラ・メスタッド氏はロイターに対し「倫理指針を再構築し、『われわれは戦前、あるいは戦間期にあるため、これらの兵器(企業への投資)除外について考え方を変えなければならない』と明記できるようにすべきだ」と述べた。
アナリストらは、指針を見直せばノルウェーは倫理的理由に基づきグローバル企業の株売却を決める際、以前よりも慎重になる必要が出てくると指摘する。従来に比べて反発が強まる恐れがあるからだ。議会は先週、そうした売却を一時停止した。
米国務省は9月、パレスチナ自治区ガザやヨルダン川西岸地区でイスラエルが米建機大手キャタピラーの製品を使用していることを理由に、基金が同社株を売却した決定に憂慮を表明した。
ノルウェー政府系基金の資産の約52.4%(1兆ドル)は、米国の株や債券、不動産に投資している。
中国の鉄鋼生産は10月も減少した。国内需要の減退や製鉄所の減産拡大が背景にある。
国家統計局が14日発表したデータによると、10月の粗鋼生産量は前年同月比12%減の7200万トン。5カ月連続の減少となり、年初からの累計生産量は前年同期比4%減となった。
経済規模でアジア最大の中国の内需低迷と利益率低下を受け、製鉄所は生産の縮小を余儀なくされている。長引く不動産不況や製造業活動の鈍化も鉄鋼需要の減退につながっており、持続的な過剰生産能力が価格を押し下げている。
さらに、政策当局が生産抑制を促すシグナルを発していたことも慎重姿勢を後押しし、製鉄所の減産を招いた。
10月としては2021年以来の弱い数字となった。当時は新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めるための規制措置で経済が停滞していた。
コンサルティング会社マイスティール(我的鋼鉄)の高頻度データによると、調査対象247社の製鉄所の収益性は先週、再び小幅低下した。マイスティールによれば、黒字の製鉄所の割合は前年比19ポイント下がった。
上海先物取引所では現地時間午前11時48分(日本時間午後0時48分)時点で、建設用の主要鋼材である鉄筋の先物が0.2%下落。熱延コイルも下げた。シンガポール市場の鉄鉱石先物は一時0.6%安となった。
中国の住宅価格は10月に下落ペースがさらに加速した。一部の大都市で住宅購入規制が緩和されたものの、低迷する不動産市場を立て直すには至らなかった。
国家統計局が14日発表した10月の新築住宅価格(主要70都市、政府支援住宅を除く)は前月比0.45%下落と、1年ぶりの大幅な下げ。中古住宅価格は0.66%下落し、この1年1カ月で最大の落ち込みとなった。
中国では、4年に及ぶ不動産不況が経済全体の足を引っ張っている。住宅価格の低迷が続いていることで資産保全手段としての不動産を巡る懸念が広がり、買い控えにつながっている。
パンテオン・マクロエコノミクスの中国担当シニアエコノミスト、ケルビン・ラム氏は今週のリポートで、「不動産セクターは依然として低迷している」と指摘。「在庫が需給バランスの取れた妥当な水準を回復するには約1年半を要する」との見通しを示した。
イランの首都テヘランの通りは活気に満ち、変化の兆しがはっきりと感じられる。女性たちはベールを着けずにジーンズとスニーカー姿で歩き、男性も女性も西側の音楽が静かに流れるカフェでくつろぎ、カップルは手をつないで散策している―。イスラム共和国イランを長らく形作ってきた厳格な社会規範にほころびが生じている。
しかし水面下では、暗い現実が進行している。イラン指導者は、恐怖を植え付け、騒乱を防ぐために反体制派への弾圧を強めていると、イラン国内の反体制活動家4人がロイターに証言した。
人権擁護団体や活動家によると、この数カ月でジャーナリストや弁護士、学生、作家、人権擁擁護団体のメンバーなど数百人が嫌がらせや当局からの呼び出し、拘束など懲罰的措置を受けた。
イラン当局者3人と元改革派幹部1人によると、経済的孤立が深まる中で、国民の世論をなだめるために目に見える規制を緩めつつ、一方で反体制派への弾圧を密かに強化するというのが当局の戦略で、こうした取り組みは計算づくで進められているという。
ワシントンにある中東研究所のイラン・プログラム・ディレクター、アレックス・バタンカ氏は、この戦略は「戦術的な管理」を示しているが、政府の「越えてはならない一線」は揺るぎないと指摘。「こうしたアメとムチの使い分けは意図的なもので、一般市民にはガス抜きの機会を与える一方、腰の据わった反体制活動には固い天井を設けている」と述べた。
イランの指導者は、1979年のイスラム革命以来最大級の試練に直面している。イスラエルとの衝突でイランの軍事・核関連施設は6月に深刻な損害を受け、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスやレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラ、イラクの民兵組織など地域の同盟ネットワークも崩壊した。国内では、通貨リアルの暴落、インフレの急騰、深刻なエネルギーと水の不足により経済が打撃を受けている。
「イランは未踏の領域にあり、政権の現在のアプローチは、一貫した戦略というよりも変動の激しい局面を生き延びるための短期的な試行錯誤の連続に過ぎない」とバタンカ氏は言う。
女性の頭髪を隠すスカーフ「ヘジャブ」着用を巡っては、マフサ・アミニさんが法に違反した疑いで拘束されて2022年に死亡した事件をきっかけに抗議デモが起きたが、現在は必ずしも取り締まられていない。
国民の不満が高まる中で全国規模の抗議が再燃することを懸念し、ペゼシュキアン大統領は、昨年末に承認された、強硬派が支持する「ヘジャブと純潔」法の施行を拒否している。
オンラインでは、イランを活気があり友好的な場所として描く華やかな動画が流れ続けている。海外の旅行系インフルエンサーは――中には政府に招かれ、政府の支援を受けているケースもある――古代遺跡、にぎやかなバザール、豪華な料理に驚嘆する様子を投稿。イランは誤解され、不当に悪く言われているというメッセージも発信する。こうしたコンテンツは、安全で魅力的な旅行先としてイランのブランドを再構築する体制派の取り組みの一環だ。
最近のストリートコンサートの動画では、ヘジャブをまとわない若者が踊り、ポップなバラードに合わせて歌う姿が映し出されている。2年前には想像もできなかった光景だ。
<弾圧を隠蔽>
しかしこうした映像は念入りに演出されており、開放を装いつつ、深化する弾圧を隠蔽するのが狙いだと反体制派は指摘する。
イランの死刑執行件数は1989年以来最多だ。国連人権高等弁務官事務所によると、年初来の死刑執行は10月21日時点で少なくとも1176人で、1日平均4人に上る。
2019年のデモで投獄された活動家は「家族への脅迫から活動家、学生、ジャーナリストの逮捕に至るまで、圧力は高まっている。反対派を完全に押しつぶそうとしている」と話した。
イランは政治的にも財政的にも孤立し、イランの支配層は国内の不満と、米国との核協議の行き詰まりという板挟み状態にある。9月に核合意が成立せず、イラン経済への圧迫は一段と強まる可能性がある。
さらに関係当局者によると、イランの権力中枢では、対米外交が崩壊した場合にイスラエルがイランへの攻撃を再開する可能性への懸念が高まっているという。
バタンカ氏は「大規模な抗議が再発するリスクは現実的なものだ。イラン社会は依然として怒り、幻滅し、経済的にも外交的にも行き詰まりが解消されないと確信している」と指摘。イランの最高指導者ハメネイ師については、イスラエルや米国との戦争を避けるために狭いながらも外交の道を維持しつつ、国内的には慎重な譲歩を試行しているように見えるとした。
<高まる弾圧>
6月のイスラエルとの12日間の戦争後に反政府派への弾圧は激化しており、活動家は、社会的規制の緩和はデモを起こさせないための手段だと述べた。「しかし、それは単なる応急処置にすぎない。6月の戦争終結以降に治安当局から呼び出しを受け、脅迫されている。政治活動に関わったら、弟を逮捕すると脅された」という。
戦争後の混乱の中、当局は国家安全保障を理由に広範な弾圧を正当化している。イランの司法は、イスラエルと協力したとされる者に対し迅速な裁判を命じ、議会はスパイ行為に対する死刑の適用範囲を拡大する法案を可決。新法はオンライン活動も対象とし、「虚偽情報」を拡散すると見なされる投稿を犯罪と規定している。イラン司法当局によると、逮捕者は2万1000人以上に上る。
元改革派幹部は「国際的な圧力は高まっており、体制派は権力の喪失を恐れている。だからこそ国内で反体制派への締め付けを強めるのだ」と話した。
低所得の消費者や若者が借金や住宅ローン返済の困難に悩まされているというテーマを踏まえると、自動車ローン分野のサブプライム層全体にストレスの兆候が現れ続けている。
ブルームバーグが水曜日に発表した新たなレポートは、フィッチ・レーティングスのデータに基づき、サブプライム自動車ローンの延滞率が1994年以来の最高水準に急上昇し、10月にはサブプライムローン借り手の6.65%が60日以上支払いを延滞していたと報じた。
ブルームバーグレポートの主要データ:
サブプライムローンへのエクスポージャーが増加:現在、消費者の14.4%が最もリスクの高い信用度区分に該当し、これは2019年以来の最高値である(トランスユニオン)。
マイナス資産の急増:自動車価格が 50,000 ドルを超え、ローン残高が車両価値を上回ったため、第 3 四半期には下取り車の 28% 以上がマイナス資産となりました。
金利の急騰:ディープサブプライムローンの借り手は、平均16%(新車)、21.6%(中古車)の金利に直面しています。一部のローンでは、30%を超える略奪的な金利水準に達しています。
こうしたストレスは、9月にサブプライムローンの自動車ローン会社トリコロールと自動車部品メーカーのファースト・ブランズが破綻したことで初めて表面化した。その後、ザイオンズ銀行とウェスタン・アライアンス銀行に亀裂が生じ、両行は不良商業用不動産への投資資金に関連した融資詐欺の被害に遭っていたことが明らかになった。
これに加えて、低所得の消費者と若者が消費に暴動を起こしました。これを受け、ゴールドマン・サックスの消費者部門は、数十年ぶりの最悪の消費者心理を警告し、内破する消費者に対して「デフコン1」を発動しました。UBSの報告書では、消費者動向の弱体化が低所得世帯から中所得世帯に広がっていると説明されています。さらに、Z世代とミレニアル世代を揺るがす「デフォルトの崖」が、返済不可能なほどの学生ローン債務を抱えています。
S&Pグローバルが13日に発表したデータによると、米主要企業の倒産件数は過去15年間で最多を記録する勢いとなっている。
今年1─10月の倒産申請件数は655件。10月だけで68件と、月間で少なくとも2020年以降最多を記録した8月の76件に続く水準となり、通年で24年の687件を上回る勢いだ。
トランプ米大統領による関税政策の全体的な影響は依然として不透明だが、企業はすでに投入コスト上昇による負担を感じており、インフレと労働市場低迷に直面する低所得層の消費者をさらに圧迫している。
今年の倒産申請は部門別では産業部門が98件と、関税による潜在的なサプライチェーン混乱へのエクスポージャーを反映し、最多となっている。一般消費財企業が80件で、これに続く。
最近の信用懸念の高まりにより、数兆ドル規模の世界的な信用市場が注目を浴びており、そのリスクはウォール街の銀行大手や地銀を含む複数の著名金融機関にまで及んでいる。
自動車部品メーカーのファースト・ブランズは100億ドルを超える負債を開示し、9月に破産法の適用を申請。急速に悪化した財務が債券投資家に衝撃を与えた。
サブプライム自動車ローン会社のトライカラーも9月に破産法の適用を申請し、JPモルガン・チェース(JPM.N), opens new tabは1億7000万ドルの損失を計上した。
S&Pのデータによると、インフレが数十年ぶり高水準となり米連邦準備理事会(FRB)が利上げを余儀なくされた22年以降、全米で破産申請が毎年増加している。
同国の最高住宅規制当局は、トランプ政権が米国の住宅価格高騰の課題に対処できる新たな手段を検討していると述べた。
「われわれはポータブル住宅ローンを積極的に評価している」と連邦住宅金融局のビル・パルテ局長は11月12日のXへの投稿で述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
これは、ファニーメイとフレディマックが「引き継ぎ可能な住宅ローンやポータブル住宅ローンを安全かつ健全な方法で実施する方法を評価している」と同氏が示唆してから数日後のことだ。
ポータブル住宅ローンにより、住宅所有者は既存の住宅ローン(金利、条件、償却スケジュール)を新しい住宅物件に移行できるようになります。
このコンセプトは、理論的には、借り手が罰金を回避し、利息を節約するのに役立つ可能性がある。
米国では利用できませんが、カナダ、英国、および欧州連合の一部の国ではオプションとして利用できます。
引き継ぎ可能な住宅ローンとは、住宅購入者が、金利、残高、返済条件などを含め、売り手の既存の住宅ローンを引き継ぐことを指します。
黄金の手錠を解く
過去数年間、既存住宅の供給は不動産市場にとって課題となってきました。
緩やかな増加が続いた1年にもかかわらず、住宅在庫は歴史的な低水準にとどまり、合計で約155万戸となり、1982年から2025年までの長期平均である220万戸を大きく下回っています。
供給月数は現在の住宅在庫を使い果たすのに必要な月数である4.6か月であり、市場は依然として売り手に有利であり、市場の供給制約が依然として続いていることを強調している。
米国は長年、住宅不足に悩まされてきたが、大きな要因となっているのは、新型コロナウイルスのパンデミック中に連邦準備制度理事会が国の閉鎖による経済的打撃を和らげるために金利をゼロ%に引き下げたことで生じたロックイン効果である。
その後まもなく、30年住宅ローン金利は急落し、2021年1月には史上最低の2.65%に達した。
初めて住宅を購入する人や住宅所有者は、住宅価格が現在よりも低かったときに、この一生に一度あるかないかのチャンスを利用しました。
フィラデルフィア連邦準備銀行の調査によると、現在、米国の住宅ローンの約半数がCOVID-19パンデミック中に発生したことが分かりました。さらに、多くの住宅所有者が低金利の住宅ローンを借り換えました。
しかし、これにより、公的政策立案者が黄金の手錠を解くことが困難になっている。
米国の世帯の約53%は4%未満の住宅ローン金利を享受しているため、住宅を売りに出すことに消極的であり、事実上、供給が制限されている。
連邦住宅金融局は 2024年の論文で、ロックイン効果により2022年から2024年の間に約172万件の住宅販売が阻止され、住宅価格が7%上昇したと推定した。
メリーランド州エルクリッジで2024年9月27日に売りに出されていたタウンハウス。マダリナ・ヴァシリウ/エポックタイムズ
30年住宅ローンの平均契約金利は6.34%です。
これは、住宅購入の困難さの問題を悪化させるだけでなく、生産性に影響を及ぼし、世帯形成を制限する労働力の移動の制限など、より広範な経済問題も引き起こします。
「これらの要因が組み合わさって借り手の効用を低下させる可能性があり、借り手がどの程度拘束されているかを理解することの重要性を強調する」と論文は述べている。
住宅の手頃な価格は現政権と前政権にとって最優先事項の一つとなった。
ドナルド・トランプ大統領は最近、住宅価格の高騰により住宅を購入できていないアメリカ人が住宅購入の道に踏み出せるよう支援することを目的とした、50年住宅ローンの創設を提案した。
トランプ氏はその後、フォックス・ニュースの司会者ローラ・イングラム氏に対し、50年住宅ローンは「大したことではない」と語った。
プルテ氏はこれを「ゲームチェンジャー」と呼んだ。しかし、ソーシャルメディア上で反発が出たため、プルテ氏は50年住宅ローンの選択肢は「連邦住宅金融庁が現在開発中の幅広い解決策の中の、潜在的な武器の一つに過ぎない」と述べた。
11月10日のフォックスニュースのインタビューで、国家経済会議のケビン・ハセット委員長は、この提案は中流階級のアメリカ人の月々の支払いを減らす可能性があると述べ、この提案を擁護した。
「この制度は、中西部の典型的な住宅の月々の支払いを数百ドル軽減します」とハセット氏は述べた。「人々が再び住宅に住めるよう支援する必要があるのです。」
レッドフィンのデータによると、10月26日までの4週間における米国の住宅ローンの月額支払額の中央値は2,530ドルだった。これは前年比1.4%の減少であり、2024年11月以来の大幅な減少となった。
世界の半導体需要が2026年に急拡大するとの見方が強まっている。半導体製造装置大手が7〜9月期(一部は8〜10月期)決算を発表し、各社のトップが強気の見通しを示した。人工知能(AI)向けデータセンター投資の過熱への懸念もあるなか、装置業界は需要の急拡大期を意味する「スーパーサイクル」に入るとの声が出ている。
製造装置大手の日米欧10社の決算が14日、出そろった。全社の純利益は前年同期比19%増の93億ドル(約1兆4000億円)となり、6四半期連続で増益だった。8社が増収となり、主にデータセンターで使われるAI半導体の製造に必要な最先端装置を手掛ける企業が好調だった。
顧客となる半導体メーカーの投資計画や受注状況を踏まえ、装置各社では前向きな見通しが広がっている。国内最大手の東京エレクトロンの河合利樹社長は、10月末の決算説明会で26年の世界の前工程向け装置市場が「過去最高になるだろう」と明言した。
AIサーバーでのデータ処理に欠かせない先端メモリ半導体である「広帯域メモリー(HBM)」の需要が逼迫し、半導体メーカーが増産に動いている。装置への引き合いも強く、河合社長は「長期的なスーパーサイクルに入る可能性もある」と話した。
半導体検査装置大手のアドバンテストは、中期経営計画の最終年度である来期(27年3月期)までの目標を上方修正した。3年間の平均売上高を最大9300億円と最大2750億円引き上げた。米エヌビディアを主要顧客に抱え、高性能な検査装置の販売が伸びるとみる。
世界最大手のオランダASMLホールディングの市場見通しが楽観的になったことも大きい。ASMLはAI半導体の製造に必要な極紫外線(EUV)露光装置の供給を独占し、その動向がAI需要の先行指標として注目されている。
クリストフ・フーケ最高経営責任者(CEO)は「26年の売上高が25年を下回ることはない」とした。26年の成長を「確約できない」としていた3カ月前から転じた。
好況の背景にあるのは、米テック大手による大型投資だ。生成AI市場での覇権を巡ってデータセンターの新設計画が相次ぎ、各社がAI半導体の確保を急いでいる。
半導体は好不況を3〜5年で繰り返す「シリコンサイクル」を超えて、巨大なAI需要が市場全体をけん引して伸びる構図が続く。装置ではAIの演算を担うロジック半導体向けに加え、メモリー向けにも需要が波及している。
26年は世界で半導体工場の新設が増え、年後半に装置納入が本格化する。洗浄装置を手掛けるSCREENホールディングスの後藤正人社長は「メモリーのスーパーサイクルが効いてくるのは来年後半」と期待を示した。
株価はすでに26年以降の好況を織り込んで上昇している。アドバンテストは決算発表後に株価が2割超と急騰し、時価総額が15兆円に達した。10月末にかけて、東京エレクトロンなど装置関連銘柄が軒並み上昇した。
短期的な過熱感から、市場では「AIバブル」との懸念もある。岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは「テック大手同士の競争で業績が悪化すれば投資計画が一気に減速する可能性はある。対中規制の影響度などで装置メーカーのなかでも勝敗が分かれそうだ」と指摘する。
米政府は9月に対中輸出規制の強化で、装置輸出を制限する中国企業のリストを拡大した。中国は最大の装置輸入国で、7〜9月期売上高に占める中国比率は10社平均で35%だった。対中規制を見込んだ駆け込み需要から一時反動減が出ていたが、依存度が高い状態が続く。
足元ではスマートフォンやパソコン向け、電気自動車(EV)向けパワー半導体の回復は依然として鈍い。先端半導体ではない成熟品向けの需要低迷もあり、25年下期は端境期となりそうだ。
PER(株価収益率)はアドバンテストが54倍、東京エレクトロンが31倍と高水準で推移する。市場の期待が集中するなか、それに応じた成長が実現できるかが問われる。
クリスティン・チョー率いるゴールドマン・サックスのアナリストは、今週初めにラスベガスで開催されたレストラン・ファイナンス&デベロップメント・カンファレンス(RFDC)に出席しました。カンファレンスには、レストラン経営者や創業者、フランチャイジーや複数店舗の経営者、プライベート・エクイティ投資家や融資機関、業界コンサルタント、そしてレストラン・エコシステム全体に関わる様々な関係者が集まりました。
チョー氏と彼女のチームは、こうしたレストラン業界関係者の多くと面会し、非常に憂慮すべき一貫したメッセージを聞いた。それは、特に低・中所得層の消費者の間で経営環境が悪化しており、ブランドは市場シェアを守るために値引きキャンペーンを実施せざるを得なくなっているというものだ。
また、AI導入の加速化についても議論が高まっており、通信事業者はコスト削減とサービス向上のために人間とAIのハイブリッドモデルに賭けているとも述べた。
チョー氏がRFDCから得た知見は広範で、外食産業、ひいては消費者の健全性について新たな視点を提供しています。ZeroHedge Proの購読者は、いつもの場所ですべての知見のリストをご覧いただけます。
このレポートでは、注目すべき点を2つだけ取り上げます。1つ目は、低所得層および中所得層の消費者の間で、外食を控え、食料品を購入して自宅で食事をする傾向が強まっているという、憂慮すべき変化です。
また、レストラン以外の業態、特に食料品店やコンビニエンスストアが、レストランの客足の足を引っ張っていることも指摘されました。データと調査を組み合わせると、消費者がファストフードやファストカジュアルレストランから離れ、食料品店(特にシェアを奪っているのはアルディとトレーダージョーズ)、生鮮食料品店(例えばホールフーズのホットフードバー)、コンビニエンスストアの食品(特に朝食)の組み合わせで食事をするようになっているという証拠が増えていることが分かります。
私たちの注目を集めた2つ目のポイントは、レストラン業界を席巻しようとしている自動化の波です。
2年連続で、 AIはカンファレンスの中心に据えられ、AIの現在の応用とレストラン業界全体における将来の発展の可能性に焦点が当てられました。
AIの現在の応用に関する議論の中心は、テクノロジーを活用して顧客体験を強化することに焦点を当てていた。飲食業界とテクノロジー業界の両方の専門家は、ロボットが人間に完全に取って代わるのではなく、人間がAIを活用して効率性を高め、顧客にとってより重要な他のタスクに時間と労力を向け直すというハイブリッドアプローチであると考えている。レストランのゼネラルマネージャーの観点から見ると、AIは、労働スケジュール、在庫管理、料理の準備のタイミングに関する重要な決定を情報提供して迅速化するのに役立ち、また、従業員のトレーニングにも活用できる(離職率の高い業界であるため、特に重要と見なされている)。ドライブスルーでの音声AIも強力なユースケースとして強調され、オペレーターはテストで良好なパフォーマンスを示していると指摘した。
これらの調査結果を踏まえて、昨日のUBSアナリスト、ジョナサン・ピングル氏のレポートを基に、2つの消費者の世界について考察してみましょう。
そして事態はさらに悪化します。
低所得層消費者とZ世代の感情が急激に悪化していることを示唆する早期警告指標
低所得層、ミレニアル世代、Z世代の消費者の間で経済的緊張が高まっており、トランプ政権は、マルクス主義のDSA(社会主義ドイツ支持者)が掌握した、来年の中間選挙に向けて「無料のもの」をちらつかせている新しい狂った民主党に若年層や低所得層の有権者が流れないように、住宅価格高騰対策を急ピッチで推進する可能性が高いことを示唆している。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
米アルファベット傘下のグーグルは14日、テキサス州で新たに3カ所のデータセンターを建設し、総額400億ドル(約6兆1800億円)を投じる計画を明らかにした。
発表によると、投資は2027年までに実施される予定で、1カ所はテキサス州のアームストロング郡、残る2カ所はハスケル郡に建設される。ハスケル郡の施設のうち1カ所は、新たな太陽光発電および蓄電設備と併設され、電力網への負荷軽減を目指す。
アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)はダラス近郊でのイベントで、「この投資は数千人の雇用を生み出し、学生や電気技術者見習いへの技術訓練を提供するとともに、テキサス全域でエネルギー価格の引き下げを促進する取り組みを加速させる」と述べた。グーグルはすでにダラス周辺に2つのデータセンターを運営している。
テキサス州では現在、人工知能(AI)ブームを背景に、国内最大規模のデータセンター開発が進んでおり、一大集積地となっている。今週初めにはアンソロピックが、ニューヨーク州やテキサス州を含む全米各地で計500億ドルを投じてデータセンターを建設する計画を発表している。
チャットGPTの開発元オープンAIとオラクル、ソフトバンクグループが共同で進める「スターゲート」による最初のデータセンターは、テキサス州アビリーンに建設されている。
メタ・プラットフォームズも、テキサス州で出力規模が1ギガワット級となる新たなデータセンターを建設している。1ギガワットの電力はおよそ75万世帯分の電力需要をまかなう規模に相当する。
中国の人工知能(AI)スタートアップ、DeepSeek(ディープシーク)は、国際的影響力が非常に大きいにもかかわらず、あまり情報を発信しない。長い「提言」マニフェストを発表したり、国際会議で幹部を前面に出したりしない。梁文鋒最高経営責任者(CEO)が最後に公の場に姿を見せたのは、2月の習近平国家主席との会談時だった。それ以来、同社は主要な業界会合のほとんどを欠席している。
それだけに、杭州を拠点とする同社の研究者が表舞台に立ち、AIの「危険な」社会的影響に警鐘を鳴らしたことは、耳を傾けるに値する。中国政府が長年葬り去ろうとしてきた話題に踏み込むなら、なおさらだ。
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの報道によれば、上級研究員のチェン・デリ氏は先週の世界インターネット会議で、自動化が大半の仕事を消滅させ深刻な労働市場危機が到来し、「社会の根幹が揺らぐ」と警告。同氏は今はまだ「蜜月期」だと述べた上で、AI企業自身が最初に消える職種を公に知らせる「内部告発者」としての役割を果たすべきだと呼びかけた。
欧米諸国では以前から、AIがエントリーレベルのホワイトカラー職を中心に「ジョブポカリプス(雇用消滅)」をもたらすとの懸念が指摘されてきた。だが中国では、新卒者を中心とする雇用危機が既に現実のものとなっている。
数年前から、若年層の就職難を背景に、出勤を装う行為や、高学歴にふさわしくない仕事に就くより親元にとどまる「専業子供」といった社会現象も生まれている。こうした状況で新たな衝撃が加われば、脆弱(ぜいじゃく)な経済成長をさらに危うくしかねない。
新型コロナウイルス禍以降、中国の若年層失業率は高止まりしている。2023年半ばに一時21.3%と過去最高を記録すると、中国国家統計局は同指標の公表を一時停止。数カ月後に新たな算定方法で再開したが、8月には18.9%に上昇し、9月も17.7%にとどまった。
国民の不満
もっとも、この公式統計が実態をどこまで反映しているかは不明だ。4月には、中国核工業集団(CNNC)が1730人の採用に対し約120万件の応募があったと発表し、意図せずSNS上で炎上した。また、政府が発表した外国人向けKビザ(査証)制度(米国のH-1Bに相当)にも、外国人材優遇との批判が噴出した。 記録的な数の学卒者が労働市場に流入する中で、こうした事例は雇用の不安定さを浮き彫りにしている。
ディープシークの異例の警鐘が注目を集めたのは、社会の安定と経済的正当性が密接に結びついている中国において、AIによる雇用崩壊が極めて政治的な問題となるためだ。中国政府は自国の技術革新モデルが広範な繁栄をもたらし得ることを証明しようと試みる中で、この問題にどう対応するか注目される。
「AIプラス」構想と消費喚起の矛盾
中国政府がAIを推進する背景には、少子高齢化による将来的な労働力不足への対応がある。「AIプラス」構想の下、新たな成長の促進を目指す政府は、AIを電子商取引や娯楽、家電などの分野に広く導入し、消費喚起を図ることを柱の一つとしている。
しかし、中国政府は安定した労働市場なくして国内消費の持続的拡大は不可能だと認識する必要がある。ディープシークのチェン氏は「AI革命が成功した証しは、人間の仕事の大半を代替することだと言っても過言ではない」と指摘する。つまり、AIによる消費喚起を目指す中国政府の目標は、始動前に崩壊することを意味しかねない。政策当局者は自動化で雇用危機が深刻化する前に、緊急にこの問題を優先課題とすべきだ。
テック企業にも責任
中国の大手テック企業にも責任がある。配送ドライバーの賃金削減や中小EC業者への圧迫を続けながらAIによる繁栄を約束するのは難しい。実体経済でコスト削減を図りながら、AI投資に多額を注ぎ込むことは、国民の不満をさらに深めるだけだ。
米スタンフォード大学が発表した「2025年AIインデックス報告書」によれば、中国の国民はAIに対して世界で最も楽観的だ。だがそうした好意は永遠には続かない。蜜月期が終われば、国民の信頼は急速に逆転する可能性があり、それに伴いAI導入競争で勝利する政府の野心的計画も頓挫しかねない。
習主席が若年層の失業者に対して「苦に耐えよ」と助言したことは、既に反発を招いた。歴史的にも、失業の増大は社会不安の高まりと連動してきた。中国でも、抗議活動は今年、増加傾向にある。
中国政府は雇用の創出と上昇志向の希望を原動力に経済的な奇跡を起こした。その逆をもたらすようなAI革命を中国は許容できない。
米IT大手オラクルのデフォルト(債務不履行)リスクを反映するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッド(保険料率)が、2022年11月以来で最も高くなった。人工知能(AI)分野への巨額投資を進める同社に対し、投資家や貸し手がリスクヘッジを急ぐ様子がうかがえる。
ICEデータサービスによると、オラクルの社債の5年物CDSスプレッドは14日、一時4.36ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、106bp前後に達した。スプレッドの上昇は通常、企業の信用力に対する投資家の信頼が低下していることを示す。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のロバート・シフマン氏は、オラクルのレバレッジ(負債比率)拡大で信用格付けが投機的水準(ジャンク級)に引き下げられるとの懸念や、AI関連の巨額資金調達に伴うヘッジ需要が、CDS上昇の背景にあるようだと説明。「短期的に支出が増加する一方、関連収益の実現は数年先になるため、懸念は正当だ」と電子メールでコメントを寄せた。
オラクルは、米OpenAIおよびソフトバンクグループとともに、AIインフラ構築に総額5000億ドル(約77兆2000億円)を投資する「スターゲート構想」を主導している。その一環として、約20行から成る銀行団が約180億ドルの融資を供与し、米ニューメキシコ州にデータセンターキャンパスを建設中だ。完成後はオラクルがテナントとして運営を引き継ぐ予定となっている。
同社はAI需要に対応するため支出を拡大し、9月には投資適格級社債180億ドル相当を発行した。
AIインフラ投資が増加する中で、将来の収入とキャッシュフロー生成を巡る疑念が、株価と債券価格に広く影響しているとシフマン氏らは14日のリポートで分析した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は13日、米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabの中国向け半導体輸出をさらに制限することを目指す法案をアマゾン (AMZN.O), opens new tabが支持していると報じた。
「GAIN AI法」は国防権限法に盛り込まれ、AI半導体メーカーに対し、高度なプロセッサーの国内向け発注を海外の顧客よりも優先することを義務付けている。
マイクロソフト(MSFT.O), opens new tabはすでに同法案への賛意を示しており、アマゾンもクラウド部門の関係者が非公式に上院スタッフに支持を伝えたという。
AI新興企業アンソロピックも支持に回っているが、メタ・プラットフォームズ(META.O), opens new tabとアルファベット(GOOGL.O), opens new tab傘下のグーグルは見解は示しておらず、トランプ米大統領も同様に立場を明らかにしていないという。
ニューヨーク市長に選出されたゾーラン・マムダニ氏の発言は、企業や資本がニューヨークから流出するのではないかという懸念を引き起こしている。しかし、ニューヨーク市のトップ商業不動産幹部2人は、賃貸活動や新規建設投資の現状、そしてマムダニ氏の勝利が確実となって以来、そして民主社会主義者である同氏の正式な選挙を通して、計画が後退していないことを踏まえると、それは全くの事実ではないと述べている。
「ニューヨーク市は戻ってきた」と、RXRのCEO、スコット・レヒラー氏は木曜日、ニューヨークで開催されたCNBC主催の「Delivering Alpha」カンファレンスで述べた。「ここで働き、ここで暮らす人々は、この街のエネルギーを感じ、信念を持ち、そしてあらゆる権利を持っている」と彼は語った。
「現在、私たちの業界では、CEOが次々とこの都市にコミットしているのを目にしています」とレヒラー氏は述べた。「オフィスビルの賃貸契約は記録的な水準に達しています。これは来年だけでなく、2028年、2030年、2032年まで続くのです」と彼は付け加えた。
「今年末までに商業用オフィスの賃貸契約は4,000万平方フィートを超える見込みです」と、ルーディン・マネジメントの共同会長ビル・ルーディン氏は述べた。「企業はここで成長しています」と彼は言った。「証券会社との打ち合わせも減っていません」と、マムダニ氏の当選以来の活動について語った。「『何か影響は?』と人々は言い続けていますが、誰も仕事を手放していません。引っ越し業者を呼ぶ人もいません。企業は事業を拡大し、スペースを確保しています」とルーディン氏は語った。
好例を挙げると、シタデル・セキュリティーズのヘッジファンド億万長者ケン・グリフィン氏は、保守的な政治的見解を率直に表明することで知られている。ルーディン氏は、スティーブ・ロス氏とヴォルネード・リアルティと共に
とグリフィンは、パークアベニュー350番地に200万平方フィートの新オフィスビルを建設中です。「ケンは熱意を持っており、パークアベニュー350番地にはマイアミよりも多くの従業員を雇用する予定です」とルーディン氏は述べました。計画はマムダニ氏の台頭以前からありましたが、ルーディン氏によると、最近建築許可を申請し、グリフィン氏もプロジェクトのパートナーです。「彼は計画を着実に進めており、非常に意欲的で、プロジェクトの設計と開発に深く関わっています。…どうですか?」とルーディン氏は付け加えました。
RXRは、2029年に移転予定の法律事務所と30万平方フィートの賃貸契約を締結したばかりです。レヒラー氏によると、同事務所は先週、選挙後にオフィスに戻り、さらに20万平方フィートの拡張が必要だと訴えたとのことです。JPモルガンの新ビルは、既に1万人収容可能な従業員に加え、さらに5,000人の座席を必要としています。
レヒラー氏は、2031年から2032年にかけてハイアットホテルの跡地に建設予定の280万平方フィート規模のプロジェクトに、既に主要テナントが内定していると述べた。「人々はニューヨークを信じています」と彼は述べた。RXRは70億ドルのプロジェクト資金を調達しており、「人々がニューヨークの未来を信じなければ、この資金は得られません」と付け加えた。ただし、実現には「もう少し長期的な視点」が必要になるかもしれないとも述べた。
しかし、マムダニ氏の当選を受けて、高品質オフィススペース市場においてテナントに適切な言葉は契約締結の「緊急性」だと彼は述べた。通常であれば1年かかる賃貸契約を、企業がわずか21日以内に締結しているという報告を耳にしているからだ。「それが市場の現状です。…オフィススペースの膨大なパイプラインは、私のキャリアを通して見たことがありません。今ほどテナント需要が旺盛な状況は見たことがありません」とレヒラー氏は述べた。
「昨日と今日の時点で、私たちがリアルタイムで得ている情報では、テナントは依然として市場にいて、良質なスペースを探しているということです」とルディン氏は語った。
ニューヨークの不動産市場に対する強気の見通しの理由の一つは、若い専門的才能を引きつけ、維持する必要性だ。
「企業で働いてほしい人材はニューヨーク市にいる」とルーディン氏は語った。
「若いプロフェッショナルは皆、ニューヨークで働きたいと思っています」とレヒラー氏は付け加え、ニューヨークの集合住宅不動産市場の空室率が1.5%であることを挙げた。「皆、ここに住みたいと思っているのです」と彼は言った。彼らの市長に対する見方(両不動産会社の幹部は市長と面会したことがある)には、疑問がないわけではない。
「マムダニ氏は必ずしも資本主義の資本主義に合致しているわけではない」とレヒラー氏は述べた。「それが最大のリスクだ。彼はキャラクターではなく、戯画のような人物だ」と彼は述べ、マムダニ氏はソーシャルメディアの巧妙さに乗じて行動する、経験のない社会主義者だと簡単に決めつけられる可能性があると付け加えた。
レヒラー氏は、特に海外の機関投資家の間でこのリスクが顕在化しており、ニューヨークの集合住宅プロジェクトへの投資に影響を与える可能性があると指摘する。「ニューヨークを離れて世界を旅すると、皆が大きな不安を抱えています」とレヒラー氏は語り、「『家賃凍結』という言葉を聞くだけで、もしかしたら金利が下がるかもしれない」と付け加えた。レヒラー氏は、市長がこれらの政策を監督する委員会の役員を任命する権限を持っているという事実を指摘した。
レヒラー氏は、RXRがニューヨーク市への大規模投資について話し合っている一部の機関投資家は「それがどのように展開するかを見守りたい」と述べ、こうした投資家の間では「資本の流れが冷え込む」可能性があると付け加えた。
「中東とヨーロッパに行ったことがありますが、皆が真っ先に話したがるのはマムダニのことです」と彼は言った。レヒラー氏はニューヨーク連銀の理事も務めており、話題は同じだと彼は言う。「ニューヨーク連銀の役員室では皆、マムダニについて話したがっていますし、世界中を飛び回っている職員にも、出張中に質問が飛んでくるんです」
不動産業界のCEOたちは、新型コロナウイルス、金融危機、9.11、そしてビル・デブラシオ政権を乗り越え、繁栄してきたニューヨークにとって、こうした懸念は大げさすぎると強調した。また、マイケル・ブルームバーグ市長時代のニューヨークの予算は600億ドルだったが、現在は1160億ドルにまで膨れ上がっていることにも言及し、マムダニ市長は選挙公約で示唆されているよりも現実的な経営方針を採る可能性があると見ている。
ルディン氏は、住宅価格や入手可能性など次期市長が提起した問題は正当な問題であり、「われわれは次期市長と協力して取り組むよう努める」と述べた。
「彼が最初に出馬した時、住宅分野における民間セクターへの言及は全くありませんでした」とルーディン氏は述べた。しかし、彼は「非常にリベラルなグリニッチ・ビレッジ選出の下院議員エド・コッホ」が市長就任時に、物事をうまく進めるためには中心部へ移行する必要があると認識したと付け加えた。「マムダニ次期市長には、1160億ドルの予算を管理・運用する必要があることを理解していただければ幸いです」と彼は述べた。
ルディン氏は、マムダニ氏が以前の選挙運動以来、住宅を政府に全面的に指示させる立場を撤回し、民間部門と協力する意向を表明していると指摘し、「必要な住宅をどうやって作るかという道筋をマムダニ氏に示すのは、今や我々の義務だ」と付け加えた。
「マムダニ氏の成功の原動力は、トランプ氏の成功の原動力と同じだ」とレヒラー氏は述べ、特に若い世代を中心に、経済の権利を奪われた層が、以前の世代と同じような経済的機会を得られないと感じていることを指摘した。「大企業にも政府にも不満があり、彼らは解決策を求めている」とレヒラー氏は述べた。「大統領も次期市長も、彼らに簡単な答えを与えたが、率直に言って、現状のままでは実現不可能だ。なぜなら、これは複雑な問題だからだ」と、ニューヨークにおける手頃な価格の住宅問題に特に言及して述べた。
住宅価格高騰の危機は、簡単に解決できるものではないだろう。 ルーディン氏は、エリック・アダムス市長政権が昨年、行政区全体のゾーニング法を改正し、マムダニ氏の成功を後押ししたと指摘した。しかし、不動産業界の幹部たちは、賃金、労働組合、持続可能な開発政策、そして100戸を超える住宅建設の経済的魅力を低下させる税制改正など、いずれも障害となっていると述べた。「ですから、労働者、知事、市議会、そして市長が団結して取り組むべき時が来なければなりません…彼らが住宅を欲しがっているのであれば、そして私たちがそれを必要としているのであれば」とルーディン氏は述べた。
「選挙前に彼と話をしました。私の感覚では、彼は非常に聡明な若者で、人々の意見に耳を傾け、問題解決に積極的に取り組む人物です」とルディン氏は付け加えた。
不動産会社の幹部らは、コロナ禍で創設された税制優遇措置で古いオフィスビルを住宅物件に転用できるようになったことを、手頃な価格の住宅建設で協力できるもう一つの分野として挙げ、こうした優遇措置は、建物の25%のユニットを市場価格ではなく手頃な家賃で維持することに結びついているとした。
レヒラー氏は、マムダニ氏が富裕層への課税を謳っているにもかかわらず、実際にはニューヨーク州知事が1970年代の金融危機以来、市に対して大きな財政権限を握っていると指摘した。「結局のところ、税金に対する拒否権は知事が持っているのです」とレヒラー氏は述べた。「昨日、知事と朝食を共にしましたが、彼女は自分の監督下では所得税は引き上げないとおっしゃっていました」
同氏は、キャシー・ホークル知事自身の選挙の必要性を考えると、同知事には政治的な圧力がかかるだろうとも付け加えた。
「1年後に知事選があり、彼女はその防火壁として機能しなければなりません。もしそうしなければ、1年後には知事にはなれないでしょう」とレヒラー氏は述べた。「知事選はマムダニ氏を軸に展開されるでしょう。」
レヒラー氏は、今のところ、マムダニ氏との交流について最も物語るのは、ビル・デブラシオ前ニューヨーク市長が人気上昇中のころにビジネスリーダーたちとどのように交流していたかとの比較かもしれないと述べた。
「私はマムダニ氏と1時間だけ2人きりで会いました。彼は準備万端で、選挙活動から統治への意識転換を図り、的確な発言をしてくれました」と、レヒラー氏は9月の会合を振り返ります。当時、選挙結果は確実だと確信していたからです。「結果は試してみなければ分かりませんが、彼は官民連携に頼る必要があることを理解しています。それが、彼が望むタイプの住宅を建設する唯一の方法なのです。」
「デブラシオ氏と会った時のことと比較したい」とレヒラー氏は付け加えた。12人のビジネスリーダーが集まった会議で、元市長のデブラシオ氏は「テーブルに座るビジネスパーソンを見回し、『誰も私を選ばなかったし、私は皆さんに仕えるためにここにいるわけではない』と言った。そして私たちは8年間、その言葉に翻弄された。この男は少なくとも、『成功するにはビジネスパーソンと一緒に仕事をする必要があることは分かっている』と切り出す」
米国の中間選挙が近づく中、電気料金は高騰し、有権者の怒りは高まり、人工知能業界のデータセンターはますます非難の的となっている。
米エネルギー情報局によると、8月の住宅用公共料金は前年同期比で全国平均6%上昇した。
値上げの理由は複雑で、地域によって異なります。しかし、データセンターが集中している少なくとも3つの州では、この期間の電気料金が全国平均よりもはるかに高いペースで上昇しました。例えば、バージニア州では13%、イリノイ州では16%、オハイオ州では12%も急騰しました。
ハイテク企業やAI研究所は、場合によっては1ギガワット以上の電力を消費するデータセンターを建設している。これは実質的に都市の規模に相当する80万世帯以上に相当している。
バージニア州は、世界で最もデータセンターが集中している州です。民主党のアビゲイル・スパンバーガー氏は、生活費の削減を訴えて、先日の州知事選で圧勝しました。スパンバーガー氏は、電気料金高騰の少なくとも一部の責任はデータセンターにあると述べ、テクノロジー企業に対し、高騰する電気料金を「自力で負担し、公平な負担を」負わせると約束しました。
州知事選は、中間選挙まであと1年という状況で、民主党がデータセンター建設費用の負担軽減を主要課題としていることから、AI業界のデータセンター建設にとって政治的な逆風となる前兆となる可能性がある。ワシントンでは、一部の民主党上院議員が、ドナルド・トランプ大統領が大手テクノロジー企業やAI研究所のリーダーたちと築いてきた緊密な関係を批判している。
コネチカット州選出のリチャード・ブルーメンソール上院議員とバーモント州選出のバーニー・サンダース上院議員は今週、ホワイトハウスの「大手IT企業との甘い取引」と称するものを批判し、政権は消費者を「データセンターの費用を補助せざるを得ない状況」から守ることができていないと非難した。
「テックラッシュは現実だ」と、2019年から2023年まで、民主党のフィル・マーフィー知事の下でニュージャージー州公益事業委員会の顧問弁護士を務めたアブラハム・シルバーマン氏は語った。
「データセンターは必ずしも良い隣人とは言えません」と、現在ジョンズ・ホプキンス大学の研究者であるシルバーマン氏は語る。「騒音が大きく、汚い場合もあり、特にデータセンターが集中している地域では、これ以上データセンターを増やしたくないというコミュニティも少なくありません。」
バージニア州、オハイオ州、イリノイ州
データセンターの上位 5 州を見ると、データセンターの政治的側面と実際の電気料金の状況を整理するのに役立ちます。
バージニア州、イリノイ州、オハイオ州もこれらの州に含まれており、そのほとんどは同じ送電網運営会社であるPJMインターコネクションによって供給されている。PJMは米国最大の送電網であり、シルバーマン氏が州公益事業委員会に助言を行っているニュージャージー州を含む13州の6,500万人以上に電力を供給している。
PJM電力系統は、需要と供給の大きな不均衡に直面しています。系統の信頼性を確保するため、発電所から電力容量を確保するための入札を実施しています。2024年から2025年までの入札では、請求額は22億ドルに達しました。その後、2025年から2026年までの入札額は500%以上増加し、147億ドルとなりました。
PJMのオークションを監視する独立監視機関によると、データセンターの需要は、実績と予測を合わせて93億ドル、つまり2025年から2026年の総電力容量請求額の63%を占めた。最新のオークションでは、価格はさらに10%上昇し、161億ドルとなった。
モニタリング・アナリティクス社は6月の独立市場モニター報告書で、「データセンターの負荷増加が、総負荷増加予測、需給逼迫、高価格など、最近のそして予想される容量市場の状況の主な原因である」と述べた。
シルバーマン氏によると、これらの容量料金は消費者の公共料金に転嫁されるという。PJMのデータセンターの負荷は、ニュージャージー州など、業界をリードしていない州の料金にも影響を与えており、同州では電気料金が前年比で約20%上昇した。民主党のミッキー・シェリル氏は、電気料金の値上げ凍結を公約に掲げ、ガーデンステートの知事選で勝利した。
シルバーマン氏は、データセンターが容量価格に与える影響について、「これは現在われわれが経験している価格高騰の危機の極めて大きな要素だ」と語った。
シルバーマン氏は、電気料金の上昇には他にも理由があると指摘した。インフレが蔓延する中、老朽化した電力網の改修が必要となり、新たな送電線の建設コストが2桁も上昇しているという。
電力会社はまた、国内製造業の拡大や、電気自動車や一部地域での電気ヒートポンプの導入など、経済のより広範な電化による需要の増加も指摘している。
一部の民主党員はホワイトハウスを非難しているが、PJM地域で電気料金の上昇を招いた状況は第2次トランプ政権が発足する前から始まっていた。
PJMの新規電力供給開始プロセスは「大失敗に終わった」とシルバーマン氏は述べた。インフレ抑制法に基づく税制優遇措置により、送電網への接続を待つ再生可能エネルギープロジェクトが急増した。PJMは承認手続きに追われており、場合によっては5年かかることもあるとシルバーマン氏は述べた。
PJMの監視機関は、データセンターがなければ電力供給が逼迫していた可能性はあるが、需要の伸びは鈍化し、市場が対応するための時間が増えたはずだと述べた。
「容量市場の結果は単に需要と供給を反映しているだけだと主張するのは誤解を招く」と監視機関は述べ、データセンターからの急速な負荷増加は「前例のない」ものだと述べた。
トランプ大統領は就任1年目に電気料金を半減させると約束した。しかし、需給逼迫により、実現には至っておらず、今後数年間も実現する可能性は低い。
電力部門コンサルティング会社グリッド・ストラテジーズの社長、ロブ・グラムリッチ氏は「この10年間で公共料金が下がるとは考えにくい」と語った。
テキサス州とカリフォルニア州
しかし、他の州では、電気料金の上昇とデータセンターの関係は明確ではありません。例えば、テキサス州は400以上のデータセンターを有し、バージニア州に次いで2番目に多い州です。しかし、このローンスター州の電気料金は8月に前年比約4%上昇しましたが、これは全国平均よりも低い水準です。
ブラットル・グループの2024年2月の報告書によると、テキサス州は独自の送電網であるERCOTを運営しており、比較的迅速なプロセスにより、約3年で新たな電力供給を送電網に接続できるという。
一方、カリフォルニア州はデータセンター数が全米で3番目に多く、住宅用電気料金も全米平均を80%近く上回る2番目に高い州です。しかし、カリフォルニア州の電気料金は2024年8月に前年比で約1%上昇し、全米平均の上昇幅をはるかに下回りました。
カリフォルニア州の電気料金が国内のほとんどの州よりも非常に高い理由の1つは、山火事の防止に関連する費用だ。同州最大の電力会社PG&Eは3月、山火事防止に関連する費用が顧客の料金から差し引かれるため、今年の料金は安定すると予想していると述べた。
●その他
米テキサス州ダラス近郊に住む非営利団体幹部のイアン・パターソンさんは、約7年間保持していた「グローバルエントリー」の資格をこの夏、取り消された。グローバルエントリーは、税関・国境警備局(CBP)による「低リスク渡航者」向けの入国審査の迅速化プログラムだ。パターソンさんは7月に旅行した後、1カ月ほどして、グローバルエントリーのステータスが変更されたとのメールを受け取った。CBPのポータルにログインすると、そこには斜線の入った丸のマークが表示されていたという。
「『情報が正しくありません』と表示されていた」とパターソンさん。「意味が分からなかった」と語った。
ブルームバーグ・ニュースが情報公開請求を通じて入手したCBPのデータによると、2024年初め以降、グローバルエントリーの資格取り消しが急増しており、その数は合計で数万人規模に上る。CBPは24年に1万7281件の登録を取り消しており、前年比47%の増加となった。この傾向は25年に入っても続いている。だが取り消し理由を知らされないケースが多く、「SHEIN(シーイン)で購入した物品が税関で引っかかった」、「政治的報復ではないか」などさまざまな臆測が飛び交っている。
グローバルエントリーの資格を失っても、米国への入国自体が禁止されるわけではない。資格取り消しの動きは、旅行者に対する検査強化の一環とみられる。CBPは、携帯電話の検査やビザ申請者に対するSNS調査の頻度も増やしている。
グローバルエントリーは、米政府が運営する「トラスティド・トラベラー・プログラム(TPP)」の一つで、「信頼できる渡航者」と認められた人に特典を与える制度だ。グローバルエントリーに付随する「TSAプレチェック」では、空港の保安検査場で専用レーンを利用できる。グローバルエントリーの資格を取り消されると、TSAプレチェックの資格も同時に失われる。
CBPの発表によると、グローバルエントリーの登録者は今年5月時点で「1300万人近く」と、過去最高を更新。20年比で83%増加した。だが一方で、資格取り消し件数の増加率は同期間に144%に上っている。
CBPは既存の登録者に対し定期的に審査を行い、資格要件を満たしているか確認している。これまでは登録取り消しはまれで、ブルームバーグがCBPのデータや発表資料を分析したところでは、過去には毎年約1000人に1人程度しか資格を失っていなかった。主な理由は刑事事件での訴追や保安検査場への銃持ち込み、またグローバルエントリーの場合は未申告の果物や野菜の持ち込みといった農産物に関する違反などだ(ただCBPのオンブズマン事務局は、一定の条件下で例外を認めることができる)。
CBPは本来、資格取り消しの理由を通知する義務がある。だが政府監査院(GAO)の23年の報告書によると、18年にCBPが通知手続きの書式を変更した際、理由の説明文をテンプレートから「不注意で削除」してしまったという。理由が記載された場合でも、その内容は曖昧なことが多い。
CBPにはコメントを求めて連絡を取ったが、これまで返答を得られていない。
アトランタ在住のコンサルタント、ローレンス・エリスさんは22年にグローバルエントリーの資格を取得したが、今年3月に取り消された。「なぜ取り消されたのか正確な理由は分からなかった」とエリスさん。「こんなにも唐突に、理由もなく起きるものだとは思いもしなかった。今でも理由は知らされていない」と述べた。
資格を取り消された人はCBPオンブズマンに異議申し立てを行うことができるが、認められるには取り消しが誤りだったということを証明しなければならない。だが理由が明示されない中で証明するのは容易ではない。それでもGAOの調査によると、20年から23年の間にグローバルエントリーの申請却下または資格取り消しに関する異議申し立てのうち、39%は覆されたという。
備忘録(2025/11/13)
●企業
●マクロ
オーストラリアの保守系野党・自由党は13日、2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロ(ネットゼロ)にする政策を撤回した。総選挙で勝利した場合は、エネルギー価格の引き下げを優先すると表明した。
この問題を巡っては、数カ月にわたり、党内で穏健派と右派が対立していた。地方レベルで連立する国民党と足並みをそろえる形となった。
自由党のスーザン・リー党首は、政権を奪還した場合は、労働党政権の環境・エネルギー政策を撤廃し、排出削減目標や再生可能エネルギー導入目標を廃止すると述べた。パリ協定からは脱退しないとしている。
リー党首は会見で「自由党は、まずは手頃なエネルギー価格を優先することを決めた」とし「技術、選択、自主的な市場を通じてネットゼロを実現できるなら歓迎する」とした。
自由党の計画には、石炭火力発電所の早期閉鎖見送り、原子力発電の解禁、新たなガス供給・インフラへの投資拡大が盛り込まれている。
リー党首は、ネットゼロを追求しないとしつつも、排出量は「他の先進国並みに」減少していくとし「技術が許す限り迅速な」削減を目指す方針を示した。
自由党は2021年、スコット・モリソン前首相の下で2050年ネットゼロを公約に掲げていたが、5月の総選挙で労働党に大敗し、方針を巡る論争が再燃していた。
中国、ブラジル、インドといった有力新興国のほとんどは、米国の関税措置について過剰な痛みを受けない形でうまく乗り切ることができる――。リスクコンサルティングを手がけるベリスク・メープルクロフトがまとめた調査報告書でこうした状況が明らかになり、トランプ米大統領の通商戦略の要である関税の影響力に疑問が投じられた。
ベリスク・メープルクロフトは、経済規模上位20の新興国が、貿易環境の不安定化や地政学的な同盟関係の急速な変化にどの程度耐久力を持つか、債務水準や輸出依存度などさまざまな尺度を使って分析した。
調査報告書の共同執筆者でアジア調査責任者を務めるリーマ・バタチャルヤ氏は「現在の基本線として、大半の製造業拠点は米国に起因するこの関税の嵐に耐える上で想定より、また彼らに与えられた評価よりもはるかに良い立場にある」と指摘した。
特に中国は米国との地政学的な緊張の直撃を受けているものの、他の地域はほぼまねできないほど強固な砦を築いており、輸出ベースや人的資本の多様化を進めているという。
バタチャルヤ氏は、中国が長年にわたって経済の耐性や地政学リスク分散の現実的手段として貿易取引の人民元決済利用を拡大する努力を続けてきたことにも言及した。
米国への貿易依存度が最も高いのはメキシコやベトナムは、それでも適切な経済政策やインフラ整備、政治的な安定のおかげで耐性が比較的強いグループに属している。
ブラジルと南アフリカも、米国以外の貿易相手との関係を構築しており、これが逆風をしのぐ力になり得る。
バタチャルヤ氏は「ほぼ全ての新興国は米国および中国とのビジネスは必要だが、過度に頼ることはできず、第三の市場が求められていると理解している」と説明した。
ドルが一時155円台に乗せるなど、足元で進む円安の背景に円キャリー取引の広がりを指摘する声が増え始めている。円キャリーが本格化すれば、ドル/円の上昇機運は一層高まる可能性がある。一方、米政府の一部閉鎖のあおりで、投資家の羅針盤となる投機筋のポジション動向が把握できず、キャリー機運の高まりに確信を持てずに二の足を踏む投資家もいる。
<昨年介入前と同じ低ボラティリティー>
自民党総裁選での高市早苗氏の勝利を契機にドル/円は150円台を回復、その後も徐々に水準を切り上げている。あおぞら銀行の諸我晃チーフ・マーケット・ストラテジストは「円キャリーとみられる取引が入っているため、ドル/円相場が下がらない」と指摘する。
足元で低ボラティリティーの環境が続いていることが、キャリー取引の思惑を増幅している。
ドル/円の1カ月物インプライド・ボラティリティーは11月初旬に一時7%台と、昨年7月以来の低水準まで低下した。足元では8%台で、キャリーとみられる円売りが強まって日本政府が円買い介入に踏み切った昨年7月までの約3カ月とおおむね同水準で低位安定している。
足元では日本の利上げ観測と米国の利下げ観測がそれぞれ後退し、日米金利差の観点からもキャリー取引を手掛けやすいとの見方もある。日米の金融政策決定会合までまだ1カ月の距離があるとして、三菱UFJ銀行の井野鉄兵チーフアナリストは「キャリーを取りに行く(金利差で稼ぐ)安心感がある」と指摘する。
<データ不在で確信持てず>
一方、米政府の一部閉鎖で、米商品先物取引委員会(CFTC)が集計するIMM通貨先物ポジションの公表が遅れており、円キャリー取引がどの程度活発なのか、市場関係者は確信を持てずにいる。
「投機筋が円ショートを積み増す勢いが確認できれば、(ドル買い/円売りに)ついていけるが、データの発表がなく、なかなかついていくことができない」と、ある国内銀行のセールス担当者は相場のムードを話す。裏を返せば、政府機関再開に伴って、IMMポジションが公表されれば、ポジションを傾けやすくなる可能性がある。
三菱UFJ銀の井野氏は、高市政権の発足で勢いづいた円安に、円キャリー取引を誘発しやすい環境が重なり、短期的な上限として今年の高値圏である158円が意識される展開との見方を示している。
米政府機関の一部閉鎖が解消に向かおうとする中、市場ではIMMポジションの公表再開が待たれている。もっとも、投機筋の円ショートが膨らみ過ぎと受け取られた場合、ポジションを手じまうきっかけになるリスクも意識される。
同ポジションの公表は9月23日時点までで停止しており、当時は円買い越し7万9500枚だった
JPモルガンは12日、ハンガリー国債の投資判断を「オーバーウエート」から「マーケットウエート」に引き下げた。オルバン政権が財政赤字が拡大するとの見通しを示したことについて、財政の安定性が損なわれ、格下げリスクが高まっているとしている。
3年目の景気停滞に直面する同政権は今年と来年の財政赤字目標を国内総生産(GDP)の5%に引き上げた。
これにより、11日の通貨フォリント相場は対ユーロで0.5%下落。10年債利回りは約7%上昇した。
JPモルガンは、オルバン政権が財政赤字を毎年徐々に削減するという取り組みを放棄したことはメッセージの転換を意味し、格下げの引き金になりかねないと述べた。
米国家経済会議(NEC)のハセット委員長は13日、政府閉鎖の影響で公表が遅れていた10月の雇用統計について、失業率なしで発表されると明らかにした。
トランプ大統領の首席経済顧問であるハセット氏は「10月は家計調査が実施されなかったため、雇用統計の半分しか得られない。雇用者数は公表されるが、失業率は公表されない。これは1カ月だけの措置だ」とFoxニュースで述べた。
10月の雇用統計は11月7日に公表される予定だった。政府閉鎖により職員が一時帰休扱いとなり、データの収集は行われなかった。
またハセット氏は10月3日に発表予定だった9月分の雇用統計について、来週公表される可能性があると、ホワイトハウスで記者団に述べた。9月分のデータ収集は政府閉鎖が始まった10月1日までに完了していた。
米国史上最長の43日間に及んだ今回の政府閉鎖は、トランプ氏が12日につなぎ予算案に署名し、正式に終止符を打った。これを受けて統計機関や各省庁は徐々に業務を再開しつつある。雇用統計の発表を担当する労働統計局(BLS)は現時点でコメントの要請に応じていない。BLSは近く新たな公表スケジュールを明らかにする見通しだ。
雇用統計は2つの調査から構成される。1つは企業を対象とする事業所調査で、雇用者数の算出に用いられる。もう1つは一般世帯を対象とした家計調査で、失業率の算出に用いられる。多くの企業は自社の雇用記録を保持しており、データをオンライン経由で提出できるが、労働者に電話で10月の特定週の就業状況を後から確認するのは難しいとされる。
ホワイトハウスのレビット報道官は12日、政府機関の閉鎖による影響で10月分の雇用統計と消費者物価指数(CPI)は公表されない可能性が高いと発言。ただ、雇用統計全体を指すのか、一部のみを指すのかは明らかにしていなかった。
スコット・ベセント米国財務長官は、今後数日中にコーヒー、バナナ、その他米国産ではない輸入品の価格引き下げに向けた「重要な発表」がアメリカ国民に期待されると述べた。FOXニュース番組「フォックス・アンド・フレンズ」に出演したベセント長官は、これらの措置によって価格が「非常に急速に」下落すると説明し、「2026年前半には経済に対する人々の見方が改善し始めるだろう」と予測した。
ロイター通信によると、この発言は、政府が特定の輸入関税を引き下げる計画があるとの報道に市場が反応し、米国のコーヒー価格が急落したことを受けて出されたものだ。
ドナルド・トランプ大統領は先日、Fox Newsに対し、コーヒー輸入関税を引き下げる考えを表明した。この姿勢は、10月のアジア歴訪中に初めて表明されたものだ。ホワイトハウスは生活費高騰に対する有権者の不満に直面している中での発言であり、民主党はニュージャージー州、ニューヨーク州、バージニア州の各州で直近の選挙で勝利を収める際に、生活費高騰を主要なテーマとして掲げた。経済学者たちは、インフレの継続は、トランプ大統領が就任当初に課した高関税が一因だと指摘している。
ロイター通信によると、これらの政治的挫折を受けて、トランプ大統領は関税を財源とする世帯への還付小切手の支給を検討し、50年住宅ローンの構想も打ち出している。ベセント氏は、年収10万ドル未満の個人を対象とした2,000ドルの還付計画は「議論中」だが、まだ承認されていないと述べた。一部の保守派議員や財界リーダーから批判を浴びている長期住宅ローンの提案については言及しなかった。
ブラジルやベトナムといったコーヒー生産国への関税引き下げの可能性について問われると、ベセント氏は「米国では栽培されていないコーヒー、バナナ、その他の果物など、今後数日中に具体的な発表があるだろう」と答えた。米国はハワイとフロリダで少量のバナナを栽培しているが、海外の安価な労働力と土地のため、大部分は輸入されている。
ベセント氏はまた、トランプ政権が家計所得を支えると予想される他の政策、例えば残業代やチップへの減税、国内製造業への外国投資誘致の取り組みなどを指摘した。「実質賃金は上昇するだろう」と同氏は述べた。「来年の第1四半期、第2四半期には…アメリカ人は気分が良くなり始めるだろう」
彼はさらに、自動車ローンに対する新たな控除と一部の社会保障給付に対する課税の撤廃により、多くの家庭が2026年に多額の税還付を受けられるだろうと付け加えた。2024年末から2029年初頭までに生まれた子どもを持つ親は、新生児のためにトランプ口座を開設すれば、1,000ドルの頭金を受け取ることができる。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
容赦ない個人投資家の需要に応えるため、Tradr ETFsは本日、4つの単一銘柄レバレッジETFを新たに設定しました 。レバレッジ重視の商品に熱狂する市場に、新たな商品を加えています。注目すべきは、これらの新商品がエネルギーセクターのど真ん中に位置していることです。AIの普及により電力需要がかつてないほど高まっているこの時代に、私たちが「次世代AIトレード」(つまり、新設データセンターの大量稼働への電力供給)と呼ぶものが軌道に乗れば、莫大な利益を上げることが見込まれる銘柄も含まれています。
新規提供銘柄は、ブルーム・エナジー、セレスティカ、ナノ・ニュークリア、シノプシスを追跡し、それぞれBEX、CSEX、NNEX、SNPXで取引されます。
前述の通り、このサービスが注目に値するのは、複数の企業がエネルギー、コンピューティング、そして急速に加速するAI構築の交差点に位置している点です。Bloom EnergyとNano Nuclearは新興の電力技術に直接的に参入しており、Celesticaはデータセンターインフラに不可欠なハードウェア統合を提供しています。エネルギー企業ではないSynopsysでさえ、AIのエネルギー消費量拡大におけるコンピューティング面を支える半導体設計を可能にしています。
これらの破壊的な性質の結果、4銘柄すべてにおいて最近空売り残高が急増し、銘柄の空売り残高は過去最高かそれに近い水準に達しているため、Tradr ETFはレバレッジスクイーズを促進するために立ち上げられたのではないかと推測する者もいる。
これらの商品の細分化が進むにつれて、トレーダーにとって選択肢が豊かになる一方で、ETF 市場がいかに飽和状態にあり、ニッチ化しているかが強調されます。
レバレッジETFは急速に普及し、その数は上場企業の数に匹敵し、カテゴリーによっては上回っています。米国のETFエコシステムは、数千ものファンドにまで膨れ上がっています。にまで膨れ上がり、レバレッジ株式ETFだけでも数百本に達し、わずか数年でその規模は倍増しました。
Tradrがエネルギー分野に注力することにした理由は明らかです。世界のデータセンターの電力消費量は今後10年間で急増すると予測されており、米国および国際的な予測はいずれもAIワークロードによる大幅な増加を示唆しています。昨夜お伝えしたように、今後5年間でAIサイクルの展開に約5兆ドルが費やされると予想されています。電力需要の増加、電力網の制約の厳しさ、そしてエネルギー価格の上昇傾向に伴い、発電、効率化、あるいはデータセンターハードウェアを提供する企業は、より広範なエネルギー問題とより密接に結びつくようになります。
エネルギー需要の高まり、電力網の逼迫、そしてAIによるコンピューティングへの飽くなき需要が相まって、エネルギー関連銘柄のボラティリティが高止まりする状況が生まれています。人工知能とクラウドコンピューティングの急速な発展は、アメリカの電力網の試練となり、常に利用可能な新たな電力の緊急の必要性を浮き彫りにしています。
ブルームバーグが取り上げた最新の例は、 アマゾンがバークシャー・ハサウェイ傘下の公益事業会社パシフィック・コープに対し、オレゴン州に計画されている4つのデータセンター・キャンパスに十分な電力を供給していないと訴えたケースだ。
ブルームバーグが最近取り上げたもう一つの事例は 、ファースト・アメリカン・ニュークリア社がデータセンターへの電力供給を目的とした自立型原子炉をインディアナ州に建設する計画である。 この発電所は2028年に天然ガスで稼働を開始し、その後 2032年までに240メガワットの 液体金属高速炉に移行し、使用済み燃料を再処理できるようになる。
「データセンターが電力需要を牽引している」とCEOのマイク・ラインボス氏は語った。
ドナルド・トランプ大統領がAIインフラの加速を推進する中、 ブルームバーグNEFによると、米国におけるコンピューティング関連の電力需要は2035年までに2倍以上に増加すると予測されている。電力会社と巨大IT企業は今や互いに依存しているが、電力会社はAIブームが停滞した場合、電力網に負担がかかり、電気料金が上昇することを懸念している。
新興原子力発電、分散型発電、データセンターのサプライチェーンなど、これらの分野における短期的な変動から利益を得ようとするトレーダーにとって、単一銘柄レバレッジETFは直接的で増幅されたツールとなります。しかし、日次リセットの仕組みとボラティリティへの敏感さから、リスクは潜在的なリターンと同じくらい急速に拡大します。したがって、勢いを活かすには、活動が活発な時期に、そして理想的には、控えめに、そして理想的にはその活用が賢明です。
いずれにせよ、彼らは同種の最後の存在ではないだろうと予想します...
●その他
購入するときに、どのクレジットカードを使用するかによって、支払う金額がすぐに決まる可能性があります。
今週発表された新たな和解により、クレジットカードの「スワイプ」手数料慣行をめぐる企業とビザおよびマスターカード間の長年の紛争に終止符が打たれることになる。
スワイプ手数料は、顧客がカードを使用するたびに、小売業者、サービスプロバイダー、その他の加盟店に請求されます。全米小売業協会によると、銀行やカード会社は通常、取引ごとに約2%以上の手数料を徴収しています。
これまで、加盟店はネットワーク上のすべてのカードを「有効にする」必要がありました。例えば、Visaクレジットカードを1枚受け入れる場合、スワイプ手数料に関わらず、すべてのVisaカードを受け付ける必要がありました。今回の和解案では、加盟店は手数料の高いカードを拒否することで利益を確保できます。さらに、加盟店は顧客が利用するクレジットカードに応じて異なる手数料を請求できるようになる可能性があります。
「これは銀行と小売業者の争いであり、消費者はその板挟みになっている」とバンクレートのシニア業界アナリスト、テッド・ロスマン氏は語った。
トランスユニオンによると、約1億7500万人の消費者が少なくとも1枚のクレジットカードを保有しており、クレジットカードは最も一般的な購入方法となっています 。また、リワードカードはプラスチックカードの中でも圧倒的に人気が高く、全米小売業協会(NRF)の調査によると、現在発行されているクレジットカードの約85%がリワードカードとなっています。
スワイプ料金をめぐる長年の争い
マーチャント・ペイメント・コーリションの執行委員ダグ・カンター氏によると、加盟店は20年にわたり、いわゆる「カルテルのような価格設定慣行」をめぐってカード発行会社と争ってきたという。
2005年、小売業者やその他の商店は、市場の80%を占めるVisaとMastercardに対し、手数料と決済条件が反競争的であると主張して集団訴訟を起こした。
月曜日の和解は、銀行とクレジットカード会社が決済処理に課す手数料をめぐる20年にわたる訴訟の、最終的な結論となる可能性がある。マスターカードの広報担当者は声明で、「これはすべての当事者にとって最良の解決策であり、この取り組みで求められていた透明性、柔軟性、そして消費者保護を実現するものだと確信しています」と述べた。ビザはコメント要請に応じなかった。
この和解により、クレジットカードは次の3つのカテゴリーに分類されることになる。
商業カード
リワードカードを含むプレミアムカード
標準の特典なしカード
加盟店は受け入れるカテゴリーを選択できるようになりますが、カテゴリー内のすべてのカードを受け入れる必要があります。また、加盟店は顧客のクレジットカード決済に対して最大3%の手数料を上乗せすることもできます。さらに、この和解により、銀行、Visa、Mastercardが加盟店に請求できる手数料に上限が設けられました。
提案された和解案が実際に実行されるまではまだ数ヶ月かかる上、裁判所の承認も必要となる。裁判所は既に以前の合意を却下している。しかし専門家によると、最終的にはクレジットカード利用者にとって変化が訪れる可能性があるという。
この和解により、コストコのように、一部の小売店で特定のポイントカードが拒否されるケースが増える可能性がある。
米国の大手銀行の考え方を知る人物によると、同社はアメリカン・エキスプレス・カードでの購入は受け付けていないという。
匿名を条件に率直に語ったこの人物は、現在も訴訟が続いているため、最終的な影響はまだ明らかではないと述べた。しかし、銀行側は今回の和解の結末に不満を抱いており、カード決済手数料に関する今後の交渉において、加盟店側に大きな優位性を与えると考えている。
この和解により、一部の商店はポイントカードの受け入れをやめ、他の商店はポイントカードの使用に追加料金を課し始める可能性があり、その結果、銀行もポイントプログラムを縮小する可能性があると関係者は述べた。
短期的な見通し:「大きな変化はないだろう」
専門家によると、小売業者がすべてのリワードカードを拒否する可能性は低いとのことです。クレジットカード決済の約90%がリワードカードによるものであるため、小売業者はリワードカードを受け入れ続けるしか選択肢がないとロスマン氏は述べ、「現実世界では、状況は大きく変わらないでしょう」と続けました。
レンディングツリーの主任信用アナリスト、マット・シュルツ氏によると、一部の高額カードを販売時点で拒否すると、そのカードを所持している顧客を遠ざけるリスクもあるという。
そのため、提案されている和解案は「見せかけだけで中身がない」と、全米小売業協会(NRF)の最高管理責任者ステファニー・マーツ氏は声明で述べた。「スワイプ手数料の引き下げだけでは不十分であり、すべてのカードが利用可能というルールの変更は何の役にも立たない」と彼女は述べた。
長期的な見通し:手数料の増加、給付の減少
和解の潜在的な結果の一つとして、小売業者はリワードカードで支払う顧客に追加料金を課すことで、コストを補填することになるだろう。「より多様なアプローチが考えられる。例えば、サーチャージ(割増料金)などだ」と、JDパワーの決済情報担当マネージングディレクター、ジョン・キャベル氏は述べた。
しかし、より裕福なカード会員は既にプレミアム料金を支払っている。リワード付きクレジットカードは、一般的に平均よりも高い 金利が設定されており、これは発行会社が追加特典に見合うものである。加えて、ロスマン氏によると、年会費もますます一般的になりつつあり、カードによっては500ドルを超えることもある。
その見返りとして、顧客はキャッシュバック、マイル、またはポイントを獲得できます。これらはカード市場において、特に高所得者層に人気の差別化要因となっています。「リワードカードは大変人気があり、特に高所得者層に人気です」とシュルツ氏は述べています。
この和解案ではビザとマスターカードがカード決済手数料を5年間で0.1パーセント引き下げることを求めているため、カード発行会社が特典を継続的に強化することが難しくなる可能性がある。
「インターチェンジ手数料の約86%は、クレジットカードの特典やロイヤルティプログラムの資金としてカード発行会社に支払われます」と、「マイル夫」として知られるロイヤルティポイントコンサルティングアドバイザーのトレント・スワンソン氏は言います。 「見落とされがちなのは、特典プログラムの運営コストがすでに上昇しつつあるということです。」
別のシナリオでは、加盟店はインターチェンジ手数料の高いカードを受け入れるコストをカバーするために価格を引き上げます。「実際には、私たち全員が知らないうちに、高額な手数料という形でこれらの高額な手数料を支払っているのです」とカンター氏は言います。「現金で支払う顧客は、常に最も不利な立場に置かれているのです。」
JDパワーのキャベル氏によると、和解によってすぐに変化が起きるわけではないが、時間が経つにつれて、小売業者が追加料金を課し始め、ポイントカードの販売時点における使用料が高くなれば、消費者が高く評価するようになったポイントや特典の増加スパイラルを抑制する可能性があるという。
キャベル氏は、中級・上級カードグループでサーチャージが一般的に普及すれば、比較的低額のカードでも提供が縮小される可能性があると述べた。「今回の発表が最終章となる可能性は低い」
備忘録(2025/11/12)
●企業
●マクロ
政府が12日開いた経済財政諮問会議で、財政健全化の指標としてきた基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の不要論が上がった。経済対策では昨年度を超える規模を求める声もあり、財政拡大路線へとかじを切った。
民間議員として新たに加わった前日本銀行副総裁の若田部昌澄・早稲田大学教授は、提出資料の中で「PB黒字⽬標はデフレ時代の歴史的産物、歴史的使命を終えた」と指摘。名目成長率が名目金利を上回っている現状を踏まえ、一定の財政赤字の許容が可能とした。
若田部氏は経済情勢について7-9月期の実質国内総生産(GDP)でマイナス成長が見込まれていることなどを踏まえて「足元の情勢は、非常に良いというわけではない」とみている。
その上で、今後策定する経済対策について「責任ある積極財政という形で高市政権が発信をするのであれば、それ相応の規模感が必要ではないか」と述べた。会議終了後、官邸で記者団に語った。
同じく民間議員に起用された第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは、金利より成長率が高い局面でPB黒字化にこだわると「将来必要な財政支出が不足する恐れ」があると分析。経済対策は昨年度の約14兆円を上回る規模でなければ、積極財政への期待が低下する可能性があるとの見方を示した。
高市早苗首相は同会議で、改めて物価高対応を始めとした経済対策の策定に注力する姿勢を示し、大きなチャレンジになると意気込んだ。
ブルームバーグが10月の日銀金融政策決定会合前に実施した調査によると、新たな経済対策の規模についてエコノミストの予想中央値は15兆円だった。
高市首相は7日の衆院予算委員会で、PB黒字化目標の達成状況を毎年度の予算編成などで確認する従来の方法を「取り下げる」と表明。民間議員の提言は首相の主張に呼応するものだ。2002年以降、政府が堅持してきたPB目標を実際に撤回するとなれば、財政政策は転換点を迎えることとなる。
民間議員のメンバー3人が入れ替わる前の8月の諮問会議では、4人の連名で「足元で税収が増加しているからといって安易な歳出拡大等を行うのではなく、財政健全化に向けた取組を堅持する必要がある」との提言があった。
PBは、社会保障などの政策的経費を税収でどれだけ賄えているかを表す指標で、PBが赤字であれば、必要な歳出を一部借金に頼っている状況となる。黒字化目標は「2010年代初頭」の達成を掲げた02年以降、歴代政権が堅持してきた目標だが、未達状態が続いている。
諮問会議は、首相や経済閣僚のほか民間の有識者も参加する協議体で、毎年6月に策定する「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」や経済対策などの重要政策を議論する。
高市早苗首相は日本銀行の金融政策運営について、強い経済と物価安定のための金融政策が重要だとの認識を示した。12日開いた経済財政諮問会議で語った。
高市首相は、「強い経済成長と安定的な物価上昇の両立の実現に向けて、 適切な金融政策運営が行われることが非常に重要」だと強調。今後も政府・日銀一体となって国民経済の発展に取り組むとし、出席した植田和男総裁に対し、金融政策に関する定期的な報告を求めた。
新たに民間議員となった前日銀副総裁の若田部昌澄早稲田大学教授は、会議終了後に記者団に対して、金融政策は日銀が手段の独立性を持っていると指摘。その上で、今後は食料品価格が徐々に下がる中でインフレ率も下がるだろうとし、「そうした状況を踏まえた適切な判断を期待する」と語った。
高市政権が発足してから初会合となった諮問会議は、新たに若田部氏や第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストなど積極的な財政出動と金融緩和を重視するリフレ派を民間議員に迎えて開かれた。市場にくすぶる日銀の早期利上げ観測に対し、早くもけん制する見解が示された形だ。
ゴールドマン・サックス・グループのチーフグローバル株式ストラテジスト、ピーター・オッペンハイマー氏は、米国株が今後10年にわたり他の市場に対しアンダーパフォームすると予想した。
同氏が率いるチームは、米国以外への分散投資拡大を勧め、米株はその高バリュエーションが上値を抑えるとの見方を示した。S&P500種株価指数の今後10年の年間リターンは6.5%にとどまり、地域別で最も低くなると予想している。一方、最も高い新興国市場のリターンは年率10.9%に達する見込みだ。
S&P500種は過去10年、テクノロジー株の急伸と人工知能(AI)ブームに支えられ好調を続けてきた。しかし、今年に入っては世界の他地域に大きく後れを取っている。米国を除く世界のMSCI指数が27%上昇したのに対し、S&P500の上昇率は16%にとどまった。
オッペンハイマー氏とチームはリポートで「米国以外への分散を進め、新興国に比重を置くべきだ」と助言。「名目GDP成長率の上昇と構造改革が新興国を後押しする一方、AIの長期的な恩恵は米国のテクノロジー分野にとどまらず、より幅広く行き渡ると見込まれる」と分析した。
ストラテジストらは、今後の新興国市場の上昇が中国とインドの堅調な企業収益の伸びによって支えられると予想している。
地域別では、日本を除くアジアが年率10.3%と2番目に高いリターンを記録する見通し。日本は企業収益の拡大や政策主導の株主還元改善を背景に8.2%のリターンが見込まれる。欧州は年率7.1%と予測されている。
オッペンハイマー氏は、昨年初めの時点で米国株が割高になり始めていると警告し、長年低迷してきた米国外市場へのシフトを提唱していた。
S&P500種株価指数は2025年に入り、ドル建てベースのパフォーマンスで多くの地域を下回っている。来年には世界の企業収益の伸びが均一化すると見込まれ、S&P500の魅力は相対的に低下している。
同指数の予想株価収益率(PER)は23倍に上昇し、新型コロナウイルスのパンデミック後のピーク水準に並び、ドットコムバブル前の最高値にも迫っている。
ゴールドマンのチームは、過去10年にS&P500種の株価と企業収益を押し上げた利益率の上昇、減税、低金利といった要因について、「こうした追い風の多くは、今後は同様の効果をもたらす可能性が低い」との見通しを示した。
中国で11月11日の「独身の日」にちなんだ世界最大規模のインターネット商戦が幕を閉じようとしている。長引く不動産危機や所得不安に伴う消費低迷により、今年は盛り上がりがいまひとつ欠けているようだ。
商戦は長期化しており、多くのサイトが10月前半にスタート。これまでで最も長い期間となった。
グローバルファッション・ライフスタイルブランドの中国におけるオンラインストアを管理するカンフー・データのジョシュ・ガードナー最高経営責任者(CEO)は「今回の雰囲気と売上高を表現するには穏やかという言葉がぴったりかもしれない。予想をはるかに上回る非常に好調なブランドもある一方で、横ばいか、昨年より微増か微減のブランドもある」と語った。
データプロバイダーの星図数据によると、昨年の商戦では総売上高が1兆4400億元(2020億ドル)に上った。
かつて大手プラットフォームは売上高を発表するイベントを開いていたが、アリババ(9988.HK), opens new tabや京東商城(JDドットコム)などはここ数年、具体的な数字を公表しなくなっている。
JDドットコムは12日、売上高が「過去最高」に達したと発表。注文したユーザー数は40%、注文件数は60%近く増加したという。
アリババのプラットフォームでは14日までセールを実施。これまでの売上実績は発表されていない。
北京に住む45歳の主婦リー・イェンさんは「昨年までは何を買うかリストをつくって前もって計画を立てていたが、今年はそんなことはしなかった。今はいつでも買い物ができて便利なので、今年の商戦期間は『大物』を買わずに過ごした」と話した。
トランプ米大統領は、50年住宅ローンを導入する案について、一般的な30年ローンよりも住宅を購入しやすくなると述べ、問題を指摘する声を重視しない姿勢を示した。
同案を巡っては利息の支払いが増え、資産形成により長い期間を要するとして一部の支持者が難色を示している。
トランプ氏は10日、FOXニュースの番組で、「月々の支払いが少なくなるということだ。返済期間は長くなるが、大きな問題ではない。少し助けになるかもしれない」と述べ、住宅購入が困難になっている問題について、バイデン前大統領や米連邦準備理事会(FRB)の金利政策を批判した。
保守派の議員や、トランプ氏の「MAGA(米国を再び偉大に)」運動のインフルエンサー、エコノミストらは、実際に家を所有するまでに時間がかかると指摘し、この案に否定的な見方を示している。一方、アナリストの中には、この案が一部の投資家を後押しする可能性があるとみる向きもある。
週末のXへの投稿で、共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は「永遠に借金、一生借金!」と指摘。右派活動家のマイク・セルノビッチ氏も「 生涯住宅ローン」と反応した。
米連邦住宅金融局(FHFA)のバルト局長は8日、トランプ氏がソーシャルメディアに「50年住宅ローン」という見出しで自身の画像を投稿したことを受け、FHFAは完全なゲームチェンジャーである50年住宅ローンに「取り組んでいる」と述べた。
TDセキュリティーズのアナリストは10日、50年ローン構想の実現には少なくとも1年かかる可能性があり、「住宅供給がそれに応じて増加した場合にのみ機能する」とし、そのためには建設コストの低下が必要だと指摘した。
円が対ドルで下落し続け、日本政府が為替介入に踏み切るのではないかという懸念が高まっている。介入がすぐに行われる可能性は低いが、投資家は警戒を怠るべきではない。
円は既に最近介入があった水準を割り込み、足元では1ドル=155円近辺で推移している。これは多くの日本企業が「痛みの限界」とみなす水準で、昨年付けた約37年半ぶり円安の162円も視野に入っている。
日本は2022年9月と10月に約10年ぶりに円買い介入を実施し、約600億ドルを投じて円を買い支えた。介入水準は初回が145円突破、次が152円への接近だった。昨年7月にも約360億ドルの円買い介入を行ったが、その時もドル円は162円台に迫っていた。
では、今回も介入が間近に迫っているのかというと、必ずしもそうではない。
その主な理由は、円を押し下げているファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)にある。
現在の円安は、今年半ば以降、米ドルが安定し、最近では米連邦準備理事会(FRB)が利下げに慎重だとの見方からドルが上昇していることが一因だ。
また、国内の政策も円安の要因となっている。高市新政権が1000億ドル規模の財政刺激策を準備しているとの観測が浮上。さらに日銀の利上げサイクルが停止している様子であることも、この1カ月に円安が進む材料となった。
こうした動きは高市早苗首相が10日に示した新たな政策で一層明確になった。首相は今後、より柔軟に財政を支出する方針を打ち出し、事実上、財政健全化へのコミットメントを弱めた。さらに日銀に対しては金融引き締めを慎重に進めるよう求める姿勢を改めて強調した。
円安が進むのも無理はない。
こうしたファンダメンタルズを踏まえると、日本の財務省が円買い介入を容認する可能性は低い。介入を行っても効果が乏しいとみられるからだ。さらに、たとえトランプ米政権がドル安を望んでいたとしても、米政府が日本の介入を支持するかどうかは不透明だ。
<企業の痛みに限界>
とはいえ、ドル/円相場と日米国債利回り差の間にあったこれまでの密接な相関関係は完全に崩れており、円安が行き過ぎている可能性がある。みずほのアナリストによると、現在の利回り格差に基づくとドル/円は145円を下回る水準が妥当だという。
片山さつき財務相も先週、政府は引き続き「一方的かつ急速な円の動き」を「強い緊張感を持って注視している」と述べた。
ただ高市首相が10日に示した、より緩和的な財政・金融政策を受けて、ドルは再び155円台に接近した。
この155円という水準は重要な節目になりそうだ。
昨年、ロイターの依頼で日経リサーチが実施した調査によると、回答した229社の約半数がこの水準を「痛みを感じる水準」だと回答した。さらに、160円を超える円安を好ましいと考える企業は1社もなかった。
つまり、円は既に介入水準に近づいているということだ。
<インフレへの影響も重要>
インフレの動向も考慮すべき重要な要素だ。日銀関係者は、企業や消費者の期待インフレ率が2%程度で安定していると見ているが、実質インフレ率は依然として3%前後だ。円は既に歴史的に見て弱い水準で、当局が今後どこまでの円安を容認できるのかが問われている。
みずほのエコノミストの試算によると、円が1%下落するとコアインフレ率が約0.05%上昇する。つまり、円が先月初めの147円から160円へ下落すれば、インフレ率が約0.4ポイント上昇することになる。これは無視できない影響だ。
もっとも現時点では介入は差し迫っていないと多くのアナリストは見ている。円安の進行は「急激」と言えるほどではなく、日本の政策当局による「口先介入」も、まだ最も深刻な警戒レベルには達していない。
では、どのような状況になれば当局の対応が変わるのか。ドイツ銀行のアナリストは、「ドルが急速に157円を超えるような局面」になれば、介入の可能性が高まると見ている。また、「1カ月で10円の円安」が介入の目安になるとも指摘し、現在の6―7円程度の変動幅はまだ通常の範囲内だとしている。
一方、ゴールドマン・サックスのアナリストはやや楽観的で、現時点で円は特に弱いとは言えないとみている。ただ、「ドルが急速に161―162円に達すれば状況は変わる」とくぎも刺した。
過去の歴史に照らすと、日本が為替介入に踏み切るのは市場の状況――投機筋のポジション、資金フロー、円安のペース――によって介入が成功する見込みが高い局面だ。
今はまだこうした条件が完全にそろっているわけではないが、そうなるのは時間の問題かもしれない。
ロシア財務省は12日、12月8日に期間3ー7年の初の人民元建て国内債を発行すると明らかにした。
これにより中国へのエネルギーを売却した輸出業者や銀行が保有する膨大な人民元による投資が可能となる。
同省によると、ロシアのガスプロムバンク、ロシア貯蓄銀行、VTBキャピタルが組成する。
発行額は12月2日の募集終了後に決定する。市場関係者3人が先にロイターに明らかにしたところでは、最大4回、計4000億ルーブル(50億ドル)の発行を計画しているという。
同省によると、投資家は元とルーブルの両方で払い込みやクーポン受け取りが可能。
ロシアと中国の貿易額は昨年、過去最高の2450億ドルに達した。シルアノフ財務相は5月、中国との貿易の90%はルーブルと元建てで行われているとしたが、元の比率は明らかにしなかった。
人民元建て債は、欧米の制裁下にあるモスクワ証券取引所(MOEX)で発行、中国をはじめ外国人投資家の大半は投資ができない。
ロシアは、中国の投資家が西側の規制当局に認知されることなくロシアの資産にアクセスできるよう、両国の金融市場間をつなぐよう中国と交渉してきた。結果は今のところ出ていない。
米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N), opens new tabが、部品メーカーなど、数千のサプライヤーに対し、部品や資材のサプライチェーン(供給網)の「脱中国」を働きかけていることが複数の関係者の話で分かった。米中対立が生産現場に多大な影響を及ぼしていることが背景。
関係者によると、GM幹部はサプライヤーに、中国以外の調達先を探すよう指示している。最終的に供給網から中国を完全に排除することを目標とし、一部サプライヤーには2027年という期限を設定しているという。
GMは24年終盤に一部サプライヤーに脱中国依存を働きかけていたが、今年1月に第2次トランプ政権が発足し、春に米中貿易摩擦が激化するとGM内で喫緊の課題に浮上したという。
脱中国依存の取り組みは、北米で生産する自動車の部品や原材料が対象。このほか、米政府が国家安全保障上の懸念から取引を規制しているロシアやベネズエラも、供給網から除外すべき国としている。
バーラ最高経営責任者(CEO)は10月、四半期決算発表後の電話会議で「この数年、供給網の強靭性強化に取り組んできた」と述べ、可能な限り製造する国で部品を調達するようにしていると説明した。
グローバル購買責任者のアミン氏は先月の会議で、供給途絶リスクを鑑み、コスト一辺倒の調達から脱却せざるを得なくなったとし「供給網をもっと管理し、何がどこに供給されるか正確に把握することが重要だ」と語っていた。
<サプライヤーに負担>
部品メーカーが、中国を除外した形に供給網を再構築するのはコストがかかり、複雑さを伴う。照明や金型などの分野は中国が圧倒的なシェアを持ち、代替調達先を見つけるのは難しいと、ある大手部品メーカー幹部は指摘する。
自動車部品メーカーの団体MEMAのコリン・ショー代表は、自動車会社や大手の下請けは、中国などからの原材料調達を削減して、供給網の「リスク回避」に取り組んできたと述べた。しかし汎用部品や原材料の、中国国内のネットワークは深く根付いているため、代替品を探すのは容易ではない。
「場合によっては20年、30年かけて築いたものを、数年で変えようとしている。そんなに早くは無理だ」と語った。
プライベートエクイティ会社は新たな現実に直面している。それは、ポートフォリオの中にアンデッドのように残り、繁栄することも死ぬこともできない企業が増えているということだ。
いわゆる「ゾンビ企業」とは、成長が見られず、債務返済にほとんど十分な現金を生み出せず、値引きしても買い手がつかない企業を指します。これらの企業は、通常、想定される保有期間を超えてファンドのバランスシート上に閉じ込められています。
「現在、金利が上昇しているため、人々は価値が少し低い企業を抱え込んでいると感じていますが、実際には売却できません。そのため、人々がゾンビ企業という言葉を乱用するようなひどい状況になっています」と、民間投資会社サーチライト・キャピタル・パートナーズの創設パートナー、オリバー・ハーマン氏は火曜日、 CNBCの「スクワーク・ボックス・ヨーロッパ」で語った。
ハールマン氏はさらに、プライベートエクイティ会社が2020年と2021年に「非常に安い」金利で大量の債務を抱えたと付け加えた。
しかし、中央銀行は2022年に急速に金利を引き上げ始め、金利の長期高騰により債務返済コストが膨らんだ。
「金利上昇により、これらの企業は成長投資を続けるための十分なキャッシュフローがなく、潜在的な買い手もいない。これは業界全体にとって本当に大きな課題だ」とハーマン氏は語った。
従来、PEファンドは景気後退期を乗り切り、債務の借り換えを行い、市場が回復した際に売却することができました。しかし、業界のベテランたちは、現在の冷え込みは長引いているようだと警告しています。
「プライベートエクイティ会社は、システムが動かなくなって困難に直面している」と、プライベートエクイティを研究するHECパリ校のオリバー・ゴットシャルグ教授は述べた。
「分配金を戻さなければ、LPは新たなファンドにコミットできる流動性を確保できない。これは非常に問題だ」とゴットシャルグ氏は述べ、「ゾンビ」資産は増加し、清算が困難になっていると付け加えた。
LP はリミテッド パートナーであり、プライベート エクイティ ファンド投資家とも呼ばれます。
ゴットシャルグ氏は、この行き詰まりは、ポートフォリオの老朽化と借り換えの難しさで市場が停滞した2008年の金融危機の余波を彷彿とさせると述べた。
会計会社PwCによれば、プライベートエクイティ会社は、通常のサイクルであれば売却されていたであろう約1兆ドルの売れ残った資産資本を抱えている。
世界的な経営コンサルティング会社VDSコンサルティング・グループが8月に発表したデータによると、PEポートフォリオ企業の平均保有期間は5.6年となり、過去最長となった。
さらに、大手セカンダリー資産運用会社が2024年に実施した調査によると、プライベートエクイティ投資家の間で、自社の資金が「ゾンビファンド」に閉じ込められているという声が高まっている。年金基金や保険会社を含む機関投資家の回答者のほぼ半数が、資産売却や新規契約の獲得が見込めないファンドへのエクスポージャーを抱えていると報告した。
プライベートエクイティのフライホイールが詰まった?
このバックログは、特定の期限までに資産を現金化するためにファンドが構築されるプライベートエクイティの仕組みそのものと衝突しています。
「亡霊が蘇るのを待つことは、PE会社にとって贅沢なことではないことが多い」とクリフ・デッカー・ホフマイヤー(CDH)の弁護士ナスターシャ・ハーダス氏とデビッド・ピノック氏は最近のメモに書いている。
しかし、プライベートエクイティファンドを管理する企業または個人であるゼネラルパートナー(GP)は、敗北を認めることは延期するよりも損害が大きいため、ゾンビポートフォリオ企業に固執することが多いとCDHは付け加えた。
失敗した投資を清算すると実現損失が確定し、ファンドのパフォーマンスに悪影響を与え、将来の資金調達を危うくするため、企業には業績回復やより良い出口市場を期待して「問題を先送りする」強い動機を与えることになる。
「死体を役員会のテーブルに丁寧に座らせておく方が、死後解剖を必要とする葬儀を執り行うよりも簡単だ」とCDHは述べた。
評判の失墜も同様に痛手となる。清算は単に投資判断が間違っていたというだけでなく、それを救済できないということを意味する。
CDHは、南アフリカのようなストレスのかかった市場を例に挙げ、購入希望者が少なく、売却プロセスが失敗すると資産の汚名がさらにつき、撤退がさらに困難になる可能性があると指摘した。
「売却プロセスの失敗はそれ自体が恐怖の物語であり、PE企業にとって清算とほぼ同等の汚名を背負い、失敗が知られることで資産の売却がさらに困難になる。」
しかし、緩和の可能性は近づいているかもしれない。ゴットシャルグ氏は、プライベートエクイティの「小売化」とも呼ばれるマス富裕層と個人富裕層の資本の台頭が、離脱凍結を解除する潜在的な圧力弁になると指摘した。
25%の純収益率を目標とする年金や基金に支えられた従来のPEファンドとは異なり、この新しい資本プールでは、約10~12%のより低い収益率の閾値と、より長い保有期間が許容されるため、資本コストが低くなります。
これらの投資家が本当に破綻した企業に飛びつくことはないだろうが、その柔軟性と規模は、もはや伝統的なPEモデルに適合しない資産を吸収することで「一時的な凍結を解除するのに役立つ」可能性があると同氏は述べた。
銅価格は7月の過去最高値から下落しているが、これは工業用金属の力強い上昇が終焉を迎えたことを意味するわけではない。むしろ、堅調な需要が近いうちに供給を上回り、銅価格がさらに上昇する可能性がある。
「銅は爆発的な価格変動を引き起こす時限爆弾だ」とRJOフューチャーズのシニア市場ストラテジスト、ジョン・カルーソ氏は語った。
カルーソ氏によると、「構造的な供給不足が持続する可能性が高い」とのことで、今後10年間で銅の需要が年間100万トン増加するとの予測もある。
トランプ政権はクリーンエネルギーへの移行から方向転換し、銅が大きな役割を果たす業界への数十億ドルの資金提供を取り消したが、気候変動との戦いとクリーンエネルギーを推進する取り組みはまだ終わっていない。世界は人工知能データセンターの飽くことのない電力需要を満たすための代替手段を模索している。
マウント・ルーカス・マネジメントの共同最高投資責任者、デビッド・アスペル氏は、消費を牽引してきた経済セクター、AIインフラの拡大、データセンターの需要により、銅需要の全体像は「そのまま」維持されていると述べた。
「需要は依然として高く、今後もその傾向が続くと予想される」とアスペル氏は述べた。
価格上昇と下落
米国の銅のベンチマーク価格は、今年の最高値でダウ・ジョーンズによるファクトセットのデータ分析によると、2024年末から44.5%も上昇した。
7月24日、金価格は1ポンドあたり5.959ドルという過去最高値を記録した。さらに最近では、CQGのデータによると、ロンドン金属取引所の金の3ヶ月物価格は10月29日に1トンあたり11,200ドルという過去最高値に達した。
今年初め、ドナルド・トランプ大統領が輸入精錬銅に関税を課すとの憶測が広がり、ニューヨークのCMEのCOMEX取引所における銅価格はLMEで取引される銅価格を上回った。
「通常は安定しているLMEとCMEの価格は、関税が当初浮上した際に乖離し始め、CMEは関税の予想される水準と可能性を織り込むために高値で取引された」とアスペル氏は述べた。「輸入業者は潜在的な関税発動に先立ち、米国への銅の輸入を急ぎ、そのためにはより高い価格を支払う覚悟ができていた。」
その後、トランプ政権が精錬銅ではなく加工銅への輸入関税を発表すると、CMEの価格は下落した。
CMEの銅価格は、わずか4か月前に記録した最高値から約15%下落した。
それでも、BCAリサーチの商品・エネルギー担当チーフストラテジスト、ルーカヤ・イブラヒム氏は「精製銅への関税の可能性が残っており、市場に影響を与え続けるだろう」と述べた。
精錬銅を米国の関税から除外するという決定は、2026年夏に再検討される予定だ。それに先立ち、米国の銅は再びロンドン価格よりも高い価格で取引されており、市場参加者がニューヨークで銅の備蓄を続けていることを示唆しているとイブラヒム氏は述べた。
イブラヒム氏は、関税に関する最終決定が出るまで、世界の銅市場は「混乱状態が続く」可能性が高いと述べた。これにより、今後1年間の銅価格の下落幅は限定的になるだろうと付け加えた。
銅の本当の物語
一方、トランプ大統領はクリーンエネルギーの優先順位を下げ、同産業への資金提供を打ち切り、米国のエネルギー自立を高める手段として石油、石炭、その他の化石燃料の使用を推進している。
これにより、クリーンエネルギー技術の主要構成要素である銅の需要が減少する可能性があります。
しかし、「本当の話」はAIデータセンターの電力需要だとRJOフューチャーズのカルーソ氏は語った。
米エネルギー省は、カリフォルニア大学ローレンス・バークレー校国立研究所が作成した2024年のデータセンターのエネルギー使用に関する報告書によると、データセンターは2023年に米国の総電力の約4.4%を消費し、2028年までに米国の総電力の約6.7%から12%を消費すると予想されると発表した。
「AIデータセンターの電力需要は今後も増加し、10年末までに倍増する可能性がある」とカルーソ氏は述べた。同時に、AIインフラへの設備投資は依然として「非常に大きな市場テーマであり、減速の兆候は見られない」。
国際エネルギー機関(IEA)によると、世界の銅市場では、採掘の課題や電力依存技術における銅需要の増加などにより、2035年までに30%の供給不足に陥る可能性があるという。
カルーソ氏は、AI競争は「私の立場からすると、まだ初期段階にある」と指摘した。
これは銅価格が上昇する余地が十分にあることを意味するかもしれない。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
市場で際立つ大型ハイテク株の存在感と、それに伴うバリュエーション(株価評価)の高さから、ドットコム・バブルの再来と警告する声は金融業界の有識者の間で少なくない。
だが、1990年代終盤の市場崩壊を予見した伝説的ストラテジスト、チャールズ・クロー氏は、現在のハイテク大手を取り巻く熱狂は当時と異なると指摘する。
87年から99年までメリルリンチのチーフグローバル投資ストラテジストを務めたクロー氏は、現在のビッグテックは大きな利益を生み出す堅固なビジネスモデルを持ち、景気悪化の影響を受けにくいと語った。また、市場の流動性は当時より潤沢で、株価がさらに上昇する余地があるとみている。
自ら率いるクロー・キャピタル・パートナーズで資産を運用するクロー氏はインタビューで「人々はバブルの論点を取り違えている」とした上で、「同じことが繰り返されると考えているが、現在の市場環境は以前と違う。特に資本市場は当時と異なる」と話した。
人工知能(AI)分野の一部の大型ハイテク株に上昇が集中し、市場の広がりが乏しいことにアナリストから懸念の声が上がっている。この分野が崩れれば市場全体の指数にもリスクが及ぶ。ブルームバーグのデータによると、S&P500種株価指数の構成銘柄で50日移動平均線を上回っている企業の割合は7月上旬に80%超に達していたが、現在は5割を切っている。それでもこの間にS&P500種は約10%上昇した。
投資家の間では、バリュエーションの高さにも不安がある。S&P500の予想株価収益率(PER)は22.7倍と、過去10年平均の18.8倍を上回る。
クロー氏はこのバリュエーションの水準は警戒を要するとする一方、強気相場ではこうした指標の上振れは自然な流れで、過熱の兆候を示すとは限らないと述べた。
「人々はハイテク株のバリュエーションを常に懸念し、今後もそれは変わらない」とした上で、「強気相場では少数の特定銘柄がけん引することも珍しくはない」と語った。
同氏によると、株価上昇の持続を妨げる大きな逆風はバリュエーションや銘柄集中ではなく、二つの要因だ。一つは米連邦準備制度の政策ミスによる景気の大幅な減速、もう一つは若年層の雇用機会の不足という。
後者については既に不安が強まっている。16-24歳の失業率は8月に上昇して10.5%と、コロナ禍を除き2016年以来の高水準となった。
「もしリスクがあるとすれば、世代間で何らかの社会的な亀裂が生じることだ」とし、「今後10年程度はそれに向き合う必要がある」と述べた。
UBSセキュリティーズは、米国で人工知能(AI)データセンターの拡大に伴い電力需要が急増し、今後5年でエネルギー貯蔵が「ブームサイクル」に突入する可能性が高いとの見方を示した。
風力や太陽光など再生可能エネルギーの出力変動を補うため、エネルギー貯蔵の需要が高まるという。
同社のアナリストが12日の会見で明らかにした。
2026年の世界のエネルギー貯蔵需要は前年比40%増となる見込み。米国では再生可能エネルギーが今後5年間で唯一大幅に伸びる発電分野とされ、安定供給にはエネルギー貯蔵システムの導入拡大が不可欠との見方を示した。
中国メーカーは米国市場で20%のシェアを持ち、高収益市場の1つとなっているが、トランプ政権の「1つの大きく美しい法」に盛り込まれた中国企業の参入制限が最大のリスクになるという。
中東、中南米、アフリカ、東南アジアの新興市場では、エネルギー貯蔵需要の伸び率が30─50%超と、世界最速になる可能性があるという。
米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)(AMD.O), opens new tabは11日、今後5年以内にデータセンター・チップの年間売上高が1000億ドルに達し、利益も3倍以上になるとの見通しを示した。
通常取引を2.7%安で終えた同社の株価は時間外取引で4%上昇した。
対話型生成AI(人工知能)「チャットGPT」を手がけるオープンAIと複数年契約を締結した10月6日以来、株価は16%上昇している。
AMDのリサ・スー最高経営責任者(CEO)はアナリストとの会合で、同社のデータセンター向け半導体市場が2030年までに1兆ドル規模に拡大するとの見通しを示した。AMDによるアナリスト会合開催は2022年以来。
スー氏は、CPU(中央演算処理装置)、ネットワーキング用半導体、人工知能(AI)専用半導体を含むこれらの市場について、AIが成長の大部分を主導すると指摘。「胸が躍るような市場だ。データセンターが最大の成長機会であるのは疑いがなく、AMDはその機会に対応する上で極めて十分な態勢にある」と明言した。
ジーン・フー最高財務責任者(CFO)は、今後3-5年でAMDが想定している事業全体の成長率は毎年35%、データセンター事業は60%、1株利益は20ドルへの増加だと述べた。
AMDの次世代AI半導体「MI400」シリーズは来年投入される。この中には科学用途や生成AI用に設計された複数のバリエーションが含まれる。またライバルのエヌビディア(NVDA.O), opens new tabが提供している「GB200 NVL72」に類似した、複数のサーバーやネットワーク機器を組み込んだ完全なサーバーラックも投入する計画だ。
アンスロピックは水曜日、テキサス州とニューヨーク州のカスタムデータセンターを皮切りに、米国の人工知能インフラ構築に500億ドルを費やす計画を発表した。
同社の急速な事業成長と長期的な研究計画をサポートするために設計されるこの施設は、Fluidstack との提携により開発される予定です。
Fluidstack は、 Meta、Midjourney、Mistralなどのクライアントに大規模なグラフィック プロセッシング ユニット (GPU) クラスターを提供する AI クラウド プラットフォームです。
今後さらに拠点が拡大し、最初の拠点は2026年に稼働を開始する予定です。このプロジェクトにより、800人の常勤雇用と2,000人以上の建設関連の仕事が創出されると予想されています。
この投資により、政策立案者が米国ベースのコンピューティング能力と技術主権にますます注目する中で、アントロピックは物理的な AI インフラストラクチャにおける国内の主要プレーヤーとしての地位を確立することになります。
「私たちは、科学的発見を加速させ、これまで不可能だった方法で複雑な問題の解決を支援するAIの実現に近づいています。その可能性を実現するには、最先端技術の継続的な開発を支えるインフラが必要です」と、CEOのダリオ・アモデイ氏は述べています。「これらの拠点は、より高性能なAIシステムの構築を支援し、画期的な進歩を推進するとともに、アメリカの雇用を創出します。」
この動きは、AnthropicのライバルであるOpenAIが、独自の積極的な構築を進めている中で起こった。ChatGPTの開発元であるOpenAIは、 NVIDIAとの契約を通じて、1兆4000億ドルを超える長期的なインフラ投資を確保している。
この支出の規模は、米国にそのような約束を果たすだけの電力供給能力と産業基盤があるのかどうか、またAI分野がバブルの領域に陥りつつあるのではないかという疑問を引き起こしている。
Anthropic は 300,000 社以上の企業にサービスを提供しており、その収益の大部分はエンタープライズ クライアントによるものです。
年間10万ドル以上の収益を生み出す大口アカウントの数は、過去1年間で約7倍に増加しました。ウォール・ストリート・ジャーナルが入手した社内予測によると、アンスロピックは2028年までに損益分岐点に達すると予想しており、同年に740億ドルの営業損失を予測しているオープンAIを大きく上回っています。
この軌道をサポートするために、Anthropic は Fluidstack に AI ワークロードに最適化されたカスタム施設の構築を依頼し、同社のスピードと短期間でギガワットの電力を供給できる能力を評価しました。
並行して、アマゾンはインディアナ州の1,200エーカーの土地にアントロピック専用のデータセンターキャンパスを開設した。
110億ドル規模の施設はすでに稼働していますが、多くの競合他社は依然として未来のデータセンターの構想を描いています。アントロピックはまた、Googleとのコンピューティング契約を数百億ドル規模に拡大しました。
この動きは、AIインフラへの資金提供における連邦政府の役割が争点となっている中で起こった。
ブルームバーグが入手した書簡によると、OpenAIは先週、トランプ政権に対し、CHIPS法の主要な税額控除をAIデータセンターや変圧器などのグリッドコンポーネントにまで拡大するよう要請した。
この要請は、OpenAIのコンピューティング取引に対する政府の「支援」というアイデアを提案したCFOのサラ・フライア氏のコメントに対する反発を受けて出されたものだった。
同社はその後、連邦政府による保証の提案を撤回したが、この出来事は、米国のAIインフラがどのように、そして誰によって資金提供されるのかをめぐる政治的、財政的な不確実性を浮き彫りにした。
近代的な風力発電産業のヨーロッパの先駆者2人がトランプ政権のクリーンエネルギー削減に警鐘を鳴らし、ワシントンの反気候変動政策はより広範なエネルギー転換の課題の一部であると警告している。
風力タービンの設計、製造、導入の進歩に貢献したことから「風力のゴッドファーザー」と呼ばれることの多いデンマークのヘンリック・スティーズダル氏と英国のアンドリュー・ギャラッド氏は、トランプ大統領の風力に対する戦争は、気候変動に対する無関心がより広がっていることの兆候のようだと述べた。
スティーズダル氏は風力タービンの初期設計原理を策定したことで知られ、1991年に世界初の洋上風力発電所の設置を主導した。一方、ガラッド氏はタービンと発電所の設計を最適化し、認証するためのコンピュータモデルを開発した。
「トランプ氏のアプローチは全体的な変化の兆候だと思う」とガラッド氏は述べ、化石燃料から風力や太陽光などの再生可能技術への移行に反対するスティーズダル氏も同意見だ。
「私たちは今、環境の変化に直面しています。最初は非常に楽でしたが、その後、かなり苦戦し、その後、一般的に受け入れられ、そして今、事態は悪化しています。これは私たち全員が取り組まなければならない問題です」とガラッド氏はCNBCに語った。
ドナルド・トランプ米大統領は、今年初めに大統領に復帰して以来、注目を集める風力発電プロジェクトの開発を積極的に妨害しようとしてきた。洋上風力発電産業を壊滅させようとする彼の試みには、作業停止命令や、ジョー・バイデン前大統領が成立させたインフレ抑制法に基づく環境優遇措置の撤廃などが含まれている。
「トランプはまさにその兆候だ。つまり、その極端な兆候だが、西側諸国では間違いなく見られるが、他の国ではそうではないかもしれない。そして、それは大きな問題だ」とガラッド氏は述べた。
「これは単なる風力エネルギーの問題ではありません」とガラッド氏は述べた。「このような変化を起こすことは非常に危険な行為です。そして、これは政治的な問題であることが明らかになったと思います。これは、たまたまかなり影響力のある政治家による個人的な決断であり、この場所に衝撃を与えました。」
「哀れ」かつ「高価」
トランプ大統領による風力産業への猛攻撃は、再生可能エネルギー大手のビジネスモデルに特に大きな打撃を与えている。世界最大の洋上風力発電グループであるデンマークのオルトセッド社はその顕著な例の一つである。
オーステッドは先週、 7~9月期の純損失が17億デンマーククローネ(2億6,180万ドル)だったと発表した。アナリストの予想よりはわずかに好調だったものの、前年同期の51億7,000万デンマーククローネの利益からは大幅に減少した。
コペンハーゲン証券取引所に上場する同社の株価は、2021年の最高値から80%以上下落しており、 トランプ政権が同社に対し、ほぼ完成している風力発電所の作業を停止するよう命じたことを受けて、8月に新たな最安値を記録した。
デンマークの風力タービンメーカー、ヴェスタスも、トランプ政権の政策の影響もあり、業界の不確実性に直面している。こうした課題について尋ねられたヴェスタスのCEO、ヘンリック・アンダーセン氏は、同社は米国に「確立された」サプライチェーンを有していると述べた。
「我々にとって、米国は顧客であり、米国での開発も米国を支援することが我々の中心的な責任の一部だと考えている」とアンダーセン氏は11月5日、CNBCの「スクワークボックス・ヨーロッパ」で語った。
「風力タービンの性質を誰もが好むわけではないと、時には少しばかり叱責されなければならないこともあるかもしれません。しかし、一般的には…エネルギーが意思決定を左右し、エネルギーコストが意思決定を左右すると考えています」と彼は付け加えた。
トランプ大統領は、最近の国連総会での演説で、洋上風力タービンの導入を「哀れ」かつ「高価」と表現し、繰り返し批判してきた。
「グリーンエネルギー詐欺から抜け出さなければ、あなた方の国は破滅するだろう」とトランプ大統領は9月23日に述べた。また、気候変動は「世界に対してこれまで行われた最大の詐欺行為」だとも述べた。
科学者たちはそれ以来、気候変動に関するトランプ大統領の表現を非難し、気候変動はすでに起こっており、記録破りの熱波、洪水、ハリケーンが世界中で多大な経済的損害を引き起こしているという点が圧倒的な共通認識であると指摘している。
エネルギー安全保障
スティーズダル氏はトランプ大統領の風力戦争について具体的にコメントすることを拒否したが、エネルギー転換に断固反対する人たちには「根本的な誤解」があるようだと述べた。
「極右政党に投票する傾向のある多くの人々は、実際には雇用機会と再生可能エネルギーによるエネルギーコストの両方から恩恵を受けている」とスティーズダル氏は述べた。
「部族主義的なアプローチに対する考え方には、根源的な部分が多く含まれているため、戦うのは容易ではありません」と彼は続けた。「こうした問題に直面したり、議論したりするたびに、私はエネルギー安全保障、雇用創出、再生可能エネルギー導入による地域への有益な効果、そして社会で得られる安心感を強調するようにしています。」
スティーズダル氏とガラッド氏は、2024年度エリザベス女王工学賞の授与直前にCNBCのインタビューに応じた。同賞は今月初め、ロンドンのセント・ジェームズ宮殿で行われたレセプションで、チャールズ3世国王から授与された。
ソフトバンクはNVIDIAの株式を全て売却する
— しかし、それはあなたが考えるような理由ではありません。
同社は火曜日に発表した決算報告の中で、10月にエヌビディア株3,210万株を58億3,000万ドルで売却したと発表した。
一見すると、これはNVIDIAの高評価がソフトバンクに不安を与えている兆候と解釈できるかもしれない。そして、WeWorkに185億ドルを投じたものの、最終的に評価額が29億ドルにとどまったという悪名高い出来事を起こしたソフトバンクが、投資に関するこれまでの楽観的な姿勢を後退させているのであれば、個人投資家はおそらく注意を払うべきだろう。
こうした懸念に拍車をかけているのが、2008年にサブプライム住宅ローンが金融危機を引き起こす前にサブプライム住宅ローンに賭けなかったマイケル・バリー氏の、大手人工知能企業に関するコメントだ。
バリー氏は月曜日、Xへの投稿で、これらの企業はAIチップの「減価償却を過小評価」しており、「これは利益を人為的に押し上げている。これは現代でよくある詐欺の一つだ」と述べた。CNBCは、企業がこのような行為を行っていたことを独自に確認することはできなかった。
しかし、ソフトバンクはこの点を懸念していないようだ。グループの売却に詳しい関係者はCNBCに対し、AI関連企業の評価額とは一切関係がないと語った。それどころか、NVIDIAのチップ売却で得た資金は、ソフトバンクによるOpenAIへの225億ドルの投資に充てられるという。
バリー氏は投稿の中で、11月25日に「さらなる詳細」を発表すると述べ、読者に「引き続きご注目ください」と呼びかけた。しかし、ソフトバンクの孫正義CEOにとっては、それだけでは魅力が足りないかもしれない。
英国の電力会社SSEは水曜日、英国の規制電力網をアップグレードし、再生可能エネルギー事業を強化するため、20億ポンド(26億8000万ドル)の株式調達を含む330億ポンドの5カ年投資計画を発表した。
SSEの株価は11%以上上昇し、過去最高値を更新した。アナリストは、同社の成長見通しを明確にするこの計画に好意的な見方を示した。
同社の投資計画は、電気自動車や人工知能による電力需要の増加に対応するために英国が老朽化した電力網を全面的に見直す必要があることを浮き彫りにしている。
SSEのCEOマーティン・ピブワース氏は、これは重要なインフラをアップグレードする一世代に一度あるかないかの機会だと語った。
「私たちの世界は急速に電化が進んでおり、デジタル時代を支えるためには、これまで以上に大量の自家発電電力を家庭や企業に供給し、接続して送電する必要がある」とピブワース氏は述べた。
英国とアイルランドで再生可能・フレキシブルエネルギーの最大手発電事業者であるSSEは、計画支出の約80%にあたる270億ポンドが規制対象の電力網のアップグレードに充てられ、残りは再生可能およびフレキシブル発電資産に重点的に投資されると述べた。
「新たな計画は、バランスシートと会社の成長見通しに明確さをもたらす」と、ジェフリーズのアナリスト、アーメド・ファーマン氏はメモの中で述べた。「株式の増資は驚くべきことではない。20億ポンドという資本は、これまで議論してきたシナリオの下限に近い」
他の欧州の公益企業も投資の拡大を検討しており、株主から資金を調達している。
先月、オーステッドは595億6000万デンマーククローネの調達計画を発表し、昨年は英国のナショナルグリッドが
同社は投資計画の資金として株主から70億ポンドを調達した。
SSEの計画は、主にキャッシュフローの創出と借入の増加、株式発行、および約20億ポンド相当の資産の売却計画を通じて資金を調達する予定だ。
発電・ネットワーク運営会社は、9月30日までの6か月間で、上半期の調整後税引前利益が前年同期比28%減の5億2150万ポンドとなったと発表した。出力低下と悪天候が響いた。
●その他
備忘録(2025/11/11)
●企業
●マクロ
経営破綻した米自動車部品メーカー、ファースト・ブランズ・グループの創業者パトリック・ジェームズ氏は、会社の現金数億ドルを個人の銀行口座や家族信託、同氏が経営を支配する企業に送金するよう経理部門に指示していた。暫定CEOに就任したチャールズ・ムーア氏が明らかにした。
ムーア暫定CEOは、ヒューストンのテキサス州南部地区連邦破産裁判所で10日に開かれた審理で、異なる貸し手の融資の担保に同一資産を設定する二重担保(ダブルプレッジ)や請求書の改ざんなど、大規模な不正経理を裏付ける証拠が見つかったと証言した。
ムーア氏は、クリストファー・ロペス判事に対し、融資を得るため請求書を改ざんしたと経営陣3人が認めたと述べた。
ロペス判事は、ジェームズ氏の管理下にある個人口座と資産の凍結を解除すべきかどうか判断するため、異例の審理を開いた。ムーア氏を含む新たな経営陣は、ファースト・ブランズが法的手段で資金を取り戻し、債権者への返済に充てることを目指しており、ジェームズ氏の手が届かないように資産凍結を継続すべきだと主張した。
ジェームズ氏は資産凍結の解除を求めて争っており、不正疑惑を全面的に否定している。同氏の広報担当者は「ジェームズ氏は常に倫理的に行動し、再建プロセスを通じてファースト・ブランズの利害関係者の支援に全力を傾けている」と電子メールで説明した。
経営破綻した米サブプライム(信用力の低い個人向け)自動車ローン会社トライカラー・ホールディングスの創業者ダニエル・チュー氏は、うだるように暑いテキサス州で中古車販売網を展開し、財を成した。JPモルガン・チェースのバンカーからその電話を受けた際、遠く離れたイタリアに滞在していた。
JPモルガンはトライカラー向けにウェアハウスファシリティーと呼ばれる与信枠を設定し、多額の資金提供を行っていた。融資の担保の至る所に重大な異変が認められ、対面で直接話しをする必要があると伝えられた。
チュー氏はニューヨーク行きの便に乗り、マンハッタンのミッドタウンにあるJPモルガンの本社に急いだ。3週間後の9月10日に連邦破産法に基づく清算手続き申請に追い込まれる混乱の始まりだった。
その後、経営難に陥っていた米自動車部品メーカーのファースト・ブランズ・グループが同月29日に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し、トライカラーに似た融資不正疑惑に関係する米地銀2行の損失も明らかになった。25兆ドル(約3850兆円)規模の米信用市場に動揺が広がり、投資家はリスクの高い債券から手を引いた。
JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は「ゴキブリを1匹見たら、恐らく他にもいる」と述べ、ポートフォリオのさらなる異変がすぐに見つかる可能性が高いと警告した。
中国系移民の子として生まれたチュー氏は、20年前にトライカラーを創業し、銀行に相手にされない非正規滞在者に自動車ローンを提供するという高い理想を掲げていた。最後まで同氏は挑戦的だったという。
関係者によれば、JPモルガンの担当者には不正を知らないと主張し、緊急融資を得て会社を存続させようと努力した。だが財務の穴は修復できないほど大きく、ダイモン氏はもちろん、ウォール街がチュー氏の救済に関心を示すはずもなかった。
トライカラーの販売店と倉庫、約7万件の自動車ローン債権、古びたシボレー・マリブやフォード・エスケープ、日産アルティマの車両といった資産は売却され、20億ドルを超える債務の返済に充てられる。
ボストンのサフォーク大学のキャスリーン・エンゲル教授(法学)は「企業が次々に倒れ始めると、市場は身震いする」と指摘。銀行が融資を絞り、金利を引き上げ、引き受けに慎重になる中で、「さらに多くのサブプライム系自動車金融業者が今後倒産するだろう」と予想する。
不法移民の強制送還を進めるトランプ大統領の政策がトライカラーの破綻をどの程度加速させたかはまだ分からないが、トランプ政権2期目で最も注目される企業破綻であることは、ほぼ間違いない。非正規滞在者を専ら顧客とするビジネスでそれ起きたことは、一定の象徴的意味を持つ。
チュー氏(62)は弁護士を通じて、コメントを控えるとした。JPモルガンの担当者もコメントを控えた。管財人の弁護士にもコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。この記事はトライカラーの関係者や取引先など数十人への取材に基づくもので、その多くが内部情報を理由に匿名を条件に証言した。
地方の中古車チェーンだったトライカラーを全米プレーヤーに成長させたいチュー氏は、ウォール街の大手金融機関の助けを必要とした。2018年には自動車ローン資金調達のため、リボルビング式与信枠(ウェアハウスファシリティー、1億3300万ドル)を当時のクレディ・スイス・グループから確保し、さらに初の格付け対象となる資産担保証券(ABS)の発行を通じて、機関投資家の資金を呼び込む足掛かりをつくった。
2年後にはJPモルガンから最大1億ドルのウェアハウスファイナンスの提供を受ける合意が成立し、ABSのアレンジを同行が主導するようになる。トライカラーの販売店網は18年から21年にかけ約50%急成長し、テキサス州とカリフォルニア州で3位の規模となった。ネバダ州とアリゾナ州にも進出した。
バークレイズやアライアンス・バーンスタイン、ウォーターフォール・アセット・マネジメントの支援を得て、JPモルガンのウェアハウス与信枠はその後、約7億7000万ドルに拡大する。
22年の段階で、トライカラーの経営幹部らは10億ドル前後の評価額を潜在的投資家に示し、株式公開を検討していた。だが関係者によると、同年の監査では、資産が正確に評価されていないという懸念に加え、チュー氏の私的支出も問題視された。複数の訴訟も重なり、上場の機運は失われた。
23年までにインフレ高進と自動車価格高騰がトライカラーや他の自動車金融会社を圧迫するようになる。1年後のサブプライム自動車ローンの60日延滞率は6.39%と、格付け会社フィッチ・レーティングスが1990年代初めに集計を開始して以降で最も高くなった。
資金繰りが悪化し、今夏までに一部業者への支払いも停止された。ウォーターフォールの若手アナリストが融資データの異変に最初に気付き、JPモルガンのバンカーがイタリアのチュー氏に連絡を取ることになる。複数の貸し手に重複して担保設定が行われていた疑惑が浮上した。
JPモルガンは与信枠を停止し、フィフス・サード・バンコープも追随した。トライカラー関連ABSの最もリスクの高いトランシェは、額面1ドル当たり12セントまで急落した。
欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのスレイペン・オランダ中銀総裁は、ユーロ圏各国の財政問題は急速に他国へと広がり、域内の金融政策に影響を及ぼす可能性があると警告した。
オランダ中銀主催の会合で講演したスレイペン氏は、ユーロは機会と責任共有の両方を伴うと指摘した。
同氏は「こうした機会から実際にどれほど恩恵を得られるかは、各国の財政当局の行動に大きく左右される」と述べた上で、「経済が深く相互に結び付いているため、極端な格差は経済通貨同盟(EMU)全体における金融政策の効果を弱める可能性がある。一国の財政上の問題は他国へ急速に波及しうる」と語った。
スレイペン氏は発言の中で過去10年のソブリン債務危機に触れたものの、現在欧州で最大の財政懸念となっているフランスについては直接言及しなかった。
ニューヨーク市の次期市長にゾーラン・マムダニ氏が選出されたことで、伝統的な民主党支持のユダヤ系有権者と若い進歩派との間に深まる亀裂があらわになった。イスラエル以外では最大のユダヤ人人口を抱えるニューヨークの政治構造を揺るがす可能性がある。
34歳の民主社会主義者であるマムダニ氏は、無所属で出馬したクオモ前ニューヨーク州知事を大差で破った。パレスチナ自治区ガザ紛争におけるパレスチナ支持の姿勢に対し反ユダヤ主義との批判も受けたが、これを退けた。
イスラム教徒で移民のマムダニ氏は、ガザでのイスラエルの軍事行動に対する一部民主党支持者やユダヤ系米国人の怒りの高まりを追い風にした。こうした層は当初イスラエルを支持していたが、次第に幻滅していった。この変化は昨年春のコロンビア大学での抗議活動にも表れ、マムダニ氏はこれを支持し、政治的にも恩恵を受けた。
ピュー・リサーチ・センターが昨年実施した調査によると、35歳未満のユダヤ系米国人のうち、イスラエルの戦争遂行を「容認できる」と答えたのは半数にとどまった。一方、50歳以上では68%が容認できると答えた。
出口調査では、ユダヤ系有権者のおよそ3分の1がマムダニ氏に投票したことが示されており、これが同氏の勝利を後押しした。これまで支持候補が敗れる経験の少なかったユダヤ系の人々は衝撃を受けた。
ユダヤ系非営利団体「UJAフェデレーション・オブ・ニューヨーク」の副会長ヒンディ・ププコ氏は「選挙の翌朝、多くのコミュニティーの人々が不安を抱えて目覚めた」と述べ、「マムダニ市長がどのように行動するのか、不透明感が強い」と語った。
マムダニ氏は当選直後に試練に直面した。ブルックリンのユダヤ系学校に反ユダヤ的な落書きがされた際、同氏はこれを非難。「市長として、ユダヤ人の隣人と共に反ユダヤ主義を根絶するために断固として行動する」とXに投稿した。
マムダニ氏のユダヤ系反対派は、同氏が「インティファーダをグローバル化せよ」というスローガンを非難しないことに懸念を示している。このフレーズはパレスチナ支持の合言葉だが、一部ではユダヤ人への暴力を扇動するものと解釈されている。ニューヨーク・タイムズ紙が7月に報じたところによると、マムダニ氏は指名後、ビジネスリーダーとの非公開会合で「自らはこのフレーズを使わず、他者にも使用を控えるよう促す」と述べたという。
同氏はまた、イスラエルに対する経済・文化的ボイコットを呼びかける「ボイコット、投資引き揚げ、制裁(BDS)運動」を支持している。
有力ユダヤ人団体、名誉毀損防止同盟(ADL)は先週、「マムダニ・モニター」を立ち上げ、同氏の人事や政策がユダヤ人コミュニティーに与える影響を監視すると発表。市民から反ユダヤ主義の事例を通報できるホットラインも設けた。
<ユダヤ票の争奪戦>
ガザでのイスラエルの行動をめぐり民主党が分裂する中、イスラエルのネタニヤフ首相を強く支持する共和党のトランプ大統領は、ユダヤ系有権者に対し、自身の共和党こそがより良い政党だと訴えている。
ただ、24年の大統領選では、トランプ氏の対立候補である民主党のカマラ・ハリス氏が白人のユダヤ系票の79%を獲得したとされる。
トランプ氏は4日、「マムダニ氏を支持したユダヤ人有権者は『愚か者』だ」と発言した。
共和党はマムダニ氏の当選を機に、来年の中間選挙でユダヤ系有権者を取り込むことを狙っている。議会の主導権が懸かる選挙で、ニューヨーク市北部のマイク・ローラー共和党下院議員の選挙区のような激戦区では、ユダヤ票が決定打となり得る。
共和党のストラテジスト、フォード・オコンネル氏は「マムダニ氏の官邸入りは、共和党の戦略を書き換える可能性がある。下院掌握を強めることができる」と述べた。
マムダニ氏は、来年のニューヨーク州知事選でも票を動かす要素になるとみられる。トランプ氏の側近であるステファニク下院議員は先週、共和党の州知事候補として出馬する意向を表明し、民主党のホークル州知事がマムダニ氏を支持したことを非難した。
マムダニ氏の選挙戦では、都市の高コストや生活費の高さが主要な争点となり、若い進歩派の支持を集めた。ADLのトップ、ジョナサン・グリーンブラット氏のような批判的な人々も、同氏の「生活費問題への執着」が勝因だったと認めている。
マムダニ氏を支持したユダヤ系有権者は、今回の選挙が「ユダヤ票が一枚岩ではない」ことを示したと語る。
イスラエル出身で選挙活動を手伝ったロニ・ザハビ・ブルナーさん(26)は「イスラエル・パレスチナ問題に関する彼の見解にもかかわらず、ではなく、むしろそれゆえにマムダニ氏を支持した」と語った。「ジェノサイドに反対することが、そんなにリスクのあることだとは思わない」。
一方、クオモ氏(67)に票を投じた人々は、同氏のイスラエル支持を評価していた。マンハッタンのアッパーイーストサイドに住むユダヤ系のアリソン・デブリンさん(50)は「落胆している。私はユダヤ人であることを公言しているし、シオニストでもある。だからとても不安だ」と語った。「これから何が起きるのか分からない。この街に住み続けるかどうかも分からない」。
市内の高等教育機関で働くコリン・グリーンブラットさん(27)は、マムダニ氏が「政治的に完全に一致していないユダヤ人も含め、幅広いユダヤ人コミュニティーに手を差し伸べようとしている姿勢」を評価した。
コリンさんは「ガザでの戦争は、ユダヤ人の政治意識に大きな変化をもたらした。今や、パレスチナ支持のユダヤ人もいれば、イスラエル支持のユダヤ人もいる。イスラエルと何の関係もないユダヤ人もいる」と語った。
ブルックリンのユダヤ教指導者(ラビ)、アンドリュー・カーン氏は、マムダニ氏が反ユダヤ主義と闘う姿勢を繰り返し表明しているとし、ADLのような団体が「ユダヤ人の恐怖を利用して監視を正当化し、分断を深めている」と批判した。
「彼の反ユダヤ主義との闘いが本物かどうか、まずは見極めるべきだ。そして、すべてのニューヨーカーの安全を守るために、コミュニティーを超えた連帯を築いていこう」とカーン氏は語った。
新車の平均価格が5万ドルを超えているため、月々の支払額を下げるためにローン期間を延長する購入者が増えています。
自動車調査会社エドマンズのデータによると、平均ローン期間は現在69か月で、84か月ローンの割合は22%と過去最高を記録しています。エドマンズが推奨する上限は60か月ですが、価格高騰により短期ローンの返済が難しくなっている多くの購入者にとって、これは現実的ではなくなってきています。
ローン期間を長くすると月々の費用を抑えることができますが、全体的な費用が高くなり、考慮すべき他のデメリットも伴う可能性があります。ここでは、いくつかのトレードオフを見てみましょう。
全体的なコストの増加
自動車ローンの期間を長くすると月々の支払額は減りますが、支払う利息の総額も増加します。頭金10%、現在の平均金利7%で5万ドルの新車を購入する場合、追加費用は次のようになります
48ヶ月:月々の支払額1,078ドル、利息総額6,724ドル
60ヶ月:月々の支払額891ドル、利息総額8,463ドル
84ヶ月:月々の支払額679ドル、利息総額12,050ドル
84ヶ月のローン期間は、48ヶ月のオプションよりも利息が5,326ドル多くかかります。
この例では比較のために単一のAPRを使用していますが、自動車アプリWay.comの副社長であるエズラ・ピーターソン氏によると、長期ローンの年利は短期ローンよりも高くなる傾向があることを考慮することが重要です。「多くの場合、ほぼ1.5ポイント高くなります」と彼は言います。
もう一つのリスクは、「月々の支払いに基づいて予算を設定すると、実際に必要な以上の車を購入できるようになる」ことです。これは、自動車ショッピングウェブサイトCarEdge.comの自動車
借金が長引く
ローン期間が長くなると、特にローンの半分を返済した時点で支出がどうなるかわからない場合、将来の予算に余裕がなくなる可能性があります。
「借金の期間が長引くことが私の最大の懸念事項です」と、 Delagify Financialの認定ファイナンシャルプランナー、ロバート・ペルシチッテ氏は述べています。「保証期間が過ぎてもまだ車のローンを返済している場合、車のローンを返済しながら修理などの費用を支払うリスクがあります。このワンツーパンチは、ほとんどの予算にとって大きな打撃となるでしょう。」
返済期間が長いということは、収入の変化、予想よりも早く車の買い替えが必要になった場合、またはその他の資金ニーズが発生した場合の柔軟性が低くなることも意味します。
減価償却はより大きなリスクです
新車は急速に減価するため、ローン期間が長い購入者にとっては追加のリスクが生じる可能性があります
フィッシャー氏によると、車の価値が下がった後に売却する必要がある場合、または「72ヶ月のローンの最初の数年間に事故で全損した
車の価値とローン残高の差額をカバーするギャップ保険は費用を相殺するのに役立ちますが、「状況によっては、運転者は運転しなくなった車に対して借金を抱えることになります」とフィッシャー氏は言います。
ローン期間を延長することで、返済期間が長くなると「借り手がローン残高を上回る期間が長くなる」可能性があるとフィッシャー氏は言います
AIの夢を実現するために必要なすべてのデータセンターを建設するために必要な資金ギャップを誰が埋めるのかという、市場がついに最も不快な問題に取り組み始めている。モルガン・スタンレーが最近計算したところによると、このギャップは設備投資資金ニーズで最大2.9兆ドルに達し、そのうち少なくとも1兆ドルは負債(主に民間債務)の形で発生することになる…
…もう一つ、同様に重要な疑問があります。これらのデータセンターに電力を供給するエネルギー施設の建設に誰が資金を提供するのでしょうか?
昨年12月、 モルガン・スタンレーは、米国が2028年までに(まだ建設されていない)すべてのデータセンターに電力を供給するために、少なくとも36GWの新規電力をオンラインにする必要があると計算しました。1年後には、この数字は間違いなくはるかに高くなっているでしょう。
そして、1GWあたり500億~600億ドルのコストを考えると、今後数年間で必要となる数兆ドルをすぐに追加することができます。しかし、このブルームバーグの記事が痛々しいほど明らかにしているように、その資金は現時点ではまったく入手できません。
では、この不足している資金はどこから来るのでしょうか? もちろん、米国政府です。
今では、最も紫髪のリベラル派を除いて、米国は増大し続けるエネルギー需要に追いつく可能性を少しでも高めるために、従来型とモジュール型の両方の原子力発電所を大量に必要とするだろうことは明らかでしょう…そして、最近述べたように、お金を印刷することはできますが、エネルギーを印刷することはできません
問題はお金ではありません。AIは新たな世界的な軍拡競争であり、設備投資は最終的には政府(米国と中国)によって資金提供されるでしょう。金/銀/ビットコインが急騰している理由を知りたいなら、AI軍拡競争に資金を提供するための「価値の下落」です。
しかし、エネルギーを印刷することはできませんhttps://t.co/qwdD8QbVON
— zerohedge (@zerohedge) 2025年10月14日
しかし、彼らは確かに試みることができます…そしてクリス・ライト長官によると、トランプ政権が新しい原子炉の迅速な着工を推進する中、原子力発電はエネルギー省の融資プログラム局(LPO)から資金の大部分を受け取ることになります 。ロイターによると、LPOは銀行融資の獲得に苦労しているプロジェクトへの融資保証を含む、数千億ドルの資金援助を受けています
「融資プログラム局には大きな融資権限があります」とエネルギー長官は、ワシントンD.C.で開催されたアメリカ原子力学会主催の会議で述べた。「これらの資金の最大の使い道は、原子力発電所、つまり最初の原子力発電所の建設です。現在、米国では商業用原子炉は建設されていませんが、いくつかの原子炉は永久停止状態を解除して再稼働する予定であり、大小さまざまな原子炉を新たに建設する計画もあります。」
トランプ大統領の最初の任期中、彼がLPOを利用したのは、ジョージア州のボーグル原子力発電所の原子炉への資金調達のみでした。現在、建設中の原子炉が29基ある中国に対し、米国は0基に迫っており、今後数週間から数ヶ月の間に債務取引が殺到すると予想されます
当時報じたように、トランプ大統領は5月に大統領令に署名し、2030年までに米国が10基の大型原子炉の建設に着工することを求めました。一方、アルファベット、アマゾン、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフトは、人工知能データセンターからの電力需要を満たすために、老朽化した原子力発電所の再稼働、既存の原子力発電所の改修、そして新しい原子炉技術の導入に数十億ドルを投資してきました。他の企業もこの競争に加わっていますが、サム・アルトマン氏が明確に述べたように、誰もが米国政府が「最後の手段の保険者」 となることを期待しています。
ライト氏は、AIからの電力需要が「非常に信用力の高い提供者」から数十億ドルの株式資本を引き付け、新たな原子力発電所を建設すると予想していると述べました。エネルギー省は、融資局からの低コストの負債ファイナンスにより、これらの民間資金を最大4倍に増やすことができると彼は述べました
「3年3ヶ月後に我々が退任する頃には、数十の原子力発電所が建設中になっていることを期待したい」とライト氏は述べた。ハイパースケーラーのCEO全員もそうすべきだ。なぜなら、それらの数十の原子力発電所がなければ、AIバブルは最も劇的な形で崩壊するだろうからだ。
トランプ政権は先月、ウェスティングハウスの所有者と800億ドルを投資し、全米に原子力発電所を建設することで合意し、その戦略を示唆した。ウェスティングハウスは、ウラン採掘会社カメコとブルックフィールド・アセット・マネジメント(いずれもカナダ企業)が所有している
ウェスティングハウスは、75万世帯以上に電力を供給できるAP1000と呼ばれる近代的な原子炉を設計しました。CEOのダン・サムナー氏は7月、AP1000設計を採用した大規模な新発電所を建設するというトランプ大統領の要請に応えると述べました。しかし、ウェスティングハウスは過去にAP1000を予定通り予算内で建設するのに苦労してきました。そして、原子力発電所の建設がどれほど資本集約的であるかを如実に示すものとして、ウェスティングハウスは2017年にジョージア州とサウスカロライナ州での大規模原子力プロジェクトのコスト超過により破産しました。
これは当然のことながら、オクロやナノ・ニュークリアなどの小型モジュール炉開発会社による、はるかに安価なプロジェクトへの扉を大きく開くことになります。
カメコの最高執行責任者(COO)であるグラント・アイザック氏は先週、米国政府には、エネルギー省の融資オフィスを含む、ウェスティングハウスの原子炉への資金調達を促進するためのいくつかの選択肢があると述べました
「このプロセスを開始するために、最低800億ドルを投資することに多くの関心があることを確信しています」と、アイザック氏はカメコの第3四半期決算発表の電話会議で投資家に語った。
10月の契約条件に基づき、ウェスティングハウスは米国政府を株主とする独立した上場企業としてスピンオフする可能性がある。
イスラエルと米国がテヘランとイランの原子力施設を攻撃した、非常に「暑い」地政学的夏を終えたイランは今、歴史的な干ばつの中で、9000万人以上の人口に対する水不足という、さらにもう一つの非常に脅威的な危機に直面している
降水量は記録的な低水準に落ち込み、すでに乾燥した中東の気候の中で、貯水池はほぼ空になっています。状況は非常に深刻で、マスード・ペゼシュキアン大統領は、干ばつがさらに1か月続く場合、テヘランの水を配給制にせざるを得なくなると警告しました。しかし、少なくとも今後10日間は雨が降らないと予想されているため、これは現在起こっているようです。
すでにイラン国民は水を節約し、最も差し迫ったニーズにのみ利用可能な水を使用するよう促されています。ペゼシュキアン大統領は月曜日に驚くべき前例のない発言をしましたが、一部の人々はそれを明らかに誇張だと表現しています。
「配給制がうまくいかない場合、テヘランから避難しなければならないかもしれません」とペゼシュキアン大統領は述べました
この憂慮すべき発言は、イランのメディアで激しい批判を引き起こし、元テヘラン市長のゴラムホセイン・カルバシ氏もこの考えを「冗談」と一蹴し、「テヘランからの避難は全く意味がない」と述べた。
一部の地域のアナリストや当局者は、昨年と比較して降水量が90%以上減少したと報告している。ニューヨーク・タイムズ紙は、状況の深刻さを次のようにまとめている。
イランの当局者は、大統領が首都からの避難が必要になる可能性があると警告するほど深刻な干ばつを受け、首都テヘランで水の配給を開始した
同国は 60年で最悪の干ばつに直面しており、主要なダムの水位は危機的な水準まで低下しています。水道当局は今週、 1000万人以上が依存する テヘランに水を供給する主要ダムの貯水率は5%であると述べました。
日曜日、イラン水道業界の報道官であるイサ・ボゾルグザデ氏は記者団に対し、「都市部の漏水を減らし、都市の貯水池を補充する機会を作るため」、深夜から朝にかけて水圧を下げると述べました。
自宅の蛇口から何時間も水が出なくなったことを示すために、TikTokなどのソーシャルメディアを利用する人もいます。
イラン当局は、極端な措置と型破りなアプローチを検討している。
今秋、エネルギー省は 「クラウドシーディング」 の実施を発表した。これは、ヨウ化銀などの粒子を既存の雲に散布して降雨を促進する気象改変技術である。しかし、これが機能するには、雲が少なくとも50%の水分を含んでいる必要があるが、専門家によると、現在のイランではそうではないという。
BBCは、ある重要な貯水池について次のように報じている。「テヘランの主要な水源の一つであるラティアンダムの管理者は、現在、ダムの貯水量は容量の10%未満だと述べている。テヘラン州とアルボルズ州の両方に水を供給している近くのカラジダムも同様に悲惨な状態にある。」
「生まれて以来、このダムがこんなに空になっているのを見たことがない」と、ある地域住民はイラン国営テレビに語った。
人々が、自分たちが非常に不安定な世界に生きていることを認識していることを願っています。
60年代から70年代に育った頃は、かなり穏やかでした。ベトナム戦争と戦争反対運動、自由恋愛運動、フェミニズム、その他の文化的変化がありましたが、今のように世界全体が燃え上がっていたわけではありませんでした。これは、世界を混乱に陥れようとする世界的な努力によってのみもたらされました
混沌は資本主義の敵であり、共産主義の友です。混沌の時にこそ、共産主義は自らが引き起こした問題への答えを提供することができます。しかし、70年代や80年代には、多くのことが予告なく起こりました。ただ仕事をしている人は、それが起こっていることに気づかないかもしれません。今日では、文化のあらゆる震えや肩をすくめる動きが記録され、インターネットで放送されます。今日の問題に無知でいるには、意図的な意志、つまり自分たちの至福から押し出されることを拒むことが必要です。それには、言うべきことがあります。
ドキュメンタリー『デコンストラクション』で私たちが主張したことの一つが、まさに私たちの目の前で起こっています。反移民諸国はEU内で強固なブロックを形成しており、彼らが強くなればなるほど、より多くの国々が参加を望むようになるでしょう
これは内戦ですが、武器ではなく、EU内の少数の共産主義官僚による専制的な支配に、常識と合理的な思考で挑んでいます。
このような重要な時期に重要な問題を提起した私たちのドキュメンタリーを誇りに思います。しかし、これで終わりではありません。EU27カ国のうち、これに署名しているのは4、5カ国だけなので、やるべきことはたくさんあります。
なぜ私にとって、あるいはあなたにとって、これが遠く離れた世界で起こっていることが重要なのでしょうか?それは国家安全保障、文化の復興、そして文明の存続に関係しています。偉大な芸術作品、進歩、そして未来のために何かを築くという感覚は、私たち皆がいつかどこかで生まれた国々にかかっています
EUで起こっていることはグローバリストの産物であり、彼らが強くなるほど、私たちの国は弱体化します。アメリカはすでに衰退する国力の影響に苦しんでいます。機能的な兵器システムを生産する能力は、兵器官僚機構によって破壊されました。長年、あるいは数十年にわたる軍の意識改革を通して、実際には妨害行為が行われたのではないかと考える人もいるかもしれません。
経済は煙の糸であり、鏡の配置、上昇するGDPなどは、単に逆さまに下降するチャートに過ぎません。バイデン政権時代、政府支出はGDPを上回り、数兆ドルが発行されました。これは、GDPが債務と歩調を合わせていることを示唆していますが、一方が他方を刺激していることを示しています
要点は、アメリカの焦点は1970年代のある時点で、ニクソンがドルを金本位制から外した時に失われたということです。関係がないように思えるかもしれませんが、それ以降、賃金は低下し、法定通貨ドルで支払われる金額は上昇する一方で、生活水準は低下しました。少なくとも私の考えでは、それがどのように関連しているかというと、ドルが金本位制から外されると、特に上層階級において、国は富の構築よりも富の保持に重点を置くようになったということです。暗号通貨はまさにそれを達成するための手段ですが、動作に電力に依存している点が気になります
発明はほぼ同時に止まり、同じ技術からより多くのお金を搾り取ることが製造業の目的となりました。携帯電話は単なるラジオであり、コンピューターは今では小型化と高速化していますが、1950年代の当初のコンセプトに基づいて動作しています。航空機は依然として航空機であり、ドローンも依然として航空機であり、ミサイルは、たとえ極超音速のものであっても、新しい技術ではありません。自動車は、どれほど先進的でクールであっても、自動運転車でさえも例外ではありません。実際、私たちの車に搭載されている多くのものは、車両を追跡し、社会信用スコアが付与された後に重要になる悪意のある発言を盗聴するため以外の目的で搭載されているわけではありません。私は1996年のF-150と1985年のディーゼル車の方が好きでした。
清算が必要なように思えるのも不思議ではありませんか?
産業や政府が私たちの生活をコントロールすることを許すのは悪い考えですか?
それは、定義上、ファシズムです。彼らがその定義を「正しい」という意味に変えない限りですが、私は彼らが変えたと思います
これは変化の時代であり、非常に劇的な変化です。
これは、地球規模のシステムに対する革命の瞬間です。白人、ヨーロッパ人、キリスト教徒であるという理由で、人々を残酷で悪意のある罰にさらしてきたシステムです。そして、これが最終的に文明間の戦いへと発展するのです
当然のことながらホスト国を拒絶し、キリスト教の海にイスラム教の島を築くイスラム教徒で溢れた世界では、それは宗教的な戦いにならざるを得ない。
今は、ヨーロッパにさらに多くの軍隊を送り込むか、イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、デンマークから軍隊を追い出すかの戦いです。ハンガリー、スロバキア、ポーランド、チェコ共和国は、西ヨーロッパで失敗した実験に反発し、そもそも移民を締め出そうとしています。それは移民を憎んでいるからではなく、西ヨーロッパとは異なり、自国の文化と宗教を重視しているからです。
アメリカは、すでにそこにいる人々を強制送還するための完全な装置を構築するのではなく、不法移民を拒否してきた中央および東ヨーロッパ圏から力を引き出すことができます。これは宗教的な戦いとして理解することも、共産主義者との戦いとして理解することもできますが、どちらにしても成り立ちます。なぜなら、イスラム教徒は共産主義者の仮面を被った存在だからです。彼らは共産主義の突撃部隊であり、世界的なカリフ制が樹立されれば、共産主義は宗教的で家父長的な専制政治へと変貌し、歴史の闇へと消え去るでしょう
私の考えでは、それを止めること、共産主義、イスラム教、そして私たちが過去に享受してきた自由を脅かすあらゆるものを止めなければならない。それはテクノロジーによって成し遂げられるはずだと思っていた。テクノロジーの進歩は個人主義の世界を生み出し、その力を持っていると思っていた。しかし、テクノロジーは安全を約束する一方で、個人に対する武器として利用されてきた。
この世界では何でも可能だ。何でも。必要なのは、それを達成するための協調的な努力だけだ。その意図を集中させることは難しいが、境界線は日々より明確に引かれつつある。今こそ、それを実行する時だ。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
米マイクロソフトは、ポルトガル沿岸部に人工知能(AI)向けのデータセンターを建設するため、100億ドル(約1兆5400億円)を投資する。マイクロソフトが今年欧州で行う投資の中では最大級の投資規模だ。
マイクロソフトのブラッド・スミス社長が、リスボンでのウェブ・サミットで、地元紙ジョルナル・デ・ネゴシオスに投資計画を明かした。
投資先は、リスボンの南約150キロに位置するシネシュに設けられるデータセンター群で、同社はポルトガルの開発企業スタート・キャンパス、英国のAIインフラのスタートアップNscaleと共同で整備を進めている。
マイクロソフトの広報は、投資額が100億ドルと認めたが、それ以上のコメントは控えた。
マイクロソフトは昨年10月、シネシュ施設の容量を長期リースする契約を締結している。同社は、AIサービスに対する急増する需要に対応するため、コンピューティング・インフラの拡充を進めており、容量不足に直面する中で、コアウィーブやネビウス・グループなど、高性能クラウドコンピューティングを提供する「ネオクラウド」企業と相次いで契約を結んでいる。ノルウェーと英国では、Nscaleからの容量リースも予定している。
人口約1万5000人の沿岸都市シネシュは、ポルトガルの主要な投資拠点として台頭している。この地域には、欧州とブラジル・アフリカを結ぶ海底ケーブルが敷設されており、今後は米サウスカロライナ州につながる新たなケーブルの設置を、グーグルが予定している。今年5月には、中国のリチウム電池メーカーCALBグループが20億ユーロ規模の電池工場の建設を始めたほか、欧州連合(EU)が支援するAI「ギガファクトリー」の候補地にもなっている。
4日投開票の米ニューヨーク市長選で、値上げを食い止める「家賃凍結」を公約に掲げたゾーラン・マムダニ候補(民主党、34)が当選したのを受け、ニューヨークの不動産業界はマムダニ氏との対話を模索している。
不動産業界は賃貸アパートの家賃上昇を凍結した場合、所有者が建物を維持・改修する能力を制限し、こうした物件への投資需要を冷やすとの懸念を示している。
ニューヨークおよび全米の低所得者向け住宅の関係者を代表するNPO「全米住宅会議」のデイビッド・ドワーキン代表兼最高経営責任者(CEO)は「次期ニューヨーク市長が成功する最も効果的な方法は、市内で手ごろな価格の住宅を開発・管理する人々と話し合い、『手ごろな価格の住宅に何がさらに必要か?』と問いかけることだ」とし、「当団体にはニューヨーク市で非常に活発に活動し、地元の住宅分野で思想的なリーダーになっている会員がおり、彼らを喜んで紹介する用意がある」と説明した。
NBCニュースの出口調査によると、マムダニ氏の当選は若年層や新規移住者、初めて投票に行く人、賃貸居住者層が大勢投票したことが原動力となった。彼らの多くは米国で最も人口が多く、おそらく物価水準が最も高いニューヨーク市での生活費削減を掲げたマムダニ氏の公約に強く共感した。
ニューヨーク市長は家賃価格に直接的な権限を持たないものの、市の家賃ガイドライン委員会の委員を任命している。同委員会のウェブサイトによると、同委員会は家賃の上限を設定しており、家賃の凍結はこの委員会で実施する必要がある。ニューヨーク市当局のウェブサイトによると、市長は新規住宅開発や他の建物のゾーニングにも影響力を持っており、市の予算を決定する。
しかし、市内の手ごろな価格の住宅および不動産開発業者の大半を代表するニューヨークアパートメント協会のケニー・ブルゴスCEOは、マムダニ氏が家賃ガイドライン委員会の委員9人のうち一部を交代させたとしても、手ごろな住宅の家賃凍結案を承認する可能性は低いと見ていると説明。ブルゴス氏は「委員会はこのデータを分析してきたが、長年にわたって状況は悪化の一途をたどっている」とし、20万戸を超える低所得者向け住宅がコスト上昇によって「実質的に破綻状態」にあるとし、家賃を凍結すれば住宅にとって「致命的な打撃」となると警告した。
家賃ガイドライン委員会の2025年の調査によると、1974年より前に建設された低所得者向け住宅の2023年の平均純営業利益(名目ベース)は20年と比べて9%減。中でも中心部マンハッタン以外の物件は25%超も減った。
ブルゴス氏は「こうしたデータが住宅の苦境とコスト上昇を示しているのに、なぜ今こそ家賃凍結が必要だという結論に至ったのか理解に苦しむ」と語った。家賃ガイドライン委員会はコメント要請に即座に応じなかった。
ビル・デブラシオ前市長は家賃安定化のためにアパートの賃料凍結を進めたものの、現職のエリック・アダムス市長が撤回した。
ニューヨーク市に約1000戸の手ごろな価格のアパートを所有し、さらに800戸を超える新築を計画しているコミュニティ・ビルダーズの不動産開発担当上席副社長のジェシー・バトゥス氏は「次期市長は、家賃凍結と住宅の価格抑制が必ずしも家主を置き去りにすることを意味しないと公言している」とし、「コスト上昇は認識しているが、次期市長が勝者と敗者を選別しようとしている現実は全く見当たらない」と話す。
マムダニ氏は当選後の演説で、200万人を超える家賃規制対象借家人の家賃を凍結すると公約した。マムダニ氏の報道担当者はコメント要請に即座には応じなかった。
一方、業界団体の米不動産協会のデイビッド・ファンク事務局長は、マムダニ氏の政策がニューヨーク市の低所得者向け住宅市場だけでなく、他の商業用不動産事業への投資意欲にも影響を与える可能性があるとして「歴史的に見て、家賃規制は投資の減少をもたらしてきた」と懸念を示した。
一方、ニューヨーク不動産協会のジェームズ・ウィーラン会長は、マムダニ氏と協力して「住宅の価格問題や、他の課題に取り組む」用意があると表明した。
民間商業不動産融資企業、パークビュー・ファイナンシャルの創業者のポール・ラヒミアン最高経営責任者(CEO)は、マムダニ氏との面会機会を歓迎するとして「ニューヨーク市での生活費負担軽減策を共に戦略立案し、最善の実施方法を探りたい」と言及した。
『マネー・ショート』で有名になり、最近はハイテク株の空売りで市場を混乱させた投資家マイケル・バリー氏は、アメリカ最大のテクノロジー企業の一部が、人工知能ブームによる利益を水増しするために、積極的な会計処理を行っていると非難している。
サイオン・アセット・マネジメントの創設者は、 X Mondayの投稿で、「ハイパースケーラー」(主要なクラウドおよびAIインフラプロバイダー)が、チップのライフサイクルを現実的よりも長く見積もることで、減価償却費を過小評価していると主張した
「資産の耐用年数を延長することで減価償却を過小評価することは、利益を人為的に押し上げる。これは現代でよくある詐欺の一つだ」とバリー氏は書いている。「2~3年の製品サイクルでNVIDIAのチップ/サーバーを購入することで設備投資を大幅に増加させることは、コンピューティング機器の耐用年数の延長につながるはずがない。しかし、まさにこれがすべてのハイパースケーラーが行ってきたことだ。」
Burry氏は、2026年から2028年にかけて、この会計操作により減価償却費が約1760億ドル過小評価され、業界全体の報告利益が膨らむと推定しました。彼は特にOracle
CNBCはOracleとMetaにコメントを求めている。NVIDIAはコメントを控えた。バリー氏の非難は重大なものだが、企業が減価償却の見積もりにおいて与えられている裁量の余地のために、証明は難しい可能性がある。CNBCは、企業がこの慣行を行っていたことを独自に確認することができなかった
半導体やサーバーなどの大型資産を前払いする場合、企業は一般に認められた会計原則(GAAP)に基づき、その資産の減価償却速度に関する企業の見積もりに基づいて、その資産のコストを年間費用として配分することが認められています。企業が資産の耐用年数を長く見積もれば、最終損益に影響を与える年間減価償却費を削減できます。
2008年の金融危機前にサブプライム住宅ローンに反対の立場を取ったことで有名なバリー氏は、今年、AIへの熱狂は1990年代後半のテクノロジーバブルに似ていると警告しました
バリー氏は先週、AIの有力企業であるNVIDIAと Palantir Technologiesに対する新たな賭けを明らかにしました。規制当局への提出書類によると、彼は9月30日時点でNVIDIAに対して約1億8700万ドル、Palantirに対して9億1200万ドルのプットオプションを保有していることを明らかにしました。提出書類には、契約の権利行使価格や満期日は明記されていませんでした。
この開示は、PalantirのCEOであるアレックス・カープ氏から厳しい反応を引き起こし、 バリー氏の賭けを「非常に奇妙」で「クレイジーだ」と呼びました。彼が現在もこれらのポジションを保持しているのか、それとも単なるヘッジだったのかは明らかではありません
NVIDIAの株価は、先週7%下落した後、月曜日に6%近く反発しました。Palantirの株価は、先週11%の売りに続いて、月曜日に9%近く上昇しました。NVIDIAの株価は火曜日に再び下落しました。
今期の決算シーズン、テクノロジーセクター全体で、企業はAIブームの加速に伴い、ウォール街に対し、支出増加に備えるよう呼びかけました。
しかし、投資家は大型企業の設備投資見通しの引き上げに概ね報いたり、ガイダンスを無視したりしましたが、1兆ドルクラブに属さない企業は打撃を受けています。
は、支出が増加していると発表した後、株価が2桁下落し、将来の収益性への懸念が高まりました。AIサービスとワークロードの高騰する需要に対応するために大規模な設備投資を約束しているテクノロジー大手とは異なり、中小企業はより懐疑的な見方をされており、アナリストは彼らの賭けが報われ、大きな新たな収益機会につながるかどうかについて不確実性を感じています
「投資家は投資サイクルを好まない」と、エバーコアISIのマーク・マハニー氏は先週、 CNBCの「クロージング・ベル:残業」で語った。「収益サイクルに出入りし、『まずは投資に傾きたい』と言って市場にネガティブな驚きを与えたすべての企業にそれが起こった」と彼は述べた。
ドアダッシュの株価は木曜日に17%下落し、このフードデリバリープラットフォームが上場してから5年間で最悪の下落となった。ドアダッシュは第3四半期の決算報告で、来年、新製品と技術に「数億ドル」を投じる計画だと述べた
「投資なしで赤ちゃんを大人に育てたり、赤ちゃんが一夜にして大人になるのを見る方法があればいいのです が、人生やビジネスはそうはいかないと思っています」と、同社は決算発表で述べています。
DoorDashは最近、9月にDotを立ち上げ、自動運転配達への投資を強化し、レストラン予約プラットフォームのSevenRoomsと英国のフードデリバリーサービスDeliverooに合計51億ドルを投資しました。
CEOのトニー・シュー氏は決算説明会で、同社の投資実績は「この戦略を繰り返すことで一定の成功を収めており、将来の成長のために今これを実行している」と述べました。
アナリストの見方は異なります。
ゴードン・ハスケットのアナリストは、「今後については、投資が利益率にどの程度の影響を与える可能性があるかがより明確になるまで、マルチプル拡大の機会は限られていると考えているため、ホールド評価を維持します」と述べています。
DoorDashの広報担当者は声明で、同社は「ますます成功している中核事業を持っていることは幸運」であり、新規プロジェクトには「規律ある投資アプローチ」を採用していると述べました。
「収益化とユーザー数の増加は相反する」
Duolingoも、第3四半期決算で売上高と予約数が予想を上回ったにもかかわらず、木曜日は上場企業として最悪の日となりました
Duolingoが新規ユーザーの獲得を優先すると発表した後、株価は4分の1下落し、年初来で41%下落しました。同社は有料会員の獲得を目指し、インタラクティブなビデオ通話オプションなどのAI機能に資金を投入してきました。
「収益化とユーザー数の増加を相反させる実験があり、私の仕事の一部は常にこの2つの間で調整することでした」と、CEOのルイス・フォン・アン氏は決算報告後にCNBCに語りました。同氏は、同社は「トレードオフをユーザー数の増加により重点を置く」方向にシフトしていると述べました。
決算説明会で、フォン・アン氏は「私たちが行っている長期投資の結果、財務結果を見るにはしばらく時間がかかるだろう」と述べました。
決算報告後、KeyBanc Capital Marketsのアナリストは、投資の増加が短期的な受注、収益、評価に重くのしかかるという懸念を理由に、同社の株式の投資判断を買い推奨からホールド相当に引き下げました
「これは、より有意義な財務上の利益が現れるまでに数四半期かかる可能性があることを示唆している」と同社は述べた。
一方、テクノロジー業界の最大手企業も同様に、AIへの大規模な投資が利益につながるかどうかを確認するには何年もかかる可能性がある。しかし、投資家はそれほど心配していない。
両社とも10月下旬の決算発表後、株価は上昇しました。両社は今年度の設備投資見通しを再び引き上げ、2026年には減速はないと示唆しました
Amazon Web Servicesはクラウドインフラストラクチャの大手プロバイダーであり、Googleはこの市場で3位です。同社はAI関連のコンピューティング能力に対する予想される需要を満たすため、データセンターの構築を競っています。AWSとGoogleはまた、 NVIDIAへの依存度を下げるために、独自のシリコンにも投資しています。
顧客に、より包括的な技術スタックを提供できるようになります。
クラウドインフラストラクチャ市場で2位のMicrosoftは、設備投資の増加も示唆した決算報告後に株価が下落しました。しかし、時価総額が4兆ドル近くの同社は、より多くのAI取引とより大きなワークロードを求めて競争する中で、依然としてウォール街の支持を主に得ています。
大型株の中で例外なのはMetaです。
同社は決算発表後に11%下落しました。同社は今年、設備投資に最大720億ドルを費やすと予想していますが、Amazon、Google、Microsoftに匹敵するクラウドサービスを販売していません
Metaは、製品ポートフォリオ全体にAIを導入し、中核の広告事業におけるターゲティングを改善していると述べているが、収益に関する透明性の欠如が投資家を躊躇させている。マハニー氏は、Metaを市場に「ネガティブな驚き」を与えた企業に分類した。
ロブロックスもそのカテゴリーに含まれていた。
このオンラインゲームプラットフォームの株価は、安全性とインフラへの支出増加が利益率に打撃を与える可能性があると警告した後、10月30日に約16%下落した。CEOのデビッド・バスツッキ氏は、 CNBCの「Squawk on the Street」で、プラットフォームの安全性は「最優先事項」であると語った
財務最高責任者のナビーン・チョプラ氏は、これらの投資は短期的なエンゲージメントと予約に重くのしかかる可能性があるものの、「長期的な成長を増幅させる」ものだと述べた。
ベンチマークのアナリストは、投資が収益性を阻害すると予想し、株式の投資判断を「買い」から「ホールド」に引き下げた。株式の保有を推奨するロスのアナリストも、来年の利益率への打撃の可能性を指摘している。
「これらの取り組みの影響は、短期的にはプラットフォームのエンゲージメントに悪影響を与える可能性があるが、長期的にはユーザーにとってより大きな利益をもたらすと予想される」とロスのアナリストは述べている。
●その他
備忘録(2025/11/10)
●企業
ユナイテッドヘルス<UNH> 319.54(-4.67 -1.44%)
ヒューマナ<HUM> 248.00(-4.04 -1.60%)
シグナ<CI> 259.98(-4.60 -1.74%)
ユナイテッドヘルス<UNH>やヒューマナ<HUM>など医療保険株が時間外で軟調。米上院が政府機関閉鎖の終結に向けて前進する中、医療政策で民主党が成果を得られなかったことを嫌気している。共和党と民主党の最大の対立点だったオバマケアの税控除延長について、最終的に法案へは盛り込まれず、税控除延長については12月に採決を行うことで合意している。
●マクロ
米政府閉鎖解除に向けて議会が一歩前進した。穏健派の民主党議員の一部による造反が事態打開につながった格好で、民主党が今回の攻防で最大の争点としてきた医療保険制度改革法(オバマケア)の補助金延長を勝ち取ることはできなかった。
民主党は今後数週間以内にオバマケア補助金延長に関して別途採決するとの約束を共和党から取り付けたものの、採決で勝利を収めることができるかは極めて不透明な情勢だ。
先週にはニューヨーク市長選やニュージャージー、バージニア州知事選といった地方選で相次ぐ勝利を収め、民主党内は祝賀ムードに包まれていたが、穏健派の動きは内部で亀裂を生む可能性が高い。
民主党のウォーレン上院議員(マサチューセッツ州)は「大きな誤りだ。国民は医療保険のために立ち上がって戦うことを求めており、それこそがわれわれがすべきことだ」と述べた。下院民主党トップのジェフリーズ院内総務も政府閉鎖解除に向けた上院の合意案を批判し、下院民主党は支持しないとの考えを示した。
一方、穏健派が指導部の意向に反して政府再開に動いたことは、ワシントンで共和党が依然として権力を握っている現実を浮き彫りにした。
政府機関再開に向けた共和党との交渉に関わった民主党のシャヒーン上院議員(ニューハンプシャー州)は、政府閉鎖が続く間は共和党が補助金延長の検討を一切行わないことが明らかになったと指摘。政府機能が制限される中、さらに交渉を先延ばしすることは「米国民が感じている苦痛を長引かせるだけだ」と述べた。
中間選挙の争点に
民主党には一定の救いもある。世論調査では政府閉鎖を巡る議会の行き詰まりについて、共和党に責任があると考える有権者が民主党を上回った。さらに今回の与野党対立で、低所得層4200万人への食料支援停止を各州に指示するという政治的に危うい主張へとトランプ政権を追い込むことになった。
また最大の争点であるオバマケアの補助金延長は、2400万人が月額数百ドルの保険料引き上げに直面するとみられる中で、依然として有権者の幅広い支持を集めている。
無所属ながら民主会派に所属するキング上院議員(メーン州)は10日朝のMSNBCの番組で、上院共和党トップのスーン院内総務が約束したオバマケア補助金の採決について「共和党を試す機会を得た」と語った。
民主党は今後、補助金の採決を足がかりに、2026年の中間選挙に向けて最重要テーマの一つである医療保険政策を中心とした選挙戦を展開する構えだ。
共和党が上院で補助金延長法案を阻止したり、下院で審議入りを拒んだりすれば、民主党は保険料高騰の責任は共和党にあると訴える構えだ。
一方、共和党も来年初めから大きく跳ね上がるとみられる医療保険料への対応策を迫られている。政府再開前に向けて補助金延長を交渉しないという点では党内の意見が一致しているが、その後の対応では深い隔たりがある。
共和党がこの問題への対応を誤れば、政治的代償を伴いそうだ。第1次トランプ政権下の2018年に実施された中間選挙では、共和党がオバマケア廃止を試みたことへの反発が、民主党の下院奪還を後押しした経緯がある。
世界的なインフレトレンドの逆転が、新興国債の今年の上昇に新たな勢いを与えそうだ。
モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント(MSIM)やナインティー・ワンなどの資産運用会社は、新興国の現地通貨建て債のさらなる上昇を見込んでポジションを構築している。先進国と比べ中央銀行が速いペースで利下げを進める余地があるとの見方が背景で、株式やドル建て債などの資産クラスで数年ぶりの高リターンをすでに享受している投資家にとって、新たな収益源となる可能性がある。
投資家の期待を高めているのは、インフレの急減速だ。ブルームバーグの指数によると、新興国の消費者物価上昇率は2四半期連続で先進国を下回った。この逆転現象は、新型コロナウイルスのパンデミック期を除けば少なくとも35年ぶりとなり、債券市場にとって大きな追い風となる可能性がある。
MSIMの副最高投資責任者(CIO)、ジタニア・カンダリ氏は「これは新興国では金融政策がより支援的になり得るということを示唆している」と述べた。
実質金利
今年に入り現地通貨建て債の投資リターンは平均7%と、米国債を上回り、ハンガリー、ブラジル、エジプトなど20%を超える市場もある。
こうしたリターン好調は強い利下げ期待に支えられており、最近の物価指標はより大幅かつ迅速な利下げを正当化する可能性がある。
ブルームバーグの指数によると、新興国の年平均インフレ率は7-9月(第3四半期)に2.47%と、2021年初め以来の低水準となった。一方、先進国のインフレ率は3.32%に上昇した。
多くの国はすでに利下げサイクルに入っている。メキシコとポーランドは最近利下げを実施し、タイ、韓国、トルコ、インドなども年末までに借り入れコストを引き下げるとみられている。
それでも大半の中銀は慎重に金融緩和を進めており、インフレ率を大きく上回る水準に金利を維持している。たとえばブラジルでは、インフレ調整後の「実質」金利が10%前後に達しているにもかかわらず、政策金利は3会合連続で据え置かれた。
同様にトルコの実質金利は約7%、インド、南アフリカ、コロンビアも3.5%を超える。
ナインティー・ワンの新興国ソブリン債・通貨共同責任者グラント・ウェブスター氏は、新興国の実質政策金利は平均で約20年ぶりの高水準にあると推計。
ウェブスター氏によれば、それが高利回りを求める投資家を引き寄せるだけでなく、通貨の下支えにもなっており、ブラジル・レアルやハンガリー・フォリントなどは年初来でドルに対して2桁台の上昇率を記録している。
ドル相場の変動
もちろん、高利回りでも新興国市場がドル相場の変動から完全に守られるわけではない。7月以降のドル反発で、通貨や現地通貨建て債指標は若干の損失を被った。ただ、米金融当局が利下げを継続するとの見方が広がる中、今後のドル上昇は限定的とみられている。
ドルの底堅さを見込む投資家であっても、高利回りの新興国債には上昇余地があるとみる向きが多い。BBVAのストラテジスト、アレハンドロ・クアドラド氏もその一人だ。新興国通貨へのエクスポージャーは減らしたものの、金利低下に伴うデュレーション効果を期待して新興国債にポジティブな姿勢を維持している。
先進国よりも速いペースで進む新興国のインフレ鈍化は、株式市場にも波及している。オールスプリング・グローバル・インベストメンツのシニアポートフォリオマネジャー、デリック・アーウィン氏は、この変化が先進国と新興国のリスク格差の縮小につながったと指摘する。
「新興国市場は久しぶりに先進国市場より相対的にリスクが低く見える」とアーウィン氏は語った。
日銀が10月29―30日に開いた金融政策決定会合では、利上げ再開に向けて「条件が整いつつある」との意見が出る一方で、政策変更に当たっては来年の春季労使交渉(春闘)の初期段階の情勢が重要になるとの意見が複数あった。日銀が10日、決定会合の主な意見を公表した。
利上げへの条件が整いつつあると発言した委員は、基調的な物価上昇率について「その定着度合いも確認する必要がある」と述べた。
決定会合後の会見で植田和男総裁は、政策調整に当たり、来年の春闘の「初動のモメンタム」が重要になると述べていた。主な意見では、総裁と同じ趣旨で初動のモメンタムを重視する意見のほかに、世界経済や金融市場で「悪いニュース」がないことを前提に、春闘に向けた「初期段階の労使双方の動き」などから、企業の積極的な賃金設定行動が維持される見通しを確認できれば、政策変更につながるとの意見もあった。関税の影響や米国をはじめとする世界経済の動向についての不確実性を踏まえた上で、日本企業が「積極的な賃金設定行動を維持するかが重要」との意見も出された。
来年の賃上げ期待はあるものの、物価高や住宅価格の上昇などで「生活者への負担が増している」として、先行きの不透明感は残るが「経済・物価の見通しと達成確度次第で金利を調整すべき環境になる」との意見も出された。
足元は急ぐ状況ではないかもしれないが「適切な情報発信を続けながら、タイミングを逃さずに利上げを行うべきだ」との意見も見られた。
<米経済巡る悲観論が後退>
米国経済を巡る不確実性や日本の新政権の経済政策を見極めたいとする意見もあった。ある委員は、米国で所得税還付などで景気が過熱し、円安などを通じて日本の物価が大きく上押しされるリスクを考えれば「早めの利上げが望ましいとも言える」ものの、「米国の労働市場の『奇妙なバランス』が崩れ始め、資本市場も調整局面を迎え、わが国の物価や景気に想定以上に下押し圧力がかかるリスクもまだ否定しきれない」として「今しばらく見極めて判断する方が適当だ」と述べた。
利上げを行うべきタイミングが近づいている一方、「米国の関税政策をめぐる不確実性が依然として高いことや、わが国新政権の経済政策の方向性がまだ十分に明らかでないことなどを勘案し、状況をもう少しだけ見極めることが適当」との意見も見られた。
もっとも、米経済については、従来に比べ悲観論が後退している旨の発言もあった。ある委員は、米国の関税政策の影響が今後本格化するとしても「想定される影響の規模は以前よりは小さくなってきており、わが国の成長ペースの伸び悩みもそれほど大きくないと見込まれる」と述べた。米国では減税や規制緩和等の経済底上げ政策に移行しているとして「関税によるこれからのマイナスの動きは生じにくい」との意見もあった。
日本の大手・中堅企業は関税を織り込んだ経済活動・戦略に移行しており「先行きを見通す上で7月時点よりも霧が薄くなった」とする委員もあった。
決定会合では、9月会合に続いて高田創審議委員、田村直樹審議委員が0.75%への利上げを提案した。主な意見では「将来の急激な利上げショックを避けるため、金融緩和度合いを調整して、中立金利にもう少し近付けるべきだ」との意見が出ていた。
同会合で議論した展望リポートでは、物価目標の達成時期について、見通し期間の「後半」との見方を維持した。ただ、前倒し達成の意見が複数見られた。ある委員は「賃上げが3年連続して物価安定の目標と整合的な水準になることを見通せる来年春には、物価安定の目標達成と判断できる公算が大きい」と述べた。最近の市場の動きや企業の積極的な賃金・価格設定行動を受け、「物価安定の目標が概ね達成されたとの判断の確度はより高まった」との意見もあった。
先週、市場は主要なテクノロジー企業やAI関連企業の決算に加え、 連邦準備制度理事会(FRB)による最近の政策転換の影響を消化し続けました。政府閉鎖の影響でマクロ経済活動の予定は限られていたものの、企業決算は投資家の関心を引き付けました。市場は、引き続き狭い銘柄幅とフォワードガイダンスへの敏感さの高まりに苦戦しました。AI関連企業や大手テクノロジー企業の主要な決算報告は、売上高と利益の伸びが引き続き堅調であることを示しましたが、過度に楽観的な期待には届きませんでした。
ファクトセットによると、S&P 500指数の複合利益成長率は第3四半期に10.7%となり、決算シーズン開始時の7.9%から上昇しました。売上高成長率は4.9%に達し、過去5年間および10年間の平均を上回りました。情報技術セクターは26.5%の利益成長率でトップを走っています。一般消費財セクターもプラス圏に回復しましたが、通信サービスは、売上高と利益が予想を上回ったものの、一時的な税金関連費用の影響を受けたMetaなどの企業の低迷に圧迫され、低迷しました。
多くのAI関連企業が予想を上回りましたが、市場は設備投資の増加と今後の見通しの緩和に慎重な反応を示しました。投資家の反応はまちまちです。利益は依然として高水準を上回っていますが、いくつかの好調な決算発表を受けて、株価は低迷、あるいは下落しました。これは、市場が足元の業績だけでなく、将来の成長、利益率、そして特にAIインフラへの投資の集中度に対する慎重な見方も織り込んでいることを示唆しています。
FactSetの報告によると、S&P 500の12ヶ月先PERは現在約22.9倍で、過去5年間の平均19.9倍、過去10年間の平均18.6倍を上回っています。この高いPERは投資家の高い期待と信頼感を反映しており、ガイダンスの誤りやネガティブサプライズのリスクが高まっています。連邦政府機関の閉鎖によりマクロ経済活動のスケジュールが制限されているため、投資家の注目は収益、設備投資 (CAPEX)の 動向、そして企業ガイダンスに集まっています。このような環境下では、決算説明会や経営陣のコメントが例年以上に重要になります。
収益について言えば、最も注目すべき要因は、2026年に向けての収益成長予測に対する期待の高まりです。来年には多くの期待が寄せられていますが、来年の収益成長の大部分は 「マグニフィセント7」に大きく依存しています 。現在、下位493社からのマイナス成長が見込まれています。
これにより、投資家が知っておくべきいくつかの点が明らかになります。
収益の伸びは依然として堅調だが、徐々に織り込まれつつある。
少数の大型ハイテク株と AI 株が市場の上昇を牽引している。
評価は上昇しているが、参加は依然として弱い。
特にAI関連銘柄では、ガイダンスと資本配分が厳しく精査されています。
マクロデータが限られているため、利益とセンチメントが引き続き短期的な主な要因となります。
投資家は引き続き積極的に投資を行うべきですが、銘柄を厳選する必要があります。市場のテクニカルな構造は依然として強気ですが、水面下では脆弱です。業績、ガイダンス、あるいは政策に失望を抱けば、センチメントは急速に変化する可能性があります。
幅の縮小
S&P 500は、週を通して持ちこたえようと苦戦した後、6,728で週を終えました。指数は明確な上昇トレンドを維持しており、50日移動平均線と200日移動平均線を上回って推移しています。これらの移動平均線はいずれも上昇傾向にありますが、この動きの力強さには疑問が高まっています。モメンタムは依然として建設的であり、MACDは買いシグナルを示し、20日移動平均線はサポートラインとして維持されています。しかし、市場の基盤構造は弱まりつつあります。
銘柄の幅は著しく狭まり、ベンチマーク指数をアウトパフォームする銘柄数は、通常、市場の調整局面とほぼ同水準となっています。上昇局面に参加する銘柄は減少し、内部モメンタムは弱まっています。金曜日時点で、S&P 500構成銘柄のうち、200日移動平均線を上回っている銘柄はわずか55.4%にとどまり、これは今年初めの水準から大幅に減少しています。50日移動平均線を上回っている銘柄数はさらに急激に減少し、わずか40%にまで落ち込んでおり、主要セクターへの参加も縮小しています。
市場は過去最高値から約3.5%の調整となり、今のところ50日移動平均線を上回っており、強気トレンドを維持しています。しかしながら、マネーフローは急激に悪化しています。金曜日には50日移動平均線付近で買い手が市場に参入し、同水準でのサポートを確認しました。相対力指数は、以前の買われ過ぎ状態の大部分をほぼ反転させました。それでも、全体としては依然としてネガティブな乖離が続いており、モメンタムが短期的な売りシグナルを誘発しているため、当面は上昇は抑制されるでしょう
テクニカル的には、価格動向のみに基づくと強気相場は依然として続いていますが、構造的には強固ではありません。幅の弱さ、モメンタムの乖離、そして上昇局面における出来高の減少は、警戒すべき兆候です。より広範な参加者が早期に参加しなければ、この上昇局面は急激な反転に見舞われる可能性があります。縮小する基盤の上に築かれた強いトレンドは、本質的に不安定です。
サポートレベルとレジスタンスレベル
主要レジスタンス: ~6,850–6,900 (上昇トレンドチャネルの上限と過去の高値)
最初の抵抗: ~6,767 (おおよその20日移動平均)
初期サポート: ~6,674 (おおよそ50日移動平均)
主要サポート: ~6,497 (100日移動平均)
重要なサポート: ~6,134 (200日移動平均)
このような環境下では、投資家は規律ある投資姿勢を維持する必要があります。トレンドは維持されていますが、脆弱性が高まっています。上昇局面への参加は許容されますが、必要に応じてポジションをヘッジまたは縮小する必要があります。拡張銘柄のストップロスは引き締めるべきです。より広範な市場内部情報やマクロ経済指標による裏付けがなければ、今後の動向はより不安定になる可能性があります。
レポの波紋は波に変わるのか?
2019年9月、金融システムの重要かつ目立たない部分に問題が発生しました。レポ市場の翌日物借入金利が、わずか数時間で2%程度から10%超へと急騰しました。銀行やディーラーは、国債の保有や取引の決済に必要な短期資金を調達できなくなりました。流動性は凍結し、ウォール街は不意を突かれました。連邦準備制度理事会(FRB)は迅速に介入し、緊急レポオペレーションを開始してシステムに資金を供給しました。数日のうちに資金調達市場は安定しました。その後数ヶ月かけてFRBはバランスシートを再び拡大しましたが、それは量的緩和のためではなく、レポ市場の機能維持のためだと彼らは主張しました。この静かな介入は、2020年初頭にかけての市場上昇の最終段階を後押しするものでした。
現在、金融システムのこれまで知られていなかったこの部分に亀裂が再び現れつつあります。本日の解説では、それが何なのか、そしてなぜ重要なのかについて考察します。
「レポ」市場(「レポ契約」 の略)は 、金融システムの中核を成しています。この市場が金融市場にとって極めて重要な理由は、 銀行 、ヘッジファンド、ディーラーが、 米国債などの高格付け証券を担保として資金を調達できる点にあります。 (これは、連邦準備制度理事会(FRB)が「量的緩和」を実施している際に、資金が金融市場に流入する仕組みでもあります。)
取引は単純明快で、翌日物取引です。このプロセスでは、一方の当事者が証券を売却し、翌日にわずかに高い価格で買い戻すことを約束します。 この価格差が借入コストを表します。通常、担保付翌日物調達金利(SOFR)と準備金金利(IOR)の差はわずかにマイナスになります。しかし、現在はそうではありません。注目すべきは、これは金融のニッチな分野ではなく、翌日物資金調達の生命線であるということです。
なぜこれがそんなに重要なのでしょうか?それは、この市場には毎日何兆ドルもの資金が流れているにもかかわらず、ほとんどの人がそのことを聞いたことがないからです。
しかし、それがなければウォール街は開かない。
ディーラーはバランスシートに資金を供給するためにそれを必要とします。
ヘッジファンドはレバレッジのためにこれを頼りにしています。
マネー マーケット ファンドは、現金を一晩預けるためにこれを利用します。
これは連邦準備制度が金融政策を伝達する方法でもあります。
レポ市場が円滑に機能しているときは、短期金利はFRBの目標に沿って推移します。目標が崩れると、流動性は急速に枯渇します。その結果、信用市場、株式市場、さらには国債市場にも波及効果が生じます。
レポ取引が停止するのは、担保や現金の不足ではなく、恐怖感によるものです。金融機関が互いに信頼を失うと、融資が停止します。こうして金融システムの配管が詰まり、その結果として ボラティリティの 上昇、流動性の逼迫、資産価格の下落が起こります。レポ市場は単に重要なだけでなく、基盤となる存在なのです。
2019年の再来?市場にとって何を意味するのか?
現在、再び亀裂が生じている。FRBのスタンディング・レポ・ファシリティの利用が増加し、財務省証券の発行額が急増しているため、翌日物レポ金利は上昇している。
最も注目すべきは、FRBがかつて 「潤沢な流動性」とみなしていたものが、現在では「十分」とみなす 水準を下回っていることです 。 このグラフは、FRBのリバースレポ (過去3年間、主に短期国債の購入資金として利用される余剰流動性貯蔵手段として機能してきた)が、現在 2020年末以来の最低水準にあることを示しています。
聞き覚えがあるでしょうか?その通りです。現在の状況は、2019年9月のレポ危機に至るまでの状況と非常によく似ています。当時は、ウォール街の資金調達システムが機能不全に陥り、レポ金利が1日で約2%から10%以上に急上昇しました。何が起きたのか、以下に例を挙げて説明します。
あなたは新車で、全額支払い済みのメルセデスを持っています。隣人に車の所有権を担保に、たった1万ドルの翌日融資を依頼します。金利は連邦準備制度の翌日物金利に近いはずなのに、隣人は10%の金利を要求します。この差額は「リスクプレミアム」であり、融資は保証された担保、つまり車に裏付けられているため、不当なものです。
しかし、2019年にまさにそれが起こり、FRBは安定を回復するために緊急流動性供給オペレーションで介入しなければならなかった。
なぜこのような事態が起きたのか?2019年、税金の支払いと国債入札の組み合わせにより、銀行システムから準備金が流出した。同時に、ディーラーは融資できない担保を抱えていた。現金貸し手は、規制によって制約されていたか、リスクを負うことを望まなかったため、たとえ高い金利であっても、介入を望まなかった。これまで当たり前のことと思われていたレポ市場は、突如として、誰も注目していなかった問題となってしまったのだ。
今日、多くの共通点が見られます。国債の大量発行により、ディーラーはより多くの担保を取らざるを得なくなり、FRBの量的引き締めによりシステムから流動性が引き出されています。 レポ市場の問題は、FRBが11月末にバランスシートの縮小を終了すると発表した理由にあります。 一方、銀行の準備金は急激に減少しており、全体的な流動性に対する懸念が高まっています。
レポ市場のストレスが高まるのは、技術的な問題ではなく、金融システムが圧迫されているというシグナルです。このストレスが深刻化すれば、金融環境の広範な引き締めにつながり、株式市場や信用市場にも波及する可能性があります。FRBは金融市場が経済成長にもたらす 「資産効果」を懸念しているため 、これはFRB政策の3つ目の、そして暗黙の使命となっています。
恐ろしい話に聞こえるかもしれませんが、実は意外な展開があります。2019年のように、FRBがレポ市場への圧力緩和に踏み切れば、暴落とは正反対の事態を引き起こす可能性があります。言い換えれば、レポ市場を安定化させるためのFRBの行動は、 株式市場の「メルトアップ」、つまりファンダメンタルズの改善ではなく流動性の回復によってリスク資産が急騰する「メルトアップ」 につながる可能性があるのです。このような結論は突飛なものではありません。政府閉鎖によって市場から7,000億ドル以上が流出しており、これは財務省一般会計の急増からも明らかです。
ステルスQEの兆候
しかし、政府機関が再開されれば、財務一般会計の7,000億ドルの増額分が経済に還流することになります。この再開は、一時帰休中の労働者への未払い賃金の支給、各省庁の再開、政府委託業務の再開など、効果的な景気刺激策を大量に生み出すでしょう。これらの資金は最終的に銀行システムに預けられ、銀行の流動性を高めます。事実上、これは 「ステルスQE」であり 、リスク資産への大規模な争奪戦を引き起こす可能性があります。
したがって、政府閉鎖の解除とレポ市場の安定化は、リスク資産に直ちに影響を与える可能性があります。ディーラーが懲罰的金利を支払うことなく担保を調達できるようになれば、流動性が回復し、 金融システム全体の「潤滑油」と なります。ヘッジファンドがポートフォリオのレバレッジを効果的に再活用できるようになるため、取引フローは改善し、信用スプレッドは縮小すると予想されます。
下のグラフを見ると、まさに2019年のレポ取引の混乱後に起こったことが分かります。FRBが流動性供給のための日々のオペレーションを開始すると、S&P 500は過去最高値を更新しました。そして、パンデミックの発生に伴い、当然のことながら、この流動性は過剰供給となりました。その後、多少の反転は見られましたが、前述の通り、 現在、金融システムには「潤沢な」流動性が残っています。
2019年と同様に、今回の動きは根本的な改善ではなく、単に 「あまりにも多くの資金があまりにも少ない資産を追いかけている」というだけのことだった。
レポ市場の修復はウォール街の救済ではないことに留意することが重要です。 金融仲介の基本的な仕組みを再構築することです。翌日物資金調達が安価で利用可能であれば、金融機関は取引、融資、投資に積極的に取り組みます。こうした信頼感は市場に波及します。ほとんどの投資家はレポ金利を毎日追跡しているわけではありませんが、流動性の増加はボラティリティの低下、スプレッドの縮小、そして資産価格の上昇を意味するため、その効果を実感しています。少なくとも、短期的にはそれが期待できるはずです。
しかし、解決策は一時的な対応にとどまらない必要があります。FRBが市場を支援する用意があると示唆すれば、投資家はそれを株式リスクを高め、リスク計算をある程度変更する青信号と捉える可能性が高いでしょう。問題は、株価が既にファンダメンタルズから大きく乖離していることです。政府閉鎖の解決、あるいは現在のレポ市場のストレス解消は、投資家が資産価格をファンダメンタルズからさらに乖離させる可能性が高いでしょう。しかし、特にファンダメンタルズが逼迫しているように見える場合には、流動性が市場を動かすのです。
投資家にとって注目すべき点は、FRBが再び介入すれば、急速かつ大幅な上昇が見込まれることです。今のところ、レポ市場は炭鉱のカナリアのような存在です。今後の展開は、政策当局がすぐに行動を起こすか、それともストレスが高まって介入せざるを得なくなるまで待つかにかかっています。
来週の重要な触媒
米国政府機関の閉鎖は依然として続いており、多くの連邦経済指標の発表が停滞している。こうした状況下で、市場の注目は、依然として発表が見込まれる指標と主要中央銀行のコメントに大きく移っている。投資家は、入手可能な限られたデータに加え、連邦準備制度理事会(FRB)関係者の講演や企業決算から方向性を示すシグナルを注視するだろう。
まとめると、来週はマクロ経済指標の発表が少なく、あらゆる発表や講演が極めて重要になります。NFIB指数は、景況感を示す数少ない高頻度シグナルの一つとなるでしょう。クック総裁とジェファーソンFRB議長の発言は、データ遮断を受け、政策転換の兆候がないか精査されるでしょう。決算発表がまだ確定していない中、投資家の注目は、企業が厳しい経済環境の中で、コスト圧力、需要動向、そしてAI主導の投資をいかに乗り越えるかに依然として集まっています。このような環境では、ネガティブなサプライズがないことがリスク資産を支える要因となる可能性がありますが、最新データの不足は予期せぬ展開に対する脆弱性を高めます。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
湾岸諸国は、石油収入で何兆ドルも稼いだ後、砂漠に建設されるSFのような都市や、主要スポーツフランチャイズ、先進的な軍事装備などの大型プロジェクトに多額の資金を投じることで知られるようになった。
しかし現在、原油価格の低迷が長期化する中、この地域の指導者の中には、莫大な国家資本を活用して国内の人工知能産業を構築することを検討している者もいる。
特にサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールは、マイクロソフトやOpenAIなどのパートナーと共同で、データセンタープロジェクトに数十億ドルを投じています。また、 AI分野での野望を加速させるため、 NVIDIAや AMDから大量のチップを購入しようとしており 、この動きは米国商務省の注目を集めています。
ドナルド・トランプ米大統領が5月にサウジアラビア、UAE、カタールを訪問した後、米国は、先進的な米国製半導体が湾岸諸国を経由して中国に流入する懸念から導入された半導体規制を緩和する意向を示唆した。湾岸諸国は、米国の巨大IT企業との大型契約を通じて、中国ではなく米国を戦略的技術パートナーとして 選んでいることを米国に示そうと努めてきた 。
「GCC諸国には資本とリーダーシップがあります。彼らはこれを戦略的と捉えており、積極的に関与する意思があります」と、初期段階のAIベンチャーに投資するアントラーのUAE拠点ベンチャーパートナー、バグダッド・ゲラス氏はCNBCに語った。
湾岸諸国の豊富な財源は、人権侵害の記録が悪いとされる国々とのビジネスに長年反対してきた幹部たちをも惹きつけている。
7月に流出したメモによると、アントロピックのCEO、ダリオ・アモデイ氏が、倫理的な懸念から以前は反対していたにもかかわらず、湾岸諸国からの投資を求める計画を進めていたことが明らかになった。メモによると、アモデイ氏は「これは本当にマイナスであり、私は乗り気ではない」と記していた。
米国のテクノロジーリーダーたちは、この地域の規制環境も気に入っている。この地域は西側諸国のような官僚主義に邪魔されず、主要な政策決定を統治者が迅速に行うことができるからだ。
この地域を頻繁に訪問しているOpenAIの責任者サム・アルトマン氏は、特にアブダビはAIが「流行る前から」AIについて議論していたと強調している。
しかし、米国や中国のような膨大な才能基盤がなく、経済も比較的新しいため、湾岸諸国の首都は、地元の人材プールやインフラの開発といった点では、追いつくために真剣に取り組む必要がある。
業界アナリストによると、もうひとつの重要な課題は、GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)やNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)などの高度なチップへのアクセスが、輸出規制や供給ショックによって不安定になることだ。これは、自国で半導体を生産していない国にとってはリスクだ。
この地域は、規制と地政学的な安定性を投資家に納得させる必要もある。9月には、イスラエルがハマス指導者への奇襲攻撃を開始し、カタールの首都ドーハが攻撃を受けた。
「イスラエルとハマスとの戦争が続く限り、地域紛争の激化は潜在的な投資家の間で懸念事項であり続けるだろう」と、ベリスク・メープルクロフトのMENA地域首席アナリスト、トルビョルン・ソルトヴェット氏はCNBCに語った。
投資家によると、さらなる課題としては、現地のスタートアップ企業、インテグレーター、そして出口戦略からなるエコシステムをゼロから構築すること、そして優秀なAIエンジニアをこの地域に移住させることなどが挙げられる。例えばサウジアラビアでは、AI関連の職種は依然として大きく空席で、採用率は50%にも達している。
では、湾岸諸国はテクノロジー競争の最前線に居続けるためにどこに投資しているのだろうか?
アブダビには、湾岸諸国で最も活発な政府系ファンド3社、ADIA、ムバダラ、ADQが拠点を置いており、運用資産総額は約1兆7000億ドルに上ります。これにより、アブダビは政府系ファンドの規模で世界で最も裕福な都市となり、これらのファンドは人工知能(AI)に重点的に取り組んでいます。
UAEの主要AI企業はG42です。同国の国家安全保障顧問シェイク・タヌーン・ビン・ザイード・アル・ナヒヤーン氏が会長を務め、CEOの彭暁氏が経営しています。
マイクロソフトは、G42に15億ドルを投資した後、2023年から2029年にかけてUAEに152億ドルを投資することを決定しました。これにより、マイクロソフトはUAEのテクノロジー企業G42の少数株を取得し、取締役に就任しました。
今週、マイクロソフトは、先進的なAIチップに対する一般的な輸出規制が地域全体では解除されていないものの、先進的なNvidia AIチップをUAEに輸出するための特別ライセンスを取得したと発表した。
G42はムバダラ、シルバーレイク、ダリオ・ファミリーオフィスなどを投資家に擁する非公開企業であり、時価総額を開示していない。この分野への投資には、シリコンバレーに拠点を置くAIチップ開発企業セレブラスや、米国への迎合で株式を売却する以前はTikTokを所有するバイトダンスなどが含まれる。
G42はムバダラと共に、テクノロジー投資会社MGXの創設パートナーでもある。MGXは、最終的に資産額を1,000億ドル以上にすることを目標としている。MGXは、イーロン・マスク氏のxAIであるOpenAIを支援しており、ChatGPTを開発するOpenAIのライバルであるAnthropicへの支援も協議中だ。また、トランプ大統領関連のステーブルコイン「USD1」を資金源として、仮想通貨への「過去最大の投資」としてBinanceに20億ドルを投資した。
MGXはデータセンターインフラの構築にも注力しており、今月、ブラックロックのグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズと共同で、アラインド・データセンターの買収に400億ドルを投資しました。MGXはトランプ大統領のスターゲイト・ベンチャーにも資金を提供する予定です。
トランプ大統領のアブダビ訪問後に発表されたUAEスターゲイト・プロジェクトは、米国外で建設される世界最大のAIデータセンター群「5GW UAE-US AIキャンパス」の一部となる。UAEにとってこれは大きな意味を持つ。UAEはこのプロジェクトにNVIDIAのチップを採用する予定であり、チップのセキュリティ確保のために米国と緊密に協力することを誓っている。
サウジアラビアは、石油依存型の経済をテクノロジーや製造業といった分野に多様化させる独自の国家戦略を掲げています。Humainは、サウジアラビア独自のAI「チャンピオン」であり、今年5月、トランプ大統領のサウジアラビア訪問のわずか前日に立ち上げられました。
データセンター、インフラ、クラウドプラットフォーム、そして高度なAIモデルにAI機能を提供することを計画するHumainは、サウジアラビアをこの地域のAIハブとして位置付けたいと考えている。トランプ大統領の湾岸諸国訪問の際に、Humainは自社のデータセンターで使用するために18,000個のNVIDIA製AIチップを購入すると発表し、 AMDとの100億ドル規模の提携も発表した。
投資対象を公表していないHumainは、サウジアラビアの約1兆ドル規模の公共投資基金(PIF)の傘下にある。同社は、技術戦略提携に230億ドル、ベンチャーファンドに100億ドルを投資すると発表している。
Humainは、大規模なアラビア語モデルの構築と高度なAIインフラの構築にも取り組んでおり、先月、 ChatGPTのアラビア語版「Humain Chat」をリリースしました。
フメイン社も大規模なデータセンター建設に意欲的で、10月にはクアルコム社が新型AIチップを発表したことを受け、同社とデータセンター開発で提携すると発表した。サウジアラビアは、 2020年代末までにデータセンター容量を1.9ギガワットに引き上げ、2034年までに6.6ギガワットに増強することを目標としている。しかし、これは2024年時点で53.73ギガワットの容量を保有していた米国と比べると見劣りする。
サウジアラビアのデータセンター市場は2024年の13億3000万ドルから2030年までに39億ドルに成長すると予測されている一方、米国の市場規模は現在2000億ドルを超えている。
UAEやサウジアラビアとは異なり、カタールにはG42やHumainのような政府系ファンドが支援するAIグループはありません。カタールの戦略は焦点が異なり、カタール投資庁(QIA)の支援を受けるAI専門企業を設立する計画は見当たりません。
しかし、中国は取り残されているわけではないと主張し、国家戦略を「AI+X」と表現し、教育、医療、統治、ビジネスなど、あらゆる分野に人工知能を効果的に統合するとしている。
QIAの広報担当者はCNBCに対し、同ファンドのテクノロジーおよびメディア投資の大半は「AIを活用しているか、AI関連」だと述べた。「AI革命を支えるインフラから、企業や消費者が日常的に利用するLLM(大規模言語モデル)まで、AIバリュースタック全体にわたって投資しています」と付け加えた。
例えば、米国のテクノロジー大手ScaleAIは、カタール政府と協力して、教育、公務、交通、医療などさまざまな分野向けのエージェントを開発している。
データセンターはQIAの不動産ポートフォリオに含まれますが、同ファンドはAnthropic、Databricks、Cresta、そしてApplied IntuitionなどのAIを活用した自動運転ソリューション企業にも個別に投資しています。
5,240億ドルのQIAは、2024年に60億ドルの資金調達ラウンドを完了したイーロン・マスクのAIスタートアップ企業xAIへの、キングダム・ホールディング、ブラックロック、フィデリティなどを含む複数の投資家の一社でもある。
この地域は、その財政力にもかかわらず、中東の灼熱の砂漠に数マイルにわたって設置されたデータセンターの運用と冷却にかかるコストや環境への影響など、依然として物理的な課題に直面している。
リスクコンサルタント会社Verisk Maplecroftによると、平均的な中規模データセンターは、冷却と発電のために1日あたり約30万ガロンもの膨大な量の水を使用している。気温が上昇するにつれ、この数字は増加する一方だという。
「予想通り、中東は水ストレスリスクに最もさらされており、アブダビ、ドバイ、イスタンブールはいずれも2030年までに『非常に高い』リスクと評価される」と同社は7月の報告書で述べた。
それでも、最も裕福な湾岸諸国は、コストを顧みず経済の多様化と技術の優位性を国家の最重要課題に掲げ、前進を続けている。
UBSインベストメント・バンクのMENAテクノロジー・消費者アナリスト、ウリヤナ・レンバルスカヤ氏は、この分野に投入されている資本の規模は「UAEとサウジアラビアを、単に地域的な関連性を超えて、信頼できる拠点として位置付けるのに十分である」と述べた。
最後の障壁は? レンヴァルスカヤ氏によると、「お金ではなく、実行力だ」とのことだ。
湾岸諸国は、「AI人材の豊富なパイプラインを構築し、世界クラスの研究者を確保し、世界的なパートナーを引き付ける規制枠組みを確保する」能力を示す必要があると彼女は述べた。「グローバル企業は、この地域が能力だけでなく、中立性、ガバナンス、そして安定性を提供できることを確信しなければならない」
●その他
備忘録(2025/11/7-9)
●企業
オランダと中国の間の紛争によって引き起こされた世界的な自動車サプライチェーンの半導体不足が沈静化し始めたことを示す明るい兆候がある。
オランダのヴィンセント・カレマンス経済大臣は金曜日、中国が「近日中に」欧州およびその他の地域のネクスペリア社の顧客への半導体供給を再開する見込みだと述べ、オランダの姿勢が軟化していることを示し、中国資本の半導体メーカー、ネクスペリア社をめぐる数ヶ月に及ぶ紛争を解決するため中国との画期的な合意への期待を高めた。
「オランダは、中国から欧州および世界各地への半導体チップの供給が今後数日中にネクスペリア社の顧客に届くと確信している」とカレマンス氏は述べた。同氏は、今秋初めにネクスペリア社の経営陣を掌握したオランダ当局のチームの一員だった。
ブルームバーグによると、オランダは、中国がネクスペリア社の重要な半導体の輸出を再開することを条件に、政府にネクスペリア社の重要な企業決定を阻止または変更する権限を与える省令を撤回する準備を進めている。冷戦時代に制定されたこの法律は、オランダ政府にネクスペリア社の事業統制権を与えていたが、中国政府は報復として、ネクスペリア社の中国からの輸出を制限した。
これらの中国の輸出制限は自動車用チップの混乱を引き起こした。
ネクスペリア関連の半導体不足がドイツから日本まで世界の自動車サプライチェーンに波及
半導体メーカーNexperiaの中国子会社が従業員にオランダ本社を無視するよう指示、半導体部門の分裂が深刻化
これは、米国と中国が貿易協定と半導体紛争の解決策を発表する中で起こった。
ホワイトハウス、ネクスペリア自動車チップ危機の解決策を含む米中合意の詳細を発表
カレマンス氏は、「中国当局との協議が建設的であったことから、オランダは中国から欧州および世界各地への半導体の供給が今後数日中にネクスペリア社の顧客に届くと信じている」と述べた。
このニュースを受けて、ネクスペリアの中国の親会社であるウィングテック・テクノロジーの株価は10%近く上昇し、欧州の主要自動車メーカーの株価も金曜日の取引で上昇した。
●マクロ
米証券取引委員会(SEC)が格付け会社イーガン・ジョーンズ・レーティングスを調査していることが、事情に詳しい複数の関係者の話で分かった。急成長するプライベートクレジット格付け市場の主力企業である同社の業務慣行について精査しているという。
SECの執行部門の弁護士は、イーガン・ジョーンズおよび同社の一部幹部が格付け手続きに不適切な商業的影響を及ぼしたかどうか調べている。調査が進行中であることを理由に、関係者は匿名を条件に明らかにした。
SECの複雑金融商品チームもこの調査に関与しているという。調査はバイデン前政権下で開始され、今年も継続していると関係者は話した。
イーガン・ジョーンズの広報担当者は、同社はコンプライアンスを「極めて重視しており、規制当局との関係も良好に保っている」と説明。「引き続き、顧客および世界の資本市場への貢献に尽力している」と付け加えた。
SECの調査は、必ずしも執行措置に結びつくわけではない。ただし、違反があったと判断されれば、企業や幹部に罰金が科される可能性がある。SECは現時点でイーガン・ジョーンズやその幹部を不正行為で非難しておらず、調査の進捗(しんちょく)状況も明らかになっていない。
SECは政府機関の閉鎖が続いていることを理由にコメントを控え、「政府閉鎖の期間中、SECの広報局は報道機関からの多くの問い合わせに対応できない」と声明で述べた。
信用の精査
イーガン・ジョーンズはSECが認定する格付け機関、NRSROに登録されており、同社が付与する格付けは米保険会社が自己資本算出の際に使用できる。格付けが高いほど、保険会社が資産に対して積み立てておくべき資本は少なくて済む。
大手の格付け機関が公的セクターの顧客に重点を置く中、イーガン・ジョーンズは急拡大するプライベートクレジット市場で早期に支配的地位を築いた。ムーディーズ・レーティングスが格付けを付与する保険会社を対象に実施した調査によれば、米国の生命保険会社が保有する現金および運用資産約6兆ドル(約918兆円)のうち、最大3分の1がさまざまな形態のプライベートクレジット投資に振り向けられている。
イーガン・ジョーンズはこの市場で最も多くの格付けを行う機関として自らを位置づけており、昨年は約20人のアナリストで3000件を超えるプライベートクレジット投資を格付けした。保険会社がプライベートクレジット市場への投資拡大を進める中、こうした格付けが業界の成長を支える上で果たす役割に今年改めて注目が集まっている。
SEC は今回初めて、世界金融危機からようやく教訓を得たのか、あるいは単にこの数週間で新聞であまりにも多くの批判記事を読んだせいか、信用バブルが崩壊するまで待たずに、格付け会社に格付けショッピングを行わないよう警告している。
数兆ドル規模の民間信用市場における数千件の信用格付けにおけるイーガン・ジョーンズの役割を初めて取り上げたブルームバーグは、証券取引委員会がイーガン・ジョーンズ・レーティングスを精査し、急成長する民間信用格付け市場のリーダーのビジネス慣行を詳しく調査していると報じている。
報道によれば、SECの執行弁護士は「同社とその上級幹部の一部が格付け手続きに不適切な商業的影響を及ぼしたかどうかを調べている」と、現在進行中の調査について匿名を条件に語った関係者は述べた。
関係者によると、当局の複雑な金融商品部門の職員が調査に関与している。この調査はバイデン政権時代に始まり、今年も継続されている。当局は、この調査の一環としてイーガン・ジョーンズ証券やその職員を不正行為で告発しておらず、調査がどの程度進んでいるかは不明である。
イーガン・ジョーンズの代表者は、同社はコンプライアンスを「非常に真剣に受け止めており、規制当局との良好な関係を維持している」と述べた。さらに、「当社は引き続き、顧客と世界の資本市場へのサービス提供に尽力していく」と付け加えた。
SECは、米国政府閉鎖が続いていることを理由にコメントを控えた。「閉鎖中は、SECの広報部は報道機関からの多くの問い合わせに対応できない」とSECは声明で述べた。
イーガン・ジョーンズは全米的に認知された統計格付け機関であり、この認定により、米国の保険会社は規制資本賦課の計算にイーガン・ジョーンズの格付けを使用することができます。格付けが高いほど、保険会社は資産に対してより少ない準備金を積み立てる必要があることを意味します。
大手格付け会社が大規模な公共セクターへのサービス提供に注力する中、イーガン・ジョーンズは急速に拡大する民間信用市場において、早期に支配的な地位を築きました。ムーディーズ・レーティングスは、格付け対象保険会社を対象とした調査に基づき、米国の生命保険会社が保有する6兆ドルの現金および運用資産の約3分の1が、様々な種類の民間信用投資に充てられていると推定しています。
ブルームバーグによると、イーガン・ジョーンズは同市場で最も実績のある格付け会社を自称し、昨年は3,000件以上のプライベート・クレジット投資を格付けした。いずれも約20人のアナリストが担当しており、格付けの選定だけでなく品質管理についても疑問が投げかけられている。保険会社がプライベート・クレジット市場へのエクスポージャー拡大を目指す中、こうした格付けが業界の活況に果たす役割は、今年注目を集めている。
国際決済銀行は先月発表した報告書の中で、保険会社が使用する民間信用格付けは小規模な格付け会社に集中する傾向があり、「信用力の過大評価」のリスクが高まっていると述べた。
一方、イングランド銀行総裁のアンドリュー・ベイリー氏は最近、議員らに対し、業界関係者と会談した際に「格付け機関の役割を除けば、彼らの世界ではすべて順調だ」と保証されたと述べた。UBS グループのコルム・ケレハー会長は火曜日、「保険業界において、格付け機関による巨大な裁定取引が始まっている」と述べた。
ブルームバーグは6月、イーガン・ジョーンズがさまざまな民間信用ローンの好評価を理由に業界の大手企業から厳しい監視を受けていたと報じた。
スイスの銀行UBSグループは、破綻した米自動車部品メーカーのファースト・ブランズ・グループに対するエクスポージャーを持つファンド2本を清算する。
事情に詳しい関係者によると、このファンドは売掛債権を担保に資金を貸し出すインボイスファイナンスの「ワーキング・キャピタル・オポチュニスティック・ファンド」で、UBSのヘッジファンド子会社オコナーが運用していた。ファースト・ブランズに対するエクスポージャーはオコナーの業績を直撃し、顧客から解約請求が続いていたという。
UBSは発表文で、「ワーキング・キャピタル・オポチュニスティック・ファンドは閉鎖する方向で、ファンド資産の大部分は年内に換金されると、投資家に通知した」と説明した。
ファンドの純資産価値の約70%は年内に回収される見込みだと、進行中の手続きであることを理由に匿名を要請した関係者が語った。
オコナーのファンド清算については、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)がいち早く報じていた。
UBS資産運用部門のファンドは、ファースト・ブランズに総額約5億ドル(約765億円)のエクスポージャーを抱えており、ヘッジファンド事業を含むさまざまな戦略を通じて投資されていた。
裁判所に提出された文書によると、オコナーはファースト・ブランズに1億1610万ドルの無担保エクスポージャーを持つ。オコナーを巡っては今年、UBSが米金融サービス会社キャンターフィッツジェラルドへの売却に合意していた。
UBSヘッジファンド・ソリューションズのエクスポージャーはさらに大きく、金融機関が売掛債権の買い取りや立て替えを行うサプライチェーン・ファイナンシングを通じて2億3370万ドル相当の債権を保有する。さらにUBSアセット・マネジメントには、プライベートクレジットからの資金調達を目的に6月に設定されたサイドカーファシリティーの与信枠やタームローン関連など、1億6000万ドル余りの担保付き債権が存在する。
経営破綻した米自動車部品メーカー、ファースト・ブランズ・グループは、債権者グループと合意した総額11億ドル(約1680億円)のDIPファイナンス(つなぎ融資)のうち、残る約6億ドルの利用が認められなければ、事業停止と清算に直ちに追い込まれると主張した。
ファースト・ブランズは、ヒューストンのテキサス州南部地区連邦破産裁判所で6日開かれた審理で、資金アクセスを認めるよう請求した。クリストファー・ロペス判事は先月、11億ドルのうち5億ドルの利用を認めたが、残りの資金について6日中に判断する見通し。
同社の代理人を務めるサニー・シン弁護士は「極めて危険な状況」との認識を示し、つなぎ融資に協力しない債権者の訴えを判事が認めれば、「万事休すだ」と警告した。
ファースト・ブランズは、破産法が義務付ける在庫や設備の担保権を補償なしに奪われたと主張する債権者の反対を何とか乗り切ろうとしている。主要債権者のオンセット・ファイナンシャルは、ファースト・ブランズが担保権を無視したと批判し、つなぎ資金へのアクセスを認めないよう求めた。
ファースト・ブランズ、対立する債権者双方の代理人の弁護士は、インボイス(請求書)やオフバランスシート(簿外)金融取引の担保を巡る争いを後日に持ち越すことで合意した。
同社の弁護士団は、創業者パトリック・ジェームズ氏による不正流用の疑いも含め、過去の経営実態に関する調査の詳細を公表した。ジェームズ氏は疑惑を否定している。
米国では消費者信頼感が低下傾向にあるものの、今年のホリデー商戦における個人消費支出は1兆ドル(約153兆円)を超え、過去最高を更新するとみられている。
全米小売業協会(NRF)の予想では、消費者1人当たりの支出額は平均で約900ドルに達する見通しだ。小売売上高は前年比3.7-4.2%の増加が見込まれている。
同協会のマシュー・シェイ会長兼最高経営責任者(CEO)は電話会見で「ホリデー商戦について強気の見方を維持している」とし、「消費者は家族や親しい人への贈り物にお金を回そうと、必需品以外の分野で節約を続けるだろう」と語った。
NRFによると、ホリデー商戦を取り巻く主な懸念要因としては、政府機関の閉鎖が挙げられる。連邦政府の支出遅延が消費需要を損なう恐れがあるからだ。通商をめぐる不透明感や根強いインフレも消費の重しとなっているという。小売業者は生活必需品の大幅な値上げを避けるため、一部の関税負担を自ら吸収すると見込まれている。
米国経済は想定外の底堅さを示しているが、水面下では、低・中所得層の家計に弱さが広がっている。成長を牽引しているのは引き続き高所得層の消費者だ。
持てる者と持たざる者の格差は目新しいものではない。ただ、足元では経済的な痛みが低所得層から中間層へと広がりつつある。富裕層との格差はいっそう鮮明となっており、一部の経済学者は、これが景気後退リスクを高める要因になっていると指摘する。
所得分布上位10%の消費者は株高による資産効果の追い風を受け、米国の消費全体のほぼ半分を支えている。一方、低所得層の家計は厳しいやり繰りを強いられるなか、依然として高水準にある生活費や相次ぐ企業の人員削減の影響を受け、支出を抑えている。
外食チェーンのチポトレ・メキシカン・グリルやホテル大手ヒルトン・ワールドワイドなどの経営陣は、最近の決算説明会でこうした動向に言及した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長も、二極化する経済の兆候を当局が慎重に注視していると述べた。
「現在の米経済は、上の方に重心が偏って不安定なジェンガ(積み木崩しゲーム)のようだ」。経済の二極化拡大を表現する「K字型」の概念を広めた経済学者のピーター・アトウォーター氏はこう語る。
人気ゲームのジェンガでは、木製ブロックを積み上げ、プレーヤーが片手でブロックを引き抜いて最上段に乗せていく。タワーは次第に不安定になり、最後に崩したプレーヤーが負けとなる。株式市場が過去最高値を更新する一方で、雇用の伸びが鈍り、人員削減がじわりと広がる現状は、この構図に重なる。
トランプ政権による大幅な政策転換にもかかわらず、米経済はエコノミストの予想を上回るペースで成長している。しかし、消費の動きが二極化し、限られた層が経済を支える構図が強まるなかで、米国がより深刻な景気減速に陥るリスクを懸念する声が広がっている。
ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、マーク・ザンディ氏は「高所得の富裕層世帯に何らかの異変が生じれば、経済全体が極めて脆弱な状態に陥りかねない」と語った。
高級ブランド店が並ぶフロリダ州パームビーチのワースアベニュ―Source: Bloomberg
ブルームバーグが最近実施したエコノミスト調査では、当面の景気低迷は見込まれておらず、失業率も現在の水準から大きく上昇するとは予想されていない。しかし、低・中所得層では家計への圧迫感が一段と強まっている。
ムーディーズ・アナリティクスによれば、足元では上位20%の高所得層が消費全体の約3分の2を占めており、過去最高水準となっている。一方、新型コロナ禍前に消費全体の4割超を占めていた残りの層の比率は、いまや37%にとどまる。調査会社サーカナのデータによると、低・中所得層の消費者は衣料品や玩具など幅広い分野で支出を減らしており、特に今年に入って関税が発表されて以降、その傾向が強まっている。
信用調査会社トランスユニオンによると、個人向け与信全体にサブプライム(信用力の低い借り手)向けが占める割合が高まっており、7-9月は14.4%とコロナ禍前の水準に達した。家賃や食料品など生活必需品を中心にインフレ懸念が根強く、賃金の伸び鈍化や採用の停滞、雇用削減の拡大も重なる。さらに政府機関の閉鎖で食料支援や育児サービスの中断など多くの人々に影響が及び、状況は一段と悪化している。
「所得下位層にとって、かつてはアメリカン・ドリームの一部だった多くのものが、いまや手の届かない存在になっている」とアトウォーター氏は語った。
企業各社も消費行動の変化に気付いている。食品スーパー大手のクローガーは9月、低・中所得層の買い物客がクーポンの利用を増やし、低価格の自社ブランドを選ぶ傾向が強まっていると明らかにした。外食を控える動きも広がっているという。
高い利益率を誇る高価格帯製品を重視してきたアップルでさえ、低価格ノートパソコンの開発にかじを切り始めた。
アトランタ連銀のボスティック総裁は先週、消費動向が変化していることについて言及。「企業経営者の景況感指標を見ると、足元の動きはやや鈍っていると感じているようだ」と述べた。「しかし、鈍化は必ずしも弱いとか問題があるということではない。極端な表現は聞かれていない」と付け加えた。
大型就職フェアで採用担当者との面談を待つ求職者(9月、フロリダ)Source: Getty Images North America
消費動向の二極化は珍しい現象ではなく、低所得層が物価上昇に敏感に反応するのも通常のことだ。しかし、足元の状況がこれまでと異なるのは、中間所得層が景気への悲観を背景に支出を抑制している点だと、トゥルイスト・アドバイザリー・サービスのマイケル・スコーデレス氏は分析する。従来は雇用が広範に失われない限り、こうした動きはみられなかったという。
KPMGのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏は先月のリポートで、現在懸念されるのは、本来「自然な範囲」とみなされる格差が「極端」な水準へと拡大し、経済全体を一段と脆弱にしかねないことだと指摘。「格差の広がりは不満や社会的不安を引き起こし、成長を促すどころか、むしろそれを蝕む存在になる」と警鐘を鳴らした。
レアアース(希土類)を巡る米中対立から明確な勝者が誕生している。オーストラリアの大富豪女性で、トランプ米大統領の熱心な支持者であるジーナ・ラインハート氏(71)だ。
20年余り前に鉄鋼向け原料のサプライチェーン構築で財を成した同氏は近年、中国を除けば世界最大規模となるレアアースの投資ポートフォリオを構築した。
出資先のレアアース関連4社の持ち株の価値だけでも18億ドル(約2750億円)に達し、ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、同氏の純資産は329億ドルと過去最高を更新した。女性の世界長者番付では第10位。インドの鉄鋼・エネルギー複合企業ジンダル・グループを築き上げたサヴィトリ・ジンダル氏やジェフ・ベゾス氏の元妻マッケンジー・スコット氏に次ぐ位置にある。
ラインハート氏の資産は、自動車や石油分野でビジネス帝国を築いた他の富豪を追い抜き、最近ではロシアの「ニッケル王」ウラジーミル・ポターニン氏を上回った。その原動力となったのがレアアースだ。とりわけ中国がレアアース生産における支配的な地位を武器に使うとの認識が世界でようやく広がりつつあることが同氏の資産を押し上げた。
中国は世界のレアアース生産の約70%を占め、電気自動車(EV)から軍装備品まで幅広く使われる永久磁石に限れば約90%を支配する。
中国は今年、トランプ米大統領が発動した関税や制裁措置への報復としてレアアースの輸出規制を導入。経済的な影響力を誇示した。米中両国はその後、貿易戦争の「休戦」に合意したが、トランプ氏や西側の同盟国はレアアースや磁石の調達で中国依存を低減させるため代替供給源の確保を急いでいる。
この戦略的転換の恩恵を誰よりもいち早く享受しているのが、かねてレアアース開発に賭けていたラインハート氏だ。
ほとんど表舞台には姿を見せない同氏だが、非公開の豪鉱山開発会社ハンコック・プロスペクティングを通じて、にわかに活況を呈するレアアース供給市場で不可欠な存在となっている。
ラインハート氏は、米ラスベガス拠点のMPマテリアルズの大株主であり、豪ライナス・レア・アースでは第2位の株主となっている。両社は中国以外で最も重要なレアアース生産者だ。MPマテリアルズは米国内で唯一のレアアース鉱山を運営しており、7月には米国防総省から4億ドル相当の出資を受けた。これにより、ラインハート氏のビジネス帝国は米国の国防サプライチェーンの一角を担うことになった。
同氏の出資先企業は、サウジアラビアやブラジルなど南太平洋以外の地域でも重要鉱物の新たな鉱床探査を進めており、高まる需要の取り込みに余念がない。レアアース企業4社の保有株価値は年初の約5億7000万ドルから3倍以上に急増した。
背景には、各国政府がレアアース供給網の構築で「脱中国」を急ぐとの見方がある。9月にはトランプ氏とアルバニージー豪首相がホワイトハウスで会談し、両国政府が少なくとも10億ドルを重要鉱物プロジェクトに投じることで合意。こうした観測を裏付けた。
ブルームバーグのデータによると、ラインハート氏は少なくとも3年前からこれらの企業の株式を取得している。中国の輸出規制がレアアース関連株の急騰を招いた時期よりもかなり前のタイミングだ。同氏のハンコック・プロスペクティングは2022年に豪アラフラ・レア・アースに出資。翌年にはブラジルのブラジリアン・レア・アース、さらに2024年にはライナス・レア・アースとMPマテリアルズに投資した。
ハンコックは声明文で「当社が投資家として参加しているいかなるレアアース開発プロジェクトについても、政府の資金支援や補助金を求めたり、働きかけたりしたことはない」と述べた。ラインハート氏は複数回にわたるインタビューの要請に応じなかった。
対中警戒感が追い風
メディアへの露出を避ける傾向のある同氏は、オーストラリア北西部ピルバラ地域で鉄鉱石を採掘し財を築いた。この地では1952年、同氏の父親であるラング・ハンコック氏が、世界最大級の鉄鉱石鉱床を発見したことで知られる。
伝記によると、ラインハート氏は近隣に同年代の子どもがほとんどいない遠隔地で孤独な幼少時代を過ごした。学校を休んで父親の出張に同行することも多く、父親が発見した鉄鉱石鉱床の開発を鉱山会社に持ちかける商談の場に同席していたという。1992年に父が死去すると、同氏はハンコック・プロスペクティングを大規模な鉱業企業へと育て上げた。
その後、中国の鉄鋼ブームに伴う鉄鉱石需要の高まりが追い風となり、ラインハート氏は世界有数の富豪となった。しかし、近年ではオーストラリアと最大の貿易相手国である中国との間で緊張が高まり、新たな市場を開拓する重要性を浮き彫りにした。
レアアース輸出規制を巡り中国への警戒感が高まると、世界的に代替調達先の確保に向けた競争が始まった。米国防総省は防衛的な措置として、MPマテリアルズの株式取得に加え、同社が生産するネオジム・プラセオジムを1キロ当たり最低110ドルで購入する契約を締結。その数日後、アップルは同社からレアアース磁石を購入する5億ドル規模の契約を結んだ。
さらに9月には、十数社の豪鉱業企業がワシントンで複数の米政府機関の関係者と会談。米政府側は今後さらに多くの企業に株式取得に近い形で関与する方策を模索していると伝えたと、事情に詳しい関係者が明らかにした。
最近のレアアースに関する米豪両国の合意では、ハンコックが筆頭株主であるアラフラ・レアアースへの1億ドルの出資が含まれている。さらに、米輸出入銀行はアラフラへの最大3億ドルの融資を検討している。トランプ、アルバニージー両首脳がこの合意を発表して数日後、ハンコックはアラフラの持ち株比率を約15%まで倍増させた。同社株は直近の調整を経ても年初来で140%急騰している。
豪州の「トランペッツ」
また、ラインハート氏は米ワシントンやフロリダ州のトランプ氏の私邸「マールアラーゴ」で存在感を高めるとともに、テスラのイーロン・マスク氏やアマゾン・ドット・コム創業者ジェフ・ベゾス氏らトランプ大統領と接点を持つ超富裕層の著名人グループに加わることを狙っている。
ラインハート氏とトランプ氏が実際に面会した、あるいは事業について話し合ったという証拠はないが、同氏がトランプ氏に近づこうとしていることは確かだ。
ラインハート氏は昨年、マールアラーゴで大統領選当日の夜に開かれたパーティーに出席。プライベートジェットの飛行記録によると、過去5年間でパームビーチ空港が最も頻繁な外国の渡航先となっている。ただ、訪問回数のうちトランプ氏に絡んだものがどれだけ含まれるかは不明だ。直近では10月27日に拠点であるオーストラリア西部の都市パースを出発し、11月3日時点で同機はパームビーチに駐機していた。
米証券取引委員会(SEC)への届け出によれば、ラインハート氏はSNS「トゥルース・ソーシャル」を運営するトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループの株式25万株を取得している。
トランプ大統領を支持する女性団体「ザ・トランペッツ(The Trumpettes)」によると、ラインハート氏は第1次トランプ政権時代の2018年頃から、マールアラーゴでのイベントに参加するようになった。同団体の共同設立者、トニー・ホルト・クレイマー氏は当時を振り返り、別の招待客からラインハート氏を紹介されたとインタビューで述べた。
「すぐに意気投合した」と語るクレイマー氏。「私たちは大統領に対して同じ敬意を共有していた。ラインハート氏は程なくリゾートクラブの会員となり、トランペッツ仲間になった」と言う。
約1年前、共和党の大統領候補だったトランプ氏は、激戦州ペンシルベニアのマクドナルドを訪れ、白いワイシャツに赤いネクタイ、エプロン姿でフライヤーの扱い方を学んでいた。
トランプ氏がドライブスルーで家族連れにハンバーガーとポテトの紙袋を手渡す映像はテレビやソーシャルメディアで拡散し、瞬く間に話題となった。庶民派を演出するその姿は、インフレの責任を民主党バイデン大統領に押しつけてきた選挙戦略の決定打となった。
いまや民主党がその戦術を取り入れ、成果を上げている。直近の選挙では、民主党は多様な候補者が相次ぎ勝利を収めた。公共料金の抑制から、保育料、食料品、医療費、公共交通まで、生活費全般の負担を和らげる「アフォーダビリティー(無理のない暮らし)」を争点の中心に据えたことが奏功した。
同党はニュージャージー州とバージニア州の知事選、ニューヨーク市長選に加え、電力料金を決定するジョージア州の公共サービス委員会でも委員ポストを獲得した。カリフォルニア州では、選挙区の区割りを民主党に有利な形で再編できるようにする住民投票が可決された。
2024年の選挙敗北と党内の対立で疲弊していた民主党にとって、これらの勝利はまさに転機となった。党勢回復への大きな弾みとなり、2026年の中間選挙に向けた新たなロードマップを示すものとなった。
そのロードマップの中心にあるのが、「アフォーダビリティー」だ。
トランプ流を逆手に取る民主党
有権者の間では、トランプ氏の経済運営への評価が急速に悪化している。ABCニュース、ワシントン・ポスト、イプソスの共同世論調査では、多くの回答者が「関税は米経済だけでなく自分たちの家計にも悪影響を及ぼしている」とした。CNNの最新調査でも、全体の72%が「景気は悪化している」とし、61%が「トランプ氏の政策が経済状況をさらに悪くした」と回答している。
トランプ政権の経済政策は、富裕層寄りの減税および関税の導入を柱としてきた。一方で、多くの国民は高水準の金利や食料品価格の高止まり、逼迫する住宅市場などにより、日々の生活コストが圧迫されている。家計の負担は依然として重く、トランプ氏が「米経済の黄金時代」と強調しても、その実感は広がっていない。
こうした現実との乖離が、民主党にトランプ氏の得意とする戦術を逆手に取る好機を与えた。
米政府機関の閉鎖を受け、連邦政府は経済指標の公表を停止している。しかし、民間の調査や企業決算などのデータを総合すると、米経済は堅調さと減速感が交錯する局面にある。インフレ率は依然として米連邦準備制度理事会(FRB)の目標を上回っている。失業率は概ね低水準を維持しているものの、企業の採用意欲は鈍化。多くの労働者にとって、新たな職を見つけるのが一段と難しくなっている。
米国を再びアフォーダブルに
直近の選挙結果で危機感を覚えたホワイトハウスは、生活費の高騰をめぐるメッセージ発信に軸足を移しつつある。
選挙の翌日、トランプ氏はマイアミで開かれたビジネスフォーラムの壇上に立ち、自らの経済運営の実績を強調。経済成長や株価の最高値更新、人工知能(AI)ブーム、賃金上昇、企業による対米投資計画を成果として列挙した。
「われわれは日々、米国を再びアフォーダブルな国にしている」とトランプ氏は力説。その上で、こうした取り組みが共和党の功績としては認められることはないだろうと皮肉交じりに語った。
その後のFOXニュースとのインタビューで、トランプ氏は「共和党の問題は政策そのものではなく、経済をめぐるメッセージの伝え方にある」と発言。「共和党はアフォーダビリティーという言葉を使わない。その一方で、民主党はそれについて嘘をついている」と続けた。
こうした発言のトーンは、2024年当時のバイデン大統領が国民の経済不安を言葉で和らげようと試み、奏功しなかった姿を想起させる。有権者はバイデン政権が唱えた「インフレは一過性」との説明を受け入れなかった。国民の懸念を軽んじるようなバイデン氏の語調は、むしろ現実離れした印象を与える結果となった。
トランプ氏も同様の状況に直面している可能性がある。AP通信が4日夜に実施した出口調査によると、バージニア州とニュージャージー州の有権者の約6割が「怒り」または「不満」を感じていると答えた。
2026年の中間選挙で議会での主導権を維持したいのであれば、共和党は「生活費の問題」について語るだけでなく、実際に向き合い、国民の信頼を取り戻す必要がある。
一方で直近の選挙で勝利した民主党の候補者たちも、トランプ氏や共和党議員が再認識しつつある現実にいずれ直面するだろう。「アフォーダビリティー」を掲げて選挙戦を戦うことは容易でも、実際に生活費を引き下げることははるかに難しい。
元鉄道職員のルチアーノさん(69、偽名)がイタリア中部の都市ピサにある依存症治療クリニックに足を踏み入れた時、長年のギャンブル生活の果てに残っていたのは身につけている服だけで、それ以外のもの──家族と暮らした家、貯金、そして尊厳──は全て失われていた。
「カジノや競馬など、あらゆる賭けにのめり込んだ。欧州中のカジノを巡って全財産を使い果たした。全て溶かしてしまった」と、彼はロイターに話した。
イタリアは欧州最大のギャンブル市場となりつつあるが、ルチアーノさんの窮状はその背後にある暗い現実の一端を表している。オンラインやスマートフォンの普及に伴い、ギャンブル市場に誰でも容易に手を出すことができるようになった。
イタリアはギャンブル産業が英国、ドイツ、フランスを上回る成長を示し、カジノの総粗収益(顧客から集めた賭け金総額から事業者が支払った賞金を引いた額)は2024年に215億ユーロ(250億ドル)に達した。
<マフィアも関与>
ギャンブルの拡大は国庫を潤す一方で「家族の価値観の擁護者」を自認する保守派のメローニ首相と、カトリック教会など規制強化を求める勢力の対立を引き起こしている。
イタリア司教協議会議長のマッテオ・ズッピ枢機卿は6月に「(ギャンブルは)人を破滅させ、貧困に陥れ、多くの場合、人間関係を破壊する。だからギャンブル(の抑制に)皆が大きな努力を払う必要があるのは明白だ」と述べた。
マフィアがイタリアのギャンブル依存に関与している兆しもある。イタリア最大の労働組合、イタリア労働総同盟(CGIL)が今年まとめた「ギャンブル黒書」によると、ギャンブルは貧しく、マフィアの影響が強い南部地域で特に広まっている。
<国民に浸透>
イタリア国立研究評議会が昨年発表した報告によると、22年中に少なくとも1回はギャンブルに手を出した成人は人口の43%にあたる約2050万人に上り、割合は男性の方が高かった。またこのうち110万人は日常的に、1日に少なくとも1時間をギャンブルに費やしていた。
フランチェスコさん(52、偽名)は子どもの頃からギャンブルにはまり始めた。中学生時代にはクラスメートと机に隠れてサイコロ遊びをして100リラ(5ユーロセント)を賭け、教師に叱られた。今ではギャンブル依存症は治ったと感じているが、常に誘惑を受け続けている。
ギャンブル業界関係者は業界が「責任あるギャンブル」の促進に取り組んでいると主張。政府の監督機関も過度な規制は違法ギャンブルの拡大を招き、むしろ逆効果だと指摘する。
政府高官の1人は「イタリアはギャンブルに対して現実的なアプローチを取っている。この産業が雇用や経済に貢献していることを認識し、成長を支援することに前向きだが、リスクについては慎重に監視している」と話した。
一方、スロットマシン依存から約6カ月前に抜け出した獣医のジョヴァンニさん(44、偽名)は、政府の対策は十分ではないと批判する。「まるで政府がギャンブルを奨励しているようだ。広告がいたるところにあり、テレビコマーシャルが『簡単に勝てるチャンスがある』と煽る。自分たちで問題を作り出しておきながら解決法は持っていないかのようだ」と苛立ちを隠さない。
<オンラインギャンブルの拡大>
イタリアは過去20年間で国民のギャンブル支出が急増。新型コロナウイルスのパンデミック後には前年比15%超のペースで増え続け、24年には総額1574億ユーロに達した。
世界最大のオンラインギャンブル企業フラッター(FLTRF.L), opens new tabは21年にイタリアのシサルを買収。国内大手のロットマティカは業績が好調で、20年から24年にかけて収入が5倍に増え、9月にはミラノ証券取引所の主要指数に組み入れられた。
昨年のギャンブル関連の税収は115億ユーロと前年の116億ユーロからわずかに減ったが、アルコール関連の14億ユーロ、タバコ関連の145億ユーロと比べて引き続きかなりの額となっている。専門家によると、24年にギャンブル関連の税収が減ったのは税率が低いオンラインギャンブルが拡大し、税率の高いスロットマシンやスクラッチくじといった対面型ギャンブルが低迷したためだという。
依存症対策に取り組む「イル・カンミーノ」の活動家エミリアーノ・コンティーニ氏は、ギャンブルの全面禁止は現実的ではないものの、社会が支払っている「代償」にもっと正面から向き合うべきだと訴えている。「04年から24年の間にギャンブルの総額は約250億ユーロから1570億ユーロ超へと跳ね上がった。しかし税収は約70億ユーロから115億ユーロにしか増えていない。果たしてこの賭けは本当に割に合うのだろうか」と疑問を投げかけた。
米連邦最高裁は7日、トランプ政権が政府閉鎖期間中に低所得者向け食料購入補助「フードスタンプ」(SNAP)の11月分支給額を約40億ドル(約6140億円)減額することを一時的に認めた。
政権側は、11月分のSNAPを7日までに全額支給するよう命じた6日のロードアイランド州連邦地裁の判断の差し止めを求めて連邦控訴裁判所に上訴していた。今回の最高裁の判断は、地裁判断を一時停止し、上訴について控訴審に検討する時間を与える内容。
SNAP給付は、連邦政府が定める貧困水準の130%未満の所得しかない米国人が対象となる。約4200万人が利用している。
米連邦準備理事会(FRB)が7日に公表した半期に一度の金融安定性報告では、世界貿易や中央銀行の独立性など政策の不確実性や地政学的リスク全般が金融安定性に関する懸念事項のトップに挙げられた。
貿易に関する深刻な懸念はいくらか和らいだものの、人工知能(AI)に関する懸念は高まっていることが明らかになった。
4月の調査では世界貿易リスクが最も多く挙げられた懸念事項だったが、今回の調査が行われた10月下旬までに、単独の懸念事項としては挙げられなくなった。
今回は回答者の約61%が、貿易や中央銀行の独立性、経済データの入手可能性を含む政策全般の不確実性を、最大の懸念事項として挙げた。中央銀行の独立性がリスクとして挙げられたのはこれが初めて。トランプ大統領によるクックFRB理事解任の動きや、パウエルFRB議長がトランプ大統領の望むスピードと規模で金利を引き下げていないと繰り返し批判を受けたことが背景にあるとみられる。連邦政府機関閉鎖により公式経済データの公表が見送られる中、経済データの欠如への言及も初めてとなった。
一方、AIが安定リスクとして浮上。市場関係者の30%が今後12─18カ月で起こり得るショックとして挙げた。FRBは、懸念は主にAIに対するセンチメントが最近の株価上昇をけん引してきたこと、そしてその見方の変化が市場に「大きな損失」をもたらし、より広範な経済的影響を及ぼす可能性があることに集中していると述べた。
インフレの継続や長期金利の上昇、財政債務の持続可能性も短期的な安定性に関する懸念事項として最も多く挙げられた。
全体的に今回の調査では、トランプ関税に揺れた春先からある程度回復し、資産評価は高止まりし、国債市場の流動性はそれ以降安定していることが示された。
新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降、長らく懸念されていた商業用不動産市場も安定化の兆しを見せている。ただ、商業用不動産関連債務の大部分が来年満期を迎えるため、借り手が差し押さえに直面した場合などにはボラティリティーが上昇する可能性があるという。
消費者の債務不履行率は歴史的に見て依然として高い水準にある。政府が学生ローンの返済を再開した2025年前半には、学生ローンの債務不履行率が大幅に増加した。
銀行や証券会社は依然として十分な資本を有しているが、FRBは他のセクターのレバレッジが「注目に値する」と警告。ヘッジファンドのレバレッジは2013年にこのセクターに関する包括的なデータが初めて収集されて以来、最高水準に上昇した。生命保険会社のレバレッジも歴史的に高いとした。
民間信用市場についてFRBは引き続き警戒感を示し、このセクターが予期せぬ損失につながる可能性があると指摘した。しかし、このセクターに関連した最近の自動車部品サプライヤーとサブプライム自動車ローン会社による2件の破綻は、今のところ「単発的な出来事」のようだとの見解が示された。
上院民主党トップのチャック・シューマー氏は金曜日、共和党議員らに対し、10月1日に始まった政府閉鎖から米国政府を再開できるようにする新たな計画を提示した。
しかし、共和党はシューマー氏の提案を即座に却下した。この提案は、ACA(医療保険制度改革法)による強化された補助金を少なくとも1年間維持することを条件としている。その代わりに、民主党はACA税額控除の長期延長を暫定的な政府予算法案に含めるという要求を取り下げることになった。
「シューマー上院議員の要求は馬鹿げているし、悪い政策を続けるための政治的人質に等しいと思う」とサウスカロライナ州選出の共和党上院議員リンジー・グラハム氏はXへの投稿で述べた。
「政府を開放する代償として、オバマケアの下で医療保険会社に納税者のお金を注ぎ込み続けることを強いられるべきではない」とグラハム氏は述べた。
「私が反対票を投じれば、シューマー上院議員の非常に悪い考えをはっきりと拒否することになる」
シューマー氏の提案は、政府運営のための短期的な資金を提供する共和党のいわゆるクリーン決議案を民主党が可決することに合意することを求めている。
ニューヨーク州議員は、その引き換えに共和党はACAクレジットの別途1年間の延長と、医療費負担の軽減に取り組む交渉を継続するための超党派委員会の設置に同意するだろうと述べた。
この提案は、オバマケアの健康保険プランを購入する何百万人ものアメリカ人が、2026年の保険の保険料が大幅に値上げされるという状況に直面している中で出されたものだ。なぜなら、これらのプランの料金には、強化されたACA税額控除から得られる割引が含まれていないからだ。
2,000万人以上のアメリカ人が利用するこれらの増額された補助金は、議会が延長しない場合、12月末に期限切れとなる予定だ。
上院民主党は、政府閉鎖が始まる前から金曜日まで、いかなる資金決議もACA補助金の延長を主張していた。
この姿勢により、税額控除を延長しない共和党支持の下院予算法案は、上院を通過するのに必要な60票を獲得できなかった。
共和党は、税額控除を維持する問題は「クリーンな」資金調達法案が可決された後にのみ解決されなければならないと主張する。
共和党は上院で53議席を占めています。民主党は45名の上院議員と、共和党と連携する無所属議員2名で構成されています。
「民主党は医療危機に対処しなければならないと言っているが、共和党は政府が再開するまで医療費を下げる交渉はしないと繰り返し言っている」とシューマー氏は金曜午後、上院本会議場で述べた。
「ですから、双方の立場を尊重する道を見つけましょう」と少数党院内総務は述べた。
「したがって、政府機関を再開し、ACA保険料税額控除を同時に延長するというシンプルな提案を提示したい。そして、医療費に対する長期的な解決策の交渉を始める機会を得たい」とシューマー氏は述べた。
「この提案は政府を再開し、現在医療保険を検討している勤労世帯が、オープン登録が始まっている間に確実性と経済的救済を得られることを保証する」と彼は述べた。
シューマー氏は「税額控除の単純な延長が可決されれば、保険会社は料金を更新できる」と述べた。
上院多数党院内総務のジョン・トゥーン議員(公民権運動家)はシューマー氏の提案を「実現不可能」だと述べた。
「彼らは前回の提案が真剣さに欠け、非現実的だったことを知っている。だから、これは進歩と言えるだろう」とトゥーン氏は記者団に語った。
「しかし、それは私たちがここでやるべきことにはまったく近づいていないと思います。」
共和党の立場を知る人物はCNBCに対し、「民主党は数週間前に非公式にこの提案をしたが、拒否された」と語った。
「今日のパフォーマンスは、民主党が自分たちが始めた政府閉鎖を終わらせる時が来たと認めたことだ。」
ホワイトハウス当局者はCNBCに対し、「民主党は、他の支出のためにアメリカ国民を人質に取っていることを明らかにしている。これは当初の立場からの大きな後退であり、彼らが内部から大きな圧力を受けていることを示している」と述べた。
同当局者は、下院少数党院内総務のハキーム・ジェフリーズ氏(ニューヨーク州選出、民主党)が「このようなことは決して受け入れないと表明しており、下院民主党の方針とは大きく異なる」と述べた。
「最終的には民主党が本日政府を再開すべきであり、政権は税額控除について彼らと会談し、協力していく」と当局者は述べた。
ジェフリーズ氏は声明で、「シューマー院内総務が提案したこの取り組みは、政府機関を再開し、共和党による医療危機の重要な部分に対処する、非常に合理的かつ誠実な提案だ」と述べた。
ジェフリーズ氏は「下院民主党は近々議員団として会合を開き、共和党による議会閉鎖を終わらせる方法についてさらに議論する機会を持つことになる」と述べた。
彼はさらに、「ルイジアナ州選出の共和党下院議長マイク・ジョンソン氏と下院共和党議員たちは、税金で賄われた6週間という途方もない休暇から仕事に戻り、戻るべきだ。もうたくさんだ」と述べた。
多数の世論調査では、政府閉鎖の責任を民主党よりもトランプ大統領と共和党に負わせるアメリカ人の方が多いことが示されている。
シューマー氏が新たな提案を発表する3日前、民主党候補はニューヨーク市、ニュージャージー州、バージニア州の主要選挙戦で圧勝した。
ドナルド・トランプ大統領は水曜日、選挙での大敗は共和党にとって不利だったと認めた。
トランプ氏は政府閉鎖は「共和党にとってマイナスとなる大きな要因」とみられていると述べた。
ニューヨークの次期市長は社会主義的な考え方を公言しており、歴史が示すように、彼が信奉する考え方は懸念すべきものである。
率直に言って、ここで語っているのは、100年前の英国上流階級が好んでいた、ゆりかごから墓場まで福祉国家を建設するという現実的な願望を抱いた、上品で流行したファビアン社会主義ではない。むしろ、カール・マルクスのより古い伝統、そしてあらゆる社会悪を私的資本の存在に帰結させようとする彼の全く誤った試みから生まれた社会主義である。この見解は途方もなく時代遅れであり、経済学の実社会での経験から完全に遮断された、偽りの学問の世界によってのみ、生き延びている。
もちろん、その一部は、物質世界を客観的現実と経済というレンズを通して見ていないことを意味します。この世界観は、政府が単に宣言するだけであらゆるものを無料にし、家賃を下げたり凍結したり、食料品を配達したりできると考えており、成功者への重税もその一助となっています。
この世界観では、計画がうまくいかなかった場合(決してうまくいかないことはないが)、指導者たちは権威主義的な手段に訴えざるを得なくなる。これは、試みられるあらゆる場所で当てはまる。ニューヨーク市は今、ひどい状態にあり、この道を歩めば事態はさらに悪化するだろう。今後数ヶ月のうちに、ゴッサムから再び人々が脱出する事態が見られるだろう。資本だけでなく、人々が逃げ出すのだ。
心配すべきは大企業だけではありません。都市のすべての企業が心配すべきです。この視点は、資本に流れる余剰を、労働者から所有者への、つまり価値創造者から価値搾取者への不当な流れとみなします。
これは比較的単純な見解だが、一つの誤りに根ざしている。一見もっともらしく見えるが、よく見るとその誤りは崩れ去る。経済的価値の存在そのものを、肉体的な労働の顕在化のみに帰する。これは労働価値説と呼ばれる。これは真に経験的な命題である。
この見解では、工業生産の全生産量は肉体労働の価値に等しく、それに応じて配分されるべきだとされた。労働から差し引かれた金銭 ― 資本家への支払い、原材料や新発明、マーケティング、貸付金など ― は、労働からの略奪である。皮肉なことに、この見解では、知的労働に従事する人々(知識人)は何もしていないことになる。ただし、社会主義者は知識人のための抜け道を用意した。知識人はプロレタリア階級の先駆者であり、したがって必要不可欠である、と。
あらゆる労働が生み出す経済的価値は、常に、そしてどこでも、労働者だけに流れ、所有者には決して流れるべきではない、と本当に言えるのでしょうか?明らかにそうではありません。誰もが、誰からも価値あるものとみなされていないことを、あらゆる場所で、あらゆる方法で行うことができます。労働だけでは価値は生まれません。価値を生み出すのは、価値を評価する行為なのです。
しかし、労働価値説は歴史に長い歴史があり、アダム・スミスやデイヴィッド・リカードの著作にも示唆されており、後に社会主義者が資本の国有化を主張する際に採用した点である。
1880年代のいわゆる「限界革命」において、価値理論に大きな明快さをもたらしたのは、マルクス理論の台頭でした。スタンレー・ジェヴォンズ、レオン・ワルラス、カール・メンガーの3人の理論家は、労働価値説に対抗して、後に主観的価値説として知られるようになった理論を説得力を持って主張しました。
これらの著作の中で、私のお気に入りはカール・メンガーの『経済学原理』(1871年)です。今でも読み応えのある内容で、経済学の基礎を学ぶ上で優れた入門書となっています。価値の問題について、彼は次のように書いています。
「したがって、価値とは財に内在するものでも、財の特性でもなく、単に私たちがまず自らの欲求、すなわち生命と幸福の充足に帰する重要性に過ぎず、その結果として、自らの欲求の充足の唯一の原因として経済財にまで及ぶ。…それは、倹約家である人々が、自らの生命と幸福の維持のために利用できる財の重要性について下す判断である。したがって、価値は人間の意識の外には存在しない。」
この点を理解すると、マルクス主義、ひいては社会主義の理論構造全体が崩壊する。人々が自らのニーズを認識し、他者のニーズを満たすことで絶えず利益を得るという、終わりのない協力的交換のプロセスこそが価値を生み出すのであり、それは個人の精神によってもたらされるものである。
政治家、知識人、官僚が、この繊細なシステムを模倣することは不可能です。ましてや、何が価値があり何が価値がないかという、全く新しい、完全に外部化された視点で置き換えることなど不可能です。また、外部の人間が市場プロセスから生じる価格や会計を細かく分析し、「これは高すぎる、これは低すぎる。だから、これを是正する計画がある」などと言うこともできません。そのような計画は、甚だしい歪みを生み出すだけです。
ここに、アメリカ合衆国の歴史に関わるより深い点があります。我が国の歴史において、社会主義理論に根ざしたものは何もありません。マルクス以前の空想社会主義理論に関心を持っていた建国の父を一人も思い浮かべることができません。確かに、共通の価値観を持ち、共同体を重んじるアナバプテスト派は存在しました。しかし、それは同じではありません。古代から現代に至るまで、空想社会主義者は数多く存在しましたが、建国の父たちは彼らについて全く議論しませんでした。
ところで、トーマス・ジェファーソンのお気に入りの経済学者の名前をご存知ですか?アダム・スミスではありません。フランスの重農主義者、アンヌ・ロベール・ジャック・テュルゴー、オルヌ男爵(1727-1781)です。彼は低税、財産権、中小企業、貿易、そして商業全般の擁護者でした。革命を未然に防ぐためにフランス王室に減税と自由価格を警告したのも彼でしたが、この訴えは聞き入れられませんでした。
ジェファーソンは、メンガーよりずっと前に市場価値理論を推し進めたテュルゴーの名著『富の生産と分配に関する省察』(1766年)を愛読していました。彼の著書は綿密かつ深い実証性に基づいており、需要と供給を通じた価格形成を解説し、貨幣の起源と用途について論じています。
宮廷顧問として、彼は産業独占と中小企業の商業活動への国王による介入を非難した。彼は輝かしい革新者であった。ジェファーソンは彼を深く尊敬し、モンティセロの正面玄関に彼の胸像を飾らせた。
アメリカの経済学というものがあるとすれば、それは、個人所有、中小企業、低税率、産業独占の禁止、農学、起業家精神、社会奉仕、独立、自立、勤勉、創造性、仕事の成果に対する誇り、倹約、健全な通貨、貯蓄、長期にわたる取り組み、家族、信仰の尊重である。
確かに、アメリカは黎明期から経済学をめぐる議論を重ねてきました。ジェファーソン派とハミルトン派は激しく対立しました。ジェファーソンは負債と課税を嫌い、銀行帝国に疑念を抱き、強制的な産業主義と関税に反対しました。一方、ハミルトンは企業金融、産業、大銀行、レバレッジを好み、保護関税を支持しました。これらはアメリカの歴史に深く根ざした、正当な議論です。国立銀行の構想は、連邦準備法と所得税が登場するまで、1世紀以上にわたり幾度もの論争を経ました。
こうした論争や議論は数多くあるにもかかわらず、左派、そして時には右派にも現れたようなヘーゲル的な大げさな言動は、私たちの歴史には全く存在しません。ユージン・デブスのような初期の社会主義者でさえ、共産主義者ではありませんでした。彼の最大の情熱は、言論の自由、個人の権利、そして戦争ではなく平和でした。これは1世紀も前のアメリカ左派の長い伝統です。「目覚めた」理論や大衆再分配、そして経済的自由の根本的な拒絶は、私たちのDNAには根付いていません。
アメリカ国民は、この国を偉大にした経済システムを改めて認識することが急務です。経済システムは自由と権利と切り離せないものです。道徳的なことは、経済的観点からも実践的です。尊厳を与えるものは、繁栄ももたらします。これがアメリカの信念であり、実践なのです。
米国の政府閉鎖は39日目に入り、 米国史上最長の資金不足となった。
停滞の影響は広範囲に及んでおり、補足栄養支援プログラム(SNAP)による食料給付は週末にすでに停止している。判事はトランプ政権に対し、11月分のフードスタンプの資金を本日中に全額支給するよう命じたが、政権は控訴裁判所にこの判決の差し止めを求めた。一方、約 140万人の連邦職員は、 資金が回復するまで無給休暇または無給で勤務しており、 航空管制の安全性への懸念から、米国の主要40空港で10%の便が減便されている 。トランプ大統領はこれらの事態を受け、共和党に対し、法案可決に60票の過半数を必要とする上院の議事妨害規則を廃止するよう求めている。
Statistaのアンナ・フレック氏が以下に詳述しているように、 世論調査会社YouGovによる最近の一連の 調査では、閉鎖によって個人的に影響を受けていると感じる成人の数が増加していることが示されています。
このパターンは民主党と共和党の両方に当てはまりますが、民主党員の間でその傾向がより顕著です。
10月10日時点で、米国の回答者全体の21%が、政府閉鎖によって多少またはかなり個人的に影響を受けたと回答しました。この割合は10月31日時点で36%に上昇しています。
停滞の最大の責任は誰にあるかについては米国人の意見が分かれており、35%が議会の共和党員、32%が議会の民主党員を非難し、28%が両グループに同等の責任があると答えている。
一方、トランプ大統領の政府閉鎖への対応に対する支持率はここ数週間低下している。SNAP(緊急医療保障プログラム)給付金については、米国成人の約4分の3が政府閉鎖中も給付を受けるべきだと回答した。
●プロファイ、インフラ、自然災害、不動産
AI(人工知能)関連株は今週に入って不安定な値動きをしており、米国の株式市場の上昇基調がテクノロジー分野にかつてないほど依存している状況をまざまざと見せつけている。
S&P総合500種(.SPX), opens new tabとナスダック総合指数(.IXIC), opens new tabは4日、テクノロジー銘柄の急落が重しとなり、1日の下落幅として約1カ月ぶりの大幅な落ち込みを見せた。5日はやや回復したが、テクノロジー関連株は下落幅をやや広げた。
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスの上級指数アナリスト、ハワード・シルバーブラット氏によると、テクノロジー関連株は長期にわたる好調な運用実績に支えられ、S&P総合500種の構成銘柄に占める比率が約36%で最大の分野となっている。こうした構成比率の高さは25年前のITバブル期を上回っているという。
さらに、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL.O), opens new tab、アマゾン・ドット・コム (AMZN.O), opens new tab、テスラ(TSLA.O), opens new tab、フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズ(META.O), opens new tabといったテクノロジー分野の一部として分類されていない巨大企業を加えると、S&P総合500種の構成銘柄に占める比率はほぼ半分に達する。
AIの将来性に大きな期待がかかる中で、主要な株価指数に占めるテクノロジー分野の高い比重はより幅広い市場が悪材料に対してもろい状況にあることを意味すると投資家らは指摘する。
米南部サウスカロライナ州のグリーンウッド・キャピタルの最高投資責任者ウォルター・トッド氏は「S&P総合500種の構成銘柄の相当な部分が、一つのセクターと一つの投資テーマに結び付いている」とし、「AI関連でちょっとした問題でも起きれば、個別銘柄だけでなく市場全体にとってもリスクとなる」と言及した。
テクノロジー分野は先週から3%以上下落しており、AI関連株として注目されてきた米データ解析企業パランティア・テクノロジーズ (PLTR.O), opens new tabや米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabのような銘柄が軟調となっている。
投資家らによると、テクノロジー関連株は力強い上昇基調を続けた後で一時的な調整が必要だったのに加え、こうした下落は健全な調整局面として一段の上昇につながる可能性もあるという。
ウォール街の大半で同時に「AIバブル」の兆しに対する懸念も根強く、より深刻な下落局面が始まる可能性がないかといった弱点も詮索されている。
米金融大手のモルガン・スタンレー(MS.N), opens new tabとゴールドマン・サックス(GS.N), opens new tabの最高経営責任者(CEO)は4日、株式市場が調整局面に向かっている可能性があると警告し、株価が高水準にある現状を懸念すると強調した。LSEGデータストリームによると、S&P総合500種の予想株価収益率(PER)は約23倍で、過去10年平均の18.8倍を上回っている。テクノロジーセクターの予想PERは約32倍で、過去10年平均の22.2倍を大きく超えている。
テクノロジー関連株の輝かしい運用実績は現時点で3年以上におよぶ強気相場の象徴となっている。S&P総合500種はこの強気相場で90%上昇している一方で、テクノロジーセクターは186%の上昇を見た。
最近の下落にもかかわらず、テクノロジー関連株は年初来でS&P総合500種の11セクター中で最も好調であり、約27%上昇している。この上昇率は、過去最高値に近い水準にとどまるS&P総合500種全体の15%超を上回っている。
この卓越した運用実績により、S&P総合500種に占めるテクノロジー関連株の構成比率は年初時点の約33%から現在の約36%に上昇した。次に大きいセクターの金融は13%にとどまっている。「テクノロジー関連株が持続的に大きく下落するようなことがあれば、株価指数も下がるだろう」と、ミラー・タバックのチーフ・マーケット・ストラテジストのマット・マレイ氏は述べた。
テクノロジー企業の好調な利益が、株価上昇と株価指数に占める高い比重を支えている。LSEGの収益調査責任者タジンダー・ディロン氏によると、テクノロジー企業のもたらす利益は第3・四半期でS&P総合500種の構成銘柄全体の約25%を占める見通しだという。
投資家は実際、AIテーマの中心にあるテクノロジー企業が25年前のインターネット黎明期の企業よりも概して財務的にはるかに健全だと即答する。「変革を主導してAIで収益を上げている企業は実在する企業であり、実際にキャッシュフローを生み出している」と、ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのシニア・グローバル・マーケット・ストラテジストのスコット・レン氏は語った。
レン氏は、テクノロジー大手がAI関連の力強い設備投資を維持できる能力が株式市場の推進力の主因となっているとして「力強い設備投資が実現しないだろうとの兆しが少しでもあれば、市場はすぐに下落局面に突入するだろう」との見方を示した。
生成AI(人工知能)モデル「チャットGPT」を開発した米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は6日、米国での半導体工場建設で米政府からの融資保証獲得に向けて協議したことを明らかにした。短文投稿サイト「X」に記した。一方、データセンター建設については米政府の融資保証を求めておらず、必要ともしていないと説明した。
チャットGPTなどの生成AIモデルの需要急増を背景に、半導体工場とデータセンターを増やす計画が進められている。
アルトマン氏は今後8年間に約1兆4000億ドルの資本投入を見込む中で、拡大するインフラへの資金を調達するための新たなビジネスモデルとサービス提供を模索中だと説明。その一環として、オープンAIが企業や個人に対して演算能力を直接販売するサービス「AIクラウド」を検討しているとした。
実現すれば、オープンAIは米マイクロソフト(MSFT.O), opens new tabや、アルファベット(GOOGL.O), opens new tab傘下のグーグルといった主要クラウドサービス企業、コアウィーブのような「ネオクラウド」と呼ばれる新興企業群と競合することになる。アルトマン氏は、実施には増資または融資による資金調達が必要になる可能性があると説明した。
アルトマンによると、オープンAIは2025年の売上高が200億ドルを超える見込みで、30年までに数千億ドル規模への拡大を目指している。直近の企業価値を示す評価額は5000億ドルとされている。
約 1 か月前、Mag 7 の株価が何の心配もなく毎日値上がりし、一般大衆が、有機的なキャッシュ フローがピークに達したときに将来の何兆ドルもの設備投資の必要に誰が資金を提供するのかを考える前、私たちは「AI も今や債務バブルであり、静かにすべての銀行を追い越して市場で最大のセクターに」でこのことについて議論したばかりでした。その中で、なぜ注目がすぐに AI 企業が巨額の債務を発行するのか(この問題について誰も検討するずっと前の 7 月に初めて議論したこと) を説明し、それが今や現実になっていますが、私たちはさらに先へ進むことを決め、債務ですら AI革命と軍拡競争の制限要因ではなく、むしろエネルギーへのアクセスであると主張しました。それは、企業が株式資本市場や債券資本市場のどちらにももはや頼ることができなくなると認識した時点で、国が直接地元のデータセンターやAIフィギュアを補助する中国とのAI戦争に勝ちたいのであれば、米国政府自身が介入して必要な資本を提供しなければならないからだ。
具体的には、「問題はお金ではありません。AIは新たな世界的な軍拡競争であり、設備投資は最終的には政府(米国と中国)によって賄われるでしょう。金、銀、ビットコインが高騰している理由を知りたいなら、それはAI軍拡競争に資金を提供するための「価値の低下」です」と述べました。
イーロン・マスク氏さえも、この特定の観察に応じることに決めた。
そして、それが標準となっていたため、私たちや読者がすでに検討していたことに市場が追いつくには、通常通り 6 ~ 9 か月かかるだろうと考えていました。特に、ハイパースケーラーの間には、資金がなくなったら誰が何に資金を提供するかという、むしろ不快な会話を遅らせるのに十分な「ドライパウダー」資本がまだあったためです。少なくとも私たちはそう考えていました。
今回は1ヶ月もかからなかったからです。
今週、市場が身をもって学んだように、OpenAIのCFOであるサラ・フライア氏は、中国のデータセンターの雄牛の機転の利く様子で、AIがガンを治し、パンを切り分け、普遍的なユートピアをもたらすという市場の懐疑論の高まりを激しく批判し、 「実際の実際的な影響や個人のためにAIができることを考えると、AIに対する熱狂はまだ十分ではないと思う」 と述べた 。
彼女の発言は、上司のサム・アルトマンが出演したポッドキャストへの返答だった。そのポッドキャストで、億万長者のブラッド・ガースナーが、売上高130億ドルの企業が1兆4000億ドルものコミットメントをどのように賄えるのかと問うと、アルトマン はまるでジェフ・スキリングのように、グロテスクなまでに防御的な態度を取った。アルトマンの返答は?「株を売りたいなら、買い手を見つけてあげる」
ガースナー氏は、少なくとも現時点では自社株を売却するつもりはなかったが、アルトマン氏が明確な回答をしなかった(それは数日後にビル・アックマン並みのツイートで明らかになるはずだった)ため、非常に合理的な質問だと考えられる質問に攻撃を仕掛け、明確な回答を拒否、あるいは回答できなかった。
しかし、フライアー氏が実際に発言し、水曜日に市場を瞬く間に動揺させたのは、必要な1兆ドル超の資金の調達先に関する説明が不正確だったことだ。フライアー氏は、OpenAIは野心的な計画を支えるために「銀行とプライベートエクイティのエコシステムを探している」と述べた。しかし、売りを誘発したのは、米国政府が「資金調達を可能にする保証を後押ししなければならない」と明言したことだ。
言い換えれば、他の資金源がすべて枯渇した場合(彼女の返答から判断して、会社が検討しているシナリオは明らかである)、会社は米国納税者に頼らざるを得なくなるだろう。
彼女はさらに、「連邦政府の融資保証があれば資金調達コストは大幅に下がる」と説明し、OpenAIとその投資家はより低い金利でより多くの資金を借り入れ、同社の野心的な目標を達成できるようになると付け加えた。まさにその通りだ。140億ドルの収益、1兆ドルの「評価額」、そして1兆4000億ドルのコミットメント額を持つ企業にとって、政府の保証付き債務でどん底まで積み上げることほど素晴らしいことはない。もしエンロンとリーマンが同じことをできれば、両社ともまだ存在しているだろう…
水曜日の午後の彼女のコメントはたちまち市場を驚かせ、NVDAの株価は4月以来最大の週間下落を記録した。
そして、この下落の理由は、OpenAI が、まずは事業からの現金、次に負債、そして株式という、何兆ドルもの支出と循環取引を賄う資金が枯渇したときにどうするかを明らかに検討していたという事実にほかなりません。この資金によって NVDA の時価総額は 5 兆ドルにまで上昇し、OpenAI は迫りくる IPO (AI バブルがまさにピークを迎える時期に行われる予定) を前にして約 1 兆ドルの価値があると報じられていました。
そのお金の源泉が基本的に米国の納税者だったという事実は、市場がまだ理解していない小さな真実です。私たちが1か月前に明確に説明した真実です。
この反応は市場と、AIバブルをめぐるこれまで無関心だった言説の両方で火災警報を鳴らし、サム・アルトマン氏はこれまでで最も長い(約1100語)投稿を発表した。その投稿でアルトマン氏は「いくつかのことを明確にする」ことを意図していた。具体的には、フライアー氏が「誤った発言」をしたこと、チャットGPTの開発元であるフライアー氏はインフラ整備への関与に対する救済を求めていないこと、そしてフライアー氏のCFOの発言とは反対に「政府による保証は受けておらず、また望んでいない」 ことなどだ。
ただ、彼はそうします...しかし、それを保証や救済と呼ばないでください。
つまり、フライアーのコメントは、慎重に植えられた試し吹きであり、明らかにこれから起こることに対する市場の反応を測るだけでなく、ある日サム・アルトマンがホワイトハウスに這い上がり、トランプ大統領に、OpenAIは今や大きすぎて潰せない、市場だけでなくGDP成長率の約20%(これは最近のデータセンター建設のほぼ割合です)を低下させるだろうと言い、救済を要求するだろうという期待の種を植え付けるためのものだったのです。もちろん、救済とは呼ばれないでしょうが。
トランプ大統領の技術/AI顧問デビッド・サックス氏が「AIに対する連邦政府の救済措置はない…1つが失敗しても、他の企業がその代わりを務めるだろう」と発言し、今では最大かつ最も不快な市場談義(つまり、AI革命の最前線に立つ企業がなぜ政府の保証や救済措置を必要とするのか)を第一面から消し去ることを拒否したことで、事態はさらに悪化した。そして、サム・アルトマン氏が(またしても(イーロン・マスクに聞いてみればわかる))嘘をついていたことが明らかになった。10月27日、OpenAIの最高国際担当責任者クリス・ルヘイン氏が、データセンター支出を「米国の製造業」の傘下に含めることを提唱する文書を提出していたことが明らかになったのだ。
ブルームバーグが説明したように、サム・アルトマン氏が政府とは一切関わりたくないと表明していたのとは裏腹に、OpenAIは実際にはトランプ政権に、人工知能インフラのコストを下げるためにチップ法の税額控除を改訂するよう要請しており、同社は米国政府がAIのための業界全体のデータセンター構築を支援できる追加の方法を模索していた。
書簡の中で、レヘイン氏は政権が議会と協力し、AIデータセンター、AIサーバー製造業者、変圧器やその製造に使用される特殊鋼などの電力網部品に35%のチップ重視の税額控除を拡大するよう提案している。
リーヘイン氏は書簡の中で、税額控除を拡大することで「実質的な資本コストが下がり、初期投資のリスクが軽減され、民間資本が解放されてボトルネックが緩和され、米国におけるAI構築が加速する」と述べた。
最新の循環的な嘘の網に巻き込まれ ( OpenAI と循環とは一体何なのか)、それが突然、循環的な複合体の存続にとって存在意義を持つようになったため、TM Altman は、政府との関係をどう見ているかについて議論するために、今日さらに別の「説明」を発表しなければならなかった。今や、この非常にデリケートな話題は誰もが話題にするものであり、長らく AI バブルに対する感情のバロメーターとなってきた NVDA 株が暴落したことは言うまでもない。
OpenAIは書簡の中で、AI業界の「メーカー」に対し、具体的にどのような企業を指すのかは明示せずに、政府に対し助成金、費用分担契約、融資、または融資保証を広く提供するよう提言した。OpenAIはAIの共謀関係TMの中心に位置しているため、その恩恵を受ける企業の一つとなることは明らかだ。
アルトマン氏は、米国の半導体産業を「製造工場、タービン、変圧器、鉄鋼など、あらゆる分野にわたって活性化させる取り組みは、われわれの業界だけでなく、他の業界(われわれを含む)の全員に役立つだろう」と述べた。
「政府が国内のサプライチェーンの確保に協力したいというのであれば、それは素晴らしいことです」とアルトマン氏は書いている。「しかし、それはOpenAIへの融資保証とは全く異なるものであり、その点が明確に理解されていることを願っています。」
はい、「全く違います」 。サムが求めているのは補助金であり、まさに中国が自国企業に与えているものです。唯一の違いは、中国ではすべての企業が事実上国有化されていることです。一方、OpenAIはいつかZorg Industriesとなり、国民国家を含むすべての企業を支配しようとしています。
そして、ここで振り出しに戻ることになります。つまり、1ヶ月前に私たちが述べたように、米中間でAIをめぐる新たな軍拡競争が勃発しつつあるということです。OpenAIはひそかにこの競争に便乗し、自社の収益と株価を大幅に押し上げようと狙っていました。OpenAIは、政府に要請しているような財政支援は、銅、アルミニウム、電磁鋼板といった分野で中国が「市場を歪めている」場合に対抗するのに役立つと述べています。直接的な資金提供は、変圧器などの重要な電力系統部品のリードタイム短縮にも役立ちます。
OpenAIは9月に発表したインフラ政策に関する別の白書において、 AI企業が「米国製チップを安心して大規模に購入」できるよう融資保証を支持するという点で、政府による明確な保証を実際に求めていることをほぼ認めた。この動きは、米国の半導体施設への需要を押し上げると同時に、AI企業のチップ購入コストを削減すると白書は述べている。
OpenAIが十分な準備をしていないというわけではない。米国には、戦略的産業向けの融資と融資保証の原型があり、半導体産業にはチップ法の一環としてこれらの優遇措置を提供している。商務省の報告書によると、今年1月末時点で、最大750億ドルのうち、実際に支給されたのはわずか55億ドルにとどまっている。
OpenAIが要請した税額控除は、トランプ政権が一貫して主張するAI競争での勝利と、2022年チップ法の改正に向けた強い決意に沿ったものだ。同社は今年初め、チップ法に基づくインテル社の補助金を株式に転換しており、当初の計画から大きく逸脱している。
しかし、ここで問題なのは、もちろん、政府の保証、バックストップ、救済措置など、何と呼ぼうとも、要求(失礼ですが、丁寧にお願いする)するのは構わないが、国中のデータセンターの爆発的な増加に必要な高騰する電気代や水道代に悩まされるのではなく、全員が利益を享受できるよう、相当な額の株式を政府に渡すことで補償する覚悟が必要だということです。
インテルは米国政府の支援と引き換えに米国納税者に多額の株式小切手を手放した。レアアース(希土類元素)メーカーのMPマテリアルズもそうだし、トランプ大統領の新たな産業政策の一環として米国が直接投資した他のすべての企業も同様だ。確かに、中国政府が直接補助金を出している企業は、真の民間企業など一つもない! サムにとっては衝撃的かもしれないが、中国は共産主義国家であり、だからこそ国家のために集団投資を行うという、はるかに寛大な姿勢が生まれるのだ。
だからこそ、サムへの回答では、「これは融資保証ではありません。政府、つまり納税者が、あなたの事業拡大と株式価値の向上に伴うリスクを負っているだけです」と申し上げたのです。
すると疑問が湧いてきた。 「納税者は何を得るのか?インテルは彼らに株式を譲渡した。OpenAIも同じことをするだろうか?それとも電気料金が上がるだけだろうか?」
サム・アルトマンは、イーロン・マスクが資金提供している非営利団体で長年働き、計り知れないほどの資産を盗んだ。従来の企業とは対照的に、こうした組織が本来持つあらゆる恩恵を享受していたのだ。そして今、その組織構造を根こそぎにし、従来の企業へと変貌させ、自身が最大の所有権を握ろうとしている。そして今、彼は再び同じことをしようとしている。今回は、アメリカ国民に一株たりとも譲ることなく、すべてがアメリカ全体の利益のためだと偽り、納税者の寛大さから利益を得ようとしているのだ。
彼をそうさせないでください。
NvidiaのCEO、ジェンスン・フアン氏は、中国は米国や欧州に比べてエネルギーコストが大幅に低く、規制も緩いことから、世界のAI競争で勝利する立場にあると公に述べた。
ネットゼロ目標の追求は英国とEUの電気料金の高騰を招き、AI開発は手頃な価格の電力に大きく依存しているため、AI超大国になるという両国の計画を直接脅かしている。
データセンターからの電力需要の急増により、エネルギー資源が豊富な米国でも電力価格が上昇しており、人工知能分野における米国の優位性が危うくなる可能性がある。
つい最近、英国首相は、政府が国を「AI超大国」にすると宣言しました。EU首脳陣も同様の計画を掲げていますが、中国と米国は後戻りすることなく猛烈な勢いで先行しています。英国もEUもすぐに追いつくことはないでしょう。エネルギーコストが高すぎるからです。そして今、NVIDIAのCEOは、米国のエネルギーコストでさえも高すぎて競争に勝つことができないかもしれないと警告しています。
「中国はAI競争で勝利するだろう」。ジェンセン・フアン氏は 今週、フィナンシャル・タイムズ主催の「AIの未来サミット」でこの率直な発言 を行い、その根拠として、中国は米国よりもエネルギーコストが低く、そしておそらく意外なことに規制も少ないことを挙げた。さらに、AIの追求に関して西側諸国全体が「懐疑的」だと非難し、むしろ楽観的な見方を呼びかけました。「中国では電力は無料だ」とフアン氏は述べ、AI産業への政府の手厚い補助金、そして英国やEUとは異なり、中国には低コストの炭化水素発電が豊富であることを挙げました。
公平を期すために言えば、NVIDIAのCEOが米国指導部に憤慨するのももっともだ。中国政府は今週、 国費で運営されるAIデータセンターへの外国製マイクロチップの導入を禁止した 。ロイター通信は匿名の情報筋を引用し、この新規制により、新規データセンターは中国製チップのみを使用することになる、と報じた。この規制が国レベルか地方レベルかは報道では不明だが、いずれにせよ、NVIDIAの中国向けチップ販売は影響を受けるだろう。
個人的な不満の理由はさておき、黄氏のエネルギー政策と規制全般に対する批判は実に的を射ている。欧州連合(EU)はまさにその好例だ。長年にわたり規制をイノベーションと競争力の促進手段として活用してきたが、 全く 逆の結果をもたらし 、産業界から強い批判を浴びている。
一方、英国はエネルギーコストの好例です。歴代政権によるネットゼロ推進の結果、英国は世界で最も高い電気料金を誇っています。しかし、AI開発は低い電気料金に依存しています。つまり、スターマー内閣がコスト削減策を見つけない限り、英国のAI超大国構想は夢のまま終わる可能性が高いでしょう。NVIDIAは最近、 英国におけるAIスタートアップ文化の育成に20億ドルを投資する計画を発表しましたが 。
しかし、英国やEUよりもはるかに手頃な価格のエネルギー自給自足が可能な米国でさえ、人工知能(AI)競争によって電力価格が高騰しており、この競争における米国の勝利が危ぶまれる状況となっている。今年初め、米国人口の5分の1をカバーする米国最大の容量オークションが、 1メガワット日あたり329.14ドルという過去最高の価格で終了した 。この数字は昨年のオークションの最終価格より22%高く、データセンター業界による電力需要の急増を反映している。データセンターが集中している州では、一部の世帯が 支払いに苦労するほどの電力価格の高騰が見られる 。
一方、中国は世界最大の風力・太陽光発電設置国でありながら、安定した信頼性と手頃な価格の電力を確保するため、AI産業への補助金支給や新たな石炭火力発電所の建設を進めている。ロイター通信は 今週、AI産業への政府入札を検証した結果 、中国政府は2021年以降、AI産業に推定1000億ドルの補助金を支払ってきたと 報じた。NVIDIAのCEOは、中国のAI開発者を米国製チップに依存し続けるのは賢明な選択 であり、もちろんそれはNVIDIAの利益増加にもつながると述べ、チップ輸出制限についてトランプ政権を公然と批判してきた。しかし、トランプ政権は耳を傾けず、中国政府が米国製チップを軍事技術に利用するリスクを重視している。
しかし、企業の利益は別として、エネルギーコストが AI 競争の勝者を決定するというのは事実です。
西側諸国にとっての課題は、こうしたコストを下げるか、ネットゼロの野望に焦点を合わせ続ける中で AI で敗北を喫するかのどちらかを選択することだ。
生成型AIの台頭は、大規模言語モデルの膨大なエネルギー需要を満たすため、半導体工場やデータセンターの建設をめぐる世界的な競争を引き起こしました。しかし、投資が急増し、評価額が急騰するにつれ、金融投機が生産性向上を上回っていることを示唆する証拠が増えています。
ここ数週間、「AIバブル」を目撃しているという見方が、世論の片隅から主流へと移行しました。フィナンシャル・タイムズのコメンテーター、ケイティ・マーティンが 的確に表現したように、「バブル論は至る所で噴出している」のです。
この議論は、データセンターへの投資の急増と、生成AIを駆動する大規模言語モデル(LLM)の学習と運用に必要な大規模なエネルギーインフラへの投資の急増によって煽られています。過去の投機バブルと同様に、投資額の増加は時価総額の急騰を促し、公開市場と非公開市場の両方で史上最高値に達しています。アルファベット、アマゾン、アップル、メタ、マイクロソフト、エヌビディア、テスラのいわゆる「マグニフィセント・セブン」と呼ばれるテクノロジー大手は 、それぞれ時価総額1兆ドルを超え、 S&P 500指数を席巻しています。エヌビディアは今や世界 初の時価総額5兆ドル企業です。
プライベート市場では、OpenAIは 2008年以降最も熱狂的な投資家であるソフトバンクから、評価額5,000億ドルで300億ドルを調達する 計画だと報じられています。注目すべきは、この資金調達ラウンドは、同社の売上高が37億ドルであるにもかかわらず、2024年には50億ドルの損失を計上し、2029年までに1,150億ドル のキャッシュバーンが見込まれる中で 実施されるという点です 。
過去の投機サイクルと同様に、今回のサイクルは独創的な資金調達メカニズムの出現を特徴としています。4世紀前、オランダのチューリップバブルは球根の先物契約を生み出しました。2008年の世界金融危機は、合成担保付債務証券(CDO)やクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)といったエキゾチックなデリバティブ商品によって煽られました。今日、同様のダイナミクスが、チップメーカー(NVIDIA、AMD)、クラウドプロバイダー(Microsoft、CoreWeave、Oracle)、そしてOpenAIのようなLLM開発者を結びつける循環型資金調達ループで展開されています。
AIバブルの輪郭は容易に想像できるものの、その実際の影響は、金融市場からより広範な経済へと波及するかどうかにかかっています。その変化がどのように、そして実際に起こるかどうかは、依然として不透明です。ほぼ毎日、数十億ドル規模のAIインフラプロジェクトの発表が相次いでいます。同時に、AIのビジネスアプリケーションが期待外れの収益しか生み出していないという報告が増えており、AIの誇大宣伝が現実をはるかに上回っている可能性を示唆しています。
過去のバブルの亡霊
金融バブルは、その焦点と発生場所という観点から理解することができる。第一に、投資家が何に賭けているかという点である。投機の対象となっている資産は、大規模に運用された場合、経済生産性を高める潜在力を持っているのだろうか?第二に、この活動は主に株式市場に集中しているのか、それとも信用市場に集中しているのか?バブルが必然的に崩壊した際に経済的破綻をもたらすのは、負債によって賄われている投機で ある。モーリッツ・シュラリック とアラン・M・テイラーが 示したように、レバレッジを燃料とするバブルは、過去150年間に繰り返し金融危機を引き起こしてきた。
2004年から2007年にかけて不動産市場を中心として拡大し、2008年から2009年の世界金融危機にまで至った信用バブルは、まさにその好例です。このバブルは生産性向上の約束を全く与えず、崩壊した際には経済的な影響は甚大なものとなり、主に米国連邦準備制度理事会(FRB)による民間部門の損失に対する前例のない公的保証へとつながりました。
対照的に、1990年代後半のテクノロジーバブルの焦点は、インターネットの物理的および論理的インフラを世界規模で構築することに置かれ、商用アプリケーションにおける最初の実験の波が起こりました。この時期の投機は主に公開株式市場に集中し、一部は取引可能なジャンク債市場にも波及しましたが、全体的なレバレッジは限定的でした。バブルが崩壊した際に生じた経済的損害は比較的軽微で、従来の金融政策によって容易に抑制できました。
近代資本主義の歴史は、こうした「生産バブル」の連続によって特徴づけられてきた。鉄道から電化、そしてインターネットに至るまで、金融投機の波は、収益が事前に予測できない、変革をもたらす可能性のある技術に資金を提供するために、繰り返し巨額の資本を動員してきた。
これらのケースではいずれも、基盤となるインフラを構築した企業が 倒産しました。投機的な資金によって、試行錯誤の実験が経済的に生産性の高いアプリケーションを生み出す何年も前に、インフラ構築が可能になったのです。しかし、鉄道の線路を撤去したり、電力網を撤去したり、地下の光ファイバーケーブルを掘り起こしたりする者はいませんでした。インフラは残存し、想像上の「ニューエコノミー」の創造を支える準備が整っていました。ただし、それは苦痛を伴う遅延の後、そして主に新たなプレーヤーが主導権を握った後のことでした。これらの「汎用技術」によって実現される「キラーアプリケーション」を発見するために必要な実験には時間がかかります。法学修士課程に即効性のある成果を求める人は、失望する可能性が高いでしょう。
例えば、米国初の鉄道建設は1828年に始まりましたが、この場合のキラーアプリである通信販売は、1872年のモンゴメリー・ワードの設立とともに始まりました。10年後、トーマス・エジソンはパールストリート発電所を稼働させ、電気の時代をもたらしましたが、電化による製造業の生産性革命は1930年代になってようやく実現しました。同様に、1876年に発明されたオットー内燃機関から1908年のヘンリー・フォードのモデルT、そしてジャック・キルビーの集積回路(1958年)からIBM PC(1981年)に至るまでには、1世代を要しました。インターネットの原型が初めて実証されたのは1972年です。AmazonとGoogleはそれぞれ1994年と1998年に設立されました。
AIバブルはこのスペクトルのどこに位置づけられるのだろうか?これまでの投資の多くは、大手IT企業の膨大な手元資金と継続的なキャッシュフローからもたらされてきたが、レバレッジの兆候が現れ始めている。例えば、競争に後発参入したオラクルは、比較的限られた流動性を 約380億ドルの負債で補っている。
そして、これはまだ始まりに過ぎないかもしれません。OpenAIは 今後5年間で少なくとも1兆ドルを投資する計画を発表しました 。この規模の支出には必然的に大規模な借入が必要となるため、LLMがその経済的価値を証明し、このような途方もないレベルの投資を正当化できる時間は限られています。
初期の研究では、楽観的な見通しが示されていました。スタンフォード大学の エリック・ブリニョルフソン氏 とMITのダニエル・リー氏、リンジー・レイモンド氏による、カスタマーサービスセンターへの生成型AIの導入に関する研究では、 AIの支援によって従業員の生産性が15%向上したことが示されました 。最も大きな成果は経験の浅い従業員で見られ、生産性は30%以上向上しました。
ブリニョルフソン氏と共著者らは、AIの推奨に従った従業員は時間の経過とともに効率性が向上し、 AIツールへの接触がスキルの持続的な向上につながることも観察しました。さらに、顧客はAI支援エージェントに対してより好意的な態度を示し、満足度が高まり、上司との面談依頼が減少しました。
しかし、全体像はそれほど楽観的ではないようだ。MITのプロジェクトNANDA による 最近の調査では 、民間セクターにおける生成AIパイロットプロジェクトの95%が失敗している ことが明らかになった 。ブリニョルフソンの査読済み研究ほど厳密ではないものの、この調査は、企業による生成AI実験のほとんどが期待を下回っていることを示唆している。研究者たちは、これらの失敗の原因として、専門家の支援を得て実際のビジネスニーズ(主にバックオフィスの管理業務)に合わせてアプリケーションをカスタマイズした少数の企業と、営業やマーケティングといった対外的な機能のための社内システム開発を試みた企業との間の「学習ギャップ」を挙げている。
生成AIの限界
生成AIユーザーが直面する主な課題は、その技術自体の性質に起因しています。GenAIシステムは設計上、テキスト、画像、音声といったトレーニングデータを数値ベクトルに変換し、それを分析して次のトークン(音節、ピクセル、あるいは音声)を予測します。本質的に確率的な予測エンジンであるため、必然的にランダムエラーが発生します。
今年初め、ゼロックス社の伝説的なパロアルト研究所の元主任科学者、故ブライアン・キャントウェル・スミス氏が、この問題を簡潔に説明しました。エディンバラ大学のヘンリー・トンプソン教授が引用したスミス氏の言葉を借りれば、「ChatGPTが誤ったことを言うのは良くないが、真に、そして取り返しのつかないほど悪いのは、ChatGPTが誤った世界の存在に気づいていないことだ」というものです。
必然的な結果として、様々な種類の誤りが生じますが、その中で最も有害なのは「幻覚」です。これは、もっともらしく聞こえるものの、実際には存在しない事柄を描写する発言です。ここで文脈が重要になります。ビジネスの現場では、誤りに対する許容度は既に低く、利害関係が大きくなるとほぼゼロに近づきます。
コード生成はその好例です。財務上または運用上の機密性が高い環境で使用されるソフトウェアは、厳密なテスト、編集、デバッグが必要です。生成AIを備えた初心者プログラマーは、驚異的な速度でコードを作成できます。しかし、その成果物は依然として上級エンジニアによる綿密なレビューを必要とします。オンラインで広まっている多くの逸話が示唆するように、テストと監視に必要なリソースを考慮すると、フロントエンドで得られた生産性は消え去ってしまう可能性があります。The Bulwarkの Jonathan Last氏 はこの点を的確に表現しています。
AIは中国の機械生産のようなものです。信じられないほど安価(ここでは人間の時間コストで測っています)で優れた成果物を生み出すことができます。つまり、現状のAIは有用なツールですが、エラーに対する許容度が高いタスクにのみ適用されます。…もし私がChatGPTにトピックの調査を依頼し、その調査結果を自分の執筆中の文章に組み込んだのに、その正確さが90%しかなかったら、問題があります。なぜなら、私の文章はエラーに対する許容度が低いからです。
ケンブリッジ大学の経済学者 ダイアン・コイル氏は、新著『進歩の尺度』の中で 、 AIの不透明性というもう一つの大きな懸念を指摘しています。「AIに関しては、最も基本的な事実が欠落しているか、不完全です」と彼女は 最近書いています。「例えば、生成型AIを使っている企業はいくつあり、どの分野で使われているのか?何のために使われているのか?マーケティング、物流、顧客サービスといった分野でAIツールはどのように応用されているのか?どの企業がAIエージェントを導入しているのか、そして実際に誰が使っているのか?」
避けられない報い
ここで、中心的な疑問が浮かび上がります。LLMの価値創造の可能性とは一体何でしょうか?LLMはコンピューティングパワーと電力を飽くことなく消費し、コストのかかる監視とエラー修正への依存度も高いため、収益性は不透明です。企業顧客は、インフラと人的サポートへの必要な投資を正当化するだけの収益を生み出すことができるでしょうか?また、複数のLLMがほぼ同じレベルのパフォーマンスを発揮した場合、その成果はコモディティ化され、トークン生産は低利益率のビジネスになってしまうのでしょうか?
鉄道から電化、デジタルプラットフォームに至るまで、最初のサービスユニットを提供するには常に巨額の先行投資が必要とされてきました。一方で、追加ユニットの限界費用は急速に低下し、初期投資を回収するのに必要な平均費用を下回ることも少なくありませんでした。競争条件下では、価格は限界費用に近づく傾向があり、すべての競合企業が損失を被ることになります。その結果、シャーマン反トラスト法の言葉を借りれば、独占、カルテル、あるいはその他の「取引制限の共謀」が規制の対象となってきました 。
エンタープライズレベルのLLM導入には、2つの異なる選択肢があります。1つは、 小規模な言語モデルを開発することです。これ は、特定の明確に定義されたタスク向けに、厳選されたデータセットで学習されたシステムです。JPモルガンや政府機関などの大規模機関は、それぞれのニーズに合わせてカスタマイズされた独自の垂直アプリケーションを構築することで、幻覚のリスクを軽減し、監視コストを削減することができます。
もう一つの選択肢は消費者市場です。AIプロバイダーは、既存のソーシャルメディアプラットフォームと注目度と広告収入を競い合っています。この分野では、価値はエンターテイメント性とエンゲージメントで測られることが多く、何でもありです。ChatGPTの 「週間アクティブユーザー数」は8億人と報告されており 、これは2月の2倍です。OpenAIは、LLM強化ウェブブラウザ「 ChatGPT Atlas」をリリースする準備を整えているようです。
しかし、GoogleとAppleのブラウザは無料で、既にAIアシスタントを統合していることを考えると、OpenAIが巨額の投資を正当化できる、サブスクリプションまたはトークン課金型の収益モデルを維持できるかどうかは不透明です。様々な推計によると、 現在ChatGPTに何らかの形で料金を支払っているユーザーは約1,100万人 (全体の約1.5%)に過ぎません。そのため、消費者向けLLMは、既に成熟した市場において広告収入を狙うしかないかもしれません。
この進行中の競争の行方は予測不可能だ。LLMは最終的にプラスのキャッシュフローを生み出し、大規模運用に伴うエネルギーコストをカバーできるようになるのだろうか?それとも、まだ黎明期にあるAI業界は、大手企業が既存のソーシャルメディアプラットフォーム(企業投資家が所有するものも含む)と競争する中で、専門性の高いニッチなプロバイダーの寄せ集めへと細分化していくのだろうか?市場が業界が統合ではなく分裂していることを認識した時、AIバブルは終焉を迎えるだろう。
皮肉なことに、早期の清算はエコシステム全体にとって有益かもしれないが、ピーク時に投資した者にとっては痛手となるだろう。こうしたデフレは、今日の野心的なデータセンター・プロジェクトの多くが、過去のバブルで放置された使われていない鉄道線路やダークファイバーのように、座礁資産となることを防ぐ可能性がある。また、金融面では、新たなレバレッジ・バブルと崩壊につながる可能性のある高リスク借入の波を未然に防ぐことにもなるだろう。
真に生産性の高いバブルは、今日の投機熱が冷めてから数年後に出現する可能性が高いでしょう。ガートナーのハイプサイクルが明らかにしているように 、「幻滅の谷」の後に「生産性のプラトー」が訪れます。人生においてタイミングがすべてではないかもしれませんが、投資リターンに関しては、タイミングはほぼ決定的な要素と言えるでしょう。
国際データおよび音声通話トラフィックの 95% 以上は、約 100 万マイルの海底通信ケーブルを経由して送信されます。
これらのケーブルは、世界中で政府の通信、金融取引、電子メール、ビデオ通話、ストリーミングを伝送します。
最初の商用通信海底ケーブルは電信に使用され、1850 年にイギリスのドーバーとフランスのカレーの間のイギリス海峡に敷設されました。
その後、この技術は電話の会話を伝送する同軸ケーブルへと進化し、最近ではデータやインターネットを運ぶ光ファイバーへと進化しました。
「約10年前、ウェブスケールのプレイヤーやMetaのような別の大きなカテゴリーが登場しました。
「現在、市場全体のおよそ50%を占めているのが、などです」と、アルカテル・サブマリン・ネットワークスの最高販売責任者、ポール・ガブラ氏は言う。
業界誌「Submarine Telecoms Forum」によれば、アルカテルは世界最大の海底ケーブル製造・設置業者である。
テクノロジー大手が計算集約型の人工知能モデルの開発と拡大するデータセンターネットワークの接続を競う中、海底ケーブルの需要は高まっている。
通信データプロバイダー企業テレジオグラフィーによると、新たな海底ケーブルプロジェクトへの投資は2025~2027年の間に約130億ドルに達すると予想されており、これは2022~2024年に投資された額のほぼ2倍となる。
巨大テック企業、巨大ケーブル
「AIは海底インフラのニーズを高めています」と、Metaのネットワーク投資担当バイスプレジデント、アレックス・エイム氏は述べています。「AIについて考えるとき、多くの人がデータセンター、コンピューティング、そしてデータを思い浮かべます。しかし現実には、これらのデータセンターを接続するコネクティビティがなければ、実際には非常に高価な倉庫しか存在しないのです。」
同社は2月に、5大陸を結ぶ全長5万キロ(3万1000マイル)のケーブルで世界最長の海底ケーブルプロジェクトとなる「ウォーターワース計画」を発表した。
メタ社はウォーターワースの単独所有者となり、同社によれば、これは複数年にわたる数十億ドル規模のプロジェクトとなる予定だ。
アマゾンは最近、同社が全額出資する初の海底ケーブルプロジェクト「Fastnet」も発表した。
ファストネットはメリーランド州東海岸とアイルランドのコーク州を結び、その容量は毎秒320テラビットを超え、アマゾンによれば、これは1,250万本のHD映画を同時にストリーミングすることに相当する。
「海底ケーブルはAWSにとって、そして海を越えたあらゆる国際接続にとって本当に不可欠です」と、Amazon Web Servicesのコアネットワーク担当バイスプレジデント、マット・レーダー氏は、Amazonの海底ケーブル投資に関するCNBCのインタビューで語った。「海底ケーブルがなければ、衛星接続に頼らざるを得なくなりますが、衛星接続は確かに有効です。しかし、衛星は遅延が大きく、コストも高く、お客様やインターネット全体のニーズを満たす十分な容量やスループットを得ることができません。」
Google も30 本以上の海底ケーブルに投資している大手企業です。
同社の最新プロジェクトの一つは、米国、バミューダ、アゾレス諸島、スペインを結ぶ「ソル」だ。
マイクロソフトもインフラに投資しています。
「過去20年間で海底ケーブルは飛躍的に伸びてきました。そして、これはまさにデータへの旺盛な需要によって推進されているのです」と、サイバーセキュリティ企業Recorded Futureのグローバル問題担当ディレクター、マシュー・ムーニー氏は語る。
ケーブルを切断する
ケーブル損傷による混乱は、特にインターネット接続が少ない地域では非常に重大になる可能性があります。
「ケーブルを切断すれば、複数の国がインターネットにアクセスできなくなる。これには金融取引、銀行業務、電子商取引、基本的な通信が含まれる」と、非営利の国家安全保障研究機関、戦略国際問題研究所の上級研究員、エリン・マーフィー氏は述べた。
まさに同じことが、オーストラリア東の島国トンガで起こった。
2022年、海底火山の噴火による瓦礫により島唯一の海底通信ケーブルが切断され、島は外界から遮断された。
9月には、紅海の海底ケーブルの切断により、 MicrosoftのAzureクラウドサービスに障害が発生しました。同社はトラフィックの経路変更に成功しましたが、アジアと中東のユーザーは依然として遅延の増加とパフォーマンスの低下に悩まされました。
専門家によると、海底ケーブルの損傷の大部分は偶発的なものであり、通常は漁業活動や船舶が誤ってケーブルに錨を下ろすことなどによるものだという。しかし最近では、これらのケーブルが妨害工作の標的となる可能性が高まっている。
「多くの商船や漁船が行き交う国際水域にこれほど多くの船舶が停泊している場合、事故の可能性はかなり高くなります」とマーフィー氏は述べた。「しかし、敵対勢力であれば、そのことは当然理解しています。いわゆるロシアの幽霊船団を派遣したり、中国の漁船が誤ってケーブルを切断したりしたとしても、『まあ、事故でした』と言えば済むでしょう。しかし、意図的なものである可能性もあります。ですから、損害行為が本当に意図的なものなのか、それとも偶発的なものなのかを見分けるのは、時に非常に難しいのです。」
ムーニー氏とレコーデッド・フューチャー社は、妨害行為の疑いのあるいくつかの事件を追跡している。
「故意による損害とみなされるものが大幅に増加していると言えるでしょう」とムーニー氏は述べた。「2024年と2025年には、バルト海と台湾周辺で発生した事案が顕著に増加しました。そのため、これらが故意によるものであると100%確実に判断することは困難です。しかし、これらの事案から浮かび上がる事実のパターンは、すべてが偶発的なものとみなされる可能性があるという疑念を抱かせるものです。」
ムーニー氏は、妨害行為の疑いの増加はロシアとウクライナ、中国と台湾間の緊張の高まりと一致していると述べた。
海底ケーブルの妨害行為に関する具体的な証拠がないにもかかわらず、各国政府はこの脅威を深刻に受け止めている。
1月、NATOはバルト海におけるケーブル切断事件の多発を受け、「バルティック・セントリー」作戦を開始した。この作戦では、ドローン、航空機、潜水艦および水上艦艇を派遣し、同地域の海底インフラの安全確保に努める。
「その結果、2025年1月下旬以降、バルト海でケーブルが切断される事例は確認されていないと思う」とムーニー氏は述べた。
米中の緊張
米国では、米国に接続する海底ケーブルの設置や運用を希望する者に免許を与える責任を持つ連邦通信委員会が、安全上の懸念を理由に、このインフラを構築する外国企業に対してより厳しい規則を導入した。
「我々が特に注力している分野の一つは、中国共産党とロシアからの脅威です」とFCCのブレンダン・カー委員長はCNBCに語った。「そのため、我々は現在、米国から敵対国へ直接海底ケーブルを接続することを困難にし、あるいは事実上禁止するための措置を講じています。」
カー氏は、FCCはハードウェア自体が危険にさらされないようにするための措置も講じており、ファーウェイやZTEなどの疑わしい「スパイ機器」が海底ケーブルで使用されるのを許可しないと述べた。
7月、下院共和党議員3人がメタ、アマゾン、グーグル、マイクロソフトのCEOに書簡を送った。
企業が中国系のケーブル保守業者を利用したことがあるかどうかを尋ねた。
この書簡に関するCNBCの質問に対し、MetaのAime氏は「当社が発表したシステムについては、中国のケーブルシステムプロバイダーとは提携しておらず、エコシステムとサプライチェーンのパートナーに関する米国の政策規制に完全に準拠している」と述べた。
アマゾンはまた、中国企業とは協力していないとCNBCに語った。
マイクロソフトとグーグルは、この書簡に関してCNBCからのコメント要請に応じなかった。
海底ケーブルの仕組みを理解するため、CNBCはフランスのカレーとイギリスのグリニッジにあるアルカテル・サブマリン・ネットワークスの海底ケーブル製造施設を訪問しました。また、政府関係者や大手IT企業にもインタビューを行い、海底ケーブルが私たちのネットワーク維持に不可欠な理由と、この重要なインフラを守るために私たちができることを探りました。
●その他